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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-163195(P2021-163195A)
(43)【公開日】2021年10月11日
(54)【発明の名称】遠隔管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20210913BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20210913BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20210913BHJP
【FI】
   G06Q10/00 300
   G06F13/00 351N
   H04Q9/00 311J
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-63938(P2020-63938)
(22)【出願日】2020年3月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】兒玉 芳弘
【テーマコード(参考)】
5B089
5K048
5L049
【Fターム(参考)】
5B089GA11
5B089GB02
5B089HA13
5B089JA35
5B089JB16
5B089KA13
5K048BA21
5K048BA34
5K048DB01
5K048DC01
5K048EB08
5K048EB12
5K048FB04
5K048FB05
5K048FB09
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA03
5K048HA21
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】引継ぎに必要な機器の状況を特別な作業を行うことなく日々に作業の過程で蓄積でき、必要な情報を効率的に引き継ぐことができる遠隔管理システムを提供する。
【解決手段】遠隔管理システムは、操作端末装置と、サーバ部と、管理対象機器とを備える。操作端末装置と管理対象機器とは、サーバ部を介して通信を行う。サーバ部は、操作端末装置から状況情報要求が行われた場合に、管理対象機器の運転状況の情報を、管理対象機器の識別情報と発生日時と対応づけて記憶し、操作端末装置から管理対象機器の識別情報を指定した作業履歴要求が行われる場合に、記憶されている管理対象機器の運転状況の情報に基づいて、作業履歴を作成し、操作端末装置は、サーバ部から作業履歴を取得し、表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作端末装置と、サーバ部と、管理対象機器とを備え、前記操作端末装置と前記管理対象機器とは、前記サーバ部を介して通信を行う遠隔管理システムであって、
前記サーバ部は、
前記操作端末装置から状況情報要求が行われた場合に、前記管理対象機器の運転状況の情報を、前記管理対象機器の識別情報と発生日時と対応づけて記憶し、
前記操作端末装置から管理対象機器の識別情報を指定した作業履歴要求が行われる場合に、記憶されている前記管理対象機器の前記運転状況の情報に基づいて、作業履歴を作成し、
前記操作端末装置は、
前記サーバ部から前記作業履歴を取得し、表示する、遠隔管理システム。
【請求項2】
前記遠隔管理システムは、
前記管理対象機器のメンテナンスを担当する人員とメンテナンスを担当する前記人員以外の人員とを判別する使用者判別部をさらに備え、
前記サーバ部は、前記操作端末装置から前記状況情報要求が行われた場合に、管理対象機器の運転状況の情報を、該操作端末装置の使用者識別情報と対応づけて記憶し、
前記サーバ部は、前記作業履歴要求を作成する場合、前記使用者判別部によって、サーバ部に記憶されている運転状況の情報に対応づけられた使用者識別情報が、メンテナンスを担当する人員の使用者識別情報であると判定される運転状況の情報に基づいて、前記作業履歴を作成する、請求項1に記載の遠隔管理システム。
【請求項3】
前記サーバ部は、前記操作端末装置から保守情報が通知された場合に、前記管理対象機器の保守情報を、前記管理対象機器の識別情報と発生日時と対応づけて記憶し、
前記サーバ部は、前記操作端末装置から管理対象機器の識別情報を指定した作業履歴要求が行われる場合に、記憶されている前記管理対象機器の前記識別情報と前記管理対象機器の前記保守情報とを対応づけた作業履歴を、さらに作成する、請求項1又は請求項2に記載の遠隔管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
熱供給設備等における機器と管理拠点又は管理センターの制御装置との間を、通信回線を介して通信可能とし、熱供給設備等に異常が発生すると、制御装置は、熱供給設備等の機器から送信された異常発生データを受信し、受信した異常発生データをウェブ・サーバーに蓄積し、ウェブ・サーバーに蓄積された異常発生データをメンテナンス員が所持する携帯端末により閲覧することが可能な保守管理方法が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−298270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ボイラなどの管理対象機器のメンテナンスを担当する人員が、勤務時間終了、休暇取得、或いは配置転換などにより、別の人員に担当する管理対象機器の引継ぎを行う場合、引継ぎ情報としてはサーバ等に単に蓄積された管理対象機器の運転情報だけでは不十分であり、引継時点までになされたメンテナンスに関する情報と関連付けて整理されることが必要とされる。しかしながら、引継ぎを行う人員が引継ぎ作業の情報整理に時間を割くことは難しく、また、引継ぎを受けた人員が引継ぎ後に作業状況に応じてサーバに蓄積されたデータを検索していたのでは効率的にメンテナンス作業を行うことができない。
上述した問題点に鑑み、本発明は、引継ぎに必要な機器の状況を特別な作業を行うことなく日々の作業過程で蓄積し、必要な情報を効率的に引き継ぐことができる遠隔管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、操作端末装置と、サーバ部と、管理対象機器とを備え、前記操作端末装置と前記管理対象機器とは、前記サーバ部を介して通信を行う遠隔管理システムであって、前記サーバ部は、前記操作端末装置から状況情報要求が行われた場合に、前記管理対象機器の運転状況の情報を、前記管理対象機器の識別情報と発生日時と対応づけて記憶し、前記操作端末装置から管理対象機器の識別情報を指定した作業履歴要求が行われる場合に、記憶されている前記管理対象機器の前記運転状況の情報に基づいて、作業履歴を作成し、前記操作端末装置は、前記サーバ部から前記作業履歴を取得し、表示する、遠隔管理システムである。
【0006】
また、本発明の一態様は、上記の遠隔管理システムにおいて、前記管理対象機器のメンテナンスを担当する人員とメンテナンスを担当する前記人員以外の人員とを判別する使用者判別部をさらに備え、前記サーバ部は、前記操作端末装置から前記状況情報要求が行われた場合に、管理対象機器の運転状況の情報を、該操作端末装置の使用者識別情報と対応づけて記憶し、前記サーバ部は、前記作業履歴要求を作成する場合、前記使用者識別部によって、サーバ部に記憶されている運転状況の情報に対応づけられた使用者識別情報が、メンテナンスを担当する人員の使用者識別情報であると判定される運転状況の情報に基づいて、前記作業履歴を作成する。
【0007】
また、本発明の一態様は、上記の遠隔管理システムにおいて、前記サーバ部は、前記操作端末装置から保守情報が通知された場合に、前記管理対象機器の保守情報を、前記管理対象機器の識別情報と発生日時と対応づけて記憶し、前記サーバ部は、前記操作端末装置から管理対象機器の識別情報を指定した作業履歴要求が行われる場合に、記憶されている前記管理対象機器の前記識別情報と前記管理対象機器の前記保守情報とを対応づけた作業履歴を、さらに作成する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、日頃のメンテナンス作業のなかで、メンテナンスの人員が取得あるいは入力する情報を利用し、特別な作業を行うことなく引継ぎに必要な情報を蓄積し、引継ぎ時に使うことで、メンテナンスの人員の交代などに伴う情報の引継を効率的に行う遠隔管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態の遠隔管理システムの一例を示す図である。
図2】本実施形態の遠隔管理システムに含まれるサーバ部と、操作端末装置と、管理対象機器とを示す図である。
図3】本実施形態の遠隔管理システムにおいて、運転状況の情報を取得する一例を示す図である。
図4】本実施形態の遠隔管理システムにおいて、作業履歴要求を取得する一例を示す図である。
図5】本実施形態の変形例1の遠隔管理システムの動作の一例を示す図である。
図6】本実施形態の変形例2の遠隔管理システムの動作の一例を示す図である。
図7】機器状況一覧の一例を示す図である。
図8】作業履歴情報の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本実施形態の遠隔管理システムを、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
【0011】
(実施形態)
図1は、実施形態の遠隔管理システムの一例を示す図である。実施形態の遠隔管理システムは、サーバ部100と、操作端末装置200と、管理対象機器300−1〜管理対象機器300−m、管理対象機器300−m+1〜管理対象機器300−n(nは、n>mの整数)と、管理装置400とを備える。
サーバ部100と、操作端末装置200とは、VPNを経由して互いに接続される。サーバ部100と、管理対象機器300−1〜管理対象機器300−nとは、クローズドネットワークCNWを介して互いに接続される。クローズドネットワークCNWは、インターネットと、物理的に分離されたネットワークである。クローズドネットワークCNWの一例は、携帯電話ネットワークである。また、サーバ部100と、管理対象機器300−1から管理対象機器300−nの各々とが、アナログ回線で接続されてもよいし、PHS(personal handy-phone system)の通信網を介して接続されてもよい。サーバ部100と、管理装置400とは、クローズドネットワークCNWを介して互いに接続される。管理装置400と、管理対象機器300−m+1から管理対象機器300−nの各々とが、アナログ回線で接続されてもよいし、PHSの通信網を介して接続されてもよい。
【0012】
操作端末装置200は、人員が管理対象機器300−1から管理対象機器300−nのいずれかの状況情報を要求する操作を行うことによって、指定された管理対象機器の運転状況情報を要求するための状況情報要求を作成する。ここで、人員とは、本遠隔管理システムを利用する者をいう。操作端末装置200は、作成した状況情報要求を、サーバ部100へ送信する。
【0013】
サーバ部100は、操作端末装置200が送信した状況情報要求を受信する。サーバ部100は、受信した状況情報要求に基づいて、指定された管理対象機器の運転状況を示す情報を含む機器状況情報を取得するとともに、その機器状況情報をサーバ部100が受信した年月日などの日付及び時刻を発生日時情報として取得する。運転状況は、燃焼段階、水位等の状態と継続時間の情報、流体(燃料・水・蒸気)の圧力と温度、電機部品および検出部の電流・電圧、およびスイッチ類等部品の動作回数・動作時間などを含む。また、サーバ部100は、指定された管理対象機器がその機器状況情報を作成した年月日などの日付及び時刻を発生日時情報として取得してもよい。以下、サーバ部100が、指定された管理対象機器がその機器状況情報を作成した年月日などの日付及び時刻を発生日時情報として取得する場合について説明を続ける。ここで、運転状況の情報には、リアルタイムデータ、指定された管理対象機器に記憶されている過去データ及びアラーム記録などのデータが含まれる。また、運転状況の情報には、指定された管理対象機器が取得した発生日時情報が含まれてもよい。
【0014】
サーバ部100は、指定された管理対象機器の機器状況情報を、操作端末装置200の使用者識別情報(使用者IDなど)と指定された管理対象機器の識別情報と発生日時情報と対応づけて、記憶部に記憶する。また、機器状況情報と機器状況情報要求のカテゴリ(機器データ、操作ログ、異常データなど)とを対応づけて記憶してもよい。サーバ部100は、機器状況情報の記憶が完了したことを示す情報を含む状況情報応答を作成し、作成した状況情報応答を、操作端末装置200へ送信する。
操作端末装置200は、サーバ部100が送信した状況情報応答を受信する。操作端末装置200は、受信した状況情報応答に含まれる機器状況情報の記憶が完了したことを示す情報を表示する。
【0015】
操作端末装置200は、操作端末装置を使用する人員の所属拠点(支店、営業所、オンラインセンターなど)が管理する管理対象機器の情報を機器状況一覧として、管理対象機器グループ(例えば、工場、会社など)毎に、機種と、機番と、異常内容(異常ありの場合)と、受信日時と、運転状況などを関連付けて表示部に表示する。機器状況一覧の情報は、操作端末装置200の起動時に入力された人員の使用者IDに基づいてサーバ部100で作成され、操作端末装置200に送信される。
【0016】
操作端末装置200は、作業履歴情報を要求する管理対象機器を指定し、作業履歴要求を作成する。例えば、操作端末装置200は、機器状況一覧を表示し、機器状況一覧から人員の操作によって作業履歴情報を要求する管理対象機器を選択し、後述する作業履歴確認釦CWHBを押し、作業履歴要求の指令を行うことで作業履歴要求を作成する。操作端末装置200は、作成した作業履歴要求を、サーバ部100へ送信する。
サーバ部100は、操作端末装置200が送信した作業履歴要求を受信する。サーバ部100は、受信した作業履歴要求に基づいて、記憶部から作業履歴要求で指定された管理対象機器の作業履歴情報を取得する。作業履歴情報には、メンテナンスを担当する人員が取得した機器状況情報、異常情報などが含まれる。サーバ部100は、取得した作業履歴情報を含み、操作端末装置200を宛先とする作業履歴応答を作成する。サーバ部100は、作成した作業履歴応答を、操作端末装置200へ送信する。
操作端末装置200は、サーバ部100が送信した作業履歴応答を受信する。操作端末装置200は、受信した作業履歴応答に含まれる作業履歴情報を取得する。操作端末装置200は、取得した作業履歴情報を、表示部に表示する。
【0017】
管理対象機器300−1〜管理対象機器300−nの各々は、例えばボイラ、水処理機器、食品機器、メディカル機器、熱電ソリューション機器などである。ここで、食品機器は、食品の解凍、冷却、殺菌、加熱調理、冷水冷却などを行う機器である。メディカル機器は、医療用、産業用、研究用などの洗浄や滅菌などを行う機器である。熱電ソリューション機器は、例えばコンプレッサ、ヒートポンプ、燃料電池などのような、熱エネルギーを活用した減電などによってエネルギーシステムの効率化を図る機器である。
管理対象機器300−1〜管理対象機器300−nの各々は、操作端末装置200が送信した状況情報要求を受信したサーバ部100が送信した機器状況情報要求を受信した場合に、管理対象機器IDと、要求された自管理対象機器の状況情報と、発生日時情報とを含む、機器状況情報応答を作成し、サーバ部100へ送信する。
【0018】
管理対象機器300−1〜管理対象機器300−nの各々は、LTE、無線LAN等の無線通信技術で無線通信を行う無線デバイスを備え、サーバ部100と無線で接続されてもよい。また、管理対象機器300−1〜管理対象機器300−nの各々は、有線通信を行うデバイスを備え、サーバ部100と無線で接続されてもよい。
管理装置400は、管理対象機器300−m+1〜管理対象機器300−nの各々を管理する。管理装置400は、サーバ部から受信した機器状況情報要求を管理対象機器300−m+1〜管理対象機器300−nに送信し、管理対象機器300−m+1〜管理対象機器300−nから受信した機器状況情報応答をサーバ部に送信する。管理装置400は機器状況応答を記憶しても良い。
以下、管理対象機器300−1から管理対象機器300−nのうち、任意の管理対象機器を、管理対象機器300と記載する。遠隔管理システム1に含まれる操作端末装置200と、サーバ部100と、管理対象機器300との詳細について、順次説明する。
【0019】
図2は、本実施形態の遠隔管理システムに含まれる操作端末装置と、サーバ部と、管理対象機器とを示す図である。
(操作端末装置)
操作端末装置200は、スマートフォン、携帯端末、又はパーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、腕時計型端末装置、眼鏡型端末装置、あるいはその他の情報処理機器として実現される。操作端末装置200は、例えば、通信部210と、処理部240と、記憶部250と、操作部260と、表示部270とを備える。
通信部210は、通信デバイスによって実現される。具体的には、通信部210は、LTE、無線LAN等の無線通信技術で無線通信を行う無線デバイスによって構成される。また、通信部210は、有線通信を行うデバイスによって構成されてもよい。通信部210は、VPNを経由してサーバ部100との間で通信する。
【0020】
操作端末装置200は、情報の入力と表示を行う。操作端末装置200は、入力操作の結果、およびサーバ部100から受信した情報などの表示を行う。操作端末装置200は、サーバ部100から表示データを受信して表示してもよいし、サーバ部100のデータ記憶場所の情報を受信し、サーバ部100に記憶されたデータを参照して表示してもよい。
操作部260は、人員による操作が行われる。通信部210は、操作端末装置200とサーバ部100との通信を行う。処理部240は、操作端末装置200に外部からもたらされる情報(人員による操作部の操作、通信部が受信するサーバ部からの情報)の受付け・処理および内部情報の取得・処理を行う。表示部270は処理部240からの情報を受信し、表示する。
【0021】
操作部260は、例えば、タッチパネルなどによって構成され、表示部270に表示される画面に対するタッチ操作を検出し、タッチ操作の検出結果を、処理部240へ出力する。具体的には、操作部260は、人員が、管理対象機器300の状況情報を要求する操作を行った場合に、その管理対象機器の状況情報を要求するタッチ操作を検出する。操作部260は、その管理対象機器の状況情報を要求するタッチ操作の検出結果を、処理部240出力する。その管理対象機器の状況情報を要求するタッチ操作の検出結果には、管理対象機器300の識別情報と、その管理対象機器の状況情報を要求することを示す情報とが含まれる。
処理部240は、操作部260が出力した管理対象機器の状況情報を要求するタッチ操作の検出結果を取得し、記憶部250に記憶されている操作端末装置を操作する人員の使用者識別情報(ここでは、管理対象機器IDと、使用者IDとする)を付加するなどの処理を行い、サーバ部100を宛先とする指定された管理対象機器の状況を要求する状況情報要求を作成する。処理部240は、状況情報要求を、通信部210に出力する。
通信部210は、状況情報要求を取得し、サーバ部100へ状況情報要求を送信する。通信部210は、サーバ部100から、状況情報要求で指定された管理対象機器の状況情報の記憶が完了した情報を含む状況情報応答を受信する。処理部240は、取得した状況情報の記憶が完了したことを示す情報を、表示部270に表示する。
【0022】
操作部260は、人員が、管理対象機器300の管理対象機器の作業履歴を要求する操作を行った場合に、その管理対象機器の作業履歴を要求するタッチ操作を検出する。操作部260は、その管理対象機器の作業履歴を要求するタッチ操作の検出結果を、処理部240へ出力する。その管理対象機器の作業履歴を要求するタッチ操作の検出結果には、管理対象機器300の管理対象機器IDと、その管理対象機器の作業履歴を要求することを示す情報とが含まれる。
【0023】
処理部240は、操作部260が検出した管理対象機器の作業履歴を要求するタッチ操作の検出結果を取得し、それに基づいてサーバ部100を宛先とする指定された管理対象機器の作業履歴を要求する作業履歴要求を作成する。処理部240は、管理対象機器の作業履歴を要求する情報を、通信部210に出力する。通信部210は、管理対象機器の作業履歴を要求する情報を取得し、サーバ部100に向けて作業履歴要求を送信する。
通信部210は、サーバ部100から、作業履歴要求で指定された管理対象機器の作業履歴の情報を含む作業履歴応答を受信し、処理部240に出力する。処理部240は、取得した作業履歴応答に含まれる作業履歴情報を取得し、取得した作業履歴情報を、表示部270に表示する。
【0024】
記憶部250は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などにより構成される。記憶部250に格納されたプログラム(ソフトウェア)が、CPUなどのハードウェアプロセッサにより実行されることで、受付部220、および処理部240の機能が実現される。
また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD−ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。ネットワーク経由で、アプリケーションなどのプログラムがダウンロードされてもよい。
【0025】
(サーバ部100)
サーバ部100は、パーソナルコンピュータ、サーバ、又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。サーバ部100は、例えば、通信部110と、使用者判別部130と、処理部140と、記憶部150とを備える。
通信部110は、サーバ部100と、操作端末装置200または管理対象機器300との間で通信を行う。使用者判別部130は、例えば、操作端末装置200の起動時に入力された使用者識別情報に基づいて、サーバ部100により受信された各種の要求および応答等がメンテナンス人員の要求によるものか否かを判定する。処理部140は、サーバ部100に外部からもたらされる情報(通信部110が受信する情報)の受付け・処理および内部情報の取得・処理を行う。記憶部150は、情報の記憶を行う。
【0026】
(管理対象機器の状況情報)
サーバ部100は、操作端末装置200から状況情報要求を受信し、状況情報要求で指定された管理対象機器へ機器状況情報要求を送信する。サーバ部100は、管理対象機器300から機器状況情報応答を受信し、操作端末装置200へ状況情報応答を送信する。状況情報要求、状況情報応答、機器状況情報要求、および機器状況情報応答は、管理対象機器300の管理対象機器の識別情報と、操作端末装置を操作する人員の使用者識別情報(ここでは、管理対象機器IDと、使用者IDとする)とを含むものとする。
具体的には、サーバ部100は、操作端末装置200で指定された管理対象機器に対する状況情報要求を通信部110が受信した場合、通信部110は、状況情報要求を処理部140に出力する。処理部140は、状況情報要求に基づいて指定された管理対象機器を宛先とする機器状況情報要求を作成し、通信部110に出力する。通信部110は、機器状況情報要求を取得し、指定された管理対象機器に送信する。
通信部110は、管理対象機器300からの機器状況情報応答を受信し、処理部140に出力する。処理部140は、受信した機器状況情報応答に基づいて操作端末装置200を宛先とする状況情報応答を作成する。処理部140は、機器状況情報応答の情報を記憶部150に出力する。記憶部150は、機器状況情報応答に含まれる状況情報と、管理対象機器IDおよび使用者IDとを対応づけて、機器状況情報156に記憶する。また、機器状況情報応答をサーバ部100が受信した日時を発生日時として、機器状況情報応答に含まれる状況情報と発生日時情報とを、さらに対応づけて記憶してもよい。
【0027】
(管理対象機器の作業履歴)
サーバ部100は、操作端末装置200から指定された管理対象機器に対する作業履歴要求を通信部110が受信した場合、通信部110は、作業履歴要求を処理部140に出力する。作業履歴要求は、管理対象機器300の識別情報(ここでは、管理対象機器IDとする)を含むものとする。
処理部140は、作業履歴要求の対象となる管理対象機器を指定し、該当する管理対象機器IDと対応づけられた機器状況情報を記憶部150の機器状況情報156から取得する。
処理部140は、取得した機器状況情報を使用者判別部130に出力する。使用者判別部130は、取得した機器状況情報に対応づけられた使用者IDと使用者情報152とに基づいて、メンテナンスを担当する人員と対応づけられた機器状況情報を抽出し、処理部140に出力する。処理部140は、使用者判別部130から機器状況情報を取得し、管理対象機器ID毎および/またはカテゴリ毎に整理した作業履歴応答を作成する。
使用者判別部130による、メンテナンスを担当する人員と対応づけられた機器状況情報の抽出は、処理部140が作業履歴要求の対象となる管理対象機器のすべての機器状況情報を抽出した後に行われてもよいし、処理部から作業履歴要求の対象となる機器状況情報を逐次取得し、例えば、使用者判別部が一つの機器状況情報を取得する毎に使用者の判別を行ってもよい。
処理部140は、作業履歴応答を通信部110に出力し、通信部110は作業履歴応答を操作端末装置200に送信する。処理部140は、作業履歴応答を記憶部150に出力し、記憶部150は所定の記憶位置(図示せず)に記憶する。また、作業履歴応答をサーバ部100が送信した日時を発生日時として、作業履歴応答と発生日時とを、さらに対応づけて所定の記憶位置(図示せず)に記憶してもよい。
処理部140は、作業履歴要求が機器状況情報156に記憶された機器状況情報を所定の範囲とする情報を含む場合、例えば、作業履歴要求が、一つの管理グループとして工場Aに設置された複数の管理対象機器の作業履歴を要求する情報を含む場合、処理部140は、工場Aに設置された管理対象機器IDと対応づけられた機器状況情報を機器状況情報156から取得する。処理部140は、取得した機器状況情報を使用者判別部130に出力し、使用者判別部130は、取得した機器状況情報からメンテナンスを担当する業務の人員と対応づけられた機器状況情報を抽出し、処理部140に出力する。処理部140は、使用者判別部130から機器状況情報を取得し、複数の作業履歴(管理対象機器毎に作成された作業履歴)を含む作業履歴応答を作成する。
【0028】
使用者情報152は、使用者IDと、属性情報とを関連付けたテーブル形式の情報である。ここで、使用者IDは、人員の識別情報である。属性情報は、人員に属する情報である。属性情報の一例は、人員が担当している業務を示す情報である。具体的には、人員が担当している業務を示す情報には、メンテナンス担当と、メンテナンス以外の業務の担当が含まれる。メンテナンス以外の業務の一例は、設計である。例えば、管理対象機器300を管理するメンテナンス拠点に所属する人員をメンテナンス担当としてもよいし、設計者以外をメンテナンス担当としてもよい。
機器情報154は、管理対象機器300の管理対象機器IDと、管理対象機器300のアドレスと、メンテナンス担当者IDとを関連付けたテーブル形式の情報である。ここで、管理対象機器IDは、管理対象機器300の識別情報である。アドレスは、管理対象機器300へ機器状況情報要求を送信する際に宛先となる情報である。アドレスの一例は、IPアドレスである。これらの情報は、サーバ部100が、管理対象機器300の管理を開始する際に登録される。メンテナンス担当者IDは、使用者およびメンテナンス担当者の識別情報である。
【0029】
通信部110は、通信デバイスによって実現される。具体的には、通信部110は、有線通信を行うデバイスによって構成される。また、通信部110は、LTE、無線LAN等の無線通信技術で無線通信を行う無線デバイスによって構成されてもよい。通信部110は、クローズドネットワークCNWを介して、操作端末装置200との間で通信する。
記憶部150は、HDDやフラッシュメモリ、RAM、ROMなどにより実現される。記憶部150には、使用者情報152と、機器情報154と、機器状況情報156とが記憶される。使用者情報152と、機器情報154と、機器状況情報156とがクラウド上に記憶されていてもよい。
使用者判別部130と、処理部140は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部150に格納されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD−ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0030】
(管理対象機器300)
管理対象機器300は例えば、通信部310と、処理部340と、記憶部350と、検出部(図示せず)とを備える。検出部(図示せず)は、管理対象機器の運転状態を検出し、検出結果を処理部340に出力する。
通信部310は、通信デバイスによって実現される。具体的には、通信部310は、有線通信を行うデバイスによって構成される。また、通信部310は、LTE、無線LAN等の無線通信技術で無線通信を行う無線デバイスによって構成されてもよい。通信部310は、クローズドネットワークCNWを介して、サーバ部100との間で通信する。
具体的には、通信部310は、サーバ部100が送信した機器状況情報要求を受信し、処理部340が出力した機器状況情報応答を、サーバ部100へ送信する。また、通信部310は、処理部340が出力した異常通報を、サーバ部100へ送信する。
【0031】
記憶部350は、HDDやフラッシュメモリ、RAM、ROMなどにより実現される。
処理部340は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが記憶部150に格納されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC、FPGA、GPUなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDDやフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD−ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることでインストールされてもよい。
【0032】
処理部340は、通信部310が受信した機器状況情報要求を取得する。処理部340は、取得した機器状況情報要求に含まれる状況情報を取得することを要求することを示す情報に基づいて、機器状況情報を取得する。処理部340は、管理対象機器300の管理対象機器IDと、取得した機器状況情報と、発生日時情報と、人員の使用者IDとを含む機器状況情報応答を作成し、作成した機器状況情報応答を、通信部310へ出力する。
【0033】
(遠隔管理システムの動作)
遠隔管理システム1では、通信回線を通じて管理対象機器300の運転情報を定期的にサーバ部100に記憶し、運転情報を継続して蓄積することで管理対象機器300の予防保全や最適な運転調整などを行うことができる。遠隔管理システム1ではこうした運転情報の他に、メンテナンスを担当する人員が、管理対象機器300の運転情報を取得する場合がある。例えば、工場の製造工程の変更によって管理対象機器300の負荷が増大または減少した場合、管理対象機器300の能力低下が疑われる場合、あるいは管理対象機器300からアラーム出力があった場合などでは、メンテナンスを担当する人員は、管理対象機器300の運転情報を取得し、管理対象機器300の調整や不具合原因の調査・修理の作業を行う。
【0034】
図3は、本実施形態の遠隔管理システムにおいて、人員が日々の業務において、管理対象機器300から運転状況の情報を取得する一例を示す図である。図3は、サーバ部100が、操作端末装置200が送信した状況情報要求に基づいて、管理対象機器300から機器状況情報を取得・記憶し、状況情報応答を作成し、操作端末装置200へ送信する処理について説明する。
(ステップS1−1)
操作端末装置200は、人員が管理対象機器300のいずれかの状況情報を要求する操作を行うことによって、指定された管理対象機器の状況情報を要求するための状況情報要求を作成する。
(ステップS2−1)
操作端末装置200は、サーバ部100との間で接続処理を行う。
(ステップS3−1)
操作端末装置200は、作成した状況情報要求を、サーバ部100へ送信する。
(ステップS4−1)
サーバ部100は、操作端末装置200が送信した状況情報要求を受信する。
(ステップS5−1)
サーバ部100は、受信した状況情報要求に基づいて機器状況情報要求を作成する。
(ステップS6−1)
サーバ部100は、管理対象機器300との間で接続処理を行う。
(ステップS7−1)
サーバ部100は、機器状況情報要求を、指定された管理対象機器300に送信する。
【0035】
(ステップS8−1)
指定された管理対象機器300は、機器状況情報要求を受信し、機器状況情報応答を作成する。機器状況情報応答は、管理対象機器の運転状況を示す機器状況情報と、管理対象機器の識別情報と操作端末装置を操作する人員の使用者識別情報(ここでは、管理対象機器IDと、使用者IDとする)と、その状況が発生した発生日時情報が含まれる。ここで、運転状況には、少なくともリアルタイムデータ(データのサンプリング周期が設定されている場合は最新のデータ)と、過去データと、アラーム記録のいずれかが含まれる。
(ステップS9−1)
管理対象機器300は、機器状況情報応答を、サーバ部100へ送信する。
(ステップS10−1)
サーバ部100は、管理対象機器300が送信した機器状況情報応答を受信する。
(ステップS11−1)
サーバ部100は、受信した機器状況情報応答に基づいて、管理対象機器300の管理対象機器IDと、取得した機器状況情報と、発生日時情報と、使用者IDと、を関連付けて、記憶部150に記憶する。さらに、拠点情報と、対応状況情報の全てあるいはいずれかと関連付けて記憶部150に記憶してもよい。
(ステップS12−1)
サーバ部100は、状況情報を含む状況情報応答を作成する。
(ステップS13−1)
サーバ部100は、状況情報応答を、操作端末装置200へ送信する。
(ステップS14−1)
操作端末装置200は、サーバ部100が送信した状況情報応答を受信する。
(ステップS15−1)
操作端末装置200は、受信した状況情報応答に含まれる状況情報を取得し、表示部270に表示する。
【0036】
図3では、サーバ部100と管理対象機器300とを接続したが、サーバ部100に状況情報要求を満足する運転状況の情報が予め記憶されている場合は、サーバ部100に記憶された情報に基づいて状況情報応答を作成してもよい。また、状況情報応答をサーバ部100に記憶してもよい。
ここでは、機器状況情報応答は、管理対象機器IDと、使用者IDとを含んだが、機器状況情報応答を識別する情報に基づいて、サーバ部100が、機器状況情報応答を識別し、機器状況情報応答と、管理対象機器IDと使用者IDとを対応づけて記憶してもよい。
【0037】
メンテナンスを担当する人員は、日々の作業のなかで管理対象機器300の運転状況の確認を行うために、状況情報要求を行い、運転状況の情報を取得する。例えば、アラーム及びその他の不具合などが発生した場合に、原因の調査やその後の運転状態を確認するために、管理の対象とする管理対象機器から運転の状況情報を取得する。こうして取得された運転情報は、サーバ部100に記憶される。
【0038】
図4は、本実施形態の遠隔管理システムにおいて、作業履歴の情報が必要となった場合に、サーバ部に記憶された状況情報に基づいて引継ぎ情報を取得する一例を示す図である。操作端末装置200が送信した作業履歴要求に基づいて、サーバ部100が、作業履歴応答を作成し、操作端末装置200へ送信する処理について説明する。
(ステップS1−2)
操作端末装置200は、人員が管理対象機器300の作業履歴を要求する操作を行うことによって、指定された管理対象機器の作業履歴を要求するための作業履歴要求を作成する。
(ステップS2−2)
操作端末装置200は、サーバ部100との間で接続処理を行う。
(ステップS3−2)
操作端末装置200は、作成した作業履歴要求を、サーバ部100へ送信する。
(ステップS4−2)
サーバ部100は、操作端末装置200が送信した作業履歴要求を受信する。
【0039】
(ステップS5−2)
サーバ部100は、受信した作業履歴要求に基づいて、メンテナンス人員の識別情報および指定された管理対象機器の識別情報(ここでは、それぞれ使用者ID、管理対象機器IDとする)に対応づけられてサーバ部に記憶された機器状況情報応答の情報から作業履歴情報を作成する。
(ステップS6−2)
サーバ部100は、管理対象機器の管理対象機器ID毎に作成した作業履歴情報を含み、操作端末装置200を宛先とする作業履歴応答を作成する。
(ステップS7−2)
サーバ部100は、作成した作業履歴応答を、操作端末装置200へ送信する。
(ステップS8−2)
操作端末装置200は、サーバ部100が送信した作業履歴応答を受信する。
(ステップS9−2)
操作端末装置200は、受信した作業履歴応答に含まれる作業履歴情報を取得する。操作端末装置200は、取得した作業履歴情報を表示する。
(ステップS10−2)
サーバ部100は、作業履歴応答を記憶する。
【0040】
図4によれば、引継ぎ情報となる作業履歴は、サーバ部100に記憶されたメンテナンス人員が取得した状況情報に基づいて作成されるため、日々の保守管理作業の情報がまとめられたものとなる。このため、ボイラなどの管理対象機器300のメンテナンスを担当する人員が、勤務時間終了、休暇取得、或いは配置転換などにより、別の人員から担当する管理対象機器300の引継ぎを受ける場合に、引継を円滑かつ効率的に行うための情報として役に立つものとなる。
【0041】
前述した実施形態では、サーバ部100に記憶された機器情報状況応答に基づいて、作業履歴応答を作成する場合について説明したが、この例に限られない。サーバ部100で作成される状況情報応答に基づいて、作業履歴応答を作成してもよい。状況情報応答は、操作端末装置200で表示する情報となるため、機器状況情報を纏めた情報(重要箇所の抜粋、一部省略、データ演算など)の場合があること踏まえて利用することが望ましい。メンテナンスを担当する人員によって操作端末装置200から入力される保守情報(運転調整(設定値変更など)、部品交換などの記録)と、異常発生時に管理対象機器300からサーバ部100に宛てて送信される異常情報とは、サーバ部100に記憶され、作業履歴情報に含まれてもよい(保守情報と異常情報の記憶については後述する)。
【0042】
前述した実施形態では、サーバ部100が、操作端末装置200が送信した状況情報要求に基づいて、管理対象機器300の機器状況情報を取得し、操作端末装置200に送信する状況情報応答を記憶部150に記憶する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、サーバ部100は、操作端末装置200が送信した状況情報要求に基づいて、管理対象機器300の状況情報応答を、仮想記憶部に仮想的に記憶してもよい。この場合、サーバ部100は、操作端末装置200から作業履歴要求を受信した場合、仮想記憶部に記憶されている状況情報応答に基づいて、状況情報応答を作成し、操作端末装置200へ送信してもよい。
また、操作端末装置200は、作業履歴応答を取得・表示するとしたがこれに限らない。作業履歴応答は、サーバ部100の作業履歴情報の記憶場所の情報を含み、操作端末装置200は、サーバ部100に記憶された作業履歴情報を参照して表示してもよい。この場合、図4は、ステップS6−2、ステップS10−2、続いてステップS7−2の順番になる。
【0043】
前述した実施形態では、操作端末装置200が一台である場合について説明したが、この例に限られない。例えば、操作端末装置200が複数である場合でも適用できる。
前述した実施形態では、遠隔管理システム1に、管理対象機器300−1〜管理対象機器300−nと、管理装置400とが含まれる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、遠隔管理システム1に、管理対象機器300−m+1〜管理対象機器300−nと、管理装置400とが含まれなくてもよい。
前述した実施形態では、サーバ部100の使用者判別部130が、機器状況情報応答に含まれる人員の使用者IDに関連付けて記憶されている属性情報を、使用者情報152から取得し、取得した属性情報に基づいて、人員がメンテナンスの担当者であるか否かを判別する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、使用者判別部130の機能を有する装置を用意してもよい。
使用者判別部130の機能を有する装置を用意する場合に、その装置は、機器状況情報応答を取得し、取得した機器状況情報応答に含まれる人員の使用者IDに関連付けて記憶されている属性情報を、クラウド上に記憶された使用者情報152から取得し、取得した属性情報に基づいて、人員がメンテナンスの担当者であるか否かを判別する。
【0044】
メンテナンスの担当者以外の人員が、作業時の引継ぎ情報として必要な運転情報の取得を行う場合は、使用者IDによる絞込みを行わない、あるいはメンテナンスの担当者以外の人員を含めて絞り込みを行ってもよい。例えば、指定された管理対象機器のメンテナンスの担当者およびユーザーの了解を得て、技術部門の担当者が運転調整などのために運転情報を取得する場合などがある。
【0045】
(実施形態の変形例1(保守情報))
実施形態の変形例1の遠隔管理システム1の一例は、図1を適用できる。操作端末装置200は、人員が、管理対象機器300の保守情報を通知する操作を行うことによって、管理対象機器300の管理対象機器の保守情報を通知するための保守情報通知を作成する。操作端末装置200は、作成した保守情報通知を、サーバ部100へ送信する。
サーバ部100は、操作端末装置200が送信した保守情報通知を受信する。サーバ部100は、受信した保守情報通知に基づいて、管理対象機器の管理対象機器の識別情報(ここでは、管理対象機器IDとする)と、保守情報と、発生日時情報とを関連付けて、記憶部150に記憶し、保守情報を受領したことを示す情報と含む保守情報受領通知を作成し、操作端末装置200へ送信する。操作端末装置200は、保守情報受領通知を受信し、保守情報が受領されたことを表示する。
保守情報は、管理対象機器300の保守に関する情報であり、例えば、点検項目と点検結果、設定項目と設定値、部品と交換日時などである。
【0046】
サーバ部100は、操作端末装置200が送信した作業履歴要求を受信する。サーバ部100は、受信した作業履歴要求に基づいて、記憶部150から作業履歴要求で指定された管理対象機器の作業履歴情報を取得する。作業履歴情報は、メンテナンスを担当する人員が取得した状況情報、保守情報、および異常情報などである。
サーバ部100は、取得した作業履歴情報を含み、操作端末装置200を宛先とする作業履歴応答を作成する。サーバ部100は、作成した作業履歴応答を、操作端末装置200へ送信する。
保守情報は、管理対象機器300の保守の記憶であることから、メンテナンスを担当する人員以外の人員、例えば、顧客の管理対象機器300の管理者あるいは技術部門の人員などが作成した場合であっても、作業履歴応答に含められることが好ましい。
実施形態の変形例1の遠隔管理システム1に含まれるサーバ部100と、操作端末装置200とは、図2を適用できる。
【0047】
(管理対象機器の保守情報)
操作端末装置200の操作部260は、人員が、管理対象機器300の保守情報を入力する操作を行った場合に、その管理対象機器の保守情報を入力するタッチ操作を検出する。操作部260は、その管理対象機器の保守情報を入力するタッチ操作の検出結果を、処理部240へ出力する。ここで、その管理対象機器の保守情報を入力するタッチ操作の検出結果には、管理対象機器300の管理対象機器IDと、その管理対象機器の保守情報と、保守情報を通知することを示す情報とが含まれる。
【0048】
処理部240は、操作部260のタッチ操作の検出結果を取得し、記憶部250に記憶されている操作端末装置200を操作している人員の使用者識別情報(ここでは、使用者IDとする)と、タッチ操作の日時(保守情報の発生日時)と、管理対象機器300の管理対象機器IDと、保守情報と、その保守情報を要求することを示す情報とを含む保守情報通知を作成する。処理部240は、作成した保守情報通知を、通信部210へ出力する。通信部210は、保守情報通知をサーバ部100へ送信する。
サーバ部100の通信部110は、操作端末装置200が送信した保守情報通知を受信する。処理部140は、通信部110が受信した保守情報通知を取得した管理対象機器300の管理対象機器IDと、使用者IDと、保守情報の発生日時と、保守情報とを関連付けて、記憶部150の機器状況情報156に記憶する。
処理部140は、保守情報を受領したことを示す情報を含み、操作端末装置200を宛先とする保守情報受領通知を作成し、通信部110へ出力する。通信部110は、取得した保守情報受領通知を操作端末装置200に送信する。
【0049】
(遠隔管理システムの動作)
図5は、本実施形態の変形例1の遠隔管理システムの動作の一例を示す図である。図5は、サーバ部100が、操作端末装置200が送信した保守情報通知に基づいて、保守情報を記憶する処理について説明する。
(ステップS1−3)
操作端末装置200は、人員が、管理対象機器300の保守情報を通知する操作を行うことによって、指定された管理対象機器の保守情報を通知するための保守情報通知を作成する。
【0050】
(ステップS2−3)
操作端末装置200は、サーバ部100との間で接続処理を行う。
(ステップS3−3)
操作端末装置200は、作成した保守情報通知を、サーバ部100へ送信する。
(ステップS4−3)
サーバ部100は、操作端末装置200が送信した保守情報通知を受信する。
(ステップS5−3)
サーバ部100は、保守情報通知を取得し、保守情報通知に含まれる、管理対象機器300の管理対象機器IDと、使用者IDと、保守情報の発生日時と、管理対象機器の保守情報とを関連付けて、記憶部150に記憶する。
【0051】
(ステップS6−3)
サーバ部100は、保守情報を受領したことを通知するための保守情報受領通知を作成する。
(ステップS7−3)
サーバ部100は、作成した保守情報受領通知を、操作端末装置200へ送信する。
(ステップS8−3)
操作端末装置200は、サーバ部100が送信した保守情報受領通知を受信する。
(ステップS9−3)
操作端末装置200は、受信した保守情報受領通知に含まれる保守情報を受領したことを示す情報を取得し、表示部270に表示する。
【0052】
図5によれば、保守情報は、管理対象機器300の識別情報と、その発生日時情報と対応づけられて、サーバ部100の機器状況情報156に記憶される。サーバ部100は、機器状況情報を使用者識別情報と管理対象機器の識別情報と発生日時と関連付けて記憶することに加え、保守情報を記憶することで、運転状況の情報に保守情報を加えた作業履歴応答を作成できる。実施形態の変形例1によれば、引継ぎを受ける人員に対して、保守情報という引継ぎに重要な情報を含めた引継ぎ情報を提供できる。
【0053】
(実施形態の変形例2(異常情報))
実施形態の変形例2の遠隔管理システム1の一例は、図1を適用できる。サーバ部100は、管理対象機器300のいずれかに異常が発生した場合、該当する管理対象機器300からの異常通報を受信し、管理対象機器の識別情報(ここでは、管理対象機器IDとする)と、異常情報と、発生日時情報とを関連付けて記憶する。サーバ部100は、管理対象機器300の管理対象機器IDと、異常情報と、発生日時情報とを関連付けて記憶し、異常が発生したことを通知するための異常通報を作成し、操作端末装置200へ送信する。
操作端末装置200は、サーバ部100が送信した異常通報を受信する。操作端末装置200は、受信した異常通報に含まれる異常が発生したことを示す情報を取得し、表示部に表示する。
【0054】
サーバ部100は、操作端末装置200が送信した作業履歴要求を受信する。サーバ部100は、受信した作業履歴要求に基づいて、記憶部150から作業履歴要求で指定された管理対象機器の作業履歴情報を取得する。作業履歴情報は、メンテナンスを担当する人員が取得した運転状況の情報、保守情報、および管理対象機器300が作成した異常情報などである。
異常情報は、異常が発生した場合に、管理対象機器300からサーバ部100に送信されるアラーム等の異常または不具合に関する情報である。
サーバ部100は、取得した作業履歴情報を含み、操作端末装置200を宛先とする作業履歴応答を作成する。サーバ部100は、作成した作業履歴応答を、操作端末装置200へ送信する。
実施形態の変形例2の遠隔管理システム1に含まれるサーバ部100と、操作端末装置200と、管理対象機器300とは、図2を適用できる。
【0055】
管理対象機器300は、流体の温度、圧力、量および電流、電圧、弁およびスイッチ類の開閉回数(または積算回数、頻度)などを検出する検出部(図示せず)を備え、検出部の検出結果を処理部340へ出力する。処理部340は、取得した検出結果を、記憶部350と、異常情報生成部(図示せず)とに出力する。記憶部350は、取得した検出結果を発生日時情報と対応づけて記憶する。
異常情報生成部は、取得した検出結果の異常判定を行い、異常と判定した場合に異常情報を生成し、記憶部350と、処理部340とに出力する。記憶部350は、取得した異常情報と発生日時情報とを対応づけて記憶する。処理部340は、異常情報と発生日時情報と管理対処機器IDとを含む機器異常通報を作成し、通信部310に出力する。通信部310は、取得した機器異常通報をサーバ部100へ送信する。
【0056】
サーバ部100の通信部110は、管理対象機器300が送信した機器異常通報を受信する。通信部110は、受信した機器異常通報を処理部140に出力する。処理部140は、操作端末装置200を宛先として、異常情報と、管理対象機器IDと発生日時情報を含む異常通報を作成し、記憶部150と通信部110とに送信する。記憶部150は、異常通報に含まれる異常情報と、管理対象機器の識別情報および発生日時情報とを対応づけて、記憶部150の機器状況情報156に記憶する。
操作端末装置200の通信部210は、異常通報を受信し、受信した異常通報を処理部240に出力する。処理部240は、取得した異常通報を表示部270に出力し、表示部270は、異常通報を表示する。
ここでは、管理対象機器300が異常情報を生成する場合について示したが、サーバ部100が、管理対象機器300から取得した機器状況情報に基づいて、管理対象機器300の異常または不具合を検出し、それに基づいて異常情報を生成してもよい。この場合、サーバ部100は、異常情報生成部(図示せず)を備え、サーバ部100の異常情報生成部が生成した異常情報に基づいて、処理部140において異常情報通知が作成される。
【0057】
サーバ部100は、操作端末装置200が送信した作業履歴要求を受信する。サーバ部100は、受信した作業履歴要求に基づいて、記憶部150から作業履歴要求で指定された管理対象機器の作業履歴情報を取得する。作業履歴情報は、メンテナンスを担当する人員が取得した運転状況の情報、保守情報、および管理対象機器で作成された異常情報などである。
サーバ部100は、取得した作業履歴情報を含み、操作端末装置200を宛先とする作業履歴応答を作成する。サーバ部100は、作成した作業履歴応答を、操作端末装置200へ送信する。
異常情報は、管理対象機器300の異常発生の記憶であることから、すべての異常情報は、作業履歴応答に含められることが好ましい。
【0058】
図6は、本実施形態の遠隔管理システムの動作の例3を示す図である。図6は、管理対象機器300に異常が発生したことを、管理対象機器300からサーバ部100を介して、操作端末装置200へ通知する処理を示す。
(ステップS1−4)
管理対象機器300は、異常が発生したことを検出する。
(ステップS2−4)
管理対象機器300は、異常が発生したことを示す情報を含む、異常通報を作成する。
(ステップS3−4)
管理対象機器300は、サーバ部100との間で接続処理を行う。
(ステップS4−4)
管理対象機器300は、機器異常通報を、サーバ部100へ送信する。
【0059】
(ステップS5−4)
サーバ部100は、管理対象機器300が送信した機器異常通報を受信する。
(ステップS6−4)
サーバ部100は、機器異常通報に含まれる異常情報と、管理対象機器300の管理対象機器IDおよび発生日時情報とを関連付けて、記憶部150に記憶する。
(ステップS7−4)
サーバ部100は、異常が発生したことを示す情報を含む、異常通報を作成する。
(ステップS8−4)
サーバ部100は、作成した異常通報を、操作端末装置200へ送信する。
(ステップS9−4)
操作端末装置200は、サーバ部100が送信した異常通報を受信する。
(ステップS10−4)
操作端末装置200は、受信した異常通報に含まれる異常が発生したことを示す情報を取得する。操作端末装置200は、取得した異常が発生したことを示す情報を表示する。
【0060】
図6によれば、管理対象機器300によって作成された異常情報は、管理対象機器300の識別情報と、その発生日時情報と対応づけられて、サーバ部100の機器状況情報156に記憶される。サーバ部100は、記憶部150に運転状況の情報を使用者識別情報と管理対象機器の識別情報と発生日時と関連付けて記憶することに加え、異常情報を記憶することで、運転状況の情報に異常情報を加えた作業履歴応答を作成できる。実施形態の変形例2によれば、引継ぎを受ける人員は、引継ぎが行われる管理対象機器に対して、一定の期間遡って過去に発生した異常の情報を漏れなく引継ぎ、および確認することができ、計画的な保守管理や重要度による業務の重みづけを行うことができる。
【0061】
(操作端末装置の表示例)
操作端末装置200は、操作端末装置を使用する人員の担当する管理対象機器(所属拠点、部署などが管理する管理対象機器)の情報を機器状況一覧として、表示部270に表示する。機器状況一覧の情報は、操作端末装置200の起動時に入力された人員の使用者識別情報(使用者IDなど)に基づいてサーバ部100で作成され、操作端末装置200に送信される。
図7は、機器状況一覧の一例を示す図である。図7に示される例では、機器状況一覧には、管理グループ(会社)毎に、機種と、機番と、異常内容と、受信日時と、拠点と、担当者と、対応状況とが関連付けて表示されている。ここで、機番とは、管理対象機器IDに対応する。
【0062】
具体的には、機器状況一覧は、○○○○株式会社について、管理対象機器300の機種「SQ(**11)」と、機番「0123456789」と、異常内容「C899−05 外部異常入力5あり」と、受信日時「11/18 12:30」と、拠点「○○○○」と、担当者「59171」と、対応状況「対応中」とを関連付けた情報を含む。
さらに、機器状況一覧は、○○○○株式会社について、管理対象機器300の機種「SQ(**11)」と、機番「0123456790」と、異常内容「A410−16 潤滑油異常」と、受信日時「11/18 23:30」と、拠点「××××」と、担当者「59171」と、対応状況「対応中」とを関連付けた情報を含む。
さらに、機器状況一覧は、○○○○株式会社について、管理対象機器300の機種「SQ(**11)」と、機番「0123456791」と、異常内容「C899−05 外部異常入力5あり」と、受信日時「11/30 09:12」と、拠点「○○○○」と、担当者「59171」と、対応状況「対応完了」とを関連付けた情報を含む。
また、機器状況一覧は、××××株式会社について、管理対象機器300の機種「SQ(**11)」と、機番「0123456800」と、異常内容「C899−05 外部異常入力5あり」と、受信日時「11/18 12:30」と、拠点「○○○○」と、担当者「59171」と、対応状況「対応中」とを関連付けた情報を含む。ここで、「C899−05」と、「A410−16」とは、アラームコードである。処理部240は、アラーム毎に異なる色で、表示部270に表示してもよい。
機器状況一覧を表示する画面の上部には、ユーザー「○○○○」、拠点「すべて」、期間「2014/1/30」〜「2018/12/30」、機種「**21」、担当者「00000」などの条件に該当する場合を示している。これらの条件を変更することによって、表示内容を広げたり、絞り込んだりすることが可能である。
さらに、機器状況一覧には、作業履歴確認釦CWHBが表示されている。この作業履歴確認釦CWHBをタッチ操作することで、作業履歴を表示することができる。
【0063】
(作業履歴情報の表示)
図8は、機器状況一覧画面(図7)において、作業履歴確認釦CWHBをタッチ操作した場合に、操作端末装置200に表示される指定された管理対象機器の作業履歴情報の一例である。図8に示される例では、作業履歴情報WHIの表示には、作業履歴を表示する作業履歴表示部分WHUと、作業履歴に含まれる情報の詳細を表示する情報表示WDUとが含まれる。
作業履歴表示部分WHUは、タイムログ表示され、作業履歴表示部分WHUの上部の表示形式を切り替える釦により、カテゴリ形式と時系列形式を切り替える。図8は、カテゴリ形式釦F01が選択された場合の表示であり、作業履歴表示部分WHUには、カテゴリ別にサーバ部が情報を取得した時間記録が表示される。時系列形式釦F02が選択された場合は、サーバ部が情報を取得した時間が新しい作業履歴から、サーバ部が情報を取得した日時とカテゴリが、作業履歴表示部分WHUに表示される。
【0064】
カテゴリ形式釦F01が選択された場合、作業履歴表示部分WHUには、異常データC01と、機器データC02と、操作ログC03と、作業レポートC04と、コメントC05とがカテゴリとして表示されている。異常データCO1の情報は、管理対象機器300の機器異常通報に基づき、機器データC02の情報は、管理対象機器300の機器状況情報応答に基づき、操作ログC03の情報は保守情報通知に基づき、それぞれサーバ部100で作成される作業履歴情報である。作業レポートC04と、コメントCO5とは、操作端末装置200から入力される情報を含み、それぞれサーバ部100で作成される作業履歴情報である。作業レポートC04は、管理対象機器300から送信される情報を含む場合もある。また、作業履歴表示部WHUは、部品交換のカテゴリを設け、保守情報通知の情報から部品交換の情報を纏めて表示してもよい。
【0065】
いずれかのカテゴリが選択されることによって、そのカテゴリのタイムログが表示される。ここでは、機器データC02が選択されることによって、機器データC02に含まれる機器状況情報応答をサーバ部が取得した発生日時が表示される。ここでは、運転状況の情報が発生した日時(サーバ部が機器状況情報を受信した日時)を作業履歴情報の識別情報としている。図8では、機器データC02に含まれるファイルとして、ファイルC02−1と、ファイルC02−2と、ファイルC02−3とが表示されている。ここで、ファイルC02−1は2019/09/28 17:11:32に取得されたものであり、ファイルC02−2は2019/09/29 16:22:18に取得されたものであり、ファイルC02−3は2019/10/02 09:55:42に取得されたものである。
ファイルC02−1からファイルC02−3のいずれかが選択されることによって、選択された作業履歴情報の詳細が、作業詳細部分WDUに表示される。一例として、ファイルC02−2が選択された場合は、管理対象機器300から取得した状態モニタの情報が表示される。作業詳細部分WDUは、作業履歴情報として記憶されている情報の詳細を表示する。
【0066】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態および各例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。上述した各実施形態および各例に記載の構成を適宜組み合わせてもよい。
なお、上述した実施形態における遠隔管理システム1が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0067】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0068】
1…遠隔管理システム、100…サーバ部、110…通信部、130…使用者判別部、140…処理部、150…記憶部、152…使用者情報、154…機器情報、156…機器状況情報、200…操作端末装置、210…通信部、240…処理部、250…記憶部、260…操作部、270…表示部、300−1〜300−n、300…管理対象機器、310…通信部、340…処理部、350…記憶部、400…管理装置
図1
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図8