特開2021-158824(P2021-158824A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-158824(P2021-158824A)
(43)【公開日】2021年10月7日
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/06 20060101AFI20210910BHJP
【FI】
   H02J9/06 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-57729(P2020-57729)
(22)【出願日】2020年3月27日
(71)【出願人】
【識別番号】301065892
【氏名又は名称】株式会社アドヴィックス
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山本 啓介
(72)【発明者】
【氏名】小関 智久
【テーマコード(参考)】
5G015
【Fターム(参考)】
5G015FA16
5G015GB05
5G015HA13
5G015JA33
5G015JA34
5G015JA52
5G015JA60
(57)【要約】
【課題】コンデンサの電圧の急激な低下を抑制できるようにすること。
【解決手段】制御装置100は、電気モータ11と、バッテリ21と、コンデンサ22と、電源選択部23と、バッテリ21が正常であるか否かを判定する判定部41と、電気モータ11の制御モードとして、第1モードと、第1モードで電気モータ11を駆動させる際よりも電気モータ11の消費電力量を少なくする第2モードとのうちの一方を選択し、選択した制御モードで電気モータ11を駆動させる制御部42とを備える。制御部42は、バッテリ21が正常であるとの判定がなされている状態から正常であるとの判定がなされていない状態に移行したときには、制御モードを第1モードから第2モードに切り替え、その後に電源選択部23にコンデンサ22を選択させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクチュエータと、
バッテリと、
コンデンサと、
前記アクチュエータへの電力供給源として前記バッテリ及び前記コンデンサのうちの一方を選択する電源選択部と、
前記バッテリが正常であるか否かを判定する判定部と、
前記アクチュエータの制御モードとして、第1モードと、前記第1モードで前記アクチュエータを駆動させる際よりも当該アクチュエータの消費電力量を少なくする第2モードと、のうちの一方を選択し、選択した制御モードで前記アクチュエータを駆動させるものであり、前記バッテリが正常であるとの判定がなされているときには、前記電源選択部に前記バッテリを選択させ、且つ前記制御モードとして前記第1モードを選択し、前記バッテリが正常であるとの判定がなされている状態から前記バッテリが正常であるとの判定がなされていない状態に移行したときには、前記制御モードを前記第1モードから前記第2モードに切り替え、その後に前記電源選択部に前記コンデンサを選択させる制御部と、を備える
制御装置。
【請求項2】
アクチュエータと、
バッテリと、
コンデンサと、
前記アクチュエータへの電力供給源として前記バッテリ及び前記コンデンサのうちの一方を選択する電源選択部と、
前記バッテリが正常であるか否かを判定する判定部と、
前記アクチュエータの制御モードとして、第1モードと、前記第1モードで前記アクチュエータを駆動させる際よりも当該アクチュエータの消費電力量を少なくする第2モードと、のうちの一方を選択し、選択した制御モードで前記アクチュエータを駆動させるものであり、前記バッテリが正常であるとの判定がなされていないときには、前記電源選択部に前記コンデンサを選択させ、且つ前記制御モードとして前記第2モードを選択し、前記バッテリが正常であるとの判定がなされていない状態から前記バッテリが正常であるとの判定がなれている状態に移行したときには、前記電源選択部に前記バッテリを選択させ、その後に前記制御モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替える制御部と、を備える
制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクチュエータを駆動させる制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、メモリに給電する電力供給源として主電源及び待機電源を備える装置の一例が記載されている。この装置では、切替回路によって選択された電源からメモリに給電が行われるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−32399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
主電源及び待機電源を備えるとともに、主電源及び待機電源のうちの一方からの給電によってアクチュエータを駆動させる装置として、コンデンサを待機電源として採用するものがある。コンデンサの給電量には限りがある。そのため、コンデンサからの給電によってアクチュエータを駆動させる場合、コンデンサの電圧の急激な低下を抑制することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための制御装置の一態様は、アクチュエータと、バッテリと、コンデンサと、前記アクチュエータへの電力供給源として前記バッテリ及び前記コンデンサのうちの一方を選択する電源選択部と、前記バッテリが正常であるか否かを判定する判定部と、前記アクチュエータの制御モードとして、第1モードと、前記第1モードで前記アクチュエータを駆動させる際よりも当該アクチュエータの消費電力量を少なくする第2モードと、のうちの一方を選択し、選択した制御モードで前記アクチュエータを駆動させるものであり、前記バッテリが正常であるとの判定がなされているときには、前記電源選択部に前記バッテリを選択させ、且つ前記制御モードとして前記第1モードを選択し、前記バッテリが正常であるとの判定がなされている状態から前記バッテリが正常であるとの判定がなされていない状態に移行したときには、前記制御モードを前記第1モードから前記第2モードに切り替え、その後に前記電源選択部に前記コンデンサを選択させる制御部と、を備える。
【0006】
上記構成によれば、バッテリが正常であるとの判定がなされなくなると、アクチュエータの制御モードが第2モードに切り替えられ、その後に電源選択部によってコンデンサが選択される。第1モードは、第2モードでアクチュエータを駆動させる場合と比較し、アクチュエータの消費電力量を多くする制御モードである。上記構成によれば、こうした第1モードでアクチュエータを駆動させる際に、コンデンサから当該アクチュエータへの給電が行われることを抑制できる。したがって、コンデンサの電圧の急激な低下を抑制できる。
【0007】
上記課題を解決するための制御装置の一態様は、アクチュエータと、バッテリと、コンデンサと、前記アクチュエータへの電力供給源として前記バッテリ及び前記コンデンサのうちの一方を選択する電源選択部と、前記バッテリが正常であるか否かを判定する判定部と、前記アクチュエータの制御モードとして、第1モードと、前記第1モードで前記アクチュエータを駆動させる際よりも当該アクチュエータの消費電力量を少なくする第2モードと、のうちの一方を選択し、選択した制御モードで前記アクチュエータを駆動させるものであり、前記バッテリが正常であるとの判定がなされていないときには、前記電源選択部に前記コンデンサを選択させ、且つ前記制御モードとして前記第2モードを選択し、前記バッテリが正常であるとの判定がなされていない状態から前記バッテリが正常であるとの判定がなれている状態に移行したときには、前記電源選択部に前記バッテリを選択させ、その後に前記制御モードを前記第2モードから前記第1モードに切り替える制御部と、を備える。
【0008】
上記構成によれば、バッテリが正常であるとの判定がなされるようになると、電源選択部によってバッテリが選択され、その後にアクチュエータの制御モードが第1モードに切り替えられる。これにより、アクチュエータの消費電力量を多くする第1モードでアクチュエータを駆動させる際に、コンデンサから当該アクチュエータへの給電が行われることを抑制できる。したがって、コンデンサの電圧の急激な低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態の制御装置の概略構成を示す図。
図2】同制御装置の判定部によって実行される処理ルーチンを説明するフローチャート。
図3】同制御装置の制御部によって実行される処理ルーチンを説明するフローチャート。
図4】同制御部によって実行される処理ルーチンを説明するフローチャート。
図5】(a)〜(d)は、第1モードから第2モードに移行させる際のタイミングチャート。
図6】(a)〜(d)は、第2モードから第1モードに移行させる際のタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、制御装置の一実施形態を図1図6に従って説明する。
図1に示す制御装置100は、車両の制動力を調整する車載の制御装置である。制御装置100は、制動装置10と、制動装置10を制御する制御ユニット40とを備えている。制動装置10は、アクチュエータの一例である電気モータ11と、電気モータ11の駆動に応じてブレーキ液を供給するポンプ12とを備えている。
【0011】
また、制御装置100には、バッテリ21と、コンデンサ22と、電源選択部23とが設けられている。バッテリ21は、制動装置10の電気モータ11の電力供給源として機能するだけではなく、他の車載装置のアクチュエータの電力供給源としても機能する。また、バッテリ21は、例えば車載の発電機の発電によって充電可能である。
【0012】
コンデンサ22は、例えばバッテリ21からの給電によって充電可能である。本実施形態では、コンデンサ22の容量は、バッテリ21の容量よりも少ない。
電源選択部23は、電気モータ11の電力供給源としてバッテリ21及びコンデンサ22のうちの一方を選択し、選択した電力供給源から電気モータ11に給電させるように作動する。例えば、電源選択部23は、少なくとも1つのスイッチング素子を有している。
【0013】
本実施形態の制御装置100によれば、バッテリ21及びコンデンサ22のうち、電源選択部23によって選択されている電力供給源からの給電によって電気モータ11が駆動する。
【0014】
制御ユニット40には、各種のセンサから検出信号が入力される。センサとしては、例えば、第1電圧センサ31、第2電圧センサ32及び第3電圧センサ33を挙げることができる。第1電圧センサ31は、バッテリ21の電圧であるバッテリ電圧Vbtを検出し、検出結果に応じた信号を検出信号として出力する。第2電圧センサ32は、コンデンサ22の電圧であるコンデンサ電圧Vcを検出し、検出結果に応じた信号を検出信号として出力する。第3電圧センサ33は、電源選択部23から出力される電圧である出力電圧Voutを検出し、検出結果に応じた信号を検出信号として出力する。
【0015】
制御ユニット40は、以下(a)〜(c)の何れかの構成であればよい。
(a)制御ユニット40は、コンピュータプログラムに従って各種処理を実行する一つ以上のプロセッサを備えている。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROMなどのメモリを含んでいる。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリ、すなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含んでいる。
(b)制御ユニット40は、各種処理を実行する一つ以上の専用のハードウェア回路を備えている。専用のハードウェア回路としては、例えば、特定用途向け集積回路、すなわちASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)を挙げることができる。
(c)制御ユニット40は、各種処理の一部をコンピュータプログラムに従って実行するプロセッサと、各種処理のうちの残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備えている。
【0016】
制御ユニット40は、機能部として、判定部41及び制御部42を有している。判定部41は、バッテリ21が正常であるか否かを判定する。制御部42は、電源選択部23の駆動処理と、電気モータ11の駆動処理とを実行する。
【0017】
本実施形態では、電気モータ11を駆動させるための制御モードとして、第1モードと第2モードとが用意されている。第1モードは、通常の制御モードである。第2モードは、第1モードで電気モータ11を駆動させる際よりも電気モータ11の消費電力量を少なくする制御モードである。制御部42は、判定部41の判定結果を基に、第1モード又は第2モードを選択する。そして、電気モータ11の駆動処理において、制御部42は、選択した制御モードで電気モータ11を駆動させる。
【0018】
次に、図2を参照し、判定部41が実行する処理ルーチンについて説明する。本処理ルーチンは、所定の制御サイクル毎に繰り返し実行される。
本処理ルーチンにおいて、ステップS11では、バッテリ21から電源選択部23までの電力供給経路で断線が発生しているか否かの判定が行われる。電源選択部23がバッテリ21を選択している場合、断線が発生していないときには出力電圧Voutはバッテリ電圧Vbtとほぼ同じとなる。一方、断線が発生しているときには出力電圧Voutがバッテリ電圧Vbtから乖離する。そこで例えば、電源選択部23がバッテリ21を選択している状況下において、出力電圧Voutとバッテリ電圧Vbtとの差分が差分判定値未満であるときは断線が発生していないと見なす。一方、差分が差分判定値以上であるときは断線が発生していると見なす。なお、電源選択部23がコンデンサ22を選択している場合には、上記電力供給経路で断線が発生しているか否かを判断できないため、断線が発生していないと見なす。
【0019】
断線が発生しているとの判定がなされている場合(S11:YES)、処理が次のステップS12に移行される。ステップS12において、異常フラグFLG1及び断線フラグFLG2の何れにもオンがセットされる。異常フラグFLG1は、バッテリ21が正常であるときにはオフがセットされる一方で、バッテリ21が正常ではないときにはオンがセットされるフラグである。断線フラグFLG2は、バッテリ21から電源選択部23までの電力供給経路で断線が発生しているとの判定がなされているときにはオンがセットされる一方で、断線が発生しているとの判定がなされていないときにはオフがセットされるフラグである。断線が発生している場合とは、バッテリ21が正常ではない場合の一例である。よって、断線フラグFLG2にオンがセットされる場合には、異常フラグFLG1にもオンがセットされる。その後、本処理ルーチンが一旦終了される。
【0020】
一方、ステップS11において、バッテリ21から電源選択部23までの電力供給経路で断線が発生しているとの判定がなされていない場合(NO)、処理が次のステップS13に移行される。ステップS13において、バッテリ電圧Vbtが異常に低下しているか否かの判定が行われる。本実施形態では、バッテリ電圧Vbtが異常判定用電圧VbtTh1未満である場合は、バッテリ電圧Vbtが異常に低下していると見なす。一方、バッテリ電圧Vbtが異常判定用電圧VbtTh1以上である場合は、バッテリ電圧Vbtが異常に低下していると見なさない。この場合、バッテリ21の定格電圧よりも十分に低い電圧が異常判定用電圧VbtTh1として設定される。
【0021】
バッテリ電圧Vbtが異常に低下しているとの判定がなされている場合(S13:YES)、処理が次のステップS14に移行される。ステップS14において、異常フラグFLG1にオンがセットされ、断線フラグFLG2にオフがセットされる。すなわち、バッテリ電圧Vbtが異常に低下している場合は、バッテリ21から電源選択部23までの電力供給経路で断線が発生していなくてもバッテリ21が正常ではないと判断できる。そのため、断線フラグFLG2にオンをセットしなくても異常フラグFLG1にオンがセットされる。その後、本処理ルーチンが一旦終了される。
【0022】
一方、ステップS13において、バッテリ電圧Vbtが異常に低下しているとの判定がなされていない場合(NO)、処理が次のステップS15に移行される。ステップS15において、異常フラグFLG1にオンがセットされているか否かの判定が行われる。異常フラグFLG1にオフがセットされている場合(S15:NO)、バッテリ21が正常であると判断できるため、各フラグFLG1,FLG2を変更することなく、本処理ルーチンが一旦終了される。この場合、各FLG1,FLG2の何れもにオフがセットされている状態が維持される。一方、異常フラグFLG1にオンがセットされている場合(S15:YES)、処理が次のステップS16に移行される。
【0023】
ステップS16において、バッテリ電圧Vbtが正常に戻ったか否かの判定が行われる。本実施形態では、バッテリ電圧Vbtが正常復帰電圧VbtTh2以上である場合はバッテリ電圧Vbtが正常に戻ったと見なす。一方、バッテリ電圧Vbtが正常復帰電圧VbtTh2未満である場合はバッテリ電圧Vbtが正常に戻っていないと見なす。この場合、正常復帰電圧VbtTh2として、異常判定用電圧VbtTh1よりも高い電圧が設定されている。
【0024】
バッテリ電圧Vbtが正常に戻ったとの判定がなされていない場合(S16:NO)、処理が前述したステップS14に移行される。すなわち、バッテリ21が正常であるとの判定がなされていない状態が維持される。一方、バッテリ電圧Vbtが正常に戻ったとの判定がなされている場合(S16:YES)、処理が次のステップS17に移行される。
【0025】
ステップS17において、異常フラグFLG1及び断線フラグFLG2の何れにもオフがセットされる。そして、本処理ルーチンが一旦終了される。
次に、図3を参照し、第1モードを選択している状況下において、制御モードの切り替え及び電気モータ11の電力供給源の変更のタイミングを決めるために制御部42が実行する処理ルーチンについて説明する。本処理ルーチンは、第1モードが選択されている間では繰り返し実行される。
【0026】
本処理ルーチンにおいて、ステップS21では、異常フラグFLG1にオンがセットされているか否かの判定が行われる。異常フラグFLG1にオンがセットされている場合(S21:YES)、処理が次のステップS22に移行される。ステップS22において、断線フラグFLG2にオンがセットされているか否かの判定が行われる。断線フラグFLG2にオンがセットされている場合(S22:YES),処理が次のステップS23に移行される。
【0027】
ステップS23において、制御モードとして第2モードが選択される。すなわち、制御モードが第1モードから第2モードに切り替えられる。続いて、次のステップS24において、電源選択部23に選択させる電気モータ11の電力供給源が、バッテリ21からコンデンサ22に変更される。本実施形態では、バッテリ21が正常であるとの判定がなされている状態からバッテリ21が正常であるとの判定がなされていない状態に移行したときには、制御モードが第1モードから第2モードに切り替えられる。そして、制御モードを切り替えた後に、電源選択部23が選択する電気モータ11の電力供給源がコンデンサ22に変更される。その後、本処理ルーチンが一旦終了される。
【0028】
一方、ステップS22において、断線フラグFLG2にオフがセットされている場合(NO)、処理が次のステップS25に移行される。ステップS25において、電気モータ11の駆動が停止されているか否かの判定が行われる。電気モータ11の駆動が停止されていない場合(S25:NO)、本処理ルーチンが一旦終了される。一方、電気モータ11の駆動が停止している場合(S25:YES)、処理が前述したステップS23に移行される。すなわち、バッテリ21の断線が発生していない場合、バッテリ21が正常であるとの判定がなされなくなっても電気モータ11が駆動している場合、制御モードとして第1モードが選択されている状態、及び、電気モータ11の電力供給源としてバッテリ21が選択されている状態の何れもが維持される。この場合、電気モータ11の駆動が停止された後に、制御モードの切り替え(S23)、及び、電気モータ11の電力供給源の変更(S24)が順次行われる。
【0029】
その一方で、ステップS21において、異常フラグFLG1にオフがセットされている場合(NO)、本処理ルーチンが一旦終了される。すなわち、バッテリ21が正常であるとの判定がなされている場合、制御モードとして第1モードが選択されている状態、及び、電気モータ11の電力供給源としてバッテリ21が選択されている状態の何れもが維持される。
【0030】
次に、図4を参照し、第2モードを選択している状況下において、制御モードの切り替え及び電気モータ11の電力供給源の変更のタイミングを決めるために制御部42が実行する処理ルーチンについて説明する。本処理ルーチンは、第2モードが選択されている間では繰り返し実行される。
【0031】
本処理ルーチンにおいて、ステップS31では、異常フラグFLG1にオフがセットされているか否かの判定が行われる。異常フラグFLG1にオフがセットされている場合(S31:YES)、処理が次のステップS32に移行される。ステップS32において、コンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1未満であるか否かの判定が行われる。コンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1未満である場合は、コンデンサ電圧Vcが大分低くなったと見なす。一方、コンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1以上である場合は、コンデンサ22には電荷がまだまだ蓄積されていると見なす。例えば「0」に近い値を切替判定コンデンサ電圧VcTh1として設定することにより、コンデンサ電圧Vcがほぼ「0」であるか否かを判定することができる。そして、コンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1未満である場合(S32:YES)、処理が次のステップS33に移行される。
【0032】
ステップS33において、電源選択部23に選択させる電気モータ11の電力供給源が、コンデンサ22からバッテリ21に変更される。続いて、次のステップS34において、制御モードとして第1モードが選択される。本実施形態では、バッテリ21が正常であるとの判定がなされていない状態からバッテリ21が正常であるとの判定がなされている状態に移行したときには、電源選択部23が選択する電気モータ11の電力供給源がバッテリ21に変更される。電気モータ11の電力供給源の変更後に、制御モードが第2モードから第1モードに切り替えられる。その後、本処理ルーチンが一旦終了される。
【0033】
一方、ステップS32において、コンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1以上である場合(NO)、処理が次のステップS35に移行される。ステップS35において、電気モータ11の駆動が停止されているか否かの判定が行われる。電気モータ11の駆動が停止されていない場合(S35:NO)、本処理ルーチンが一旦終了される。一方、電気モータ11の駆動が停止している場合(S35:YES)、処理が前述したステップS33に移行される。すなわち、コンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1以上である場合、バッテリ21が正常であるとの判定がなされるようになっても電気モータ11の駆動中では、制御モードとして第2モードが選択されている状態、及び、電気モータ11の電力供給源としてコンデンサ22が選択されている状態の何れもが維持される。そして、電気モータ11の駆動が停止された後に、電気モータ11の電力供給源の変更(S33)、及び、制御モードの切り替え(S34)が順次行われる。
【0034】
その一方で、ステップS31において、異常フラグFLG1にオンがセットされている場合(NO)、本処理ルーチンが一旦終了される。すなわち、バッテリ21が正常であるとの判定がなされていない場合、制御モードとして第2モードが選択されている状態、及び、電気モータ11の電力供給源としてコンデンサ22が選択されている状態の何れもが維持される。
【0035】
本実施形態の作用及び効果について説明する。
はじめに、図5を参照し、バッテリ21が正常であるとの判定がなされている状態から正常であるとの判定がなされていない状態に移行する場合について説明する。
【0036】
図5(a),(b),(c),(d)に示すように、タイミングt11から第1モードで電気モータ11が駆動されると、電気モータ11の電力供給源としてバッテリ21が選択されているため、バッテリ電圧Vbtが低下し始める。図5に示す例では、タイミングt12でバッテリ電圧Vbtが異常判定用電圧VbtTh1未満になり、異常フラグFLG1にオンがセットされる。すなわち、バッテリ21が正常であるとの判定がなされている状態からバッテリ21が正常であるとの判定がなされていない状態に移行される。
【0037】
しかし、タイミングt13までは、電気モータ11が駆動している。そのため、バッテリ21が正常であるとの判定がなされなくなっても、第1モードでの電気モータ11の駆動が継続されるとともに、電気モータ11の電力供給源としてバッテリ21が選択されている状態が継続される。
【0038】
タイミングt13で電気モータ11の駆動が停止されると、その後のタイミングt14で、電気モータ11の制御モードが、第1モードから第2モードに切り替わる。このように制御モードとして第2モードが選択された後のタイミングt15で、電源選択部23によって選択される電気モータ11の電力供給源が、バッテリ21からコンデンサ22に変更される。そして、その後のタイミングt16で電気モータ11の駆動が指示された場合、コンデンサ22からの給電によって、第2モードで電気モータ11が駆動することになる。
【0039】
ここで、第1モードは、第2モードで電気モータ11を駆動させる場合よりも電気モータ11の消費電力量が多いモードである。そのため、電源選択部23によってコンデンサ22が選択されている状況下において第1モードで電気モータ11が駆動される場合、電気モータ11の消費電力量が多いため、コンデンサ電圧Vcが急激な低下する。
【0040】
これに対し、本実施形態では、電気モータ11の消費電力量を少なくする第2モードが選択された以降で、電気モータ11の電力供給源としてコンデンサ22が選択される。これにより、電気モータ11の消費電力量の多い第1モードで電気モータ11を駆動させる際に、コンデンサ22から電気モータ11への給電が行われることを抑制できる。したがって、コンデンサ電圧Vcが急激に低下することを抑制できる。
【0041】
ちなみに、バッテリ21の断線が発生したためにバッテリ21が正常であるとの判定がなされなくなることがある。バッテリ21で断線が発生した場合、バッテリ21から電気モータ11に給電することができない。そのため、バッテリ21で断線が発生しているとの判定がなされた場合には、電気モータ11の駆動中であっても、制御モードが第1モードから第2モードに切り替えられる。また、電気モータ11の電力供給源がバッテリ21からコンデンサ22に変更される。これにより、断線の発生に起因してバッテリ21から電気モータ11に給電できなくなったとしても、電気モータ11の駆動を継続させることができる。しかも、この際には第2モードで電気モータ11を駆動させることになる。したがって、第1モードでの電気モータ11の駆動が継続される場合と比較し、電気モータ11を駆動させることのできる時間を長くできる。
【0042】
次に、図6を参照し、バッテリ21が正常であるとの判定がなされていない状態から正常であるとの判定がなされている状態に移行する場合の作用及び効果について説明する。なお、図6に示す例では、電気モータ11の電力供給源としてコンデンサ22が選択されている間、車両の発電機の発電などによってバッテリ21が充電されるものとする。
【0043】
図6(a),(b),(c),(d)に示すように、充電によってバッテリ電圧Vbtが上昇している際のタイミングt21で、電気モータ11の駆動が開始される。この場合、バッテリ21が正常であるとの判定がなされていないため、コンデンサ22からの給電によって、第2モードで電気モータ11が駆動される。すると、コンデンサ電圧Vcが徐々に低下する。第2モードでの電気モータ11の駆動中のタイミングt22で、バッテリ電圧Vbtが正常復帰電圧VbtTh2以上になり、バッテリ電圧Vbtが正常に戻ったとの判定がなされる。すなわち、バッテリ21が正常であるとの判定がなされていない状態からバッテリ21が正常であるとの判定がなされている状態に移行される。
【0044】
しかし、タイミングt23までは、電気モータ11が駆動している。そのため、バッテリ21が正常であるとの判定がなされるようになっても、電気モータ11の電力供給源としてコンデンサ22が選択されている状態が継続されるとともに、第2モードでの電気モータ11の駆動が継続される。
【0045】
タイミングt23で電気モータ11の駆動が停止されると、その後のタイミングt24で、電気モータ11の電力供給源が、コンデンサ22からバッテリ21に変更される。このように電力供給源としてバッテリ21が選択された後のタイミングt25で、電気モータ11の制御モードが、第2モードから第1モードに切り替えられる。そして、その後に電気モータ11の駆動が指示された場合、バッテリ21からの給電によって、第1モードで電気モータ11が駆動することになる。
【0046】
本実施形態では、電気モータ11の電力供給源としてバッテリ21が選択された以降で、電気モータ11の消費電力量の多い第1モードが選択される。これにより、第1モードで電気モータ11を駆動させる際にコンデンサ22から電気モータ11に給電されることを抑制できる。したがって、コンデンサ電圧Vcが急激に低下することを抑制できる。
【0047】
ちなみに、第2モードで電気モータ11を駆動させているときに、コンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1未満になってしまうことがある。この場合、コンデンサ電圧Vcが非常に低くなっており、第2モードでの電気モータ11の駆動中にコンデンサ22から電気モータ11への給電量を十分に確保できなくなるおそれがある。
【0048】
そこで、本実施形態では、第2モードで電気モータ11を駆動させている状況下でコンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1未満になった場合には、電気モータ11の駆動中であっても、電気モータ11の電力供給源がコンデンサ22からバッテリ21に変更される。これにより、電気モータ11の駆動中に電気モータ11への給電量を確保できなくなることを抑制でき、ひいては電気モータ11の駆動が中断されることを抑制できる。
【0049】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・バッテリ21が正常であるとの判定がなされている状況下において、バッテリ電圧Vbtがコンデンサ電圧Vcよりも低くなったときに、バッテリ21が正常であるとの判定をなさなくするようにしてもよい。また、コンデンサ電圧Vcからバッテリ電圧Vbtを引いた値が判定値以上になったときに、バッテリ21が正常であるとの判定をなさなくなるようにしてもよい。
【0050】
・バッテリ電圧Vbtが正常に戻ったか否かの判定を以下のように変更してもよい。例えば、バッテリ電圧Vbtがコンデンサ電圧Vcよりも高くなったときに、バッテリ電圧Vbtが正常に戻ったとの判定をなすようにしてもよい。また、バッテリ電圧Vbtからコンデンサ電圧Vcを引いた値が復帰判定値以上になったときに、バッテリ電圧Vbtが正常に戻ったとの判定をなすようにしてもよい。
【0051】
・上記実施形態では、バッテリ21が正常であるとの判定がなされていない状態から正常であるとの判定がなされている状態に移行した場合において、コンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1未満になったときには、電気モータ11の駆動中であっても、電気モータ11の電力供給源をバッテリ21に変更し、その後に制御モードを第1モードに切り替えている。しかし、これに限らない。例えば、電気モータ11の駆動中では電気モータ11の電力供給源をバッテリ21に変更する一方で、制御モードとして第2モードを選択する状態を維持してもよい。この場合、電気モータ11の駆動が停止した後で制御モードを第1モードに切り替えることが好ましい。
【0052】
・バッテリ21が正常であるとの判定がなされていない状態から正常であるとの判定がなされている状態に移行した場合、コンデンサ電圧Vcが切替判定コンデンサ電圧VcTh1以上であっても、電気モータ11の駆動中に、電気モータ11の電力供給源をコンデンサ22からバッテリ21に変更してもよい。さらに、電気モータ11の駆動中に、電気モータ11の電力供給源がバッテリ21に変更された後に、制御モードを第2モードから第1モードに切り替えてもよい。反対に、電気モータ11の駆動が停止されるまでは、制御モードとして第2モードを選択する状態を継続させてもよい。この場合、電気モータ11の駆動停止後に制御モードを第2モードから第1モードに切り替えることが好ましい。
【0053】
・バッテリ21が正常であるとの判定がなされている状態から正常であるとの判定がなされていない状態に移行した場合、バッテリ21で断線が発生していなくても、電気モータ11の駆動中に、制御モードを第2モード切り替えてもよい。さらに、電気モータ11の駆動中に、電気モータ11の電力供給源をコンデンサ22に変更してもよい。反対に、電気モータ11の駆動が停止されるまでは、電気モータ11の電力供給源としてバッテリ21を選択する状態を継続させてもよい。この場合、電気モータ11の駆動停止後に電気モータ11の電力供給源をバッテリ21からコンデンサ22に変更することが好ましい。
【0054】
・バッテリ21で断線が発生しているとの判定がなされたことに起因してバッテリ21が正常であるとの判定がなされなくなった場合には、制御モードの切り替えよりも先に、電気モータ11の電力供給源をコンデンサ22に変更してもよい。この場合であっても、電力供給源をコンデンサ22に変更した後、直ぐに制御モードを第2モードに切り替えることが好ましい。
【0055】
・コンデンサ22として、バッテリ21よりも容量が同程度のものを採用してもよいし、バッテリ21よりも容量の多いものを採用してもよい。
・バッテリ21及びコンデンサ22のうちの一方からの給電によって駆動するアクチュエータは、制動装置10の電気モータ11以外の他の車載アクチュエータであってもよい。例えば、アクチュエータは、制動装置10の電磁弁であってもよいし、車載の操舵装置のアクチュエータであってもよい。また、アクチュエータは、パワーウィンドウの駆動モータであってもよい。
【0056】
・制御装置は、車載の装置でなくてもよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)上記制御装置に適用される制御ユニットであって、
前記判定部と、前記制御部と、を備える制御ユニット。
【符号の説明】
【0057】
11…アクチュエータの一例である電気モータ
21…バッテリ
22…コンデンサ
23…電源選択部
40…制御ユニット
41…判定部
42…制御部
100…制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6