特開2021-154108(P2021-154108A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-154108(P2021-154108A)
(43)【公開日】2021年10月7日
(54)【発明の名称】竿ハンガー及びフック
(51)【国際特許分類】
   D06F 57/00 20060101AFI20210910BHJP
   D06F 57/06 20060101ALI20210910BHJP
   A47G 25/06 20060101ALI20210910BHJP
【FI】
   D06F57/00 310A
   D06F57/00 310B
   D06F57/00 310C
   D06F57/00 370
   D06F57/06
   A47G25/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-175849(P2020-175849)
(22)【出願日】2020年10月20日
(31)【優先権主張番号】特願2020-57506(P2020-57506)
(32)【優先日】2020年3月27日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520108176
【氏名又は名称】杉本 育子
(74)【代理人】
【識別番号】100209668
【弁理士】
【氏名又は名称】樋田 成人
(72)【発明者】
【氏名】杉本 育子
【テーマコード(参考)】
3K099
【Fターム(参考)】
3K099AA01
3K099BA16
3K099BA19
3K099CA09
3K099CA49
3K099CA57
3K099CB06
3K099CB19
3K099CB35
3K099EA03
3K099EA05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】たくさんの洗濯物やハンガー形態の物干しを必要とする洗濯物に対して、狭いスペースの洗濯物干し場又は短い洗濯物干し竿しか使用できない洗濯物干し場又は屋内・室内での洗濯物干し場で、有効に一定間隔に吊るし乾燥させることができる洗濯物干し道具であって、安全性と作業性を格段に向上させつつ、経済効率も格段に向上させることの可能な洗濯物干し道具を提供する。
【解決手段】上部端部に掛かり止め部3を有する左右一対の支柱部5と、前記支柱部の各々下部端部に左右端部で連結された竿部4とを具備する竿ハンガー1であって、前記連結された連結部が回動可能な形態で連結されていることに特徴を有する竿ハンガー。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部端部に掛かり止め部を有する左右一対の支柱部と、
前記支柱部の各々下部端部に左右端部で連結された竿部と
を具備する竿ハンガーであって、
前記連結された連結部が回動可能な形態で連結されていること
に特徴を有する竿ハンガー。
【請求項2】
前記一対の支柱部が、共に伸縮可能な形態の棒状体であること
に特徴を有する請求項1に記載の竿ハンガー。
【請求項3】
前記竿部が、伸縮可能な形態の棒状態であること
に特徴を有する請求項1又は2に記載の竿ハンガー。
【請求項4】
前記連結された連結部が、前記竿部の長さ方向に平行に回転可能な回転連結体であること
に特徴を有する請求項1乃至3の何れか1項に記載の竿ハンガー。
【請求項5】
前記掛かり止め部が、前記支柱部に対して回転可能な形態で連接されていること
に特徴を有する請求項1に記載の竿ハンガー。
【請求項6】
前記竿部には、被乾燥物(洗濯物)の移動を防止する1又は複数のストレートフック及び/若しくはクロスフックが前記竿部の外周を覆って装着されていることに特徴を有する請求項1乃至5の何れか1項に記載の竿ハンガー。
【請求項7】
前記ストレートフック及び前記クロスフックには前記竿部との接触部に凸部を有し、
前記竿部には凹み溝部を有し、
前記凸部と前記凹み溝部とが嵌合することにより、前記ストレートフック及び前記クロスフックが前記竿部外周を自由回転することを防止すること
に特徴を有する請求項6項に記載の竿ハンガー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物干し道具に係るものであり、特に形態を変形できる竿ハンガーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、洗濯物は庭先またはベランダ等に設置された物干し竿に吊るして、日光に効率よく当たるよう吊るすことによって干され乾燥させる。しかし現在は、洗濯物を自由に干すことができる広い洗濯物干し場や長い洗濯物干し竿を使用できるスペースを有することは稀である。
【0003】
また、多量の洗濯物が発生した場合や、梅雨時の室内干しのように、狭い規定されたスペースの中で、たくさんの洗濯物を干すことには限界があり、そのため必要な洗濯物の洗濯量を時間をおいて行うことを余儀なくされル場合も多い。
【0004】
そこで、経済性も比較的高く、洗濯物を有効に干す場も確保できる道具として下記に挙げるような先行文献によって各種提案がなされてきた。
【0005】
たとえば、特許文献1では、複数の縦枠部材と、複数の縦枠部材間に着脱自在に連結される物干し横枠とを備え、縦枠部材は、上端にフック体を備えると共に、フック体の下方に上下方向に所定間隔をおいて配置された多数の横係止杆を備え、物干し横枠は、縦枠部材間に複数のハンガーを引っ掛け可能とするハンガー引掛部を備え、両端側に縦枠部材の横係止杆に上側から係脱自在に係合する係合片を備えていることを特徴とする物干し具に関する技術思想が開示されている。
【0006】
しかし、この例では、縦枠部及び横枠部が金具状でできた四角枠を活用する形態であるため、長さ幅等や掛け位置等に制約があり、非常に使い勝手が悪い。工業的利用であればよいが、一般家庭での仕様には大きな難があると言わざるを得ない。また、重量も大きく、価格コストも大きなものであり、有効な解決策を提供するには至っていない。
【0007】
また特許文献2では、懸吊具の基部の根本より両側に人体の肩の形状に対応して成形された肩部材が回動可能に延設されていると共に、前記懸吊具の基部に人体の首の形状に対応して成形された首部材が取り付けられていることを特徴とする衣服用ハンガーの技術思想が開示されている。
【0008】
しかし、この例においても、ハンガーという固定概念のみの技術思想であり、ハンガー自体のサイズ変更や縮小化の用途には適応できるが、大量の洗濯物を狭いスペースで有効に干し乾燥させるという課題に対しての回答には至っていない。つまり洗濯物の物干し用としての用途を課題対象としていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−144095号公報
【特許文献2】特開平8−24109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
これまでの技術もしくは技術的思想では、たくさんの洗濯物やハンガー形態の物干しを必要とする洗濯物に対して、狭いスペースの洗濯物干し場又は短い洗濯竿しか使用できない洗濯物干し場又は、屋内・室内での洗濯物干し場で、一度に有効に干し、乾燥させることができる洗濯物干し道具の開発提供には至っていない。
【0011】
また、家庭で使用できる安価で簡易な洗濯物干し道具の開発提供には至っていない。
【0012】
本発明はこうした従来技術上の問題点を解決することを企図したものであり、たくさんの洗濯物やハンガー形態の物干しを必要とする洗濯物に対して、狭いスペースの洗濯物干し場又は短い洗濯物干し竿しか使用できない洗濯物干し場又は屋内・室内での洗濯物干し場で、有効に吊るし乾燥させることができる洗濯物干し道具であって、安全性と作業性を格段に向上させつつ、経済効率も格段に向上させることの可能な洗濯物干し道具を提供することをその課題とする。
【0013】
また、加えて本発明は、狭い洗濯物干し場又は短い洗濯物干し竿しか使用できない洗濯物干し場又は屋内・室内での洗濯物干し場で、たくさんの洗濯物等を一定間隔で均一にバランスよく並べて干し、見栄えばかりではなく乾燥性能をも最大限発揮することの可能な洗濯物干し道具を提供することもその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
かかる課題を解決するため、本発明に係る竿ハンガーは、上部端部に掛かり止め部を有する左右一対の支柱部と、前記支柱部の各々下部端部に左右端部で連結された竿部とを具備する竿ハンガーであって、前記連結された連結部が回動可能な形態で連結されていることに特徴を有する。
【0015】
つまり本発明に係る竿ハンガーは、2本の棒状体の支柱部の下部端部に連結された竿体によって構成されている。その竿体の左右両端部近傍で各々の棒状体と連結されている。棒状体は上部に掛かり止めできる構造となっていることにより、例えば他の竿などに掛かり止めされて吊り下げることができる。言わば物干しハンガーである。
【0016】
また、本発明に係る竿ハンガーは、前記一対の支柱部が、共に伸縮可能な形態の棒状体である態様をとることができる。
【0017】
左右一対の棒状体である支柱部が、例えば略中央部で引き伸ばしできる2本の棒状体で筒状に重なり連結されていることによって、片方の棒状体の引き伸ばし量を任意に設定し、支柱部の全体の長さを調節することができる。
【0018】
また、本発明に係る竿ハンガーは、前記竿部が、伸縮可能な形態の棒状態である態様をとることもできる。
【0019】
竿部が、例えば略中央部で引き伸ばしできる2本の棒状体で筒状に重なり連結されていることによって、片方の棒状体の引き伸ばし量を任意に設定し、竿部の全体の長さを調節することができる。
【0020】
加えて本発明に係る竿ハンガーは、前記連結された連結部が、前記竿部の長さ方向に平行に回転可能な回転連結体である形態を有することもできる。
【0021】
連結部が、竿部の長さ方向に平行に回転可能な回転連結体である形態を有するため、支柱部の上部の掛かり止め部は、他の竿などに吊り下げられたまま左右に移動させることができる。
【0022】
また、本発明に係る竿ハンガーは、前記掛かり止め部が、前記支柱部に対して回転可能な形態で連接されている形態をとることもできる。
【0023】
支柱部に連接された掛かり止め部が回転することができることにより、他の竿等への掛かり止め方向に制約がなく引っ掛け吊るすことができる。
【0024】
更に、本発明に係る竿ハンガーは、前記竿部には、被乾燥物(洗濯物)の移動を防止する1又は複数のストレートフック及び/若しくはクロスフックが前記竿部の外周を覆って装着されていることにも特徴を有する(図3図4図5参照)。
【0025】
本発明においては、被乾燥物を代表して洗濯物と表現しているが、竿部に干して乾燥させるものは洗濯物に限らず、干して乾燥させるべきあらゆる物品(被乾燥物)を対象としていることは当然であり、ここにそれを申し添える。
【0026】
本発明に係る竿ハンガーのストレートフック若しくはクロスフックは、その下部において竿部の外周を囲む態様で固定されて、その上部では、各々の被乾燥物(洗濯物)の間を仕切ることができ、被乾燥物(洗濯物)等の竿部上の移動を防止することができる。またバランスよく一定間隔に並べて洗濯物を干すことができるため乾燥効率が最もよい。
【0027】
また、本発明に係る竿ハンガーのストレートフック若しくはクロスフックには、前記竿部との接触部に凸部を有し、前記竿部には凹み溝部を有し、前記凸部と前記凹み溝部とが嵌合することにより、前記ストレートフック及び前記クロスフックが前記竿部外周を自由回転することを防止することにも特徴を有する。
【0028】
図4に示すように、竿部の凹み溝部とストレートフック若しくはクロスフックの凸部は柔らかく接触嵌合することによって、ストレートフック及びクロスフックの竿部表面外周の回転を防止する。よって、ストレートフック及びクロスフックの上部は逐次上方に位置し、洗濯物等の竿部上の移動を防止することができる。洗濯物は、一定位置にバランスよく並べられて、乾燥効率を最大限に発揮することができる。
【0029】
本発明に係る竿ハンガーのストレートフック若しくはクロスフックの材質は、可撓性を有する合成樹脂(プラスチック)やバネ性を有する金属が好ましいが、本発明においては材質を限定するものではなく、上記機能を満たす材質であればよいことは言うまでもない。
【0030】
加えて本発明に係る竿ハンガーのストレートフック若しくはクロスフックの形状及び大きさも本発明において限定するものではないが、図3及び図4図5に示す実施例に近似するものであれば本発明の技術思想に含むことを主張する。ストレートフック若しくはクロスフックの上部を指で開いたり閉じたりすることによって、ストレートフック若しくはクロスフックの下部は、竿部の外周固定から離れて竿部表面を移動させることができるようになる。
【0031】
本発明に係る竿ハンガーは、以上の形態を有することにより、例えば洗濯竿に諸々の洗濯物を干す場合に、洗濯竿の長さに成約されることなく、洗濯竿の下に更に複数の洗濯竿として役立てることが可能になる。また本発明に係る竿ハンガーは、構成部材の材質を限定するものではない。各部材は必要な強度を満たしていればよい。
【0032】
本発明は上記の他、均等論的な種々の形態を有することができる。本発明の名称は竿ハンガーであるが、本発明を利用して干す物品は、洗濯物に限定はしなくてもよい。あらゆる物品を狭いスペースで有効に吊り下げて、例えば乾燥させる用途に用いることができる。乾燥にも限定せず空気中などに工業的物品をさらす場合にも用いることができる。そのいずれの形態も、これらは全て本発明の技術思想に内包されるものであることを主張する。
【発明の効果】
【0033】
略ハンガーの形態を有する本発明によれば、ハンガー形態を必要とする洗濯物に対してはハンガーとして物干し竿に干すことができ、また、洗濯竿の長さが足りない場合は、第2、第3の洗濯竿として多量の洗濯物を干すことができる竿ハンガーを提供することが可能となる。
【0034】
また本発明に係る竿ハンガーは竿部及び支柱部の長さを変えることができるため、狭い洗濯物干し場において、面積及び体積を有効に活用し、たくさんの洗濯物を干すことが可能になる。
【0035】
また本発明に係る竿ハンガーは、ストレートフック及び/若しくはクロスフックが装着されていることにより、ハンガー等に掛けられた洗濯物等を竿部に掛けて干す際、洗濯物等の竿部上での自由移動を防止することができる。つまり、竿部上の洗濯物等を一定の位置に均一にバランスよく配置することができ、且つ洗濯物等の落下を防止することができる。加えて洗濯物(被乾燥物)を最大限効率よく乾燥させることが可能になる。
【0036】
本発明によれば、洗濯物干しの作業において、作業性を格段に向上させつつ、経済効率も格段に向上させることの可能な洗濯物干し場を提供することが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の一実施形態に係る竿ハンガーの全体イメージを示した概念図である。
図2】本発明の一実施形態に係る竿ハンガーの利用の形態イメージを示した概念図である。
図3】本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフック利用の形態イメージを示した概念図である。
図4】本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフックの形態イメージを示した断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフック利用の形態イメージを示した概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0039】
図1は、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーの全体イメージを示した概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーは、フック部(掛かり止め部)3を有する支柱部5が2本と、その支柱部5の下部に連結された竿部4で構成されている。支柱部5のフック部3は、例えば洗濯物干し竿2に吊り下げることができる。つまり、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーは、例えば洗濯物を干し乾燥させる場合に用いることができる。
【0040】
本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフック部3と支柱部5の連結部は、例えば回転できる態様で連結されており、洗濯竿2の方向性や洗濯物竿ではない部分にも自由に掛かり止めし吊り下げることができる。また、支柱部5は、二本の支柱部が伸縮可能部6を介して2重の形態で連結されていてもよい。この場合は、伸縮可能部6の固定を緩めて、二本の支柱部5を引き伸ばしたり縮めたりすることができる態様をとることも可能である。
【0041】
図1に示すように、例えば伸縮可能部6の回転ストッパ7は、左右どちらかに回転させることによって、連結された上下の支柱部5の長さ移動を固定したり、又は緩めて長さ調節を可能にしたりすることができる。同様に竿部4の伸縮可能部6も、左右どちらかに回転させることによって、連結された左右の竿部4の長さ及び移動を固定したり、又は緩めて長さ調節を可能にすることができる態様をとることができる。
【0042】
同様に、図1に示すように本発明の一実施形態に係る竿ハンガーの竿部4も、二本の竿部4が伸縮可能部6を介して2重の形態で連結されていてもよい。この場合は、伸縮可能部6の固定を緩めて、二本の竿部5を引き伸ばしたり縮めたりできる態様をとることが可能である。これにより、洗濯物を干す場合、竿部4の長さ及び支柱部5の長さを任意に変えて、竿ハンガー全体の大きさ長さを変えて自在に洗濯物を干すことが可能になる。
【0043】
また、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーは、図1に示すように、例えば連結部(回転連結体)8によって支柱部5と竿部4が回転回動可能な形態で連結されていてもよい。図1に示すように連結部8が回転することによって、支柱部5の上部にあるフック部3は外側又は内側に(左右に)移動させることができる。2本の支柱部5のフック部3を互いに内側に移動させることによって、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーは全体が略三角形状となり、例えばハンガーの形状となることによって、ハンガー掛けにふさわしい洗濯物を干すことができる。
【0044】
図2は、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーの利用の形態イメージを示した概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーは複数の竿ハンガーとして利用活用することが可能である。図2は、3個の本発明の一実施形態に係る竿ハンガーを利用した洗濯物干しの形態を一例として示している。
【0045】
上方の洗濯竿2に掛かる本発明の一実施形態に係る竿ハンガーは、横方向の長さを大きくし、高さ方向を縮めた形態である。中央の本発明の一実施形態に係る竿ハンガーは、横方向の長さを縮め、高さ方向を長くした形態である。最も下の本発明の一実施形態に係る竿ハンガーは、2本の支柱部5を回転部8の回動により互いに内側に移動させて略三角形状にした例である。
【0046】
図2に示すように、洗濯竿2の下部に空間が多い場合は、最上部の洗濯竿2から本発明の一実施形態に係る竿ハンガーを複数個順次吊り下げて、洗濯物干場を確保することができる。洗濯竿2の長さが短く、洗濯物を干すスペースが足りない場合は、多くの洗濯物を一度に干すために有効な活用方法のひとつになる。本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのそれぞれの竿部4には、何を吊り下げて干してもよいことは言うまでもない。
【0047】
図3は、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフック利用の形態イメージを示した概念図である。同図に示すように、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーの竿部4にフック(ストレートフック)9が1又は複数装着されている。図3に示すように、フック(ストレートフック)は、下部で竿部4を外周から挟み込む形態で竿部4に装着されており、上部はストレート状に伸びた形態である。ストレート状に伸びた上部を両側に開くと、下部が広がり、竿部4を移動することができる。
【0048】
図3に示すように、フック(ストレートフック)9は、ハンガー等に掛けられた洗濯物等を竿部4に掛けて干す際、洗濯物等の竿部4上での自由移動を防止することができる。つまり、竿部4上の洗濯物等を一定の位置に均一にバランスよく配置することができる。また、フック(ストレートフック)9の位置は任意に使用者が配置することができる。例えば、フック(ストレートフック)9の上部開口内にハンガーの掛かり止め部を挿入して掛けると、強風等によるハンガー及び洗濯物の落下を防止することができる。
【0049】
本発明は、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフック(ストレートフック)9の材質を限定するものではないが、可撓性のある合成樹脂製であってもよく、またバネ性のある金属であってもよい。滑り止め機能を有するシリコンゴム等の表面処理が成されたものであれば好適である。
【0050】
図4は、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフックの形態イメージを示した断面図である。同図である断面図に示すように、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフック(ストレートフック)9には、下部の内径側に凸部11を有し、また、竿部4の下部には凹み溝部10を有し、双方が柔らかな嵌合をする形態であることにより、フック(ストレートフック)9の竿部4の外周を回転することを防止する機能を発揮することができる。
【0051】
竿部4の凹み溝部10は、竿部4の長手方向に長くストレートに形成されていてもよいし、又は竿部4の長手方向に短く一定間隔に形成されていてもよい。つまり、竿部4とフック(ストレートフック)9との位置が回転せず一定に保たれることにより、洗濯物等を一定の位置に均一にバランスよく配置することができる。
【0052】
図5は、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフック利用の形態イメージを示した概念図である。図5に示すように、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフックはフック(クロスフック)12であってもよい。フック(クロスフック)12は、上部がクロスした形態であり、例えば図5に示す矢印13の方向に指でつまみ、押すことにより、下部の竿部4に装着された部分が開口し、竿部4の表面を長手方向に移動しやすくなる特徴を有する。
【0053】
すでにフック(ストレートフック)9において記載したが、本発明は、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーのフック(クロスフック)12の材質を限定するものではない。材質は、同様に可撓性のある合成樹脂製であってもよく、またバネ性のある金属であってもよい。滑り止め機能を有するシリコンゴム等の表面処理が成されたものであれば好適である。
【0054】
以上に示すように、本発明の一実施形態に係る竿ハンガーは、様々な形態をとることができ、一度にたくさんの洗濯物を干し乾かすために利用活用することが可能である。また、本発明の名称は竿ハンガーであるが、本発明を利用して干す物品は、洗濯物に限定はしない。あらゆる物品を狭いスペースで有効に吊り下げて例えば乾燥させる用途に用いることができる。乾燥にも限定せず空気中などに物品をさらす場合にも用いることができる。そのいずれの形態も本技術思想の範囲内のものである。
【0055】
つまり、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。いずれの形態も本技術思想の範囲内のものであり、これらはすべて、本技術思想の一部であることを主張する。
【産業上の利用可能性】
【0056】
上述したように、本願に係る発明によれば、たくさんの洗濯物やハンガー形態の物干しを必要とする洗濯物に対して、狭いスペースの洗濯物干し場又は短い洗濯物干し竿しか使用できない洗濯物干し場又は屋内・室内での洗濯物干し場で、有効に吊るし乾燥させることができる洗濯物干し道具であって、安全性と作業性を格段に向上させつつ、経済効率も格段に向上させることの可能な洗濯物干し道具を提供することが可能になる。
【0057】
また本願に係る竿ハンガーは、ストレートフック及び/若しくはクロスフックが装着されていることにより、ハンガー等に掛けられた洗濯物等を竿部に掛けて干す際、洗濯物等の竿部上での自由移動を防止することができる。つまり、竿部上の洗濯物等を一定の位置に均一にバランスよく配置することができ、且つ洗濯物等の落下を防止することができる。
【0058】
本発明は、洗濯物干しの用途のみに限定せず、あらゆる物品の吊り下げ暴露の工業用途にも用いることができる。よって、本願は、各種産業に対して大きな有益性をもたらすものである。
【符号の説明】
【0059】
1 竿ハンガー
2 洗濯竿(物干し竿)
3 フック部(掛かり止め部)
4 竿部
5 支柱部
6 伸縮可能部
7 回転ストッパ
8 連結部(回転連結体)
9 フック(ストレートフック)
10 凹み溝部
11 凸部
12 フック(クロスフック)
13 矢印

図1
図2
図3
図4
図5