【解決手段】洗浄機10は、洗浄室11と、洗浄ステーション15と、乾燥ステーション23と、分離壁13と、側面38に接して配置されるコラム46と、上下方向に延びる直線ガイド59と、上下方向に移動可能な上下サドル77と、を有する単軸ロボット44と、上下方向に延びる第2軸141を中心に回転可能な第1回転サドル93と、水平方向に延びる第3軸143を中心に揺動可能であり、第3軸143に直交する方向に延びる第1アーム101と、第3軸143と直交する第4軸145を中心に回転可能な第2アーム113と、第4軸145と直交する第5軸147を中心に回転可能な第2回転サドル129と、第5軸147と直交する第6軸149を中心に回転可能な第3回転サドル136と、を有するアーム部45と、対象物151を把持するハンド137と、を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の洗浄機は、ロボットの可動域が広いため、洗浄機の設置面積が大きくなる。
本発明は、ロボットの可動域が狭く、コンパクトな洗浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の洗浄機は、
側面を有する洗浄室と、
洗浄液を噴射する洗浄ノズルを有する洗浄ステーションと、
乾燥空気を噴射するブローノズルを有する乾燥ステーションと、
前記洗浄室を前記洗浄ステーションと前記乾燥ステーションに区画する分離壁と、
単軸ロボットであって、
前記側面に接して配置されるコラムであって、前記分離壁の延長上に配置されるコラムと、
前記コラムに上下方向に延びて配置される直線ガイドと、
前記直線ガイドによって上下方向に移動可能な上下サドルと、
を有する単軸ロボットと、
アーム部であって、
前記上下サドルに支持される第1回転サドルであって、上下方向に延びる第2軸を中心に回転可能な第1回転サドルと、
前記第1回転サドルに支持される第1アームであって、水平方向に延びる第3軸を中心に揺動可能であり、前記第3軸に直交する方向に延びる第1アームと、
前記第1アームに支持される第2アームであって、前記第3軸と直交する第4軸を中心に回転可能な第2アームと、
前記第2アームに支持される第2回転サドルであって、前記第4軸と直交する第5軸を中心に回転可能な第2回転サドルと、
前記第2回転サドルに支持される第3回転サドルであって、前記第5軸と直交する第6軸を中心に回転可能な第3回転サドルと、
を有するアーム部と、
前記第3回転サドルに支持され、対象物を把持するハンドと、
を有する。
【0005】
洗浄液は、例えば水系洗浄液である。対象物に付着する付着物は、例えば、切りくず、油分である。
洗浄は、高圧噴流によるバリ取りを含む。
分離壁は、洗浄室のコラムが設置された側面の反対の面(第2側面)と接続して配置され、コラムとの間に明確な間隙が設けられる。洗浄室の内部の空間の内、分離壁で分離された一方の部屋を洗浄ステーションと、他方の部屋を乾燥ステーションと呼ぶ。分離壁が設置されていない、コラム寄りの領域を搬送通路と呼ぶ。搬送通路は、洗浄ステーション及び乾燥ステーションと連続する。
【0006】
多軸ロボットは、第1軸〜第6軸を同時に駆動し、3次元空間を自在に移動できる。多軸ロボットは数値制御される。
コラムは、洗浄室側に配置されたベースプレートを有する。貫通穴は、ベースプレートに形成される。直線ガイドは、洗浄室と反対側のベースプレートの面に配置される。
単軸ロボット上に、アーム部が配置される。アーム部は、1直線上に延びる関節ロボットで、その基端部に第2軸及び第3軸である2つの回転軸が配置される。アームは、基端部に配置された第1アームと、先端部に配置された第2アームに分かれる。第2アームは、第1アームに沿った第4軸に沿って回転できる。第2アームの先端に、第5軸及び第6軸の2つの回転軸が配置される。各軸のモータは、例えば、サーボモータ、ステッピングモータである。
【0007】
伸縮カバーは、例えば、蛇腹である。伸縮カバーは、洗浄室側のベースプレートの面に配置される。伸縮カバーは、上下サドルの上方及び下方にそれぞれ配置される。それぞれの伸縮カバーの移動端は、上下サドルに固定され、固定端はコラムに固定される。伸縮カバーは、貫通穴からコラム内への洗浄液や異物の侵入を抑制する。
【0008】
好ましくは、洗浄室は、搬入口と搬出口を有する。搬入口は、洗浄ステーションに配置されて良い。搬入口は、搬送通路の周囲の壁面のうち、洗浄ステーションに近い壁面に配置されて良い。搬出口は、乾燥ステーションに配置されて良い。搬出口は、搬送通路の周囲の壁面のうち、乾燥ステーションに近い壁面に配置されて良い。なお、搬入口及び搬出口に換えて、一つの搬入出口が配置されても良い。
洗浄機は、ブロアー又はコンプレッサーである空気供給装置を含んで良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ロボットの可動域が狭く、コンパクトな洗浄機を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態1>
図1に従って、本実施形態の洗浄機10を説明する。洗浄機10の正面から見て左右方向をX軸(正面から向かって左を正とする。)、前後方向をY軸(手前向きを正とする。)、上下方向をZ軸(下向きを正とする。)とする。
【0012】
洗浄機10は、洗浄室11と、多軸ロボット43と、ハンド137を有する。多軸ロボット43は、単軸ロボット44とアーム部45を有する。洗浄室11は、分離壁13により、洗浄ステーション15と、乾燥ステーション23と、搬送通路35に区画される。
洗浄ステーション15は、洗浄パイプ19と、洗浄ノズル21を有する。洗浄ステーション15は、更に、ポンプ37と、タンク39を有しても良い。ポンプ37は、例えば、プランジャポンプ、ピストンポンプ、遠心ポンプ、ギヤポンプである。タンク39は、洗浄液を貯留する。タンク39に貯留される洗浄液は、ポンプ37に供給される。
乾燥ステーション23は、ブローパイプ27と、ブローノズル29を有する。乾燥ステーション23は、更に、ブロアー41を有しても良い。
【0013】
洗浄室11は、天板14、底板16、背面(側面)38、分離壁13、搬入口31(
図4A参照)を有する。洗浄室11は、搬出口33、搬入扉34、搬出扉40を有しても良い。例えば、洗浄室11の左側面に搬入口31が配置され、洗浄室11の右側面に搬出口33が配置される。搬入扉34は、例えば、スライド扉であり、搬入口31を開閉する。搬出扉40は、例えば、スライド扉であり、搬出口33を開閉する。
【0014】
分離壁13は、洗浄室11の左右方向の中央の前方に、YZ平面に沿って配置される。望ましくは、分離壁13は、天板14及び底板16と接する。分離壁13の後方端は、洗浄室11の背面38から離間する。分離壁13の後端と洗浄室11の背面38により、搬送通路35が画定される。搬送通路35は、洗浄ステーション15及び乾燥ステーション23と連続する。
【0015】
洗浄パイプ19は、ポンプ37と接続する。洗浄パイプ19は、例えば、U字状又はO字状である。洗浄パイプ19によって囲まれた空間を、洗浄空間18と呼ぶ。望ましくは、洗浄パイプ19の後方を対象物151、ハンド137及びアーム部45が通過できるように、洗浄パイプ19が配置される。
洗浄パイプ19には、複数の洗浄ノズル21が配置される。洗浄ノズル21は、洗浄空間18に噴口21aを向けて配置される。複数の洗浄ノズル21は、例えば、洗浄パイプ19に等間隔に配置される。
【0016】
ブローパイプ27は、ブロアー41と接続する。ブローパイプ27は、例えば、U字状又はO字状である。ブローパイプ27によって囲まれた空間を、乾燥空間24と呼ぶ。望ましくは、ブローパイプ27の後方を対象物151、ハンド137及びアーム部45が通過できるように、ブローパイプ27が配置される。
ブローパイプ27には、複数のブローノズル29が配置される。ブローノズル29は、乾燥空間24に噴口29aを向けて配置される。、複数のブローノズル29は、例えば、ブローパイプ27に等間隔に配置される。
【0017】
搬送通路35は、分離壁13の後方に広がり、洗浄ステーション15および乾燥ステーション23と、連続する空間である。
【0018】
多軸ロボット43は、搬送通路35に隣接して配置される。多軸ロボット43は、例えば、分離壁13の延長上に配置される。
単軸ロボット44は第1軸139に沿って移動可能であり、洗浄室11の背面38に上下方向に延びて配置される。単軸ロボット44は、上下サドル77を有する。アーム部45は、上下サドル77上に配置された5軸ロボットである。
多軸ロボット43は、第1軸139、第2軸141、第3軸143、第4軸145、第5軸147、および第6軸149に沿って駆動される。第1軸139は、Z方向に延びる並進軸である。第2軸141は、Z方向に延びる回転軸である。第3軸143は、第2軸141に対して直交する回転軸である。第4軸145は、第3軸143に対して直交する回転軸である。第5軸147は、第4軸145に対して直交する回転軸である。第6軸149は、第5軸147に対して直交する回転軸である。
【0019】
図2は、アーム部45をZ方向に平行に伸ばした状態における、第2軸141を通るYZ平面で切断した、多軸ロボット43の縦断面図である。
図2に示すように、単軸ロボット44は、コラム46、側板49、ベースプレート47、サドル穴(貫通穴)51、支持板53、駆動装置67、直線ガイド59、ガイドブロック61及びスライダ63を有する。単軸ロボット44は、伸縮カバー75を有してもよい。
【0020】
コラム46は、洗浄室11の背面38に接して配置される。コラム46は、ベースプレート47、側板49、および支持板53によって囲まれた箱体であり、後方に開口46aを有する。ベースプレート47は、コラム46の前面に配置され、洗浄室11の背面38の一部となる。サドル穴51は、ベースプレート47の中央部に配置され、上下方向に延びる。側板49は、コラム46の左右に配置される。
【0021】
支持板53は、開口46aに、ベースプレート47と離間して配置される。支持板53は、例えば、側板49の間に架けられる。支持板53は、例えば、位置決めピンによって正確に配置される。支持板53は、コラム46に対して取り外し可能でもよい。
支持板53は、モータ支持板53Aおよび軸端支持板53Bを有してもよい。
【0022】
モータ支持板53Aは、コラム46の上方側に配置される。モータ支持板53Aは、モータブラケット55と、ベアリングホルダ57を有する。モータブラケット55は、モータ支持板53Aの前方に配置される。ベアリングホルダ57は、モータ支持板53Aの前方に配置される。ベアリングホルダ57は、ベアリング57aを有する。モータ支持板53Aは、コラム46に対して取り外し可能である。
軸端支持板53Bは、コラム46の下方側に配置される。軸端支持板53Bは、ベアリングホルダ58を有する。ベアリングホルダ58は、軸端支持板53Bの前方に配置される。ベアリングホルダ58は、ベアリング58aを有する。軸端支持板53Bは、コラム46から取り外し可能である。
【0023】
駆動装置67は、支持板53に固定される。駆動装置67は、例えば、ボールねじ機構である。駆動装置67は、第1軸モータ69、ボールねじ71、およびカップリング73を有する。駆動装置67は、第1軸139に沿って配置される。
ボールねじ71は、ナット72を有する。ボールねじ71の両端は、ベアリング57a、58aに支持される。
【0024】
第1軸モータ69は、出力軸69aを有し、モータブラケット55に支持される。第1軸モータ69は、例えば、出力軸69aを+Z方向に向けて配置される。カップリング73は、出力軸69aとボールねじ71を直接締結する。
【0025】
図3に示すように、直線ガイド59は、ベースプレート47の背面に、Z方向に延びて配置される。直線ガイド59は、サドル穴51の左右にそれぞれ配置される。ガイドブロック61は、直線ガイド59上に配置され、直線ガイド59上を往復する。
【0026】
スライダ63は、ガイドブロック61に配置される。スライダ63は、ベースプレート47の背面で、駆動装置67の正面側に配置される。スライダ63は、ナットホルダ65を有する。ナットホルダ65は、スライダ63の背面に配置される。
【0027】
伸縮カバー75は、蛇腹である。伸縮カバー75は、ベースプレート47の前面に隣接し、ベースプレート47と上下サドル77との間に配置される。
上下サドル77は、スライダ63の前方側に配置され、サドル穴51を貫通して洗浄室11に突出する。
【0028】
図2に示すように、アーム部45は、第2軸モータ79、第2軸減速ユニット81、第1回転サドル93、第3軸モータ95、第3軸減速機97、ベアリング99、支持軸107、第1アーム101、第4軸モータ103、第4軸減速ユニット105、第2アーム113、第5軸モータ115、第5軸減速ユニット117、支持軸119、第2回転サドル129、第6軸モータ131、第6軸減速機133、第3回転サドル136を有する。
【0029】
第2軸モータ79は、出力軸79aを有し、上下サドル77の後方側に配置される。
第2軸減速ユニット81は、原動プーリ85、無端歯付ベルト87、従動プーリ89、および第2軸最終減速機91を有する。第2軸最終減速機91は、入力軸91a、および出力軸91bを有する。出力軸91bは、第2軸141に一致する。出力軸91bは、入力軸91aと同軸である。第2軸最終減速機91は、好ましくは、ノンバックラッシの減速機である。原動プーリ85は、出力軸79aに固定される。従動プーリ89は、入力軸91aに固定される。無端歯付ベルト87は、原動プーリ85と従動プーリ89との間に架けられる。
【0030】
第1回転サドル93は、出力軸91bに固定される。第1回転サドル93は、第2軸141を中心に回転可能に、上下サドル77に支持される。
【0031】
第3軸モータ95は、出力軸95aを有し、第1アーム101の基端部に配置される。第3軸モータ95は、第3軸減速機97と接続される。
第3軸減速機97は、入力軸97a及び出力軸97bを有し、第1回転サドル93の一方に配置される。入力軸97aは、第3軸143と同軸である。入力軸97aは、出力軸95aに固定される。ベアリング99は、第3軸減速機97と反対の第1回転サドル93の側面に配置される。
【0032】
第1アーム101は、支持軸107を有する。支持軸107は、第3軸143と同軸であり、ベアリング99に支持される。第1アーム101は、出力軸95aとベアリング99によって両端が支持される。第1アーム101は、第3軸143を中心として揺動可能である。
【0033】
第4軸モータ103は、出力軸103aを有し、第1アーム101の先端部に配置される。
第4軸減速ユニット105は、小歯車108、大歯車109、および第4軸最終減速機111を有する。第4軸最終減速機111は、入力軸111a及び出力軸111bを有し、第1アーム101の先端部に配置される。小歯車108は、出力軸103aに固定される。大歯車109は、入力軸111aに固定され、小歯車108に噛み合う。出力軸111bは、第4軸145と同軸である。望ましくは、第4軸最終減速機111は、ノンバックラッシ減速機である。
【0034】
第2アーム113は、第4軸145に沿って延びて、出力軸111bに固定される。第2アーム113は、トラニオン型の支持部118及び支持軸119を有する。支持部118はU字状であり、第2アーム113の先端部に配置される。支持軸119は、支持部118の−Y方向の内側に第5軸147と一致するように配置される。
【0035】
第5軸モータ115は、出力軸115aを有し、第2アーム113の基端部に配置される。
第5軸減速ユニット117は、原動プーリ121、歯付ベルト123、従動プーリ125、および第5軸最終減速機127を有する。第5軸最終減速機127は、入力軸127a及び出力軸127bを有する。例えば、入力軸127aと出力軸127bは同軸である。望ましくは、第5軸最終減速機127は、ノンバックラッシ減速機である。第5軸最終減速機127は、支持部118の+Y方向の内側に、出力軸127bが第5軸に一致するように配置される。
原動プーリ121は、出力軸115aに固定される。従動プーリ125は、入力軸127aに固定される。歯付ベルト123は、原動プーリ121と従動プーリ125との間に架けられる。
【0036】
ベアリング135、第6軸モータ131及び第6軸減速機133は、第2回転サドル129に配置される。支持軸119は、ベアリング135に支持される。第2回転サドル129は、出力軸127bに固定される。第2回転サドル129は、出力軸127bと支持軸119に両端を支持されて、第5軸147を中心に揺動可能に配置される。
【0037】
第6軸モータ131は、出力軸131aを有し、第2回転サドル129の先端部に配置される。出力軸131aは、第6軸149に一致する。
第6軸減速機133は、入力軸133a及び出力軸133bを有する。出力軸133bは、入力軸133aと同軸である。入力軸133aは、出力軸131aと直接連結される。出力軸133bは、第6軸149と同軸である。
【0038】
第3回転サドル136は、出力軸133bに固定される。
ハンド137は、第3回転サドル136の先端面に配置される。ハンド137は、例えば、固定爪137aと可動爪137bを有する。可動爪137bは、固定爪137aと向き合って配置され、固定爪137aに向かう方向に往復する。例えば、ハンド137は、圧縮空気によって駆動する。
【0039】
図4Aおよび
図4Bを参照して、洗浄機10を用いた対象物151の洗浄方法を説明する。最初に搬入扉34を開ける。次に、
図4Aに示すように、多軸ロボット43は、搬入口31を通って洗浄機10の外部にハンド137を移動する。ハンド137は、洗浄室11の外部で対象物151を把持する。多軸ロボット43は、対象物151を把持した状態で、経路153に沿い、搬入口31を通って洗浄室11の内部に対象物151を搬入する。そして、搬入扉34を閉じる。
【0040】
多軸ロボット43は、対象物151を洗浄ステーション15に移動させる。ポンプ37が、洗浄パイプ19に洗浄液を供給する。洗浄ノズル21は、洗浄液を洗浄空間18内に噴射する。次いで、多軸ロボット43は対象物151を把持したまま、洗浄を行う。多軸ロボット43は、対象物151を洗浄空間18の上方に位置づける。
図4Bに示すように、多軸ロボット43は、対象物151を洗浄空間18内を経路155に沿って移動する。噴流25は、対象物151の洗浄対象箇所に衝突する。
【0041】
図4Bに示す経路155は、まず、+Z方向に対象物151の高さ157だけ移動する。次に、−Y方向に洗浄ノズル21の配列間隔159の4分の1だけ移動する。次に、−Z方向に対象物151の高さ157だけ移動する。次に、−Y方向に洗浄ノズル21の配列間隔159の4分の1だけ移動する。これを4度繰り返すことにより、対象物151の表面をほぼ均一に洗浄できる。
なお、経路155は一例に過ぎず、他の経路を採用してもよい。
【0042】
洗浄後、多軸ロボット43は、搬送通路35を通して対象物151を乾燥ステーション23に移動させる。ブロアー41は、乾燥空気をブローノズル29へ送る。乾燥方法は、洗浄方法と実質的に同一である。次いで、搬出扉40を開ける。多軸ロボット43は、搬出口33を通って、洗浄室11の外部の搬出位置へ対象物151を移動する。多軸ロボット43は、ハンド137から対象物151を解放する。アーム部45を搬出口33を通って搬送通路35へ戻す。最後に、搬出扉40を閉じる。
【0043】
<実施形態2>
図5に示すように、本実施形態の洗浄機500は、洗浄室511と、多軸ロボット543と、分離壁513と、棚板514と、洗浄ステーション515と、乾燥ステーション523とを有する。多軸ロボット543は、単軸ロボット44と、アーム部545とを有する。
図5には示されていないが、アーム部545の先端にはハンドが配置される。
【0044】
洗浄ステーション515及び乾燥ステーション523は、棚板514の下方に配置される。分離壁513は、棚板514の下方を、洗浄ステーション515と乾燥ステーション523に分離する。
【0045】
棚板514は、前面(第2側面)に沿って、水平面上に配置される。棚板514の後端は、洗浄室11の背面38から離間する。棚板514の後端と、多軸ロボット544との間には、アーム部545がたたまれた状態で自由に旋回できるだけの隙間が設けられている。
分離壁513は、棚板514と、底板16と、前面に接している。分離壁513の後端は、棚板514の後端と前後方向において同じ位置である。
【0046】
洗浄パイプ519は、洗浄ステーション515の後端部に、ZX平面に沿って配置される。洗浄パイプ519は、例えば、O字状である。洗浄ノズル21は、洗浄パイプ519の内周の全周に配置される。洗浄ノズル21の噴口21aは、洗浄パイプ519の内側に向けて配置される。
【0047】
ブローパイプ527は、乾燥ステーション523の後端部に、ZX平面に沿って配置される。ブローパイプ527は、例えば、O字状である。ブローノズル29は、ブローパイプ527の内周の全周に配置される。ブローノズル29の噴口29aは、ブローパイプ527の内側に向けて配置される。
【0048】
搬入口及び搬出口は、棚板514の上方に配置される。搬入口(不図示)及び搬出口33は、例えば、右側面、左側面にそれぞれ配置される。搬出口を兼ねた搬入口31が前面に配置されても良い。
【0049】
アーム部545は、第2軸141、第3軸143、第4軸145、第5軸147、第6軸149に沿って各部が回転する。第2軸141は、Z方向に延びる。第3軸143は、水平方向に延びる。第3軸143は、第2軸141の前方に配置され、第2軸141と交差しない。
【0050】
図6は、第2軸141を通るYZ平面における断面図である。
図6に示すように、多軸ロボット543は、上下サドル577と、第1回転サドル593と、第2軸モータ579と、第2軸減速機581とを有する。上下サドル577は、その上下端部に前方への突起部577a、577bを有する。上下サドル577は、U字状の断面を有する。
【0051】
第1回転サドル593は、第1回転サドル593の下方端部に支持軸580を有する。第1回転サドル593の基端部は、突起部577a、577bに支持される。第1回転サドル593は、上下サドル577の前方に延びて配置される。第2軸モータ579は、出力軸を上方に向けて、第1回転サドル593の基端部に配置される。第2軸減速機581は、第2軸モータ579と直結されて、上下サドル577の上方の突起部577aに支持される。支持軸580は、下方の突起部577bにベアリング583を介して支持される。
第1アーム101は、第1回転サドル593の前方に支持される。
【0052】
本実施形態によれば、第3軸143を第2軸141の前方に配置したため、多軸ロボット543及び洗浄機500の高さを低くできる。また、洗浄室511の下方に棚板514を設け、棚板514の下方に洗浄ステーション515及び乾燥ステーション513を設けたため、前面に搬入口31や搬出口を配置できる。そのため、洗浄機500の配置の自由度が高くなる。
【0053】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。