特開2021-16961(P2021-16961A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-16961(P2021-16961A)
(43)【公開日】2021年2月15日
(54)【発明の名称】金型洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 33/72 20060101AFI20210118BHJP
   B08B 3/12 20060101ALI20210118BHJP
【FI】
   B29C33/72
   B08B3/12 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-132880(P2019-132880)
(22)【出願日】2019年7月18日
(71)【出願人】
【識別番号】519262478
【氏名又は名称】株式会社エービー
(71)【出願人】
【識別番号】511313341
【氏名又は名称】三和商工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 悟
【テーマコード(参考)】
3B201
4F202
【Fターム(参考)】
3B201AA46
3B201AB03
3B201BB02
3B201BB82
3B201BB83
3B201BB92
3B201CD22
4F202AM10
4F202AM13
4F202CA30
4F202CS02
(57)【要約】
【課題】多孔質の金型を効率良く洗浄することができる金型洗浄装置を提供する。
【解決手段】本発明の金型洗浄装置1は、強アルカリ溶液である洗浄液Lの温度を調整する加熱ヒータ3と、洗浄液Lを送出する循環ポンプ8と、金型Mに接触させた取付具5を介して、金型Mに洗浄液Lを注入するチューブ6を備えており、洗浄槽2内の洗浄液Lに多孔質の金型Mを浸して、超音波振動により金型Mを洗浄する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄槽内の洗浄液に多孔質の金型を浸して、超音波振動により前記金型の表面及び内部を洗浄する金型洗浄装置であって、
前記洗浄液の温度を調整するヒータと、
前記洗浄液を送出するポンプと、
前記金型と接触した取付具を介して、当該金型に前記洗浄液を注入するチューブと、を備え、
前記洗浄液が強アルカリ溶液であることを特徴とする金型洗浄装置。
【請求項2】
請求項1に記載の金型洗浄装置において、
前記チューブには、当該チューブを分岐させる継ぎ手が取り付けられていることを特徴とする金型洗浄装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の金型洗浄装置において、
前記ヒータは、前記洗浄液が40℃以上となるように調整することを特徴とする金型洗浄装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の金型洗浄装置において、
前記洗浄液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムのうち少なくとも1つを含み、前記金型の洗浄用に調合された強アルカリ溶液であることを特徴とする金型洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金型を洗浄液に浸して、超音波振動により洗浄する金型洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂等を成形する金型を洗浄するため、金型を洗浄液に浸し、超音波振動により付着物を除去する金型洗浄装置が知られている。このような金型洗浄装置は、洗浄対象のの金型の種類や大きさに応じて超音波の出力や洗浄液の温度を制御して、洗浄を行うことができる。
【0003】
例えば、下記の特許文献1の金型洗浄装置は、ケース(筐体)の上部に洗浄槽が設置されている。また、洗浄槽の下部に電解洗浄液用タンクを設置し、洗浄槽底面の排水口と電解洗浄液用タンクとは、流路切替及び濾過装置を介設した排水管を介して接続されている。電解洗浄用タンクから洗浄槽の上面に配置する電解洗浄液供給用の配管との間にはポンプを介設し、電解洗浄液用タンクの内部にはヒータを配置して、電解洗浄液を所要温度に加熱できるようにしている。
【0004】
さらに、洗浄槽には周壁内面の上部より第1噴射ノズル、下部より第2噴射ノズル、対向する周壁内面より第3噴射ノズルを突出させ、これら第1〜第3噴射ノズルを水洗水供給管のそれぞれの分岐管先端に取り付けている。このため、金型が電解洗浄されると共に、電解洗浄液を超音波振動させて、金型を洗浄することができる(段落0044,0045、0059、図2図4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−015229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の金型洗浄装置では、金属光造形法で作られた気孔を有する金型を効率良く洗浄することができなかった。金属光造形法とは、金属の粉末材料をレーザによる熱加工で一層ずつ焼結して積み上げて立体形状とする方法であり、完成した金型の表面には無数の気孔が形成される。
【0007】
このような多孔質の金型は、樹脂製品を成形していくと気孔が目詰まりを起こすが、前記金型洗浄装置の通常の使用方法では、内部に詰まった粉末を完全に除去することができなかった。
【0008】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、多孔質の金型を効率良く洗浄することができる金型洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、洗浄槽内の洗浄液に多孔質の金型を浸して、超音波振動により前記金型の表面及び内部を洗浄する金型洗浄装置であって、前記洗浄液の温度を調整するヒータと、前記洗浄液を送出するポンプと、前記金型と接触した取付具を介して、当該金型に前記洗浄液を注入するチューブと、を備え、前記洗浄液が強アルカリ溶液であることを特徴とする。
【0010】
本発明の金型洗浄装置は、多孔質の金型を洗浄液に浸して洗浄する超音波洗浄であるが、ヒータにより温度調整した洗浄液をポンプで送出し、前記金型と取付具で接続されたチューブから前記金型に向けて直接、洗浄液を注入する。これにより、前記金型の表面に形成された細かい気孔から洗浄液が少しずつ排出され、前記金型の内部に付着した破片、粉末等を効率良く洗浄することができる。
【0011】
本発明の金型洗浄装置において、前記チューブには、当該チューブを分岐させる継ぎ手が取り付けられていることが好ましい。
【0012】
チューブは、多孔質の金型に洗浄液を注入してその内部を洗浄するが、継ぎ手によりチューブを分岐させる。これにより、分岐したチューブの先に他の金型を接続させて、一度に複数の金型を洗浄することができる。
【0013】
また、本発明の金型洗浄装置において、前記ヒータは、前記洗浄液が40℃以上となるように調整することが好ましい。
【0014】
金型洗浄装置のヒータで洗浄液が40℃以上となるように温度調整することで、洗浄液の化学反応が促進され、金型の洗浄能力を高めることができる。
【0015】
また、本発明の金型洗浄装置において、前記洗浄液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムのうち少なくとも1つを含み、前記金型の洗浄用に調合された強アルカリ溶液であることが好ましい。
【0016】
洗浄液としては、強アルカリ溶液である水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は炭酸ナトリウムのうち少なくとも1つを含む専用の強アルカリ溶液を用いることで、酸化物の除去性能が高まり、確実に金型を洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の本実施形態に係る金型洗浄装置の全体図。
図2】金型の内部に洗浄液を注入する態様を説明する図。
図3A】テスト金型(金型A)の通気測定の結果を説明する図。
図3B】テスト金型(金型B)の通気測定の結果を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、図面を参照しつつ、本発明の金型洗浄装置の実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る金型洗浄装置1の全体図である。金型洗浄装置1は、基本的には超音波洗浄装置であるため、いかなる金型の洗浄も可能である。しかしながら、後述するチューブ、取付具等を用いることで、特に金属光造形法で製作した多孔質(ポーラス構造)の金型洗浄に有効な装置となっている。
【0020】
図示するように、金型洗浄装置1は、多孔質の金型Mを洗浄する洗浄槽2と、洗浄用の液体(以下、洗浄液)が流通するチューブ6と、チューブ6の流路に設けられた循環ポンプ8と、レギュレータ9とで構成されている。
【0021】
通常、金型Mは洗浄カゴ2a内に置かれ、洗浄槽2の洗浄液Lに浸して洗浄するが、本実施形態の金型洗浄装置1では、チューブ6と接続された状態の金型Mを洗浄液Lに浸す。金型Mを洗浄液Lに浸して超音波洗浄することで、金型Mの表面を洗浄することができる。
【0022】
また、金型Mは、チューブ6と接続するための取付具5を挿入する開口が設けられており、金型Mに対して取付具5を確実に固定し、チューブ6から洗浄液Lを直接注入する構成となっている。なお、注入された洗浄液Lは、金型Mの表面に形成された細かい気孔から少しずつ排出されるので、金型Mの内部に付着した破片、粉末等を効率良く洗浄することができる。
【0023】
洗浄槽2は加熱ヒータ3(本発明の「ヒータ」)と、その制御装置4を備えており、洗浄液Lの温度をデジタル制御により変更することができる。洗浄槽2の内部で洗浄液Lの温度が一定となるように、撹拌機能を備えていてもよい。
【0024】
実験では、金型Mを洗浄する洗浄液Lの温度を、金型洗浄装置1で設定可能な最大温度である70℃としたが、洗浄液Lの温度は常温以上、特に、40℃以上あることが好ましい。これにより、洗浄液Lの化学反応が促進され、金型Mの洗浄能力を高めることができる。
【0025】
また、制御装置4は、発振周波数が28kHzの超音波振動子(図示省略)を制御して、出力を変更することができる。出力値は洗浄する金型に依存するが、実験データ取得時は最大出力(約300W)とした。また、制御装置4のデジタル制御タイマ(図示省略)により、洗浄時間の制御も可能となっている。
【0026】
洗浄槽2の洗浄液Lは、チューブ6に設けられた循環ポンプ8(本発明の「ポンプ」)により吸引口から吸引され、流路を循環する。循環ポンプ8は吸込口8a及び吐出口8bを備えた、ダイヤフラム(隔膜)を往復運動させることで液体を移送するダイヤフラム式ポンプであり、吐出量は1〜20(L/min)程度である。
【0027】
また、循環ポンプ8は、レギュレータ9と接続されて空気圧が調整され、洗浄液Lを効率良く循環させる。流路中に圧力調整弁(図示省略)を設け、制御装置4により開閉するようにしてもよい。チューブ6を循環する洗浄液Lは、吐出口8bから洗浄槽2に流入する。
【0028】
本実施形態では、洗浄液として、主に水酸化ナトリウムを含む専用液を用いるが、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等の強アルカリ溶液、又はこれらの強アルカリ溶液(少なくとも1以上を含む溶液)と、界面活性剤等の他の物質との混合溶液を用いてもよい。これにより、酸化物の除去性能が高まり、確実に金型Mを洗浄することができる。
【0029】
金型Mから除去された異物は、洗浄槽2の表面に浮き上がる。このため、チューブ6で洗浄槽2の洗浄液Lを吸引した後、フィルタ装置10に誘導する。フィルタ装置10は内部に筒状のフィルタが多数配置され、通過する洗浄液Lから異物が取り除かれる。そして、洗浄液Lは、再び循環ポンプ8へ向かうチューブ6に戻る。このような異物を収集するため、オーバーフロー槽を洗浄槽2に隣接する位置に設け、そこからフィルタ装置10へ誘導してもよい。これにより、異物が金型Mに再付着することを防止することができる。
【0030】
次に、図2を参照して、洗浄対象の金型Mの内部に洗浄液Lを注入する態様について説明する。
【0031】
図示するチューブ6は、循環ポンプ8の吐出口8bから洗浄槽2に向かうチューブである。図1で示したように、チューブ6は、取付具5を介して1個の金型Mに接続してもよいが、継ぎ手7a,7bを用いて同時に複数の金型(金型M1〜M3)と接続することもできる。
【0032】
ここでは、チューブ6と接続された継ぎ手7aにより、流路をチューブ6aとチューブ6bとに分岐させている。チューブ6aの、継ぎ手7aと反対側の端部には金型M1が接続され、チューブ6bの、継ぎ手7aと反対側の端部には継ぎ手7bが接続されている。
【0033】
チューブ6aは、取付具5aを介して金型M1と接続されている。金型M1には、取付具5aを嵌入する開口(雌型ネジ孔)が設けられているため(詳細は後述する)、金型M1に注入される洗浄液Lの流速がある程度速くても、取付具5aが外れることはない。なお、金型M1の内部を通過した洗浄液Lは、金型M1の多孔質の壁面から少しずつ流出する。
【0034】
また、チューブ6bと接続された継ぎ手7bにより、流路をチューブ6b1とチューブ6b2とに分岐させている。より詳細には、チューブ6b1の、継ぎ手7bと反対側の端部には金型M2が接続され、チューブ6b2の、継ぎ手7bと反対側の端部には金型M3が接続されている。なお、チューブ6b1は取付具5b1を介して金型M2と接続され、チューブ6b2は取付具5b2を介して金型M3と接続されている。
【0035】
このように、複数の継ぎ手を用いることで、原理的には一度に多数の金型の洗浄が可能となる。しかしながら、分岐する度に流速が減衰していくため、一度に洗浄可能な金型は最大でも5個程度である。
【0036】
次に、図3A図3Bにおいて、通気測定の結果を示し、実施形態の金型洗浄装置1によるテスト金型の洗浄効果について説明する。
【0037】
まず、図3Aに、金型A(成形材:エラストマー)の通気測定の結果を示す。金型Aは、型番「302−1R」(以下、金型A)、型番「302−1L」(以下、金型A)の2つで構成される。通気測定の際、金型A及び金型Aの上面に設けられた開口に取付具を挿入し、さらにチューブに接続する。測定時の空圧は、0.6MPa(メガパスカル)とした。
【0038】
金型作成直後の流速は、金型Aが2.7(L/min)、金型Aが2.1(L/min)であった。また、金型A及び金型Aを用いて部品(360ショット)を成形した後の流速は、金型Aが2.2〜2.5(L/min)、金型Aが1.2〜1.5(L/min)と、内部の目詰りが生じて流速が低下した。
【0039】
その後、金型洗浄装置1により、これまで説明した方法で金型Aを洗浄し、再度、通気測定を行った。その結果、金型Aが2.7(L/min)、金型Aが1.9(L/min)となり、それぞれ金型作成直後に近い流速(金型Aについては、金型作成直後と同じ)が得られた。
【0040】
次に、図3Bに、金型B(成形材:ポリアミドMXD、GF(ガラス繊維)30%)の通気測定の結果を示す。金型Bは、上面左端に取付具を挿入する開口がある。測定時の空圧は、金型Aと同じ0.6MPaとした。
【0041】
金型Bの金型作成直後の流速は、9.5(L/min)であった。金型Bを用いて成形作業をすると、1.5日で目詰まりが生じたが、このとき、0.3〜0.6(L/min)と、著しく流速が低下した。
【0042】
その後、従来の方法で金型Bを洗浄して流速を測定したが、0.6〜1.0(L/min)と、ほとんど改善が見られなかった。そこで、金型洗浄装置1により、これまで説明した方法で金型Bを洗浄し、再度、通気測定を行った。その結果、2.9(L/min)となり、流速が回復した。このように、金型洗浄装置1による洗浄は、多孔質の金型の洗浄効果が高いことが明らかとなった。
【0043】
上記説明は、本発明の実施形態の一部であり、これ以外にも種々の実施形態が考えられる。特に図1の金型洗浄装置1の流路は、最も簡易な例を示したに過ぎない。
【0044】
例えば、金型洗浄装置1により一度に複数の金型の洗浄を洗浄する場合、そのうちの1つの金型の目詰まりがひどく、洗浄液Lが通過しなくなることがある。このような場合、循環ポンプ8が停止してしまうため、予めバイパス流路を設けておき、バイパス流路から洗浄液を排出できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 金型洗浄装置
2 洗浄槽
2a 洗浄カゴ
3 加熱ヒータ
4 制御装置
5,5a,5b1,5b2 取付具
6,6a,6b,6b1,6b2 チューブ
7a,7b 継ぎ手
8 循環ポンプ
8a 吸引口
8b 吐出口
9 レギュレータ
10 フィルタ装置
M,M1〜M3 金型
L 洗浄液
図1
図2
図3A
図3B
【手続補正書】
【提出日】2020年10月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄槽内の洗浄液に多孔質の金型を浸して、超音波振動により前記金型の表面及び内部を洗浄する金型洗浄装置であって、
前記洗浄液の温度を調整するヒータと、
前記洗浄液を送出するポンプと、
前記金型と接触した取付具を介して、当該金型の内部に前記洗浄液を注入するチューブと、を備え、
前記洗浄液が強アルカリ溶液であることを特徴とする金型洗浄装置。
【請求項2】
請求項1に記載の金型洗浄装置において、
前記チューブには、当該チューブを分岐させる継ぎ手が取り付けられていることを特徴とする金型洗浄装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の金型洗浄装置において、
前記ヒータは、前記洗浄液が40℃以上となるように調整することを特徴とする金型洗浄装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の金型洗浄装置において、
前記洗浄液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムのうち少なくとも1つを含み、前記金型の洗浄用に調合された強アルカリ溶液であることを特徴とする金型洗浄装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明は、洗浄槽内の洗浄液に多孔質の金型を浸して、超音波振動により前記金型の表面及び内部を洗浄する金型洗浄装置であって、前記洗浄液の温度を調整するヒータと、前記洗浄液を送出するポンプと、前記金型と接触した取付具を介して、当該金型の内部に前記洗浄液を注入するチューブと、を備え、前記洗浄液が強アルカリ溶液であることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の金型洗浄装置は、多孔質の金型を洗浄液に浸して洗浄する超音波洗浄であるが、ヒータにより温度調整した洗浄液をポンプで送出し、前記金型と取付具で接続されたチューブから前記金型の内部に直接、洗浄液を注入する。これにより、前記金型の表面に形成された細かい気孔から洗浄液が少しずつ排出され、前記金型の内部に付着した破片、粉末等を効率良く洗浄することができる。