【解決手段】回転駆動装置DVは、一対の駆動力伝達部材110と、一対の減速部15と、一対のキャリア13と、少なくとも1つの結合部材14とを有する。一対の駆動力伝達部材110には、複数の駆動ローラ120が配置される。複数の駆動ローラ120は、主輪5に駆動力を伝達する。主輪5は、複数の被駆動ローラ51を有する。一対の駆動力伝達部材110は、回転軸線AXの周りに回転可能である。一対のキャリア13は、減速部15の少なくとも一部を収容する。一対のキャリア13は、回転軸線AXに沿った軸方向ADにおいて、互いに対向する。一対のキャリア13は、第1キャリア13Aと第2キャリア13Bとを有する。第1キャリア13A及び第2キャリア13Bは、直接又は間接に少なくとも1つの結合部材14で結合している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図中、理解の容易のため、三次元直交座標系のX軸、Y軸、及びZ軸を適宜記載している。
【0013】
本明細書では、回転駆動装置の回転軸線AX(例えば
図3)に対して平行な方向を「軸方向AD」と記載する。すなわち、回転軸線に沿った方向を「軸方向AD」と記載する。また、回転軸線AXに対して直交する方向を「径方向RD」と記載する。「径方向RD」は、「回転軸線に対する径方向」の一例に相当する。また、回転軸線AXを中心とする円弧に沿う方向を「周方向CD」と記載する。「周方向CD」は、「回転軸線の周りの周方向」の一例に相当する。なお、「平行な方向」は略平行な方向を含み、「直交する方向」は略直交する方向を含む。また、「左右」は、径方向RDから対象物を見たときの左右を示す。
【0014】
図1〜
図19を参照して、本発明の実施形態に係る搬送車1、回転駆動装置DV、第1駆動力伝達装置11A、第2駆動力伝達装置11B、駆動力伝達部材110A、及び、第2駆動力伝達部材110Bを説明する。まず、
図1〜
図3を参照して、搬送車1を説明する。
【0015】
図1は、搬送車1を示す斜視図である。
図2は、搬送車1を示す側面図である。
図3は、搬送車1を示す底面図である。
図3では、床面又は地面の側から搬送車1を見ている。
【0016】
図1及び
図2に示す搬送車1は、床面又は地面を走行する。本実施形態では、搬送車1は無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)である。搬送車1は「移動体」の一例である。
【0017】
図1に示すように、搬送車1は、車体3を有する。
図1及び
図2の例では、車体3は、略直方体形状を有する。ただし、車体3の形状は特に限定されない。
【0018】
図2及び
図3に示すように、搬送車1は、複数の回転駆動装置DVと、複数の車輪7とをさらに有する。本実施形態では、搬送車1は、一対の回転駆動装置DVと、4個の車輪7とを有する。4個の車輪7は、それぞれ、車体3の底部3aの4隅に配置される。各車輪7は、車体3の移動にともなって回転する。一対の回転駆動装置DVは、互いに独立して回転して、車体3を移動させる。一対の回転駆動装置DVのうち、一方の回転駆動装置DVの回転軸線AXと他方の回転駆動装置DVの回転軸線AXとが一直線上に位置するように、一対の回転駆動装置DVは、車体3の底部3aに配置される。
【0019】
一対の回転駆動装置DVの構成は同じである。従って、以下では、一対の回転駆動装置DVのうちの一方の回転駆動装置DVを説明する。
【0020】
図3に示すように、回転駆動装置DVは、主輪5と、第1駆動部DAと、第2駆動部DBとを有する。第1駆動部DA及び第2駆動部DBは主輪5を駆動する。その結果、主輪5は、回転軸線AXの周りに回転する。よって、回転軸線AXは主輪5の回転軸線でもある。第1駆動部DAは、軸方向ADにおける主輪5の一方側から主輪5に接触して、主輪5を駆動する。第2駆動部DBは、軸方向ADにおける主輪5の他方側から主輪5に接触して、主輪5を駆動する。
【0021】
第1駆動部DAは、第1駆動力伝達装置11Aと第1モータ17Aと、第1モータケース18Aとを有する。第1モータ17Aは第1回転軸171Aを有する。
【0022】
第2駆動部DBは、第2駆動力伝達装置11Bと、第2モータ17B、第2モータケース18Bとを有する。第2モータ17Bは第2回転軸171Bを有する。第2モータ17Bの構成は、第1駆動部DAの第1モータ17Aの構成と同様であり、説明を省略する。また、第2駆動力伝達装置11Bは、第1駆動部DAの第1駆動力伝達装置11Aを左右反転した構造を有しており、適宜説明を省略する。
【0023】
次に、
図4を参照して、回転駆動装置DVを説明する。
図4は、回転駆動装置DVを示す斜視図である。
図4に示すように、回転駆動装置DVにおいて、第1駆動部DAの第1駆動力伝達装置11Aは、略円盤形状を有している。第1駆動力伝達装置11Aは、軸方向ADにおける主輪5の一方側に配置される。第1駆動力伝達装置11Aは、回転可能に支持されている。第1駆動力伝達装置11Aは、第1モータ17Aによって駆動されて、回転軸線AXの周りに回転する。従って、回転軸線AXは第1駆動力伝達装置11Aの回転軸線でもある。そして、第1駆動力伝達装置11Aは、軸方向ADにおける主輪5の一方側から主輪5に接触して、主輪5を駆動する。
【0024】
第1駆動力伝達装置11Aが、回転軸線AXの周りに回転する。その結果、第1駆動力伝達装置11Aは、回転力に基づく駆動力を主輪5に伝達する。つまり、第1駆動力伝達装置11Aは、第1モータ17Aの駆動力を主輪5に伝達する。
【0025】
なお、第2駆動部DBの第2駆動力伝達装置11Bは、略円盤形状を有している。第2駆動力伝達装置11Bは、軸方向ADにおける主輪5の他方側に配置される。第2駆動力伝達装置11Bは、回転可能に支持されている。第2駆動力伝達装置11Bは、第2モータ17Bによって駆動されて、回転軸線AXの周りに回転する。従って、回転軸線AXは第2駆動力伝達装置11Bの回転軸線でもある。そして、第2駆動力伝達装置11Bは、軸方向ADにおける主輪5の他方側から主輪5に接触して、主輪5を駆動する。
【0026】
第1駆動力伝達装置11Aと第2駆動力伝達装置11Bとは、主輪5を軸方向ADから挟んでいる。また、第1駆動力伝達装置11Aと第2駆動力伝達装置11Bとは、主輪5を挟んで左右対称に配置される。さらに、第1駆動力伝達装置11Aと第2駆動力伝達装置11Bとは、主輪5を回転軸線AXの周りに回転可能に支持している。
【0027】
主輪5は、複数の被駆動ローラ51と、芯体53とを有する。芯体53は、回転軸線AXの周りに周方向CDに沿って延びる。芯体53は略円環形状を有する。複数の被駆動ローラ51の各々は略円筒形状を有する。複数の被駆動ローラ51は、芯体53に回転自在に支持される。具体的には、複数の被駆動ローラ51の各々は、自身の位置における芯体53の接線方向に沿った軸線の周りに回転自在である。以下、被駆動ローラ51が、自身の位置における芯体53の接線方向に沿った軸線の周りに回転することを「自転」と記載する場合がある。複数の被駆動ローラ51は、芯体53に、周方向CDに沿って間隔をあけて配置される。
【0028】
主輪5が回転軸線AXの周りに回転すると、複数の被駆動ローラ51の各々が、周方向CDに沿って回転移動される。以下、被駆動ローラ51が周方向CDに沿って回転移動されるときの被駆動ローラ51の周方向CDにおける位置を「回転移動位置」と記載する場合がある。複数の被駆動ローラ51の各々は、被駆動ローラ51の回転移動位置に応じて、床面又は地面と接触する。以下、被駆動ローラ51が床面又は地面と接触することを「接地」と記載する場合がある。被駆動ローラ51のローラ本体は、例えば、ゴム製である。
【0029】
次に、
図4及び
図5を参照して、第1駆動力伝達装置11Aの詳細を説明する。
図4に示すように、回転駆動装置DVは、一対の駆動力伝達部材110を有する。一対の駆動力伝達部材110は駆動力伝達部材110Aと駆動力伝達部材110Bとを有する。より具体的には、本実施形態では、回転駆動装置DVは第1駆動部DAを有し、第1駆動部DAは第1駆動力伝達装置11Aを有し、第1駆動力伝達装置11Aは駆動力伝達部材110を有する。同様に、本実施形態では、回転駆動装置DVは第2駆動部DBを有し、第2駆動部DBは第2駆動力伝達装置11Bを有し、第2駆動力伝達装置11Bは駆動力伝達部材110を有する。以下、「第1駆動力伝達部材110A」、及び「第2駆動力伝達部材110B」を総称して、単に「駆動力伝達部材110」と記載することがある。駆動力伝達部材110は略円盤形状を有する。駆動力伝達部材110は、例えば、金属及び硬質プラスチックのような高剛性材料により構成される。
【0030】
駆動力伝達部材110は、回転軸線AXの周りに回転可能である。詳しくは、第1モータ17Aの第1回転軸171Aが回転すると、駆動力伝達部材110が、回転軸線AXの周りに回転する。従って、回転軸線AXは、駆動力伝達部材110の回転軸線でもある。
【0031】
図5は、主輪5及び第2駆動部DBを示す斜視図である。
図5では、
図4の第1駆動部DAの配置される側から、主輪5及び第2駆動部DBを見ている。また、
図5では、理解を容易にするために、第1駆動部DAの図示を省略している。さらに、
図5では、図面を見易くするために、主輪5を二点鎖線で示している。
【0032】
図4及び
図5に示すように、第1駆動力伝達装置11Aは、複数の駆動ローラ120を有する。複数の駆動ローラ120は、駆動力伝達部材110に配置される。駆動力伝達部材110が回転軸線AXの周りに回転すると、複数の駆動ローラ120の各々が、周方向CDに沿って回転移動される。以下、駆動ローラ120が周方向CDに沿って回転移動されるときの駆動ローラ120の周方向CDにおける位置を「回転移動位置」と記載する場合がある。
【0033】
複数の駆動ローラ120の各々は、駆動ローラ120の回転移動位置に応じて、複数の被駆動ローラ51のいずれかと接触する。具体的には、少なくとも、駆動ローラ120は、最下部に位置して接地している被駆動ローラ51に接触する。この場合、駆動ローラ120の外周面が被駆動ローラ51の外周面に接触する。その結果、駆動ローラ120と被駆動ローラ51との間の摩擦によって、駆動力伝達部材110の回転に基づく駆動力が、駆動ローラ120から被駆動ローラ51に伝達される。換言すれば、複数の駆動ローラ120は、主輪5に駆動力を伝達する。更に換言すれば、複数の駆動ローラ120は、主輪5に推進力を伝達する。
【0034】
具体的には、複数の駆動ローラ120の各々は、回転軸線AXの周りの主輪5の回転方向に対して、直交及び平行のいずれでもない方向に延在する中心軸線(以下、「中心軸線CT」と記載する。)の周りに回転可能に配置されている。つまり、複数の駆動ローラ120の中心軸線CTは、回転軸線AXの周りの主輪5の回転方向に対して傾斜し、回転軸線AXに対してねじれの関係を有する。
【0035】
回転駆動装置DVは、一対のキャリア13と、一対の減速部と、少なくとも1つの結合部材とをさらに有する。
【0036】
本明細書において、第1駆動部DAのキャリア13を「第1キャリア13A」と記載し、第2駆動部DBのキャリア13を「第2キャリア13B」と記載する場合がある。一対のキャリア13は、第1キャリア13Aと、第2キャリア13Bとを有する。
【0037】
第2駆動部DBは、第2キャリア13Bと、少なくとも1つの結合部材14Bと、減速部とをさらに有する。本実施形態では、第2駆動部DBは、3つの結合部材14Bを有する。結合部材14Bは、例えば、ボルトである。
【0038】
第1駆動部DAも同様に、第1キャリア13Aと、少なくとも1つの結合部材14Aと、減速部とをさらに有する。本実施形態では、第1駆動部DAは、3つの結合部材14Aを有する。
【0039】
第1キャリア13Aと第2キャリア13Bとは、少なくとも1つの結合部材14A及び少なくとも1つの結合部材14Bを介して連結される。従って、第1駆動部DAと第2駆動部DBとが、少なくとも1つの結合部材14A及び少なくとも1つの結合部材14Bを介して連結される。
【0040】
引き続き、
図4及び
図5を参照して、主輪5の移動方向の制御を説明する。
図4に示すように、第1駆動力伝達装置11Aの駆動力伝達部材110を「駆動力伝達部材110A」と記載し、第2駆動力伝達装置11Bの駆動力伝達部材110を「駆動力伝達部材110B」と記載する場合がある。
【0041】
図4に示すように、第1モータ17A及び第2モータ17Bによって、駆動力伝達部材110Aの回転方向及び回転速度と、駆動力伝達部材110Bの回転方向及び回転速度とを、独立して制御することで、主輪5の移動方向が制御される。
【0042】
具体的には、第1モータ17A及び第2モータ17Bが同一回転方向及び同一回転速度で駆動されている場合には、駆動力伝達部材110Aと駆動力伝達部材110Bとが、同一回転速度で同一回転方向に回転し、主輪5が回転軸線AXの周りに回転する。この場合は、駆動力伝達部材110Aと駆動力伝達部材110Bとに回転速度差が生じないため、主輪5の被駆動ローラ51が自転せず、主輪5は、真っ直ぐに前進又は後進する。
【0043】
一方、第1モータ17A及び第2モータ17Bが、異なった回転方向及び/又は異なった回転速度で駆動されている場合には、駆動力伝達部材110Aと駆動力伝達部材110Bとに回転速度差が生じる。
【0044】
この場合、駆動力伝達部材110Aの回転力による円周方向の力に直交する分力が、駆動力伝達部材110Aの駆動ローラ120(
図5)と主輪5の被駆動ローラ51との接触面に作用する。加えて、駆動力伝達部材110Bの回転力による円周方向の力に直交する分力が、駆動力伝達部材110Bの駆動ローラ120と主輪5の被駆動ローラ51との接触面に作用する。
【0045】
従って、主輪5が回転軸線AXの周りに回転することなく、被駆動ローラ51が自転するか、又は、主輪5が回転軸線AXの周りに回転しつつ、被駆動ローラ51が自転するかする。その結果、主輪5は、左右方向又は斜め方向に移動する。
【0046】
なお、第1駆動力伝達装置11A及び第2駆動力伝達装置11Bは、駆動力伝達部材110Aの複数の駆動ローラ120と、駆動力伝達部材110Bの複数の駆動ローラ120とで主輪5を挟むようにして、主輪5を回転軸線AXの周りに回転可能に支持している。
【0047】
次に、
図6A及び
図6Bを参照して、駆動ローラ120を説明する。
図6Aは、駆動ローラ120を示す斜視図である。
図6Bは、駆動ローラ120を示す上面図である。
図6A及び
図6Bに示すように、駆動ローラ120は、ローラ本体121と、軸123とを有する。ローラ本体121は、略円板形状を有する。ローラ本体121は、例えば、金属及び硬質プラスチックのような高剛性材料により構成される。軸123は、中心軸線CT上に配置される。つまり、軸123は、中心軸線CTに沿って延びている。軸123は、略円柱形状を有する。軸123は、ローラ本体121を貫通して、ローラ本体121に固定される。軸123は、例えば、金属及び硬質プラスチックのような高剛性材料により構成される。
【0048】
ここで、駆動力伝達装置11(
図5)は、1個の駆動ローラ120に対して、一対のブッシュBHと、一対のシム125とを有する。第1駆動力伝達装置11Aは、複数の駆動ローラ120を有するため、複数のブッシュBHと、複数のシム125とを有する。
【0049】
一対のブッシュBHは、駆動ローラ120を中心軸線CTの周りに回転可能に支持する。具体的には、一対のブッシュBHのうち、一方のブッシュBHは、軸123の一方端部を回転可能に支持し、他方のブッシュBHは、軸123の他方端部を回転可能に支持する。ブッシュBHは、例えば、金属及び硬質プラスチックのような高剛性材料により構成される。
【0050】
一対のシム125の各々は、ゴムのような弾性部材によって構成される。そして、一対のシム125のうち、一方のシム125は、ローラ本体121の一方の側面121aとブッシュBHとで挟持され、他方のシム125は、ローラ本体121の他方の側面121aとブッシュBHとで挟持される。その結果、駆動力伝達部材110が回転軸線AXの周りに回転している時の駆動ローラ120を起因とする音の発生を抑制できる。
【0051】
図7を参照して、回転駆動装置DVについてさらに説明する。
図7は、
図4のVII−II線に沿った回転駆動装置DVの断面図である。
【0052】
図7に示すように、回転駆動装置DVは、一対の駆動力伝達部材(駆動力伝達部材110A及び駆動力伝達部材110B)と、一対の減速部15(第1減速部15A及び第2減速部15B)と、一対のキャリア13(第1キャリア13A及び第2キャリア13B)と、少なくとも1つの結合部材(結合部材14A及び結合部材14B)とを有する。
【0053】
第1駆動部DAは、第1駆動力伝達装置11Aと、第1キャリア13Aと、第1減速部15Aと、第1モータ17Aと、第1モータケース18Aとを有する。第1モータ17Aは、第1モータケース18Aに収容される。
【0054】
第2駆動部DBは、第2駆動力伝達装置11Bと、第2キャリア13Bと、第2減速部15Bと、第2モータ17Bと、第2モータケース18Bとを有する。第2モータ17Bは、第2モータケース18Bに収容される。第2駆動部DBは、第1駆動部DAと同様の構成を有するため、適宜説明を省略する。
【0055】
第1モータ17Aは、第1回転軸171Aを有する。第2モータ17Bは、第2回転軸171Bを有する。第1回転軸171A及び第2回転軸171Bは、「入力軸」の一例である。
【0056】
第1減速部15Aは、第1太陽歯車151Aと、複数の第1遊星歯車153Aと、第1内歯車155Aとを有する。具体的には、第1減速部15Aは2つの第1遊星歯車153Aを有する。なお、第1減速部15Aは、3つ以上の第1遊星歯車153Aを有していてもよい。
【0057】
同様に、第2減速部15Bは、第2太陽歯車151Bと、複数の第2遊星歯車153Bと、第2内歯車155Bとを有する。具体的には、第2減速部15Bは2つの第2遊星歯車153Bを有する。なお、第2減速部15Bは、3つ以上の第2遊星歯車153Bを有していてもよい。以下、「第1太陽歯車151A」、及び「第2太陽歯車151B」を総称して、単に「太陽歯車151」と記載することがある。また、以下、「第1遊星歯車153A」、及び「第2遊星歯車153B」を総称して、単に「遊星歯車153」と記載することがある。また、以下、「第1内歯車155A」、及び「第2内歯車155B」を総称して、単に「内歯車155」と記載することがある。
【0058】
減速部15は、太陽歯車151と複数の遊星歯車153とを互いに接触させながら回転させることで動力を伝達する。つまり、減速部15は、いわゆる遊星歯車型の減速機である。詳しくは、減速部15は、スター型の遊星歯車型の減速機である。具体的には、複数の遊星歯車153の各々の外歯は、内歯車155の内歯と噛み合う。内歯車155は、駆動力伝達部材110の一部を構成する。従って、複数の遊星歯車153が回転すると、駆動力伝達部材110が回転する。
【0059】
減速部15は、回転数N1の回転運動を、回転数N1よりも低い回転数N2の回転運動に変換する。回転数N1及び回転数N2は、単位時間当たりの回転運動の回転数を示す。本実施形態では、減速部15は、回転軸171の回転速度を減速させ、減速した回転速度で駆動伝達部材を回転させる。
【0060】
一対のキャリア13は、減速部15の少なくとも一部を収容する。詳しくは、第1キャリア13Aは、第1減速部15Aの少なくとも一部を収容する。本実施形態では、第1キャリア13Aは、第1回転軸171Aの一部、第1太陽歯車151A、複数の第1遊星歯車153Aを収容する。同様に、第2キャリア13Bは、第2回転軸171Bの一部、第2太陽歯車151B、複数の第2遊星歯車153Bを収容する。一対のキャリア13は、軸方向ADにおいて互いに対向する。詳しくは、第1キャリア13Aと第2キャリア13Bとは、軸方向ADにおいて互いに対向する。
【0061】
第1回転軸171Aは、第1減速部15Aの入力軸である。第1回転軸171Aは、回転軸線AX上に配置され、軸方向ADに沿って延びる。第1回転軸171Aは略柱状である。「柱状」は例えば「円柱状」である。第1回転軸171Aは、駆動源である第1モータ17Aに接続される。第1モータ17Aを駆動させると、回転軸線AXを中心として、第1回転軸171Aが回転数N1で回転する。
【0062】
太陽歯車151は駆動力伝達部材110の径方向RD内側に配置される。太陽歯車151は回転軸線AXを中心として回転する。太陽歯車151は略円柱状である。太陽歯車151は軸方向ADに沿って延びる。太陽歯車151は、第1回転軸171Aと軸方向ADに結合される。従って、第1回転軸171Aが回転数N1で回転すると、太陽歯車151は回転数N1で回転する。本実施形態では、回転軸171と太陽歯車151とは、単一の部材である。なお、第1回転軸171Aと太陽歯車151とは、別部材であってもよい。
【0063】
複数の遊星歯車153は、太陽歯車151の回りにY軸方向に沿って配置されている。すなわち、本実施形態では、複数の遊星歯車153は、太陽歯車151の回りに水平方向に沿って配置されている。本実施形態では、複数の遊星歯車153は、太陽歯車151の回りに周方向CDに沿って等間隔に配置されている。複数の遊星歯車153の各々の外歯は、太陽歯車151の外歯に噛み合う。従って、太陽歯車151が回転すると、複数の遊星歯車153の各々が回転する。
【0064】
複数の遊星歯車153は駆動力伝達部材110の径方向RD内側に配置される。複数の遊星歯車153の各々の外歯は、内歯車155に接触する。内歯車155は、駆動力伝達部材110の一部を構成する。従って、複数の遊星歯車153が回転すると、駆動力伝達部材110が回転する。
【0065】
第1キャリア13Aは、複数の第1遊星歯車153Aを自転可能に支持する。
【0066】
具体的には、第1キャリア13Aは、複数のキャリアピン159Aを有する。本実施形態では、第1キャリア13Aは、2つのキャリアピン150Bを有する。
【0067】
複数のキャリアピン159Aは、第1太陽歯車151Aの回りに、周方向CDに沿って等間隔に配置されている。キャリアピン159Aは略柱状である。「柱状」は例えば「円柱状」である。キャリアピン159Aの各々は、第1キャリア13Aに固定される。
【0068】
複数のキャリアピン159Aの各々は、第1遊星歯車153Aを軸方向ADに貫通し、第1遊星歯車153Aを回転可能に支持する。
【0069】
次に、
図8を参照して、第1キャリア13Aと第2キャリアとの結合について説明する。
図8は、
図4のVIII−III線に沿った回転駆動装置DVの断面図である。
【0070】
図8に示すように、第1キャリア13A及び第2キャリア13Bは、直接に少なくとも1つの結合部材(結合部材14A及び結合部材14B)で結合している。詳しくは、結合部材14Aの一端は、第1キャリア13Aに位置する。一方、結合部材14Bの一端は、第2キャリア13Bに位置する。同様に、結合部材14Bの一端は、第1キャリア13Aに位置する。一方、結合部材14Bの一端は、第2キャリア13Bに位置する。従って、結合部材14A及び結合部材14Bを介して、第1キャリア13A及び第2キャリア13Bを連結している。その結果、一対のキャリア(第1キャリア13A及び第2キャリア13B)を容易に連結することができる。
【0071】
図9A〜
図11を参照して、キャリア13についてさらに説明する。
図9A及び
図9Bは、キャリア13を示す斜視図である。
図10A及び
図10Bは、キャリア13を示す側面図である。
図11は、キャリア13を示す正面図である。第1キャリア13Aと第2キャリア13Bは同様な構成を有するため、適宜説明を省略する。
【0072】
図9A及び
図9Bに示すように、第1キャリア13Aは、第1本体部135Aと、第1突出部134Aと、軸挿入部139とを有する。第1本体部135Aは、略円筒形状を有する。第1突出部134Aは、第1本体部135Aから第2キャリア13B側に突出する。軸挿入部139には、第1モータ17Aの第1回転軸171A(
図7及び
図8)が挿入される。
【0073】
同様に、第2キャリア13Bは、第2本体部135Bと、第2突出部134Bと、軸挿入部139とを有する。第2本体部135Bは、略円筒形状を有する。第2突出部134Bは、第2本体部135Bから第1キャリア13A側に突出する。軸挿入部139には、第2モータ17Bの第2回転軸171B(
図7及び
図8)が挿入される。
【0074】
図9A〜
図10Bに示すように、第1キャリア13Aには、複数の貫通孔(貫通孔132a、貫通孔132b及び貫通孔132c)と、複数の螺合孔(螺合孔136a、螺合孔136b及び螺合孔136c)とが形成されている。
【0075】
本実施形態では、第1キャリア13Aには、3つの貫通孔が形成されている。本明細書において、貫通孔132a、貫通孔132b及び貫通孔132cを、貫通孔132と総称する場合がある。貫通孔132は、第1本体部135Aを貫通する。貫通孔132には、結合部材14Aが挿入可能である。
【0076】
本実施形態では、第1キャリア13Aには、3つの螺合孔が形成されている。詳しくは、螺合孔136a、螺合孔136b及び螺合孔136cは、第1本体部135Aに形成されている。本明細書において、螺合孔136a、螺合孔136b及び螺合孔136cを螺合孔136と総称する場合がある。螺合孔136は、軸挿入部139が位置する側と反対側に形成される。すなわち、螺合孔136は、第2キャリア13Bと対向する側に形成される。螺合孔136は、結合部材14が螺合可能である。
【0077】
同様に、第2キャリア13Bには、複数の貫通孔(貫通孔132a、貫通孔132b及び貫通孔132c)と、複数の螺合孔(螺合孔136a、螺合孔136b及び螺合孔136c)とが形成されている。
【0078】
本実施形態では、第2キャリア13Bには、3つの貫通孔が形成されている。本明細書において、貫通孔132a、貫通孔132b及び貫通孔132cを、貫通孔132と総称する場合がある。貫通孔132は、第2本体部135Bを貫通する。貫通孔132には、結合部材14Bが挿入可能である。
【0079】
本実施形態では、第2キャリア13Bには、3つの螺合孔が形成されている。詳しくは、螺合孔136a、螺合孔136b及び螺合孔136cは、第2本体部135Bに形成されている。本明細書において、螺合孔136a、螺合孔136b及び螺合孔136cを螺合孔136と総称する場合がある。螺合孔136は、軸挿入部139が位置する側と反対側に形成される。すなわち、螺合孔136は、第2キャリア13Bと対向する側に形成される。螺合孔136は、結合部材14が螺合可能である。
【0080】
第1キャリア13Aにおいて軸方向ADからみた場合、少なくとも1つの貫通孔132は、少なくとも1つの螺合孔136と回転軸線AXを中心に、点対称となる位置に配置される。本実施形態では、第1キャリア13Aにおいて軸方向ADからみた場合、貫通孔132a、貫通孔132b及び貫通孔132cは、螺合孔136a、螺合孔136b及び螺合孔136cと回転軸線AXを中心に、点対称となる位置に配置される。従って、キャリアを回転させて対向させることによって、第1キャリアと第2キャリアとの部材を共用化することができる。
【0081】
同様に、第2キャリア13Bにおいて軸方向ADからみた場合、少なくとも1つの貫通孔132は、少なくとも1つの螺合孔136と回転軸線AXを中心に、点対称となる位置に配置される。本実施形態では、第2キャリア13Bにおいて軸方向ADからみた場合、貫通孔132a、貫通孔132b及び貫通孔132cは、螺合孔136bと回転軸線AXを中心に、点対称となる位置に配置される。従って、キャリアを回転させて対向させることによって、第1キャリアと第2キャリアとの部材を共用化することができる。
【0082】
第1本体部135Aには、固定孔133a〜固定孔133dと、開口137と、固定孔138a、固定孔138bとがさらに形成される。
【0083】
固定孔133a〜固定孔133dには、固定部材が挿入可能である。固定部材は、例えば、ビスである。固定孔133a〜固定孔133dに固定部材が挿入されることによって、第1モータケース18Aと第1キャリア13Aとが固定される。
【0084】
開口137は、第1遊星歯車153Aを挿入するための開口である。第1キャリア13Aに第1遊星歯車153Aを取り付けた状態で、第1遊星歯車153Aの一部は、開口137から露出している。
【0085】
固定孔133a〜固定孔133dには、固定部材が挿入可能である。固定部材は、例えば、ビスである。固定孔133a〜固定孔133dに固定部材が挿入されることによって、第1モータケース18Aと第1キャリア13Aとが固定される。
【0086】
同様に、第2本体部135Bには、固定孔133a〜固定孔133dと、開口137と、固定孔138a、固定孔138bとがさらに形成される。
【0087】
図12を参照して、回転駆動装置DVについてさらに説明する。
図12は、回転駆動装置DVの第1キャリア13A及び第2キャリア13B近傍の分解斜視図を示す。
図12では、第1キャリア13Aと、第2キャリア13Bと、結合部材14Aと、結合部材14Bと、芯出し部材21と、第1調整部材23Aと、第2調整部材23Bと、シール部材25と、第1軸受部材156Aと、第2軸受部材156Bとを示している。
【0088】
図12に示すように、回転駆動装置DVは、芯出し部材21と、第1調整部材23Aと、第2調整部材23Bと、シール部材25と、第1軸受部材156Aと、第2軸受部材156Bとをさらに有する。第1調整部材23Aと、第2調整部材23Bと、シール部材25とについては、
図13A〜
図19を参照して後述する。
【0089】
第1キャリア13Aの貫通孔132a〜貫通孔132cと、第2キャリア13Bの螺合孔136a〜螺合孔136cとは、軸方向ADにおいて、対向した位置に位置する。従って、第1キャリア13Aの貫通孔132a〜貫通孔132cに結合部材14Aを挿入し、螺合孔136a〜螺合孔136cに結合部材14Aを螺合することによって、容易に一対のキャリアを連結することができる。
【0090】
同様に、第2キャリア13Bの貫通孔132a〜貫通孔132cと、第2キャリア13Bの螺合孔136a〜螺合孔136cとは、軸方向ADにおいて、対向した位置に位置する。従って、第2キャリア13Bの貫通孔132a〜貫通孔132cに結合部材14Bを挿入し、螺合孔136a〜螺合孔136cに結合部材14Bを螺合することによって、容易に一対のキャリアを連結することができる。なお、第2キャリア13Bの貫通孔132a〜貫通孔132cと、第2キャリア13Bの螺合孔136a〜螺合孔136cとは、
図12では隠れていて見えていない。
【0092】
図13A及び
図13Bに示すように、芯出し部材21は、環状である。本実施形態では、芯出し部材21は、円環状である。芯出し部材21は、内周面212と、外周面214とを有する。芯出し部材21は、例えば、金属により形成される。
【0093】
図14及び
図14Bに示すように、回転駆動装置DVは、芯出し部材21をさらに有する。芯出し部材21は、一対のキャリア13の軸芯を同軸にする。詳しくは、芯出し部材21は、第1キャリア13Aの軸芯と第2キャリア13Bの軸芯とが一直線上に並ぶようにする。従って、一対のキャリアの軸芯を精度よく同軸にすることができる。
【0094】
図14Bに示すように、第1突出部134Aと第2突出部134Bとは互いに対向している。芯出し部材21の内周面212は、第1突出部134A及び第2突出部134Bと接触する。従って、共通の部材で第1キャリア13Aと第2キャリア13Bとの軸芯を同軸にすることができる。その結果、一対のキャリア13の軸芯を精度よく同軸にすることができる。
【0095】
第1軸受部材156Aは、第1キャリア13Aに取り付けられ、第1駆動力伝達部材110Aを回転可能に支持する。第1軸受部材156Aは、内周部1562と、外周部1564とを有する。第2軸受部材156Bは、第2キャリア13Bに取り付けられ、第2駆動力伝達部材110Bを回転可能に支持する。第2軸受部材156Bは、内周部1562と、外周部1564とを有する。
【0096】
芯出し部材21は、軸方向ADにおいて第1軸受部材156Aと第2軸受部材156Bとに挟まれる。従って、第1軸受部材156Aと第2軸受部材156Bとの距離をあけることができる。
【0097】
回転駆動装置DVは、さらに一対の調整部材23を有する。一対の調整部材23は、第1調整部材23Aと第2調整部材23Bとを有する。調整部材23は、第1軸受部材156A及び第2軸受部材156Bの少なくとも一方と芯出し部材21との間にある。詳しくは、第1調整部材23Aは、第1軸受部材156Aと芯出し部材21との間にある。第2調整部材23Bは、第2軸受部材156Bと芯出し部材21との間にある。なお、回転駆動装置DVは、調整部材23を1つのみ有していてもよい。この場合、調整部材23は、第1軸受部材156Aと芯出し部材21との間、又は、第2軸受部材156Bと芯出し部材21との間のいずれか一方にある。芯出し部材21は、調整部材23を介して、第1軸受部材156Aと第2軸受部材156Bとに挟まれる、従って、主輪5に付与される予圧を容易に調整することができる。
【0098】
次に、
図15A〜
図16Bを参照して、芯出し部材21の変形例について説明する。
図15Aは、芯出し部材21を示す斜視図である。
図15Bは、芯出し部材21を示す断面図である。
図16A及び
図16Bは、芯出し部材21の近傍の断面図である。
【0099】
図15A及び
図15Bに示すように、芯出し部材21は、環状である。本変形例では、芯出し部材21は、略円環状である。芯出し部材21は、平坦部216と、突起部217とを有する。平坦部216は平坦状である。突起部217は、平坦部216から突起する。
【0100】
図16A及び
図16Bに示すように、芯出し部材21は、第1軸受部材156Aの内周部1562と、第2軸受部材156Bの内周部1562と接触する。従って、一対のキャリアの軸芯を精度よく同軸にすることができる。
【0101】
次に、
図17A〜
図18Bを参照して、芯出し部材21の別の変形例について説明する。
図17Aは、芯出し部材21を示す斜視図である。
図17Bは、芯出し部材21を示す断面図である。
図18A及び
図18Bは、芯出し部材21の近傍の断面図である。
【0102】
図17A及び
図17Bに示すように、芯出し部材21は、略円板状である。芯出し部材21は、平坦部216と、突起部217とを有する。平坦部216と、突起部217とを有する。平坦部216は平坦状である。突起部217は、平坦部216から突起する。芯出し部材21には、複数の螺合孔218が形成されている。本変形例では、芯出し部材21には、3つの螺合孔218aと、3つの螺合孔218bとが形成されている。
【0103】
図18Aに示すように、第1キャリア13Aは、少なくとも1つの結合部材14Aで芯出し部材21と結合している。詳しくは、結合部材14Aが芯出し部材21に螺合することによって、第1キャリア13Aは芯出し部材21と結合している。本変形例では、第1キャリア13Aは、3つの結合部材14Aで芯出し部材21と結合している。また、第2キャリア13Bは、少なくとも1つの結合部材14Bで芯出し部材21と結合している。詳しくは、結合部材14Bが芯出し部材21に螺合することによって、第2キャリア13Bは芯出し部材21と結合している。本変形例では、第2キャリア13Bは、3つの結合部材14Bで芯出し部材21と結合している。
【0104】
本変形例では、第1キャリア13A及び第2キャリア13Bは、間接に少なくとも1つの結合部材14で結合している。詳しくは、第1キャリア13Aは、少なくとも1つの結合部材14Aで芯出し部材21と結合している。第2キャリア13Bは、少なくとも1つの結合部材14Bで芯出し部材21と結合している。従って、一対のキャリア13を容易に間接的に連結することができる。
【0105】
図19を参照してシール部材25について説明する。
図19は、芯出し部材21の近傍の断面図である。
【0106】
図19に示すように、回転駆動装置DVは、シール部材25をさらに有することが好ましい。シール部材25は、芯出し部材21の内周面212と、第1突出部134Aと、第2突出部134Bとによって形成される空間に配置される。シール部材25は、例えば、Oリングである。シール部材25は、例えば、ゴムのような弾性部材である。シール部材25は、芯出し部材21の内周面212と、第1突出部134Aと、第2突出部134Bとに接触する。従って、芯出し部材21の内周面212と、第1突出部134Aと、第2突出部134Bとの間に生じる隙間を埋めることができる。その結果、シール部材25によって、回転駆動装置の外部から回転駆動装置の内部に雨水が入ることを抑制することができる。また、シール部材によって、回転駆動装置の内部から、油が漏れることを抑制することができる。
【0107】
以上、図面(
図1〜
図19)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。