特開2021-173111(P2021-173111A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2021173111-床材設置用補助具 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-173111(P2021-173111A)
(43)【公開日】2021年11月1日
(54)【発明の名称】床材設置用補助具
(51)【国際特許分類】
   E04F 21/22 20060101AFI20211004BHJP
【FI】
   E04F21/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2020-79413(P2020-79413)
(22)【出願日】2020年4月28日
(71)【出願人】
【識別番号】591089028
【氏名又は名称】虻川 繁
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(72)【発明者】
【氏名】虻川 繁
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 芳晴
(72)【発明者】
【氏名】勝田 翔
(57)【要約】
【課題】本発明は極めて使い勝手が良く床材設置作業を円滑に行うことができる床材設置用補助具を提供するものである。
【解決手段】握持部2を有する本体3の一側面に前記床材1の端面に当接する当接面3aが設けられ、前記本体3には、設置面8と接し転動する転動体4が設けられている床材設置用補助具。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床材を設置する際に使用する床材設置用補助具であって、握持部を有する本体の一側面に前記床材の端面に当接する当接面が設けられ、前記本体には、設置面と接し転動する転動体が設けられていることを特徴とする床材設置用補助具。
【請求項2】
請求項1記載の床材設置用補助具において、前記転動体は、前記本体の端面に設けられた自転するリング体であり、このリング体は前記本体の底面位置より下方に突出するように設けられていることを特徴とする床材設置用補助具。
【請求項3】
請求項1、2いずれか1項に記載の床材設置用補助具において、前記本体は方形枠状であり、左右側面の双方が前記当接面に設定され、前後端面双方にそれぞれ前記リング体が設けられていることを特徴とする床材設置用補助具。
【請求項4】
請求項1記載の床材設置用補助具において、前記転動体は、前記本体の底面に設けられた自転するボール体であり、このボール体は前記本体の底面から突出するように設けられていることを特徴とする床材設置用補助具。
【請求項5】
請求項4記載の床材設置用補助具において、前記本体は方形枠状であり、左右側面の双方が前記当接面に設定され、前記本体の底面四隅それぞれに前記ボール体が設けられていることを特徴とする床材設置用補助具。
【請求項6】
請求項1〜5いずれか1記載に記載の床材設置用補助具において、前記本体の外面四隅の角部寄りはR形状に形成されていることを特徴とする床材設置用補助具。
【請求項7】
請求項1〜6いずれか1項に記載の床材設置用補助具において、前記当接面は垂直な面であることを特徴とする床材設置用補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床材を設置する際に作業者が補助具として使用する床材設置用補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の設置面に床材を設置する場合、所定の大きさの床材を端から順に端面同士を凹凸嵌合させて並設していくが、一の床材を設置(敷設)した後、次の床材を設置(敷設)する場合、当然のことながら次の床材を既設の床材にぴったりと当接させて凹凸嵌合させなければならない。このぴったり当接させて凹凸嵌合させる作業は床材がそれなりに大きくかつ重量がある場合、設置面との摩擦が大きいため厄介であり、これが床材設置作業を非効率的な作業にしている。
【0003】
この問題を解決するため、例えば特許文献1のような床板寄せ具(以下、従来例という。)が提案されているが、この従来例は、ハンマーも併用しなければならず、未だ床材設置作業の効率化、円滑化を達成しているとはいえない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7―241782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述の問題点を解決したもので、極めて使い勝手が良く床材設置作業を円滑に行うことができる床材設置用補助具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
床材1を設置する際に使用する床材設置用補助具であって、握持部2を有する本体3の一側面に前記床材1の端面に当接する当接面3aが設けられ、前記本体3には、設置面8と接し転動する転動体4が設けられていることを特徴とする床材設置用補助具に係るものである。
【0007】
また、請求項1記載の床材設置用補助具において、前記転動体4は、前記本体3の端面に設けられた自転するリング体であり、このリング体は前記本体3の底面位置より下方に突出するように設けられていることを特徴とする床材設置用補助具に係るものである。
【0008】
また、請求項1、2いずれか1項に記載の床材設置用補助具において、前記本体3は方形枠状であり、左右側面の双方が前記当接面3aに設定され、前後端面双方にそれぞれ前記リング体が設けられていることを特徴とする床材設置用補助具に係るものである。
【0009】
また、請求項1記載の床材設置用補助具において、前記転動体4は、前記本体3の底面に設けられた自転するボール体であり、このボール体は前記本体3の底面から突出するように設けられていることを特徴とする床材設置用補助具に係るものである。
【0010】
また、請求項4記載の床材設置用補助具において、前記本体3は方形枠状であり、左右側面の双方が前記当接面3aに設定され、前記本体3の底面四隅それぞれに前記ボール体が設けられていることを特徴とする床材設置用補助具に係るものである。
【0011】
また、請求項1〜5いずれか1記載に記載の床材設置用補助具において、前記本体3の外面四隅の角部寄りはR形状に形成されていることを特徴とする床材設置用補助具に係るものである。
【0012】
また、請求項1〜6いずれか1項に記載の床材設置用補助具において、前記当接面3aは垂直な面であることを特徴とする床材設置用補助具に係るものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は上述のように構成したから、極めて使い勝手が良く床材設置作業を円滑に行うことができる床材設置用補助具となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施例の斜視図である。
図2】本実施例の前端面の説明図である。
図3】本実施例の説明断面図である。
図4】本実施例の説明断面図である。
図5】本実施例の使用状態の説明図である。
図6】別例の底面図である。
図7】別例の説明断面図である。
図8】別例の使用状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0016】
一の床材1を設置した後、次の床材2を既設の一の床材1に隣接して設置する。この場合、握持部2を握持し、本体3の当接面3aを次の床材1の端面に当接させ、次の床材1を押動して既設の一の床材1に寄せ、両者をぴったり当接させる。
【0017】
本体3には設置面8と接し転動する転動体4が設けられているから、本体3は円滑に動き、よって、本体3の当接面3aを次の床材1の端面に当接させて押動し、次の床材1を既設の一の床材1の端面に簡単にぴったりと当接させることができる。
【実施例】
【0018】
本発明の具体的な実施例について図1図5に基づいて説明する。
【0019】
本実施例は、床材1を設置する際に使用する床材設置用補助具であって、握持部2を有する本体3の一側面に前記床材1の端面に当接する当接面3aが設けられ、前記本体3には、設置面8と接し転動する転動体4が設けられている。
【0020】
本体3は2本の金属製のL型長板材(立ち上がり片が外側となるように配設される。)の両端にそれぞれ金属製の短板材を架設した方形枠状体である。枠状体でなく、単なる板体でも良いことはもちろんである。
【0021】
また、L型長板材の側面(外側側面)、すなわち、本体3の両側面が当接面3aに設定され、この当接面3aは垂直面に形成されている。
【0022】
また、それぞれの短板材の端面には2個ずつ合計4個の自転するリング体(ベアリング)がボルト5により止着されている。
【0023】
また、このリング体は本体3の底面から下方にわずかに突出するように設けられている。したがって、本体3を設置面8に載置した際、リング体だけが設置面8に接するため本体3の底面は設置面8に接しないことになる。なお、リング体の本体3からの突出量は、本体3の底面が設置面8に当接しない程度のわずかな量でよく、当接面3aが床材1の端面に確実に当接することを考慮し、さらに本体3の側面の厚さ、この場合L型長板材の立ち上がり片の高さも考慮して設定する。
【0024】
また、短板材の外面角部寄りはR形状に形成されている。
【0025】
また、前記L型長板材の中程には所定間隔をあけてL型支持材6が架設されており、このL型支持材6間には金属製の棒状握持部2が架設されている。符号7は合成樹脂製の滑り止めである。
【0026】
また、本体3は重過ぎたら作業性が悪く、また、軽過ぎたら既設の床材1に次の床材1を押動させるときの衝撃力が小さくなる。したがって、両者を考慮して適宜な重量に設定する。
【0027】
本実施例は上述のように構成したから次の作用効果を奏する。
【0028】
一の床材1を所定の位置に設置する。続いて、次の床材2を既設の一の床材1に隣接して設置面8に載置する。続いて、握持部2を握持し、本体3の当接面3aを次の床材1の端面に当接させ、数回、本体3の当接面3aを次の床材1の端面に当接押動し、次の床材1を既設の一の床材1に寄せ、凹凸嵌合させて両者をぴったり当接させる(符号9は凹凸嵌合部である。)。この際、本体3にはリング体が設けられ、このリング体は前記本体3の底面位置より下方に突出するように設けられているから、本体3と設置面8は非接触となり、本体3は円滑に動き、したがって、本体3の当接面3aを次の床材1の端面に円滑かつ良好に当接押動させることができ、よって、次の床材1を既設の一の床材1の端面に簡単かつ円滑にぴったりと当接させることができる。
【0029】
この作業を繰り返し、床材1を所望枚数敷設することで、床材設置作業は円滑に行われることになる。
【0030】
また、本実施例はL型長板材で構成され、L型の立ち上がり片が外側に配されるから、適当な厚さが確保でき、よって、リング体の本体3からの下方への突出量を厳密に設定しなくても良い。
【0031】
また、本実施例の短板材の外面角部寄りはR形状に形成されているから、誤って床材1に短板材があたっても、床材1を損傷することを可及的に防止することができる。
【0032】
したがって、本実施例は、極めて使い勝手が良く床材設置作業を円滑に行うことができる床材設置用補助具となる。
【0033】
図6図8は別例を図示しており、前記実施例のリング体の代わりとして、両端の短板材の底面(それぞれ2つずつ)に自転するボール体(鋼球)をわずかに突出する状態で埋設したもので、その余は前記実施例と同様である。
【0034】
以上、本実施例は、本発明を実施する場合の一例であり、本発明の範囲は前記実施例および別例に限定されるものでなく、適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0035】
1 床材
2 握持部
3 本体
3a 当接面
4 転動体
8 設置面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8