特開2021-164607(P2021-164607A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-164607(P2021-164607A)
(43)【公開日】2021年10月14日
(54)【発明の名称】動作装置
(51)【国際特許分類】
   A63H 13/04 20060101AFI20210917BHJP
   A63H 3/36 20060101ALI20210917BHJP
   G10L 25/18 20130101ALI20210917BHJP
   G10L 25/21 20130101ALI20210917BHJP
   G10L 25/51 20130101ALN20210917BHJP
【FI】
   A63H13/04 B
   A63H3/36 G
   G10L25/18
   G10L25/21
   G10L25/51 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-69619(P2020-69619)
(22)【出願日】2020年4月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長島 元
(72)【発明者】
【氏名】加藤 國彦
(72)【発明者】
【氏名】向井 忠
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150BC02
2C150CA01
2C150DA27
2C150DA28
2C150DF06
2C150DF33
2C150DG01
2C150DG13
2C150EB01
2C150EC03
2C150ED42
2C150EF29
2C150FA03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】音楽と動作装置の動作とのリンクが感じられる動作装置を提供する。
【解決手段】外部から視認可能な形で動作部が音楽に合わせて動作する動作装置100において、音楽の音声データに基づいて音声の時間−周波数変換を行う変換部と、変換部で得られた周波数帯域毎のデータ成分のスペクトル強度が所定の閾値を超えているか否かを判定する判定部と、スペクトル強度が所定の閾値を超えている数を計数する計数部と、計数部で得られた計数値に応じて動作部の動作態様が可逆的に変化することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から視認可能な形で動作部が音楽に合わせて動作する動作装置において、
前記音楽の音声データに基づいて前記音声の時間−周波数変換を行う変換部と、
前記変換部で得られた周波数帯域毎のデータ成分のスペクトル強度が所定の閾値を超えているか否かを判定する判定部と、
前記スペクトル強度が所定の閾値を超えている数を計数する計数部と、を備え、
少なくとも1つの動作部は、前記計数部で得られた計数値が大きくなれば活動的となるように、前記計数値に応じて前記動作部の動作態様が可逆的に変化するように構成されていることを特徴とする動作装置。
【請求項2】
前記計数部で得られた計数値が所定値を超えたときに前記動作部の動作態様が変化することを特徴とする請求項1に記載の動作装置。
【請求項3】
前記計数部で得られた計数値が大きくなったときに前記動作態様として前記動作部の動作速度が速くなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動作装置。
【請求項4】
前記時間−周波数変換は高速フーリエ変換によってなされることを特徴とする請求項1又は請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の動作装置。
【請求項5】
前記動作部は手又は足を含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の動作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は動作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、外部の音楽を集音して当該音楽の音量レベルを検出し、その音量レベルに応じた速さで動作部を動作させる動作装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3−123581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、音量レベルの大きさにリンクさせて動作装置を動かすものでは、音量レベルが同じであるならばテンポが変わっても動作装置の動作速度が変化しないので、音楽と動作装置の動作とのリンクが感じられないという問題があった。
本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、音楽と動作装置の動作とのリンクが感じられる動作装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の手段は、
外部から視認可能な形で動作部が音楽に合わせて動作する動作装置において、
前記音楽の音声データに基づいて前記音声の時間−周波数変換を行う変換部と、
前記変換部で得られた周波数帯域毎のデータ成分のスペクトル強度が所定の閾値を超えているか否かを判定する判定部と、
前記スペクトル強度が所定の閾値を超えている数を計数する計数部と、を備え、
少なくとも1つの動作部は、前記計数部で得られた計数値が大きくなれば活動的となるように、前記計数値に応じて前記動作部の動作態様が可逆的に変化するように構成されていることを特徴とする。
【0006】
第2の手段は、第1の手段であって、前記計数部で得られた計数値が所定値を超えたときに前記動作部の動作態様が変化することを特徴とする。
【0007】
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段であって、前記計数部で得られた計数値が大きくなったときに前記動作態様として前記動作部の動作速度が速くなることを特徴とする。
【0008】
第4の手段は、第1の手段〜第3の手段のいずれかであって、前記時間−周波数変換は高速フーリエ変換によってなされることを特徴とする。
【0009】
第5の手段は、第1の手段〜第4の手段のいずれかであって、前記動作部は手又は足を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
第1の手段によれば、大人しく・地味な音から賑やか・派手な音となると、動作部の動作態様がより活動的になる。したがって、音楽と動作装置の動作とのリンクが感じられ、動作装置の動作が人の感覚と合致するものとなり。興趣性の高い動作装置が実現できる。
【0011】
第2の手段によれば、計数値が所定値を超えると動作部の動作態様が急激に変化するので、その急激な変化を楽しむことができる。
【0012】
第3の手段によれば、大人しく・地味な音から賑やか・派手な音となると、動作部の動作速度が速くなり、逆に、賑やか・派手な音から大人しく・地味な音となると、動作部の動作速度が遅くなる。したがって、音楽と動作装置の動作とのリンクが感じられ、動作装置の動作が人の感覚と合致するものとなり、興趣性の高い動作装置が実現できる。
【0013】
第4の手段によれば、高速フーリエ変換によって時間−周波数変換をしているので、曲が止まったときや曲調が変わったときなどに動作部に即時性のある動作変化をさせることができる。
【0014】
第5の手段によれば、曲調に合わせて手又足を動かす動作装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態の動作装置を斜め上方から見た前面側斜視図である。
図2】実施形態の動作装置を斜め下方から見た後面側斜視図である。
図3】動作装置の動作機構を示した斜視図である。
図4】ダンス途中の基本的姿態を示した図である。
図5】動作装置の制御構成を示したブロック図である。
図6】動作速度変更処理の手順を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る動作装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、実施形態の動作装置100を斜め上方から見た前面側斜視図、図2は、動作装置100を斜め下方から見た後面側斜視図である。
【0018】
(動作装置100の外観)
本実施形態の動作装置100は、球形の装置本体10を備えている。装置本体10の左には第1回動片11Lが、右には第1回動片11Rが設けられている。左右は動作装置100から見た場合の左右を言うものとする。
各第1回動片11(左右の第1回動片11L,11Rを区別しないときには第1回動片11とする。)は独立に上下に所定範囲内で回動する。また、左の第1回動片11Lの先には第2回動片12Lが、右の第1回動片11Rの先には第2回動片12Rが設けられている。各第2回動片12(左右の第2回動片12L,12Rを区別しないときには第2回動片12とする。)は独立に上下に所定範囲内で回動する。この第1回動片11と第2回動片12とで回動部材が構成されている。
【0019】
装置本体10の前面には左目13L及び右目13Rが表示されている。また、装置本体10の上部には突片14f,14rが各2つ、下部には突片14f,14rが各2つ設けられている。各4つの突片14f及び突片14rは動作装置100の姿勢を安定させるためのものである。
【0020】
装置本体10の下端には円形のラバープレート15が露出し、装置本体10はラバープレート15を中心に回動可能となっている。
この動作装置100は、左右の第1回動片11L,11Rの回動、左右の第2回動片12L,12Rの回動及び装置本体10の回動の組み合わせ等によって所定のアクションを行う。
【0021】
図3(A)〜(D)は、動作装置100が取り得る第1回動片11及び第2回動片12の特徴的な形を示している。
図3(A)は、第1回動片11L,11Rが装置本体10に対して斜め下方に延び、第2回動片12L,12Rが垂下した姿態となっている。この形では、第2回動片12L,12Rの先が接地し、装置本体10が接地面から浮き上がる。回動部材はこの状態を保持できる。
図3(B)は、第1回動片11Lが装置本体10の下方に延び、第2回動片12Lが装置本体10の下方に潜り込んでいる。一方、第1回動片11Rが装置本体10の上方に延び、第2回動片12Rが装置本体10の上端に覆い被さる形となっている。この形となったときには、重心移動によって、第2回動片12L,12Rの先が向く方向に動作装置100が転動する。
図3(C)は、第1回動片11L,11Rの双方が装置本体10に対して上方に延び、第2回動片12L,12Rの先端部同士が当接した形となっている。
第3(D)は、第1回動片11L,11Rが装置本体10に対して水平に延び、第2回動片12L,12Rが垂下した形となっている。この形では、例えば、装置本体10がラバープレート15を中心に回動可能な状態となる。
【0022】
(装置本体10の構造)
左目13L及び右目13Rの裏側には、光出力部77(図3参照)の一部を構成する発光ダイオード(図示せず)が1つずつ設置されている。
また、図2に示すように、装置本体10の後部には、ヒンジ(図示せず)によって開閉可能な開閉扉10aが設けられている。そして、この開閉扉10aの内側には、図示しないが、各種操作ボタンや、充電用端子及びバッテリが設けられている。また、装置本体10の後部には、音出力部76(図5参照)の一部を構成するスピーカ(図示せず)や外部音を集音するマイクロフォン79が設けられている。
【0023】
図4は、動作装置100の回動部材及び回動装置を示した斜視図である。この図では、回動部材の後側半部を取り外してある。
動作装置100は、左の第1回動片11Lを回動させるための左第1回動片回動装置31Lと、右の第1回動片11Rを回動させるための右第1回動片回動装置31Rと、左の第2回動片12Lを回動させるための左第2回動片回動装置32Lと、右の第2回動片12Rを回動させるための右第2回動片回動装置32Rと、を備えている。左第1回動片回動装置31L、右第1回動片回動装置31R、左第2回動片回動装置32L及び右第2回動片回動装置32Rは、それぞれ別個のサーボ機構から構成されている。各サーボ機構は、サーボモータと、回転位置をセンサで測定して電気信号として位置情報を出力するエンコーダとを備えている。
【0024】
左第1回動片回動装置31L及び右第1回動片回動装置31Rは関節部J1に設けられている。一方、左第2回動片回動装置32L及び右第2回動片回動装置32Rは関節部J2に設けられている。
また、装置本体10の中央には、装置本体10を回動させるための本体回動装置33を備えている。この本体回動装置33は、縦置きのモータ33aと、モータ33aに連結された歯車機構34とを備えている。この本体回動装置33によれば、モータ動力は、歯車34a,34b,34c,34d,34e,34f,34g,34hを経て、回動板35に伝達される。回動板35の下面には上記ラバープレート15が貼り付けられている。そして、モータ33aが作動されたとき、回動板35が回動しようとするが、ラバープレート15が遊戯面(接地面)をグリップしているので、ラバープレート15が回動されず、反動でモータ33aひいては装置本体10が回動する。
【0025】
(第1回動片11及び第2回動片12)
装置本体10と第1回動片11との関節部J1は、第1回動片回動装置31の出力軸31aと第1回動片11の回動軸11aとを連結させることにより形成されている。
また、第1回動片11と第2回動片12の関節部J2は、第2回動片12の回動面に直角に延びる中心軸を持つような円柱形となっている。これによって、回動に伴って接地面に円滑に摺接することができる。
また、第2回動片12の先端部も、第2回動片12の回動面に直角に延びる中心軸を持つような円柱形となっている。これによって、回動に伴って接地面に円滑に摺接することができる。
【0026】
(制御構成)
図5は、動作装置100の制御構成を示している。
具体的には、動作装置100は、制御構成として、中央処理装置70、主記憶装置71a、補助記憶装置71bを備えている。また、動作装置100は、送受信部75と、音出力部76と、光出力部77と、左第1回動片回動装置31L、右第1回動片回動装置31R、左第2回動片回動装置32L、右第2回動片回動装置32R及び本体回動装置33とを備えている。
【0027】
このうち補助記憶装置71bには、各種プログラムやデータが格納されている。
各種プログラムとしては、動作プログラムや音解析プログラム等が格納されている。
【0028】
データとしては、各種プログラムの実行に必要なデータ等が補助記憶装置71bに格納されている。例えば、複数の音楽データ及び動作データ等が格納されている。補助記憶装置71bには音楽データや動作データを追加して格納することができる。
【0029】
動作データには定型的な複数種の動作パターンデータが含まれている。動作パターンデータは、第1回動片11、第2回動片12、装置本体10、音出力部76又は及び光出力部77にある程度まとまった一連の動作をさせるためのデータである。具体的には、動作パターンデータは、第1回動片11又は第2回動片12の回転方向、回転速度又は反転回数等、装置本体10の回転方向、回転回数、回転速度又は反転回数等、及び、音出力部76から出力される音の種類、光出力部77から出力される光の色、点灯時間、点滅速度又は点滅回数等の動作データを含んで構成されている。
また、複数種の動作パターンデータには、一の動作パターンデータと回転速度等の動作速度のデータだけが異なり、その他の動作データが同じである他の動作パターンデータが含まれている。
【0030】
また、中央処理装置70は制御装置70aと演算装置70bとを備えている。
中央処理装置70は、各種プログラムやデータを適宜に読み出して各部を統括制御したり、そのために必要な演算を行ったりする。主記憶装置71aはワークエリアとなる部分であり、必要に応じてプログラムや実行途中の各種データを一時的に記憶する。
【0031】
送受信部75は、例えば専用のコントローラ、スマートフォン又はタブレットとの間でブルートゥース(登録商標)等を用いて通信を行う。
光出力部77は上記発光ダイオードを含んで構成され、音出力部76は上記スピーカを含んで構成されている。マイクロフォン79は外部音をピックアップするためのものである。
【0032】
(遊び方と動作)
この動作装置100は複数のモードで動作する。モードの選択は、動作装置100に付設の選択ボタンや、専用のコントローラ、スマートフォン又はタブレット等によって行う。
動作装置100は、外部の音楽や、動作装置100自体から出力される音楽に合わせて動作する。その際、動作装置100は音楽の曲調に合わせて動作速度を変える。すなわち、賑やか・派手な音か大人しく・地味な音かによって動作装置100は動作速度を変える。
【0033】
例えば、これを、スマートフォン等からブルートゥース等を介して送信された音楽データに基づいて動作装置100が逐次に音楽を出力する場合の動作速度変更処理について図6を用いて説明する。この動作速度変更処理において、中央処理装置70は、変換部、判定部、計数部及び動作速度決定部として機能する。
スマートフォン等からの音楽データをブルートゥースの通信を介して受信する(ステップS1)と、データ送信トリッガで音解析プログラムが起動される。これにより、送られてきた音楽データは主記憶装置71a内のバッファに展開される。そして、バッファ内の音楽データに高速フーリエ変換(FFT)をかけて時間−周波数変換を行う(ステップS2)。これによって、所定の複数の周波数帯域毎のデータ成分を抽出する。その後、データ成分毎のスペクトル強度が所定の閾値を超えているか否かの判定を行う(ステップS3)。そして、所定の閾値を超えているデータ成分の数を計数し(ステップS4)、計数値が所定値を超えているかを判定し(ステップS5)、動作速度を決定する(ステップS6)。そして、超えていない場合には、大人しく・地味な音であるとして動作速度の遅い動作パターンデータに基づいて動作装置100の第1回動片11又は第2回動片12を動作させ、反対に超えている場合には、賑やか・派手な音であるとして、動作速度の速い動作パターンデータに基づいて動作装置100の第1回動片11又は第2回動片12を動作させる。
【0034】
この場合、動作パターンデータの切替えは可逆的になされる。すなわち、その後に計数値が所定値を上回ったり或いは下回ったりしたときには、その都度、動作速度の切り換えを行う。また、上記閾値は、データ成分毎に別々の値としてもよいし、一律の値としてもよい。さらに、動作パターンデータの切り換えにあたり、切り換えが一の動作パターンの一連の動作の途中でされるときには他の動作パターンの当該動作に対応する動作から引き続いて動作速度だけを変えて行うことが好ましい。なお。分解するデータ成分数は、特に限定はされないが20個程度とする。そして、計数値が0の場合には無音と扱い、20個の場合には賑やか・派手な音であるとして扱ってもよい。また、速度変化をもたらす計数値を複数設けて段階的に動作速度を変化させるようにしてもよい。
【0035】
なお、外部の音楽に合わせて動作装置100が動作する場合には、マイクロフォン79で音楽を集音し、当該音楽に基づく音楽データを生成して、生成後の音楽データに上記と同様な処理を施し、音楽の曲調に合わせて動作速度を変えることもできる。また、動作装置100が既に格納している音楽データに基づく音楽を出力する場合には、当該音楽データに上記と同様な処理を施し,音楽の曲調に合わせて動作速度を変えることもできる。
【0036】
本実施形態の動作装置100によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、スローテンポである箇所では、一般的に単位時間あたりの音の数が少ないので。動作装置100の動作が遅くなる。また、テンポの速い箇所や様々な楽器が用いられる箇所では、一般的に周波数帯域が互いに異なるデータ成分が多く含まれるので、動作装置100の動作が速くなる。したがって、音楽と動作装置の動作とのリンクが感じられ、動作装置100の動作が人の感覚と合致するものとなり。興趣性の高い動作装置100が実現できる。
また、高速フーリエ変換によって時間−周波数変換を音楽の終わりまで逐次に行うので、曲が止まったときや曲調が変わったときなどに動作部に即時性のある動作変化をさせることができる。
【0037】
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、第1回動片11又は第2回動片12の動作速度を変えるようにしたが、動作部の1つである光出力部76の点滅速度を変えるようにしてもよい。また、装置本体10の回転速度を変えるようにしてもよい。さらには、第1回動片11又は第2回動片12に加えて、これらの全部又は一部を変えるようにしてもよい。
【0038】
また、計数値が所定値を超えたときに、動作する動作部の数を増やすようにいてもよいし、動作する動作部を変更して、より活動的に見せるようにしてもよい。前者の例として、計数値が所定値より小さい時は、片腕しか動かさないが、計数値が所定値より大きくなると、両腕、回転、光、音、等多数の動作をするようにして、賑やかで派手な音となるようにすることが挙げられる。
ここで、「より活動的な動作」とは、動作部の効果音の音量を上げたり、動作部の動作速度を速めたり、一度期の動作部の数を増やしたり等の客観的に賑やか・派手な動作にすることを言う。この「より活動的な動作」には、心理的な変化であっても、例えば発光色を白色から情熱的な赤色に変えたりする等、心理的法則と認められるような客観的に賑やか・派手と認められる変化をも含む。
【0039】
また、動作部が複数ある場合に、全ての動作部の動作態様を変えてもよいが、その一部の動作部の動作態様を変えてもよい。
【0040】
また、動作装置もロボットのみならず、動作部が存在する、ぬいぐるみ、人形、鉢植え植物を模した置物や、部屋の装飾品にも適用できる。
【符号の説明】
【0041】
11 第1回動片
12 第2回動片
31L 左第1回動片回動装置
31R 右第1回動片回動装置
32L 左第2回動片回動装置
32R 右第2回動片回動装置
33 本体回動装置
33a モータ
34 歯車機構
70a 制御装置
75 送受信部
76 音出力部
77 光出力部
78a〜78d サーボモータ
100 動作装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6