(54)【発明の名称】物質と光の保有エネルギーの算定式、永遠時間、および逆行時間の創出に用いるエネルギーの算定式、ならびに、5次元、6次元、7次元、8次元、及び9次元における物質と光の保有エネルギーの算定式。
【課題】物質、および光の保有エネルギーの算定式、永遠時間、および逆行時間の創出に用いる数式、ならびに、5次元、6次元、7次元、8次元、及び9次元における物質と光の保有エネルギーの算定式を提供する。
下記式に示される、物質の保有エネルギーの算定式。ここで、Eは物質の保有エネルギー、Tは無重力にてその物質が進むことのできる時間、すなわち、存続期間、m1は質量(初期値)、c1は光速(初期値)、TKは無重力にてその物質が進んだ時間Kである。
【背景技術】
【0002】
まず、時間の概念の説明をする。時間を考えるに際して、時計盤をそのモデルとして用いる。([
図1]参照)時計盤の形状は、中心に軸があり、文字盤の周辺に時間を表す数字が記してあるが、時間は、二次元で表すと、まさに時計盤の様になっていると考えられる。つまり、軸の部分は回転せず、点の状態であり、過去も現在も未来もないが、あるいは、過去と現在と未来が凝縮された状態となっているが、周辺に近づくにつれ、時間の針の動く幅が大きくなっていく。これは、円の中心から離れるにつれて、時間の進み具合が大きくなるということを表している。
【0003】
また、このことは、光速が常に一定であることの説明ともなる。そもそも、光は、その進んだ距離に関わらず、一定の光速を維持するという不可思議な現象を有していると言われている。移動する列車の中で、列車とともに移動する鏡に反射した光と、地上にある静止した鏡に反射した光は、その移動距離の差にもかかわらず、同時に出発し、同時に終点に到着することは、周知の事実である。つまり、光は、その進む距離に関わらず、一定の速度を保ち、それが進む場合、速度を一定に保つべく、時間が延び縮みするとされている。すなわち、光の進んだ距離=時間×光速、つまり、時間=光の進んだ距離/光速 が成り立つものと考えられているのである。しかし、実際には、光には、その進んだ距離に応じて多くの時間が発生している。以下、エネルギーと物質の関係を説く。
【0004】
上述の内容を、時計盤に照らし合わせて考えると、光の有する特殊性は、時計の針が、円の周辺に近づくにつれ、長い距離を進むにもかかわらず、針の先の経過時間を針の内側と比べても、進んだ時間そのものが変わらないことや、針の内側の進む距離が針の先端の進む距離に比べると少ないことなどにも表れていることがわかる。
【0005】
さらに、わかりやすい例えは、時間が水のようなものであるというものである。時間の内在する空間を、水の入った3次元の円錐体で考え、物体が水面、または水中を進む際に生じる波打ちを時間の発生とみなす。([
図2]参照)時間とは、完全に静止している場合には流れないが、ほんのわずかであっても、動いたり進んだりすると生成される、水の波打ち、あるいは流れのようなものである。物体が動いたり進んだりした分だけ波打つ水の様に、物体が動いたり進んだりすると、その分だけ時間が発生する。また、水面よりは水中の方が、多くの重力がかかっているため、物質は進みにくく、その速度も遅くなる。すなわち、時間も重力のかかった分だけ、その進み具合や速度が遅くなることを意味している。つまり、水面での物質の動きが、重力のかかっていない光速の状態だとすると、水中での物質の動きは、重力のかかった光速以下の速度となっているのである。そして、円錐の頂点に近づくにつれ、重力は強くなっていく。つまり、時間の進み具合は少なくなっていく。ちなみに、いわゆる、光速が一定であるという現象は、水面上での物質の動きと、時計盤の針の動き方とを重ね合わせてみると、理解できる。ともに、重力がかかっていない状態にあるが、光は円の内側と外側という具合に、同じ時間内での針の進み具合が異なる。しかも、両者は距離が違っても、同じ時間の経過を示している。この差は、ともに無重力という条件下にあることを考慮すれば、保有エネルギーの差以外に、その原因となる要素はない。光は保有エネルギーの多い程、長い距離を進む。つまり、長い時間を経過しているのである。逆に、保有エネルギーが0の時、つまり、円の中心に位置するとき、時間は進まない。また、この3次元の時計と水の入った円錐を重ね合わせたモデルは、光もまた、異なる重力の影響下にあることを示している。しかし、同じ重力の影響下にある限り、時計の針は、その移動距離が異なっても、同じ時間の経過を示す。以上、これらの、時計盤と水の立方体のモデルから、時間のもつ特異な性質を説いた。
このように、光は、その保有するエネルギー、すなわち、「保有エネルギー」の量に応じて、より長い距離を進む。言い換えれば、光は、その保有エネルギーに応じてより長い時間を進み、光の進む距離と「同一であり、かつ不可分である」ところの時間に関しても同じことが言える。一方で、保有エネルギーがゼロであるか、または重力によって捉えられている場合、それは、いわゆる時計の文字盤の円の中心に位置しており、時間は進まない。従って、保有エネルギーが減少するにつれて、進む時間の距離もまた減少し、さらに、保有エネルギーが失われると、遂には、時間も、その進行を停止する。この現象の一例が、炊飯器である。炊飯器は、熱エネルギーを追加し続けることによって、米の保有エネルギーを維持し、それが進むことのできる潜在的期間、つまり存続期間を増加させるのである。もしくは、もう一つの事例として、冷蔵庫が挙げられる。冷蔵庫は、食品から熱を奪うことによって、その保有エネルギーを減少させ、その進む時間が減少する結果、食品の鮮度を保つ。これらの現象を時間の原則に照らし合わせると、十分、理に適っていることが分かる。総じて、時計盤、および、3次元の水の入った円錐のモデルを引用しつつ、時間の構造、および、それに特有の性質について解説した。
次の段階では、これらの分析的考慮に基づき、エネルギーの実際的な現象に適合する、エネルギーと物質、あるいは、光との関係式を展開する。また、その確かさを、今日まで記録されてきた実験データ、とりわけ、放射性崩壊、あるいは、電子捕獲崩壊などに示されるデータに照らし合わせて検証する。
【0006】
まず、エネルギーと物質の関係を式にすると、
【数1】
と表すことができる。この式は、移動する時間のそれぞれの瞬間をとらえ、そこに静止している物質の保有エネルギーの総量を表したものである。また、このときのg=物質の進む速度/光速、すなわち、物質にかかっている重力の影響を表す。1/gをかけることによって、物質が実際に進むのにかかったエネルギーを算出している。しかし、物質の「速度」とは、上記の「粒子の速度」のように、一定の運動量を加えることによって人為的に創出された「運動」における「速度」ではなく、その物質に内在しているエネルギーによって、また、その粒子の種類によって、自ずと決定する「速度」に限る。なぜなら、そのような究極的、かつ精緻な物理的現象を反映させることによってのみ、静止した状態の、その存続に必然的な必要最小限の運動のみを伴う「保有エネルギー」の式が得られるからである。
この式に、上記の光と時間に関する原則を代入して計算していくと、以下のようになる。
【0007】
【数2】
さらに、上の式をまとめると、
【数3】
すなわち、
(1/g)の2乗×物質が進んだ距離×質量=エネルギー となる。
【0008】
【数4】
であることから、
これと、[0006][数1]の光と時間に関する法則を上の式に代入すると、
エネルギー=質量×光速×時間
【数5】
と表すことができる。
計算の過程は以下のとおりである。
【数6】
【0009】
このとき、時間T=その光が進むことのできる時間であり、重力の影響(g)がない状態で、その物質が進んだであろう時間、つまり、存続期間を表す。あるいは、物質が進むのに実際にかかった時間×1/gと表すこともできよう。確かに、先述の通り、いかなる重力下における時計も、その進み具合に関し、同じ時間の経過を示す。しかし、我々の時計で計った場合、光の時間Tの進み具合は、重力下の時計と同じではないのである。また、上の式が、特殊相対性理論における、E=mcの2乗ではなく、光速cの一乗に時間Tをかけたものであることも重要である。特殊相対性理論におけるE=mcの2乗は、質量mの物体、光速c、時点0における静止エネルギーEを表し、質量が存在するだけで観測されるエネルギーを表している。しかし、「存在する」ということ自体、その物体が時間の経過の中にあるということである。よって、静止している時間というものがあればともかく、それが自然の状態では、この世界にない以上、時間の要素は、エネルギーを考えるうえで、不可欠のものであるのである。三次元の質量に、一次元の光速と、時間を乗じると、距離を伴った立体の時空間ができるわけである。その空間内は、全て質量mとなっている。すなわち、その空間は、エネルギーの軌跡となっているわけである。
【0010】
この点、E=mc
2に転じることから、重加速運動を表す式を引用する。
計算過程は、以下の通りである。ここでは、Eは重力下にある総エネルギーを、E‘は(重力にて制限された数値での)エネルギーを、gは重力を、g’は重力加速度を、hは高さ(=s距離)を、tは時間(重力下にて制限された数値の時間)を、vは(重力下の)速度を、そして、mは(重力下の)質量を表す。
【数7】
よって、上記の通り、特殊性相対性理論の式E=mc
2が得られる。
【0011】
しかしながら、数式が何を示しているのかについては、十分な考察が必要である。
出発点、すなわち重加速運動エネルギーの式に戻ると、g’に含まれる「時間」の要素には、毎秒(t)につき加速する速度(h/t)の割合、つまり、重加速度(h/t
2)以外には、流れている時間の要素が皆無であることが分かる。それゆえ、重加速運動エネルギー式、E’=mg’hは、物質内にある保有エネルギーを表しているものの、その質量が特定の値である、一定の瞬間についてのみであることが明白になった。言い換えれば、当式は時間の流れを表すものではなく、そこから転じた数式も、また同様であるということである。
さらに、ν
2やc
2といった要素は、それらが重加速運動に従事している物資のエネルギーに属するものであることを示している。よって、重加速度運動下にある、物質の保有エネルギーの正確な値を測定するためには、その数式は、以下の通りでなくてはならない。
ここで、Tは、重力下にはない、連続する時間で、その物質が進むことのできる時間、また、Eは、その持続期間における物質、または、光の保有エネルギーを表す。
【数8】
また、質量=0のとき、当式は、光の保有エネルギーの式に変わるが、これは、重加速度運動という条件下のものである。
【数9】
この時点では、時間との関連において、質量と速度の性質に関し、重要な注釈があるが、これに関しては、次の段落[0012]にて述べる。しかしながら、上で得られた数式に、これらの要素を統合する必要はない。なぜならば、当式は、それぞれの時間的瞬間における保有エネルギーの総和を表すべく構成されたものであり、それゆえ、それぞれの時間的瞬間における逓減値を、自ずから示すものだからである。そして、何よりも、質量、および、速度(光速)は、自然な重力による逓減の条件下にはないため、当原則は、適用不可能なのである。重加速度運動のグラフ([
図7]を参照)を、後で得られるところの、重力下における逓減運動のグラフ([
図5]を参照)に照らし合わせると、その形状パターンが互いにほぼ対称であることがわかる。この主たる理由は、そのほとんどが、その物質や光が位置する高さの違いであるといえる。高度は、重力の発生源に近づく程、その力を失い、そこに近づく保有エネルギーを減少させる。また、別の理由としては、重加速度運動をしている物質や光の、そこに貫通してくる放射線に対する逃れ易さが挙げられる。これによって、原子の互いの衝突によって引き起こされる「電子エネルギー損失」の機会が減るのである。
【0012】
ここで、[0008]の[数6]にて一旦中断していた、数式の理論展開の作業に戻る。注意すべき点は、質量とエネルギーの関係式(運動量エネルギー式)に、質量と速度の逓減という要素を取り入れなくてはならないということである。なぜなら、物質は、最終的には、そのエネルギーを失うことで、徐々にその質量を失い、やがては運動・進行を停止するためである。これは「電子エネルギー損失」に起因する。(この現象は、[非特許文献2]の「時間と質量の逓減」のグラフによって検証されている。)まず、質量についてであるが、質量を縦軸、物質が進む時間を横軸にとると、[
図3]の関係が成立する。このとき、初めの質量はm
1、xの時点での質量はm
χ、物質が進む時間の総計はt、xの時点での時間はt
χで表されるものとする。すると、xの時点での質量m
χは、次の式で表すことができる。
【数10】
次は、速度についてであるが、速度を縦軸、物質が進む時間を横軸にとると、これも「電子エネルギー損失」を原因として、[
図4]の関係が成立する。(この現象は、[非特許文献1]の「時間と速度の逓減」のグラフによって検証されている。)このとき、初めの速度はν
1、xの時点での速度はν
χ、物質が進む時間の総計はt、xの時点での時間はt
χで表されるものとする。すると、xの時点での速度ν
χは、次の式で表すことができる。
【数11】
【0013】
さて、これらの式をもとに、質量とエネルギーの関係をみると、今回は、[0006]の[数1]のような関係式、(物質の進む速度×1/g)×(物質が進むのにかかった時間×1/g)×質量=エネルギーではなく、[数9]のように、Σを用い、物質の進む時間を1からTまでとし、それぞれの時点における質量と速度の積の和を求めるのが適当であることがわかる。
【数12】
上の式に、[数10]、[数11]に示す質量m
χ、および速度ν
χの関係式を代入し、計算すると、次のようになる。
【数13】
【0014】
すなわち、[数12]に示した式は、次のように表すことができる。
【数14】
この式は、初期の質量m
1、および初期の速度ν
1に、(1−t
χ/t)の2乗、すなわち、物質が進む時間の総計から物質が進んだxまでの時間を引いたもの;t−t
χのtに対する割合を2乗して、それを掛けたものである。
(このとき、t
χ=物質が進んだ時間、t=その物質が進むことのできる時間、すなわち、存続期間である。)このことは、[数12]の式の右辺に[数10]、[数11]を代入したもの、つまり、時間1からtまでのそれぞれの時間の逓減値における質量と速度の積和が、未だ逓減を受けていない質量と速度の初期値の積;m
1ν
1に、xの時点でその物質に残っている時間の因数を乗じたものに「等しい」ことを示している。その意味するところは、すなわち、当式が、xの時点における当物質の内部に残っているエネルギー、つまり、保有エネルギーの時間xからtまでの総和であるということである([
図5]参照)。さらに、時間の関数が2乗となっているのは、時間が二次元、つまり、平面で表されているためである。時間という性質の備わった平面ともいえる。[0009]と同様、そこに一次元の線としての速度を乗じることによって、距離を伴った立体としての空間ができるわけである。また、その空間内は、全て質量mとなっている。すなわち、この空間もまた、エネルギーの軌跡となっているわけである。
【0015】
しかし、[0014]の[数14]で得られた式には、重力の影響gという要素が取り入られていない。上の[0013]の[数12]の式、およびこの式は、重力のない状態におけるエネルギーの計算式である。しかし、我々は、この世界に適用できる式を求める必要がある。そこで、以下、g=物質の進む速度/光速として、計算する。但し、実際、光も、かなりの期間、一定の光速を有しはするが、長い距離を走行し、遂にはその保有するエネルギーを失って消滅することから(この現象は、[非特許文献11]の「ガンマ線(光)と速度の逓減」のグラフによって検証されている。)、当計算においては、光速についても、その消滅までの存続期間にわたる逓減を反映させる。
【数15】
ここで、時間にかかっている重力の影響も反映させる必要がある。よって、上の式は、
【0016】
さて、一方で、[0006]の[数1](物質の進む速度×1/g)×(物質が進むのにかかった時間×1/g)×質量=エネルギーの式から得られた、[0008]の[数5]エネルギー=質量×光速×時間、という式には、逓減の要素が取り入れられていない。そこで、[0012]の[数10]、[数11]の関係式を代入し、以下、計算する。
【数16】
【0017】
さて、ここで、[0015]の[数15]、[0016]の[数16]で得られた式の意味を確認する。そもそも、この物質、および光の「保有エネルギー」の式は、いずれも、「物質の運動量エネルギー」を表す式に、「重力」、および「質量」と「速度」の逓減という要素を、それぞれ代入することで得られた式であるが、たとえ、当初は、異なる見地から捉えられた異なるエネルギー式であっても、そのエネルギーの本質に変わるところはなく、そこに、一定の原理原則や要素を正確に反映させることによって、異なる側面から異なる表現で、同じエネルギーの本質を表すことができる。また、そもそも正しいエネルギーの式から転じているため、いずれのエネルギー式も、正しく入力されたその条件によって表現し直されているだけで、エネルギーそのものとして、その本質から逸脱することはなく、それぞれの条件下の、それぞれの側面において、そのいずれもが真であるということを意味している。
当発明にて得られた2式は、ともに、エネルギー=質量(初期値)×光速(初期値)×(1−無重力にて物質が進んだ時間x/無重力にて物質の進む時間)の2乗の積和となっており、一致している。(この計算式の最後の項に関して言えば、T
Kは、無重力下で、その物質が進むことのできる「時間」、すなわち、存続期間を表している。
これらの値は、[0006]の[数1]で示されているように、重力下の時間tに1/gをかけることによって得られる。)
この数式は、物質に残された時間に対応するエネルギーの分量、すなわち、その物質がxの時点で保有しているエネルギー、つまり、「保有エネルギー」を表しているものといえる。また、結果として得られたこの式から、物質は時間の経過に従って、徐々に、その保有するエネルギーを失っていくということがわかる。
これらの数式[数15]、および、[数16]は、これらを[非特許文献3]の「減衰調和振動子」のグラフ、[非特許文献5]の「重力位置エネルギー」のグラフ、および、[非特許文献7]と[非特許文献8]の「放射性崩壊」のグラフと照らし合わせると、それら全てにおいて、物質の保有エネルギーが、時間に対し、反比例の二乗の逓減となっており、対応することから、その確かさを検証することができる。
【0018】
また、得られた計算結果は、あらゆる物質が、その保有エネルギーの速度として、光の速度を与えられているということを示している。確かに、光速で移動できるのは光だけである。しかし、我々、または、我々の周りの物質は、その質量や存続時間がどのようであれ、また、重力の影響を受けているとはいえ、そうした事柄の違いに関係なく、その保有エネルギーの全てにおいて、「潜在的」に、光速、すなわち、光の特性を有しているのである。言い換えると、我々を含め、あらゆる物質に内在するエネルギーは、光のエネルギー(電磁気)と何ら変わらないということなのである。
また、その時間の要素に関して注目に値する様相は、それらが、あたかも、「質量の性質」を伴った、光のエネルギーの如きである、ということである。これらのことから、素粒子に代表されるように、いかなる物質にも、光の性質がある、あるいは、物質は、潜在的に、質量を伴う「光」であるとみなすことができると断定できるのである。
【0019】
一方、物質の保有するエネルギーは、初期値の光速が一定であることから、その初期の質量m
1と、存続時間に比例しているということがわかる。この点、存続時間T=t×1/g、つまり、その物質の進む時間×1/g、あるいは、T=t×c/v=その物質の進む時間×光速/その物質の進む速度、である。それゆえ、その物質の進む速度vの値が小さければそれだけ、存続時間Tは大きくなる。また、光の存続時間=光の進む距離/光速、つまり、T=S/cであることから、光の進む距離S、すなわち、光の保有エネルギーが大きければそれだけ、光の存続期間Tも大きくなり、T×g=tによって得られる物質の存続時間tも大きくなる。このことは、物質の保有エネルギーがその存続期間tの大きさに比例していることを意味している。([数17]参照)
【数17】
【0020】
この点、光の進む距離、すなわち、光の存続期間については、その保有エネルギーが唯一考え得る原因であることは先述した。そして、物質の有する光の性質についても述べた。物質は、その質量ゆえ、重力下にあるものの、光速を備えており、そのエネルギー計算も、光の時間を基準として物質に残された時間に対応するエネルギーの分量、光の性質を有しているのである。さらに、質量=0だとすると、エネルギー=光速(初期値)×(1−光の進んだ時間/光の進む時間)の積和という式が成り立つ。これに対応する式は、[要約]の[課題を解決するための手段]の[数2]、および、[請求の範囲]の[請求項2]の[数2]に示されている。また、当数式は、[非特許文献6]の「容量放電(放射性崩壊)」のグラフ、[非特許文献11]の「ガンマ線線状減衰」のグラフ、[非特許文献13]および[非特許文献14]の「電子捕獲崩壊」のグラフなど、全て線形の逓減を示すグラフの形状によって、その確かさが検証されている。([
図6]参照)このことは、エネルギー/光速≒時間であることを示している。つまり、時間とは、速度(すなわち、光速)から転じた保有エネルギーの1つの形態であることになる。物質の場合、保有エネルギーが質量×速度(すなわち、光速)から転じることとなるため、発生する時間は、質量に反比例することになる。総じて言えば、光には、その速度を通じて、また、物質には、質量とその速度(すなわち、光速)を通じて、時間が発生しているのである。さらに、質量=0、かつ光速=0である場合、質量、および光速を通じて発生する時間T=0となり、それゆえ、エネルギー=0となる。これに対応する式は、[要約]の[課題を解決するための手段]の[数3]、あるいは、[請求の範囲][請求項3]の[数3]に示してある。とりわけ、重要な点は、この永遠時間の状態が、エネルギー=0の地点にあるということである。この0地点では、時間が過去から未来へと流れることはないが、
図3、5、6に示されるように、質量、光速ともに0である場合、時間は永遠に存続しているのである。よって、永遠時間の状態は、質量、および光速がゼロの状態を創出することで得られることが分かった。また、通常は過去から未来へと流れる時間を「逆行」させるには、物質、光、それぞれの場合において、tの値をマイナスとなるようにすればよい。計算式は以下の通りである。([数18]、[数19]参照)
【数18】
【数19】
【0021】
以上、物質と光の保有エネルギーの算定式、永遠時間、および逆行時間の創出に用いる数式について説いた。また、演繹的計算によって得られた、それぞれの結果の数学的確かさについても、それに対応する関連データを適用しつつ、検証した。
【0022】
次に、異次元の物質・光のエネルギー計算について述べる。
そもそも、ここにいう異次元とは、3次元体に、もう1次元である時間を足した、4次元より上の5次元から上の次元である。0〜9までのそれぞれの次元の展開に関しては、[
図8][
図9][
図10][
図11][
図12][
図13][
図14][
図15][
図16][
図17]を参照されたい。
これらの図は、当発明に至る理論的展開に関する演繹的プロセスを描写したものである。[
図12]では、次元が、3次元の物体が時間の流れに沿って移動した現象であることが確認できるから、5次元は、更に、その4次元の状態を、もう1次元、別の次元に移動させたものであることが分かる。([
図13]を参照。)もしくは、5次元は、移動する3次元体を更に、別の方向に移動させた状態であると表現することも可能である。かくして、次元は、同様の態様にて上昇してゆく。
【0023】
上記の演繹を裏付ける根拠としては、次の文献が挙げられる。
『3次元(+時間)の世界では、空間に広がるエネルギーの場(重力場や電場・磁場)に生ずる力(重力や電気力・磁力)は、距離の2乗に反比例して弱くなる。
ところが、原子核の世界の核力は、距離の6乗に反比例して弱くなる。』
(「まんが・アトム博士の原子物理学探検」飯野睦毅)
前者の記述は、わが特許発明であるところの、「物質、および光の保有エネルギーの算定式」の[請求項1]にも共通している。([非特許文献18]の「重力対距離」を表すグラフを参照。)ここで、注目すべき点は、「距離」を表すSが、v×t と等価であるということである。([0008]の[数4]で述べたように、vは重力下の速度を、tは重力下の時間を表す。)つまり、「距離」は、その動きであるところのvとともに、潜在的に「時間」を含有する、もしくは、「距離」は「速度」と「時間」の複合体に喩えることもできる。
それゆえ、当発明の[請求項1]における反比例の二乗の項;(1−T
K/T)
2、および、「エネルギー(重力場や電場・磁場)が、距離の反比例の2乗で逓減する」という上記引用の現象には、「時間」に関し、共通する特徴がある。
とりわけ、これに対応する計算式、すなわち、時間の中にある4次元の物質(および、のちに述べる5次元の光)においては、エネルギーは、「時間」、すなわち「距離」の潜在的要素、の2乗に反比例して逓減する性質を有する。
一方、「原子核の世界の核力は、距離の6乗に反比例して弱くなる。」という事実を考慮すれば、原子力が、本質的に電磁波であることから、放射線は、その核燃料の生成する次元的運動に依っては、少なくとも、あるいは、多くて、9次元に属するということになる。(なお、ここで、「重加速度運動エネルギー」の式がこの原則に該当するかどうかについての問題が浮上してくる。しかし、当明細書の前半の発明内容の[0010][数7]に示されるように、1/t
2、すなわちt
−2「時間のマイナス二乗」という、「反時間」にも喩え得る「特殊」な時間における現象なので、また、当式に、反比例を創出し得る「距離(時間)」の項が見当たらないため、この分類には含めない。)
【0024】
このように、次元の段階が上がるごとに、1次元が追加され、乗数が上がるわけであるから、5次元の物質、および光の保有エネルギーの算定式は、下記式[数20]を用いる、物質の保有エネルギーの算定式として表される。ここで、Eは物質の保有エネルギー、Tは無重力にてその物質が進むことのできる時間、すなわち、持続期間、m
1は質量(初期値)、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその物質が進んだ時間Kである。
【数20】
【0025】
さらに、同様の方法で、下記式[数21]を用いる、5次元における光の保有エネルギーの算定式が得られる。ここで、Eは光の保有エネルギー、Tは無重力にてその光が進むことのできる時間、すなわち、持続期間、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその光が進んだ時間Kである。
【数21】
【0026】
また、[数17][数18]から導かれる式として、6次元の物質、および光の保有エネルギーの算定式[数22][数23]が成立する。ここで、[数22]におけるEは物質、保有エネルギー、m
1は質量(初期値)、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその物質が進んだ時間K、Tは無重力にてその物質が進むことのできる時間、すなわち、持続期間である。
【数22】
【0027】
同様に、下記式[数23]を用いる、6次元における光の保有エネルギーの算定式。ここで、Eは光の保有エネルギー、Tは無重力にてその光が進むことのできる時間、すなわち、存続期間、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその光が進んだ時間Kである。
【数23】
【0028】
さらに、[数22][数23]から導かれる式として、7次元の物質、および光の保有エネルギーの算定式[数24][数25]が成立する。下記式[数24]は、7次元における物質の保有エネルギーの算定式。ここで、Eは物質の保有エネルギー、Tは無重力にてその物質が進むことのできる時間、すなわち、持続期間、m
1は質量(初期値)、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその物質が進んだ時間Kである。
【数24】
【0029】
同じく、下記式[数25]を用いる、7次元における光の保有エネルギーの算定式。ここで、Eは光の保有エネルギー、Tは無重力にてその光が進むことのできる時間、すなわち、持続期間、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその光が進んだ時間Kである。
【数25】
【0030】
続いて、同様に、[数24][数25]から導かれる式として、8次元の物質、および光の保有エネルギーの算定式[数26][数27]が成立する。下記式[数26]は、8次元における物質の保有エネルギーの算定式。ここで、Eは物質の保有エネルギー、Tは無重力にてその物質が進むことのできる時間、すなわち、持続期間、m
1は質量(初期値)、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその物質が進んだ時間Kである。
【数26】
【0031】
同じく、下記式[数27]を用いる、8次元における光の保有エネルギーの算定式。ここで、Eは光の保有エネルギー、Tは無重力にてその光が進むことのできる時間、すなわち、持続期間、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその光が進んだ時間Kである。
【数27】
【0032】
また、同様に、[数26][数27]から導かれる式として、9次元の物質、および光の保有エネルギーの算定式[数28][数29]が成立する。下記式[数28]は、9次元における物質の保有エネルギーの算定式。ここで、Eは物質の保有エネルギー、Tは無重力にて物質が進むことのできる時間、すなわち、持続期間、m
1は質量(初期値)、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその物質が進んだ時間Kである。
【数28】
【0033】
最後に、下記式[数29]を用いる、9次元における光の保有エネルギーの算定式。ここで、Eは光の保有エネルギー、Tは無重力にてその光が進むことのできる時間、すなわち、持続期間、c
1は光速(初期値)、T
Kは無重力にてその光が進んだ時間Kである。
【数29】
【0034】
以上、5次元、6次元、7次元、8次元、及び9次元における物質と光の保有エネルギーの算定式と、その発明に至る演繹的理論展開、および、その根拠について説いた。