【解決手段】電力変換装置1は、複数段階の入力電圧を生成可能な直流電源部10と、前記入力電圧から3段階の出力電圧を生成する3レベルインバータ20と、を備える。直流電源部10は、複数の絶縁型DC−DCコンバータ11,12を電気的に直列に接続する直列回路と複数の絶縁型DC−DCコンバータ11,12を電気的に並列に接続する並列回路とに切り替え可能な接続回路10と、複数の絶縁型DC−DCコンバータ11,12の駆動を制御する電源駆動制御部13,14と、を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、前記特許文献1に開示されている3レベルインバータのスイッチング素子に印加される電圧は、2レベルインバータのスイッチング素子に印加される電圧の半分である。そのため、2レベルインバータのスイッチング素子と同等の耐圧を有するスイッチング素子を3レベルインバータに用いた場合、3レベルインバータの出力電圧を、2レベルインバータの出力電圧に比べて2倍にすることができる。
【0006】
また、3レベルインバータは3レベルの電圧を出力できるため、3レベルインバータから出力される電圧の波形は、2レベルインバータから出力される電圧の波形に比べて、正弦波に近い。
【0007】
ところで、上述のように3レベルインバータの出力電圧を2レベルインバータの出力電圧に対して2倍にすると、1段階の電圧の上昇幅は同じになるため、前記3レベルインバータから出力される電圧の波形の精度は、2レベルインバータから出力される電圧の波形の精度と同程度である。このように、3レベルインバータの出力電圧を高電圧化できる効果と、該3レベルインバータから出力される電圧の波形が正弦波により近い波形である効果とは、両立できない。
【0008】
これに対し、3レベルインバータで得られる上述の2つの効果を最大限、得られるような構成が望まれている。
【0009】
本発明の目的は、入力電圧を出力電圧に変換する電力変換装置において、3段階以上の出力電圧を生成可能なマルチレベルインバータの効果を最大限、得られるような構成を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態に係る電力変換装置は、複数段階の入力電圧を生成可能な直流電源部と、前記入力電圧から3段階以上の出力電圧を生成するマルチレベルインバータと、を備える(第1の構成)。
【0011】
これにより、直流電源部で生成する入力電圧を変えることにより、マルチレベルインバータから、必要とされる出力を容易に得ることができる。すなわち、前記入力電圧を、例えば2レベルインバータと同程度の入力電圧にすることで、前記マルチレベルインバータから出力される電圧波形を、2レベルインバータが出力する電圧波形よりも、正弦波に近い波形にすることができる。一方、前記入力電圧を、例えば2レベルインバータの入力電圧に対して2倍にすることで、前記マルチレベルインバータの出力電圧を2倍にすることができる。
【0012】
このように直流電源部で生成する入力電圧を複数段階で切り替えることにより、マルチレベルインバータの異なる効果を容易に得ることができる。したがって、3段階以上の出力電圧を生成可能なマルチレベルインバータの効果を最大限、得られるような構成を実現できる。
【0013】
前記第1の構成において、前記直流電源部は、複数の絶縁型DC−DCコンバータを含む(第2の構成)。これにより、電力変換装置内で回り込み電流が流れるのを、絶縁型DC−DCコンバータによって防止できる。また、直流電源部が絶縁型DC−DCコンバータを含むことで、トランス及びコンバータを別に設ける必要がないため、電力変換装置の小型化を図れる。
【0014】
前記第1または第2の構成において、前記直流電源部は、前記複数の絶縁型DC−DCコンバータを電気的に直列に接続する直列回路と前記複数の絶縁型DC−DCコンバータを電気的に並列に接続する並列回路とに切り替え可能な接続回路と、前記複数の絶縁型DC−DCコンバータの駆動を制御する電源駆動制御部と、を有する(第3の構成)。
【0015】
これにより、複数の絶縁型DC−DCコンバータの回路構成を、直列回路と並列回路とに容易に切り替えることができる。よって、直流電源部で生成される入力電圧を容易に切り替えることができる。したがって、複数段階の入力電圧を生成可能な直流電源部を実現できる。
【0016】
前記第3の構成において、前記電源駆動制御部は、前記接続回路によって前記複数の絶縁型DC−DCコンバータが電気的に並列に接続されている場合、前記複数の絶縁型DC−DCコンバータのうち一つの絶縁型DC−DCコンバータを電圧制御する一方、前記複数の絶縁型DC−DCコンバータのうち残りの絶縁型DC−DCコンバータを電流制御する(第4の構成)。
【0017】
このように複数の絶縁型DC−DCコンバータが電気的に並列に接続されている場合、並列に接続された複数の絶縁型DC−DCコンバータをそれぞれ電圧制御すると、各絶縁型DC−DCコンバータの制御が不安定になる。これに対して、上述のように一つ以外の絶縁型DC−DCコンバータに対して電流制御を行うことにより、各絶縁型DC−DCコンバータの制御が不安定になるのを防止できる。よって、各絶縁型DC−DCコンバータを精度良く制御することができる。
【0018】
しかも、上述の構成により、各絶縁型DC−DCコンバータに流れる電流のアンバランスが抑制されるため、より多くの電流を各絶縁型DC−DCコンバータに流すことができる。よって、電力変換装置の出力をより大きくすることができる。
【0019】
本発明の一実施形態に係るモータ模擬装置によれば、モータ模擬装置は、請求項1から4のいずれか一つに記載の電力変換装置を備え、供試インバータによって駆動されるモータを模擬するように動作する(第5の構成)。
【0020】
これにより、モータ模擬装置として、異なる効果を容易に実現することができる。すなわち、モータ模擬装置において、出力電圧の高電圧化または出力電圧波形の高精度化を容易に実現できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の一実施形態に係る電力変換装置は、複数段階の入力電圧を生成可能な直流電源部と、前記入力電圧から3段階以上の出力電圧を生成するマルチレベルインバータと、を備える。これにより、入力電圧を出力電圧に変換する電力変換装置において、3段階以上の出力電圧を生成可能なマルチレベルインバータの効果を最大限、得られるような構成を実現できる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
【0024】
図1は、本発明の実施形態に係る電力変換装置1の概略構成を示す図である。この電力変換装置1は、直流電源部で生成される入力電圧から、3レベルインバータによって3段階の出力電圧を生成する。電力変換装置1は、例えば、供試インバータ3によって駆動されるモータを模擬するモータ模擬装置2に用いられる。
【0025】
電力変換装置1は、直流電源部10と、3レベルインバータ20とを有する。
【0026】
直流電源部10は、複数段階の入力電圧を生成可能である。すなわち、直流電源部10は、電圧が異なる複数種類の入力電圧を生成可能である。具体的には、本実施形態では、直流電源部10は、2つの絶縁型DC−DCコンバータ11,12と、2つの電源駆動制御部13,14と、接続回路30とを有する。しかしながら、直流電源部は、3つ以上の絶縁型DC−DCコンバータを有していてもよいし、非絶縁型コンバータを有していてもよいし、他の直流電源装置を有していてもよい。
【0027】
複数の絶縁型DC−DCコンバータ11,12は、第1絶縁型DC−DCコンバータ11と、第2絶縁型DC−DCコンバータ12とを含む。ここで、絶縁型DC−DCコンバータとは、DC−DCコンバータの入力側と出力側とが電気的に絶縁分離されているDC−DCコンバータであり、例えばトランスを有する。
【0028】
なお、特に図示しないが、第1絶縁型DC−DCコンバータ11及び第2絶縁型DC−DCコンバータ12には、それぞれ、バッテリ装置やキャパシタなどの直流電源が電気的に接続されている。
【0029】
第1絶縁型DC−DCコンバータ11は、第1電源駆動制御部13によって駆動制御される。第2絶縁型DC−DCコンバータ12は、第2電源駆動制御部14によって駆動制御される。本実施形態では、第1電源駆動制御部13は、第1絶縁型DC−DCコンバータ11を電圧制御する。第2電源駆動制御部14は、第2絶縁型DC−DCコンバータ12を電圧制御する。
【0030】
第1絶縁型DC−DCコンバータ11及び第2絶縁型DC−DCコンバータ12は、接続回路30によって、互いに電気的に直列または並列に接続される。すなわち、接続回路30は、複数の絶縁型DC−DCコンバータを電気的に直列に接続する直列回路と、複数の絶縁型DC−Cコンバータを電気的に並列に接続する並列回路とを切り替え可能に構成されている。
【0031】
詳しくは、接続回路30は、第1絶縁型DC−DCコンバータ11と3レベルインバータ20とを電気的に接続する第1母線31及び第2母線32と、第1母線31と第2絶縁型DC−DCコンバータ12とを電気的に接続する第1分岐線33と、第2母線32と第2絶縁型DC−DCコンバータ12とを電気的に接続する第2分岐線34と、第2母線32と第1分岐線33とを電気的に接続するバイパス線35とを有する。
【0032】
第1母線31及び第2母線32によって、第1絶縁型DC−DCコンバータ11と3レベルインバータ20とを電気的に接続することができる。よって、第1絶縁型DC−DCコンバータ11から3レベルインバータ20に直流電力を供給することができる。
【0033】
第1分岐線33、第2分岐線34及びバイパス線35のうち少なくとも2つの配線によって、第2絶縁型DC−DCコンバータ12と3レベルインバータ20とを電気的に接続することができる。よって、第2絶縁型DC−DCコンバータ12から3レベルインバータ20に直流電力を供給することができる。
【0034】
また、接続回路30は、第2母線32において、第2分岐線34との接続部と、バイパス線35との接続部との間に位置する第1スイッチ36と、第1分岐線33において、第1母線31との接続部と、バイパス線35との接続部との間に位置する第2スイッチ37と、バイパス線35に位置する第3スイッチ38とを有する。
【0035】
これらのスイッチのオン及びオフを切り替えることにより、第2絶縁型DC−DCコンバータ12が第1絶縁型DC−DCコンバータ11に対して電気的に直列または並列に接続される。
【0036】
詳しくは、
図2に示すように、第3スイッチ38をオンにする一方、第1スイッチ36及び第2スイッチ37をオフにすることにより、第1絶縁型DC−DCコンバータ11と第2絶縁型DC−DCコンバータ12とが電気的に直列に接続される。
図2に示す回路の状態が、第1絶縁型DC−DCコンバータ11と第2絶縁型DC−DCコンバータ12とが電気的に直列に接続された直列回路である。
【0037】
図3に示すように、第1スイッチ36及び第2スイッチ37をオンにする一方、第3スイッチ38をオフにすることにより、第1絶縁型DC−DCコンバータ11と第2絶縁型DC−DCコンバータ12とが電気的に並列に接続される。
図3に示す回路の状態が、第1絶縁型DC−DCコンバータ11と第2絶縁型DC−DCコンバータ12とが電気的に並列に接続された並列回路である。
【0038】
このように、接続回路30によって、第1絶縁型DC−DCコンバータ11と第2絶縁型DC−DCコンバータ12とが電気的に直列に接続された直列回路と、第1絶縁型DC−DCコンバータ11と第2絶縁型DC−DCコンバータ12とが電気的に並列に接続された並列回路とを容易に切り替えることができる。
【0039】
これにより、直流電源部10は、前記直列回路の場合の入力電圧と、前記並列回路の場合の入力電圧とを生成することができる。なお、直流電源部は、複数段階の入力電圧を生成可能な構成であれば、他の構成を有していてもよい。
【0040】
図4は、3レベルインバータ20の概略構成を示す回路図である。なお、
図4では、説明簡略化のために、1相分のみを図示している。符号V1は直流電源であり、符号C1,C2はキャパシタである。キャパシタC1,C2は、電気的に直列に接続されている。
【0041】
3レベルインバータ20は、第1スイッチング素子21と、第2スイッチング素子22と、第3スイッチング素子23と、第4スイッチング素子24と、第1ダイオード25と、第2ダイオード26とを有する。
【0042】
第1スイッチング素子21、第2スイッチング素子22、第3スイッチング素子23及び第4スイッチング素子24は、電気的に直列に接続されている。第1ダイオード25及び第2ダイオード26は、電気的に直列に接続されている。電気的に直列に接続された第1ダイオード25及び第2ダイオード26は、電気的に直列に接続された第2スイッチング素子22及び第3スイッチング素子23に対して、電気的に並列に接続されている。電気的に直列に接続された第1ダイオード25及び第2ダイオード26の中点は、電気的に直列に接続されたキャパシタC1,C2の中点に電気的に接続されている。
【0043】
上述の構成を有する3レベルインバータ20において、例えば第2スイッチング素子22及び第3スイッチング素子23をONにして、他のスイッチング素子をOFFにすることで、第1ダイオード25及び第2スイッチング素子22に電流が流れる(
図4の実線矢印参照)。このとき、第4スイッチング素子24には、Vdc/2の電圧が印加される。よって、出力電圧は、Vdc/2である。
【0044】
また、3レベルインバータ20において、第1スイッチング素子21及び第2スイッチング素子22をオンにして、他のスイッチング素子をOFFにすることで、第1スイッチング素子21及び第2スイッチング素子22に電流が流れる(
図5の実線矢印参照)。このとき、出力電圧は、Vdcである。
【0045】
また、3レベルインバータ20において、第3スイッチング素子23及び第4スイッチング素子24をオンにして、他のスイッチング素子をOFFにすることで、出力電圧はゼロになる。
【0046】
このように、3レベルインバータ20は、0、Vdc/2、Vdcの3段階の出力電圧を生成することができる。
【0047】
3レベルインバータ20では、上述のように3段階の出力電圧を生成できるため、PWM駆動信号を生成する際に、2レベルインバータに比べて正弦波に近い波形を生成できる。よって、3レベルインバータ20は、より高精度な出力電圧波形を生成して出力することができる。
【0048】
また、3レベルインバータ20では、1つのスイッチング素子に印加される電圧が2レベルインバータのスイッチング素子に印加される電圧の半分である。よって、3レベルインバータ20に、2レベルインバータと同じ耐圧のスイッチング素子を用いても、該2レベルインバータに対して2倍の出力電圧を生成することができる。したがって、3レベルインバータ20は、出力電圧を高電圧化することができる。
【0049】
ところで、上述のように3レベルインバータの出力電圧を2倍にした場合、1段階の電圧の上昇幅は同じになるため、2レベルインバータと同程度の精度を有する出力電圧波形が生成される。このように、従来の電力変換装置では、3レベルインバータが有する上述のような2つの効果を両立することは難しかった。
【0050】
これに対し、本実施形態のように、直流電源部10を構成する第1絶縁型DC−DCコンバータ11及び第2絶縁型DC−DCコンバータ12を用いて、3レベルインバータ20の入力電圧を可変にすることで、3レベルインバータ20で要求される効果を前記入力電圧に応じて容易に得ることができる。
【0051】
すなわち、本実施形態では、電力変換装置1は、複数段階の入力電圧を生成可能な直流電源部10と、前記入力電圧から3段階の出力電圧を生成する3レベルインバータ20と、を備える。これにより、直流電源部10で生成する入力電圧を変えることにより、3レベルインバータ20から、必要とされる出力を容易に得ることができる。すなわち、前記入力電圧を、例えば2レベルインバータと同程度の入力電圧にすることで、3レベルインバータ20から出力される電圧波形を、2レベルインバータが出力する電圧波形よりも、正弦波に近い波形にすることができる。一方、前記入力電圧を、例えば2レベルインバータの入力電圧に対して2倍にすることで、3レベルインバータ20の出力電圧を2倍にすることができる。
【0052】
このように直流電源部10で生成する入力電圧を複数段階で切り替えることにより、3レベルインバータ20の異なる効果を得ることができる。したがって、3段階の出力電圧を生成可能な3レベルインバータ20の効果を最大限、得られるような構成を実現できる。
【0053】
図6は、電力変換装置1を備えたモータ模擬装置2を含むインバータ試験装置Tの概略構成を示すブロック図である。
図6において、符号3は供試インバータであり、符号4はバッテリ模擬装置であり、符号5はコンバータであり、符号6は出力リアクトルである。
【0054】
図6に示すように絶縁型DC−DCコンバータ11,12を用いることにより、モータ模擬装置2と供試インバータ3とを電気的に絶縁することが可能になる。
【0055】
インバータ試験装置の従来の構成例を
図7に示す。この
図7に示すように、インバータ試験装置T0は、回り込み電流を防止するために、交流電流をトランス5で電気的に絶縁し、モータ模擬装置2側のコンバータ51及び供試インバータ3側のコンバータ52でそれぞれ交流電力から直流電力への電力変換を行う。
【0056】
図6に示す構成では、交流電流を電気的に絶縁する
図7の構成に比べて、用いるトランスの小型化を図れる。しかも、
図6の構成では、モータ模擬装置2側及び供試インバータ3側にそれぞれAC−DCコンバータを設ける必要がないため、
図7の構成に比べてコンバータの容量を低減できる。よって、インバータ試験装置Tの小型化を図れる。
【0057】
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0058】
前記実施形態では、電力変換装置1は、3レベルインバータ20を有する。しかしながら、電力変換装置は、3段階以上の出力電圧を生成可能なマルチレベルインバータを有していてもよい。
【0059】
前記実施形態では、第1電源駆動制御部13及び第2電源駆動制御部14は、3レベルインバータ20の電流に応じて、第1絶縁型DC−DCコンバータ11及び第2絶縁型DC−DCコンバータ12を電圧制御する。しかしながら、1つの電源駆動制御部が絶縁型DC−DCコンバータを電圧制御し、他の電源駆動制御部が絶縁型DC−DCコンバータを電流制御してもよい。
【0060】
図8は、第1電源駆動制御部13が第1絶縁型DC−DCコンバータ11を電圧制御し、第2電源駆動制御部14が第2絶縁型DC−DCコンバータ12を電流制御する様子を、模式的に示す図である。第1絶縁型DC−DCコンバータ11及び第2絶縁型DC−DCコンバータ12が電気的に並列に接続されている場合、第1電源駆動制御部13が第1絶縁型DC−DCコンバータ11を電圧制御する一方、第2電源駆動制御部14が第2絶縁型DC−DCコンバータ12を電流制御する。これにより、電流検出部40で検出された電流に応じて第1絶縁型DC−DCコンバータ11及び第2絶縁型DC−DCコンバータ12から3レベルインバータ20にバランス良く電流を流すことができる。これにより、3レベルインバータ20の入力電圧を精度良く制御することができる。
【0061】
電力変換装置が複数の絶縁型DC−DCコンバータと複数の電源駆動制御部とを有する場合、前記複数の電源駆動制御部は、前記複数の絶縁型DC−DCコンバータのうち一つの絶縁型DC−DCコンバータを電圧制御する一方、前記複数の絶縁型DC−DCコンバータのうち残りの絶縁型DC−DCコンバータを電流制御する。
【0062】
なお、第1電源駆動制御部13及び第2電源駆動制御部14は、3レベルインバータの電圧を検出し、該検出した電圧に応じて、第1絶縁型DC−DCコンバータ11及び第2絶縁型DC−DCコンバータ12を電流制御してもよい。
【0063】
前記実施形態では、3レベルインバータ20は、
図4及び
図5に示すような回路構成を有する。しかしながら、3レベルインバータは、入力電圧から3段階の出力電圧を生成可能な回路構成であれば、他の回路構成を有していてもよい。