(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-172954(P2021-172954A)
(43)【公開日】2021年11月1日
(54)【発明の名称】マスク補助具
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20211004BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2020-93762(P2020-93762)
(22)【出願日】2020年4月23日
(71)【出願人】
【識別番号】515103065
【氏名又は名称】岳上 佳典
(72)【発明者】
【氏名】岳上 佳典
(57)【要約】
【課題】鼻と口を覆うマスクに取り付けし、マスクからの吐気によるメガネのくもりを軽減させることを目的とする。
【解決手段】薄膜片10は、通気性がマスク本体より悪くかつ適度の柔軟性をもち、マスク本体の外側から内側上辺部に取り付けられて、薄膜片の上部は逆U字形にマスク本体を挟んだ状態で使用するもので、薄膜片とマスク本体は中央部が固定されており、両端部は中央部より同等以上に内側に折り込まれて固定されているため、使用時は上から見ると内側の薄膜片が膨らんだ状態になっており、この膨らみによりマスク上部と顔面との隙間を塞いで吐気の上昇によるメガネの曇りを軽減させると共に、外側の薄膜片によりマスク前面外側への吐気を左右と下に放散して吐気の上昇によるメガネの曇りを軽減させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスク本体外側から内側上辺部に取り付けして使用するマスクの補助具であり、通気性がマスク本体より悪く、かつ適度に柔軟性がある薄膜片で構成されており、薄膜片の上部が逆U字形にマスク本体を挟んだ状態で使用するもので、中央部で薄膜片ととマスク本体は固定されており、両端部は中央部より同等以上に内側に折り込まれて固定されており、使用時には内側の薄膜片が膨らんだ状態であることを特徴とするマスク補助具。
【請求項2】
請求項1のマスク補助具を取付したマスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鼻と口を覆うマスクにおいて、吐気によりメガネが曇ることを軽減させるマスク補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の一般的なマスクでは、鼻と口を覆うマスクにおいて、マスク上部と顔面の間に形成される隙間から上昇する吐気と、マスクから前面に出た吐気の上昇により、吐気の永蒸気によりメガネが曇るという問題があった。
【0003】
このようなメガネの曇りを軽減ないし解消すべく、従来より幾つかの提案がなされている。
【0004】
特許文献1では、マスク内側上部に上辺をマスク本体と固定した薄膜片を有し、この薄膜片下部が吐息により顔面側に寄り前記の隙間を塞ぐように図っている。
【0005】
特許文献2では、マスク内側上部に薄膜片を有し、この薄膜片の端部を動かして薄膜片下部を膨らませて前記の隙間を塞ぐように図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5463481号 広報
【特許文献2】特許第6007425号 広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述特許文献1に記載された方法では、薄膜片が常には膨らんでいないこと、さらにマスクの前面から外に出た吐気が上昇するため、メガネのくもり防止には不十分と考えられる。
【0008】
前述特許文献2に記載された方法では、マスクの前面から外に出た吐気が上昇するためメガネのくもり防止には不十分であり、さらに薄膜片の長い一辺を全てマスク本体と接合固定するため加工がやや複雑になり作る費用が高くなると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、通気性がマスク本体より悪い薄膜片をマスクの外側と上辺を内側に折り返して配置するものである。
【0010】
請求項1のマスク補助具では、鼻と口を覆うマスク本体の外側と内側上部に連続して取り付けるもので、通気性がマスク本体より悪く、かつ適度な柔軟性を有する素材から作られた薄膜片は、外側から上部が内側へ逆U字形に折り曲げた状態で、中央を固定して、端部を折り曲げた状態以上に深く折り曲げて固定してあるので、使用時には上から見ると「へ」の字で内側の薄膜片は膨らんだ状態であり、この膨らみによりマスク上辺と顔面との隙間を減らし吐気の上昇を防ぐと共に、マスク外側にある薄膜片はマスクから前にはき出された吐気を左右と下へ拡散して上側への上昇を防ぐことにより、二つ合わせてマスクからの吐気の上昇を防ぐことを特徴とする。
【0011】
請求項2のマスクでは、請求項1のマスク補助具を取り付けまたは一体化したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、マスク本体に取り付けて使用すると、外側の薄膜片はマスクから前にはき出された吐気を左右と下へ拡散して上側への吐気の上昇を防ぐと共に、マスク上辺と顔面との隙間を減ちして吐気の上昇を防ぐため、吐気の上昇によるメガネの曇りを軽減することができる。
【0013】
薄膜片はマスク上辺で逆U字形に折り返して連続しているので、薄膜片とマスク本体は、上辺を全縁に渡り接合しなくても上縁部からの吐気の漏れは生じず、薄膜片とマスク本体の接合は薄膜片とマスク本体が相対的に動かなくするためであり点状の縫合でも良く固定が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第2の実施の形態を示す布マスクで前外側から見た図である
【発明を実施するための形態】
【0015】
吸気時にマスク本体上に外側の薄膜片が張り付いて吸気し難くなる場合は、薄膜片外側の上下の長さを短くする、薄膜片とマスク本体の間を空けるスペーサーを入れる、又は、薄膜片に弛み又はヒダを付けることをしても良い。
【0016】
薄膜片の内側両端の折り込み量を増減することにより、薄膜片の内側が膨らむ量は増減する。
【0017】
薄膜片は外側と折り返した内側との距離が大きくなると、薄膜片の内側が膨らむ量は大きくなる。
【0018】
布マスクは場合は、マスクの厚さが不織布製に比べて厚く、薄膜片の内側の膨らむ量が大きくなりやすい。
【符号の説明】
【0019】
10 薄膜片
20 接合固定部(縫合部)
21 接合固定部(縫合部)
30 マスク本体
31 耳掛紐