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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-163740(P2021-163740A)
(43)【公開日】2021年10月11日
(54)【発明の名称】リチウム電池磁極片加工方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/139 20100101AFI20210913BHJP
   H01M 4/04 20060101ALI20210913BHJP
   B30B 3/00 20060101ALI20210913BHJP
【FI】
   H01M4/139
   H01M4/04 Z
   B30B3/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2020-162562(P2020-162562)
(22)【出願日】2020年9月28日
(31)【優先権主張番号】202010254608.2
(32)【優先日】2020年4月2日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520376498
【氏名又は名称】杭州徳飆新能源設備有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【弁理士】
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】楊長友
【テーマコード(参考)】
4E090
5H050
【Fターム(参考)】
4E090AA04
4E090AB01
4E090EA01
5H050AA19
5H050BA16
5H050BA17
5H050DA04
5H050GA02
5H050GA03
5H050GA04
5H050GA10
5H050GA22
5H050GA29
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ローラープレス装置の綿ネルを自動的に交換できる、リチウム電池磁極片加工方法を提供する。
【解決手段】リチウム電池磁極片加工方法は、以下のステップを含む。ステップa、ペースト調製:攪拌機により攪拌タンクにあるコロイド溶液とスラリーを攪拌することで、リチウム電池ペーストを得る。ステップb、ペースト塗り:調製したペーストを塗り装置により集電体金属箔の表裏面に塗付け、磁極片の表裏面の塗付けを対称にする。ステップc、乾燥:乾燥装置によって塗付け後の磁極片を乾燥し、乾燥後の電極構造を得る。ステップd、ローラープレス:乾燥後の磁極片をリチウム電池磁極片ローラープレス装置によりローラープレスを行う。ステップe、ローラープレス後の磁極片をスリッターにより必要なサイズにカットする。ステップf、スリット加工後の磁極片に対して、スリット加工によって発生したバリや粉末状粒子をブラッシング機により除去する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リチウム電池磁極片加工方法であって、
ステップa〜ステップdを含み、
前記ステップaは、ペースト調製:攪拌機により攪拌タンクにあるコロイド溶液とスラリーを攪拌することで、リチウム電池ペーストを得て、
前記ステップbは、ペースト塗り:調製したペーストを塗り装置により集電体金属箔の表裏面に塗付け、磁極片の表裏面の塗付けを対称にし、
前記ステップcは、乾燥:乾燥装置によって塗付け後の磁極片を乾燥し、乾燥後の電極構造を得て、
前記ステップdは、ローラープレス:乾燥後の磁極片をリチウム電池磁極片ローラープレス装置によりローラープレスを行い、
前記ステップeは、ローラープレス後の磁極片をスリッターにより必要のサイズにカットし、
前記ステップfは、スリット加工後の磁極片に対して、スリット加工によって発生したバリや粉末状粒子をブラッシング機により除去し、
前記ステップdにおけるリチウム電池磁極片ローラープレス装置は、
リチウム電池磁極片ローラープレス機(1)と、
前記リチウム電池磁極片ローラープレス機(1)の左端に設置される第一支持板(2)と、
前記リチウム電池磁極片ローラープレス機(1)の右端に設置される第二支持板(3)と、
前記第一支持板(2)と前記第二支持板(3)との間に固定して設置されるロッドレスシリンダ(4)と、
前記ロッドレスシリンダ(4)の出力端に固定して設置される二つの昇降シリンダー(5)と、
前記昇降シリンダー(5)の出力端に設けられる作業装置と、
前記リチウム電池磁極片ローラープレス機(1)の後端面に設けられる綿ネル落下箱(6)と、
を含み、
前記作業装置は、
二つの前記昇降シリンダー(5)の出力端に固定して設置される作業筐体(7)と、
前記作業筐体(7)の下端面に形成される空間と、
前記空間内に設置される止め部品と、
それぞれ前記リチウム電池磁極片ローラープレス機(1)の左端に設置される二つの清掃部品と、
二つの前記清掃部品を駆動するための伝動部品と、
前記作業筐体(7)の下端に位置的に対称に設けられる二つの取り付け部品とを含む、
ことを特徴とするリチウム電池磁極片加工方法。
【請求項2】
前記止め部品は、
前記空間の前後壁に形成される二つの摺動溝と、
前記作業筐体(7)の左端面に固定して設置される固定板(51)と、
それぞれ前記固定板(51)における下端面の前後両側に固定して設置される二つの活動シリンダー(52)と、
それぞれ二つの前記摺動溝に対して左右に移動できる二つの摺動ブロック(53)と、
長さ方向に沿って前記摺動ブロック(53)に等間隔に配列される複数の矩形溝(777)と、
を含み、
二つの前記摺動ブロック(53)は二つの前記活動シリンダー(52)の出力端と固定して連結される、
ことを特徴とする請求項1に記載のリチウム電池磁極片加工方法。
【請求項3】
前記取り付け部品は、
前記作業筐体(7)における下端面の両側に固定して設置される二枚の取り付け板(54)と、
二枚の前記取り付け板(54)の間に回転できるように設けられる旋転軸(55)と、
前記取り付け板(54)において前記旋転軸(55)に近接する端の端壁に固定して設置される行程板(677)と、
左端の前記取り付け板(54)内に固定して設置される電動機と、
前記旋転軸(55)の外表面に円周方向に沿って等間隔に配列される四つの旋転構成部品と、
を含み、
前記旋転軸は前記電動機の出力端と固定して連結される、
ことを特徴とする請求項1に記載のリチウム電池磁極片加工方法。
【請求項4】
前記旋転構成部品は、
前記旋転軸(55)の外表面に固定して設置される旋転板(101)と、
前記旋転板(101)において前記旋転軸(55)から離れた端の端面に形成される伸縮溝と、
前記伸縮溝内に昇降できるように形成されるスライド溝と、
前記スライド溝内に昇降可能に設けられる伸縮ブロック(102)と、
前記伸縮ブロック(102)において前記行程板(677)に近接する端に固定して設置される案内ブロック(889)と、
前記伸縮ブロック(102)の下端と前記スライド溝の底部との間に固定して設置される伸縮ばねと、
前記伸縮ブロック(102)における一端の端面に固定して設置されるキャビネット(103)と、
前記キャビネット(103)における一端の端面に形成される溝と、
前記溝内に移動可能に設けられる圧力ブロック(104)と、
前記圧力ブロック(104)において前記溝の底部に近接する端と前記溝の底部との間に固定して設置される圧力ばねと、
前記伸縮ブロック(103)における他端の端面に形成される弓形溝(105)と、
前記伸縮ブロック(103)の一端にヒンジ接続される翻転板(999)と、
前記翻転板(99)におけるヒンジ接続部位に固定して設置される旋転ねじりばねと、
を含み、
前記旋転ねじりばねの一端は前記伸縮ブロック(103)に固定して設置される、
ことを特徴とする請求項3に記載のリチウム電池磁極片加工方法。
【請求項5】
前記伝動部品は、
前記リチウム電池磁極片ローラープレス機(1)の左側に設置される第一昇降シリンダー(151)と、
前記第一昇降シリンダー(151)の出力端に固定して設置される昇降板(152)と、
前記昇降板(152)の上端に固定して設置される第一作業シリンダー(153)と、
前記第一作業シリンダー(153)の出力端に固定して設置される支持ブロック(154)と、
前記支持ブロック(154)に固定して設置される作業モーターと、
前記作業モーターの出力端に固定して設置される協働旋転歯車(156)と、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のリチウム電池磁極片加工方法。
【請求項6】
前記清掃部品は、
前記リチウム電池磁極片ローラープレス機(1)の左端に設置される第二作業シリンダー(201)と、
前記第二作業シリンダー(201)の出力端に固定して設置される支えブロック(202)と、
前記支えブロック(202)の右端面に回転できるように設けられる回転軸(203)と、
前記回転軸(203)の右端に固定して設置される回転円柱(204)と、
前記回転円柱(204)の右端面に形成される作業溝と、
前記支えブロック(202)内に固定して設置され且つ前記回転軸(203)と固定して接続される協働電動機と、
前記作業溝内に設置される清掃構成部品と、
を含む、
ことを特徴とする請求項5に記載のリチウム電池磁極片加工方法。
【請求項7】
前記清掃構成部品は、
前記作業溝の前端壁に回転できるように設けられる第一伝動軸と、
前記第一伝動軸に固定して設置される第一旋転歯車(205)と、
前記第一伝動軸に固定して設置される第一旋転ブロック(207)と、
前記作業溝の後端壁に回転できるように設けられる第二伝動軸と、
前記第二伝動軸に固定して設置される第二旋転歯車(206)と、
前記第二伝動軸に固定して設置される第二旋転ブロック(208)と、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のリチウム電池磁極片加工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリチウム電池磁極片加工技術分野に属し、具体的にはリチウム電池磁極片加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リチウム電池には、高動作電圧、高比エネルギー、高エネルギー密度、高出力電力、長寿命、環境汚染のない利点があり、モバイル通信機器だけでなく、電気自動車や電動工具などの分野にも広く使用されている。リチウム電池の性能に対する要求はますます高くなり、リチウム電池の性能を向上させることは、電池メーカーの開発の主な方向である。現在市販されているリチウム電池は通常、正極、負極、セパレータを積み重ねることで電池コアを組み合わせた後、電池コアの外側に外装を密封包装するスタック構造となっている。正極と負極を生産する際、使用ニーズを満たすために幅の広い原材料を異なる幅にカットする必要がある。従来技術では、リチウム電池磁極片の加工方法は、磁極片に対するローラープレス工程を含むが、ローラープレス中に、ローラープレス機における二つのスキージングローラーの外表面には多くの砕屑が付着し、次のローラープレス作業に影響し、リチウム電池の表面厚さの不一致を招く。綿ネルを作業していないローラーに巻きつけることで作業中のローラーに付着した砕屑を吸着する方法もあるが、綿ネルに砕屑が多すぎると、手作業で綿ネルを交換する必要があり、面倒である一方、時間もかかってしまい、さらに、手作業で交換するときに、作業員がリチウム電池磁極片の砕屑を吸入し、健康に影響する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第110649221号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の技術的課題を解決するために、リチウム電池磁極片加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
リチウム電池磁極片加工方法は、以下のステップを含む。
ステップa、ペースト調製:攪拌機により攪拌タンクにあるコロイド溶液とスラリーを攪拌することで、リチウム電池ペーストを得る。
【0006】
ステップb、ペースト塗り:調製したペーストを塗り装置により集電体金属箔の表裏面に塗付け、磁極片の表裏面の塗付けを対称にする。
【0007】
ステップc、乾燥:乾燥装置によって塗付け後の磁極片を乾燥し、乾燥後の電極構造を得る。
【0008】
ステップd、ローラープレス:乾燥後の磁極片をリチウム電池磁極片ローラープレス装置によりローラープレスを行う。
【0009】
ステップe、ローラープレス後の磁極片をスリッターにより必要のサイズにカットする。
【0010】
ステップf、スリット加工後の磁極片に対して、スリット加工によって発生したバリや粉末状粒子をブラッシング機により除去する。
【0011】
ステップdにおけるリチウム電池磁極片ローラープレス装置は、リチウム電池磁極片ローラープレス機と、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機の左端に設置される第一支持板と、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機の右端に設置される第二支持板と、前記第一支持板と前記第二支持板との間に固定して設置されるロッドレスシリンダと、前記ロッドレスシリンダの出力端に固定して設置される二つの昇降シリンダーと、前記昇降シリンダーの出力端に設けられる作業装置と、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機の後端面に設けられる綿ネル落下箱とを含み、
前記作業装置は、二つの前記昇降シリンダーの出力端に固定して設置される作業筐体と、前記作業筐体の下端面に形成される空間と、前記空間内に設置される止め部品と、それぞれ前記リチウム電池磁極片ローラープレス機の左端に設置される二つの清掃部品と、二つの前記清掃部品を駆動するための伝動部品と、前記作業筐体の下端に位置的に対称に設けられる二つの取り付け部品とを含む。
【0012】
前記止め部品は、前記空間の前後壁に形成される二つの摺動溝と、前記作業筐体の左端面に固定して設置される固定板と、それぞれ前記固定板における下端面の前後両側に固定して設置される二つの活動シリンダーと、それぞれ二つの前記摺動溝に対して左右に移動できる二つの摺動ブロックと、長さ方向に沿って前記摺動ブロックに等間隔に配列される複数の矩形溝とを含み、二つの前記摺動ブロックは二つの前記活動シリンダーの出力端と固定して連結される。
【0013】
前記取り付け部品は、前記作業筐体における下端面の両側に固定して設置される二枚の取り付け板と、二枚の前記取り付け板の間に回転できるように設けられる旋転軸と、前記取り付け板において前記旋転軸に近接する端の端壁に固定して設置される行程板と、左端の前記取り付け板内に固定して設置される電動機と、前記旋転軸の外表面に円周方向に沿って等間隔に配列される四つの旋転構成部品とを含み、前記旋転軸は前記電動機の出力端と固定して連結される。
【0014】
前記旋転構成部品は、前記旋転軸の外表面に固定して設置される旋転板と、前記旋転板において前記旋転軸から離れた端の端面に形成される伸縮溝と、前記伸縮溝内に昇降できるように形成されるスライド溝と、前記スライド溝内に昇降可能に設けられる伸縮ブロックと、前記伸縮ブロックにおいて前記行程板に近接する端に固定して設置される案内ブロックと、前記伸縮ブロックの下端と前記スライド溝の底部との間に固定して設置される伸縮ばねと、前記伸縮ブロックにおける一端の端面に固定して設置されるキャビネットと、前記キャビネットにおける一端の端面に形成される溝と、前記溝内に移動可能に設けられる圧力ブロックと、前記圧力ブロックにおいて前記溝の底部に近接する端と前記溝の底部との間に固定して設置される圧力ばねと、前記伸縮ブロックにおける他端の端面に形成される弓形溝と、前記伸縮ブロックの一端にヒンジ接続される翻転板と、前記翻転板におけるヒンジ接続部位に固定して設置される旋転ねじりばねとを含み、前記旋転ねじりばねの一端は前記伸縮ブロックに固定して設置される。
【0015】
前記伝動部品は、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機の左側に設置される第一昇降シリンダーと、前記第一昇降シリンダーの出力端に固定して設置される昇降板と、前記昇降板の上端に固定して設置される第一作業シリンダーと、前記第一作業シリンダーの出力端に固定して設置される支持ブロックと、前記支持ブロックに固定して設置される作業モーターと、前記作業モーターの出力端に固定して設置される協働旋転歯車とを含む。
【0016】
前記清掃部品は、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機の左端に設置される第二作業シリンダーと、前記第二作業シリンダーの出力端に固定して設置される支えブロックと、前記支えブロックの右端面に回転できるように設けられる回転軸と、前記回転軸の右端に固定して設置される回転円柱と、前記回転円柱の右端面に形成される作業溝と、前記支えブロック内に固定して設置され且つ前記回転軸と固定して接続される協働電動機と、前記作業溝内に設置される清掃構成部品とを含む。
【0017】
前記清掃構成部品は、前記作業溝の前端壁に回転できるように設けられる第一伝動軸と、前記第一伝動軸に固定して設置される第一旋転歯車と、前記第一伝動軸に固定して設置される第一旋転ブロックと、前記作業溝の後端壁に回転できるように設けられる第二伝動軸と、前記第二伝動軸に固定して設置される第二旋転歯車と、前記第二伝動軸に固定して設置される第二旋転ブロックとを含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、自動的に綿ネルを交換でき、人力コストを抑え、交換効率を上げ、交換による作業効率への影響を減らし、作業員がリチウム電池磁極片の砕屑を吸入することによって健康問題を引き起こすことも回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本願に記載の各方向が、図1と同じ向きに装置を見た際の方向である。
図1】本発明の立体図一
図2】本発明の立体図二
図3図2におけるA部の拡大図
図4図3におけるB部の拡大図
図5】本発明の上面図
図6図5のC‐C線に沿う断面立体図
図7図6におけるD部の拡大図
図8図5のC‐C線に沿う断面立体図
図9図8におけるZ部の拡大図
図10図9におけるG部の拡大図
図11図2におけるH部の拡大図
図12図5のC‐C線に沿う断面立体図
図13図12におけるI部の拡大図
図14図13におけるJ部の拡大図
図15図5のY‐Y線に沿う断面図
図16図15におけるP部の拡大図
図17】第一綿ネルの構成略図
図18】第一綿ネルの左端の構成略図
図19】第一綿ネルの右端の構成略図
図20】第二綿ネルの構成略図
図21】第二綿ネルの左端の構成略図
図22】第二綿ネルの右端の構成略図
図23】第一固定溝の構成略図
図24】第二固定溝の構成略図
【発明を実施するための形態】
【0020】
ステップa、ペースト調製:攪拌機により攪拌タンクにあるコロイド溶液とスラリーを攪拌することで、リチウム電池ペーストを得る。
【0021】
ステップb、ペースト塗り:調製したペーストを塗り装置により集電体金属箔の表裏面に塗付け、磁極片の表裏面の塗付けを対称にする。
【0022】
ステップc、乾燥:乾燥装置によって塗付け後の磁極片を乾燥し、乾燥後の電極構造を得る。
【0023】
ステップd、ローラープレス:乾燥後の磁極片をリチウム電池磁極片ローラープレス装置によりローラープレスを行う。
【0024】
ステップe、ローラープレス後の磁極片をスリッターにより必要のサイズにカットする。
【0025】
ステップf、スリット加工後の磁極片に対して、スリット加工によって発生したバリや粉末状粒子をブラッシング機により除去する。
【0026】
図1〜22に示すように、ステップdにおけるリチウム電池磁極片ローラープレス装置は、リチウム電池磁極片ローラープレス機1と、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機1の左端に設置される第一支持板2と、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機1の右端に設置される第二支持板3と、前記第一支持板2と前記第二支持板3との間に固定して設置されるロッドレスシリンダ4と、前記ロッドレスシリンダ4の出力端に固定して設置される二つの昇降シリンダー5と、前記昇降シリンダー5の出力端に設けられる作業装置と、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機1の後端面に設けられる綿ネル落下箱6とを含み、
前記作業装置は、二つの前記昇降シリンダー5の出力端に固定して設置される作業筐体7と、前記作業筐体7の下端面に形成される空間と、前記空間内に設置される止め部品と、それぞれ前記リチウム電池磁極片ローラープレス機1の左端に設置される二つの清掃部品と、二つの前記清掃部品を駆動するための伝動部品と、前記作業筐体7の下端に位置的に対称に設けられる二つの取り付け部品とを含む。
【0027】
前記止め部品は、前記空間の前後壁に形成される二つの摺動溝と、前記作業筐体7の左端面に固定して設置される固定板51と、それぞれ前記固定板51における下端面の前後両側に固定して設置される二つの活動シリンダー52と、それぞれ二つの前記摺動溝に対して左右に移動できる二つの摺動ブロック53と、長さ方向に沿って前記摺動ブロック53に等間隔に配列される複数の矩形溝777とを含み、二つの前記摺動ブロック53は二つの前記活動シリンダー52の出力端と固定して連結され、
綿ネルを交換する時には、二つの活動シリンダー52が作動して摺動ブロック53を押し動かすことにより第一綿ネルにある第一固定ブロック又は第二綿ネルにある第二固定ブロックを複数の矩形溝777に位置させ、これで第一綿ネル又は第二綿ネルは取り付け部品に落ちることができ、対してその上側にある第一綿ネルと第二綿ネルは、第一固定ブロック又は第二固定ブロックが摺動ブロックと接触することにより落ちなく、これで自動的に第一綿ネル又は第二綿ネルを一つ一つ単独に取り付けることが実現され、人力で取る必要はなく、作業効率が上がる。
【0028】
前記取り付け部品は、前記作業筐体7における下端面の両側に固定して設置される二枚の取り付け板54と、二枚の前記取り付け板54の間に回転できるように設けられる旋転軸55と、前記取り付け板54において前記旋転軸55に近接する端の端壁に固定して設置される行程板677と、左端の前記取り付け板54内に固定して設置される電動機と、前記旋転軸55の外表面に円周方向に沿って等間隔に配列される四つの旋転構成部品とを含み、前記旋転軸は前記電動機の出力端と固定して連結される。
【0029】
前記旋転構成部品は、前記旋転軸55の外表面に固定して設置される旋転板101と、前記旋転板101において前記旋転軸55から離れた端の端面に形成される伸縮溝と、前記伸縮溝内に昇降できるように形成されるスライド溝と、前記スライド溝内に昇降可能に設けられる伸縮ブロック102と、前記伸縮ブロック102において前記行程板677に近接する端に固定して設置される案内ブロック889と、前記伸縮ブロック102の下端と前記スライド溝の底部との間に固定して設置される伸縮ばねと、前記伸縮ブロック102における一端の端面に固定して設置されるキャビネット103と、前記キャビネット103における一端の端面に形成される溝と、前記溝内に移動可能に設けられる圧力ブロック104と、前記圧力ブロック104において前記溝の底部に近接する端と前記溝の底部との間に固定して設置される圧力ばねと、前記伸縮ブロック103における他端の端面に形成される弓形溝105と、前記伸縮ブロック103の一端にヒンジ接続される翻転板999と、前記翻転板99におけるヒンジ接続部位に固定して設置される旋転ねじりばねとを含み、前記旋転ねじりばねの一端は前記伸縮ブロック103に固定して設置され、
第一綿ネルと第二綿ネルは二つの取り付け部品における翻転板999に落ち、二つの取り付け部品における電動機は作動して旋転板101を回転させ、伸縮ブロック103は回転円柱の輪郭に沿って第一綿ネル又は第二綿ネルを回転円柱の外表面に巻きつけ、旋転板101が回転円柱の下側まで回転したら、圧力ばねが圧力ブロック104に与える圧力は第一固定ブロックを第一固定溝内に押し込み、あるいは第二固定ブロックを第二固定溝内に押し込み、これで新しい第一綿ネルまたは第二綿ネルを回転円柱に巻きつけることができ、
弓形溝を設けることにより、二枚の旋転板が回転するとき、第一綿ネルと第二綿ネルは弓形溝の弓形面に沿って下方へ曲がり、これで第一綿ネルと第二綿ネルとの縁部は二枚の旋転板に押されて上方へ曲がって第一綿ネルと第二綿ネルが円柱状になれないことが回避され、第一綿ネルと第二綿ネルは毎回、平面から円柱状に巻かれることが保証され、本発明の作動も安定になり、
案内ブロックと行程板との協働により、伸縮ブロックを伸縮溝の底部へ移動させ、これにより、第一綿ネルと第二綿ネルが回転円柱の外表面に巻き付くときに、二枚の旋転板の最外端は、回転円柱の外表面と終始密着し、引っかかることはない。
【0030】
前記伝動部品は、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機1の左側に設置される第一昇降シリンダー151と、前記第一昇降シリンダー151の出力端に固定して設置される昇降板152と、前記昇降板152の上端に固定して設置される第一作業シリンダー153と、前記第一作業シリンダー153の出力端に固定して設置される支持ブロック154と、前記支持ブロック154に固定して設置される作業モーターと、前記作業モーターの出力端に固定して設置される協働旋転歯車156とを含む。
【0031】
前記清掃部品は、前記リチウム電池磁極片ローラープレス機1の左端に設置される第二作業シリンダー201と、前記第二作業シリンダー201の出力端に固定して設置される支えブロック202と、前記支えブロック202の右端面に回転できるように設けられる回転軸203と、前記回転軸203の右端に固定して設置される回転円柱204と、前記回転円柱204の右端面に形成される作業溝と、前記支えブロック202内に固定して設置され且つ前記回転軸203と固定して接続される協働電動機と、前記作業溝内に設置される清掃構成部品とを含み、
リチウム電池磁極片ローラープレス機のスキージングローラーを清掃するには、協働電動機が作動して回転円柱を回転させることで、スキージングローラーに付着した砕屑を回転円柱における第一綿ネルまたは第二綿ネルに吸着する。
【0032】
前記清掃構成部品は、前記作業溝の前端壁に回転できるように設けられる第一伝動軸と、前記第一伝動軸に固定して設置される第一旋転歯車205と、前記第一伝動軸に固定して設置される第一旋転ブロック207と、前記作業溝の後端壁に回転できるように設けられる第二伝動軸と、前記第二伝動軸に固定して設置される第二旋転歯車206と、前記第二伝動軸に固定して設置される第二旋転ブロック208とを含み、
回転円柱204に巻かれる第一綿ネル又は第二綿ネルを交換する時には、第二作業シリンダー201が作動して回転円柱204をリチウム電池磁極片ローラープレス機1から離れるように移動させ、第一作業シリンダー153が作動して協働旋転歯車156を第一旋転歯車205へ移動させ、協働旋転歯車156が第一旋転歯車205と噛み合ったとき、作業モーターが起動して協働旋転歯車156を回転させ、協働旋転歯車156が第一旋転歯車205を回転させ、第一旋転歯車205は第一旋転ブロック207を回転させると同時に第二旋転歯車206を回転させ、そして第二旋転歯車206が第二旋転ブロック208を回転させることにより第一旋転ブロック207は第一溝または第二溝により第一綿ネル又は第一綿ネルを右方へ移動させることができ、そして第二旋転ブロック208の回転を介して第一綿ネルの結合部位又は第二綿ネルの結合部位を押し動かすことで第一綿ネルの結合部位又は第二綿ネルの結合部位を離れさせ、第一綿ネル又は第二綿ネルが徐々に円柱状から平面になり、協働旋転歯車156の絶えない回転により第一綿ネル又は第二綿ネルは少しずつ回転円柱から離れて綿ネル落下箱6内に落ちることができ、これで自動的に使用済みの綿ネルを取り外すことができ、そして使用済みの綿ネルを洗浄すれば、次回に使用できる。
【0033】
前記矩形溝の上端壁には第一溝が形成され、前記矩形溝の下端壁には第二溝が形成される。
【0034】
前記第一綿ネルは、第一軟質板と、前記第一軟質板に固定して設置される綿ネルとにより構成され、前記第一軟質板の左端には五つの第一固定ブロックが等間隔に配列され、前記第一軟質板の右端には五つの第一固定溝788が等間隔に形成され、前記第一固定溝788の上端には二つの第一直角止めブロックが設置されるため、記第一固定ブロックを前記第一固定溝に引っ掛けることができる。
【0035】
前記第二綿ネルは、第二軟質板と、前記第二軟質板に固定して設置される綿ネルとにより構成され、前記第二軟質板の左端には四つの第二固定ブロックが等間隔に配列され、前記第二軟質板の右端には四つの第二固定溝789が等間隔に形成され、
前記第二固定溝の上端には二つの第二直角止めブロックが設置されるため、前記第二固定ブロックを前記第二固定溝内に引っ掛けることができ、
前記第一固定溝と前記第二固定溝は、前記第一旋転ブロックが前記第一綿ネルと前記第二綿ネルを前記回転円柱204から離れるように押し動かすことに寄与する。
【0036】
前記リチウム電池磁極片ローラープレス機は周知技術であるため、ここでは説明しない。
【0037】
前記第一軟質板と前記第二軟質板はプラスチック製の板である。
【0038】
前記行程板は、二枚の半円弧形板の接合により構成され、前記案内ブロックが半円弧形板の輪郭に沿って移動するとき、前記案内ブロックにおいて前記回転円柱に近接する端は回転円柱における外表面の輪郭に沿って移動できる。
【0039】
前記作業筐体7において、前記第一綿ネルと前記第二綿ネルは、交差に積み重なる方式で置かれる。
【0040】
前記作業筐体7の後端面には旋転ドアが設置され、前記旋転ドアを開けると、洗浄後の前記第一綿ネルと前記第二綿ネルを前記リチウム電池磁極片ローラープレス装置に入れて使用できる。
【0041】
前記乾燥装置と前記スリッターと前記バリ取り機は周知技術であり、ここではそれらの構造についての説明をしない。
【0042】
作動原理:回転円柱204に巻かれる第一綿ネル又は第二綿ネルを交換する時には、第二作業シリンダー201が作動して回転円柱204をリチウム電池磁極片ローラープレス機1から離れるように移動させ、第一作業シリンダー153が作動して協働旋転歯車156を第一旋転歯車205へ移動させ、協働旋転歯車156が第一旋転歯車205と噛み合ったとき、作業モーターが作動して協働旋転歯車156を回転させることで第一旋転歯車205を回転させ、第一旋転歯車205は第一旋転ブロック207を回転させると同時に第二旋転歯車206を回転させ、そして第二旋転歯車206が第二旋転ブロック208を回転させることにより第一旋転ブロック207は第一溝または第二溝により第一綿ネル又は第一綿ネルを右方へ移動させることができ、そして第二旋転ブロック208の回転を介して第一綿ネルの結合部位又は第二綿ネルの結合部位を押し動かすことで第一綿ネルの結合部位又は第二綿ネルの結合部位を離れさせ、第一綿ネル又は第二綿ネルが徐々に円柱状から平面になりって綿ネル落下箱6内に落ち、二つの活動シリンダー52が作動して摺動ブロック53を押し動かすことにより第一綿ネルにある第一固定ブロック又は第二綿ネルにある第二固定ブロックを複数の矩形溝777に位置させ、これで第一綿ネル又は第二綿ネルは取り付け部品に落ちることができ、二つの取り付け部品における電動機は作動して旋転板101を回転させ、伸縮ブロック103は回転円柱の輪郭に沿って第一綿ネル又は第二綿ネルを回転円柱の外表面に巻きつけ、旋転板101が回転円柱の下側まで回転したら、圧力ばねが圧力ブロック104に与える圧力は第一固定ブロックを第一固定溝内に押し込み、あるいは第二固定ブロックを第二固定溝内に押し込み、これで新しい第一綿ネルまたは第二綿ネルを回転円柱に巻きつけることができ、第二作業シリンダー201が作動して回転円柱204をリチウム電池磁極片ローラープレス機1へ移動させ、協働電動機が作動して回転円柱を回転させることでリチウム電池磁極片ローラープレス機に対して砕屑を清掃する。
【0043】
当業者は、本発明の範囲内で作業方式に応じて様々な変更を行える。
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