特開2021-168894(P2021-168894A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-168894(P2021-168894A)
(43)【公開日】2021年10月28日
(54)【発明の名称】キャリオンバッグ
(51)【国際特許分類】
   A45C 7/00 20060101AFI20211001BHJP
【FI】
   A45C7/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-87035(P2020-87035)
(22)【出願日】2020年4月14日
(71)【出願人】
【識別番号】717007376
【氏名又は名称】大野 繁
(72)【発明者】
【氏名】大野 繁
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA02
3B045CE09
3B045EB17
3B045FA03
3B045FB02
(57)【要約】
【課題】スーツケース上でのバッグ本体の揺動を抑制できるキャリオンバッグを提供する。
【解決手段】キャリオンバッグは、バッグ本体と、第一方向に延びるハンドル用帯状体であって、スーツケースの伸縮自在のハンドルレバーを前記第一方向と交差する第二方向に貫通させるための第一開口を前記バッグ本体の側面との間に形成するハンドル用帯状体と、前記第一方向および前記第二方向と交差する第三方向に延びる帯状体であって、前記スーツケースのグリップを前記第一方向に貫通させるための第二開口を、前記バッグ本体の底面との間に形成するグリップ用帯状体とを備え、前記グリップ用帯状体は、前記グリップを前記第二開口に貫通可能に前記バッグ本体に対して開閉可能な開閉構造を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッグ本体と、
第一方向に延びる帯状体であって、スーツケースの伸縮自在のハンドルレバーを前記第一方向と交差する第二方向に貫通させるための第一開口を前記バッグ本体の側面との間に形成するハンドル用帯状体と、
前記第一方向および前記第二方向と交差する第三方向に延びる帯状体であって、前記スーツケースのグリップを前記第一方向に貫通させるための第二開口を、前記バッグ本体の底面との間に形成するグリップ用帯状体とを備え、
前記グリップ用帯状体は、前記グリップを前記第二開口に貫通可能に前記バッグ本体に対して開閉可能な開閉構造を有することを特徴とするキャリオンバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャリオンバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
スーツケース上にキャリオンバッグを載置して移動することがある。例えば特許文献1に記載のキャリオンバッグは、バッグ本体の後面と留め具との間にスーツケースの伸縮自在のハンドルレバーを貫通させることで、バッグ本体がスーツケース上で搖動することを抑制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−196365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記キャリオンバッグでは、その搖動抑制効果が充分とは言えないことがある。例えば、上記キャリオンバッグは、ハンドルレバーを軸として回転し、スーツケース上からずれる可能性がある。
【0005】
本発明は、スーツケース上でのバッグ本体の揺動を抑制できるキャリオンバッグを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るキャリオンバッグは、バッグ本体と、第一方向に延びる帯状体であって、スーツケースの伸縮自在のハンドルレバーを前記第一方向と交差する第二方向に貫通させるための第一開口を前記バッグ本体の側面との間に形成するハンドル用帯状体と、前記第一方向および前記第二方向と交差する第三方向に延びる帯状体であって、前記スーツケースのグリップを前記第一方向に貫通させるための第二開口を、前記バッグ本体の底面との間に形成するグリップ用帯状体とを備え、前記グリップ用帯状体は、前記グリップを前記第二開口に貫通可能に前記バッグ本体に対して開閉可能な開閉構造を有することを特徴とする。
【0007】
上記態様によれば、スーツケースのハンドルレバーがハンドル用帯状体に挿入され、且つスーツケースのグリップがグリップ用帯状体に挿入されると、簡単な構造をもってハンドル用帯状体とグリップ用帯状体との相乗効果により、バッグ本体がスーツケース上で揺動することを抑制できる。すなわち、キャリオンバッグの縦揺れ、左右横揺れ、前後揺れを防止することができる。また、キャリオンバッグをスーツケースに取り付けるための時間、煩雑性を無くすことの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】キャリオンバッグ1の構造を示した説明図である。(実施例1)
図2】キャリオンバッグ1の底面図である。(実施例1)
図3】キャリオンバッグ1をスーツケース6に装着した説明図である。(実施例1)
図4】キャリオンバッグ1の他の実施例の底面図である。(実施例2)
図5】キャリオンバッグ1のさらに他の実施例の底面図である。(実施例3)
図6】従来例のキャリオンバッグ100をスーツケース6に括り付けた例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照して、キャリオンバッグ1の構造について説明する。以下では、図1(a)の左側、右側、上側、下側、紙面表側、紙面裏側を、キャリオンバッグ1の後側、前側、上側、下側、左側、右側とする。なお、左右方向、上下方向、前後方向が、それぞれ、本発明の第一方向、第二方向、第三方向に対応する。図1(a)は、本発明のキャリオンバッグ1の断面図である。図1(b)は、本発明のキャリオンバッグ1の背面図である。
【実施例1】
【0010】
図1に示すように、キャリオンバッグ1はバッグ本体20を備える。バッグ本体20は、内部が収容空間となっている。バッグ本体20の上部には開閉可能な開閉部(図示略)が設けられている。バッグ本体20の上面には、ユーザが把持可能な取っ手3が設けられている。なお、取っ手3が設けられる位置は、上面に限定されず、左右前後のいずれの面に設けられていてもよいし、なくてもよい。もちろん、取っ手3の個数は複数あってもよい。バッグ本体20の後面(背面)にはハンドル用帯状体2が設けられている。ハンドル用帯状体2は、左右方向に延びる。ハンドル用帯状体2の左右両端部5は、バッグ本体20に縫い付けられている。このため、バッグ本体20の後面とハンドル用帯状体2との間には上下方向に貫通する開口(本発明の第一開口)が形成される。
【0011】
また、バッグ本体20の下面(底面)にはグリップ用帯状体4が設けられている。グリップ用帯状体4は前後方向に延びる。グリップ用帯状体4は、例えば2枚の帯4a、4bで構成され、すなわち帯4a、4bはそれぞれがグリップ用帯状体4の一部であり、バッグ本体20の下面に対して開閉自在である。帯4aの後端部41と帯4bの前端部42はバッグ本体20の下面に縫い付けられている。なお、帯4aの後端部41、帯4bの前端部42の一方または両方は、バッグ本体20の下面に縫い付けられておらず、接着剤で接着されていてもよいし、ファスナー等でバッグ本体20に対して着脱可能な構造となっていてもよい。
【0012】
図2に示すように、帯4aの前端部と帯4bの後端部にはファスナー9が設けられている。帯4aの前端部と帯4bの後端部とが互いにファスナー9によって綴じられると、グリップ用帯状体4はバッグ本体20の下面に対して閉じられる。帯4aの前端部と帯4bの後端部とが互いに綴じられた状態、すなわちグリップ用帯状体4がバッグ本体20の下面に対して閉じられた状態で、バッグ本体20の下面とグリップ用帯状体4との間には左右方向に貫通する開口(本発明の第二開口)が形成される。ファスナー9による結合が解除されると、グリップ用帯状体4はバッグ本体20の下面に対して開かれる。
【0013】
なお、グリップ用帯状体4の帯4bを実質的に無くして、ファスナー9自体に付随している布部(図示せず)を代用することもできる。すなわち、ファスナー9を直接的にバッグ本体20の底部に取り付けて、グリップ用帯状体4の帯4aをそのファスナー9の布部と結合するようにしてもよい。これにより、グリップ用帯状体4の部材が削減できる。
【0014】
図3を参照して、スーツケース6の構造およびキャリオンバッグ1のスーツケース6への装着方法について説明する。図3(a)(b)は、本発明のキャリオンバッグ1を、従来から存在するスーツケース6に装着した説明図である。以下では、図3(a)の左側、右側、上側、下側、紙面表側、紙面裏側を、スーツケース6の後側、前側、上側、下側、左側、右側とする。図3(b)は、本発明のキャリオンバッグ1を従来から存在する旅行用のスーツケース6に装着した背面図である。
【0015】
スーツケース6にはキャスター13とハンドルレバー7とグリップ8が設けられている。キャスター13はスーツケース6の底面(下面)に複数設けられる。ハンドルレバー7は、矢印方向(上下方向)に伸縮自在である。ユーザは、ハンドルレバー7の上端部を握って移動することで、キャスター13の回転によりスーツケース6を移動できる。グリップ8は左右方向に延び、スーツケース6の上面との間に前後方向に貫通する開口を形成する。ユーザは、この開口に手を入れてグリップ8を握ることでスーツケース6を持ち運びできる。
【0016】
ユーザは、キャリオンバッグ1をスーツケース6の上面に載置して使用する。詳細には、ユーザは、バッグ本体20の後面とハンドル用帯状体2との間の開口にハンドルレバー7を下方から貫通させる。さらに、ユーザは、ファスナー9の結合を解除し、グリップ用帯状体4の一方の帯4aを開いた状態で、グリップ8を包み、他方の帯4bとファスナー9で結合する。これにより、スーツケース6のグリップ8がグリップ用帯状体4とバッグ本体20との間の開口を左右方向に貫通する。なお、ユーザはキャリオンバッグ1自体を持ち運ぶ場合、例えば取っ手3を握って、バッグ本体20の下面(底面)が下方を向くようにしてキャリオンバッグ1を持つ。
【実施例2】
【0017】
図4の実施例は、グリップ用帯状体4を複数本、例えば左右方向に3本並んだ帯で構成した第二の実施例である。スーツケース6のグリップ8の左右方向の間隔に応じて、選択的に帯4aを任意に選んで結合する構造である。すなわち、グリップ8の左右方向の長さが短ければ、真ん中の帯4aを使用し、長ければ3つの帯4aを使用する。これにより、様々なグリップ8の左右方向の間隔に対応できる。なお、この例では、帯4aと帯4bの結合を、ファスナー9に代えて起毛面ファスナー10、例えばマジックテープ(登録商標)やベルクロ(登録商標)ファスナーを採用することもできる。例えば図4(a)に示すように、帯4bは、1枚で、最も左側の帯4aの左側から最も右側の帯4aの右側まで、左右方向に延びてもよい。また、図4(b)に示すように、帯4bは、帯4aの個数分、左右方向に並んで設けられてもよい。さらには、起毛面ファスナー10に代えて、面ファスナー、マグネットシート(面マグネットテープ)等でも代用ができる。
【実施例3】
【0018】
図5の実施例は、上記のファスナー9に代えて、ホック11を用いた第三の実施例である。また、帯4bを無くしてバッグ本体20の底面(下面)に直接ホック11を取り付け、グリップ用帯状体4の帯4aを結合するようにしてもよい。これにより、グリップ用帯状体4の部材が削減できる。このホック11に代えてフック等を採用することもできる。また、図面は省略するも、グリップ用帯状体4の幅長(前後方向の長さ)を長くして、その延長部をバッグ本体20の後面(ハンドル用帯状体2側)または/および前面の一部まで巻き込み、その延長部にファスナーやフックなどを取り付けても良い。それにより、ファスナーなどの開閉がバッグ本体20の側面で行えば開閉が容易になる。要は、グリップ用帯状体4の大半がバッグ本体20の底面に配置されることである。
【0019】
<変形例>
当然ながら、キャリオンバッグ1に上述の実施例1から3の態様を任意に組み合わせて採用することも可能である。いずれの実施例に置いても、グリップ用帯状体4の材質は、強度および伸縮性のあるものを用いるものが望ましいが、そうでなくてもよいのは言うまでもない。上記グリップ用帯状体4の材質は布、革、ビニール、ゴム紐、金属、金属チェーン、プラスチックなど限定されない。また、グリップ用帯状体4は、バッグ本体20と同様の材質、デザイン柄、色などを選び衣装的な向上を図ることが望ましいが、そうでなくてもよいのは言うまでもない。なお、本発明のグリップ用帯状体4を利用して、これをベンチの座部に取り付ければ、キャリオンバッグ1の盗難予防効果も得られる。
【0020】
なお、グリップ用帯状体4の本数は1本でもよい。すなわち、グリップ用帯状体4は、帯4a、4bのうちいずれか一方で構成されてもよく、すなわち例えば帯4aがグリップ用帯状体4の全部となってもよい。この場合、グリップ用帯状体4の前後両端部の少なくとも一方がバッグ本体20に対して着脱可能であればよい。すなわち、グリップ用帯状体4の前後両端部がバッグ本体20に対して着脱可能であれば、グリップ用帯状体4はバッグ本体20から完全に別体となってもよい。グリップ用帯状体4の着脱構造(開閉構造)は、ファスナー9、ホック11、フック、ボタン、マグネットシート等限定されない。グリップ用帯状体4の左右方向の幅は、任意の長さであり、グリップ用帯状体4の前後方向の長さよりも短くてもよいし、長くてもよいが、グリップ8の左右方向の長さよりも短いことが好ましい。
【0021】
図示は省略するが、グリップ用帯状体4が例えば2本あり、この2本のグリップ用帯状体4がバッグ本体20に対して閉じられた状態でバッグ本体20の底面の下側、例えば、バッグ本体20の底面の中心の下側で交差するように、すなわち底面視で「X」字状に設けられていてもよい。すなわち、1本のグリップ用帯状体4がバッグ本体20の底面の前端部において、左右方向の中央よりも右側から、バッグ本体20の底面の後端部において、左右方向の中央よりも左側まで延び、もう1本のグリップ用帯状体4がバッグ本体20の底面の前端部において、左右方向の中央よりも左側から、バッグ本体20の底面の後端部において、左右方向の中央よりも右側まで延びていてもよい。
【0022】
また、上記バッグ本体20の底面の下側で交差する2本のグリップ用帯状体4を1組のグリップ用帯状体組として、複数組のグリップ用帯状体組を左右方向に並んで設けてもよい。
【0023】
さらに、上記バッグ本体20の底面の下側で交差する2本のグリップ用帯状体4は、それぞれ、1本の帯で構成されていてもよいし、複数本(例えば2本)の帯で構成されていてもよい。詳細には、この複数本の帯は、互いに並行に延びていてもよいし、バッグ本体20の底面の中心の下側で交差するように延びていてもよい。すなわち、底面視で互いに交差する点の角度が異なる複数の「X」字状の帯が2本(2組)のグリップ用帯状体4として設けられていてもよい。
【0024】
また、上記バッグ本体20の底面の下側で交差する2本のグリップ用帯状体4に加えて、前後方向に延び、上記2本のグリップ用帯状体4が互いに交差する点で交差するグリップ用帯状体4がさらに設けられていてもよい。さらに、この前後方向に延び、上記2本のグリップ用帯状体4が互いに交差する点で交差するグリップ用帯状体4は、1本でなくてもよく、複数本(例えば2本)左右方向に並んで設けられてもよい。複数本左右方向に並ぶ場合、その全部が上記1組のグリップ用帯状組の左端と右端との間に配置されてもよいし、左端よりも左側、右端よりも右側に配置されてもよい。
【0025】
上記バッグ本体20の底面の下側で交差する2本のグリップ用帯状体4、前後方向に延び、上記2本のグリップ用帯状体4が互いに交差する点で交差するグリップ用帯状体4等は、それぞれ、1本の帯で構成されていてもよし、帯4a、帯4bのように2本の帯で構成されていてもよい。
【0026】
また、グリップ用帯状体4は、3本の帯4a、帯4b、接続帯で構成されてもよい。この場合、接続帯の一端部と他端部にファスナー9等を設け、帯4aの前端部のファスナー9と接続帯の後端部のファスナー9とが結合し、帯4bの後端部のファスナー9と接続帯の前端部のファスナー9とが結合する。この場合、さらに、帯4aの前端部のファスナー9と帯4bの後端部のファスナー9とが結合できてもよい。この構成によれば、ユーザは、接続帯を使用するか否かに応じてグリップ用帯状体4の前後方向の長さを調整できる。すなわち、キャリオンバッグ1をスーツケース6上に強固に固定したい場合には、接続帯を使用せず、そうでない場合には接続帯を使用するといった使用方法が可能となる。なお、グリップ用帯状体4が複数本ある場合には、一部が3本の帯4a、帯4b、接続帯で構成されてもよいし、全部が3本の帯4a、帯4b、接続帯で構成されてもよい。
【0027】
また、グリップ用帯状体4は、バッグ本体20の底面に対して斜めに設けられてもよい。すなわち、上記1組のグリップ用帯状体組のうちいずれか一方のみが設けられていてもよい。
【0028】
また、グリップ用帯状体4の形は台形、三角形、ひし形、星型、丸型、五角形等限定されない。グリップ用帯状体4が複数本ある場合には、それぞれのグリップ用帯状体4の形は違っても良い。
【0029】
また、グリップ用帯状体4は1本または複数本の紐でも良い。
【0030】
例えばグリップ用帯状体4が1本の帯で構成され、その前端部がバッグ本体20に対して着脱可能な場合、その前端部の下面(グリップ用帯状体4のバッグ本体20とは反対側の面)にグリップ用帯状体4の左右方向の長さよりも細い、補助部材が設けられてもよい。補助部材は紐、帯等であり、接続部では、接着剤、縫い合わせ等により、補助部材とグリップ用帯状体4とが互いに接続される。したがって、補助部材は、グリップ用帯状体4の前端部との接続部を支点として揺動自在である。補助部材の接続部とは反対側の端部には、補助部材側着脱部が設けられる。グリップ用帯状体4のうち、上記接続部よりも後側には、補助部材側着脱部が着脱可能な帯側着脱部が設けられる。補助部材側着脱部と帯側着脱部は、ファスナー、ボタン、ホック等で互いに着脱可能となっている。また、補助部材は、輪状になっており、ユーザの指を引っ掛けることができるようになっている。この場合、ユーザは、スーツケース6にキャリオンバッグ1を装着する際に、補助部材の輪に指を引っ掛けて、グリップ用帯状体4をスーツケース6のグリップ8の下側を通すことができる。よって、スーツケース6へのキャリオンバッグ1の着脱が容易となる。スーツケース6にキャリオンバッグ1を装着した後や、キャリオンバッグ1をそれ単体で持ち運ぶ場合等には、帯側着脱部に補助部材側着脱部を取り付けることで、補助部材の両端部が帯側着脱部と接続部とによって、グリップ用帯状体4に固定される。よって、補助部材が暴れて邪魔になることを抑制でき、見た目の観点からも装飾性を損なわない。なお、補助部材の形状は輪状でなくてもよいし、補助部材側着脱部および帯側着脱部はなくてもよい。また、グリップ用帯状体4の接続部に孔が設けられ、その孔に補助部材が通されていてもよい。この場合、補助部材の両端部は、孔から外れないように孔の内径よりも大きければよい。なお、補助部材はグリップ用帯状体4の上面(バッグ本体20に対向する面)に設けられてもよい。この場合、補助部材側着脱部および帯側着脱部がなくてもグリップ用帯状体4とバッグ本体20の底面との間に補助部材を収納できる。また、グリップ用帯状体4の後端部がバッグ本体20に対して着脱可能な場合には、補助部材はグリップ用帯状体4の後端部に設けられればよい。グリップ用帯状体4が複数本ある場合には、補助部材は各グリップ用帯状体4に設けられてもよいし、一部のみに設けられてもよい。また上記補助部材の材質は布、革、ビニール、ゴム紐、金属、金属チェーン、プラスチックなど限定されない。また上記補助部材は、バッグ本体20またはグリップ用帯状体4と同様の材質、デザイン柄、色などを選び衣装的な向上を図ることが望ましいが、そうでなくてもよいのは言うまでもない。
【0031】
<効果>
キャリオンバッグ1にグリップ用帯状体4を設けることによりバッグ本体20を強固にスーツケース6に固定することが実現でき、すなわち、キャリオンバッグ1がスーツケース6に装着されると、ハンドル用帯状体2によってバッグ本体20の前後方向の搖動を抑制、さらに上記ハンドル用帯状体2によって左右方向に延びる軸を中心としたバッグ本体20の回転および前後方向に延びる軸を中心としたバッグ本体20の回転を抑制できるとともに、グリップ用帯状体4によって上下方向の搖動を抑制、さらに上記グリップ用帯状体4によって上下方向に延びる軸を中心としたバッグ本体20の回転および前後方向に延びる軸を中心としたバッグ本体20の回転を抑制でき、相乗的に、前後上下左右、全方向への回転、すなわちスーツケース6上でのバッグ本体20の揺動を抑制できる。よって、旅行などの行動性、迅速性、安心感等を向上させることができる。
【0032】
<備考>
図6(a)、(b)は従来例のキャリオンバッグ100をスーツケース6にゴム紐12(破線)で括り付けた例の説明図である。この従来の方法、手段では、ゴム紐12を掛ける煩雑性が増し、また美観が損なわれる等の欠点があることが分かる。
【符号の説明】
【0033】
1 キャリオンバッグ
2 ハンドル用帯状体
4 グリップ用帯状体
4a、4b 帯
6 スーツケース
8 グリップ
9 ファスナー
11 ホック
20 バッグ本体
図1
図2
図3
図4
図5
図6