【解決手段】複数の遊技機2の遊技情報を管理する管理サーバ100と、遊技機2各々に付設されて遊技者による発信操作に応じて発信器識別情報を発信するビーコン290と、発信器識別情報を受信するとともに、管理サーバ100と通信を行うことが可能な携帯端末15と、を備える遊技場用システム1において、管理サーバ100は、遊技機識別情報と発信器識別情報とを対応付けた発信器情報と、遊技機識別情報と携帯端末識別情報とを対応付けた端末対応付け情報と、を記憶しており、携帯端末15は、ビーコン290の発信器識別情報を受信したとき、対応する発信器情報を管理サーバ100から受信し、対応付け確認情報を表示する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態につき、以下の実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
本例は、遊技者が所持する携帯端末15と遊技機2とのペアリング(対応付け)を適切に実行することが可能な遊技場用システム1に関する例である。この内容について、
図1〜
図14を参照して説明する。
【0012】
遊技場用システム1は、複数の遊技機2が設置された遊技場向けのシステムである。遊技場用システム1は、遊技機2が設置される各遊技場の場内システム11、公衆通信回線であるインターネットを介して場内システム11と通信可能に接続された外部の管理サーバ100、及び遊技者が所持する携帯端末15、等を含めて構成されている。
【0013】
遊技場用システム1では、携帯端末15向けのアプリケーションプログラム(遊技情報閲覧アプリケーション)を管理サーバ100からダウンロード可能である。遊技情報閲覧アプリケーションを利用すれば、携帯端末15を利用して各種の会員サービスを利用できる。
【0014】
携帯端末15で利用可能なアプリ会員サービスとしては、例えば、特定遊技場の遊技データ閲覧サービス、遊技機2の機種情報閲覧サービス、個人の遊技データ管理サービスなどがある。ホール会員登録済みの遊技場であれば、貯玉あるいは貯メダルなどの貯玉サービスや、これら貯玉や貯メダルを再プレイに利用する再プレイサービス等、遊技場がホール会員に提供するサービスを携帯端末15で利用することも可能である。さらに、ホール会員登録済みの遊技場であれば、携帯端末15を利用して遊技情報表示装置3をリモコン操作可能である(リモコン機能)。なお、以下の説明では、遊技場の会員をホール会員といい、アプリケーションを利用する会員をアプリ会員という。
【0015】
各遊技場では、遊技場内の各種機器が通信可能に接続された有線LAN等の場内ネットワーク200が構築されている。各遊技場の場内システム11は、場内ネットワーク200を利用してシステム構築されている。場内ネットワーク200には、WiFiネットワークを構築し、携帯端末15の無線接続を可能にするWiFi−AP(アクセスポイント)202が設けられている。
【0016】
各遊技場では、パチンコ遊技機21やスロットマシン22等の遊技機2に対して、玉やメダルなどの遊技価値を貸し出す貸出装置4、遊技情報表示装置3等が個別に設置されている。さらに、2台の遊技機2毎に、中継端末29が1台ずつ設置されている。
遊技場内の図示しない景品交換カウンタには、獲得玉を計数する計数機(図示略)や獲得玉を景品に交換するPOS端末(図示略)に加えて、携帯端末登録装置(図示略)が設置されている。また、遊技場内の管理スペースには、遊技場内の各種機器の稼動状況を集中的に管理する遊技管理装置20が設置されている。遊技管理装置20は、各遊技場に個別に設けられ、遊技場内の各遊技機2の遊技データを収集して記憶している。
【0017】
遊技機2は、対応する遊技情報表示装置3及び貸出装置4と共に、中継端末29を介して場内システム11を構成する場内ネットワーク200に接続されている。場内ネットワーク200では、遊技情報表示装置3等の周辺装置を含めた遊技機2側と、遊技管理装置20と、の間の各種の通信が中継端末29を介して実現されている。
【0018】
貸出装置4は、遊技価値(遊技媒体)を貸し出すために各遊技機2の側方に設置される縦長の装置である。貸出装置4は、遊技管理装置20が貯玉として記憶し管理する遊技価値を遊技者に対して返却することにより、遊技者が貯玉を遊技に再度使用(再プレイ)できるようにする再遊技装置としての機能を備えている。パチンコ遊技機21向けの貸出装置4は、遊技機2の左側に設置され、現金等の対価の投入に応じて遊技価値である玉を貸し出す。スロットマシン22向けの貸出装置4は、遊技機2の右側に設置され、現金等の対価の投入に応じて遊技価値であるメダルを貸し出す。
【0019】
遊技管理装置20は、場内ネットワーク200に接続されているほか、公衆通信回線であるインターネットにも接続されている。遊技場用システム1では、インターネットに接続された遊技管理装置20を介して場内システム11と場外の管理サーバ100とが通信可能な状態で接続されている。遊技場内の各遊技機2の遊技データ等は、遊技管理装置20を介して管理サーバ100に送信される。
【0020】
次に、遊技機2について概説すると共に、遊技場用システム1の機器構成の一例をなす中継端末29、管理サーバ100、遊技情報表示装置3、携帯端末15、遊技管理装置20、について説明する。
【0021】
(遊技機)
図1に例示の遊技機2には、大きな分類として、パチンコ遊技機21とスロットマシン22とがある。
例えば、パチンコ遊技機21は、遊技価値である玉を発射して遊技する遊技機である。
図1に例示するパチンコ遊技機21は、始動入賞口への入賞に応じて大当たり抽選を実行する、いわゆるセブン機である。パチンコ遊技機21は、大当たり抽選に応じて図柄変動を実行するゲームを開始し、大当たり図柄の停止表示により大当たり当選を報知する。大当たり当選が発生すれば、大入賞口が開放されるラウンドが複数回繰り返される有利な大当たり状態に移行できる。
【0022】
パチンコ遊技機21が遊技の進行中に外部出力する遊技信号としては、例えば、以下の信号がある。これらの遊技信号は、中継端末29を経由して遊技情報表示装置3や貸出装置4等に出力されるほか、遊技機2の識別情報である台番が対応付けされた状態で遊技管理装置20に送信される。
【0023】
(1)アウト信号:玉を10個発射する毎に1回出力される信号。
(2)セーフ信号:入賞に応じて玉を10個払い出す毎に1回出力される信号。
(3)スタート信号:図柄変動がスタートしたときに出力される信号。
(4)大当たり信号:大当たり状態の発生中に継続的に出力されるレベル信号。
(5)連荘信号:大当たり状態が連続的に発生する連荘状態中に出力されるレベル信号。
【0024】
スロットマシン22は、規定数のメダルを対価として図柄変動ゲームを開始でき、停止表示された図柄の組み合わせが入賞図柄のとき入賞が発生する遊技機である。入賞図柄としては、BB(ビッグボーナス)に対応するBB図柄や、RB(レギュラーボーナス)に対応するRB図柄や、ART(アシストリプレイタイム)に対応するART図柄のほか、5枚役や2枚役等の小役に対応する小役図柄が設定されている。
【0025】
スロットマシン22では、ゲーム開始時に内部抽選が実行され、内部抽選に当選した役に対応する図柄が停止表示されたときにその役の入賞が発生する。内部抽選に当選しても対応する図柄を停止表示できないと、取りこぼしによりハズレとなる。BB図柄、RB図柄が停止表示されるとBB役あるいはRB役が入賞し、これにより特定の払い出し役の入賞確率が高くなる等の有利な大当たり状態であるBB(ビッグボーナス)あるいはRB(レギュラーボーナス)が発生する。また、ART役が入賞すると、内部当選した役の種類が報知されると共に、メダルを消費することなく次のゲームを実行できるという利益が付与されるリプレイ役の入賞頻度が高くなる有利なARTが発生する。
【0026】
スロットマシン22が遊技の進行中に外部出力する遊技信号としては、例えば以下の信号がある。
(1)アウト信号:メダルを1枚消費する毎に1回出力される信号。
(2)セーフ信号:入賞に応じてメダルを1枚払い出す毎に1回出力される信号。
(3)BB信号:BBの発生中に出力されるレベル信号。
(4)RB信号:RBの発生中に出力されるレベル信号。
(5)ART信号:ARTの発生中に出力されるレベル信号。
【0027】
(中継端末)
中継端末29は、遊技機2側と遊技管理装置20との間でやり取りされる各種の信号や情報等を仲介する端末である。上記のごとく、中継端末29は、2台の遊技機2の組合せ毎に1台ずつ設置されている。中継端末29には、無線機器であるビーコン290が2台ずつ接続されている。
【0028】
ビーコン290は、遊技者による発信操作に応じてビーコン信号(発信器識別情報)を発信する発信器の一例である。中継端末29に接続された2台のビーコン290は、それぞれ、中継端末29に接続された2台の遊技機2に個別に対応するように付設されている遊技場では、複数の遊技機2各々にビーコン290が付設されている。ビーコン290は、ブルートゥース(登録商標)の通信プロトコルを用いて自身の識別情報であるビーコン信号を無線出力する。なお、ビーコン信号と対応する遊技機2とを対応付けるひも付け情報であるビーコン設定情報は、後で参照する
図9の通り、管理サーバ100により記憶され管理されている。
【0029】
ビーコン290(
図2)は、数cm×数cm大の正面形状を呈するブロック状をなし、例えば、遊技情報表示装置3の上方の壁面に取り付けられる。遊技者側に面するビーコン290の正面には、押込みボタン290Sが配置されている。ビーコン290は、押込みボタン290Sが押し込み操作されたとき、ビーコン信号を発信するように構成されている。本例では、独立したビーコン290を例示するが、ビーコン機能を内蔵する遊技情報表示装置であっても良く、ビーコン機能を内蔵する遊技機であっても良い。また、ビーコン290の設置場所は、遊技情報表示装置3の上方に限らない。遊技情報表示装置3の側方や下方、遊技機2や貸出装置4の正面や側方など、遊技者が操作し易い場所に取り付けると良い。
【0030】
(管理サーバ)
管理サーバ100(
図1)は、例えば遊技情報提供サービスの運営会社等が管理するコンピュータ装置であり、各遊技場に設けられた遊技管理装置20から遊技データを収集して記憶する。管理サーバ100は、公衆通信回線であるインターネットに接続され、インターネットを介して各遊技場の場内システム11と通信可能に接続されている。管理サーバ100は、遊技情報サーバ、アプリケーションサーバ、アカウントサーバとしての機能を備えている。管理サーバ100は、複数の遊技機2の遊技データを管理している。
【0031】
遊技情報サーバとしての機能は、複数の遊技場に関する遊技情報を記憶するサーバ機能である。アプリケーションサーバとしての機能は、遊技者が所持する携帯端末15にアプリケーションをダウンロードするサーバ機能である。アカウントサーバとしての機能は、アカウント情報であるアカウントIDと、遊技者の個人情報と、遊技者がホール会員登録を行った遊技場の識別情報である遊技場IDと、を対応付けて記憶するサーバ機能である。さらに、管理サーバ100は、アプリケーションをダウンロードして登録を済ませたアプリ会員間のメールのやり取りを可能とするSNS機能も有している。
【0032】
管理サーバ100は、以下の各手段としての機能を備えている。
(1)発信器情報記憶手段:複数の遊技機2各々を識別するための遊技機識別情報の一例である遊技機IDと、遊技機2の各々に付設されたビーコン(発信器)290のビーコン信号(発信器識別情報)と、を対応付けた発信器情報(
図9を参照して後述する。)を記憶する手段。遊技機IDは、遊技場の識別情報である遊技場IDと、遊技場における遊技機2の台番と、の組合せよりなる識別情報である。
(2)端末対応付け情報記憶手段:複数の遊技機2各々を識別するための遊技機ID(遊技機識別情報)と、遊技者の携帯端末15を識別するための端末ID(携帯端末識別情報)と、を対応付けた端末対応付け情報(
図10を参照して後述。)を記憶する手段。なお、上記の発信器情報は固定的な情報である一方、この端末対応付け情報は、遊技機2と携帯端末15とのペアリング(対応付け)に応じて時々刻々、変動する情報である。
(3)配信手段:遊技場用システム1のサービスを提供するためのアプリケーションの一例である遊技情報閲覧アプリケーションを配信する手段。なお、配信手段は、初回のダウンロード以降、バージョンアップソフトを随時、自動配信する。これにより、携帯端末15側では、アプリケーションのバージョンを最新に維持できる。
(4)送信手段:遊技機IDとビーコン信号とを対応付けた発信器情報を携帯端末15に送信する手段。送信手段は、遊技者が所持する携帯端末15からビーコン信号を受信したとき、そのビーコン信号が対応付けられた発信器情報を送信元の携帯端末15に送信する。
(5)遊技者情報記憶手段:アプリケーションの会員登録をした遊技者(アプリ会員)のアプリ会員情報を記憶する手段。遊技者情報記憶手段は、アプリ会員である遊技者の個人情報、遊技者が所持する携帯端末15の端末ID、アプリケーションを利用する際のアカウント情報であるアカウントID、各遊技場で発行したホール会員カード101のID(遊技場毎の会員識別情報である会員ID)等を記憶し、アプリ会員毎に管理する。
(6)ホール情報記憶手段:各遊技場に関するホール情報を記憶する手段。ホール情報には、各遊技場側から受信する各遊技機2の遊技データが含まれている。遊技データとしては、例えば、大当たり履歴、大当たり回数、所定時間毎の差玉(スランプグラフの元データ)等のデータがある。
(7)個人データ記憶手段:各アプリ会員(遊技者)の個人データであるアプリ会員個別遊技データを記憶する手段。個人データ記憶手段は、各遊技場から受信したホール会員個別遊技データ(
図7参照。)をそのまま記憶する。
(8)遊技データ送信手段:ホール情報記憶手段や個人データ記憶手段が記憶している遊技データを、遊技者が所持する携帯端末15へ送信する手段。
(9)機種情報記憶手段:遊技機2の各機種について、遊技性、スペック、遊び方などの機種情報を記憶する手段。
【0033】
(遊技情報表示装置)
図3の遊技情報表示装置3は、遊技機2に関する遊技情報を表示可能なように、複数の遊技機2各々に付設される装置である。遊技情報表示装置3は、大型の液晶ディスプレイよりなる液晶表示部33を備えている。液晶表示部33の画面330の下側には、呼出ボタン341、メニューボタン347、5個の選択ボタン345、等が配置され、上半分を取り囲むようにランプ部32が配設されている。液晶表示部33は、タッチパネル331(
図4)が積層されたタッチ操作可能な表示部である。液晶表示部33の画面330には、大当たり履歴や過去の遊技情報等、各種の遊技データが表示される。
【0034】
遊技情報表示装置3は、
図4のごとく、制御部30を中心として電気的に構成されている。制御部30は、ソフトウェアを実行して各種演算を実施するCPU301、メモリ手段としてのROM302・RAM304、信号の入出力を行うI/O部305を含んでいる。制御部30に対しては、外部と信号の送受信を実行する送受信部308、液晶表示部33、従業員の呼出機能を有するランプ部32、タッチパネル331、呼出ボタン341、メニューボタン347、5個の選択ボタン345等が電気的に接続されている。
【0035】
メニューボタン347は、画面下部に5つのメニューを並べて表示させるための操作ボタンである。5個の選択ボタン345は、5つのメニューに個別に対応する操作ボタンであり、操作に応じていずれかのメニューを選択できる。メニューとしては、例えば、(1)過去一週間の累計大当たりデータ、(2)直近50回分の大当たり詳細履歴データ、(3)過去3日間の差玉数推移グラフ、(4)店舗営業案内、(5)遊技情報表示装置の利用ガイドなどがある。
【0036】
例えば、パチンコ遊技機21に付設された遊技情報表示装置3が中継端末29を経由して遊技機2側から取り込む遊技信号としては、(1)アウト信号、(2)セーフ信号、(3)スタート信号、(4)大当たり信号、(5)連荘信号等がある。遊技情報表示装置3は、パチンコ遊技機21側から取り込んだ遊技信号について取込回数を集計等することで例えば以下の遊技データを生成する。
(1)大当たり回数:通常状態下の大当たり状態の発生回数(初当たり回数)。
(2)大当たり間スタート回数:直前の大当たり状態が終了してからのスタート回数(図柄変動回数)。
(3)本日累計スタート回数:当日、開店後の累計の図柄変動の回数。
(4)差玉:遊技者側から見た収支。セーフ信号を受信する毎に10個ずつ加算されるセーフから、アウト信号を受信する毎に10個ずつ加算されるアウトを差し引いて差玉が演算される。
【0037】
遊技情報表示装置3は、遊技機2の遊技データを表示するデータ画面を画面330に表示可能である。例えばパチンコ遊技機21に対応する
図3に例示のデータ画面では、向かって左側の上から順番に、本日、前日(1日前)、前々日(2日前)の初当たり回数の表示欄361、大当たりの内訳の表示欄363、本日のスタート回数の表示欄365が配置されている。画面の中央には、本日、前日、前々日の大当たり回数の表示欄371が配置され、その下側には、過去の最高差玉の表示欄372、大当たり間スタート回数を棒グラフで表すグラフ表示欄373が配置されている。
【0038】
(携帯端末)
図1の携帯端末15は、遊技者が所持する端末である。携帯端末15は、ビーコン290が発信するビーコン信号(発信器識別情報)を受信可能であると共に、管理サーバ100と通信を行うことが可能な電子端末である。携帯端末15としては、例えば、例えばタッチパネルディスプレイの表示画面150を備えるスマートフォン(多機能型携帯電話)等の通信端末を例示できる。携帯端末15は、管理サーバ100から受信した遊技データを表示可能である。
【0039】
携帯端末15は、3系統の通信機能を備えている。第1の通信機能は、WiFiネットワーク(無線通信回線)を介して情報管理装置23と通信する機能である。第2の通信機能は、ブルートゥース(登録商標)による通信プロトコルを用いた通信を実行する機能である。第3の通信機能は、インターネットを介して管理サーバ100と通信する機能である。なお、第1の通信機能は、ブルートゥース(登録商標)を利用して実現しても良い。なお、第3の通信機能は、公衆無線通信を介してインターネットに接続する機能であっても良く、場内のWiFiネットワークを介してインターネットに接続する機能であっても良い。
【0040】
インターネットに接続可能であって、WiFi機能及びブルートゥース(登録商標)機能を備えるスマートフォン等の携帯端末15であれば、遊技場用システム1に対応する端末装置として利用可能である。携帯端末15は、予め所定のアプリケーションプログラム(遊技情報閲覧アプリケーション)をダウンロードすることにより、WiFi−AP202との間で無線通信による接続状態を確立可能である。アプリケーションサーバとしての管理サーバ100からダウンロードした遊技情報閲覧アプリケーションを携帯端末15で実行すれば、場内ネットワーク200に無線接続して遊技に関する各種の情報を取得できる。
【0041】
携帯端末15は、上記の遊技情報閲覧アプリケーションを実行することで、少なくとも以下の各手段としての機能を実現できる。
(1)発信器識別情報送信手段:ビーコン(発信器)290から受信したビーコン信号(発信器識別情報)を管理サーバ100へ送信する手段。
(2)受信手段:ビーコン信号と遊技機IDとを対応付けた上記の発信器情報を、管理サーバ100から受信する手段。
(3)表示手段:受信手段が発信器情報を受信したときに、その発信器情報と対応付けられている遊技機ID(遊技機識別情報)と、遊技者が所持する携帯端末15の端末ID(携帯端末識別情報)と、のペアリング(対応付け)を実行することが可能である旨を示す対応付け確認情報(
図11を参照して後述する。)を表示する手段。なお、表示手段は、管理サーバ100において何れかの遊技機ID(遊技機識別情報)との対応付けが既に実行されている状態において、その遊技機IDとは異なる他の遊技機IDと対応付けられたビーコン信号(発信器識別情報)が受信されたときは、当該他の遊技機IDとの対応付けを実行することが可能である旨を示す対応付け変更確認情報(
図14を参照して後述する。)を表示する。
(4)対応付け操作手段:表示手段が対応付け確認情報あるいは対応付け変更確認情報を表示したときに、ペアリング(対応付け)の実行を指示するための対応付け操作を行うことが可能な手段。対応付け操作手段は、タッチパネルディスプレイによる表示画面150を利用して実現される。対応付け操作手段は、表示手段が対応付け確認情報等を表示してから所定時間(本例では30秒)が経過するまで対応付け操作を実施可能に構成されている。なお、表示手段は、所定時間が経過した後で対応付け確認情報等の表示を停止する。
(5)対応付け許可情報送信手段:対応付け操作が行われたときに、対応付け操作に係る端末対応付け情報の記憶を許可するための対応付け許可情報を管理サーバ100へ送信する手段。
(6)遊技データ受信手段:管理サーバ100から各種の遊技データを受信する手段。遊技データとしては、例えば、各遊技機2の個別の遊技データや、アプリ会員の個人的な遊技データであるアプリ会員個別遊技データなど、様々なデータがある。
(5)遊技データ表示手段:遊技データ受信手段が受信した遊技データを表示画面150に表示する手段。
(6)表示指令送信手段:管理サーバ100において何れかの遊技機ID(遊技機識別情報)との対応付けが実行されているペアリング状態において、当該遊技機IDが示す遊技機2に付設された遊技情報表示装置3に対して、遊技者の操作に基づき所定の表示指令を送信する手段。なお、表示指令送信手段としての機能は、携帯端末15を所持する遊技者が遊技場のホール会員であることを前提として利用可能である。なお、本例は、遊技者がアプリ会員であると共にホール会員である場合の例である。
【0042】
(遊技管理装置)
場内システム11における遊技管理装置20(
図1)は、遊技場内の各種機器の稼動状況を集中的に管理するための装置である。遊技管理装置20は、複数の遊技場にそれぞれ設置され、ホール会員登録時に入力された遊技者の個人情報を記憶するホール会員情報サーバとしての機能を備えている。
【0043】
遊技管理装置20は、液晶ディスプレイ等のPCモニタや図示しないプリンタ等を含む出力部と、各種の演算処理を実行する装置本体と、キーボード及び図示しないマウスを含む入力部と、を備えている。装置本体は、演算処理を実行するCPUを中心とした制御機能、ハードディスクドライブ、ROM、RAM等を利用する記憶機能、及び各種信号あるいは情報を送受信する通信機能等を有している。
【0044】
遊技管理装置20は、例えばハードディスクドライブから読み出したソフトウェアプログラムをCPUが実行等することにより、以下の各手段としての機能を実現する。
(1)端末対応付け情報記憶手段:遊技機2と携帯端末15とのペアを表す端末対応付け情報を記憶する手段。この端末対応付け情報記憶手段が記憶する端末対応付け情報は、管理サーバ100が管理する上記の端末対応付け情報の一部であって、遊技管理装置20が管理する遊技場内の遊技機2に関するものである。
(2)遊技データ生成手段:各遊技機2の遊技データを生成する手段。遊技データ生成手段は、各遊技機2が出力するアウト信号等の遊技信号の受信回数を集計等することで遊技データを生成する。パチンコ遊技機21については、アウト(消費玉数)、セーフ(払出玉数)、スタート(ゲーム回数)、大当たり回数等の遊技データを遊技機2毎に生成する。スロットマシン22については、アウト(消費メダル数)、セーフ(払出メダル数)、スタート(ゲーム回数)、BB回数、RB回数、ART回数等の遊技データを遊技機2毎に生成する。なお、遊技データの生成は、遊技管理装置20に代えて、遊技情報表示装置3など各遊技機2に付設された機器が実行しても良い。
(3)ホール会員個別遊技データ生成手段:アプリ会員の個人的な遊技データであるホール会員個別遊技データを生成する手段。ホール会員個別遊技データ生成手段は、遊技データ生成手段が生成した遊技データの一部を、ホール会員の遊技データとして特定することで、ホール会員個別遊技データを生成する。ホール会員の遊技データの特定は、端末対応付け情報記憶手段が記憶する端末対応付け情報を利用して実行される。携帯端末15とペアリングされた遊技機2での遊技に係る遊技データが、ホール会員の遊技データとして特定される。
(4)遊技データ記憶手段:各遊技機2の遊技データや、ホール会員個別遊技データ等を記憶する手段。各遊技機2の遊技データは、遊技機2の識別情報である台番を対応付けた状態で記憶される。ホール会員個別遊技データは、ホール会員の識別情報であるホール会員IDを対応付けた状態で記憶される。
(5)会員情報記憶手段:遊技場に登録済みのホール会員に関する情報を記憶する手段であり、この会員情報記憶手段は、少なくともホール会員IDを記憶し管理する。遊技者が所持する携帯端末15の端末ID(携帯識別情報)やホール会員個別遊技データ等を含め、ホール会員に関する情報にはホール会員IDが対応付けられている。
(6)遊技価値記憶手段:各遊技者が遊技により獲得した遊技価値である貯玉を、ホール会員IDと対応付けて記憶する手段。
(7)情報送受信手段:管理サーバ100との間で、各遊技機2の遊技データなどを送受信する手段。遊技場用システム1における遊技管理装置20は、場内システム11が管理サーバ100との間で情報のやり取りを行うための窓口となっている。情報送受信手段は、遊技データ記憶手段が記憶する遊技データを、管理サーバ100に向けて10分毎に送信する。
【0045】
遊技場用システム1では、各種のサービスを提供するために様々なデータが記憶、管理されている。以下の各データのうち(1)〜(3)は各遊技場の遊技管理装置20が管理するデータであり、(4)〜(8)は管理サーバ100が管理するデータである。
【0046】
(1)遊技機毎の遊技データ
場内に設置された各遊技機2の遊技データであり、
図5は、スロットマシン22の遊技データの例示である。遊技管理装置20は、遊技機2の識別情報である台番を対応付けて、メダルの投入枚数、払出枚数、ゲーム回数、BB回数、RB回数等の遊技データを記憶している。なお、遊技管理装置20が管理する遊技データは、例えば10分等の所定時間が経過する毎に、情報管理装置23を介して管理サーバ100に対して送信される。
【0047】
(2)ホール会員マスタデータ
遊技場に登録済みのホール会員を管理するための
図6に例示のデータであり、遊技管理装置20は、ホール会員IDを対応付けて(ひも付けて)、アプリケーションを利用するためのアカウントID、アプリケーションをダウンロードした携帯端末15の端末ID、氏名や年齢や性別等の個人情報を管理している。なお、遊技情報閲覧アプリケーションをダウンロードし、ホール会員登録手続を行った遊技者がホール会員として登録される。ホール会員は、全員、アプリ会員でもある。
【0048】
(3)ホール会員個別遊技データ(個人データ)
ホール会員である遊技者の個人的な遊技データであり、
図7は、スロットマシン22の遊技データの例示である。遊技管理装置20は、携帯端末15とペアリングされた遊技機2の遊技データを、その携帯端末15を所持する遊技者に対応付けて(ひも付けて)ホール会員個別遊技データとして記憶する。
図7のホール会員個別遊技データ中の「遊技開始」は、携帯端末15といずれかの遊技機2とのペアリングが実行された時刻である。同「遊技終了」は、携帯端末15のペアリングが解消された時刻である。なお、遊技管理装置20は、ペアリング解消に伴う遊技終了を検知する毎に、管理サーバ100にその旨を送信する。
【0049】
(4)アプリ会員データ
遊技情報閲覧アプリケーションをダウンロードして登録を済ませたアプリ会員のデータであり、管理サーバ100は、
図8に例示する通り、アプリ会員の識別情報であるアカウントIDを対応付けて、メールアドレス、パスワード、携帯端末15の端末IDのほか、氏名、年齢等の個人情報、遊技場毎のホール会員IDを記憶し管理している。遊技場毎のホール会員IDは、遊技場の識別情報である遊技場IDを対応付けて100店舗まで対応可能である。管理サーバ100では、遊技場ID及びホール会員IDの記憶領域が100データ分(Data1〜Data100)用意されている。
【0050】
(5)遊技場毎のホール情報
ホール情報には、遊技場に設置された各遊技機2の遊技データのほか、遊技場の施設情報や、遊技場の営業情報が含まれる。ホール情報は、各遊技場を特定するための識別情報である遊技場IDを対応付けて管理され、遊技場IDを利用すれば、特定の遊技場のホール情報を参照可能である。施設情報には、遊技場の住所、電話番号、交通アクセスの情報、営業時間、遊技場が提供するインターネットサイトのアドレス等の情報が含まれる。営業情報には、遊技場に設置された遊技機2の機種内訳、営業時間やイベント営業等の営業案内情報、駐車場や無線LAN環境の有無やアメニティ等の設備情報など、遊技場に関する様々な情報が含まれる。
【0051】
(6)アプリ会員個別遊技データ(個人データ)
アプリ会員の遊技による個別の遊技データである個人データ。管理サーバ100は、各遊技場の遊技管理装置20から受信したホール会員個別遊技データにアプリ会員IDや遊技場IDを対応付け(ひも付け)、アプリ会員個別遊技データとしてそのまま記憶する。
【0052】
(7)ビーコン設定情報
ビーコン設定情報は、各ビーコン290の発信器情報を含むビーコン290の設定情報であり、遊技場毎に管理されている。発信器情報は、遊技機2に対応するビーコン290の識別情報であるビーコンIDと、台番との対応関係を表す情報である。
図9に例示するビーコン設定情報では、各ビーコン290の送信範囲の設定情報が、上記の発信器情報に対応付け(ひも付け)られている。
(8)端末対応付け情報
各ビーコン290に対応付けられた端末IDの情報であり(
図10)、遊技場毎に管理されている。
【0053】
次に、携帯端末15による遊技場用システム1の利用の概略について説明する。
携帯端末15で遊技情報を閲覧等するためには、まず、運営会社のサイトにアクセスして遊技情報閲覧アプリケーションをダウンロードし、携帯端末15にインストールする必要がある。遊技情報閲覧アプリケーションをインストールした携帯端末15においてアプリケーションを起動すれば、所定のアカウント登録手続を行うことができる。
【0054】
遊技情報閲覧アプリケーション上でアカウント登録手続を完了すると、携帯端末15を利用してアプリ会員専用のサービスを利用できる。なお、アプリ会員登録をしていない非会員も一部のサービスを利用可能である。アプリ会員登録済であっても各遊技場で会員サービスを利用できる訳ではない。特定の遊技場で会員サービスを利用するときは、その遊技場に対するホール会員登録手続が必要である。
【0055】
遊技情報閲覧アプリケーションで提供されるサービスとしては、例えば、以下のサービスがある。
(1)特定遊技場の遊技データ閲覧
任意に選択した遊技場の営業案内や、その遊技場に設置された各遊技機2の遊技データの表示。
(2)遊技機の機種情報閲覧
任意に選択した機種の遊技性、スペック、遊び方などの情報表示。
(3)個人の遊技データ管理(各遊技場に対する会員登録が必要)
遊技者の個人的な遊技データ(遊技時間、使用金額、収支、大当たり回数など)の集計管理。
(4)遊技情報表示装置に対するリモコン機能
リモコン機能は、各遊技場に対するホール会員登録を前提として利用できる。
【0056】
次に、遊技者が所持する携帯端末15を遊技機2とペアリングして遊技する方法を説明する。遊技機2とペアリングして遊技するためには、遊技情報閲覧アプリケーションを起動したうえ、携帯端末15のブルートゥース(登録商標)機能をONに設定して準備する必要がある。
【0057】
遊技場に入場した後、遊技機2を選択して着席した際、その遊技機2に付設されたビーコン290の押込みボタン290Sを押せば、ビーコン290にビーコン信号を発信させることができる。携帯端末15は、ビーコン信号を受信すると、発信器識別情報としてのビーコン信号を管理サーバ100へ送信する。
【0058】
ビーコン信号を受信した管理サーバ100は、遊技機識別情報である遊技機IDと、発信器識別情報であるビーコン信号と、を対応付けたビーコン設定情報(
図9)を参照し、受信したビーコン信号に対応付けられた遊技機IDに係るビーコン設定情報を特定する。そして、管理サーバ100は、そのビーコン設定情報に係る発信器情報を携帯端末15に送信する。
【0059】
発信器情報を受信した携帯端末15は、
図11に例示する対応付け確認画面151を表示画面150に表示する。この対応付け確認画面151は、受信した発信器情報に係る遊技機IDと、遊技者が所持する携帯端末15の端末IDと、のペアリング(対応付け)を実行することが可能である旨を示す対応付け確認情報を表す画面である。
【0060】
対応付け確認画面151(
図11)は、ペアリング対象の遊技機2の台番表示151a、操作可能時間表示151b、許可ボタン(「YES」ボタン)151c、拒否ボタン(「NO」ボタン)151d、などが配置された画面である。台番表示151aには、発信器情報に係る遊技機IDである遊技機2の台番が表示される。操作可能時間表示151bには、30秒を起点として、経過時間を差し引いた残りの操作可能時間が表示される。許可ボタン151cは、管理サーバ100に対してペアリング許可を指示するための操作ボタンである。拒否ボタン151dは、管理サーバ100に対してペアリング拒否を指示するための操作ボタンである。なお、30秒の操作可能時間がゼロになるまでの間に許可ボタン151cも拒否ボタン151dも操作されなかった場合には、ペアリング拒否を指示する旨が管理サーバ100に送信される。
【0061】
許可ボタン151cがタッチ操作されると、携帯端末15は、対応付け許可情報を管理サーバ100へ送信する。管理サーバ100が対応付け許可情報を受信すると、遊技場の遊技管理装置20及び管理サーバ100において端末対応付け情報(
図10)が記憶され、遊技機2と携帯端末15とのペアリングが完了する。
【0062】
携帯端末15は、遊技機2とのペアリングが完了すると、例えば、
図12のペアリング台情報画面152を表示画面150に表示する。このペアリング台情報画面152は、ペアリングした遊技機2の遊技データを管理サーバ100から受信して表示する画面である。台番表示152aは、ペアリングした遊技機2の台番(遊技機ID)の表示である。遊技情報表示欄152b及びグラフ表示欄152cは、ペアリングした遊技機2の遊技データの表示欄である。遊技情報表示欄152b及びグラフ表示欄152cには、当日の累計の遊技データ、及びペアリング期間の遊技データのうちのいずれかを選択的に表示できる。
【0063】
ペアリング台情報画面152の下部には、「TOP」ボタン152d、「終了」ボタン152e、「呼出」ボタン152f、「メニュー」ボタン152g、などの操作ボタンが配置される。「TOP」ボタン152dは、遊技情報閲覧アプリケーションの図示しないTOPメニュー画面に切り替えるための操作ボタンである。「終了」ボタン152eは、遊技管理装置20に対して遊技終了を指示し、遊技機2とのペアリングを解消するための操作ボタンである。「終了」ボタンが操作されると、管理サーバ100が記憶する端末対応付け情報(
図10参照。)において、遊技機2と携帯端末15とのペアリング(対応付け)が解消される。「呼出」ボタン152fは、遊技管理装置20に対して従業員の呼出を指示するための操作ボタンである。「呼出」ボタン152fが操作されたとき、遊技管理装置20は、呼出動作を実行するように対応する遊技情報表示装置3を制御する。「メニュー」ボタン152gは、遊技管理装置20に対してメニュー表示を指示(表示指令)するための操作ボタンである。「メニュー」ボタン152gが操作されたとき、遊技管理装置20は、メニュー表示を実行するように対応する遊技情報表示装置3を制御する。
【0064】
「メニュー」ボタン152gが操作されると、遊技情報表示装置3によるメニュー表示に連動するように、携帯端末15の表示画面150が、
図13のメニュー画面153に切り替わる。メニュー画面153には、ペアリング台情報画面152(
図12)と同様の台番表示153a、遊技情報表示欄153b、及びグラフ表示欄153cが配置されている。メニュー画面153では、ペアリング台情報画面152の「TOP」ボタン152d、「終了」ボタン152e、「呼出」ボタン152f、「メニュー」ボタン152gに代えて、5個のメニュー選択ボタン153dが配置されている。5個のメニュー選択ボタン153dは、対応するメニューを表示するよう、遊技管理装置20に指示するための操作ボタンである。いずれかのメニュー選択ボタン153dが操作されたとき、遊技管理装置20は、対応メニューを表示するように遊技情報表示装置3を制御する。
【0065】
遊技機2に対して携帯端末15がペアリングされた遊技を終了する際は、遊技者は、ペアリング台情報画面152の下部の「終了」ボタン152e(
図12)をタッチ操作することで、ペアリングを解消できる。上記のごとく、「終了」ボタン152eが操作される、遊技管理装置20に対して遊技終了が指示され、管理サーバ100が記憶する端末対応付け情報(
図10)において、遊技機2と携帯端末15とのペアリング(対応付け)が解消される。なお、ペアリング解消の操作は、遊技場の内外を問わずいつでも実施可能である。
【0066】
なお、携帯端末15は、管理サーバ100において何れかの遊技機ID(遊技機識別情報)との対応付けが既に実行されている状態において、当該遊技機IDとは異なる他の遊技機IDが対応付けられたビーコン信号(発信器識別情報)を受信した場合、
図14に例示する対応付け変更確認画面155を表示する。この対応付け変更確認画面155は、何れかの遊技機ID(遊技機識別情報)との対応付けが既に実行されている状態において新たに受信したビーコン信号に対応付けられた他の遊技機IDとのペアリング(対応付け)を実行可能である旨を表す対応付け変更確認情報の表示画面である。
【0067】
対応付け変更確認画面155(
図14)は、ペアリング対象の遊技機2の台番表示155a、操作可能時間表示155b、許可ボタン(「YES」ボタン)155c、拒否ボタン(「NO」ボタン)155d、ペアリング中の遊技機2の台番表示155fなどが配置された画面である。操作可能時間表示155b、許可ボタン(「YES」ボタン)155c、拒否ボタン(「NO」ボタン)155dは、
図11の対応付け確認画面151と同様である。台番表示155aは、ペアリング対象の台番の前に「新たな」の文言が追加されている点で、対応付け確認画面151の台番表示151aと異なっている。台番表示155fは、対応付け確認画面151にはない構成である。この台番表示155fは、現在ペアリング中であって、許可ボタン155cの操作に応じて新たなペアリングが確立されたとき、ペアリングが解消される遊技機2の台番表示である。
【0068】
図14の対応付け変更確認画面155による対応付け変更確認情報の表示があれば、例えば、遊技の終了時に「終了」ボタン152eの操作を忘れた場合であっても、新しい遊技機2に対して携帯端末15をペアリングできる。新しい遊技機2に対して携帯端末15をペアリングすると、遊技終了済みの遊技機2との端末対応付け情報が管理サーバ100において消去され、ペアリングを解消できる。
【0069】
また、例えば、遊技の終了時に「終了」ボタン152eの操作を行っていない状態で、別の遊技者が所持する携帯端末15がペアリングを行った場合、その遊技機2に係る端末対応付け情報において、別の遊技者の携帯端末15の端末IDが上書きされる。これにより、既に遊技を終了していた遊技者が所持する携帯端末15と、その遊技機2と、のペアリングが解消される。
【0070】
なお、遊技機2と携帯端末15とのペアリングを表す端末対応付け情報(
図10)は、遊技場の閉店処理によってリセットされる。遊技者が、遊技機2と携帯端末15とのペアリングを解消させるための操作を忘れた場合であっても、当日の閉店時には、必ず、遊技機2と携帯端末15とのペアリングが解消される。ただし、ペアリング解消操作をしないまま退店し、他の遊技者が同じ遊技機2でペアリングを実行することなく遊技を行った場合には、当該他の遊技者の遊技データが自分の遊技データに含まれてしまうことになる。
【0071】
以上のように、本例の遊技場用システム1におけるビーコン290は、遊技者の発信操作に応じてビーコン信号を発信するように構成されている。このような構成を採用した場合、例えば常時一定間隔でビーコン信号が発信される構成と比較して、無関係のビーコン信号を携帯端末15が受信する可能性を大きく低減できる。本例の遊技場用システム1では、遊技者の操作に応じて発信されるビーコン信号を受信したとき、携帯端末15が対応付け確認画面(
図11)を適切に表示できる。そして、その対応付け確認画面上で遊技者による対応付け操作がされたとき、遊技機2と携帯端末15とのペアリング(対応付け)を適切に実行可能である。
【0072】
本例の構成では、所定時間(本例では30秒)が経過した後で対応付け確認画面の表示が終了され、ペアリングのための対応付け操作は、対応付け確認画面が表示されている所定時間が経過されるまでの間、可能になっている。このように対応付け操作を行える期間を所定時間に制限すれば、遊技者が意図しない他の遊技機2とペアリングされてしまうおそれを未然に抑制できる。なお、ビーコン信号の発信期間については、遊技機2と携帯端末15とのペアリングが完了したときに終了しても良く、所定時間の経過に応じて終了しても良い。
【0073】
本例の構成では、携帯端末15は、いずれかの遊技機2とペアリングされた状態において、他の遊技機2に対応するビーコン信号を受信したとき、当該他の遊技機2とのペアリングを実行可能である旨を示す対応付け変更確認画面を表示する。このような構成を採用すれば、例えばペアリング解消操作を忘れて新たな遊技機2での遊技を開始する際、当該新たな遊技機2とのペアリングが出来ないという遊技者側の不便を未然に回避できる。
【0074】
また、ペアリングされた状態での携帯端末15は、遊技情報表示装置3の表示を切り替えるためのリモコンとして利用できる。遊技者の手元にある携帯端末15を利用して遊技情報表示装置3の表示を切替できれば、遊技者にとって非常に便利である。
【0075】
本例の構成に代えて、あるいは加えて以下のような構成を採用することも良い。また、以下の各構成を適宜組み合わせて採用することも良い。
携帯端末15は、何れかの遊技機2と対応付けされている状態で他の遊技機2のビーコン信号を受信した場合、当該他の遊技機2との対応付けを実行するか否かを確認すると共に、何れかの遊技機2とのペアリングを解消するか否かを確認する対応付け確認画面を表示することが望ましい。その対応付け確認画面において他の遊技機2との対応付けを実行することが確認されたときは、現在の対応付けを解消した上で上記他の遊技機2との対応付けを改めて実行すると良い。このような状況は、遊技者が遊技機2を移動した際に生じる。なお、他の遊技機2のビーコン290が発信したビーコン信号を受信することもあるが、遊技者は、その際、対応付け確認画面上で何も操作することなく無視すればよい。
【0076】
本例は、各遊技機2に対して個別にビーコン290を付設した例である。ビーコンの設置個所は各遊技機2に限らない。遊技場内の適宜の場所にビーコン290を設置し、携帯端末15へ情報を送信することができる。例えば、休憩所、喫煙所、景品交換所、駐車場などにビーコン290を設置してもよい。
携帯端末15が遊技情報表示装置3に対するリモコン機能を備える例を示したが、貸出装置4に対するリモコン機能を携帯端末15に具備させることも良い。
【0077】
遊技情報表示装置3あるいは携帯端末15による遊技情報画面は一例であって、どのような種類の遊技情報を表示してもよい。例えば、開店時からの累計データと、遊技者個人のデータとを同一画面内に一緒に表示してもよい。
【0078】
本例では、遊技情報サーバとしての機能と、アプリケーションサーバとしての機能、アカウントサーバとしての機能と、を管理サーバ100で実現しているが、各機能を別々の装置で実現しても良く、それらの装置を別々の場所に設置することもできる。
遊技情報表示装置3を遊技機2の上方に設置したが、遊技機2の側方に設置してもよい。また、本例では、従業員を呼び出す機能を備える遊技情報表示装置3を例示したが、呼出表示装置を別体で構成しても良い。あるいは遊技情報表示装置3と貸出装置4とを一体的に構成することも良い。また、遊技管理装置20と情報管理装置23とを1つの管理装置で実現してもよい。
なお、アプリケーションで提供するサービスは、有償であっても良く無償であっても良い。
【0079】
以上、実施例のごとく本発明の具体例を詳細に説明したが、これらの具体例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、具体例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して前記具体例を多様に変形、変更あるいは適宜組み合わせた技術を包含している。