【解決手段】コンニャク機能性食品の製造方法であって、(1)コンニャク精粉、酵素及び水を混合して酵素分解を行い、酵素分解物を取得するステップと、(2)酵素分解物とヒドロキシメチルスターチナトリウムを混合して濃縮することで濃縮物を取得するステップと、(3)濃縮物を粉砕して成型することでコンニャク機能性食品を取得するステップ、を含むことを特徴とする方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、速溶性のコンニャクグルコマンナンとコンニャクオリゴ糖を同時に含むコンニャク機能性食品及びその製造方法を提供することを目的とする。当該製品は、肥満予防、血中脂質の低下、血糖の低下、脂質過酸化の低下、抗炎症、生体におけるフリーラジカル除去の向上といった作用を有する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の発明の目的を実現するために、本発明は以下の技術手段を提供する。
【0006】
本発明は、コンニャク機能性食品の製造方法を提供する。当該製造方法は、(1)コンニャク精粉、酵素及び水を混合して酵素分解を行い、酵素分解物を取得するステップと、(2)酵素分解物とヒドロキシメチルスターチナトリウムを混合して濃縮することで濃縮物を取得するステップと、(3)前記濃縮物を粉砕して成型することでコンニャク機能性食品を取得するステップ、を含む。
【0007】
好ましくは、前記ステップ(1)の酵素は、グルコマンナナーゼ、セルラーゼ及びペクターゼを含む。前記グルコマンナナーゼの用量はコンニャク精粉に対し50〜70u/gとし、前記セルラーゼの用量はコンニャク精粉に対し40〜60u/gとし、前記ペクターゼは体系総質量の0.03〜0.05%を占める。前記コンニャク精粉と水の比率は10〜20g:100mlとする。また、前記酵素分解の温度は55〜65℃とし、酵素分解時間は2〜3hとする。
【0008】
好ましくは、前記ステップ(2)におけるヒドロキシメチルスターチナトリウムと酵素分解物との質量体積比は20〜40g:100mlとする。前記ステップ(2)における濃縮温度は70〜90℃とし、取得する濃縮物の水分含有量は8〜10%とする。前記ステップ(2)における濃縮は真空濃縮とし、前記真空濃縮の真空度は0.08〜0.10MPaとする。前記ステップ(3)における濃縮物の粉砕後の大きさは50〜60メッシュとする。
【0009】
本発明は、更に、上記の製造方法で取得するコンニャク機能性食品を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、コンニャク機能性食品を提供する。当該製品はグルコマンナンを含んではいるが、従来のグルコマンナンと比べて重合度が低いため、速溶性を有するとともに、吸水膨張性を有さない。よって、グルコマンナンを食したり添加剤として使用したりした場合に腹部膨満感が発生するという従来技術の問題が解消される。更に、当該製品は、肥満予防、血中脂質の低下、肝脂肪変性の予防といった作用を有する。また、血糖の低下、脂質過酸化の低下、抗炎症、生体におけるフリーラジカル除去の向上といった作用を有し、糖尿病モデルラットの高血糖に対し改善作用を有する。
【0011】
本発明は、更に、コンニャク機能性食品の製造方法を提供する。当該方法で製造される製品は、1錠あたりの重量が0.28〜0.32g、水分含有量が8.3〜9%であり、「中国薬局方」(2015)の0921崩壊時間測定法により測定した場合の崩壊時間が35〜40minとなる。また、主要成分はコンニャクオリゴ糖及び可溶性多糖である。当該製品の生産過程では、食品レベルの酵素製剤と食品レベルのヒドロキシメチルスターチナトリウム以外には、いかなる加工助剤(酸、アルカリを含む)も食品添加剤(防腐剤、風味物質、色素等を含む)も使用しない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、以下のステップを含むコンニャク機能性食品の製造方法を提供する。
【0013】
(1)コンニャク精粉、酵素及び水を混合して酵素分解を行い、酵素分解物を取得する。
【0014】
(2)酵素分解物とヒドロキシメチルスターチナトリウムを混合して濃縮することで濃縮物を取得する。
【0015】
(3)前記濃縮物を粉砕して成型することでコンニャク機能性食品を取得する。
【0016】
本発明において、前記コンニャク精粉は、市販の高純度のコンニャク精粉とすることが好ましい。
【0017】
本発明において、前記ステップ(1)の酵素は、グルコマンナナーゼ、セルラーゼ及びペクターゼを含むことが好ましい。
【0018】
本発明において、前記グルコマンナナーゼの用量は、コンニャク精粉に対し50〜70u/gとすることが好ましく、より好ましくは、コンニャク精粉に対し55〜65u/g、更に好ましくは、コンニャク精粉に対し60〜62u/gとする。前記セルラーゼの用量は、コンニャク精粉に対し40〜60u/gとすることが好ましく、より好ましくは、コンニャク精粉に対し45〜55u/g、更に好ましくは、コンニャク精粉に対し47〜52u/gとする。前記ペクターゼの用量は、体系総質量の0.03〜0.05%とすることが好ましく、より好ましくは、体系総質量の0.035〜0.04%とする。
【0019】
本発明において、前記体系とは、コンニャク精粉、酵素及び水を混合して得られる混合物のことをいう。
【0020】
本発明において、好ましくは、コンニャク精粉と酵素を混合してから水と混合する。
【0021】
本発明において、前記ステップ(1)のコンニャク精粉と水の比率は10〜20g:100mlとすることが好ましく、より好ましくは、13〜17g:100mlとする。
【0022】
本発明において、前記酵素分解の温度は55〜65℃とすることが好ましく、より好ましくは60〜62℃とする。また、好ましくは、酵素分解時間を2〜3hとする。
【0023】
本発明における前記酵素分解の原理としては、酵素の特異性に基づき、グルコマンナナーゼとセルラーゼを同時に使用することで、グルコマンナンをコンニャクオリゴ糖に酵素分解するとともに、セルラーゼがセルロースをグルコースに酵素分解する。また、ペクターゼがペクチンをガラクツロン酸に酵素分解することで、コンニャク精粉の粒子構造が破壊されるため、その他の酵素の作用効果が向上する。
【0024】
本発明において、前記ステップ(2)のヒドロキシメチルスターチナトリウムと酵素分解物との質量体積比は、20〜40g:100mlとすることが好ましく、より好ましくは25〜35g:100mlとし、更に好ましくは28〜30g:100mlとする。
【0025】
本発明において、前記ヒドロキシメチルスターチナトリウムの作用は、充填及び粘着防止である。
【0026】
本発明において、前記ステップ(2)の濃縮は湯煎条件下で行うことが好ましい。
【0027】
本発明において、前記ステップ(2)の濃縮温度は70〜90℃とすることが好ましく、より好ましくは75〜85℃、更に好ましくは78〜82℃とする。また、取得する濃縮物の水分含有量は8〜10%とすることが好ましく、より好ましくは8.5〜9%とする。
【0028】
本発明において、前記ステップ(2)の濃縮は真空濃縮とすることが好ましい。前記真空濃縮の真空度は0.08〜0.10MPaとすることが好ましく、より好ましくは0.09MPaとする。
【0029】
本発明において、前記ステップ(3)の濃縮物の粉砕後の大きさは50〜60メッシュとすることが好ましく、より好ましくは52〜58メッシュとする。
【0030】
本発明において、前記ステップ(3)で濃縮物を粉砕したあとは、打錠機で錠剤に成型することが好ましい。また、高さ(厚さ)の圧縮比は1〜2倍とすることが好ましい。
【0031】
本発明は、更に、上記の製造方法で取得するコンニャク機能性食品を提供する。
【0032】
以下に、実施例を組み合わせて、本発明で提供する技術手段につき詳細に説明するが、本発明の保護の範囲を限定するものと理解すべきではない。
【実施例1】
【0033】
ステップ1:酵素分解:10gのコンニャク精粉とグルコマンナナーゼ、セルラーゼ及びペクターゼを混合した。グルコマンナナーゼの用量はコンニャク精粉に対し50u/g、セルラーゼの用量はコンニャク精粉に対し40u/gとし、ペクターゼの用量は体系総質量の0.03%とした。次に、水100mlと混合してから酵素分解を行った。条件を55℃として2h酵素分解することで酵素分解物を取得した。
【0034】
ステップ2:濃縮:酵素分解物とヒドロキシメチルスターチナトリウムを混合した。ヒドロキシメチルスターチナトリウムと酵素分解物との質量体積比は20g:100mlとした。次に、真空度を0.08MPa、濃縮温度を70℃として真空濃縮を行った。これにより、水分含有量8%の濃縮物を取得した。
【0035】
ステップ3:成型:前記濃縮物を大きさ50メッシュとなるよう粉砕した。最後に、打錠機で錠剤に成型してコンニャク機能性食品を取得した。
【0036】
当該方法で製造した製品は、1錠あたりの重量が約0.32g、水分含有量が約9%、「中国薬局方」(2015)の0921崩壊時間測定法により測定した崩壊時間が約40minであった。
【実施例2】
【0037】
ステップ1:酵素分解:13gのコンニャク精粉とグルコマンナナーゼ、セルラーゼ及びペクターゼを混合した。グルコマンナナーゼの用量はコンニャク精粉に対し60u/g、セルラーゼの用量はコンニャク精粉に対し55u/gとし、ペクターゼの用量は体系総質量の0.04%とした。次に、水100mlと混合してから酵素分解を行った。条件を60℃として2h酵素分解することで酵素分解物を取得した。
【0038】
ステップ2:濃縮:酵素分解物とヒドロキシメチルスターチナトリウムを混合した。ヒドロキシメチルスターチナトリウムと酵素分解物との質量体積比は30g:100mlとした。次に、真空度を0.09MPa、濃縮温度を85℃として真空濃縮を行った。これにより、水分含有量9%の濃縮物を取得した。
【0039】
ステップ3:成型:前記濃縮物を大きさ52メッシュとなるよう粉砕した。最後に、打錠機で錠剤に成型してコンニャク機能性食品を取得した。
【0040】
当該方法で製造した製品は、1錠あたりの重量が約0.30g、水分含有量が約8.5%、「中国薬局方」(2015)の0921崩壊時間測定法により測定した崩壊時間が約37minであった。
【実施例3】
【0041】
ステップ1:酵素分解:20gのコンニャク精粉とグルコマンナナーゼ、セルラーゼ及びペクターゼを混合した。グルコマンナナーゼの用量はコンニャク精粉に対し70u/g、セルラーゼの用量はコンニャク精粉に対し60u/g、ペクターゼの用量は体系総質量の0.05%とした。次に、水100mlと混合してから酵素分解を行った。条件を65℃として3h酵素分解することで酵素分解物を取得した。
【0042】
ステップ2:濃縮:酵素分解物とヒドロキシメチルスターチナトリウムを混合した。ヒドロキシメチルスターチナトリウムと酵素分解物との質量体積比は40g:100mlとした。次に、真空度を0.10MPa、濃縮温度を90℃として真空濃縮を行った。これにより、水分含有量10%の濃縮物を取得した。
【0043】
ステップ3:成型:前記濃縮物を大きさ60メッシュとなるよう粉砕した。最後に、打錠機で錠剤に成型してコンニャク機能性食品を取得した。
【0044】
当該方法で製造した製品は、1錠あたりの重量が約0.28g、水分含有量が約8.3%、「中国薬局方」(2015)の0921崩壊時間測定法により測定した崩壊時間が約35minであった。
【実施例4】
【0045】
実施例1〜3で製造したコンニャク機能性食品について動物実験を行った。
【0046】
ステップ1:動物モデルの作製及び群分け
健康なメスのマウス50匹を選択し、一般飼料を2週間給餌したあと、ブランク対照群10匹(一般飼料を給餌)とモデル対照群40匹(高脂質飼料を給餌)の2群にランダムに分けた。次に、両群ともに制限なく飼料を与え、4週間飼育することでマウス肥満モデルを作製した。そして、モデル対照群を、10匹ずつ高脂質モデル群(高脂質飼料を給餌)、コンニャク機能性食品低投与量群(高脂質飼料を給餌し、且つコンニャク食品15mg・100g
−1(BW)・d
−1を胃内投与)、コンニャク機能性食品中投与量群(高脂質飼料を給餌し、且つコンニャク食品30mg・100g
−1(BW)・d
−1を胃内投与)、コンニャク機能性食品高投与量群(高脂質飼料を給餌し、且つコンニャク食品60mg・100g
−1(BW)・d
−1を胃内投与)の4群に任意に分けた。続いて、ブランク対照群のマウスには引き続き一般飼料を給餌した一方、高脂質モデル群及びコンニャク食品低・中・高投与量群のマウスには引き続き高脂質飼料を給餌した。また、1か月連続でコンニャク食品を胃内投与した。飼育温度は24〜27℃、相対湿度は45〜50%とし、昼夜比率11h:13hの断続照明を使用した。
【0047】
ステップ2:サンプル採集
給餌10週間後に各群のマウスを12h絶食させ、殺処理前に体重を測定した。そして、麻酔後に素早く眼球を摘出して採血し、頸椎脱臼により殺処理した。次に、肝臓、心臓、脾臓、腎臓、肺、腎周囲脂肪及び鼠蹊部皮下脂肪を素早く分離して、塩水で器官を洗浄してから濾紙で水を除去し、臓器及び組織の重量を測定した。
【0048】
ステップ3:指標の測定
実験期間中は、マウスの成長状態(マウスの毛色、摂食、排便及び活動)を毎日記録した。また、水曜日と木曜日にそれぞれマウスの1日当たりの摂食量と飲水量を測定した。つまり、水曜日と木曜日に飼料の総量と給水総量を測定し、木曜日と金曜日の同一時間に飼料の残量と水の残量を測定した(即ち、摂食量=飼料の総量−飼料の残量、飲水量=水の総量−水の残量)。また、毎週土曜日に体重を1回測定した。
【0049】
腹部を切開し、マウス体内の全ての脂肪(腎周囲の脂肪組織及び鼠蹊部の皮下脂肪組織を含む)を摘出して脂肪を測定し、式(1)に基づき脂肪指数を算出した。
【0050】
脂肪指数/%=m
1/m×100(1)
【0051】
式中、mはマウスの殺処理前の体重/g、m
1はマウス体内の各脂肪組織の質量/gである。
【0052】
ステップ4:データ処理
ソフトウェアのSPSS20で統計分析を行い、平均値±標準偏差で表した。群間比較には一元配置分散分析を用いた。P<0.05は2つの群に有意差があることを示す。
【0053】
【表1】
【0054】
表1から明らかなように、高脂質モデル群と正常対照群、コンニャク食品低・中・高投与量群との間には有意な差がみられた(P<0.05)。これは、コンニャク食品には満腹感があるためマウスの1日当たりの摂食量を減少可能であり、結果として血中脂質の低下や減量効果が達成されることを意味する。なお、コンニャク食品高投与量群の効果が最も顕著であった。
【実施例5】
【0055】
実施例1〜3で製造したコンニャク機能性食品について動物実験を行った。
【0056】
ステップ1:糖尿病ラットモデルの作製
60匹の健康なメスのラットを1週間正常に飼育した。また、期間中は実験動物の飲水量と摂食量を定期的に測定した。1週間後に実験動物の体重と空腹時血糖値を測定して記録し、10匹ずつランダムに群分けした(正常対照群及び5つのモデル群)。モデル群のラットには、STZを含有するクエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝液を腹腔注射して糖尿病を誘発した(予め冷却しておいたクエン酸塩緩衝液pH=4.5を用い、濃度1%でSTZを溶解したあと、0.22mol/Lの精密ろ過膜でろ過して除菌した。STZは活性を喪失しやすいため、素早く計量したあと錫箔で包んで遮光した。また、準備したものをその場で使用するようにし、常に氷浴内で待機させた)。注射するSTZの濃度は45mg/kg、注射量は2%とした。一方、正常群のラットには等体積のクエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝液を腹腔注射した。また、STZの注射過程では、感染防止のためラットの腹腔の皮膚を消毒する必要があった。注射完了後、各群は引き続きこれまでの飲食を維持した。そして、24h後にラットの尾部から採血し、空腹時血糖値を測定した。血糖計及び血糖試験紙キットを用いてラットの空腹時血糖値を測定したところ、モデル群のラットの空腹時血糖値は>16.7mmol/Lであった(2〜3回繰り返し測定可能としたが、血糖値は安定していた)。且つ、多飲多尿や体重減少が症状として発生したため、モデル作製に成功したとみなした。
【0057】
ステップ2:動物の群分け及び投薬
モデル作製に成功した糖尿病ラットを、コンニャク食品高・中・低投与量群、ポジティブ投与群、糖尿病モデル群にそれぞれ群分け及び調整した。また、血糖値がモデル作製前と同一のラットを正常群とした。次に、6週間連続で胃内投与を行った。実験期間中、各群のラットには通常通り自由に飲水及び摂食させた。胃内投与の時間は毎日午後4時であった。また、各群のラットに対する胃内投与量については、コンニャク食品高・中・低群がそれぞれ2.500g/(kg・d)、1.250g/(kg・d)、0.625g/(kg・d)、ポジティブ投与群が0.140g/(kg・d)であった。且つ、正常群及び高血糖モデル群には等量の生理食塩水を投与した。
【0058】
ステップ3:指標の測定
ラットへの胃内投与期間中は、各群のラットの体重を毎週測定して記録した。結果はgで示し、各群のラットの体重の差を分析及び比較した。且つ、各群の実験ラットの空腹時血糖値を測定し、結果をmmol/Lで示すとともに、各群のラットの血糖値レベルの変化を分析及び比較した。また、実験動物の飲水量及び摂食量を測定して記録し、胃内投与期間中の各群のラットの飲水量及び摂食量の変化を分析した。
【0059】
ステップ4:統計方法
ソフトウェアのSPSS20で統計分析を行い、平均値±標準偏差で表した。群間比較には一元配置分散分析を用いた。P<0.05は2つの群に有意差があることを示す。
【0060】
【表2】
【0061】
表2から明らかなように、投与0日目において、モデル群のラットの摂食量は正常群よりも増加しており、有意な差がみられた(p<0.05)。これは、モデル群のラットに糖尿病患者の症状としての多食があったことを意味する。また、投与後には、各コンニャク食品投与量群及びポジティブ投与群のラットの摂食量がモデル群よりも減少した。投与42目において、モデル群のラットの摂食量は正常群との間に極めて顕著な有意差を示した(p<0.01)。また、ポジティブ投与群及びコンニャク食品高・中投与量群のラットの摂食量は、モデル群との間に極めて顕著な有意差を示した(p<0.01)。且つ、ポジティブ投与群とコンニャク食品高・中投与量群のラットの摂食量に有意な差はみられなかった(p<0.05)。以上より、コンニャク食品は糖尿病ラットの多食症状を緩和可能であり、メトホルミンと類似の治療効果を有する可能性がある。
【0062】
以上の実施例から明らかなように、本発明は、コンニャク機能性食品の製造方法を提供する。動物(白ネズミ)実験の結果より、当該製品は、肥満予防、血中脂質の低下、肝脂肪変性の予防といった作用を有することがわかった。また、血糖の低下、脂質過酸化の低下、抗炎症、生体におけるフリーラジカル除去の向上といった作用を有し、糖尿病モデルラットの高血糖に対し改善作用を有することがわかった。
【0063】
以上は本発明の好ましい実施例にすぎない。当業者であれば、本発明の原理を逸脱しないことを前提に、若干の改良及び補足が可能であり、これらの改良及び補足もまた本発明の保護の範囲とみなすべきである。