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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-166044(P2021-166044A)
(43)【公開日】2021年10月14日
(54)【発明の名称】支援サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20210917BHJP
   G06Q 40/06 20120101ALI20210917BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q40/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2021-64497(P2021-64497)
(22)【出願日】2021年4月5日
(31)【優先権主張番号】特願2020-67247(P2020-67247)
(32)【優先日】2020年4月3日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520118854
【氏名又は名称】白倉 重樹
(71)【出願人】
【識別番号】519318351
【氏名又は名称】山下 和彦
(71)【出願人】
【識別番号】512251275
【氏名又は名称】新城 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100110560
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 恵三
(74)【代理人】
【識別番号】100182604
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 二美
(72)【発明者】
【氏名】白倉 重樹
(72)【発明者】
【氏名】山下 和彦
(72)【発明者】
【氏名】新城 健一
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L055BB55
(57)【要約】      (修正有)
【課題】サービス等利用者が経済的な負担を感じることなく感謝の気持ちと共に金銭的な価値をもってサービス等提供者を支援できる支援サーバを提供する。
【解決手段】支援サーバ200は、ユーザ3が協力企業2との取引を通じて自ら支援金をねん出し、自己の判断で支援先であるボランティア団体1を選ぶ。ボランティア団体1は、支援金により事業を継続すると共に事業の質を向上できる。協力企業2は、受注機会が増え、且つ、それが継続するようになる。ユーザ3及び協力企業2には、金銭的な負担感がないため純粋にボランティア団体1を支援の形で応援できる。ボランティア団体1は、しがらみのない資金を調達可能になる。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一取引者からサービス又は商品の提供を受けたユーザ3が任意で当該第一取引者に対する支援額を含む感謝を入力する評価手段と、
前記ユーザ3による第二取引者のサービス又は商品の購入に基づいて第一取引者に対する前記支援額を創出する支援処理手段と、
を備えたことを特徴とする支援サーバ。
【請求項2】
ユーザ3が任意の第一取引者を支援先として選択する支援先選択手段と、
前記ユーザ3による第二取引者のサービス又は商品の購入に基づいて第一取引者に対する前記支援額を創出する支援処理手段と、
を備えたことを特徴とする支援サーバ。
【請求項3】
前記ユーザ3に対して、第二取引者と、当該ユーザ3が希望する支援額を満たすための前記第二取引者のサービス又は商品及びその購入額と、をあらかじめ登録してある当該第二取引者のサービス又は商品に関する情報から算出し、表示する発注先情報表示手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の支援サーバ。
【請求項4】
前記支援処理手段は、前記創出した支援額を前記ユーザ3及び第二取引者には還付されないように処理することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の支援サーバ。
【請求項5】
更に、前記支援先である第一取引者又は前記ユーザ3の端末から活動報告を取得し当該活動報告を掲載可能に処理する活動報告処理手段を有し、
前記支援処理手段は、前記活動報告の有無に基づいて前記第一取引者に対する前記支援額を創出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の支援サーバ。
【請求項6】
更に、前記活動報告処理手段は、前記活動報告があるまで創出した支援額を当該第一取引者のために保管することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の支援サーバ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス等利用者が経済的な負担を感じることなく感謝の気持ちと共に金銭的な価値をもってサービス等提供者を支援できる支援サーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、様々な無料サービスが提供されているが、社会に役に立つサービスやモノになるほど採算をとるのが困難であり、利用者が必要としているにもかかわらず、事業継続が困難になることが多い。このようなサービスに該当するサービスは、困窮者に食事を提供する労働を伴うサービスから無料のWebサービスまで様々である。不採算のサービスは国や地方公共団体ないしNPO団体がその運営を担うことが多く、このためサービスの種類が少なく利用者にとっては不便である。
【0003】
また、利用者が当該サービスに大変満足しているために当該サービスを継続してもらいたいと希望しても、利用者が当該サービスを経済的に支援する仕組みが殆ど存在しておらず、利用者は当該サービスの事業継続を願うことしかできなかった。また、経済的支援となると利用者の個人単位では負担が大きすぎて現実的ではないという問題もある。
【0004】
最近では、大量のフリーの利用者の一部を有償サービスに移行させて採算を得る所謂フリービジネスが数多く存在するが、このようなビジネスモデルは現実の人的労働や材料等を必要とするサービスには不向きである。
【0005】
なお、寄付に関するシステムとしては従来から特許文献1に記載されているような発明等が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015−215849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような問題を解決するために創作されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の支援サーバは、第一取引者からサービス又は商品の提供を受けたユーザが任意で当該第一取引者に対する支援額を含む感謝を入力する評価手段と、前記ユーザによる第二取引者のサービス又は商品の購入に基づいて第一取引者に対する前記支援額を創出する支援処理手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の支援サーバは、ユーザが任意の第一取引者を支援先として選択する支援先選択手段と、
前記ユーザによる第二取引者のサービス又は商品の購入に基づいて第一取引者に対する前記支援額を創出する支援処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
更に、上記発明において、前記ユーザに対して、第二取引者と、当該ユーザが希望する支援額を満たすための前記第二取引者のサービス又は商品及びその購入額と、をあらかじめ登録してある当該第二取引者のサービス又は商品に関する情報から算出し、表示する発注先情報表示手段を有することを特徴とする。
【0011】
更に、上記発明において、前記支援処理手段は、前記創出した支援額を前記ユーザ及び第二取引者には還付されないように処理することを特徴とする。
【0012】
更に、上記発明において、前記支援先である第一取引者又は前記ユーザ3の端末から活動報告を取得し当該活動報告を掲載可能に処理する活動報告処理手段を有し、前記支援処理手段は、前記活動報告の有無に基づいて前記第一取引者に対する前記支援額を創出することを特徴とする。
【0013】
更に、上記発明において、前記活動報告処理手段は、前記活動報告があるまで創出した支援額を当該第一取引者のために保管することを特徴とする。
【0014】
なお、上記各手段としてコンピュータを動作させるプログラムについても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】支援システムを示すハードウエア構成図である。
図2】支援サーバを示す機能ブロック図である。
図3】支援サーバの動作を示す相関説明図である。
図4】支援サーバの支援金ねん出の仕組みを示す説明図である。
図5】支援サーバの典型的な動作を示すフローチャートである。
図6】第一取引者の評価画面の一例である。
図7】支援額の入力画面の一例である。
図8】発注先のリストの画面の一例である。
図9】支援サーバの別の動作を示すフローチャートである。
図10】第一取引者及び支援額の入力画面の一例である。
図11】この発明の実施の形態2に係る支援システムを示すハードウエア構成図である。
図12図11に示した支援サーバを示す機能ブロック図である。
図13】支援サーバの動作を示す相関説明図である。
図14】活動報告の表示画面の例を示す説明図である。
図15】支援サーバの支援金ねん出の仕組みを示す説明図である。
図16】支援サーバの典型的な動作を示すフローチャートである。
図17】支援サーバの別の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態1)
図1は、支援システムを示すハードウエア構成図である。この支援システムは、支援サービスを提供する支援サーバ100と、ユーザの端末3と、第一取引者の端末1と、第二取引者の端末2とがインターネット50を介して接続されて構成される。支援サーバ100は、複数台のコンピュータで構成されても良いし、クラウドサービスのような支援サービス提供者の所有するものでなくても良い。各端末は、パーソナルコンピュータの他、スマートフォン等でも良い。以下、ユーザの端末3を単に「ユーザ」ということもあり、第一取引者又は第二取引者の端末1,2を単に「第一取引者」又は「第二取引者」ということもある。
【0017】
図2は、支援サーバを示す機能ブロック図である。各機能は、ハードウエアと所定のソフトウェアにより構築される。この支援サーバ100は、ユーザが第一取引者に感謝の意(「ありがとう」等)により評価を行う評価部101と、ユーザが第一取引者を支援するために利用する第二取引者に関する情報を表示する発注先情報表示部102と、第二取引者とユーザとの取引により第一取引者に支援処理を行う支援処理部103と、第一取引者及び第二取引者並びにユーザ等を登録する登録部104と、第二取引者からの入金を管理する入金管理部105とから構成される。
【0018】
前記発注先情報表示部102は、入力された支援額を満たすために必要な購入額を登録された商品、サービスごとに計算する計算部106を有する。前記支援処理部103は、ユーザが第一取引者を支援したい額を入力する支援額入力部107、ユーザが保有する支援可能な額(保有額)を記憶する保有額記憶部108、第二取引者との取引情報を取得する取引情報取得部109、この取引情報取得部109の情報から保有額を集計する保有額集計部110、第二取引者2に発注うを行う発注部111を有する。
【0019】
図3は、支援サーバの動作を示す相関説明図である。第一取引者1は、ユーザ3にサービスを提供する事業者である。サービスは、無料でも有料でも良いが、以下は無料サービスを前提に説明するものとする。当該サービスの種類は問わない。例えば、Webサービスでも良いし、人的労働や原価を必要とするサービスでも良い。更に、第一取引者1が提供するサービスは第三者1aに委託される場合を含む。更に、第一取引者1は、モノを提供する事業者であっても良い。例えば、無料で物品や食料等を配布する事業者でも良い。
【0020】
第二取引者2は、定期購買に係る事業を行う事業者である。定期購買としたのは日用品等の常に必要となる商品やサービスから支援の財源を得るのがユーザ3にとってハードルが低いためである。定期購買は、トイレットペーパー、洗剤等の家庭で用いる日用品や、電力、ガス、水道等の公共インフラ系サービス、新聞、携帯電話、インターネットプロバイダー等の多くの家庭で契約がなされているサービス、スポーツクラブ、塾、習い事等の長期にわたり利用するサービス等が典型的に該当する。
【0021】
また、第二取引者2は、高額商品やサービスを取り扱う事業者であっても良い。例えば自動車、音響機器、海外旅行、結婚式、葬式等に関する事業を行う事業者である。
【0022】
ユーザ3は、第一取引者1及び第二取引者2の両方を利用する者である。個人でも法人でも良い。ユーザ3が利用する順は、第一取引者1が先でも第二取引者2が先でも良い。ユーザ3が利用する第一取引者1及び第二取引者2は複数でも良い。
【0023】
登録部104には、少なくとも、第一取引者1、第二取引者2及びユーザ3に関する基本情報(会社名や住所等)、第一取引者1、第二取引者2が取り扱う商品及びサービスの内容及び対価等に関する情報が登録される。
【0024】
支援サーバ100の動作概要を説明する。第一取引者1、第二取引者2及びユーザ3は、登録部104に登録することで、支援サーバ100の提供する支援サービスを利用可能となる。ユーザ3は、登録した事業者(第一取引者1)から所定のサービスを受けた結果、大変満足し、このサービスを提供した第一取引者1に満足、感謝、好意を表すものとする(以下、これらを「感謝」という。)。このとき、ユーザ3は、感謝の印として金銭またはポイント(以下、「支援金」という)を提供することを希望するものとする。支援サーバ100は、定期購買等の事業を行う事業者(第二取引者2)との取引から支援金をねん出してこれを第一取引者1に送る。ユーザ3が第二取引者2との取引と無関係に自己の資金で支援金を送るのものではない。なお、サーバ上でやり取りされる支援金は、現金ではなくコンピュータ上で通信される換金可能な情報である。
【0025】
この支援サーバ100によれば、ユーザ3は、心理的にも金銭的にも負担がないため第一取引者1への感謝を素直に表すことができる。第一取引者1は、当該支援金により事業を継続できる。特に無料サービス又は採算性の悪いサービスは事業継続が困難になることが多いところ、支援金が入るようになれば事業に継続性が生まれると共にその反射的効果としてユーザ3も継続的に当該サービスを受けられるようになる。第二取引者2は、本支援サービスの趣旨に賛同することでユーザ3から新規の発注が得られる可能性が高くなる。また、第一取引者1に支援金を送ることで第一取引者1のサービスが継続され或いはより充実したものとなり、ユーザ3の評価を高め、その結果、ユーザ3からの第二取引者2への発注がさらに増大する。このように、この支援サーバ100は、当該支援サーバ100を利用するすべての者に利益をもたらすものとなる。
【0026】
また、ユーザ3は、第一取引者1から受けたサービスや商品に満足しなかった場合等は、感謝の意思を表示する必要はない。この場合、第一取引者1は支援金を得ることはできない。支援するか否かの決定はあくまでユーザ3の任意であり強制ではない。この場合、第二取引者2との取引によりねん出される支援金は第一取引者1と関連付けて保持され、ユーザ3や第二取引者2に還付されることはない。即ち、この支援金は第一取引者1を支援する用途以外には原則使用できない。例外的に、保管期限を過ぎる等の一定条件を満たした支援金は、支援サーバ100が予め登録している団体や個人に寄付される。または、支援サーバ100が所定の手順に従って選定した第一取引者1に送ることができる。このように、ユーザ3及び第二取引者2は、自己のために支援金を使用できないことから、経済的な利害によらず純粋に第一取引者1に感謝を表すことができる。また、ユーザ3及び第二取引者2は、第一取引者1に支援金を送った場合でも余計な出費をした気持ちになることがない。このようなことから、本支援サーバ100によれば、利害のない純粋な財源をユーザ3自身が生み出して、これを役立てることができる。
【0027】
また、上記では、ユーザ3が第一取引者1から所定のサービスの提供を受けて感謝した結果として支援を行うものとしたが、ユーザ3が第一取引者1からのサービスを受けていなくても当該第一取引者1を支援したいと希望することがある。このような場合でも、第二取引者2との取引から支援金をねん出してこれを第一取引者1に送ることができる。なお、本願ではユーザ3その他の者との取引がなくとも取引予定者として「第一取引者1」と称する。
【0028】
この支援手順は、第一取引者1のサービスが事業として開始されていない場合に特に有効である。例えば、事業化することで当該事業が社会のためになり大きく発展するものとユーザ3が判断した場合、その事業を行う第一取引者1に資金を提供できる。第一取引者1から見ると、良いサービス事業を計画または準備することで、この支援サーバ100を通じて資金を調達できる。この資金は融資でも投資でもない資金であるため、第一取引者1は制約が少ない形で事業を行うことができる。
【0029】
図4は、支援サーバの支援金ねん出の仕組みを示す説明図である。ユーザ3が第二取引者2との間でサービスや商品の購入をした場合、この購入代金は支援サーバ100の入金管理部105に対してユーザ3から支払い処理がなされると共にその一部が支援金として保持される。購入代金から支援金を差し引いた金額が支援サーバ100の入金管理部105から第二取引者2に支払われる。支援金は、購入代金に一定の割合を乗じた額でも良いし、固定額としても良い。
【0030】
ユーザ3が第一取引者1に対して支払いを指示した場合、支援処理部103は指定された額の支援金を第一取引者1に支払う。支援金が一定期間支払いの指示がされない状態にあると、支援処理部103は、例えば次のような処理ができる。1)支援サーバ100が予め指定している第三者(公共性の高い組織等)に寄付を行う。2)ユーザ3からの感謝の数が多い第一取引者1に対して支援金を支払う。3)支援サーバ100の運営者に支払いを行う。
【0031】
図5は、支援サーバの典型的な動作を示すフローチャートである。ユーザ3は、第一取引者1から所望のサービスを受けて満足した場合、ユーザ3は、支援システムにログインし、評価部101において第一取引者1のサービスに対して感謝を表す(ステップS1)。感謝するか否かは、ユーザ3の任意である。感謝しない場合は、このまま終了する。図6は、評価部により第一取引者1への感謝を入力する画面の一例である。ユーザ3は、支援サーバ100にログインして当該画面上から感謝の有無、支援の有無をクリックして選択する。
【0032】
感謝は、経済的支援を伴う必要はない。換言すれば「ありがとう」「いいね」の文字情報だけでも良い。支援しない場合は、このまま終了する。ユーザ3が、その第一取引者1を支援したいと考えた場合、支援額入力部107に支援額を入力する(ステップS2)。図7は、支援額入力部107により表示した支援額の入力画面の一例である。ユーザ3は、画面上で前記第一取引者1を支援する支援額を入力する。このとき、保有額記憶部108により、当該ユーザ3が支援可能な額(保有額)も併せて画面に表示される。
【0033】
支援処理部103は、入力した支援額が当該ユーザ3が支援サーバ上で保有する保有額以下である場合(ステップS3)、支援額の支払い処理を実行する(ステップS4)。なお、保有額集計部110は、支援が可能な額を第二取引者2との取引情報に基づいて集計し、保有額記憶部108に記憶している。一方、支援処理部103は、入力した支援額が当該ユーザ3が支援サーバ上で保有する保有額を超えている場合(ステップS3)、第二取引者2に対して新たな取引を発注する必要があるため、発注先情報表示部102により発注先のリストがユーザ3に対して表示される(ステップS5)。
【0034】
前記発注先のリストは、登録されている第二取引者2の取り扱う商品及びサービスごとに、計算部106が必要な支援額に対して必要な購入額を計算する。例えば、第一取引者1に1000円の支援を行う場合において、保有額が500円しかないためもう500円不足する場合には、当該500円を支援するには第二取引者2の特定の商品を1年間の合計で10000円分購入する必要があることを計算する。計算結果として当該特定商品と必要購入額が表示される。図8は、発注先情報表示部102が表示する発注先のリストの画面の一例である。このように、希望する支援額の支援を行うのに必要な当該特定商品と必要購入額がリストで表示される。
【0035】
ユーザ3は、発注部111により、多数表示された商品及びサービスの中から任意の商品及びサービスを選択し(ステップS6)、当該選択した商品を発注する(ステップS7)。保有額集計部110は、この発注情報に基づいてねん出した支援額を保有額として集計し、保有額記憶部108に記憶する。続いて、支援処理部103は、前記購入により保有額が支援額を超えているか判断する(ステップS8)。超えていない場合は、追加で商品又はサービスを選択するステップに戻る(ステップS5)。購入により保有額が支援額を超えた場合、支援処理部103は、支援額の支払い処理を実行する(ステップS9)。
【0036】
上記で支払い処理がなされた場合、第一取引者1は支援金を受領する(ステップS10)。受領方法は口座振り込みやポイント付与等の予め定めた任意の手段で行う。
【0037】
図9は、支援サーバの別の動作を示すフローチャートである。上記図5に示した処理手順と略同じであるが、ユーザ3が第一取引者1のサービス提供を受けることなく、当該第一取引者1に対して支援を行う点が異なる。以下、異なる手順について説明し、同様の処理手順については説明を省略する。
【0038】
ユーザ3は、支援サーバ100の支援先選択部201により支援金による支援先を選択する(ステップS91)。ユーザ3は、特定の第一取引者1と取引がない状態でも当該第一取引者1を支援できる。ユーザ3の指示により、支援先選択部201は特定の第一取引者1を選択する。選択にあたり、例えば、第一取引者1を入力すると共に支援額を入力する画面を支援処理部103がユーザ3の端末に表示する。図10に画面の入力例を示す。この画面上でユーザ3は所望の第一取引者1を入力すると共に当該第一取引者1に対する支援額を入力する。
【0039】
続いて、支援処理部103は、保有額記憶部108に記憶している保有額を参照して支払いが可能か否かを判断し(ステップS3)、可能であれば当該第一取引者1に支援金を支払う(ステップS4)。不足している場合は、上記ステップS5以降の処理に従い、最終的に支払い処理を行う。
【0040】
以上、この支援サーバ100によれば、ユーザ3が第二取引者2との取引を通じて自ら支援金をねん出し、自己の判断で支援先である第一取引者1を選び、第一取引者1は支援金により事業を継続すると共に事業の質を向上できる。また、第二取引者2は受注機会が増え且つそれが継続するようになる。ユーザ3及び第二取引者2には金銭的な負担感がないため純粋に第一取引者1を支援の形で応援できる。第一取引者1はしがらみのない資金を調達可能になる。そして、ユーザ3が第一取引者1又は第二取引者2になることもあれば、第一取引者1がユーザ3又は第二取引者2になることもあれば、第二取引者2がユーザ3又は第一取引者1になることもある。支援サーバ100を利用する者すべてに利益をもたらすことができ、好循環を形成できる。
【0041】
(実施の形態2)
次に具体的なステークホルダを設定してこの発明の他の実施の形態を説明する。図11は、この発明の実施の形態2に係る支援システムを示すハードウエア構成図である。この支援システムは、支援サービスを提供する支援サーバ200と、ユーザの端末3と、ボランティア団体の端末1と、協力企業の端末2と、一般者の端末4とがインターネット50を介して接続されて構成される。支援サーバ200は、複数台のコンピュータで構成されても良いし、クラウドサービスのような支援サービス提供者(以下「管理者」という)の所有するものでなくても良い。各端末は、パーソナルコンピュータの他、スマートフォン等でも良い。以下、ボランティア団体の端末1を単に「ボランティア団体1」又といい、一般者の端末4を「一般者4」ということもある。
【0042】
図12は、図11に示した支援サーバを示す機能ブロック図である。各機能は、ハードウエアと所定のソフトウェアにより構築される。この支援サーバ200は、ユーザ3がボランティア団体1に感謝の意により評価を行う評価部101と、ユーザ3がボランティア団体1を支援するために利用する協力企業2に関する情報を表示する発注先情報表示部102と、協力企業2とユーザとの取引によりボランティア団体1に支援処理を行う支援処理部103と、ボランティア団体1及び協力企業2並びにユーザ3等を登録する登録部104と、協力企業2からの入金を管理する入金管理部105と、ボランティア団体1の活動報告に関する情報を処理する活動報告処理部301と、から構成される。
【0043】
前記発注先情報表示部102は、入力された支援額を満たすために必要な購入額を登録された商品、サービスごとに計算する計算部106を有する。前記支援処理部103は、ユーザ3がボランティア団体1を支援したい額を入力する支援額入力部107、ユーザ3が保有する支援可能な額(保有額)を記憶する保有額記憶部108、協力企業2との取引情報を取得する取引情報取得部109、この取引情報取得部109の情報から保有額を集計する保有額集計部110、協力企業22に発注を行う発注部111を有する。
【0044】
図13は、支援サーバの動作を示す相関説明図である。ボランティア団体1は、ユーザ3にサービスを提供する事業者又は個人である。ボランティア団体1が提供するサービスは第三者1aに委託される場合を含む。更に、ボランティア団体1は、モノを提供する事業者であっても良い。例えば、無料で物品や食料等を配布する事業者又は個人でも良い。
【0045】
協力企業2は、定期購買に係る事業を行う事業者である。定期購買としたのは日用品等の常に必要となる商品やサービスから支援の財源を得るのがユーザ3にとってハードルが低いためである。定期購買は、トイレットペーパー、洗剤等の家庭で用いる日用品や、電力、ガス、水道等の公共インフラ系サービス、新聞、携帯電話、インターネットプロバイダー等の多くの家庭で契約がなされているサービス、スポーツクラブ、塾、習い事等の長期にわたり利用するサービス等が典型的に該当する。
【0046】
また、協力企業2は、高額商品やサービスを取り扱う事業者であっても良い。例えば自動車、音響機器、海外旅行、結婚式、葬式等に関する事業を行う事業者である。ユーザ3は、少なくとも協力企業2を利用する者である。ボランティア団体1を利用する者であっても良い。また、個人でも法人でも良い。ユーザ3が利用する順は、ボランティア団体1が先でも協力企業2が先でも良い。ユーザ3が利用するボランティア団体1及び協力企業2は複数でも良い。
【0047】
一般者4は、ボランティア団体1、協力企業2及びユーザ3として登録される可能性がある者である。管理者50は、支援サーバ200を管理する者である。
【0048】
登録部104には、少なくとも、ボランティア団体1、協力企業2及びユーザ3に関する基本情報(会社名や住所等)、ボランティア団体1、協力企業2が取り扱う商品及びサービスの内容及び対価等に関する情報が登録される。
【0049】
支援サーバ200の動作概要を説明する。ボランティア団体1、協力企業2及びユーザ3は、登録部104に登録することで、支援サーバ200の提供する支援サービスを利用可能となる。一般者4は、登録しなくても所定の範囲のみを利用ないし閲覧可能である。ユーザ3は、登録した事業者(ボランティア団体1)から所定のサービスを受けた結果、大変満足し、このサービスを提供したボランティア団体1に感謝を表すものとする。このとき、ユーザ3は、感謝の印として支援金を提供することを希望するものとする。支援サーバ200は、定期購買等の事業を行う事業者(協力企業2)との取引から支援金をねん出してこれをボランティア団体1に送る。ユーザ3が協力企業2との取引と無関係に自己の資金で支援金を送るのものではない。なお、サーバ上でやり取りされる支援金は、現金ではなくコンピュータ上で通信される換金可能な情報である。
【0050】
ボランティア団体1は、送られた支援金を受け取るためには活動報告を行う必要がある。活動報告は、ボランティア団体1の活動を写真や文章で表したものである。活動報告の内容は管理者50が確認したうえで掲載するものとする。活動報告を必要とするのは実体のないボランティア団体1に支援金が渡るのを防止するためである。
【0051】
ボランティア団体1の活動報告は、ボランティア団体の端末1から活動報告処理部301に送信され投稿される。活動報告処理部301は、投稿された活動報告について掲載前に承認要求を管理者50の確認可能な支援サーバ200の画面等に表示させる。管理者50は、承認要求に応じて投稿された活動報告を閲覧する。閲覧したうえで活動報告の内容が適正であると判断した場合、画面上の承認ボタン(図示省略)を押して承認する。これにより、活動報告処理部301は、活動報告が協力企業2及びユーザ3に閲覧可能な状態とする。
【0052】
また、活動報告は、一般者の端末4からも閲覧可能である。一般者4に公開することで当該活動に賛同した者がユーザ3、協力企業2又はボランティア団体1として登録される可能性が生じる。
【0053】
図14は、活動報告の表示画面の例を示す説明図である。活動報告350は、活動内容を撮影した画像351、動画351と文章352により構成される。活動報告350が継続的に行われている場合、支援金を継続的に受領できる。活動報告処理部301は、一定期間のうち所定回数の活動報告がなされた場合に支援金を支払う条件を設定できる。活動実績があるボランティア団体1に支援金を支払うようにするためである。
【0054】
また、ユーザ3が感謝の意を表示した場合にはユーザ3がサービスを受けた蓋然性が高いことから活動実績が推測されるが、その場合でも前記活動報告350を支援金の受領の条件とすることができる。
【0055】
活動報告350は、ユーザ3側からも提供できる。ユーザ3は、ユーザの端末3からの活動報告を支援サーバ200に投稿する。活動報告処理部301は、投稿された活動報告350について掲載前に承認要求を管理者50との画面等のインターフェースに表示させる。管理者50は、承認要求に応じて投稿された活動報告350を閲覧する。閲覧したうえで活動報告350の内容が適正であると判断した場合、画面上の承認ボタン(図示省略)を押して承認する。これにより、活動報告350がボランティア団体1、協力企業2及びユーザ3に閲覧可能な状態とされる。
【0056】
ユーザ3からの活動報告350の掲載を可能としたのは、ユーザ3の目線でボランティア団体1が行うサービスを説明することができるためである。ユーザ3からの投稿を承認なしに掲載するとボランティア団体1への誹謗中傷等の悪意のある内容が掲載される可能性があることから、管理者50が不適切な内容については掲載しないようにするため、管理者50の承認が必要となる。
【0057】
この支援サーバ200によれば、ユーザ3は、心理的にも金銭的にも負担がないためボランティア団体1への感謝を素直に表すことができる。ボランティア団体1は、当該支援金により事業を継続できる。特に無料サービス又は採算性の悪いサービスは事業継続が困難になることが多いところ、支援金が入るようになれば事業に継続性が生まれると共にその反射的効果としてユーザ3も継続的に当該サービスを受けられるようになる。協力企業2は、本支援サービスの趣旨に賛同することでユーザ3から新規の発注が得られる可能性が高くなる。また、ボランティア団体1に支援金を送ることでボランティア団体1のサービスが継続され或いはより充実したものとなり、ユーザ3の評価を高め、その結果、ユーザ3からの協力企業2への発注がさらに増大する。このように、この支援サーバ200は、当該支援サーバ200を利用するすべての者に利益をもたらすものとなる。
【0058】
ユーザ3は、ボランティア団体1から受けたサービスや商品に満足しなかった場合等は、感謝の意思を表示する必要はない。この場合、ボランティア団体1は支援金を得ることはできない。支援するか否かの決定はあくまでユーザ3の任意であり強制ではない。この場合、協力企業2との取引によりねん出される支援金はボランティア団体1と関連付けて保持され、ユーザ3や協力企業2に還付されることはない。即ち、この支援金はボランティア団体1(すでにサービス等を受けたボランティア団体1及び将来的にユーザ3がサービスを受けるであろうボランティア団体1を含む)を支援する用途以外には原則使用できない。例外的に、保管期限を過ぎる等の一定条件を満たした支援金は、支援サーバ200が予め登録している団体や個人に寄付される。
【0059】
又は、支援サーバ200が所定の手順に従って選定し且つ支援サーバ200に登録したボランティア団体1に送ることができる。例えば、支援金が恒常的に不足している分野に属するボランティア団体1のうち管理者50が選定し且つ登録部104に登録した任意のボランティア団体1に送られる。このように、ユーザ3及び協力企業2は、自己のために支援金を使用できないことから、経済的な利害によらず純粋にボランティア団体1に感謝を表すことができる。また、ユーザ3及び協力企業2は、ボランティア団体1に支援金を送った場合でも余計な出費をした気持ちになることがない。このようなことから、本支援サーバ200によれば、利害のない純粋な財源をユーザ3自身が生み出して、これを役立てることができる。
【0060】
また、上記では、ユーザ3がボランティア団体1から所定のサービスの提供を受けて感謝した結果として支援を行うものとしたが、ユーザ3がボランティア団体1からのサービスを受けていない場合やこれから活動が開始される場合にも当該ボランティア団体1を支援したいと希望することがある。このような場合でも、協力企業2との取引から支援金をねん出してこれをボランティア団体1に送ることができる。
【0061】
この支援手順は、ボランティア団体1のサービスが事業として開始されていない場合に特に有効である。例えば、事業化することで当該事業が社会のためになり大きく発展するものとユーザ3が判断した場合、その事業を行うボランティア団体1に資金を提供できる。ボランティア団体1から見ると、良いサービス事業を計画または準備することで、この支援サーバ200を通じて資金を調達できる。この資金は融資でも投資でもない資金であるため、ボランティア団体1は制約が少ない形で事業を行うことができる。この場合、活動報告は不要とし、事業計画等が掲載される。更に、支援金は一括で支払われず、一時的に支援サーバ200の管理者50が保管する。合理的な初期費用が最初に支払われ、その後、当該ボランティア団体1の活動報告がなされるたびに保管してある支援金から分割されて支払われるものとする。これにより、事業計画のみで支援金を受領して実際には活動しない事業者を排除できる。
【0062】
図15は、支援サーバの支援金ねん出の仕組みを示す説明図である。ユーザ3が協力企業2との間でサービスや商品の購入をした場合、この購入代金は支援サーバ200の入金管理部105に対してユーザ3から支払い処理がなされると共にその一部が支援金として保持される。購入代金から支援金を差し引いた金額が支援サーバ200の入金管理部105から協力企業2に支払われる。支援金は、購入代金に一定の割合を乗じた額でも良いし、固定額としても良い。
【0063】
ユーザ3がボランティア団体1に対して支払いを指示した場合、支援処理部103は指定された額の支援金をボランティア団体1に支払う。この際、ボランティア団体1に活動実態があるか否かを確認する。具体的には上記活動報告350に基づいて行うものとする。支援金が一定期間支払いの指示がされない状態にあると、支援処理部103は、例えば次のような処理ができる。1)支援サーバ200が予め指定している第三者(公共性の高い組織等)又は特定の分野に属するボランティア団体1に寄付を行う。2)ユーザ3からの感謝の数が多いボランティア団体1に対して支援金を支払う。3)支援サーバ200の運営者に支払いを行う。
【0064】
一般者4は、自己の端末4からこれらの支援状況を支援サーバ200に対して表示要求をすることで閲覧できる。一般者4は、ユーザ3、協力企業2、ボランティア団体1として登録する可能性があることから、必要十分な情報が閲覧できるようにする。
【0065】
図16は、支援サーバの典型的な動作を示すフローチャートである。ユーザ3は、ボランティア団体1から所望のサービスを受けて満足した場合、支援サーバ200にログインし、評価部101においてボランティア団体1のサービスに対して感謝を表す(ステップS1)。感謝するか否かは、ユーザ3の任意である。感謝しない場合は、このまま終了する。
【0066】
感謝は、経済的支援を伴う必要はない。換言すれば「ありがとう」「いいね」の文字情報だけでも良い。支援しない場合は、このまま終了する。ユーザ3が、そのボランティア団体1を支援したいと考えた場合、支援額入力部107に支援額を入力する(ステップS2)。
【0067】
支援処理部103は、入力した支援額が、当該ユーザ3が支援サーバ上で保有する保有額以下である場合(ステップS3)、活動報告処理部301により当該ボランティア団体1の活動実績を確認する(ステップS201)。具体的には、複数の活動報告350が一定期間(例えば三か月間)に行われているか否かを確認する。そして、活動実績が認められる場合(投稿された活動報告の数をカウントする等)、支援額の支払い処理を実行する(ステップS4)。
【0068】
なお、保有額集計部110は、支援が可能な額を協力企業2との取引情報に基づいて集計し、保有額記憶部108に記憶している。一方、支援処理部103は、入力した支援額が当該ユーザ3が支援サーバ上で保有する保有額を超えている場合(ステップS3)、協力企業2に対して新たな取引を発注する必要があるため、発注先情報表示部102により発注先のリストがユーザ3に対して表示される(ステップS5)。
【0069】
前記発注先のリストは、登録されている協力企業2の取り扱う商品及びサービスごとに、計算部106が必要な支援額に対して必要な購入額を計算する。例えば、ボランティア団体1に1000円の支援を行う場合において、保有額が500円しかないためもう500円不足する場合には、当該500円を支援するには協力企業2の特定の商品を1年間の合計で10000円分購入する必要があることを計算する。計算結果として当該特定商品と必要購入額が表示される。図8は、発注先情報表示部102が表示する発注先のリストの画面の一例である。このように、希望する支援額の支援を行うのに必要な当該特定商品と必要購入額がリストで表示される。
【0070】
ユーザ3は、発注部111により、多数表示された商品及びサービスの中から任意の商品及びサービスを選択し(ステップS6)、当該選択した商品を発注する(ステップS7)。保有額集計部110は、この発注情報に基づいてねん出した支援額を保有額として集計し、保有額記憶部108に記憶する。続いて、支援処理部103は、前記購入により保有額が支援額を超えているか判断する(ステップS8)。超えていない場合は、追加で商品又はサービスを選択するステップに戻る(ステップS5)。購入により保有額が支援額を超えた場合、支援処理部103は、活動報告350の確認処置(ステップS201)および支援額の支払い処理を実行する(ステップS9)。
【0071】
上記で支払い処理がなされた場合、ボランティア団体1は支援金を受領する(ステップS10)。受領方法は口座振り込みやポイント付与等の予め定めた任意の手段で行う。
【0072】
図17は、支援サーバの別の動作を示すフローチャートである。上記図16に示した処理手順と略同じであるが、ボランティア団体1が設立前等の場合で未だサービス提供を行っていないときにも、当該ボランティア団体1に対して支援を行う点が異なる。以下、異なる手順について説明し、同様の処理手順については説明を省略する。
【0073】
ユーザ3は、ボランティア団体1の事業計画等を閲覧する(ステップS250)。そして、ユーザ3は、支援サーバ200の支援先選択部201により支援金による支援先を選択する(ステップS251)。ユーザの端末3からの指示により、支援先選択部201は特定のボランティア団体1を選択する。選択にあたり、例えば、ボランティア団体1を入力すると共に支援額を入力する画面を支援処理部103がユーザの端末3に表示させる。
【0074】
続いて、支援処理部103は、保有額記憶部108に記憶している保有額を参照して支払いが可能か否かを判断する(ステップS3)。活動報告処理部301は、ボランティア団体1の事業計画が管理者50により承認されているか否かを確認する(ステップS252)。ボランティア団体1は、予め事業計画や活動予定が表示されたURLを支援サーバ200に送信し、管理者50による承認を得ておく。支援処理部103に支援可能を示す場合は当該ボランティア団体1に支援金を支払う(ステップS4)。不足している場合は、上記ステップS5以降の処理に従い、最終的に支払い処理を行う。
【0075】
この場合、支払処理がなされた支援金はいったん支援サーバ200により保管される(ステップS253)。支援サーバ200は、支払先が指定されている当該ボランティア団体1以外に当該支援金を送ることはできない。支援処理部103は、分野ごとに合理的と考えられる範囲の初期費用について当該ボランティア団体1に最初の支払いを行う(ステップS254)。例えば、法人設立の費用や備品の購入費用であって平均的な額の範囲で支援額を自動的に計算するものとする。
【0076】
次に、活動報告処理部301は、当該ボランティア団体1から活動報告350が投稿された場合(ステップS255)、保管された支援金から順次支払いを行う(ステップS256)。例えば、活動報告が一定期間の間に複数回行われ、各活動報告が管理者50により承認された場合、保管した支援金の一部または全部を支払うものとする。結局活動が行われなかった場合、支払を中止する(ステップS257)。これにより、活動することなく事業計画のみで支援金が支払われるのを防止する。
【0077】
保管された支援金は、当該ボランティア団体1が活動しない場合、支援処理部103により例えば次のような処理ができる。1)支援サーバ200が予め指定している第三者(公共性の高い組織等)又は特定の分野に属するボランティア団体1に寄付を行う。2)ユーザ3からの感謝の数が多いボランティア団体1に対して支援金を支払う。3)支援サーバ200の運営者に支払いを行う。
【0078】
以上、この支援サーバ200によれば、実施の形態1と同様の作用効果を奏する他、活動実績のあるボランティア団体1に支援金を支払うことになるので、支援金を有効に使用できる。また、一般者4が閲覧可能となることから、ユーザ3、協力企業2又はボランティア団体1として登録される可能性が得られる。
【0079】
なお、上記実施の形態において支払う通貨は仮想通貨であってもよい。この場合、ブロックチェーン技術により仮想通貨の取引が運用され、上記支援サーバやユーザ3の端末はブロックチェーン技術でいう各ノードを構成するものとなる。
【符号の説明】
【0080】
100 支援サーバ
101 評価部
102 発注先情報表示部
103 支援処理部
104 登録部
105 入金管理部
図1
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