【解決手段】被測定信号から順次EIEOSの先頭を検出するEIEOS検出部31と、被測定信号から順次SKP OSの先頭を検出するSKP検出部32と、被測定信号から順次データパターンの先頭を検出するデータ検出部33と、EIEOS検出部31により第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、データ検出部33によりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の被測定信号のシンボル数をカウントするカウント部34と、カウント部34によるカウント数があらかじめ定められたシンボル数に一致した場合の第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する同期完了信号出力部35と、を含む。
被試験対象に搭載されたリンク状態管理機構が任意のステートに遷移した状態で、前記被試験対象から出力されるEIEOS(Electrical Idle Exit Ordered Set)とデータパターンとを含む試験信号を被測定信号として受信し、前記被測定信号のパターンの先頭を検出するパターン同期回路(30)であって、
入力された前記被測定信号から順次EIEOSの先頭を検出するEIEOS検出部(31)と、
入力された前記被測定信号から順次データパターンの先頭を検出するデータ検出部(33)と、
前記EIEOS検出部により第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、前記データ検出部によりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の前記被測定信号のシンボル数をカウントするカウント部(34)と、
前記カウント部によるカウント数があらかじめ定められたシンボル数に一致した場合の前記第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する同期完了信号出力部(35)と、を含むことを特徴とするパターン同期回路。
前記同期完了信号出力部は、前記カウント部によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致した場合の前記第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のパターン同期回路。
被試験対象に搭載されたリンク状態管理機構が任意のステートに遷移した状態で、前記被試験対象から出力されるEIEOS(Electrical Idle Exit Ordered Set)とデータパターンとを含む試験信号を被測定信号として受信し、前記被測定信号のパターンの先頭を検出するパターン同期方法であって、
入力された前記被測定信号から順次EIEOSの先頭を検出するEIEOS検出ステップ(S2)と、
入力された前記被測定信号から順次データパターンの先頭を検出するデータ検出ステップ(S4)と、
前記EIEOS検出ステップにより第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、前記データ検出ステップによりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の前記被測定信号のシンボル数をカウントするカウントステップ(S6,S8,S13)と、
前記カウントステップによるカウント数があらかじめ定められたシンボル数に一致した場合の前記第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する同期完了信号出力ステップ(S11)と、を含むことを特徴とするパターン同期方法。
【背景技術】
【0002】
近年、IoTやクラウドコンピューティングの普及により通信システムは膨大なデータを扱うようになり、通信システムを構成する各種の通信機器のインタフェースは高速化とシリアル伝送化が進んでいる。このような通信機器で採用されているUSB(登録商標)(Universal Serial Bus)やPCIe(登録商標)(Peripheral Component Interconnect Express)などのハイスピードシリアルバス(High Speed Serial Bus)の規格では、LTSSM(Link Training and Status State Machine、以下、「リンク状態管理機構」と称する)と呼ばれるステートマシンにより、デバイス間の通信の初期化やリンク速度の調整などが管理されている。
【0003】
そして、通信機器における信号の品質評価の指標の一つとして、受信データのうちビット誤りが発生した数と受信データの総数との比較として定義されるビット誤り率(Bit Error Rate:BER)が知られている(例えば、特許文献1参照)。BERを測定する従来の誤り率測定装置は、パルスパターン発生器(Pulse Pattern Generator:PPG)から規格が定める特定パターンを高速に切り替えて出力することによって、PCIe Gen1〜4やUSB3.1などのリンク状態管理機構を制御し、特定のステート(遷移状態)に遷移させる機能(シーケンスパターン機能)を備えている。なお、被試験対象(Device Under Test:DUT)をステート遷移させるパターンは規格で定められており、誤り率測定装置は、それらのパターンの出力順をシーケンスパターン機能により組み合わせて、PPGからパターンを出力するようになっている。
【0004】
例えば、PCIeでは、リンク状態管理機構のステート遷移図は
図8に示すようなものであり、ステートとして、L0、L0s、L1、L2、Detect、Polling、Configuration、Disabled、Hot Reset、Loopback、Recoveryが定義されている。
【0005】
リンク状態管理機構を特定のステートに遷移させるパターンにおいては、同期検出を行うためのEIEOS(Electrical Idle Exit Ordered Set)や、データの欠損や重複を生じさせないためのSKP OS(Skip Ordered Set)がデータパターンの間に一定間隔で挿入される。この際、規格で定められたパターンであれば、EIEOSやSKP OSの間隔は一意に決まっているため、メモリに当該パターンを展開することでBER測定を行うことが可能となる。
【0006】
近年、ハイスピードシリアルバスに対応したDUTに対し、任意のパターンを組んでDUTのステート遷移を行いたいという要求がある。特許文献1に開示された誤り率測定装置は、規格で定められたパターンに限らず、ユーザが任意に設定した任意のパターンを試験信号のパターンとしてDUTに送信し、DUTを介して受信した被測定信号のパターンのBERを測定するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、ハイスピードシリアルバスに対応したDUT用の任意のパターンにおける、データパターンのパターン長、EIEOSの挿入間隔、SKP OSの挿入間隔及び長さの設定によっては、全体のパターン長が例えば100Gbitを超えることもあり得る。特許文献1に開示されたような従来の誤り率測定装置には、このように長大な任意のパターンをメモリに展開してBER測定を行うことができないという問題があった。
【0009】
BER測定を行うためには、被測定信号のパターンの先頭を捕捉する必要がある。従来、被測定信号のパターンに含まれるデータパターンの先頭64bitを検索することでパターン同期が行われていた。しかしながら、EIEOSやSKP OSは、それぞれデータパターンの間に一定間隔で挿入されるため、被測定信号のパターンの中に類似したパターンがいくつも存在することになってしまう。そのため、これまでのようなデータパターンの先頭64bitを検索する手法では、EIEOSやSKP OSを含む被測定信号のパターン先頭を誤検出する可能性が高くなり、任意のパターンに対するBER測定が不可能になるという問題があった。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、規格外の任意の被測定信号のパターンの先頭を正確に検出することができるパターン同期回路、それを用いた誤り率測定装置、及びパターン同期方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係るパターン同期回路は、被試験対象に搭載されたリンク状態管理機構が任意のステートに遷移した状態で、前記被試験対象から出力されるEIEOS(Electrical Idle Exit Ordered Set)とデータパターンとを含む試験信号を被測定信号として受信し、前記被測定信号のパターンの先頭を検出するパターン同期回路であって、入力された前記被測定信号から順次EIEOSの先頭を検出するEIEOS検出部と、入力された前記被測定信号から順次データパターンの先頭を検出するデータ検出部と、前記EIEOS検出部により第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、前記データ検出部によりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の前記被測定信号のシンボル数をカウントするカウント部と、前記カウント部によるカウント数があらかじめ定められたシンボル数に一致した場合の前記第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する同期完了信号出力部と、を含む構成である。
【0012】
この構成により、本発明に係るパターン同期回路は、試験信号がEIEOSとデータパターンを含む場合に、被測定信号におけるEIEOSとデータパターンのそれぞれの先頭で同期が取れた場合のみ正しく同期が取れたと判断する。このため、本発明に係るパターン同期回路は、EIEOSを含む規格外の任意の被測定信号のパターンの先頭を正確に検出することができる。
【0013】
また、本発明に係るパターン同期回路においては、前記同期完了信号出力部は、前記カウント部によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致した場合の前記第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する構成であってもよい。
【0014】
また、本発明に係るパターン同期回路は、入力された前記被測定信号から順次SKP OSの先頭を検出するSKP検出部を更に含み、前記カウント部は、前記EIEOS検出部により前記第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、前記SKP検出部により第2のタイミングでSKP OSの先頭が検出されるまでの間の前記被測定信号のシンボル数をカウントするEIEOSカウント部と、前記SKP検出部により前記第2のタイミングでSKP OSの先頭が検出されてから、前記データ検出部によりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の前記被測定信号のシンボル数をカウントするSKPカウント部と、を含み、前記同期完了信号出力部は、前記EIEOSカウント部によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致するとともに、前記SKPカウント部によるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致した場合の前記第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する構成であってもよい。
【0015】
この構成により、本発明に係るパターン同期回路は、試験信号がEIEOSとSKP OSとデータパターンからなる場合に、被測定信号におけるEIEOSとSKP OSとデータパターンのそれぞれの先頭で同期が取れた場合のみ正しく同期が取れたと判断する。このため、本発明に係るパターン同期回路は、EIEOSとSKP OSを含む規格外の任意の被測定信号のパターンの先頭を正確に検出することができる。
【0016】
また、本発明に係る誤り率測定装置は、上記のいずれかのパターン同期回路と、前記被測定信号のビット誤り率を測定する誤り率測定部と、を備える誤り率測定装置であって、前記誤り率測定部は、前記同期完了信号出力部から出力された同期完了信号に同期した前記被測定信号のパターンのビット誤り率の測定を行う構成である。
【0017】
この構成により、本発明に係る誤り率測定装置は、パターン同期回路から出力された同期完了信号に同期した、EIEOS及び/又はSKP OSを含む規格外の任意の被測定信号のパターンのBERの測定を行うことができる。これにより、本発明に係る誤り率測定装置は、DUTが規格外の任意のパターンを処理できるかどうかの動作マージン測定を行うことができる。
【0018】
また、本発明に係る誤り率測定装置は、前記同期完了信号をトリガとして、前記試験信号のパターンと同一のリファレンスパターンを生成するリファレンス生成回路と、前記同期完了信号に同期した前記被測定信号のパターンを遅延させて、前記リファレンス生成回路から出力されたリファレンスパターンと同期させる遅延回路と、を更に備え、前記誤り率測定部は、前記リファレンス生成回路から出力されたリファレンスパターンと、前記遅延回路から出力された前記被測定信号のパターンとを順次比較することにより、前記被測定信号のパターンにおける誤りビットを検出するとともに、前記被測定信号のパターンのビット誤り率を算出する構成であってもよい。
【0019】
この構成により、本発明に係る誤り率測定装置は、被測定信号のパターンに同期したリファレンスパターンを生成して、被測定信号のパターンとリファレンスパターンとを比較することにより、被測定信号のパターンのBERの測定を行うことができる。
【0020】
また、本発明に係る誤り率測定装置は、前記試験信号を発生させるパルスパターン発生器を更に備え、前記パルスパターン発生器は、8b/10bエンコード、128b/130bエンコード、又は128b/132bエンコードのうちのいずれかのエンコード方式でエンコードされた前記試験信号を発生可能な構成であってもよい。
【0021】
この構成により、本発明に係る誤り率測定装置は、8b/10bエンコード、128b/130bエンコード、又は128b/132bエンコードのうちのいずれかのエンコード方式でエンコードされた試験信号を生成することができる。
【0022】
また、本発明に係る誤り率測定装置においては、前記リファレンス生成回路は、前記試験信号が8b/10bエンコードされた信号である場合に、前記試験信号のランニング・ディスパリティに一致した前記リファレンスパターンを生成する構成であってもよい。
【0023】
この構成により、本発明に係る誤り率測定装置は、試験信号が8b/10bエンコードされた信号である場合に、試験信号のランニング・ディスパリティに一致したリファレンスパターンを生成することができる。
【0024】
また、本発明に係るパターン同期方法は、被試験対象に搭載されたリンク状態管理機構が任意のステートに遷移した状態で、前記被試験対象から出力されるEIEOS(Electrical Idle Exit Ordered Set)とデータパターンとを含む試験信号を被測定信号として受信し、前記被測定信号のパターンの先頭を検出するパターン同期方法であって、入力された前記被測定信号から順次EIEOSの先頭を検出するEIEOS検出ステップと、入力された前記被測定信号から順次データパターンの先頭を検出するデータ検出ステップと、前記EIEOS検出ステップにより第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、前記データ検出ステップによりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の前記被測定信号のシンボル数をカウントするカウントステップと、前記カウントステップによるカウント数があらかじめ定められたシンボル数に一致した場合の前記第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する同期完了信号出力ステップと、を含む構成である。
【0025】
この構成により、本発明に係るパターン同期方法は、試験信号がEIEOSとデータパターンを含む場合に、被測定信号におけるEIEOSとデータパターンのそれぞれの先頭で同期が取れた場合のみ正しく同期が取れたと判断する。このため、本発明に係るパターン同期回路は、EIEOSを含む規格外の任意の被測定信号のパターンの先頭を正確に検出することができる。
【0026】
また、本発明に係るパターン同期方法は、入力された前記被測定信号から順次SKP OSの先頭を検出するSKP検出ステップを更に含み、前記カウントステップは、前記EIEOS検出ステップにより前記第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、前記SKP検出ステップにより第2のタイミングでSKP OSの先頭が検出されるまでの間の前記被測定信号のシンボル数をカウントするEIEOSカウントステップと、前記SKP検出ステップにより前記第2のタイミングでSKP OSの先頭が検出されてから、前記データ検出ステップによりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の前記被測定信号のシンボル数をカウントするSKPカウントステップと、を含み、前記同期完了信号出力ステップは、前記EIEOSカウントステップによるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致するとともに、前記SKPカウントステップによるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致した場合の前記第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する構成であってもよい。
【0027】
この構成により、本発明に係るパターン同期回路は、試験信号がEIEOSとSKP OSとデータパターンからなる場合に、被測定信号におけるEIEOSとSKP OSとデータパターンのそれぞれの先頭で同期が取れた場合のみ正しく同期が取れたと判断する。このため、本発明に係るパターン同期回路は、EIEOSとSKP OSを含む規格外の任意の被測定信号のパターンの先頭を正確に検出することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、規格外の任意の被測定信号のパターンの先頭を正確に検出することができるパターン同期回路、それを用いた誤り率測定装置、及びパターン同期方法を提供するものである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明に係るパターン同期回路、それを用いた誤り率測定装置、及びパターン同期方法の実施形態について図面を用いて説明する。
【0031】
図1に示すように、本実施形態に係る誤り率測定装置100は、DUT200に試験信号を出力するPPG10と、DUT200から出力される被測定信号のBERを測定する誤り率測定器(Error Detector:ED)20と、表示部60と、操作部61と、制御部62と、を備える。
【0032】
DUT200は、リンク状態管理機構を搭載しており、リンク状態管理機構が例えば
図8に示すような任意のステートに遷移した状態で、PPG10から入力された試験信号をED20の被測定信号として出力する(折り返す)ようになっている。DUT200が対応する規格の例としては、PCIe Gen1〜4、USB3.1、CEI(Common Electrical Interface)、Ethernet(登録商標)、InfiniBandなどが挙げられる。
【0033】
PPG10は、DUT200に入力する試験信号を発生させるようになっており、
図2に示すように、データ記憶部11と、SKP付加回路12と、EIEOS付加回路13と、エンコード回路14と、を有する。データ記憶部11は、例えば4〜128シンボルからなるデータパターンを記憶しており、複数の同一のデータパターンを順次SKP付加回路12に出力するようになっている。
【0034】
SKP付加回路12は、後述するPPG制御部50によってON/OFF制御されるようになっており、ON制御時には、データ記憶部11から順次出力されるデータパターンの間にSKP OSを挿入したパターンを生成するようになっている。また、SKP付加回路12は、PPG制御部50によるOFF制御時には、データ記憶部11から順次出力されるデータパターンをそのままEIEOS付加回路13に出力する。
【0035】
EIEOS付加回路13は、後述するPPG制御部50によってON/OFF制御されるようになっており、ON制御時には、SKP付加回路12から順次出力されるパターン(すなわち、SKP OSが挿入されたパターン、若しくは、SKP OSが挿入されていないパターン)の間にEIEOSを挿入したパターンを生成するようになっている。
【0036】
上述したON/OFF制御により、SKP付加回路12及びEIEOS付加回路13において、EIEOSとSKP OSとデータパターンとからなるパターン、EIEOSとデータパターンとからなるパターン、SKP OSとデータパターンとからなるパターン、データパターンのみからなるパターンを選択的に生成することが可能となる。
【0037】
エンコード回路14は、EIEOS付加回路13から出力された上記のいずれかのパターンに対して、例えば
図3に示すような規格に応じたエンコードを行うようになっている。これにより、PPG10は、8b/10bエンコード、128b/130bエンコード、又は128b/132bエンコードのうちのいずれかのエンコード方式でエンコードされた試験信号を発生可能である。なお、8b/10bエンコード後の1シンボルは10bitからなり、128b/130b又は128b/132bエンコード後の1シンボルは8bitからなる。
【0038】
以下、PPG10により発生される試験信号の構成について説明する。
図4は、EIEOSとSKP OSとが両方挿入された試験信号の一例を示している。この試験信号のパターンの先頭は、EIEOSとSKP OSとデータパターンとがこの順に連続して並ぶ箇所におけるEIEOSの先頭である。一方、EIEOS又はSKP OSのみが挿入された試験信号のパターンの先頭は、それぞれEIEOS又はSKP OSの先頭である。また、データパターンのみからなる試験信号のパターンの先頭は、データパターンの先頭である。
【0039】
図1に示すように、ED20は、パターン同期回路30と、リファレンス生成回路40と、PPG制御部50と、遅延回路51と、誤り率測定部52と、を有する。
【0040】
パターン同期回路30は、DUT200に搭載されたリンク状態管理機構が任意のステートに遷移した状態で、DUT200から出力される(折り返される)試験信号を被測定信号として受信し、被測定信号のパターンの先頭を検出するようになっている。既に述べたように、試験信号は、EIEOSとSKP OSとデータパターンとからなる信号、EIEOSとデータパターンとからなる信号、SKP OSとデータパターンとからなる信号、データパターンのみからなる信号のいずれかの形態を取り得る。
図5に示すように、パターン同期回路30は、EIEOS検出部31と、SKP検出部32と、データ検出部33と、カウント部34と、同期完了信号出力部35と、を含む。
【0041】
EIEOS検出部31は、DUT200から入力された被測定信号から順次EIEOSの先頭(例えば、先頭の64bit)を検出するようになっている。
【0042】
SKP検出部32は、DUT200から入力された被測定信号から順次SKP OSの先頭(例えば、先頭の64bit)を検出するようになっている。ただし、SKP OSのシンボル数が64bit未満である場合は、SKP検出部32はその最大のシンボル数まで検出する。
【0043】
データ検出部33は、DUT200から入力された被測定信号から順次データパターンの先頭(例えば、先頭の64bit)を検出するようになっている。ただし、データパターンのシンボル数が64bit未満である場合は、データ検出部33はその最大のシンボル数まで検出する。
【0044】
カウント部34は、EIEOS検出部31によりあるタイミング(第1のタイミング)でEIEOSの先頭が検出されてから、データ検出部33によりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の被測定信号のシンボル数をカウントするようになっている。ここで、カウント部34は、パターン同期回路30の動作クロックをカウントするものであってもよい。例えば、動作クロックの1クロックが1シンボルに相当する場合には、動作クロックをカウントすることはシンボル数をカウントすることに等しい。
【0045】
同期完了信号出力部35は、カウント部34によるカウント数があらかじめ定められたシンボル数に一致した場合の第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号をリファレンス生成回路40に出力するようになっている。同時に、同期完了信号出力部35は、同期完了信号に同期した被測定信号のパターンを遅延回路51に出力する。ここで、試験信号がEIEOSとデータパターンとからなる場合は、上記のあらかじめ定められたシンボル数とは、EIEOSのシンボル数である。一方、試験信号がEIEOSとSKP OSとデータパターンとからなる場合は、上記のあらかじめ定められたシンボル数とは、EIEOSとSKP OSの合計のシンボル数であってもよい。
【0046】
さらに、カウント部34は、EIEOSカウント部34aと、SKPカウント部34bと、を含んでいてもよい。EIEOSカウント部34aは、EIEOS検出部31により第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、SKP検出部32により第2のタイミングでSKP OSの先頭が検出されるまでの間の被測定信号のシンボル数をカウントするようになっている。SKPカウント部34bは、SKP検出部32により第2のタイミングでSKP OSの先頭が検出されてから、データ検出部33によりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の被測定信号のシンボル数をカウントするようになっている。
【0047】
例えば、試験信号がEIEOSとSKP OSとデータパターンとからなる場合は、同期完了信号出力部35は、EIEOSカウント部34aによるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致するとともに、SKPカウント部34bによるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致した場合の第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号をリファレンス生成回路40に出力するようになっている。また、試験信号がEIEOSとデータパターンとからなる場合は、同期完了信号出力部35は、カウント部34によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致した場合の第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する。また、試験信号がSKP OSとデータパターンとからなる場合は、同期完了信号出力部35は、SKPカウント部34bによるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致した場合の第2のタイミングにおけるSKP OSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する。また、試験信号がデータパターンのみからなる場合は、同期完了信号出力部35は、データ検出部33により検出されたデータパターンの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する。
【0048】
リファレンス生成回路40は、同期完了信号出力部35から出力された同期完了信号をトリガとして、試験信号のパターンと同一のリファレンスパターンを生成するようになっている。すなわち、リファレンス生成回路40は、PPG10と同様の構成であって、データ記憶部41と、SKP付加回路42と、EIEOS付加回路43と、エンコード回路44と、を有する。データ記憶部41は、PPG10のデータ記憶部11に記憶されているデータパターンと同じデータパターンを記憶しており、複数の同一のデータパターンを順次SKP付加回路42に出力するようになっている。
【0049】
SKP付加回路42は、後述するPPG制御部50によってON/OFF制御されるようになっており、ON制御時には、データ記憶部41から順次出力されるデータパターンの間にSKP OSを挿入したパターンを生成するようになっている。また、SKP付加回路42は、PPG制御部50によるOFF制御時には、データ記憶部41から順次出力されるデータパターンをそのままEIEOS付加回路43に出力する。
【0050】
EIEOS付加回路43は、後述するPPG制御部50によってON/OFF制御されるようになっており、ON制御時には、SKP付加回路42から順次出力されるパターン(すなわち、SKP OSが挿入されたパターン、若しくは、SKP OSが挿入されていないパターン)の間にEIEOSを挿入したパターンを生成するようになっている。
【0051】
上述したON/OFF制御により、SKP付加回路42及びEIEOS付加回路43において、EIEOSとSKP OSとデータパターンとからなるパターン、EIEOSとデータパターンとからなるパターン、SKP OSとデータパターンとからなるパターン、データパターンのみからなるパターンを選択的に生成することが可能となる。
【0052】
エンコード回路44は、EIEOS付加回路43から出力された上記のいずれかのパターンに対して、後述するPPG制御部50からの制御情報に従って、試験信号と同一のエンコードを行うようになっている。なお、試験信号が8b/10bエンコードされた信号である場合には、エンコード回路44は、試験信号のランニング・ディスパリティ(Running Disparity:RD)に一致したエンコードを行う。これにより、リファレンス生成回路40は、試験信号のRDに一致したリファレンスパターンを生成することができる。
【0053】
PPG制御部50は、PPG10とリファレンス生成回路40に、それぞれ試験信号とリファレンスパターンの生成を指示するようになっている。この際、PPG制御部50は、ユーザによる操作部61の操作に応じて、EIEOSとSKP OSの有無(すなわち、既に述べたON/OFF制御の選択)、RDの符号、データパターンを構成するシンボル数Nd、SKP OSを構成するシンボル数Nskp、SKP OSの間隔を示すシンボル数、EIEOSの間隔を示すデータパターン数などの値をPPG10とリファレンス生成回路40に設定する。例えば、Ndは4〜128シンボル、Nskpは2〜12シンボルの範囲で設定可能である。なお、EIEOSを構成するシンボル数は16シンボルで固定である。
【0054】
遅延回路51は、同期完了信号出力部35から出力された同期完了信号に同期した被測定信号のパターンを遅延させて、リファレンス生成回路40から出力されたリファレンスパターンと同期させるようになっている。遅延回路51の遅延量は、データパターンのシンボル数Nd、SKP OSのシンボル数Nskp、SKP OSの間隔を示すシンボル数、EIEOSの間隔を示すデータパターン数などの値に応じて可変に設定される。
【0055】
誤り率測定部52は、リファレンス生成回路40から出力されたリファレンスパターンと、遅延回路51から出力された被測定信号のパターンとを順次比較することにより、被測定信号のパターンにおける誤りビットを検出するとともに、被測定信号のパターンのBERを算出するようになっている。
【0056】
表示部60は、例えばLCDやCRTなどの表示機器で構成され、制御部62から出力される制御信号に応じて、誤り率測定部52により測定された被測定信号のパターンの誤りビットやBERなどの各種表示内容を表示するようになっている。さらに、表示部60は、制御部62から出力される制御信号に応じて、各種条件を設定するためのボタン、ソフトキー、プルダウンメニュー、テキストボックスなどの操作対象の表示を行うようになっている。
【0057】
操作部61は、ユーザによる操作入力を受け付けるためのものであり、例えば表示部60に設けられたタッチパネルで構成される。あるいは、操作部61は、キーボード又はマウスのような入力デバイスを含んで構成されてもよい。また、操作部61は、リモートコマンドなどによる遠隔制御を行う外部制御装置で構成されてもよい。操作部61への操作入力は、制御部62により検知されるようになっている。例えば、操作部61により、試験信号の規格、EIEOSとSKP OSの有無、RDの符号、データパターンのシンボル数Nd、SKP OSのシンボル数Nskp、SKP OSの間隔を示すシンボル数、EIEOSの間隔を示すデータパターン数などの値をユーザが任意に設定することなどが可能である。
【0058】
制御部62は、例えばCPU、ROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータ又はパーソナルコンピュータ等で構成され、誤り率測定装置100を構成する上記各部の動作を制御する。また、制御部62は、ROM等に記憶された所定のプログラムをRAMに移して実行することにより、パターン同期回路30や誤り率測定部52の少なくとも一部をソフトウェア的に構成することが可能である。なお、パターン同期回路30や誤り率測定部52の少なくとも一部は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのデジタル回路で構成することも可能である。あるいは、パターン同期回路30や誤り率測定部52の少なくとも一部は、デジタル回路によるハードウェア処理と所定のプログラムによるソフトウェア処理とを適宜組み合わせて構成することも可能である。
【0059】
以下、本実施形態のパターン同期回路30を用いるパターン同期方法について、
図6及び
図7のフローチャートを参照しながらその処理の一例を説明する。
【0060】
まず、制御部62は、ユーザによる操作部61への操作入力により、試験信号における、SKP OSの有無、RDの符号、データパターンのシンボル数Nd、SKP OSのシンボル数Nskp、SKP OSの間隔、EIEOSの間隔などの値の設定を行う(ステップS1)。
【0061】
まず、EIEOS検出部31は、DUT200から入力された被測定信号から順次EIEOSの先頭を検出する処理を開始する(EIEOS検出ステップS2)。
【0062】
次に、SKP検出部32は、DUT200から入力された被測定信号から順次SKP OSの先頭を検出する処理を開始する(SKP検出ステップS3)。
【0063】
次に、データ検出部33は、DUT200から入力された被測定信号から順次データパターンの先頭を検出する処理を開始する(データ検出ステップS4)。
【0064】
次に、制御部62は、ステップS1での設定内容に基づき、試験信号にEIEOSとSKP OSが共に含まれているか否かを判断する(ステップS5)。試験信号にEIEOSとSKP OSが共に含まれている場合には、次にステップS6の処理が実行される。一方、試験信号にEIEOSとSKP OSのいずれかが含まれていない場合には、次にステップS12の処理が実行される。
【0065】
ステップS6においてEIEOSカウント部34aは、EIEOS検出ステップS2により第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、SKP検出ステップS3により第2のタイミングでSKP OSの先頭が検出されるまでの間の被測定信号のシンボル数をカウントする(EIEOSカウントステップS6)。
【0066】
次に、制御部62は、EIEOSカウントステップS6によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致するか否かを判断する(ステップS7)。EIEOSカウントステップS6によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致しない場合には、新たにEIEOS検出ステップS2により検出されるEIEOSに対して再びステップS6の処理が実行される。一方、EIEOSカウントステップS6によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致する場合には、次にステップS8の処理が実行される。
【0067】
ステップS8においてSKPカウント部34bは、SKP検出ステップS3により第2のタイミングでSKP OSの先頭が検出されてから、データ検出ステップS4によりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の被測定信号のシンボル数をカウントする(SKPカウントステップS8)。
【0068】
次に、制御部62は、SKPカウントステップS8によるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致するか否かを判断する(ステップS9)。SKPカウントステップS8によるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致しない場合には、新たにEIEOS検出ステップS2により検出されるEIEOSに対して再びステップS6の処理が実行される。一方、SKPカウントステップS8によるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致する場合には、次にステップS10の処理が実行される。
【0069】
ステップS10においてデータ検出部33は、第2のタイミングで先頭が検出されたSKP OSの直後のデータパターンの先頭(例えば、先頭の64bit)が正常であるか否かを判断する(ステップS10)。データパターンの先頭が正常でない場合には、新たにEIEOS検出ステップS2により検出されるEIEOSに対して再びステップS6の処理が実行される。一方、データパターンの先頭が正常である場合には、次にステップS11の処理が実行される。
【0070】
ステップS12において制御部62は、ステップS1での設定内容に基づき、試験信号にEIEOSが含まれているか否かを判断する(ステップS12)。試験信号にEIEOSが含まれている場合には、次にステップS13の処理が実行される。一方、試験信号にEIEOSが含まれていない場合には、次にステップS16の処理が実行される。
【0071】
ステップS13においてカウント部34は、EIEOS検出ステップS2により第1のタイミングでEIEOSの先頭が検出されてから、データ検出ステップS4によりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の被測定信号のシンボル数をカウントする(カウントステップS13)。
【0072】
次に、制御部62は、カウントステップS13によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致するか否かを判断する(ステップS14)。カウントステップS13によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致しない場合には、新たにEIEOS検出ステップS2により検出されるEIEOSに対して再びステップS13の処理が実行される。一方、カウントステップS13によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致する場合には、次にステップS15の処理が実行される。
【0073】
ステップS15においてデータ検出部33は、第1のタイミングで先頭が検出されたEIEOSの直後のデータパターンの先頭(例えば、先頭の64bit)が正常であるか否かを判断する(ステップS15)。データパターンの先頭が正常でない場合には、新たにEIEOS検出ステップS2により検出されるEIEOSに対して再びステップS13の処理が実行される。一方、データパターンの先頭が正常である場合には、次にステップS11の処理が実行される。
【0074】
ステップS16において制御部62は、ステップS1での設定内容に基づき、試験信号にSKP OSが含まれているか否かを判断する(ステップS16)。試験信号にSKP OSが含まれている場合には、次にステップS17の処理が実行される。一方、試験信号にSKP OSが含まれていない場合には、次にステップS20の処理が実行される。
【0075】
ステップS17においてSKPカウント部34bは、SKP検出ステップS3により第2のタイミングでSKP OSの先頭が検出されてから、データ検出ステップS4によりデータパターンの先頭が検出されるまでの間の被測定信号のシンボル数をカウントする(SKPカウントステップS17)。
【0076】
次に、制御部62は、SKPカウントステップS17によるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致するか否かを判断する(ステップS18)。SKPカウントステップS17によるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致しない場合には、新たにSKP検出ステップS3により検出されるSKP OSに対して再びステップS17の処理が実行される。一方、SKPカウントステップS17によるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致する場合には、次にステップS19の処理が実行される。
【0077】
ステップS19においてデータ検出部33は、第2のタイミングで先頭が検出されたSKP OSの直後のデータパターンの先頭(例えば、先頭の64bit)が正常であるか否かを判断する(ステップS19)。データパターンの先頭が正常でない場合には、新たにSKP検出ステップS3により検出されるSKP OSに対して再びステップS17の処理が実行される。一方、データパターンの先頭が正常である場合には、次にステップS11の処理が実行される。
【0078】
ステップS20においてデータ検出部33は、データ検出ステップS4により検出されたデータパターンの先頭(例えば、先頭の64bit)が正常であるか否かを判断する(ステップS20)。データパターンの先頭が正常でない場合には、新たにデータ検出ステップS4により検出されるデータパターンに対して再びステップS20の処理が実行される。一方、データパターンの先頭が正常である場合には、次にステップS11の処理が実行される。
【0079】
ステップS11において同期完了信号出力部35は、ステップS10でデータパターンの先頭が正常であると判断された場合に、EIEOSカウントステップS6及びSKPカウントステップS8によるカウント数がそれぞれEIEOSとSKP OSのシンボル数に一致した場合の第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する。あるいは、同期完了信号出力部35は、ステップS15でデータパターンの先頭が正常であると判断された場合に、カウントステップS13によるカウント数がEIEOSのシンボル数に一致した場合の第1のタイミングにおけるEIEOSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する。あるいは、同期完了信号出力部35は、ステップS19でデータパターンの先頭が正常であると判断された場合に、SKPカウントステップS17によるカウント数がSKP OSのシンボル数に一致した場合の第2のタイミングにおけるSKP OSの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する。あるいは、同期完了信号出力部35は、ステップS20で先頭が正常であると判断されたデータパターンの先頭のシンボルに同期した同期完了信号を出力する。同時に、同期完了信号出力部35は、同期完了信号に同期した被測定信号のパターンを遅延回路51に出力する(同期完了信号出力ステップS11)。
【0080】
以上説明したように、本実施形態に係るパターン同期回路30は、試験信号がEIEOSとデータパターンを含む場合に、被測定信号におけるEIEOSとデータパターンのそれぞれの先頭(例えば、64bit)で同期が取れた場合のみ正しく同期が取れたと判断する。このため、本実施形態に係るパターン同期回路30は、EIEOSを含む規格外の任意の被測定信号のパターンの先頭を正確に検出することができる。
【0081】
また、本実施形態に係るパターン同期回路30は、試験信号がEIEOSとSKP OSとデータパターンからなる場合に、被測定信号におけるEIEOSとSKP OSとデータパターンのそれぞれの先頭で同期が取れた場合のみ正しく同期が取れたと判断する。このため、本実施形態に係るパターン同期回路30は、EIEOSとSKP OSを含む規格外の任意の被測定信号のパターンの先頭を正確に検出することができる。
【0082】
また、本実施形態に係るパターン同期回路30は、EIEOS、SKP OS、データパターンの先頭を検出する構成を備えることにより、EIEOS、SKP OS、データパターンがそれぞれ正常であるか否かを確認することができる。
【0083】
また、本実施形態に係る誤り率測定装置100は、パターン同期回路30から出力された同期完了信号に同期した規格外の任意の被測定信号のパターンのBERの測定を行うことができる。なお、被測定信号は、EIEOSとSKP OSとデータパターンとからなる信号、EIEOSとデータパターンとからなる信号、SKP OSとデータパターンとからなる信号、データパターンのみからなる信号のいずれかの形態を取り得る。これにより、誤り率測定装置100は、DUT200が規格外の任意のパターンを処理できるかどうかの動作マージン測定を行うことができる。なお、従来BER測定は、通常Loopback(ループバック)ステートで行われるが、本実施形態に係る誤り率測定装置100は、ループバックステートに限らず他のステートでもBER測定を行うことができる。
【0084】
また、本実施形態に係る誤り率測定装置100は、被測定信号のパターンに同期したリファレンスパターンを生成して、被測定信号のパターンとリファレンスパターンとを比較することにより、被測定信号のパターンのBERの測定を行うことができる。
【0085】
また、本実施形態に係る誤り率測定装置100は、8b/10bエンコード、128b/130bエンコード、又は128b/132bエンコードのうちのいずれかのエンコード方式でエンコードされた試験信号を生成することができる。
【0086】
また、本実施形態に係る誤り率測定装置100は、試験信号が8b/10bエンコードされた信号である場合に、試験信号のランニング・ディスパリティに一致したリファレンスパターンを生成することができる。