【解決手段】一方の端部に接続端子が接続される第1ヒータ体と、前記第1ヒータ体に隣接して配置される第2ヒータ体と、前記第1ヒータ体及び前記第2ヒータ体の前記接続端子側に配置され、前記第1ヒータ体と前記第2ヒータ体とを接続する短絡板と、を含み、前記第2ヒータ体は、前記第2ヒータ体の延在方向において、前記接続端子側の充電部の端部が、前記第1ヒータ体と前記接続端子との接続部よりも前記短絡板側にある電気ヒータ。
前記接続端子の、前記第1ヒータ体との接続部は、前記第1ヒータ体の延在方向に交差する方向で、かつ、前記第2ヒータ体に向かって延びる延在部を備える請求項1に記載の電気ヒータ。
前記第1ヒータ体の充電部は、前記短絡板及び前記接続端子が接続される電極と、前記電極の前記短絡板と前記接続端子との間に配置され、前記短絡板と前記接続端子とを所定距離離間させる間隔調整部材とを備える請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電気ヒータ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0016】
<電気ボイラ>
第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る電気ボイラ1を模式的に示す正面図である。
図1は、電気ボイラ1の一部を断面で示す。
【0017】
図1に示すように、電気ボイラ1は、水管2と、水管2の内部に配置される電気ヒータ3と、水管2の下端部に接続される下部管寄せ4と、水管2の上端部に接続される上昇管5と、上昇管5の上端部に接続される上部管寄せ6と、水管2に給水する給水手段7と、下部管寄せ4から排水する排水手段8と、上部管寄せ6から蒸気Gを排出する蒸気排出手段9と、水管2の水位を検出する水位検出手段10と、電気ボイラ1の内部の蒸気圧力Pを検出する圧力検出手段11と、給水手段7から水管2に供給される水Wの温度を検出する給水温度検出手段12と、排水手段8からの排水量WDを検出する排水量検出手段13と、電気ヒータ3に電力を供給する電源15と、電気ボイラ1を制御する制御装置16と、を備える。
【0018】
水管2は、給水手段7から供給された水Wを流通させる。水管2は、水Wの流路を有する円筒状の部材である。水管2の中心軸と鉛直線とは、平行である。水管2は、水平方向に間隔をあけて複数設けられる。
【0019】
電気ヒータ3は、水管2の内部に供給された水Wを加熱して蒸気Gを生成する。電気ヒータ3は、複数の水管2の内部のそれぞれに配置されるように複数設けられる。電気ヒータ3の構造については、後述する。電気ヒータ3の表面は、水管2の内面と間隙を介して対向する。給水手段7から供給された水Wは、水管2の内面と電気ヒータ3の表面との間に供給される。電気ヒータ3の表面は、水管2の内部に供給された水Wと接触する。電気ヒータ3の表面と水Wとが接触することにより、水Wが加熱され、蒸気Gが生成される。
【0020】
電気ヒータ3は、電源15から供給された電流Iが流れることにより発熱する電熱線を有する。電気ヒータ3の表面は、発熱領域と、発熱領域よりも上方に規定された非発熱領域とを有する。発熱領域は、電源15から供給された電流により発熱する領域である。発熱領域は、電熱線が設けられている部分に相当する。非発熱領域は、発熱しない領域である。非発熱領域は、電熱線が設けられていない部分に相当する。鉛直方向において、発熱領域と非発熱領域との境界は、電気ヒータ3の表面の中間部よりも上側に配置される。
【0021】
電気ヒータ3は、規定発熱量Qrを発生するように制御される。電源15から電気ヒータ3に定格電流Irが供給される。定格電流Irは、一定電流である。電気ヒータ3が正常である場合、電気ヒータ3に定格電流Irが供給されることによって、電気ヒータ3は、規定発熱量Qrを発生する。
【0022】
下部管寄せ4は、給水手段7から供給された水Wを収容する。下部管寄せ4は、水Wが収容される内部空間4Sを有する容器である。水管2の下端部は、下部管寄せ4の上部に接続される。複数の水管2のそれぞれが、下部管寄せ4に接続される。給水手段7から下部管寄せ4に供給された水Wは、複数の水管2のそれぞれに供給される。下部管寄せ4は、給水手段7から供給された水Wを複数の水管2のそれぞれに分配する。
【0023】
上昇管5は、水管2で生成された蒸気Gを流通させる。上昇管5は、蒸気Gの流路を有する円筒状の部材である。水管2の上部は、上昇管5の下端部に接続される。上昇管5は、複数の水管2のそれぞれに接続されるように複数設けられる。上昇管5の一部は、屈曲する。上昇管5の下端部は、水管2の上部の側面に接続される。
【0024】
上部管寄せ6は、上昇管5から供給された蒸気Gを収容する。上部管寄せ6は、蒸気Gが収容される内部空間6Sを有する容器である。上昇管5の上端部は、上部管寄せ6の下部に接続される。複数の上昇管5のそれぞれが、上部管寄せ6に接続される。水管2で生成された蒸気Gは、上昇管5を介して上部管寄せ6に供給される。上部管寄せ6は、複数の上昇管5のそれぞれから供給された蒸気Gを集合させる。
【0025】
給水手段7は、下部管寄せ4を介して水管2に給水する。給水手段7は、下部管寄せ4に接続される給水管71と、給水管71に配置される給水弁72と、給水管71に配置される給水ポンプ73とを有する。給水ポンプ73の駆動により、水Wが給水管71を介して下部管寄せ4に供給される。下部管寄せ4に水Wが供給されることにより、水管2に水Wが供給される。
【0026】
給水手段7は、水管2の水位Lが所定水位範囲PRに維持されるように、水管2に給水する。給水手段7は、水管2の水位Lが所定水位範囲PRの下限値LLを下回った場合に給水を開始し、水管2の水位Lが所定水位範囲PRの上限値ULを上回った場合に給水を停止する。
【0027】
給水ポンプ73は、羽根車と、羽根車を回転させるモータとを有する。モータは、固定子及び回転子を有する。モータの回転子が回転することにより羽根車が回転する。羽根車が回転することにより、給水ポンプ73の吸込口から吸い込まれた水Wが給水ポンプ73の吐出口から吐出され、水管2に供給される。本実施形態において、給水ポンプ73は、固定容量型ポンプであり、一定の回転数RVで回転する。給水手段7の単位時間当たりの給水量WSは一定である。給水手段7は、水管2の水位Lが所定水位範囲PRの下限値LLを下回った場合に給水ポンプ73を起動して給水を開始し、水管2の水位Lが所定水位範囲PRの上限値ULを上回った場合に給水ポンプ73を停止して給水を停止するオンオフ制御を実行する。
【0028】
排水手段8は、下部管寄せ4に収容されている水Wの少なくとも一部を排出する。排水手段8は、下部管寄せ4に接続される排水管81と、排水管81に配置される排水弁82とを有する。排水弁82が開くことにより、下部管寄せ4の内部空間4Sに収容されている水Wの少なくとも一部は、排水管81を介して排出される。
【0029】
蒸気排出手段9は、上部管寄せ6に収容されている蒸気Gの少なくとも一部を排出する。蒸気排出手段9は、上部管寄せ6に接続される蒸気管91と、蒸気管91に配置される蒸気弁92とを有する。蒸気弁92が開くことにより、上部管寄せ6の内部空間6Sに収容されている蒸気Gの少なくとも一部は、蒸気管91を介して排出される。蒸気排出手段9から排出された蒸気Gは、蒸気Gを使用する蒸気使用機器に供給される。
【0030】
水位検出手段10は、水管2の内面と電気ヒータ3の表面との間の水位Lを検出する。水位とは、鉛直線と平行な鉛直方向における水Wの表面の位置をいう。水位検出手段10は、検出容器101と、検出容器101の内部空間101Sに配置される複数の電極棒102と、検出容器101の内部空間101Sと下部管寄せ4の内部空間4Sとを接続する下部連通管103と、検出容器101の内部空間101Sと上部管寄せ6の内部空間6Sとを接続する上部連通管104とを有する。
【0031】
下部連通管103は、検出容器101の内部空間101Sの下部と下部管寄せ4の内部空間4Sの上部とを接続する。上部連通管104は、検出容器101の内部空間101Sの上部と上部管寄せ6の内部空間6Sの下部とを接続する。
【0032】
検出容器101に水Wが収容される。検出容器101の水位と水管2の水位Lとは実質的に等しい。水位検出手段10は、電極棒102で検出容器101の水位を検出することによって、水管2の水位Lを検出することができる。水位検出手段10は、検出結果を示す水位データを、制御装置16に出力する。
【0033】
給水手段7は、水位検出手段10により検出された水位データに基づいて、水管2の水位Lが電気ヒータ3の発熱領域FAよりも上方に維持されるように、水管2に給水する。これにより、水管2の水位Lを、電気ヒータ3の発熱領域FAの全部が水Wに浸かる位置に維持することができる。
【0034】
圧力検出手段11は、電気ボイラ1の内部の蒸気圧力Pを検出する圧力センサを含む。圧力検出手段11は、蒸気圧力Pとして、上部管寄せ6の内部空間6Sの圧力を検出する。給水温度検出手段12は、給水手段7から水管2に供給される水Wの温度を示す給水温度Tを検出する温度センサを含む。給水温度検出手段12は、給水温度Tとして、給水管71を流通する水Wの温度を検出する。排水量検出手段13は、排水手段8から排出される単位時間当たりの水Wの流量を示す排水量WDを検出する流量センサを含む。排水量検出手段13は、排水量WDとして、排水管81を流通する水Wの流量を検出する。
【0035】
電源15は、電気ヒータ3に電力を供給する。電気ヒータ3は、電源15から供給される電流Iに基づいて発熱する。
【0036】
制御装置16は、コンピュータシステムを含み、電気ボイラ1を制御する。制御装置16は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサを含む演算処理装置と、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ及びROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリを含む記憶装置とを有する。制御装置16は、電源15を制御し、電気ヒータ3を駆動状態するための電力を出力する。制御装置16は、各部を制御し、発熱量を制御しつつ、給水、排水を制御し、水位を維持しつつ、蒸気を生成する。
【0037】
次に、
図1に加え、
図2から
図6を用いて、電気ヒータ3の構造について説明する。
図2は、電気ヒータの概略構成を示す模式図である。
図3は、
図2に示す電気ヒータをA方向から見た模式図である。
図4は、電気ヒータの端子と電線との関係を示す上面図である。
図4は、
図2のB−B線矢視図である。
図5は、電気ヒータの端子と電線との関係を示す正面図である。
図5は、
図4のC−C線矢視図で、ターミナルキャップを切断して、端子ユニットの内部を示す図である。
図6は、電気ヒータの端子の構造を模式的に示す部分断面図である。
図6は、同相の電圧が印加されるユニットを模式的に示している。
【0038】
電気ヒータ3は、水管2に挿入され、水を加熱し蒸気を発生させる。電気ヒータ3は、シーズヒーター、セラミックヒーター等である。電気ヒータ3は、ヒータ部112と、プラグ114と、ヒータサポート115と、ターミナルキャップ116と、端子ユニット118と、延長管120と、を含む。
【0039】
ヒータ部112は、3つのヒータ構成体112a、112b、112cと、充電部ユニット112dと、を含む。本実施形態の電気ヒータ3は、充電部ユニット112dと、充電部ユニット112dで接続されるヒータ構成体112a、112b、112cとの組み合わせがヒータユニットとなる。ヒータ構成体112a、112b、112cは、それぞれ、2本の直線部が折り返し部で接続されたU字形状である。ヒータ部112は、3つのヒータ構成体112a、112b、112cのU字形状のそれぞれ2本の直線部(合計6本の直線部)が、並行に配置される。ヒータ構成体112a、112b、112cは、U字形状の両端、つまり折り返し部と反対側が同じ側に配置される。ヒータ構成体112a、112b、112cは、U字形状の両端部が充電部ユニット112dとなる。ヒータ部112は、ヒータ構成体112bとヒータ構成体112cとが平行に配置され、ヒータ構成体112aが、ヒータ構成体112bとヒータ構成体112cと直交する。ヒータ部112は、ヒータ構成体112a、112b、112cの6本の直線部が、周状に配置され、周方向に隣接する直線部が別のヒータ構成体の直線部となる。ヒータ部112は、
図3に示すように周方向において、ヒータ構成体112a、ヒータ構成体112b、ヒータ構成体112c、ヒータ構成体112a、ヒータ構成体112c、ヒータ構成体112bの順で並んでいる。
【0040】
充電部ユニット112dは、ヒータ構成体112a、112b、112cと、端子ユニット118とを接続する。充電部ユニット112dは、電源15から電圧、電流が印加される部分が露出している。充電部ユニット112dは、ヒータ部112の6本の直線部のそれぞれに充電している部分が設けられている。充電部ユニット112dの構造は、後述する。
【0041】
プラグ114は、ヒータ部112のヒータ構成体112a、112b、112cの直線部の充電部ユニット112d側の端部を支持する。プラグ114は、水管2に固定され、ヒータ部112を水管2に対して支持する。プラグ114は、ナット172、182との間に絶縁体が配置される。プラグ114は、ヒータ構成体112a、112b、112cの導通している部分と絶縁されている。プラグ114は、充電部ユニット112dと、水管2の水が供給される領域とを分離する栓となる。
【0042】
ヒータサポート115は、ヒータ部112の6本の直線部に設けられ、ヒータ部112の直線部を支持する。ターミナルキャップ(保護キャップ)116は、プラグ114の充電部ユニット112d側に配置され、充電部ユニット112dと端子ユニット118の一部を覆う。ターミナルキャップ116は、絶縁材料で形成され、充電部ユニット112dと端子ユニット118の電圧、電流が印加され、かつ、露出している部分を覆う。ターミナルキャップ116は、プラグ114と反対側の端部に開口が形成され、端子ユニット118の一部と延長管120の一部が貫通している。
【0043】
端子ユニット118は、ヒータ部112と電源15とを接続する。端子ユニット118の構造は、後述する。延長管120は、プラグ114に挿入される。
【0044】
本実施形態の電気ヒータ3は、電源15から三相交流の電力が供給される。電気ヒータは、ヒータ部112が、U相ユニット122、V相ユニット124、W相ユニット126と、に分けられる。U相ユニット122、V相ユニット124、W相ユニット126とは、それぞれ、ヒータ部112の隣接する2本の直線部が含まれる。U相ユニット122は、ヒータ構成体112aの1つの直線部と、ヒータ部112bの1つの直線部が含まれる。V相ユニット124は、ヒータ構成体112bの1つの直線部と、ヒータ部112cの1つの直線部が含まれる。W相ユニット126は、ヒータ構成体112cの1つの直線部と、ヒータ部112aの1つの直線部が含まれる。
【0045】
次に、ヒータ部112の充電部ユニット112dと端子ユニット118の構造について説明する。充電部ユニット112dは、U相ユニット122、V相ユニット124、W相ユニット126のそれぞれで同じ構造であるので、1つの相ユニットについて説明する。
【0046】
端子ユニット118は、U相ユニット122、V相ユニット124、W相ユニット126のそれぞれに接続する接続端子130を有する。本実施形態の端子ユニット118は、3つの接続端子130を有する。接続端子130は、電線132と、圧着端子134と、を含む。電線132は、電源15と充電部ユニット112dとを接続する。電線132は、充電部ユニット112d側の端部が圧着端子134と接続する。電線132は、圧着端子134との接続部分以外は、表面が絶縁層で覆われている。電線132は、ターミナルキャップ116の端部の開口を通過して、電源15と接続する。
【0047】
圧着端子134は、端子本体135と、爪部136と、を含む。圧着端子134は、相のユニットの2つの直線部のうち、一方の直線部と接続する。端子本体135は、電線132と接続する、端子本体135は、電線132に挿入された状態で、変形され(圧着され)ることで、電線132に固定され、電気的に接続する。爪部136は、端子本体135と一体で形成された板状部材である。爪部136は、充電部ユニット112dの充電部と電線132とを電気的に接続する。爪部136は、充電部と接続する部分が充電部の構造に応じた凹部、穴部が形成される。本実施形態の圧着端子134は、端子本体135に対して、爪部136が折れ曲がった構造であり、電線132と、爪部136とがL字形状となる。
【0048】
充電部ユニット112dは、第1充電部160と、第2充電部162と、短絡板164と、を含む。短絡板164は、導電性を有する板状の部材であり、第1充電部160と第2充電部162とに接続する。短絡板164は、第1充電部160と第2充電部162とを導通させる。短絡板164は、第1充電部160と第2充電部162とを導通させることで、第1充電部160と接続した第1ヒータ体150と、第2充電部と接続した第2ヒータ体152とを導通させる。
【0049】
第1充電部160は、相のユニットの2つの直線部のうちの一方の直線部である、第1ヒータ体150と接続する。第1充電部160は、第1ヒータ体150と電気的に接続することで、第1ヒータ体150の充電部となる。第1充電部160は、圧着端子134の爪部136と接続する。第1充電部160は、ボルト170と、ナット172と、高ナット174と、ナット176と、を含む。ボルト170は、第1ヒータ体150と電気的に接続している。ボルト170は、第1ヒータ体150の延長線上に延びている。ナット172と、高ナット174と、ナット176とは、ボルト170に、第1ヒータ体150側からこの順で螺合されている。高ナット174は、ナット172、176よりも高さが高いナットである。第1充電部160は、ナット172と、高ナット174との間に短絡板164が連結される。また、第1充電部160は、高ナット174と、ナット176との間に、爪部136が連結される。
【0050】
第2充電部162は、相のユニットの2つの直線部のうちの他方の直線部である、第2ヒータ体152と接続する。第2充電部162は、第2ヒータ体152と電気的に接続することで、第2ヒータ体152の充電部となる。第2充電部162は、ボルト180と、ナット182、184と、を含む。ボルト180は、第2ヒータ体152と電気的に接続している。ボルト180は、第2ヒータ体152の延長線上に延びている。ボルト180は、第2ヒータ体152側とは反対側の端部(先端)180aが、ボルト170の第1ヒータ体150側とは反対側の端部(先端)170aよりも、プラグ114側に配置される。つまり、ボルト180は、ボルト170よりも短い。さらに、本実施形態のボルト180は、延在方向において、端部180aが、高ナット174が配置されている領域にあり、爪部136よりも、プラグ114側にある。ここで、ボルト180の延在方向において、先端180aと、爪部136との離間距離は、特に限定されず、空気を介して短絡が生じない距離であればよい。第2充電部162は、ナット182と、ナット184との間に短絡板164が連結される。
【0051】
電気ヒータ3は、上述した各相のユニットの第1ヒータ体150と、第2ヒータ体152とが、周方向に交互に配置される。したがって、充電部ユニット112dは、圧着端子134と接続するボルト170と、圧着端子134と接続しないボルト180とが、周方向に交互に配置される。端子ユニット118は、
図4から
図6に示すように、爪部136が、同相のボルト180側に延在して、電線132が、ボルト180の近傍に配置される。本実施形態では、6本の直線部(3本の第1ヒータ体150と、3本の第2ヒータ体152と)を結んだ円の内側に端子本体135が配置される向きで、接続端子130を配置する。
【0052】
電気ヒータ3は、以上の構成であり、第2ヒータ体152は、第2ヒータ体152の延在方向において、接続端子130側の充電部の端部であるボルト180の端部180aが、第1ヒータ体150と接続端子130との接続部である、爪部136よりも短絡板164側にある。これにより、接続端子130の接続部と、接続端子130と接続していない第2ヒータ体152の充電部とが、接触することを抑制できる。また、接続端子130の配置可能な領域をより大きくすることができる。
【0053】
また、電気ヒータ3は、本実施形態のように、接続端子の、第1ヒータ体との接続部が爪部である、つまり、第1ヒータ体の延在方向に交差する方向で、かつ、前記第2ヒータ体に向かって延びることで、装置の領域を有効に活用することができる。
【0054】
また、電気ヒータ3は、本実施形態のように、ヒータ部112のヒータ体150、152とヒータ体を接続する短絡板164とを含むヒータユニットを複数備え、複数のヒータユニットが、周状に配置され、隣接するヒータユニットと異なる相の電流が印加されることが好ましい。また、電気ヒータ3は、爪部136が、周状に配置された複数のヒータユニットを結んだ円よりも、中心側に配置されることが好ましい。これにより、接続端子の延在部が周状に配置されたヒータユニットの電極を結んで形成される円の内側を向いて配置されることから、同相間端子接触を防ぎつつ、水管の外径を小さく保ったまま、異相間短絡を発生させることなく大電流化が可能となる。
【0055】
また、電気ヒータ3は、本実施形態のように、周状に配置された複数のヒータユニットが、周方向において、第1ヒータ体と第2ヒータ体が交互に配置されることが好ましい。これにより、隣接するヒータ体の充電部の端部の長さが異なることから、充電部の端部にリード線を接続し電源装置と接続した場合であっても、同相間端子接触が発生することを防ぐことができる。
【0056】
接続端子130は、第2ヒータ体の延在方向から見た場合、一部が、第2ヒータ体と重なることが好ましい。これにより、水管の外径側に、接続端子がはみ出ることがないので、ヒータユニットの外径を小さく維持したまま、大電流化が可能となる。
【0057】
第1ヒータ体の充電部は、短絡板及び接続端子が接続される電極(本実施形態でボルト170)と、電極の短絡板と接続端子との間に配置され、短絡板と接続端子とを所定距離離間させる間隔調整部材(本実施形態で高ナット174)とを備えることが好ましい。これにより、第一ヒータ体の充電部の端部と、第二ヒータ体の充電部の端部の間に距離を設けられるため、同相間端子接触を防ぐことが可能となる。
【0058】
図7は、変形例の電気ヒータの端子と電線との関係を示す正面図である。
図7に示す電気ヒータ3aは、爪部136aの向き以外は、電気ヒータ3と同様の構成である。以下、電気ヒータ3aに特有の点を説明する。
図7に示す電気ヒータ3aは、爪部136aが、第2充電部162と重ならない位置に配置される。このように、爪部136aをヒータ部112の中心側に配置することで、ターミナルキャップ116をより小さくすることができる。
【0059】
図8は、変形例の電気ヒータの端子と電線との関係を示す正面図である。
図8に示す電気ヒータ3bは、爪部136bの向き以外は、電気ヒータ3と同様の構成である。以下、電気ヒータ3bに特有の点を説明する。
図8に示す電気ヒータ3bは、爪部136bが、第2充電部162と重なる位置に配置される。具体的には、電気ヒータ3bは、爪部136bと、短絡板162とが重なる位置に配置される。電気ヒータ3bは、第2ヒータ体152のボルト180を、圧着端子134よりも短くすることで、接続端子130の接触を抑制することができる。また、本実施形態のように、爪部136bを短絡板164と重ねることで、異なる相の接続端子130が接触することをより確実に防止することができる。
【0060】
また、装置を小型化するために、圧着端子134の向きを、ヒータユニットを結んだ円よりも、中心側に配置することが好ましいが、爪部136及び端子本体135を、ヒータユニットを結んだ円よりも外側に配置してもよい。
【0061】
図9は、変形例の電気ヒータの端子の構造を模式的に示す部分断面図である。
図9に示す電気ヒータ3cは、充電部ユニットの第1充電部160aの構成以外は、電気ヒータ3と同様である。以下、電気ヒータ3cに特有の点を説明する。第1充電部160aは、高ナット174に替えて、ナットユニット174aを含む。ナットユニット174aは、ナット302とナット304とを含む。第1充電部160aは、ナット172とナット302とで短絡板164を挟み、ナット304とナット176で爪部136を挟む。このように、短絡板164と爪部136との間に複数のナットを設けてもよい。また、ナット302とナット304との間に高さ調整部材を設けてもよい。
【0062】
また、本実施形態の電気ボイラ1では、3相交流の電力を印加する電気ヒータとして説明したが、直流を印加してもよいし、単相の電力を印加してもよい。