【実施例1】
【0022】
図1は、実施例1の評価スコア管理システムの概要を示す図である。
【0023】
評価スコア管理システムは、
図1に示すように、センサ端末111、クライアント装置112、評価スコア管理サーバ120、及びアプリケーション装置130から構成される。
【0024】
クライアント装置112は、近距離無線通信等を用いてセンサ端末111と接続する。センサ端末111、評価スコア管理サーバ120、及びアプリケーション装置130は、ネットワーク140を介して互いに接続される。ネットワーク140は、LAN(Local Area Network)及びWAN(Wide Area Network)等であり、接続方式は有線及び無線のいずれでもよい。
【0025】
センサ端末111は、ユーザ110の動き(例えば、加速度)を測定し、測定結果(センサデータ)を含む測定情報を出力する。センサ端末111は、ユーザ110の身体に装着するウェアラブル型の端末、又は、カメラ等のユーザ110の身体に装着しない端末(非装着型の端末)のいずれでもよい。
【0026】
センサ端末111がウェアラブル型の端末である場合、センサ端末111を装着するユーザ110の人物情報がセンサデータと関連付けられ、センサ端末111が非装着型の端末である場合、顔認証等の認証手段によって特定されたユーザ110の人物情報がセンサデータと関連付けられる。なお、特定の部屋又は空間に滞在した集団等、個別の人物を特定せずに、当該の集団を対象としてセンサデータが取得されてもよい。
【0027】
以下の説明では、センサ端末111は、身体の動きとして、加速度を測定するセンサ304(
図3参照)を有するウェアラブル型の端末であるものとする。ただし、本発明はセンサ端末111の形態及び機能に限定されない。センサ端末111は、ネットワーク140を介して、センサデータ(例えば、3軸加速度データ)を含む測定情報を評価スコア管理サーバ120に送信する。
【0028】
クライアント装置112は、画面及び指紋認証機能等、ユーザインタフェースを有するスマートフォン等の装置である。クライアント装置112は、ネットワーク140を介して、評価スコア管理サーバ120に、ユーザ110による評価スコアの提供の同意等を伝達できる。また、クライアント装置112は、ユーザ110による評価スコアの閲覧、及び施策の選択等の操作を受け付ける。
【0029】
なお、本実施例では、センサ端末111及びクライアント装置112は、別々の装置として記載しているが、一つの装置でもよい。例えば、加速度センサを有するスマートフォンは、センサ端末111でもあり、クライアント装置112でもある。
【0030】
評価スコア管理サーバ120は、センサデータに基づいて、ユーザ110又は集団の評価スコアを算出し、記憶する。評価スコア管理サーバ120は、クライアント装置112又はアプリケーション装置130からの要求を受け付けた場合、評価スコアに関する情報を提供する。
【0031】
アプリケーション装置130は、企業及びコミュニティ等のグループを管轄するグループ管理者131が操作する装置である。グループ管理者131は、アプリケーション装置130を操作して、グループの施策の作成及び登録を行い、また、評価スコア及び評価スコアに関する情報を評価スコア管理サーバ120から取得する。アプリケーション装置130は、例えば、ブラウザなどを利用して、ユーザ110の評価スコアに関する情報をグループ管理者131に提示する。
【0032】
まず、評価スコア管理システムの処理の概要について説明する。
図2は、実施例1の評価スコア管理システムにおいて行われる処理の概要を説明する図である。
【0033】
ユーザ110は、予め、各グループのグループ管理者131によって登録された施策を選択する。ここでは、ユーザ110は、所属するコーポレーションA及びサイクリング同好会Bの各々の施策を一つ選択し、また、個人的にいずれのグループにも属さない施策を一つ選択しているケースを考える。
【0034】
オブジェクト200は、ユーザ110の一日の加速度の測定時間帯と、施策の推奨時間帯との関係を示す。
【0035】
オブジェクト200の棒グラフ及び棒グラフに紐付く枠は、ユーザ110が選択した施策の概要及び当該施策を実施する時間帯(推奨時間帯)を示す。コーポレーションAの施策は、「職場であいさつを10回行う」という内容であり、推奨時間帯は8:00−17:00である。サイクリング同好会Bの施策は、「早朝トレーニングで2kmサイクリング」という内容であり、推奨時間帯は5:00−8:00である。個人の施策は、「午前中を創造的な作業にあてる」という内容であり、推奨時間帯が8:00−12:00である。
【0036】
また、オブジェクト200の太枠は、加速度が測定された時間帯(測定時間帯)を示す。ここでは、測定時間帯は10:00−13:00である。
【0037】
オブジェクト210は、評価スコアの算出の概要を示す。
【0038】
測定時間帯に取得されたセンサデータに基づいて評価スコアが算出される。ここでは、評価スコアは8.0であるものとする。
【0039】
オブジェクト220は、ユーザ110が選択した施策に対して、算出された評価スコアを紐付ける処理の概要を示す。
【0040】
評価スコア管理サーバ120は、評価スコアに紐付く測定時間帯(10:00−13:00)と、コーポレーションAの施策の推奨時間帯(8:00−17:00)とを比較して、推奨時間帯に測定時間帯が含まれると判定し、コーポレーションAの施策に対して評価スコアを紐付ける。
【0041】
評価スコア管理サーバ120は、測定時間帯と、サイクリング同好会Bの施策の推奨時間帯(5:00−8:00)とを比較して、推奨時間帯に測定時間帯が含まれないと判定し、サイクリング同好会Bの施策への評価スコアの紐付けを行わない。
【0042】
評価スコア管理サーバ120は、測定時間帯と、個人の施策の推奨時間帯(8:00−12:00)とを比較して、推奨時間帯の一部に測定時間帯が重複していると判定し、個人の施策に対して評価スコアを紐付ける。なお、本例では、推奨時間帯の一部が測定時間帯と重複している場合に施策に対して評価スコアを紐付けが行われているが、重複している時間帯が一時間以上である場合、又は、推奨時間帯の50%に当たる時間帯が測定時間帯と重複している場合等に、施策に対する評価スコアの紐付けが行われてもよい。
【0043】
評価スコア管理サーバ120は、前述のように、測定時間帯に基づいて、評価スコアをユーザ110が実行した施策に紐付けを行う。これによって、施策に対応したグループに対してユーザ110の評価スコアを提供できる。
【0044】
次に、評価スコア管理システムの各構成の詳細について説明する。
【0045】
図3Aは、実施例1のセンサ端末111の構成の一例を示す図である。
【0046】
センサ端末111は、センサを内蔵したスマートフォン等のデバイス、又は、名札型のデバイスであって、人物の首からぶら下げて使用するものを想定する。なお、前述したセンサ端末111の形態は一例であり、他の形態でもよい。評価スコア管理システムを利用する複数のユーザ110のそれぞれがセンサ端末111を携帯している。
【0047】
センサ端末111は、CPU(Central Processing Unit)301、メモリ302、ネットワークインタフェース303、及びセンサ304を有する。各ハードウェアはバスを介して互いに接続される。なお、センサ端末111は、電源等、その他のハードウェアを有するが、説明の簡単のために省略している。電源は、内蔵電池又は外部電源と接続するインタフェースであり、センサ端末111に電力を供給する。
【0048】
CPU301は、演算処理を実行する演算装置の一例であり、メモリ302に格納されるプログラムを実行する。CPU301がプログラムにしたがって処理を実行することによって、特定の機能を実現する機能部として動作する。以下の説明では、機能部を主語に処理を説明する場合、CPU301が当該機能部を実現するプログラムを実行していることを示す。
【0049】
メモリ302は、半導体記憶装置及び磁気記憶装置等、情報を記憶する記憶装置の一例であり、CPU301が実行するプログラム及びプログラムが使用する情報を格納する。また、メモリ302は、プログラムが一時的に使用するワークエリアとしても使用される。
【0050】
メモリ302は、時計部311及び送受信部312を実現するプログラムを格納し、また、端末情報313及びユーザID314を格納する。
【0051】
端末情報313は、センサ端末111の識別情報及び種類、並びに、センサ304の測定条件に関する情報等を格納する。ユーザID314は、センサ端末111を装着するユーザ110の識別情報である。
【0052】
時計部311は、時刻情報を管理し、一定間隔で時刻情報を更新する。時刻情報は、他のセンサ端末111との間でのズレを防止するために、NTPサーバ(図示省略)と通信することによって周期的に同期するように更新される。送受信部312は、センサ端末111と他の装置との間のデータの送受信を制御する。
【0053】
なお、メモリ302は、端末情報313及びユーザID314の他に、センサデータ、時刻情報、及びセンシングのためのファームウェア等を格納する。また、メモリ302は、センサ端末111全体を制御する制御部を実現するためのプログラムを格納する。制御部は、センサ304の制御、送受信部312のデータの送受信のタイミングの制御、端末情報313及びユーザID314の書き換え等を行う。
【0054】
ネットワークインタフェース303は、ネットワークを介して外部装置と通信するためのインタフェースである。
【0055】
センサ304は、センサ端末111を装着しているユーザ110の動きに関するセンサデータを取得する。センサ304は、例えば、3軸加速度センサ、ジャイロセンサ、心拍センサ、及び眼電位センサ等である。センサ端末111は、種別が異なる複数のセンサ304を有してよい。
【0056】
センサ端末111は、送受信部312を用いて、センサ304が取得したセンサデータ及び測定時間帯(開始時刻及び終了時刻)を含む測定情報を評価スコア管理サーバ120に送信する。
【0057】
本実施例では、センサ304を用いて加速度データがセンサデータとして取得されるものとする。
【0058】
図3Bは、実施例1のクライアント装置112の構成の一例を示す図である。
【0059】
クライアント装置112は、CPU301、メモリ302、ネットワークインタフェース303、及び表示装置305を有する。各ハードウェアはバスを介して互いに接続される。なお、クライアント装置112は、キーボード及びマウス等の入力装置等、その他のハードウェアを有するが、説明の簡単のために省略している。
【0060】
表示装置305は、各種データの入出力を行うためのGUI(Graphical User Interface)等を表示する。表示装置305がタッチパネルの場合、表示装置305は入力装置としても機能する。
【0061】
メモリ302は、認証部321、同意取得部322、スコア要求部323、施策要求部324、施策選択部325、及び送受信部326を実現するためのプログラムを格納し、また、ユーザID314を格納する。なお、メモリ302は、クライアント装置112全体を制御する制御部を実現するためのプログラム等を格納するが、説明の簡単のために省略している。
【0062】
送受信部326は、送受信部312と同様の機能である。認証部321は、ユーザ110の認証処理を実行する。例えば、認証部321は、事前に登録されたユーザ110であるか否かを判定するために、パスワード及び指紋等の入力を求め、これらの情報を用いて認証処理を実行する。
【0063】
同意取得部322は、評価スコアの提供に関する同意を取得する。スコア要求部323は、ユーザID314を含む提供要求を送信することによって、ユーザ110の評価スコアの送信を評価スコア管理サーバ120に要求する。同意取得部322は、ユーザ110の同意が得られている場合、アプリケーション装置130にユーザ110の同意が得られたことを示す情報を送信する。
【0064】
施策要求部324は、評価スコア管理サーバ120に対して、グループ管理者131によって登録された施策の一覧の問合せを行う。施策選択部325は、送受信部326を介して、評価スコア管理サーバ120に、ユーザ110によって選択された施策の情報を送信する。
【0065】
図3Cは、実施例1のアプリケーション装置130の構成の一例を示す図である。
【0066】
アプリケーション装置130は、CPU301、メモリ302、ネットワークインタフェース303、及び表示装置305を有する。なお、アプリケーション装置130は、キーボード及びマウス等の入力装置等、その他のハードウェアを有するが、説明の簡単のために省略している。
【0067】
メモリ302は、スコア要求部331、スコア受信部332、及び送受信部333を実現するためのプログラムを格納し、また、アプリケーションID334を格納する。なお、メモリ302は、アプリケーション装置130全体を制御する制御部を実現するためのプログラム等を格納するが、説明の簡単のために省略している。
【0068】
アプリケーションID334は、アプリケーション装置130の識別情報である。
【0069】
送受信部333は、送受信部312と同様の機能である。スコア要求部331は、アプリケーションID334を含む提供要求を送信することによって、グループに所属するユーザ110の評価スコアの送信を評価スコア管理サーバ120に要求する。クライアント装置112から同意に関する情報を受信している場合、スコア要求部331は、当該情報を含む提供要求を評価スコア管理サーバ120に送信する。スコア受信部332は、評価スコア管理サーバ120から送信された評価スコアを受信し、受信した評価スコアを管理する。
【0070】
アプリケーション装置130は、アプリケーション装置130が保持する情報及び動作の変更等、評価スコアに応じて所定の処理を実行する。
【0071】
図3Dは、実施例1の評価スコア管理サーバ120の構成の一例を示す図である。
【0072】
評価スコア管理サーバ120は、複数のセンサ端末111から取得した測定情報(加速度データ)を管理し、また、加速度データに基づいて評価スコアを算出する。評価スコア管理サーバ120は、クライアント装置112を用いてユーザ110が選択した施策の情報を管理し、評価スコア及び施策の紐付けを行う。また、評価スコア管理サーバ120は、アプリケーション装置130及びクライアント装置112からの提供要求に対して、評価スコアを送信する。
【0073】
評価スコア管理サーバ120は、CPU301、メモリ302、及びネットワークインタフェース303を有する。なお、評価スコア管理サーバ120は、キーボード及びマウス等の入力装置及びディスプレイ等の出力装置を有してもよい。
【0074】
メモリ302は、送受信部340及び制御部350を実現するためのプログラムを格納し、また、管理情報群360を格納する。
【0075】
送受信部340は、送受信部312と同様の機能である。制御部350は、評価スコア管理サーバ120全体を制御する。制御部350は、測定情報取得部351、評価スコア算出部352、施策リンク部353、施策受付部354、及び評価スコア提供部356を含む。
【0076】
測定情報取得部351は、センサ端末111から加速度データを含む測定情報を取得する。評価スコア算出部352は、加速度データを用いて評価スコアを算出する。施策リンク部353は、評価スコア及び施策の紐付けを行う。施策受付部354は、ユーザ110によって選択された施策に関する情報を受け付ける。評価スコア提供部356は、クライアント装置112又はアプリケーション装置130からの提供要求に応じて、評価スコアを提供する。
【0077】
管理情報群360は、ユーザ管理情報361、グループ管理情報362、施策管理情報363、施策実績情報364、及び測定実績情報365を含む。各情報の詳細については、
図5から
図10を用いて説明する。
【0078】
評価スコア管理サーバ120が有する機能は、複数のサーバから構成される計算機システムを用いて実現してもよい。
【0079】
なお、
図3Aから
図3Dを用いて説明した機能部は、複数の機能部を一つの機能部にまとめてもよいし、一つの機能部を機能毎に複数の機能部に分けてもよい。また、機能部は、専用のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0080】
ここで、評価スコア管理システムの大まかな処理の流れについて説明する。
【0081】
図4は、実施例1の評価スコア管理システムにおける処理の流れを説明するシーケンスである。
【0082】
本シーケンスでは、ユーザ110、評価スコア管理サーバ120、及びグループ管理者131間のデータの送受信及び処理を示している。なお、ユーザ110は、クライアント装置112及びセンサ端末111を介して、評価スコア管理サーバ120とやりとりを行う。グループ管理者131は、アプリケーション装置130を介して、評価スコア管理サーバ120とやりとりを行う。
【0083】
グループ管理者131は、アプリケーション装置130を用いて、グループ管理者131が管轄するグループの施策を作成し、登録する(ステップS401)。また、グループ管理者131は、アプリケーション装置130を用いて、作成された施策を定義した施策情報を含む登録要求を、評価スコア管理サーバ120に送信する(ステップS402)。
【0084】
評価スコア管理サーバ120は、登録要求に含まれる施策情報を登録する(ステップS403)。評価スコア管理サーバ120は、異なるグループのグループ管理者131によって作成された施策を一元管理する。
【0085】
ユーザ110は、クライアント装置112を用いて、評価スコア管理サーバ120に施策一覧の問合せを行う(ステップS404)。施策一覧の問合せの実行タイミングは、クライアント装置112にインストールされたアプリケーションの起動時、当該アプリケーションが管理する施策一覧のユーザ110による更新時、又は、一定周期等が考えられる。
【0086】
評価スコア管理サーバ120は、施策一覧の問合せを受け付けた場合、クライアント装置112に施策一覧を送信する(ステップS405)。
【0087】
ユーザ110は、クライアント装置112が受信した施策一覧を参照し、実施を希望する施策を選択する(ステップS406)。ユーザ110は、選択した施策を考慮した活動を行う。
【0088】
なお、選択される施策の数は、一つでもよいし、二つ以上でもよい。例えば、ユーザ110が複数のグループに所属する場合、ユーザ110は、各グループの施策を一つ又は複数選択する。
【0089】
センサ端末111は、ユーザ110の加速度を測定する(ステップS407)。センサ端末111は、ユーザ110による明示的な指示を受け付けた場合に加速度の測定を開始してもよいし、施策の選択後、自動的に加速度の測定を開始してもよいし、また、決まった時間帯に自動的に加速度の測定を開始してもよい。
【0090】
クライアント装置112は、加速度データ及び測定が行われた時間帯(測定時間帯)を評価スコア管理サーバ120に送信する(ステップS408)。ここでは、加速度の測定が終了した後に、評価スコア管理サーバ120へデータが送信されるものとしている。なお、評価スコア管理サーバ120へのデータの送信は、加速度の測定中に逐次的に行われてもよいし、加速度の測定中に周期的に実行されてもよい。
【0091】
評価スコア管理サーバ120は、ユーザ110から取得した加速度データを用いて評価スコアを算出する(ステップS409)。
【0092】
なお、クライアント装置112が評価スコアを算出してもよい。この場合、クライアント装置112は、ステップS408において、加速度データの代わりに、評価スコアを評価スコア管理サーバ120に送信する。
【0093】
評価スコア管理サーバ120は、測定時間帯と紐付けて、算出された評価スコアを保存する(ステップS410)。
【0094】
評価スコア管理サーバ120は、評価スコアに紐付けられる測定時間帯を用いて、施策及び評価スコアの紐付け処理を実行する(ステップS411)。
【0095】
グループ管理者131は、アプリケーション装置130を用いて、グループの評価スコアの提供要求を送信する(ステップS412)。
【0096】
評価スコア管理サーバ120は、提供要求を送信したグループ管理者131が管轄するグループの施策の評価スコア(施策評価スコア)を算出する(ステップS413)。グループの施策とは、グループ管理者131によって登録された施策である。
【0097】
評価スコア管理サーバ120は、施策評価スコアをグループ管理者131が操作するアプリケーション装置130に送信する(ステップS414)。
【0098】
グループ管理者131は、アプリケーション装置130を介して、施策評価スコアを確認する(ステップS415)。
【0099】
以上のように、ユーザ110は、施策を選択し、センサ端末111を用いて加速度を測定する。評価スコア管理サーバ120は、加速度データから評価スコアを算出し、施策及び評価スコアの紐付けを行う。グループ管理者131は、ユーザ110の評価スコアから算出される施策評価スコアを確認することができる。
【0100】
次に、管理情報群360に含まれる各情報の詳細について説明する。
【0101】
図5は、実施例1のユーザ管理情報361の一例を説明する図である。
【0102】
ユーザ管理情報361は、ユーザ110を管理するための情報であり、ユーザID501、氏名502、メールアドレス503、パスワード504、及び所属グループ505から構成されるレコードを格納する。一人のユーザ110に対して一つのレコードが存在する。
【0103】
ユーザID501、ユーザ110を一意に識別するための識別情報(ユーザID)を格納するカラムである。例えば、評価スコア管理サーバ120によって、自動的に昇順の識別番号がユーザIDとして割り当てられる。なお、他の規則又は手動でユーザIDが割り当てられてもよい。
【0104】
ユーザID501は、レコードの識別情報としても用いられる。なお、ユーザID501の代わりに、後述する他のカラムのいずれか、又は、複数のカラムの組合せを用いることによって、ユーザID501を省略できる。
【0105】
氏名502は、ユーザ110の氏名を格納するカラムである。氏名は、例えば、ユーザ110を識別するための情報として、クライアント装置112又はアプリケーション装置130の表示装置305に表示される。
【0106】
メールアドレス503は、ユーザ110のメールアドレスを格納するカラムである。メールアドレスは、評価スコア管理サーバ120へのユーザ110のアカウント登録時に登録される情報である。メールアドレスは、クライアント装置112から評価スコア管理サーバ120にアクセスする場合にログイン情報として利用され、また、評価スコア管理サーバ120からメールにてユーザ110に各種通知を行う場合に利用される。
【0107】
パスワード504は、ユーザ110がクライアント装置112にログインする場合、又はクライアント装置112から評価スコア管理サーバ120にログインする場合に利用されるパスワードを格納するカラムである。
【0108】
所属グループ505は、ユーザ110が所属するグループに関する値を格納するカラム群である。具体的には、所属グループ505は、グループID511及び権限512を含む。所属グループ505には、ユーザ110が所属するグループの数だけグループID511及び権限512から構成される行が含まれる。一つの行が一つのグループに対応する。
【0109】
グループID511は、ユーザ110が所属するグループの識別情報を格納するカラムである。グループID511には、グループ管理情報362のグループID601に格納される識別情報(グループID)が格納される。ここで、グループは、ユーザ110が所属する企業及びコミュニティ等を含む。
【0110】
権限512は、グループにおけるユーザ110のアクセス権限を示す情報を格納するカラムである。本実施例では、権限512には「一般」及び「管理者」のいずれかが格納される。「管理者」は、グループの施策の登録及び当該施策に対する評価スコアの閲覧等が可能な権限を示す。「管理者」が設定されたユーザ110は、グループのグループ管理者131である。「一般」は制限された権限を示す。例えば、「一般」が設定されたユーザ110は、基本的には自身に関する情報にのみアクセスできる。
【0111】
なお、
図5を用いて説明したユーザ管理情報361は、一例であって、これに限定されない。
図5で説明したカラムの一部を含まなくてもよいし、また、
図5に示していない、ユーザ110の管理に必要な値を格納するカラムが含まれてもよい。
【0112】
図6は、実施例1のグループ管理情報362の一例を説明する図である。
【0113】
グループ管理情報362は、グループを管理するための情報であり、グループID601、グループ名602、関連グループID603、管理者ID604、及びメンバ605から構成されるレコードを格納する。一つのグループに対して一つのレコードが存在する。
【0114】
グループID601は、グループを一意に識別するための識別情報(グループID)を格納するカラムである。例えば、評価スコア管理サーバ120によって、自動的に昇順の識別番号がグループIDとして割り当てられる。なお、他の規則又は手動でグループIDが割り当てられてもよい。
【0115】
グループID601は、レコードの識別情報としても用いられる。なお、グループID601の代わりに、後述する他のカラムのいずれか、又は、複数のカラムの組合せを用いることによって、グループID601を省略できる。
【0116】
グループ名602は、グループの名称を格納するカラムである。グループの名称は、例えば、グループを識別するための情報として、クライアント装置112又はアプリケーション装置130の表示装置305に表示される。
【0117】
関連グループID603は、グループID601に対応するグループに関連するグループの識別情報(グループID)を格納するカラムである。例えば、四番目のレコードのグループ(営業1課)は、一番目のレコードのグループ(コーポレーションA)の一部署であることを示す。
【0118】
管理者ID604は、グループID601に対応するグループのグループ管理者131の識別情報(ユーザID)を格納するカラムである。
図6では、管理者ID604には、一人のグループ管理者131のユーザIDのみが格納されているが、複数のグループ管理者131のユーザIDが格納されてもよい。
【0119】
メンバ605は、グループID601に対応するグループに所属するユーザ110の識別情報(ユーザID)を格納するカラムである。
【0120】
なお、
図6を用いて説明したグループ管理情報362は、一例であって、これに限定されない。
図6で説明したカラムの一部を含まなくてもよいし、また、
図6に示していない、グループの管理に必要な値を格納するカラムが含まれてもよい。
【0121】
図7は、実施例1の施策管理情報363の一例を説明する図である。
【0122】
施策管理情報363は、グループ管理者131によって登録された施策を管理するための情報であり、施策ID701、施策名702、施策内容703、登録者704、グループID705、施策評価スコア706、開始時刻707、及び終了時刻708から構成されるレコードを格納する。一つの施策に対して一つのレコードが存在する。
【0123】
施策ID701は、施策を一意に識別するための識別情報(施策ID)を格納するカラムである。例えば、評価スコア管理サーバ120によって、自動的に昇順の識別番号が施策IDとして割り当てられる。なお、他の規則又は手動で施策IDが割り当てられてもよい。
【0124】
施策ID701は、レコードの識別情報としても用いられる。なお、施策ID701の代わりに、後述する他のカラムのいずれか、又は、複数のカラムの組合せを用いることによって、施策ID701を省略できる。
【0125】
施策名702は、施策の名称を格納するカラムである。施策の名称は、例えば、施策を識別するための情報として、クライアント装置112又はアプリケーション装置130の表示装置305に表示される。
【0126】
施策内容703は、施策の具体的な内容を格納するカラムである。ユーザ110は、施策内容703に格納される情報を閲覧し、実施する施策を選択する。
【0127】
登録者704は、施策の登録者(グループ管理者131)の識別情報(ユーザID)を格納するカラムである。
【0128】
グループID705は、施策に紐付けられるグループの識別情報(グループID)を格納するカラムである。ただし、施策がいずれのグループとも紐付けられていない場合、グループID705は空欄となる。
【0129】
施策評価スコア706は、施策の効果の程度を示す指標である施策評価スコアを格納するカラムである。施策評価スコアは、施策実績(測定情報)に基づいて算出されるユーザ110の評価スコアを用いた統計処理によって算出される。施策評価スコアは、具体的な数値として格納されてもよいし、ある基準に基づく等級を示す値又は画像(例えば、星の数等)として格納されてもよい。
【0130】
開始時刻707は、推奨時間帯の開始時刻を格納するカラムである、終了時刻708は、推奨時間帯の終了時刻を格納するカラムである。なお、複数の推奨時間帯が設定された施策の場合、開始時刻707及び終了時刻708には、各推奨時間帯が区別できるように時刻が格納される。
【0131】
なお、
図7を用いて説明した施策管理情報363は、一例であって、これに限定されない。
図7で説明したカラムの一部を含まなくてもよいし、また、
図7に示していない、施策の管理に必要な値を格納するカラムが含まれてもよい。
【0132】
図8は、実施例1の施策実績情報364の一例を説明する図である。
【0133】
施策実績情報364は、ユーザ110が選択した施策の実施状況(施策実績)を管理するための情報であり、施策実績ID801、ユーザID802、施策ID803、選択日804、測定実績ID805、評価スコア806、信頼度807、及び一致度808から構成されるレコードを格納する。一つの施策実績に対して一つのレコードが存在する。
【0134】
ユーザ110が施策を選択した場合に、施策実績情報364にレコードが追加される。ユーザ110が施策を実施した後に、当該レコードの測定実績ID805及び評価スコア806等に値が設定される。
【0135】
施策実績ID801は、施策実績を一意に識別するための識別情報(施策実績ID)を格納するカラムである。例えば、評価スコア管理サーバ120によって、自動的に昇順の識別番号が施策実績IDとして割り当てられる。なお、他の規則又は手動で施策実績IDが割り当てられてもよい。
【0136】
施策実績ID801は、レコードの識別情報としても用いられる。なお、施策実績ID801の代わりに、後述する他のカラムのいずれか、又は、複数のカラムの組合せを用いることによって、施策実績ID801を省略できる。
【0137】
ユーザID802は、施策を選択したユーザ110の識別情報(ユーザID)を格納するカラムである。
【0138】
施策ID803は、実施対象の施策の識別情報(施策ID)を格納するカラムである。
【0139】
選択日804は、ユーザ110によって施策が選択された日時を格納するカラムである。
【0140】
測定実績ID805は、加速度の測定実績の識別情報(測定実績ID)を格納するカラムである。
【0141】
評価スコア806は、評価スコアを格納するカラムである。評価スコア806には、後述する評価スコアの紐付け処理によって紐付けられた評価スコアが格納される。
【0142】
信頼度807は、評価スコアの信頼性の程度を示す信頼度を格納するカラムである。推奨時間帯の一部の時間帯の加速度データの欠損等により、正確な評価スコアを算出するために必要なデータが得られない場合、評価スコアの信頼性は低くなる。
【0143】
信頼度は数値、又は、True/False等の真偽値として表される。例えば、推奨時間帯の時間幅の半分の時間幅の加速度データから算出された評価スコアの信頼度は50%となる。また、加速度データが得られた時間幅が閾値以上の場合、Trueとなり、加速度データが得られた時間幅が閾値より小さい場合、Falseとなる。
【0144】
一致度808は、評価スコアを算出するための加速度データが測定された測定時間帯と、推奨時間帯との一致の度合いを示す一致度を格納するカラムである。例えば、測定時間帯が「10:00−13:00」であり、推奨時間帯が「8:00−12:00」である場合、一致する時間帯「10:00−12:00」は、推奨時間帯の3分の2と一致しているため、一致度は66.7%と算出されている。
【0145】
なお、
図8を用いて説明した施策実績情報364は、一例であって、これに限定されない。
図8で説明したカラムの一部を含まなくてもよいし、また、
図8に示していない、施策実績の管理に必要な値を格納するカラムが含まれてもよい。
【0146】
図9は、実施例1の測定実績情報365の一例を説明する図である。
【0147】
測定実績情報365は、受信した測定情報(測定実績)を管理するための情報であり、測定実績ID901、ユーザID902、端末ID903、測定日904、開始時刻905、終了時刻906、加速度データ907、評価スコア908、及び信頼度909から構成されるレコードを格納する。一つの測定実績に対して一つのレコードが存在する。
【0148】
ユーザ110が複数のセンサ端末111を有する場合、測定実績情報365には、センサ端末111毎に異なるレコードが追加される。また、一日に複数回加速度の測定が行われる場合、各測定結果のレコードが追加される。なお、ユーザ110が加速度の測定を一日一回等、測定回数を設定している場合にはこの限りではない。
【0149】
測定実績ID901は、測定実績を一意に識別するための識別情報(測定実績ID)を格納するカラムである。例えば、評価スコア管理サーバ120によって、自動的に昇順の識別番号が測定実績IDとして割り当てられる。なお、他の規則又は手動で測定実績IDが割り当てられてもよい。
【0150】
測定実績ID901は、レコードの識別情報としても用いられる。なお、測定実績ID901の代わりに、後述する他のカラムのいずれか、又は、複数のカラムの組合せを用いることによって、測定実績ID901を省略できる。
【0151】
ユーザID902は、加速度が測定されたユーザ110の識別情報(ユーザID)を格納するカラムである。
【0152】
端末ID903は、加速度を測定したセンサ端末111の識別情報(端末ID)を格納するカラムである。一人のユーザ110が複数のセンサ端末111を利用している場合、各センサ端末111には異なる端末IDが割り当てられる。
【0153】
測定日904は、加速度の測定が行われた日にちを格納するカラムである。開始時刻905は、測定時間帯の開始時刻を格納するカラムである。終了時刻906は、測定時間帯の終了時刻を格納するカラムである。
【0154】
加速度データ907は、測定結果である加速度データを格納するカラムである。加速度データは、バイナリ形式のデータでもよいし、人が読み取り可能な形式のデータ(数値又は文字列)でもよい。
【0155】
評価スコア908は、測定時間帯において取得された加速度データを用いて算出された評価スコアを格納するカラムである。
【0156】
信頼度909は、評価スコアの信頼性の程度を示す信頼度を格納するカラムである。推奨時間帯の一部の時間帯の加速度データの欠損等により、正確な評価スコアを算出するために必要なデータが得られない場合、評価スコアの信頼性は低くなる。
【0157】
信頼度は数値、又は、True/False等の真偽値として表される。例えば、推奨時間帯の時間幅の半分の時間幅の加速度データから算出された評価スコアの信頼度は50%となる。また、加速度データが得られた時間幅が閾値以上の場合、Trueとなり、加速度データが得られた時間幅が閾値より小さい場合、Falseとなる。
【0158】
なお、
図9を用いて説明した測定実績情報365は、一例であって、これに限定されない。
図9で説明したカラムの一部を含まなくてもよいし、また、
図9に示していない、測定実績の管理に必要な値を格納するカラムが含まれてもよい。
【0159】
次に、評価スコア管理サーバ120が実行する処理について説明する。
【0160】
図10は、実施例1の評価スコア管理サーバ120の施策受付部354が実行する処理の一例を説明するフローチャートである。当該処理は、ステップS403の処理に対応する。
【0161】
施策受付部354が、アプリケーション装置130から、あるグループのグループ管理者131によって作成された施策の施策情報を受信し、グループの施策として施策管理情報363に登録する。以下、具体的な処理について説明する。
【0162】
施策受付部354は、グループ管理者131が操作するアプリケーション装置130から施策を登録するための操作を受け付けた場合、アプリケーション装置130の表示装置305に施策登録画面を表示する(ステップS1001)。
【0163】
グループ管理者131は、施策登録画面を操作することによって、アプリケーション装置130から評価スコア管理サーバ120に施策情報を送信する。
【0164】
施策受付部354は、アプリケーション装置130から施策情報を受信した場合(ステップS1002)、施策管理情報363に取得した施策情報を登録し(ステップS1003)、処理を終了する。
【0165】
具体的には、施策受付部354は、施策管理情報363にレコードを追加し、追加されたレコードの各カラムに、施策情報に含まれる値を設定する。なお、この時点では、施策評価スコア706は空欄である。
【0166】
なお、グループ管理者131は、一度に複数の施策の施策情報を評価スコア管理サーバ120に送信してもよい。この場合、施策受付部354は、一度に複数の施策情報を施策管理情報363に登録する。
【0167】
なお、施策登録画面は、グループ管理者131が作成した施策の情報を手動で入力する画面でもよいし、登録済みの施策が表示された画面でもよい。後者の画面の場合、グループ管理者131が、施策を選択し、適宜選択した施策の内容を編集又は削除できるようにしてもよい。また、登録済みの施策を複製し、一部の内容が編集された施策を新たな施策として登録できるようにしてもよい。
【0168】
図11は、実施例1の評価スコア管理サーバ120の評価スコア算出部352が実行する処理の一例を説明するフローチャートである。当該処理は、ステップS409からステップS410の処理に対応する。
【0169】
評価スコア算出部352は、センサ端末111から送信された測定情報に含まれる加速度データを用いて評価スコアを算出し、評価スコア及び測定情報に含まれる測定時間帯を対応付けて測定実績情報365に登録する。以下、具体的な処理について説明する。
【0170】
評価スコア算出部352は、任意のユーザ110が装着するセンサ端末111から測定情報を受信する(ステップS1101)。なお、測定情報は、ユーザ110の識別情報(ユーザID314)及びセンサ端末111の識別情報とともに送信される。
【0171】
評価スコア算出部352は、測定実績情報365に測定情報を登録する(ステップS1102)。
【0172】
具体的には、評価スコア算出部352は、測定実績情報365にレコードを追加し、追加されたレコードの測定実績ID901に識別情報を設定する。評価スコア算出部352は、追加されたレコードのユーザID902及び端末ID903に、ユーザ110の識別情報及びセンサ端末111の識別情報を設定する。また、評価スコア算出部352は、追加されたレコードの測定日904、開始時刻905、終了時刻906、及び加速度データ907に、測定情報に含まれる値を設定する。この時点では、評価スコア908及び信頼度909は空欄である。
【0173】
評価スコア算出部352は、測定情報に含まれる加速度データを用いて評価スコアを算出する(ステップS1103)。
【0174】
評価スコアの算出方法は公知の技術であるため省略するが、例えば、評価スコア算出部352は、予め定義された変換式に加速度データを入力することによって評価スコアを算出する。なお、加速度データ及び測定時間帯を用いて評価スコアが算出されてもよい。また、センサ端末111の種別毎に異なる変換式を用いてもよい。
【0175】
また、評価スコア算出部352は、測定情報に含まれる加速度データのデータ量に基づいて評価スコアの信頼度を算出する。例えば、測定情報に含まれる加速度データのデータ量が、欠損等により、演算に必要な加速度データのデータ量の半分しか含まれていない場合、評価スコア算出部352は、信頼度として50%を算出する。また、評価スコア算出部352は、測定情報に含まれる加速度データのデータ量が閾値以上の場合、信頼度としてTrueを出力し、測定情報に含まれる加速度データのデータ量が閾値より小さい場合、信頼度としてFalseを出力してもよい。
【0176】
評価スコア算出部352は、測定実績情報365に評価スコアを登録する(ステップS1104)。
【0177】
具体的には、評価スコア算出部352は、ステップS1102において測定実績情報365に追加されたレコードの評価スコア908及び信頼度909に、算出された評価スコア及び信頼度を設定する。
【0178】
評価スコア算出部352は、施策リンク部353に処理の完了を通知し(ステップS1105)、処理を終了する。このとき、評価スコア算出部352は、施策リンク部353に、通知とともに測定実績情報365に追加されたレコードの測定実績ID901の値を出力する。
【0179】
以上のように、施策に評価スコアを紐付けることによって、施策評価スコアの算出時に利用する評価スコアとしてアクセスが可能となる。
【0180】
なお、評価スコア算出部352は、メモリ302に測定情報を一時的に格納し、評価スコアを算出した後に、測定情報及び評価スコアを測定実績情報365に登録してもよい。この場合、ステップS1102及びステップS1104の処理を統合できる。
【0181】
なお、評価スコア算出部352は、ステップS1105の処理を実行しなくてもよい。例えば、施策リンク部353が、一定の周期(例えば、深夜又は早朝)に自動的に処理を実行する場合、施策リンク部353を呼び出す必要がないため、ステップS1105の処理を省略できる。これによって、評価スコア管理サーバ120の演算量の低減等の効果が期待できる。この場合、評価スコア管理サーバ120は、追加されたレコードの識別情報(測定実績ID)のリストをメモリ302に生成する。施策リンク部353は、当該リストに基づいて処理を実行し、処理が完了した後、当該リストを削除する。
【0182】
なお、クライアント装置112又はセンサ端末111が評価スコア算出部352と同等の機能部を有する場合、クライアント装置112又はセンサ端末111によって評価スコアが算出される。この場合、評価スコア算出部352は、クライアント装置112又はセンサ端末111から、測定情報及び評価スコアを受信し、測定実績情報365に登録する。すなわち、ステップS1103の処理を省略できる。クライアント装置112又はセンサ端末111は、加速度データが取得された直後に評価スコアを算出してもよいし、評価スコアを評価スコア管理サーバ120に送信する時に評価スコアを算出してもよい。
【0183】
なお、ステップS1101からステップS1102までの処理と、ステップS1103からステップS1105までの処理とを別々のタイミングで実行してもよい。例えば、評価スコア算出部352は、測定情報を受信する度にステップS1101からステップS1102を実行し、また、一定の周期(例えば、深夜又は早朝)でステップS1103からステップS1105までの処理を実行する。測定情報の送信頻度等が少ない時間に評価スコアの算出を行うことによって、評価スコア管理サーバ120の演算量の低減等の効果が期待できる。
【0184】
図12は、実施例1の評価スコア管理サーバ120の施策リンク部353が実行する処理の一例を説明するフローチャートである。当該処理は、ステップS411の処理に対応する。
【0185】
施策リンク部353は、ユーザ110が実施している複数の施策の中の少なくとも一つの施策と、評価スコアとの紐付けを行う。これによって、ユーザ110は、評価スコアがどの施策の実施中に得られた加速度データから算出されたかを確認できる。以下、具体的な処理について説明する。
【0186】
施策リンク部353は、評価スコア算出部352から通知された測定実績IDに基づいて、測定実績情報365に登録されたレコードを検索する(ステップS1201)。このとき、施策リンク部353は、検索されたレコードのユーザID902をターゲットユーザ110の識別情報として取得する。
【0187】
施策リンク部353は、施策実績情報364から、ターゲットユーザ110に関連する施策(関連施策)を特定する(ステップS1202)。
【0188】
具体的には、施策リンク部353は、ステップS1201において検索されたレコードのユーザID902及び測定日904を検索キーとして、施策実績情報364のレコードを検索する。すなわち、ユーザID802及び選択日804がユーザID902及び測定日904に一致するレコード群が検索される。
【0189】
施策リンク部353は、関連施策のループ処理を開始する(ステップS1203)。
【0190】
具体的には、施策リンク部353は、ステップS1202において特定された関連施策の中からターゲットとなる関連施策を選択する。
【0191】
施策リンク部353は、評価スコアの一致度を算出する(ステップS1204)。具体的には、以下のような処理が実行される。
【0192】
施策リンク部353は、測定実績情報365のレコードの開始時刻905及び終了時刻906から測定時間帯を算出する。
【0193】
施策リンク部353は、施策管理情報363を参照し、施策ID701がステップS1202において検索されたレコードの施策ID803と一致するレコードを検索する。施策リンク部353は、検索されたレコードの開始時刻707及び終了時刻708から推奨時間帯を算出する。
【0194】
施策リンク部353は、測定時間帯及び推奨時間帯の重なりの程度に基づいて、評価スコアの一致度を算出する。施策リンク部353は、施策実績情報364を参照し、関連施策に対応するレコードの一致度808に、算出された一致度を設定する。
【0195】
例えば、測定時間帯が「10:00−13:00」であり、推奨時間帯が「8:00−17:00」である場合、測定時間帯は推奨時間帯に包含されるため、施策リンク部353は、一致度として100%を算出する。例えば、測定時間帯が「10:00−13:00」であり、推奨時間帯が「8:00−12:00」である場合、重複時間帯は「10:00−12:00」である。この場合、施策リンク部353は、重複時間帯の時間幅(2時間)を測定時間帯の時間幅(3時間)で除算した値を一致度として算出する。小数点第2を四捨五入した場合、一致度は66.7%となる。なお、一致の算出方法は一例であってこれに限定されない。
【0196】
以上がステップS1204の処理の説明である。
【0197】
施策リンク部353は、一致度が90%以上であるか否かを判定する(ステップS1205)。すなわち、評価スコアを関連施策に紐付けるか否かが判定される。
【0198】
一致度が90%より小さい場合、施策リンク部353はステップS1207に進む。このとき、施策リンク部353は施策実績情報364の関連施策に対応するレコードの一致度808の値を削除してもよい。
【0199】
一致度が90%以上の場合、施策リンク部353は、関連指標に評価スコアを紐付け(ステップS1206)、その後、ステップS1207に進む。
【0200】
具体的には、施策リンク部353は、施策実績情報364の関連施策に対応するレコードの評価スコア806及び信頼度807に、ステップS1201において検索されたレコードの評価スコア908及び信頼度909の値を設定する。これによって、施策に評価スコアが紐付けられる。
【0201】
ステップS1207では、施策リンク部353は、全ての関連施策について処理が完了したか否かを判定する(ステップS1207)。
【0202】
全ての関連施策について処理が完了していない場合、施策リンク部353は、ステップS1203に戻り、同様の処理を実行する。
【0203】
全ての関連施策について処理が完了した場合、施策リンク部353は処理を終了する。
【0204】
なお、ステップS1206で用いる閾値は90%以外の数値でもよい。
【0205】
なお、同日に複数の時間帯で加速度の測定が行われた場合、測定実績情報365には複数のレコードが登録される。この場合、施策リンク部353は、各測定実績について一致度を算出し、一致度が最も大きい測定実績の評価スコアを施策と紐付けるようにしてもよい。一致度が同一の測定実績が複数存在する場合、施策リンク部353は、信頼度909が最も大きい測定実績の評価スコアを施策と紐付けるようにしてもよい。
【0206】
なお、評価スコア算出部352の処理で説明したように、施策リンク部353は、評価スコア算出部352の通知を受け付けた場合だけではなく、一定の周期(例えば、深夜又は早朝)を経過した場合に上記の処理を実行してもよい。この場合、評価スコアの算出から施策に対する評価スコアの紐付けまでには時間差が生じるが、評価スコア管理サーバ120の処理負荷の低減が期待できる。
【0207】
図13は、実施例1の評価スコア管理サーバ120の評価スコア提供部356が実行する処理の一例を説明するフローチャートである。当該処理は、ステップS413からステップS414の処理に対応する。
【0208】
評価スコア提供部356は、あるグループのグループ管理者131が操作するアプリケーション装置130からグループの施策の評価スコアの提供要求を受信した場合、グループの施策に紐付く評価スコアを抽出し、抽出された評価スコアを統計処理することによって算出される施策評価スコアをグループ管理者131に提供する。なお、提供要求には、グループ管理者131の識別情報が含まれる。以下、具体的な処理について説明する。
【0209】
評価スコア提供部356は、アプリケーション装置130から提供要求を受信した場合、グループ管理者131が権限を有するグループを特定する(ステップS1301)。
【0210】
具体的には、評価スコア提供部356は、ユーザ管理情報361を参照し、ユーザID501にグループ管理者131の識別情報が格納されるレコードを検索する。評価スコア提供部356は、検索されたレコードの所属グループ505を参照し、権限512に「管理者」が設定される行を検索する。評価スコア提供部356は、検索された行のグループID511の値を、グループ管理者131が権限を有するグループの識別情報として取得する。
【0211】
評価スコア提供部356は、グループ管理者131が権限を有するグループの施策を特定する(ステップS1302)。
【0212】
具体的には、評価スコア提供部356は、施策管理情報363を参照し、グループID705に、特定されたグループの識別情報が格納されるレコードを検索する。評価スコア提供部356は、検索されたレコードの施策ID701の値を、グループ管理者131が権限を有するグループの施策の識別情報として取得する。
【0213】
評価スコア提供部356は、施策実績情報364から特定された施策に関連する施策実績を検索する(ステップS1303)。
【0214】
具体的には、評価スコア提供部356は、施策実績情報364を参照し、施策ID803に特定されたグループの施策の識別情報が格納されるレコードを検索する。
【0215】
評価スコア提供部356は、検索された施策実績に紐付く評価スコアに基づいて、施策評価スコアを算出する(ステップS1304)。
【0216】
具体的には、評価スコア提供部356は、施策実績に対応するレコードの評価スコア806を用いた統計処理を実行することによって施策評価スコアを算出する。例えば、評価スコア806の平均値が施策評価スコアとして算出される。
【0217】
評価スコア提供部356は、施策管理情報363に施策評価スコアを登録する(ステップS1305)。
【0218】
具体的には、評価スコア提供部356は、施策管理情報363を参照し、施策ID701に特定されたグループの識別情報が格納されるレコードを検索し、検索されたレコードの施策評価スコア706に、算出された施策評価スコアを格納する。
【0219】
評価スコア提供部356は、アプリケーション装置130に施策評価スコアを送信する(ステップS1306)。
【0220】
なお、評価スコア提供部356は、施策実績に対応するレコードの一致度808の値が閾値より大きいレコードの評価スコア806のみを用いて施策評価スコアを算出してもよい。また、評価スコア提供部356は、施策実績に対応するレコードの信頼度807の値が閾値より大きいレコードの評価スコア806のみを用いて施策評価スコアを算出してもよい。閾値は、例えば、90%又は50%等である。一致度及び信頼度の両方について条件を設定してもよい。
【0221】
なお、評価スコア提供部356は、施策評価スコアの算出指示を受信した場合、又は、一定の周期(例えば、早朝又は深夜)を経過した場合、各グループについてステップS1302からステップS1304の処理を実行してもよい。評価スコア提供部356は、提供要求を受信した場合、ステップS1301及びステップS1302を実行した後、ステップS1305の処理を実行する。これによって、評価スコア管理サーバ120の処理負荷の低減が期待でき、また、アプリケーション装置130への迅速な施策評価スコアの提供が可能となる。
【0222】
評価スコア提供部356は、クライアント装置112から提供要求を受信した場合、施策実績情報364を参照し、ユーザID802にユーザ110の識別情報が格納されるレコードを検索する。評価スコア提供部356は、検索されたレコードの施策ID803及び評価スコア806等に基づいて、ユーザ110が実施した施策の評価スコアを提示する情報を生成する。評価スコア提供部356は、生成された情報をクライアント装置112に送信する。このとき、評価スコア提供部356は、評価スコアとともにユーザ110の測定実績も提供してもよい。
【0223】
ユーザ110は、評価スコア提供部356から提供された情報に基づいて、評価スコアの確認、並びに、評価スコア及び施策の紐付けの結果を確認できる。ユーザ110は、評価スコア及び施策の紐付けを修正する必要がある場合、クライアント装置112を操作して、修正内容を評価スコア管理サーバ120に送信する。
【0224】
例えば、ユーザ110の都合で、推奨時間帯以外の時間帯に、施策に則した活動を行っていた場合、ユーザ110は、当該施策に、当該時間帯の加速度データから算出された評価スコアを紐付ける。また、意図しない施策に評価スコアが紐付けられている場合、ユーザ110は、施策への評価スコアの紐付けを修正する。
【0225】
図14は、実施例1のクライアント装置112に表示されるGUIの一例を示す図である。
【0226】
ユーザ110は、GUI1400を用いて、自身が所属するグループから提供される施策の選択、並びに加速度の測定の開始及び停止の指示等を行う。
【0227】
GUI1400は、クライアント装置112の起動時等に、表示装置305に表示される。GUI1400は、ユーザ情報ボックス1401、所属グループボックス1402、施策選択ボックス1403、測定制御ボタン1404、及び施策実績ボックス1405を含む。
【0228】
ユーザ情報ボックス1401は、ユーザ110の情報を表示するボックスである。
図14のユーザ情報ボックス1401にはユーザ110の氏名が表示される。ユーザ110の氏名は、ユーザ管理情報361の氏名502に設定された値である。
【0229】
ユーザ110は、ユーザ情報ボックス1401を参照することによって、自身のアカウントでクライアント装置112にログインしているか否かを確認できる。
【0230】
所属グループボックス1402は、ユーザ110が所属するグループの情報を表示するボックスである。
図14の所属グループボックス1402にはグループの名称の一覧が表示される。グループの名称は、所属グループ505のグループID511に設定されたグループの識別情報が設定された、グループ管理情報362のレコードのグループ名602に設定された値である。
【0231】
ユーザ110は、所属グループボックス1402を参照することによって、所属するグループを確認できる。
【0232】
施策選択ボックス1403は、所属するグループの施策を選択する操作を受け付けるボックスである。
図14の施策選択ボックス1403には各グループのタブ形式の施策一覧ボックス1410が表示される。施策一覧ボックス1410には対応するグループの施策の一覧が表示される。
【0233】
ユーザ110は、いずれかのグループの施策選択ボックス1403を選択し、さらに、施策選択ボックス1403に表示された施策を選択する。矩形1411は、ユーザ110によって選択された施策を示す表示である。
【0234】
測定制御ボタン1404は、加速度の測定の開始及び停止を指示するための操作ボタンである。
【0235】
ユーザ110は、施策選択ボックス1403を操作して、実施する施策を選択した後、施策の実施中に加速度を測定するために測定制御ボタン1404を押下する。誤って加速度の測定が開始された場合、ユーザ110は、再度、測定制御ボタン1404を操作して、加速度の測定を停止する。
【0236】
なお、施策が選択された場合に、自動的に加速度の測定が開始されるようにしてもよい。また、施策の推奨時間帯に自動的に加速度の測定及び停止が行われるようにしてもよい。この場合、ユーザ110は、測定制御ボタン1404を押下しなくてもよい。
【0237】
施策実績ボックス1405は、ユーザ110が実施した施策の施策実績を表示するボックスである。
図14の施策実績ボックス1405には一日単位の施策実績を表示する日次実績ボックス1420が表示される。施策実績ボックス1405には、一定期間前から前日までの日次実績ボックス1420が表示される。
【0238】
日次実績ボックス1420には、一日の各施策の結果が集約された施策結果ボックス1421が表示される。施策結果ボックス1421には、施策の内容及び評価スコアが表示される。
【0239】
図14では、「2020/4/1」に実施された「コーポレーションA」の施策「職場であいさつを10回行う」の評価スコアが「8.0」であったことを示す施策結果ボックス1421と、「2020/4/1」に実施された「個人」の施策「午前中を創造的な作業にあてる」の評価スコアが「8.0」であったことを示す施策結果ボックス1421とを示す。
【0240】
ユーザ110は、GUI1400を用いて、実施する施策の選択及び加速度の測定等を行う。また、ユーザ110は、GUI1400を用いて、過去の施策実績及び評価スコアを確認する。これによって、ユーザ110は、どの施策が自身に適合しているかを振り返ることができる。
【0241】
図15は、実施例1のアプリケーション装置130に表示されるGUIの一例を示す図である。
【0242】
グループ管理者131は、GUI1500を用いて、自身が管理するグループの公開されている施策の内容、施策の実施状況、及び施策評価スコア等を確認し、公開中の施策の検証及び新たな施策の検討を行う。
【0243】
GUI1500は、アプリケーション装置130の表示装置305に表示される。GUI1500は、サイド画面1510及びメイン画面1520に分割される。サイド画面1510は、ユーザ情報ボックス1511及び所属グループボックス1512を含む。サイド画面1510の表示は、メイン画面1520の情報が切り替わる場合でも、同じ情報が継続して表示される。
【0244】
ユーザ情報ボックス1511は、グループ管理者131の情報を表示するボックスである。
図15のユーザ情報ボックス1511には、グループ管理者131の氏名が表示される。グループ管理者131の氏名は、ユーザ管理情報361の氏名502に設定された値である。
【0245】
グループ管理者131は、ユーザ情報ボックス1511を参照することによって、自身のアカウントでアプリケーション装置130にログインしているか否かを確認できる。
【0246】
所属グループボックス1512は、グループ管理者131が所属するグループの情報を表示するボックスである。
図15の所属グループボックス1512にはグループの名称の一覧が表示される。グループの名称は、所属グループ505のグループID511に設定されたグループの識別情報が設定された、グループ管理情報362のレコードのグループ名602に設定された値である。
【0247】
グループ管理者131は、所属グループボックス1512に表示されたグループを選択することができる。メイン画面1520には、選択されたグループであって、グループ管理者131が管轄するグループに関する情報が表示される。グループ管理者131が管轄するグループが複数存在する場合、グループの選択の切替にともなって、メイン画面1520の内容が切り替わる。
【0248】
メイン画面1520は、選択グループ表示ボックス1521、公開施策ボックス1522、施策ランキングボックス1523、及び施策実施状況ボックス1524を含む。
【0249】
選択グループ表示ボックス1521は、メイン画面1520に表示されるグループの情報を表示するボックスである。
【0250】
公開施策ボックス1522は、公開されているグループの施策の一覧を表示するボックスである。公開施策ボックス1522には、施策の内容とともに、施策評価スコア及び施策の選択回数等が表示される。
【0251】
グループ管理者131は、公開施策ボックス1522を参照することによって、自身が管轄するグループの施策の実施状況及び効果を確認できる。
【0252】
施策ランキングボックス1523は、様々な指標でソートされた施策のランキング結果を表示する欄である。例えば、評価スコア及び選択回数に基づいてソートされた施策のランキング結果が表示される。
【0253】
施策のランキングを生成するための集計期間は、グループ管理者131が入力してもよいし、予め決められた期間でもよい。例えば、グループの作成日から現在の一日前までの期間を集計期間として設定する方法が考えられる。
【0254】
施策実施状況ボックス1524は、グループに所属するユーザ110が現在選択している施策を表示するボックスである。施策実施状況ボックス1524には、施策を選択しているユーザ110のみが表示されてもよいし、施策の選択の状況にかかわらず、グループに所属する全てのユーザ110が表示されてよい。後者の表示の場合、グループ管理者131は、施策を選択しないユーザ110を特定し、施策の実施を促すことができる。
【0255】
グループ管理者131は、GUI1500を用いて、自身が管轄するグループの施策の実施状況を確認し、人気のない施策の削除又は内容の修正等を行うことができる。また、グループ管理者131は、人気のある施策に類似した新たな施策を検討し、新たな施策を登録することができる。
【0256】
実施例1によれば、評価スコア管理サーバ120は、評価スコアを施策と自動的に紐付けることによって、特定のグループにのみ評価スコアを提供する制御を実現できる。また、評価スコア管理サーバ120は、評価スコアを施策と紐付けることによって、各施策の施策評価スコアを精度よく算出することができる。これによって、グループ管理者131に有用な情報を提供できる。
【実施例2】
【0257】
実施例1では、評価スコア管理サーバ120は、推奨時間帯及び測定時間帯の一致度に基づいて、施策への評価スコアの紐付けを行う。しかし、ユーザ110の都合による施策の実施、又は、時差が生じる海外での施策の実施等、推奨時間帯以外の時間帯に施策が実施される場合がある。この場合、施策への評価スコアの紐付けを正しく行えない可能性がある。
【0258】
実施例2では、評価スコア管理サーバ120は、時間帯だけではなく、ユーザ110のスケジュール及び位置を考慮して、施策への評価スコアの紐付けを行う。これによって、評価スコア管理サーバ120は、測定時間帯が推奨時間帯と重複していない施策に対しても評価スコアを紐付けることができる。以下、実施例1との差異を中心に実施例2について説明する。
【0259】
図16は、実施例2の評価スコア管理システムの概要を示す図である。
【0260】
図16に示すように、実施例2の評価スコア管理システムは、スケジュール管理システム1600及び基地局1601が含まれる点が実施例1の評価スコア管理システムと異なる。
【0261】
スケジュール管理システム1600は、ユーザ110のスケジュールを管理するシステムである。例えば、ユーザ110の一日のスケジュールが記録されたスケジュール情報が管理される。スケジュール情報は、日時及びスケジュール内容から構成されるスケジュールデータを一つ以上含み、スケジュール管理システム1600は、管理のための属性を示すタグ等をスケジュールデータに付与する機能を有する。
【0262】
スケジュール管理システム1600へのスケジュールデータの登録は、通常、ユーザ110自身が行う。ただし、グループ管理者131等、ユーザ110以外の人物が、ユーザ110のスケジュール情報にスケジュールデータを入力することもできる。この場合、スケジュール管理システム1600は、ユーザ110がスケジュールデータを受け入れた段階でスケジュール情報にスケジュールデータを登録する等、承認作業を実行することがある。
【0263】
スケジュール管理システム1600は、ネットワーク140を介して、クライアント装置112及び評価スコア管理サーバ120と接続する。評価スコア管理サーバ120は、スケジュール管理システム1600からユーザ110のスケジュール情報を取得するためのアクセス権限が付与される。アクセス権限の付与は、ユーザ110がスケジュール管理システム1600との連携の開始時に認証認可システム(図示省略)等を用いて行うことが考えられる。
【0264】
基地局1601は、クライアント装置112が、携帯回線網又は無線通信網等に接続するための基地局である。実施例2では、基地局1601は、クライアント装置112との間の距離を測定し、ユーザ110の位置情報を取得するために用いられる。なお、ユーザ110の位置情報を取得する手段としては、短距離の位置検出を目的としてビーコン信号等を用いてもよい。
【0265】
なお、位置情報の取得及び利用については、予めユーザ110の同意を取得しておく必要がある。ユーザ110の同意を取得する方法としては、クライアント装置112の同意取得部322が、表示装置305に、位置情報の取得を明記した利用規約を表示する方法が考えられる。
【0266】
実施例2のセンサ端末111、クライアント装置112、及びアプリケーション装置130の構成は実施例1の構成と同一である。
【0267】
実施例2の評価スコア管理サーバ120の構成は実施例1と同一である。ただし、実施例2では、施策リンク部353が実行する処理が一部異なる。実施例2の他の機能部が実行する処理は実施例1と同一である。また、実施例2では、施策管理情報363、施策実績情報364、及び測定実績情報365のデータ構造が一部異なる。実施例2の他の情報のデータ構造は実施例1と同一である。
【0268】
まず、実施例2の施策管理情報363、施策実績情報364、及び測定実績情報365のデータ構造について説明する。
【0269】
図17は、実施例2の施策管理情報363の一例を説明する図である。
【0270】
実施例2の施策管理情報363に格納されるレコードは対象範囲709を含む。レコードの他のカラムは実施例1と同様である。
【0271】
対象範囲709は、施策を実施する位置の範囲(場所)を示す情報を格納するカラムである。
図17の対象範囲709には、経度の範囲及び緯度の範囲の組合せが格納される。経度の範囲と緯度の範囲との間はカンマで区切られている。なお、対象範囲709には、配列のような形式で複数の組が登録されてもよい。
【0272】
図18は、実施例2の施策実績情報364の一例を説明する図である。
【0273】
実施例2の施策実績情報364に格納されるレコードはスケジュール連携809を含む。レコードの他のカラムは実施例1と同様である。
【0274】
スケジュール連携809は、施策の実施予定の時間帯(予定時間帯)を格納するフィールドである。スケジュール連携809に格納される予定時間帯は、スケジュール管理システム1600が管理するユーザ110のスケジュール情報へのスケジュールデータに基づいて設定される。
【0275】
例えば、ユーザ110は、スケジュール内容及びスケジュールに対応する活動等を行う時間帯の組を一つのスケジュールデータ(イベント)としてスケジュール情報に登録する場合に、施策一覧から施策を選択し、又は、既に選択している施策の中から施策を選択する。選択された施策に対応する施策実績に予定時間帯が紐付けられる。
【0276】
なお、イベントが繰り返し実行される場合、ユーザ110が毎回手動で施策を選択することなく、自動的に施策が選択されるようにしてもよい。
【0277】
なお、グループ管理者131が、スケジュール管理システム1600に対して、ユーザ110に施策の実施を依頼するイベントをスケジュール情報に登録する場合、施策を紐付けて割り当ててもよい。例えば、グループ管理者131は、会議へユーザ110を招待する場合、会議に関するイベントをスケジュール情報に設定するとともに、関連する施策を割り当てる。
【0278】
図19は、実施例2の測定実績情報365の一例を説明する図である。
【0279】
実施例2の測定実績情報365に格納されるレコードは位置情報910を含む。レコードの他のカラムは実施例1と同様である。
【0280】
位置情報910は、測定時間帯におけるユーザ110の位置を示す位置情報を格納するカラムである。位置情報910に格納される位置情報は、バイナリ形式のデータでもよいし、人が読み取り可能な形式のデータ(数値又は文字列)でもよい。
【0281】
次に、実施例2の施策リンク部353が実行する処理について説明する。
【0282】
図20A及び
図20Bは、実施例2の評価スコア管理サーバ120の施策リンク部353が実行する処理の一例を説明するフローチャートである。
【0283】
実施例2では、位置情報及びスケジュール情報を用いた処理が追加される。これによって、地理的な制約及びユーザ110のスケジュールに合致する施策に対して評価スコアを紐付けることができる。したがって、ユーザ110の活動に則した評価スコア及び施策の紐付けが可能となる。以下、具体的な処理について説明する。
【0284】
ステップS1201からステップS1203までの処理は実施例1と同一である。
【0285】
施策リンク部353は、関連施策に対象範囲が設定されているか否かを判定する(ステップS1251)。
【0286】
具体的には、施策リンク部353は、施策管理情報363を参照し、施策ID701に、関連施策の識別情報が格納されるレコードを検索する。施策リンク部353は、検索されたレコードの対象範囲709に経度及び緯度の範囲が設定されているか否かを判定する。
【0287】
関連施策に対象範囲が設定されていない場合、施策リンク部353はステップS1254に進む。
【0288】
関連施策に対象範囲が設定されている場合、施策リンク部353は、ステップS1201において検索されたレコード(測定実績)の位置情報910に位置情報が含まれるか否かを判定する(ステップS1252)。
【0289】
ステップS1201において検索されたレコード(測定実績)の位置情報910に位置情報が含まれない場合、施策リンク部353は、関連施策と評価スコアの紐付けは行わずに、ステップS1207に進む。
【0290】
ステップS1201において検索されたレコード(測定実績)の位置情報910に位置情報が含まれる場合、施策リンク部353は、ユーザ110の位置が対象範囲内であるか否かを判定する(ステップS1253)。
【0291】
具体的には、施策リンク部353は、測定実績に含まれる位置情報が示すユーザ110の位置が、関連施策の対象範囲709が示す対象範囲内に含まれるか否かを判定する。ここでは、測定時間帯の全ての範囲において、ユーザ110の位置が対象範囲内に含まれていることを前提としている。ただし、別の判定基準でもよい。例えば、ユーザ110の位置が対象範囲内に含まれる時間帯の時間幅が測定時間帯の時間幅の半分以上である場合、ユーザ110の位置が対象範囲内であると判定してもよい。
【0292】
ユーザ110の位置が対象範囲内ではない場合、施策リンク部353は、関連施策と評価スコアの紐付けは行わずに、ステップS1207に進む。
【0293】
ユーザ110の位置が対象範囲内である場合、施策リンク部353は、検索された施策実績にスケジュール連携が設定されているか否かを判定する(ステップS1254)。
【0294】
具体的には、施策リンク部353は、ステップS1202において検索されたレコード(施策実績)のスケジュール連携809のスケジュール連携809に予定時間帯が含まれるか否かを判定する。
【0295】
検索された施策実績にスケジュール連携が設定されていない場合、施策リンク部353は、評価スコアの一致度を算出し(ステップS1204)、ステップS1205に進む。ステップS1204の処理は実施例1で説明した処理と同一である。
【0296】
検索された施策実績にスケジュール連携が設定されている場合、施策リンク部353は、測定実績情報365に登録されたレコード(測定実績)から算出される測定時間帯が、予定時間帯の少なくとも一部と重複するか否かを判定する(ステップS1255)。
【0297】
測定時間帯が、予定時間帯と重複しない場合、施策リンク部353は、評価スコアの一致度を算出し(ステップS1204)、ステップS1205に進む。ステップS1204の処理は実施例1で説明した処理と同一である。
【0298】
測定時間帯が、予定時間帯の少なくとも一部と重複する場合、施策リンク部353は、評価スコアの一致度を算出し(ステップS1256)、ステップS1205に進む。ここでは、推奨時間帯の代わりに、予定時間帯を用いた処理が実行される。ステップS1256の処理の流れはステップS1204の処理の流れと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0299】
ステップS1205からステップS1207までの処理は実施例1と同一である。
【0300】
実施例2によれば、測定時間帯の他に、ユーザ110の位置及びスケジュールを考慮することによって、ユーザ110の行動に則した施策への評価スコアの紐付けが可能となる。例えば、測定時間帯が推奨時間帯とは異なる施策に対して評価スコアを紐付けることができる。
【0301】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。
【0302】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるプロセッサが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0303】
また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Python、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0304】
さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるプロセッサが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。
【0305】
上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。