【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、このたび、経口摂取したクレアチンが、1〜2週間で精液中に移行し、精子の濃度及び運動率が短期間で改善するという驚くべき知見を得た。さらに、本発明者らは、経口摂取したクレアチンが、精漿内に直接移行していることも確認し、精子濃度、精子運動率及び精子前進率を改善することを確認した。
【0007】
即ち、本発明の主旨は、以下に存する。
[1] クレアチンを有効成分として含む、男性不妊症における精子所見を改善するための経口摂取用組成物。
[2] 前記男性不妊症が、特発性の乏精子症及び/又は精子無力症である、1に記載の経口摂取用組成物。
[3] 前記精子所見が、精液中の精子濃度の低下、精子運動率の低下、及び/又は精子前進率の低下である、1又は2に記載の経口摂取用組成物。
[4] 1日用量として5〜20gのクレアチンが摂取されるように配合されることを特徴とする、1〜3のいずれかに記載の経口摂取用組成物。
[5] 前記経口摂取用組成物が、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の7〜21日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日投与されることを特徴とする、1〜4のいずれかに記載の経口摂取用組成物。
[6] 前記経口摂取用組成物が、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の10〜18日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日投与されることを特徴とする、5に記載の経口摂取用組成物。
[7] 前記経口摂取用組成物が、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の13〜15日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日投与されることを特徴とする、6に記載の経口摂取用組成物。
[8] 前記経口摂取用組成物が、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の14日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日投与されることを特徴とする、7に記載の経口摂取用組成物。
[9] 前記経口摂取用組成物が食品であることを特徴とする、1〜8のいずれかに記載の経口摂取用組成物。
[10] 前記経口摂取用組成物が医薬品であることを特徴とする、1〜8のいずれかに記載の経口摂取用組成物。
[11] 男性不妊症における精子所見を改善するための方法であって、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象にクレアチンを経口投与する工程を含む、方法。
[12] 前記男性不妊症が、特発性の乏精子症及び/又は精子無力症である、11に記載の方法。
[13] 前記精子所見が、精液中の精子濃度の低下、精子運動率の低下、及び/又は精子前進率の低下である、11又は12に記載の方法。
[14] 1日用量として5〜20gのクレアチンが経口投与される、11〜13のいずれかに記載の方法。
[15] 前記クレアチンが、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の7〜21日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日経口投与される、11〜14のいずれかに記載の方法。
[16] 前記クレアチンが、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の10〜18日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日経口投与される、15に記載の方法。
[17] 前記クレアチンが、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の13〜15日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日経口投与される、16に記載の方法。
[18] 前記クレアチンが、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の14日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日経口投与される、17に記載の方法。
[19] 男性不妊症における精子所見を改善するための経口摂取用組成物の製造におけるクレアチンの使用。
[20] 前記男性不妊症が、特発性の乏精子症及び/又は精子無力症である、19に記載の使用。
[21] 前記精子所見が、精液中の精子濃度の低下、精子運動率の低下、及び/又は精子前進率の低下である、19又は20に記載の使用。
[22] 前記経口摂取用組成物が1日用量として5〜20gのクレアチンが摂取されるように配合されることを特徴とする、19〜20のいずれかに記載の使用。
[23] 前記経口摂取用組成物が、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の7〜21日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日投与されることを特徴とする、19〜22のいずれかに記載の使用。
[24] 前記経口摂取用組成物が、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の10〜18日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日投与されることを特徴とする、23に記載の使用。
[25] 前記経口摂取用組成物が、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の13〜15日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日投与されることを特徴とする、24に記載の使用。
[26] 前記経口摂取用組成物が、妊娠を所望する女性パートナーの排卵日、あるいは人工授精又は体外受精に用いる精液の採取日の14日前から、男性不妊症における精子所見の改善が必要な対象に毎日投与されることを特徴とする、25に記載の使用。
[27] 前記経口摂取用組成物が食品であることを特徴とする、19〜26のいずれかに記載の使用。
[28] 前記経口摂取用組成物が医薬品であることを特徴とする、19〜26のいずれかに記載の使用。