【解決手段】アライナ装置A1において、上下方向に並ぶ複数のハンド体131を有するロボットハンド1と、各ハンド体131に載せられた板状ワークWaを各別に上下させることができるワークリフト機構5と、センサ面31に載置された板状ワークWaの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサ31と、各センサ31により取得された各板状ワークWaの外形形状から、当該各板状ワークWaの基準位置からのX、Yおよびθ方向に回転したの位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量、θ方向の位置ずれ量に基づき、補正を行うX−Y方向位置ずれ量補正手段とθ方向位置ずれ量補正手段と、これらを制御する制御手段と、を備える。
それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に載置された上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ロボットハンドの上記ハンド体を、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークが載置された上記各センサを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行う、アライナ装置を用いた板状ワークの位置ずれ補正方法であって、
上記ハンド体上に載る板状ワークが上記各センサの上方における補正基準位置に位置するように、上記ロボットハンドを移動させる板状ワーク搬入ステップ、
上記ワークリフト機構により上記板状ワークを上記各ハンド体から持ち上げる板状ワーク持ち上げステップ、
上記各ハンド体を退避させるハンド体退避ステップ、
上記ワークリフト機構により上記各板状ワークを持ち下げて上記各センサのセンサ面に載置し、上記各センサにより、上記各板状ワークの外形形状をそれぞれ取得する外形形状取得ステップ、
上記取得された外形形状から、上記板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出ステップ、
上記ワークリフト機構により上記各板状ワークを持ち上げて上記各板状ワークと上記各センサとの間に空隙を形成する空隙形成ステップ、
上記各ハンド体を上記各空隙における上記補正基準位置に移動させるハンド体再移動ステップ、
上記板状ワークのいずれか1つを上記ワークリフト機構により持ち下げて対応する上記ハンド体に移載するに際し、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークが上記各ハンド体上の基準位置に載るように、上記ロボットハンドをX−Y方向に移動させるXY方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構により上記XY方向位置補正後の上記板状ワークを持ち上げ、上記ハンド体を退避させるハンド体再退避ステップ、
上記ワークリフト機構により上記XY方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応する上記センサ上に載置し、上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向の位置ずれ量に基づき、上記センサを回転させるθ方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構により、上記θ方向位置補正後の上記板状ワークを持ち上げ、上記各ハンド体を上記補正基準位置に移動させるハンド体再々移動ステップ、
上記ワークリフト機構により、上記θ方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応するハンド体に移載する補正後移載ステップ、
を含み、以後、上記XY方向位置補正ステップ、ハンド体再退避ステップ、θ方向位置補正ステップ、ハンド体再々移動ステップ、および補正後移載ステップを繰り返すことを特徴とする、板状ワークの位置ずれ補正方法。
それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に載置された上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ロボットハンドの上記ハンド体を、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークが載置された上記各センサを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行う、アライナ装置を用いた板状ワークの位置ずれ補正方法であって、
上記ハンド体上に載る板状ワークが上記各センサの上方における補正基準位置に位置するように、上記ロボットハンドを移動させる板状ワーク搬入ステップ、
上記ワークリフト機構により上記板状ワークを上記各ハンド体から持ち上げる板状ワーク持ち上げステップ、
上記各ハンド体を退避させるハンド体退避ステップ、
上記ワークリフト機構により上記各板状ワークを持ち下げて上記各センサのセンサ面に載置し、上記各センサにより、上記各板状ワークの外形形状をそれぞれ取得する外形形状取得ステップ、
上記取得された外形形状から、上記板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出ステップ、
上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向の位置ずれ量に基づき、上記センサを回転させるθ方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構により上記θ方向位置補正後の各板状ワークを持ち上げて上記各板状ワークと上記各センサとの間に空隙を形成する空隙形成ステップ、
上記各ハンド体を上記各空隙における上記補正基準位置に移動させるハンド体再移動ステップ、
上記板状ワークのいずれか1つを上記ワークリフト機構により持ち下げて対応する上記ハンド体に移載するに際し、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量およびθ方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークが上記各ハンド体上の基準位置に載るように、上記ロボットハンドをX−Y方向に移動させるXY方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構により、上記X−Y方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応するハンド体に移載する補正後移載ステップ、
を含み、以後、XY方向位置補正ステップ、および補正後移載ステップを繰り返すことを特徴とする、板状ワークの位置ずれ補正方法。
それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に載置された上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上上記ワークリフト機構は、上記板状ワークを下方から支持するピンを有し、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ワークリフト機構の上記ピンを、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークが載置された上記各センサを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行う、アライナ装置を用いた板状ワークの位置ずれ補正方法であって、
上記ハンド体上に載る板状ワークが上記各センサの上方における補正基準位置に位置するように、上記ロボットハンドを移動させる板状ワーク搬入ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを上昇させることにより上記板状ワークを上記各ハンド体から持ち上げる板状ワーク持ち上げステップ、
上記各ハンド体を退避させるハンド体退避ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを下降させることにより上記各板状ワークを持ち下げて上記各センサのセンサ面に載置し、上記各センサにより、上記各板状ワークの外形形状をそれぞれ取得する外形形状取得ステップ、
上記取得された外形形状から、上記板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出ステップ、
上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向の位置ずれ量に基づき、上記センサを回転させるθ方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構のピンを上昇させることにより上記θ方向位置補正後の各板状ワークを持ち上げて上記各板状ワークと上記各センサとの間に空隙を形成する空隙形成ステップ、
上記各ハンド体を上記各空隙における上記補正基準位置に移動させるハンド体再移動ステップ、
上記X、Yおよびθ方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークが上記各ハンド体上の基準位置に載るように、上記ワークリフト機構の上記ピンをX−Y方向に移動させるXY方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを下降させることにより上記X−Y方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応するハンド体に移載する補正後移載ステップ、
を含むことを特徴とする、板状ワークの位置ずれ補正方法。
それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に近接または接触させられた上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上記ワークリフト機構は、上記板状ワークを下方から支持するピンを有し、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ワークリフト機構の上記ピンを、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークを支持する上記ワークリフト機構の上記ピンを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行う、アライナ装置を用いた板状ワークの位置ずれ補正方法であって、
上記ハンド体上に載る板状ワークが上記各センサの上方における補正基準位置に位置するように、上記ロボットハンドを移動させる板状ワーク搬入ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを上昇させることにより上記板状ワークを上記各ハンド体から持ち上げる板状ワーク持ち上げステップ、
上記各ハンド体を退避させるハンド体退避ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを下降させることにより上記各板状ワークを持ち下げて上記各センサのセンサ面に近接または接触させ、上記各センサにより、上記各板状ワークの外形形状をそれぞれ取得する外形形状取得ステップ、
上記取得された外形形状から、上記板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを上昇させることにより上記板状ワークを持ち上げ、上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向の位置ずれ量に基づき、上記ピンを回転させるθ方向位置補正ステップ、
上記X、Yおよびθ方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークが上記各ハンド体上の基準位置に載るように、上記ワークリフト機構の上記ピンをX−Y方向に移動させるXY方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを下降させることにより上記X−Y方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応するハンド体に移載する補正後移載ステップ、
を含むことを特徴とする、板状ワークの位置ずれ補正方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、複数枚の板状ワークの位置ずれを補正することができるように構成したアライナ装置を提供することをその主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
【0008】
すなわち、本発明の第1の側面により提供されるアライナ装置は、それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、
上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に載置された上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の第2の側面により提供されるアライナ装置は、それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に載置された上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ロボットハンドの上記ハンド体を、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークが載置された上記各センサを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行うことを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の側面により提供される板状ワークの位置ずれ補正方法は、それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に載置された上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ロボットハンドの上記ハンド体を、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークが載置された上記各センサを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行う、アライナ装置を用いた板状ワークの位置ずれ補正方法であって、
上記ハンド体上に載る板状ワークが上記各センサの上方における補正基準位置に位置するように、上記ロボットハンドを移動させる板状ワーク搬入ステップ、
上記ワークリフト機構により上記板状ワークを上記各ハンド体から持ち上げる板状ワーク持ち上げステップ、
上記各ハンド体を退避させるハンド体退避ステップ、
上記ワークリフト機構により上記各板状ワークを持ち下げて上記各センサのセンサ面に載置し、上記各センサにより、上記各板状ワークの外形形状をそれぞれ取得する外形形状取得ステップ、
上記取得された外形形状から、上記板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出ステップ、
上記ワークリフト機構により上記各板状ワークを持ち上げて上記各板状ワークと上記各センサとの間に空隙を形成する空隙形成ステップ、
上記各ハンド体を上記各空隙における上記補正基準位置に移動させるハンド体再移動ステップ、
上記板状ワークのいずれか1つを上記ワークリフト機構により持ち下げて対応する上記ハンド体に移載するに際し、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークが上記各ハンド体上の基準位置に載るように、上記ロボットハンドをX−Y方向に移動させるXY方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構により上記XY方向位置補正後の上記板状ワークを持ち上げ、上記ハンド体を退避させるハンド体再退避ステップ、
上記ワークリフト機構により上記XY方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応する上記センサ上に載置し、上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向の位置ずれ量に基づき、上記センサを回転させるθ方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構により、上記θ方向位置補正後の上記板状ワークを持ち上げ、上記各ハンド体を上記補正基準位置に移動させるハンド体再々移動ステップ、
上記ワークリフト機構により、上記θ方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応するハンド体に移載する補正後移載ステップ、
を含み、以後、上記XY方向位置補正ステップ、ハンド体再退避ステップ、θ方向位置補正ステップ、ハンド体再々移動ステップ、および補正後移載ステップを繰り返すことを特徴とする。
【0011】
本発明の第4の側面により提供される板状ワークの位置ずれ補正方法は、それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に載置された上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ロボットハンドの上記ハンド体を、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークが載置された上記各センサを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行う、アライナ装置を用いた板状ワークの位置ずれ補正方法であって、
上記ハンド体上に載る板状ワークが上記各センサの上方における補正基準位置に位置するように、上記ロボットハンドを移動させる板状ワーク搬入ステップ、
上記ワークリフト機構により上記板状ワークを上記各ハンド体から持ち上げる板状ワーク持ち上げステップ、
上記各ハンド体を退避させるハンド体退避ステップ、
上記ワークリフト機構により上記各板状ワークを持ち下げて上記各センサのセンサ面に載置し、上記各センサにより、上記各板状ワークの外形形状をそれぞれ取得する外形形状取得ステップ、
上記取得された外形形状から、上記板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出ステップ、
上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向の位置ずれ量に基づき、上記センサを回転させるθ方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構により上記θ方向位置補正後の各板状ワークを持ち上げて上記各板状ワークと上記各センサとの間に空隙を形成する空隙形成ステップ、
上記各ハンド体を上記各空隙における上記補正基準位置に移動させるハンド体再移動ステップ、
上記板状ワークのいずれか1つを上記ワークリフト機構により持ち下げて対応する上記ハンド体に移載するに際し、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量およびθ方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークが上記各ハンド体上の基準位置に載るように、上記ロボットハンドをX−Y方向に移動させるXY方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構により、上記X−Y方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応するハンド体に移載する補正後移載ステップ、
を含み、以後、XY方向位置補正ステップ、および補正後移載ステップを繰り返すことを特徴とする。
【0012】
本発明の第5の側面により提供されるアライナ装置は、それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に載置された上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上記ワークリフト機構は、上記板状ワークを下方から支持するピンを有し、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ワークリフト機構の上記ピンを、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークが載置された上記各センサを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行うことを特徴とする。
【0013】
本発明の第6の側面により提供される板状ワークの位置ずれ補正方法は、それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に載置された上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上上記ワークリフト機構は、上記板状ワークを下方から支持するピンを有し、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ワークリフト機構の上記ピンを、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークが載置された上記各センサを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行う、アライナ装置を用いた板状ワークの位置ずれ補正方法であって、
上記ハンド体上に載る板状ワークが上記各センサの上方における補正基準位置に位置するように、上記ロボットハンドを移動させる板状ワーク搬入ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを上昇させることにより上記板状ワークを上記各ハンド体から持ち上げる板状ワーク持ち上げステップ、
上記各ハンド体を退避させるハンド体退避ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを下降させることにより上記各板状ワークを持ち下げて上記各センサのセンサ面に載置し、上記各センサにより、上記各板状ワークの外形形状をそれぞれ取得する外形形状取得ステップ、
上記取得された外形形状から、上記板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出ステップ、
上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向の位置ずれ量に基づき、上記センサを回転させるθ方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構のピンを上昇させることにより上記θ方向位置補正後の各板状ワークを持ち上げて上記各板状ワークと上記各センサとの間に空隙を形成する空隙形成ステップ、
上記各ハンド体を上記各空隙における上記補正基準位置に移動させるハンド体再移動ステップ、
上記X、Yおよびθ方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークが上記各ハンド体上の基準位置に載るように、上記ワークリフト機構の上記ピンをX−Y方向に移動させるXY方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを下降させることにより上記X−Y方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応するハンド体に移載する補正後移載ステップ、
を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明の第7の側面により提供されるアライナ装置は、それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に近接または接触させられた上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上記ワークリフト機構は、上記板状ワークを下方から支持するピンを有し、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ワークリフト機構の上記ピンを、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークを支持する上記ワークリフト機構の上記ピンを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明の第8の側面により提供される板状ワークの位置ずれ補正方法は、それぞれが板状ワークを載置保持でき、上下方向に並ぶ複数のハンド体を有するロボットハンドと、上記ロボットハンドによって搬送され、上記各ハンド体に載せられた板状ワークを各別に持ち上げ、かつ持ち上げた状態から持ち下げることができるワークリフト機構と、上向きのセンサ面を有し、上記ワークリフト機構により上記センサ面に近接または接触させられた上記板状ワークの外形形状を検出することができ、上下方向に所定間隔を隔てて配置された複数のセンサと、上記各センサにより取得された上記各板状ワークの外形形状から、当該各板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段と、上記位置ずれ量算出手段により算出されたX−Y方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのX方向位置ずれ量およびY方向位置ずれ量を補正するX−Y方向位置ずれ量補正手段、および上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークについてのθ方向の位置ずれ量を補正するθ方向位置ずれ量補正手段と、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段および上記θ方向位置ずれ量補正手段を制御する制御手段と、を備え、上記ワークリフト機構は、上記板状ワークを下方から支持するピンを有し、上記X−Y方向位置ずれ量補正手段は、上記ワークリフト機構の上記ピンを、上記X方向位置ずれ量および上記Y方向位置ずれ量に基づいてX−Y方向に移動させることにより補正を行い、上記θ方向位置ずれ量補正手段は、上記各板状ワークを支持する上記ワークリフト機構の上記ピンを、上記θ方向位置ずれ量に基づいてθ方向に回転させることにより補正を行う、アライナ装置を用いた板状ワークの位置ずれ補正方法であって、
上記ハンド体上に載る板状ワークが上記各センサの上方における補正基準位置に位置するように、上記ロボットハンドを移動させる板状ワーク搬入ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを上昇させることにより上記板状ワークを上記各ハンド体から持ち上げる板状ワーク持ち上げステップ、
上記各ハンド体を退避させるハンド体退避ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを下降させることにより上記各板状ワークを持ち下げて上記各センサのセンサ面に近接または接触させ、上記各センサにより、上記各板状ワークの外形形状をそれぞれ取得する外形形状取得ステップ、
上記取得された外形形状から、上記板状ワークの基準位置からのX、Yおよびθ方向の位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを上昇させることにより上記板状ワークを持ち上げ、上記位置ずれ量算出手段により算出されたθ方向の位置ずれ量に基づき、上記ピンを回転させるθ方向位置補正ステップ、
上記X、Yおよびθ方向の位置ずれ量に基づき、上記各板状ワークが上記各ハンド体上の基準位置に載るように、上記ワークリフト機構の上記ピンをX−Y方向に移動させるXY方向位置補正ステップ、
上記ワークリフト機構の上記ピンを下降させることにより上記X−Y方向位置補正後の上記板状ワークを持ち下げて対応するハンド体に移載する補正後移載ステップ、
を含むことを特徴とする。
【0016】
上記本発明の第1、第2、第5および第7の側面に係るアライナ装置において、好ましい実施の形態では、上記板状ワークは、半導体ウエハである。
【0017】
上記本発明の第3、第4、第6または第8の側面に係る板状ワークの位置ずれ補正方法において、好ましい実施の形態では、上記板状ワークは、半導体ウエハである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の上記各側面に係るアライナ装置によれば、板状ワークの外形形状を平面的なセンサ面を有するセンサにより取得し、こうして取得された外形形状の像から板状ワークの基準位置からの位置ずれ量を算出することができる。したがって、板状ワークの位置ずれ量を検出するための物理的構成を薄状に構成することができる。
【0019】
そのため、本発明の上記各側面に係る板状ワークの位置ずれ補正方法のように、多段式のロボットハンドにより搬送される複数枚の板状ワークに対する位置ずれ量の検出および位置ずれ補正を一括して行うようにすることが可能となり、例えば半導体プロセスにおける位置ずれ補正を含めた半導体ウエハの搬送タクト時間を一挙に短縮することができる。
【0020】
本発明のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るアライナ装置A1の全体斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るアライナ装置A1の平面図である。
【
図3】回転テーブル回転機構を説明するための斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係るアライナ装置A1の縦断面図である。
【
図6】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図8】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図10】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図11】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図12】アライナ装置A1の動作例1を説明するための平面図である。
【
図13】アライナ装置A1の動作例1を説明するための説明図であり、X,Yおよびθ方向の位置ずれ量の検出を示す。
【
図14】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図15】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図17】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図19】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図21】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図23】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図24】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図26】アライナ装置A1の動作例1を説明するための平面図であり、θ方向の位置ずれ量を補正している様子を示す。
【
図27】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図29】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図31】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図33】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図35】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図37】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図39】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図40】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図41】アライナ装置A1の動作例1を説明するための平面図であり、θ方向の位置ずれ量を補正している様子を示す。
【
図42】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図43】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図45】アライナ装置A1の動作例1を説明するための縦断面図である。
【
図47】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図49】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図51】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図52】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図53】アライナ装置A1の動作例2を説明するための平面図である。
【
図54】アライナ装置A1の動作例2を説明するための説明図であり、X,Yおよびθ方向の位置ずれ量の検出を示す。
【
図55】アライナ装置A1の動作例2を説明するための平面図であり、θ方向の位置ずれ量を補正している様子を示す。
【
図56】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図58】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図60】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図62】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図64】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図66】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図68】アライナ装置A1の動作例2を説明するための縦断面図である。
【
図70】本発明の第2実施形態に係るアライナ装置A2の全体斜視図である。
【
図71】本発明の第2実施形態に係るアライナ装置A2の平面図である。
【
図72】アライナ装置A2の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図74】アライナ装置A2の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図76】アライナ装置A2の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図77】アライナ装置A2の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図78】アライナ装置A2の動作例を説明するための平面図である。
【
図79】アライナ装置A2の動作例を説明するための説明図であり、X,Yおよびθ方向の位置ずれ量の検出を示す。
【
図80】アライナ装置A2の動作例を説明するための平面図であり、θ方向の位置ずれ量を補正している様子を示す。
【
図81】アライナ装置A2の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図83】アライナ装置A2の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図85】アライナ装置A2の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図87】アライナ装置A2の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図89】本発明の第3実施形態に係るアライナ装置A3の全体斜視図である。
【
図90】本発明の第3実施形態に係るアライナ装置A3の平面図である。
【
図91】アライナ装置A3の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図93】アライナ装置A3の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図95】アライナ装置A3の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図96】アライナ装置A3の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図97】アライナ装置A3の動作例を説明するための平面図である。
【
図98】アライナ装置A3の動作例を説明するための説明図であり、X,Yおよびθ方向の位置ずれ量の検出を示す。
【
図99】アライナ装置A3の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図101】アライナ装置A3の動作例を説明するための平面図であり、θ方向の位置ずれ量を補正している様子を示す。
【
図102】アライナ装置A3の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図104】アライナ装置A3の動作例を説明するための縦断面図である。
【
図106】アライナ装置A3の動作例を説明するための縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0023】
図1〜
図5は、本発明の第1実施形態に係るアライナ装置A1を示す。
【0024】
当該アライナ装置A1は、ロボットハンド1と協働して作動し、上下方向に所定間隔を開けて配置された複数のセンサ31,32,33…と、ワークリフト機構5と、各センサ31,32,33…からのワーク外形形状情報に基づきワークWa,Wb,Wc…の基準位置C1,N1に対する位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段6と、X−Y方向位置ずれ補正手段81と、θ方向位置ずれ量補正手段82と、制御手段7と、を備える。
【0025】
ロボットハンド1は、例えば多関節ロボットのエンドアーム(図示略)に設置された支持体12に上下方向に等間隔で並ぶ複数のハンド体131,132,133…を設けた多段構造を有する。ハンド体131,132,133…は、板状ワークとしての半導体ウエハWa,Wb,Wc…を上面に載せて保持できるようになっている。ハンド体131,132,133…はまた、上下に隣り合うハンド体間の間隔を変更できるものであってもよいし、変更できないものであってもよい。ロボットハンド1は、マニピュレータ(図示略)の制御により、少なくとも、各ハンド体131,132,133…を水平姿勢にしつつ、平面方向(X-Y方向)に移動できる機能を有する。なお、ハンド体131,132,133…の平面形状は、
図1、
図2に表れているように、二股フォーク状となっているが、これに限られない。
【0026】
センサ31,32,33…は、その平面的な上面をセンサ面311,321,331…とし、このセンサ面311,321,331…に接する平面的な対象物の外形を像として捉えることができる機能を有するものが採用される。このようなセンサ31,32,33…の例としては、例えば、タッチパネルに採用されているように、静電式に対象物の存在を認識する技術を利用したもの、あるいは、CCD等の撮像素子を複数個平面的に配列したもの、等がある。
【0027】
本発明では、後記するように、センサ31,32,33…は、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形形状を認識することができればよいため、当該半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX−Y方向の位置ずれの可能性の範囲内で当該半導体ウエハの外形を認識するに十分な平面的形状を有しておればよいが、本実施形態では、後記するワークリフト機構5のピン51,52,53を下方から突出させるため、中央開口穴312,322,332…を有するドーナツ円盤形状としてある。本実施形態ではまた、後記するように、半導体ウエハWa,Wb,Wc…をセンサ面311,321,331…に載置したまま、θ方向の位置ずれを補正できるように、センサ31,32,33…は、一定の回転軸心X1を中心として回転する回転テーブル41a,41b,41c…上に設置されている。回転テーブル41a,41b,41c…は、センサ31,32,33…の形状と対応させて、円形外周412と中心貫通穴411を有するドーナツ円盤形状となっている。なお、本実施形態では、後記するようにθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…を補正するために回転テーブル41a,41b,41c…を回転させる機能が本発明におけるθ方向位置ずれ量補正手段82に相当する。
【0028】
本実施形態では、回転テーブル41a,41b,41c…は、次の構成を有する回転機構42によって回転させられる。すなわち、回転機構42は、
図2、
図3に表れているように、2つのガイドローラ421と駆動ローラ422とを有する駆動ユニット423を回転テーブル41a,41b,41c…の直径方向に対向させて一対設けて構成されている。ガイドローラ421と駆動ローラ422とは、外周の一部を露出させるようにして、支持ボックス424内に支持されている。2つのガイドローラ421は、回転テーブル41の円形外周412が係合することにより当該回転テーブル41a,41b,41c…を水平に保持するガイド溝425を外周に有し、垂直方向の回転軸X2を有して従動回転する。駆動ローラ422は、2つのガイドローラ421の間に位置し、外周面が回転テーブル41a,41b,41c…の円形外周412に接触しつつ、垂直方向の回転軸X3を有して回転駆動される。駆動ローラ422は、支持ボックス424内に設けられた図示しないモータや伝動機構を介して回転駆動される。2つの駆動ユニット423の駆動ローラ422を回転させることにより、回転テーブル41およびその上面のセンサ31,32,33…は、回転軸心X1を中心として回転させられる。駆動ローラ422は、
図26を参照して後記するように、半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量情報(δθa,δθb,δθc…)に基づいて、センサ31,32,33…上に載る半導体ウエハWa,Wb,Wc…のノッチWa1が基準位置(半導体ウエハWa,Wb,Wc…の中心O1を通るX方向線上の位置)に位置するように回転テーブル41a,41b,41c…を回転させる(
図26参照)。
【0029】
ワークリフト機構5は、ピン51,52,53…を昇降させて、このピン51,52,53…により下方から支持された半導体ウエハWa,Wb,Wc…を昇降させる機能をもつものであり、ピン51,52,53…を先端に有するアーム511,521,531…を支持ベース512,522,532…内に設置した昇降機構(図示略)により昇降できるように構成されている。ピン51,52,53…は、平面視において回転テーブル41a,41b,41c…の中心に位置しているとともに、アーム511,521,531…は回転テーブル41a,41b,41c…の下方を通って回転テーブル41a,41b,41c…の外部に延び、支持ベース512,522,532…に至っている。ピン51,52,53…はまた、半導体ウエハWa,Wb,Wc…を安定的に載置保持できる大きさの円形上面を有している。
【0030】
図1、
図4等から分かるように、回転テーブル41a,41b,41c…、回転機構42、ワークリフト機構5のセットは、多段式のロボットハンド1のハンド体131,132,133…の上下ピッチに対応して上下方向に複数セット設けられている。そのため、ピン51,52,53…の突出高さ寸法、アーム511,521,531…の上下厚みや支持ベース512,522,532…の上下寸法、さらには、回転機構42の支持ボックス424の上下寸法は、必要最小限の寸法としてある。また、半導体ウエハWa,Wb,Wc…を安定的に載置保持するため、ピン51,52,53…は、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の裏面を必要時に真空圧で吸着するようにしてもよい。
【0031】
ところで、半導体ウエハWa,Wb,Wc…は、
図2等に示すように、通常、円形の板状をしており、その外周には、周方向の回転姿勢を検出するためのノッチWa1またはオリエンテーションフラットと呼ばれる切欠き部(図示せず)が形成されている。半導体プロセスにおいて、このような半導体ウエハWa,Wb,Wc…は、処理チャンバに搬入されて所定の処理がなされるが、処理の内容によっては、当該半導体ウエハWa,Wb,Wc…を、X−Y方向およびθ方向の基準位置に正確に位置づける必要がある。本発明は、このような場合において、多段式のロボットハンド1が複数枚の半導体ウエハWa,Wb,Wc…を一括して処理チャンバに搬入する以前の段階において、位置ずれの補正を行うことができるようにするものである。
【0032】
位置ずれ量算出手段6は、各センサ31,32,33…によってそれぞれ画像として取得された半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形形状から、当該半導体ウエハWa,Wb,Wc…の基準位置からのX−Y方向およびθ方向の位置ずれ量を算出する。具体的には、
図13に示すように、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の画像の中心、例えば、半導体ウエハの画像Wa’,Wb’,Wc’…における外周円の中心O1の、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の中心が位置するべき基準位置C1からのX方向およびY方向のずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δya,δya…を算出するとともに、画像Wa’,Wb’,Wc’…におけるノッチWa1の、半導体ウエハWa,Wb,Wc…のノッチWa1が位置するべき基準位置(半導体ウエハWa,Wb,Wc…の中心O1を通るX方向線上の位置)N1からのθ方向のずれ量δθa,δθb,δθc…を算出する。
【0033】
上記構成のアライナ装置A1は、例えば次のように作動させることができる。
【0035】
図4に示すように、ピン51,52,53…は支持ベース512,522,532に対して所定の下動位置にあり、各回転テーブル41a,41b,41c…および各センサ31,32,33…は、基準回転位置にある。
図6、
図7に示すように、各ハンド体131,132,133…に半導体ウエハWa,Wb,Wc…が載置保持されたロボットハンド1がX方向に沿って移動して、各ハンド体131,132,133…が補正基準位置まで進入し、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各センサ31,32,33…の上方に位置づける。このときの各半導体ウエハWa,Wb,Wc…は、多段式カセット(図示略)やロードロックチャンバ(図示略)から一括して搬送されてきたものであり、各ハンド体131,132,133…上の各半導体ウエハWa,Wb,Wc…が位置するべき基準位置C1、N1に対し、X−Y方向およびθ方向に、区々に位置ずれした状態にある。
【0036】
次に、
図8、
図9に示すように、ピン51,52,53…が上昇して各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各ハンド体131,132,133…から持ち上げた後、
図10に示すように、ハンド体131,132,133…をいったん退避させる。
【0037】
次に、
図11に示すように、ピン51,52,53…を下降させ、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各対応するセンサ31,32,33…上に移載する。この状態において、各センサ31,32,33…は、上記したように各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形を画像データとして取得する(
図13)。この画像データを受け取った位置ずれ量算出手段6は、上記したように、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…につき、基準位置C1,N1からのX方向の位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、Y方向の位置ずれ量δya,δyb,δyc…およびθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…を算出する。
【0038】
続いて、
図14に示すように、ピン51,52,53…を上昇させて各半導体ウエハWa,Wb,Wc…と各センサ31,32,33…との間に空隙をあけておき、
図15、
図16に示すように、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の各下位にハンド体131,132,133…を補正基準位置まで進入させる。以後、次のようにして、例えば、最下位の半導体ウエハWaから順に、X方向の位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、Y方向の位置ずれ量δya,δyb,δyc…、およびθ方向のずれ量δθa,δθb,δθc…を補正しつつ当該半導体ウエハWa,Wb,Wc…を対応するハンド体131,132.133…に受け渡す。
【0039】
図17、
図18に示すように、最下位のハンド体131が最下位の半導体ウエハWaの位置ずれ量δxa,δyaを補正するために、最下位のハンド体131が補正基準位置からδxa,δyaだけ移動するように、ロボットハンド1を移動制御し、この状態において、
図19、
図20に示すように、最下位のピン51を下動させ、当該ピン51により持ち上げられていた半導体ウエハWaを最下位のハンド体131に受け渡す。この状態において、最下位のハンド体131に載る半導体ウエハWaは、当該最下位のハンド体131に対してそのX−Y方向の基準位置C1に位置することになる。本実施形態では、このようにハンド体131をX−Y方向に移動させる機能が本発明におけるX−Y方向位置ずれ補正手段81に相当するのであり、かかる点は、他のハンド体132,133…についても同様である。
【0040】
各ハンド体131,132,133…を補正基準位置に戻した後、
図21、
図22に示すように、最下位のピン51を上昇させ、最下位のハンド体131に載る半導体ウエハWaをハンド体131から持ち上げ、
図23に示すように、各ハンド体131,132,133…を再び退避させる。
【0041】
次に、
図24、
図25に示すように、最下位のピン51を下動させ、上記のようにハンド体131に対してX−Y方向の位置ずれ量が補正された半導体ウエハWaを最下位の回転テーブル41a(最下位のセンサ31)上に載置する。
【0042】
次に、
図26に示すように、半導体ウエハWaのθ方向の位置ずれ量δθaを補正するために、最下位の回転テーブル41aを回転させる。
【0043】
次に、
図27、
図28に示すように、最下位のピン51を上昇させてX,Y,θ方向の位置ずれ量が補正された半導体ウエハWaを持ち上げ、
図29、
図30に示すように各ハンド体131,132,133…を補正基準位置に進入させた上、
図31、
図32に示すように最下位のピン51を下動させて半導体ウエハWaを最下位のハンド体131に受け渡す。これにより、最下位の半導体ウエハWaは、最下位のハンド体131に対してX、Y、θ方向について、基準位置C1,N1に載置されたことになる。最下位のピン51は、以後、下動位置をとらせたままとする。
【0044】
次に、
図33、
図34に示すように、下から2番目のハンド体132が下から2番目の半導体ウエハWbの位置ずれ量δxb,δybを補正するために、最下位から2番目のハンド体132が補正基準位置からδxb,δybだけ移動するように、ロボットハンド1を移動制御し、この状態において、
図35、
図36に示すように、最下位から2番目のピン52を下動させ、当該ピン52により持ち上げられていた半導体ウエハWbを下から2番目のハンド体132に受け渡す。この状態において、下から2番目のハンド体132に載る半導体ウエハWbは、当該下から2番目のハンド体132に対してそのX−Y方向について基準位置C1に位置することになる。
【0045】
各ハンド体を補正基準位置に戻した後、
図37、
図38に示すように、最下位から2番目のピン52を上昇させ、最下位から2番目のハンド体132に載る半導体ウエハWbを当該ハンド体32から持ち上げ、
図39に示すように、各ハンド体131,132,133…を再び退避させる。
【0046】
次に、
図40に示すように、最下位から2番目のピン52を下動させ、上記のようにハンド体132に対してX−Y方向の位置ずれ量が補正された半導体ウエハWbを最下位から2番目の回転テーブル41b(最下位から2番目のセンサ32)上に載置する。
【0047】
次に、
図41に示すように、半導体ウエハWbのθ方向の位置ずれ量δθbを補正するために、最下位から2番目の回転テーブル41bを回転させる。
【0048】
次に、
図42に示すように、最下位から2番目のピン52を上昇させてX、Y、θ方向の位置ずれ量が補正された最下位から2番目半導体ウエハWbを持ち上げ、
図43、
図44に示すように各ハンド体131,132,133…を補正基準位置に進入させた上、
図45、
図46に示すように最下位から2番目のピンを下動させて最下位から2番目の半導体ウエハWbを最下位から2番目のハンド体132に受け渡す。これにより、最下位から2番目の半導体ウエハWbは、最下位から2番目のハンド体132に対してX、Y、θ方向について、基準位置C1,N1に載置されたことになる。最下位から2番目のピン52は、以後、下動位置をとらせたままとする。
【0049】
以下、同様にして、全てのハンド体131,132,133…について、これらに載る半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX、Y、θ方向の位置ずれが補正される。
【0050】
以後、ロボットハンド1は、各ハンド体131,132,133…のX、Y、θ方向の基準位置C1,N1に半導体ウエハWa,Wb,Wc…を載置保持した状態で退避し、複数の半導体ウエハWa,Wb,Wc…を所定の次工程へと搬送することができる。
【0051】
上記構成のアライナ装置A1は、次のように作動させることもできる。
【0053】
上記したアライナ装置A1の作動例1では、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX−Y方向の位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δyb,δyc…を補正してからθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…を補正したが、本作動例では、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…を補正してからX−Y方向の位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δyb,δyc…の補正を行う。以下、説明する。
【0054】
図47、
図48に示すように、ピン51,52,53…は所定の下動位置にあり、各回転テーブル41a,41b,41c…および各センサ31,32,33…は、基準回転位置にある。各ハンド体131,132,133…に半導体ウエハWa,Wb,Wc…が載置保持されたロボットハンド1がX方向に沿って移動して、各ハンド体131,132,133…が補正基準位置まで進入し、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各センサ31,32,33…の上方に位置づける。このときの各半導体ウエハWa,Wb,Wc…は、多段式カセット(図示略)やロードロックチャンバ(図示略)から一括して搬送されてきたものであり、各ハンド体131,132,133…に対し、X−Y方向およびθ方向に、区々に位置ずれした状態にある。
【0055】
次に、
図49、
図50に示すように、ピン51,52,53…が上昇して各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各ハンド体131,132,133…から持ち上げた後、
図51に示すように、ハンド体131,132,133…をいったん退避させる。
【0056】
次に、
図52、
図53に示すように、ピン51,52,53…を下降させ、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各対応するセンサ31,32,33…上に移載する。この状態において、各センサ31,32,33…は、上記したように各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形を画像データとして取得する。
図54に示すように、この画像データを受け取った位置ずれ量算出手段6は、上記したように、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…につき、基準位置からのX方向の位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、Y方向の位置ずれ量δya,δyb,δyc…およびθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…を算出する。ここまでの作動は、上記した「作動例1」と同様である。
【0057】
次に、
図55に示すように、回転テーブル41a,41b,41c…を対応する半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…に対応させて回転させ、各ノッチWa1が各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の中心O1を通るX方向上に位置するようにする。これにより、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…が補正される。続いて、次のようにして各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX−Y方向の位置ずれ量が補正されるが、θ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…の補正後のX−Y方向の位置ずれ量は、
図54に示した初期位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δyb,δyc…ではなく、
図55に示すように、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の中心O1が回転テーブル41a,41b,41c…の回転中心C1を中心としてδθa,δθb,δθc……だけ回転したことにより演算される二次位置ずれ量δxa’,δxb’,δxc’…、δya’,δyb’,δyc’…となる。
【0058】
続いて、
図56、
図57に示すように、ピン51,52,53…を上昇させて各半導体ウエハWa,Wb,Wc…と各センサ31,32,33…との間に空隙をあけておき、
図58、
図59に示すように、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の各下位にハンド体131,132,133…を補正基準位置まで進入させる。以後、次のようにして、例えば、最下位の半導体ウエハWaから順に、X方向の二次位置ずれ量δxa’,δxb’,δxc’…、Y方向の二次位置ずれ量δya’,δyb’,δyc’…を補正しつつ当該半導体ウエハWa,Wb,Wc…を対応するハンド体131,132,133…に受け渡す。
【0059】
図60、
図61に示すように、最下位のハンド体131が最下位の半導体ウエハWaの二次位置ずれ量δxa’,δya’を補正するために、最下位のハンド体131が補正基準位置からδxa’,δya’だけ移動するように、ロボットハンド1を移動制御し、この状態において、
図62、
図63に示すように、最下位のピン51を下動させ、当該ピン51により持ち上げられていた半導体ウエハWaを最下位のハンド体131に受け渡す。この状態において、最下位のハンド体131に載る半導体ウエハWaは、当該最下位のハンド体131に対してそのX、Y、θ方向の基準位置C1,N1に位置することになる。
【0060】
図64、
図65に示すように、各ハンド体131,132,133…をいったん補正基準位置に戻し、次に、
図66、
図67に示すように、下から2番目のハンド体132が下から2番目の半導体ウエハWbの二次位置ずれ量δxb’,δyb’を補正するために、最下位から2番目のハンド体132が補正基準位置からδxb’,δyb’だけ移動するように、ロボットハンド1を移動制御し、この状態において、
図68、
図69に示すように、最下位から2番目のピン52を下動させ、当該ピン52により持ち上げられていた半導体ウエハWbを下から2番目のハンド体132に受け渡す。この状態において、下から2番目のハンド体132に載る半導体ウエハWbは、当該下から2番目のハンド体132に対してそのX、Y、θ方向について基準位置C1,N1に位置することになる。
【0061】
以下、同様にして、全てのハンド体131,132,133…について、これらに載る半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX、Y、θ方向の位置ずれが補正される。
【0062】
以後、ロボットハンド1は、各ハンド体131,132,133…のX、Y、θ方向の基準位置に半導体ウエハWa,Wb,Wc…を載置保持した状態で退避し、複数の半導体ウエハWa,Wb,Wc…を所定の次工程へと搬送することができる。
【0063】
図70〜
図72は、本発明の第2実施形態に係るアライナ装置A2を示す。本実施形態に係るアライナ装置A2は、第1実施形態に係るアライナ装置A1に対し、半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX−Y方向のずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δyb,δyc…の補正を、ワークリフト機構5のピン51,52,53…を昇降できるように構成するだけではなく、X−Y方向にも移動制御できるように構成することによって行う点で異なる。これらの図において、第1実施形態に係るアライナ装置A1と同等の部材または部分には、同じ符号を付して、詳細な説明は適宜省略する。
【0064】
すでに
図5に示したように、このアライナ装置A2もまた、ロボットハンド1と協働して作動し、上下方向に所定間隔を開けて配置された複数のセンサ31,32,33…と、ワークリフト機構5と、各センサ31,32,33…からのワーク外形形状情報に基づきワークWa,Wb,Wc…の基準位置C1,N1に対する位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段6と、を備える。
【0065】
ロボットハンド1は、第1実施形態に係るアライナ装置A1のものと同様、上下方向に並ぶ複数の二股フォーク状のハンド体131,132,133…を設けた多段構造を有する。センサ31,32,33…もまた、第1実施形態に係るアライナ装置A1のものと同様、上面をセンサ面311,321,331としたドーナツ円盤状をしており、回転機構42によって回転駆動される回転テーブル41a,41b,41c…上に設置されている。本実施形態においても、後記するようにθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…を補正するために回転テーブル41a,41b,41c…を回転させる機能が本発明におけるθ方向位置ずれ量補正手段82に相当する。
【0066】
ワークリフト機構5は、ピン51,52,53…を昇降させて、このピン51,52,53…により下から支持された半導体ウエハWa,Wb,Wc…を昇降させる機能を有する点は第1実施形態のものと同様であるが、さらに、ピン51,52,53…をX−Y方向に移動させる機能が付加されている。そのため、ピン51,52,53…を先端に有するアーム511,521,531…は、支持ベース512,522,532…の内部において昇降機構(図示略)に連携され、この昇降機構はX方向およびY方向のアクチュエータ(図示略)に連携されている。
【0067】
位置ずれ量算出手段6は、第1実施形態のものと同様にして、各センサ31,32,33…によってそれぞれ画像として取得された半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形形状から、当該半導体ウエハWa,Wb,Wc…の基準位置C1からのX方向およびY方向のずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δyb,δyc…を算出するとともに、θ方向のずれ量δθa,δθb,δθc…を算出する。
【0068】
上記構成のアライナ装置A2は、例えば次のように作動させることができる。
【0069】
図72、
図73に示すように、ピン51,52,53…は所定の下動位置にあり、各回転テーブル41a,41b,41c…および各センサ31,32,33…は、基準回転位置にある。各ハンド体131,132,133…に半導体ウエハWa,Wb,Wc…が載置保持されたロボットハンド1がX方向に沿って移動して、各ハンド体131,132,133…が補正基準位置まで進入し、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各センサ31,32,33…の上方に位置づける。このときの各半導体ウエハWa,Wb,Wc…は、多段式カセット(図示略)やロードロックチャンバ(図示略)から一括して搬送されてきたものであり、各ハンド体131,132,133…に対し、X−Y方向およびθ方向に、区々に位置ずれした状態にある。
【0070】
次に、
図74、
図75に示すように、ピン51,52,53…が上昇して各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各ハンド体131,132,133…から持ち上げた後、
図76に示すように、ハンド体131,132,133…をいったん退避させる。
【0071】
次に、
図77、
図78に示すように、ピン51,52,53…を下降させ、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各対応するセンサ31,32,33…上に移載する。この状態において、各センサ31,32,33…は、上記したように各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形を画像データとして取得する。この画像データを受け取った位置ずれ量算出手段6は、
図79に示すように、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…につき、基準位置からのX方向の位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、Y方向の位置ずれ量δya,δyb,δyc…およびθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…を算出する。
【0072】
次に、
図80に示すように、回転テーブル41a,41b,41c…を対応する半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…に対応させて回転機構42により回転させ、各ノッチWa1が各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の中心O1を通るX方向上に位置するようにする。これにより、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…が補正される。
【0073】
続いて、次のようにして各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX−Y方向の位置ずれ量が補正されるが、θ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…の補正後のX−Y方向の位置ずれ量は、図に示した初期位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δyb,δyc…ではなく、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の中心O1が回転テーブル41a,41b,41c…の回転中心C1を中心としてδθa,δθb,δθc…だけ回転したことにより演算される二次位置ずれ量δxa’,δxb’,δxc’…、δya’,δyb’,δyc’…(
図80)となる。
【0074】
続いて、
図81、
図82に示すように、ピン51,52,53…を上昇させて各半導体ウエハWa,Wb,Wc…と各センサ31,32,33…との間に空隙をあけておき、
図83、
図84に示すように、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の各下位にハンド体131,132,133…を補正基準位置まで進入させる。以後、次のようにして、X方向の二次位置ずれ量δxa’,δxb’,δxc’…、Y方向の二次位置ずれ量δya’,δyb’,δyc’…を補正しつつ当該半導体ウエハWa,Wb,Wc…を対応するハンド体131,132.133…に受け渡す。
【0075】
図85、
図86に示すように、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を載置保持したままのピン51,52,53…を各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の二次位置ずれ量δxa’,δxb’,δxc’…、δya’,δyb’,δyc’…に対応させて、XおよびY方向にδxa’,δxb’,δxc’…、δya’,δyb’,δyc’…だけ移動させた後、
図87、
図88に示すように、ピン51,52,53…を下降させ、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を対応するハンド体131,132,133…に受け渡す。このような操作は、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…に対して一斉に行うことができる。この状態において、各ハンド体131,132,133…に受け渡された半導体ウエハWa,Wb,Wc…は、各ハンド体131,132,133…に対してX、Y、θ方向すべての方向についての基準位置C1,N1に位置させられることになる。本実施形態では、このようにワークリフト機構5のピン51,52,53…をδxa,δyaだけX−Y方向に移動させる機能が本発明におけるX−Y方向位置ずれ補正手段81に相当する。
【0076】
以後、ロボットハンド1は、各ハンド体131,132,133…のX、Y、θ方向の基準位置に半導体ウエハWa,Wb,Wc…を載置保持した状態で退避し、複数の半導体ウエハWa,Wb,Wc…を所定の次工程へと搬送することができる。
【0077】
図89〜
図92は、本発明の第3実施形態に係るアライナ装置A3を示す。本実施形態に係るアライナ装置A3は、第1実施形態および第2実施形態に係るアライナ装置A1、A2に対し、半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX−Y方向のずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δyb,δyc…の補正を、ワークリフト機構5のピン51,52,53…を昇降できるように構成するだけではなく、X−Y方向にも移動制御できるように構成し、さらには、半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…の補正をも、ワークリフト機構5のピン51,52,53…を回転できるように構成することによって行う点で異なる。すなわち、本実施形態では、本実施形態では、このようにワークリフト機構5のピン51,52,53…をδxa,δxb,δxc…、δya,δyb,δyc…(実際には、後記するδxa’,δxb’,δxc’…、δya’,δyb’,δyc’…)だけX−Y方向に移動させる機能が本発明におけるX−Y方向位置ずれ補正手段81に相当し、加えて、ワークリフト機構5のピン51,52,53…をδθa,δθb,δθc…だけ回転させる機能が本発明におけるθ方向位置ずれ補正手段82に相当する。なお、これらの図において、第1実施形態および第2実施形態に係るアライナ装置A1、A2と同等の部材または部分には、同じ符号を付して、詳細な説明は適宜省略する。
【0078】
すでに
図5に示したように、このアライナ装置A3もまた、ロボットハンド1と協働して作動し、上下方向に所定間隔を開けて配置された複数のセンサ31,32,33…と、ワークリフト機構5と、各センサ31,32,33…からのワーク外縁形状情報に基づきワークWa,Wb,Wc…の基準位置C1,N1に対する位置ずれ量を算出する位置ずれ量算出手段6と、を備える。
【0079】
ロボットハンド1は、第1実施形態および第2実施形態に係るアライナ装置A1、A2のものと同様、上下方向に並ぶ複数の二股フォーク状のハンド体131,132,133…を設けた多段構造を有する。センサ31,32,33…もまた、第1実施形態および第2実施形態に係るアライナ装置A1、A2のものと同様、上面をセンサ面311,321,331としたドーナツ円盤状をしているが、支柱等の枠体414に固定状に支持されたセンサテーブル41a,41b,41c…上に設置されている点が異なる。
【0080】
ワークリフト機構5は、ピン51,52,53…を昇降させて、このピン51,52,53…に支持された半導体ウエハWa,Wb,Wc…を昇降させる機能、ピン51,52,53…をX−Y方向に移動させる機能を有する点は第2実施形態のものと同様であるが、さらに、ピン51,52,53…を垂直軸を中心として回転させる機能が付加されている。そのため、ピン51,52,53…を先端に有するアーム511,521,531…を支持ベース512,522,532…の内部において昇降機構(図示略)に連携され、この昇降機構はX方向およびY方向のアクチュエータ(図示略)に連携されている。さらに、支持ベース512,522,532…内においてアーム511,521,531…の基端に設置されたモータ(図示略)の回転をアーム511,521,531…内に組み込まれたベルト・プーリ伝動機構(図示略)を介するなどしてピン51,52,53…を回転できるように構成されている。
【0081】
位置ずれ量算出手段6は、第1実施形態および第2実施形態のものと同様にして、各センサ31,32,33…によってそれぞれ画像として取得された半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形形状から、当該半導体ウエハWa,Wb,Wc…の基準位置C1からのX方向およびY方向のずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δya,δya…を算出するとともに、θ方向のずれ量δθa,δθb,δθc…を算出する。
【0082】
上記構成のアライナ装置A3は、例えば次のように作動させることができる。
【0083】
図91、
図92に示すように、ピン51,52,53…は所定の下動位置にある。各ハンド体131,132,133…に半導体ウエハWa,Wb,Wc…が載置保持されたロボットハンド1がX方向に沿って移動して、各ハンド体131,132,133…が補正基準位置まで進入し、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各センサ31,32,33…の上方に位置づける。このときの各半導体ウエハWa,Wb,Wc…は、多段式カセット(図示略)やロードロックチャンバ(図示略)から一括して搬送されてきたものであり、各ハンド体131,132,133…に対し、X−Y方向およびθ方向に、区々に位置ずれした状態にある。
【0084】
次に、
図93、
図94に示すように、ピン51,52,53…が上昇して各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各ハンド体131,132,133…から持ち上げた後、
図95に示すように、ハンド体131,132,133…をいったん退避させる。
【0085】
次に、
図96、
図97に示すように、ピン51,52,53…を下降させ、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各対応するセンサ31,32,33…上に移載する。この状態において、各センサ31,32,33…は、上記したように各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形を画像データとして取得する。この画像データを受け取った位置ずれ量算出手段6は、
図98に示すように、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…につき、基準位置からのX方向の位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、Y方向の位置ずれ量δya,δyb,δyc…およびθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…を算出する。
【0086】
次に、
図99、
図100に示すように、ピン51,52,53…を上昇させて各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各センサ31,32,33…から持ち上げたうえ、次いで
図101に示すように各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…に対応させてピン51,52,53…を回転させ、各ノッチWa1が各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の中心O1を通るX方向上に位置するようにする。これにより、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…が補正される。
【0087】
続いて、次のようにして各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX−Y方向の位置ずれ量が補正されるが、θ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…の補正後のX−Y方向の位置ずれ量は、
図98に示した初期位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、δya,δyb,δyc…ではなく、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の中心O1が回転テーブル41a,41b,41c…の回転中心C1を中心としてδθa,δθb,δθc…だけ回転したことにより演算される二次位置ずれ量δxa’,δxb’,δxc’…、δya’,δyb’,δyc’…となる。
【0088】
図102、
図103に示すように、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の各下位にハンド体131,132,133…を補正基準位置まで進入させる。以後、次のようにして、X方向の二次位置ずれ量δxa’,δxb’,δxc’…、Y方向の二次位置ずれ量δya’,δyb’,δyc’…を補正しつつ当該半導体ウエハWa,Wb,Wc…を対応するハンド体131,132.133…に受け渡す。
【0089】
図104、
図105に示すように、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を載置保持したままのピン51,52,53…を各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の二次位置ずれ量δxa’,δxb’,δxc’…、δya’,δyb’,δyc’…に対応させて、XおよびY方向にδxa’,δxb’,δxc’…、δya’,δyb’,δyc’…だけ移動させた後、
図106、
図107に示すようにピン51,52,53…を下降させ、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を対応するハンド体131,132,133…に受け渡す。このような操作は、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…に対して一斉に行うことができる。この状態において、各ハンド体131,132,133…に受け渡された半導体ウエハWa,Wb,Wc…は、各ハンド体131,132,133…に対してX、Y、θ方向すべての方向についての基準位置C1,N1に位置させられることになる。
【0090】
以後、ロボットハンド1は、各ハンド体131,132,133…のX、Y、θ方向の基準位置に半導体ウエハWa,Wb,Wc…を載置保持した状態で退避し、複数の半導体ウエハWa,Wb,Wc…を所定の次工程へと搬送することができる。
【0091】
なお、上記したアライナ装置A3の作動例では、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…の各ピン51,52,53…の回転による補正およびX−Y方向の二次位置ずれ量δxa’,δxb’,δxc’…、δya’,δyb’,δyc’…の各ピン51,52,53…のX−Y方向への移動による補正を、各ハンド体131,132,133…を半導体ウエハWa,Wb,Wc…と各センサ31,32,33…との間に進入させた状態のまま行っているが、各ハンド体131,132,133…を退避した状態で行ってもよい。
【0092】
以上述べたように、上記構成のアライナ装置A1,A2,A3によれば、板状ワークとしての半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形形状を平面的なセンサ面311,321,331…を有するセンサ31,32,33…により取得し、こうして取得された外形形状の像から半導体ウエハWa,Wb,Wc…の基準位置からのX方向の位置ずれ量δxa,δxb,δxc…、Y方向の位置ずれ量δya,δyb,δyc…およびθ方向の位置ずれ量δθa,δθb,δθc…を算出することができる。したがって、半導体ウエハWa,Wb,Wc…の位置ずれ量を検出するための物理的構成を薄状に構成することができる。
【0093】
そのため、多段式のロボットハンド1により搬送される複数枚の半導体ウエハWa,Wb,Wc…に対する位置ずれ量の検出および位置ずれ補正を一括して行うようにすることが可能となり、半導体プロセスにおける位置ずれ補正を含めた半導体ウエハWa,Wb,Wc…の搬送タクト時間を一挙に短縮することができる。
【0094】
もちろん、本発明の範囲は上述した実施形態に限定されることはなく、各請求項に記載した事項の範囲内でのあらゆる変更は、すべて本発明の範囲に含まれる。
【0095】
例えば、第1実施形態に係るアライナ装置A1の作動例1では、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX−Y方向およびθ方向の位置ずれの補正を、最下位の半導体ウエハWaから順に行っているが、この順は問われない。また、同アライナ装置A1の作動例2においても、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…のX−Y方向の位置ずれの補正を、最下位の半導体ウエハWaから順に行っているが、この順は問われない。
【0096】
また、第3実施形態に係るアライナ装置A3の作動例では、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各センサ31,32,33…載置した状態で、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形を画像データとして取得しているが、各半導体ウエハWa,Wb,Wc…を各センサ31,32,33に近接させた状態で各半導体ウエハWa,Wb,Wc…の外形を画像データとして取得してもよい。
【0097】
さらに、上述した実施形態では、例えば、[0041]に記載されているように、位置ずれ補正を行う際に、各ハンド体131,132,133…をいったん補正基準位置に戻しているが、必ずしも補正基準位置に戻す必要はなく、この工程を省略して、次の工程を実施してもよい。ただし、補正基準位置に戻す工程を省略すると、各ハンド体131,132,133…と、ピン51,52,53…とが接触してしまう等の問題が生じる場合は、上記の実施形態に記載したように、いったん補正基準位置に戻す工程が必要となる。