【解決手段】ユーザが試験を受けるために用いる回答用端末装置2であって、試験中のユーザの確認用画像であって、ユーザの試験に関する正当性を確認するための確認用画像を撮像するための撮像部24と、撮像部24が撮像した確認用画像を格納する記録部27と、記録部27における情報を格納可能な残りの容量である空き容量に基づいて、撮像部24による撮像態様を調整する調整部281と、調整部281が調整した撮像態様に基づいて、撮像部24に確認用画像を撮像させる処理部282と、を備え、撮像部24は、試験中のユーザの動画又は静止画を、確認用画像として撮像する。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る試験用端末装置、試験用システム、及び試験用プログラムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0027】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、試験用端末装置、試験用システム、及び試験用プログラムに関する。本発明に係る試験用端末装置は、対象者が試験を受けるために用いる装置であり、例えば、試験を受けるために用いる専用装置、あるいは、汎用的に用いられるコンピュータ(一例としては、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等端末装置)に対して試験を受けるための機能を実装することにより実現される装置等を含む概念である。また、試験用端末装置が用いられる場面は任意であるが、例えば、所定の試験会場で用いてもよいし、あるいは、対象者の自宅等の試験会場以外の任意の場所で用いてもよいが、以下に示す実施の形態では、対象者の自宅で用いる場合について説明する。
【0028】
試験用端末装置は、例えば、撮像手段、格納手段、調整手段、及び処理手段を備え、任意で、収音手段、及び入力手段を備える。
【0029】
「撮像手段」とは、試験中の対象者の確認用画像であって、対象者の試験に関する正当性を確認するための確認用画像を撮像するための手段であり、例えば、試験中の対象者の動画又は静止画を、確認用画像として撮像する手段等を含む概念である。
【0030】
「試験」とは、能力又は性質等を判断又は評価するために行われることであり、例えば、資格試験、入学試験、学内での中間又は期末試験、模擬試験、入社試験、及び昇進試験等を含む概念である。「対象者」とは、試験を受ける者を示す概念である。
【0031】
「確認用画像」とは、対象者の試験に関する正当性を確認するために用いられる画像であり、具体的には、動画又は静止画を含む画像であり、例えば、試験中の対象者の少なくとも一部(一例としては、顔等)が写り込むことを想定した画像等を含む概念である。
【0032】
「対象者の試験に関する正当性」とは、対象者が試験を当該試験の規則を遵守して受けている(又は受けた)ことに対応する概念であり、つまり、対象者が試験において当該試験で定められている不正行為(例えば、替え玉受験行為(つまり、本人でない人が回答する行為に対応する概念)、又はカンニング行為等)を行っていない(又は行わなかった)ことに対応する概念である。なお、本願については、「回答」という用語を、問題を解いて答えを出すことに対応する概念を示す用語として用いることとし、当該「回答」という用語を「解答」という用語に読み替えてもよい。
【0033】
「格納手段」とは、少なくとも撮像手段が撮像した確認用画像を格納する手段であり、例えば、収音手段が収音した確認用音声情報を格納する手段等を含む概念である。なお、この「格納手段」の構成は任意であるが、例えば、公知のフラッシュメモリ又はその他の公知の記録手段(例えば、ハードディスク、光ディスク、磁気ディスク等)を用いて構成されており、格納可能な最大の情報量が予め定められており、情報が格納されるに従って、情報を格納可能な残りの容量である空き容量が減少するように構成されている場合について説明する。
【0034】
「確認用音声情報」とは、対象者の試験に関する正当性を確認するために用いられる音声情報であり、例えば、試験中の対象者の周囲における音声を示す情報等を含む概念である。
【0035】
「調整手段」とは、格納手段における情報を格納可能な残りの容量である空き容量に基づいて、撮像手段による撮像態様を調整する手段であり、例えば、確認用画像の画質、確認用画像の撮像回数、又は確認用画像の撮像タイミングを、撮像態様として調整する手段等を含む概念である。また、「調整手段」とは、例えば、空き容量に基づいて、収音手段による収音態様を調整する手段等を含む概念であり、また、確認用音声情報の音質、確認用音声情報の収音回数、又は確認用音声情報の収音タイミングを、収音態様として調整する手段等を含む概念である。
【0036】
「撮像態様」とは、撮像手段による確認用画像の撮像のありさま等を示す概念であり、例えば、確認用画像の画質、確認用画像の撮像回数、又は確認用画像の撮像タイミング等を含む概念である。なお、「画質」とは、画像の品質を示す概念であり、例えば、画像の解像度等の公知の概念に応じて定まる品質等を含む概念であり、以下に示す実施の形態では、画質が高くなるに従って情報量が多くことを前提として説明する。また、「撮像回数」とは、試験中に確認用画像を撮像する回数を示す概念であり、また、「撮像タイミング」とは、試験中における確認用画像を撮像するタイミングを示す概念であり、例えば、撮像する時刻又は撮像する時間間隔等を含む概念である。
【0037】
「収音態様」とは、収音手段による確認用音声情報の収音のありさま等を示す概念であり、例えば、確認用音声情報の音質、確認用音声情報の収音回数、又は確認用音声情報の収音タイミング等を含む概念である。なお、「音質」とは、音声の品質を示す概念であり、例えば、音信号のサンプリングレート又は量子化ビット数等の公知の概念に応じて定まる品質であり、以下に示す実施の形態では、音質が高くなるに従って情報量が多くことを前提として説明する。また、「収音回数」とは、試験中に所定時間(例えば、2分〜5分等)の確認用音声情報を収音する回数を示す概念であり、また、「収音タイミング」とは、試験中における確認用音声情報を撮像するタイミングを示す概念であり、例えば、収音する時刻又は収音する時間間隔等を含む概念である。
【0038】
「処理手段」とは、調整手段が調整した撮像態様に基づいて、撮像手段に確認用画像を撮像させる手段であり、例えば、調整手段が調整した収音態様に基づいて、収音手段に確認用音声情報を収音させる手段等を含む概念である。
【0039】
「収音手段」とは、試験中の対象者の周囲における確認用音声情報であって、対象者の試験に関する正当性を確認するための確認用音声情報を収音するための手段である。「入力手段」とは、試験問題に対する対象者の回答を入力する手段である。
【0040】
そして、以下に実施の形態では、対象者であるユーザが自宅で資格試験を受ける場合を例示して説明し、また、試験用端末装置とは別の装置に試験問題を表示し、ユーザが、当該表示された試験問題に対する回答を試験用端末装置に対して入力する場合を例示して説明する。
【0041】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0042】
(構成)
まず、本実施の形態の試験用システムの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る試験用システムを機能概念的に示すブロック図である。なお、回答用端末装置2及び問題用端末装置3については、実際には、試験を受ける対象者(以下、適宜「ユーザ」と称する)の人数に対応する個数分ずつ設けられることになるが、
図1では、説明の便宜上、「AA AA」という氏名のユーザ(以下、「ユーザA」)に用いられる回答用端末装置201及び問題用端末装置301(当該ユーザの自宅に設けられている)と、「BB BB」という氏名のユーザ(以下、「ユーザB」)に用いられる回答用端末装置202及び問題用端末装置302(当該ユーザの自宅に設けられている)と、を具体的に図示して説明する。また、回答用端末装置201、202等を相互に区別する必要がない場合、回答用端末装置2と総称し、また、問題用端末装置301、302等を相互に区別する必要がない場合、問題用端末装置3と総称する。ここでは、例えば、特に「ユーザA」に着目して説明する。
【0043】
この
図1に示すように、試験用システム100は、ユーザが試験を受けるために用いるシステムであり、例えば、サーバ装置1、回答用端末装置2、及び問題用端末装置3を備える。なお、これらの各装置は相互に任意の通信手法で通信可能に接続してもよいが、
図1の例では、サーバ装置1及び回答用端末装置2が相互に無線通信可能となっており、また、回答用端末装置2及び問題用端末装置3が相互に無線通信可能となっている場合を例示して説明する。
【0044】
(構成‐サーバ装置)
図1のサーバ装置1は、試験を運営管理する管理者側で管理される装置であり、例えば、通信部11、記録部12、及び制御部13を備える。
【0045】
(構成−サーバ装置−通信部)
通信部11は、外部装置(例えば、回答用端末装置2)との間で通信するための通信手段である。この通信部11の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知の通信回路等を用いて構成することができる。
【0046】
(構成−サーバ装置−記録部)
記録部12は、サーバ装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
【0047】
この記録部12は、例えば、サーバ側試験関連情報データベース(以下、データベースを「DB」と称する)121、及びサーバ側回答関連情報DB122を備える。
【0048】
(構成−サーバ装置−記録部−サーバ側試験関連情報DB)
図1のサーバ側試験関連情報DB121は、サーバ側試験関連情報を格納するサーバ側試験関連情報格納手段である。「サーバ側試験関連情報」とは、サーバ装置1に格納される情報であり、具体的には、試験用システム100を用いて行われる試験に関する情報である。
図2は、サーバ側試験関連情報を例示した図である。サーバ側試験関連情報においては、例えば、
図2に示すように、項目「試験ID」に対応する情報と、項目「試験名情報」に対応する情報と、項目「試験時間情報」に対応する情報と、項目「問題情報」に対応する情報と、項目「問題開封用パスワード情報」に対応する情報と、項目「回答欄情報」に対応する情報とが、相互に関連付けられている。
【0049】
項目「試験ID」に対応する情報は、試験用システム100を用いて行われる試験を一意に識別するための試験識別情報(以下、識別情報を「ID」とも称する)である(
図2では、「IDt001」等)。項目「試験名情報」に対応する情報は、試験の名称を特定する試験名情報である(
図2では、便宜上の記載であり「AA試験」等)。項目「試験時間情報」に対応する情報は、試験が開催される時間を特定する試験時間情報である(
図2では、試験の開始時刻と制限時間とを示す情報を用いることとし、開始時刻が「4月10日13時00分」であり、制限時間が「60分間」であることを示す「4月10日13時00分,60分間」等)。
【0050】
項目「問題情報」に対応する情報は、試験で出題される問題を特定する問題情報である(
図2では、便宜上の記載であり「Q001」等)。なお、ここでの「Q001」については、例えば、AA試験で出題される全ての問題を特定する情報であることとする。また、問題情報が特定する問題の形式は任意であるが、例えば、各設問について複数の回答の候補の選択肢から1つ以上の選択肢を選択して回答することを想定したいわゆる多肢択試験に対応する形式を想定した問題であり、ここでの問題情報においては、設問及び回答の候補の選択肢を特定する情報である場合について説明する。
【0051】
項目「問題開封用パスワード情報」に対応する情報は、問題情報が特定する問題を開封するためのパスワードを特定する問題開封用パスワード情報である(
図2では、「pass001」等)。「問題情報が特定する問題を開封する」とは、問題情報が特定する問題を視認可能な状態にすることを示す概念であり、例えば、問題情報が(コンピュータを用いて開くことを前提とした)所定形式のファイルであることとし、当該ファイルを開いて表示することにより問題情報が特定する問題を視認可能な状態にすることを示す概念であることして以下説明する。
【0052】
項目「回答欄情報」に対応する情報は、問題情報が特定する問題に対応する回答欄の情報を特定する回答欄情報である(
図2では、便宜上の記載であり、「A001」等)。なお、ここでの「A001」については、例えば、AA試験で出題される全ての問題に対応する回答欄の情報を特定していることとする。この回答欄情報は任意であるが、例えば、前述の問題情報で特定される各設問及び選択肢に対応する情報として、設問番号を表示するための情報及び選択肢を選択するための情報(一例としては、選択肢の個数に対応する個数のラジオボタン又はチェックボックス等を表示するための情報等)を用いてもよい。
【0053】
そして、このような
図2のサーバ側試験関連情報における最上段の相互に関連付けられている情報においては、「AA試験」の試験IDが「IDt001」であることが示されており、また、当該「AA試験」の開始時刻が「4月10日13時00分」であり、制限時間が「60分」であることが示されており、また、当該「AA試験」の問題が「Q001」が特定する問題であること、当該問題を開封するためのパスワードが「pass001」であること、及び回答欄を特定する情報が「A001」であることが示されている。
【0054】
なお、このようなサーバ側試験関連情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、試験を運営管理する管理者が、任意の手法(例えば、不図示の入力手段(キーボード又はマウス等)を用いて入力する手法、又は、メモリスティック等の記録媒体を用いて入力する手法等)で情報を入力することにより格納されることとする。
【0055】
(構成−サーバ装置−記録部−サーバ側回答関連情報DB)
図1のサーバ側回答関連情報DB122は、サーバ側回答関連情報を格納するサーバ側回答関連情報格納手段である。「サーバ側回答関連情報」とは、サーバ装置1に格納される情報であり、具体的には、試験用システム100を用いて行われる試験を受けたユーザによる回答等に関する情報である。
図3は、サーバ側回答関連情報を例示した図である。サーバ側回答関連情報においては、例えば、
図3に示すように、項目「ユーザ情報」に対応する情報と、項目「試験前静止画情報」に対応する情報と、項目「試験ID」に対応する情報と、項目「試験中静止画情報」に対応する情報と、項目「試験中動画情報」に対応する情報と、項目「試験中音声情報」に対応する情報と、項目「開封時間情報」に対応する情報と、項目「回答入力情報」に対応する情報とが、相互に関連付けられている。
【0056】
項目「ユーザ情報」に対応する情報は、試験を受けたユーザを特定するユーザ情報である。このユーザ情報は任意であるが、例えば、ユーザの氏名及び生年月日を示す情報を用いる場合について説明する。
図3では、「ユーザA」を特定する情報として「ユーザA」の氏名である「AA AA」(便宜上の記載)、及び当該「ユーザA」の生年月日である「1985年3月2日」を特定する「AA AA,1985年3月2日」等を用いる場合について説明する。
【0057】
項目「試験前静止画情報」に対応する情報は、試験前に撮像された静止画を示す試験前静止画情報であり、例えば、試験を受けたユーザを特定する受験票の写真に対応する画像情報である。この試験前静止画情報は任意であるが、例えば、所定の形式の静止画と当該静止画を撮像した時間を示す撮像時間情報とが関連付けられている情報を用いる場合について説明する。
図3では、「ユーザA」の少なくとも顔が写っている静止画である「Is001」と撮像時間情報である「4月9日10時00分」とを特定する「Is001(4月9日10時00分」等を用いる場合について説明する。
【0058】
項目「試験ID」に対応する情報は、
図2の同一名称の情報と同様である。
【0059】
項目「試験中静止画情報」に対応する情報は、試験中に撮像された静止画を示す試験中静止画情報であり、例えば、ユーザの試験に関する正当性を確認するための静止画(確認用画像)を示す試験中静止画情報である。この試験中静止画情報は任意であるが、例えば、試験前静止画情報と同様であり、所定の形式の静止画と当該静止画を撮像した時間を示す撮像時間情報とが関連付けられている情報を用いる場合について説明する。
図3では、「ユーザA」の少なくとも顔が写っている静止画である「Is101」と撮像時間情報である「4月10日13時10分」とを特定する「Is101(4月10日13時10分)」等を用いる場合について説明する。
【0060】
項目「試験中動画情報」に対応する情報は、試験中に撮像された動画を示す試験中動画情報であり、例えば、ユーザの試験に関する正当性を確認するための動画(確認用画像)を示す試験中動画情報である。この試験中動画情報は任意であるが、例えば、試験前静止画情報と同様であり、所定の形式の動画と当該動画を撮像した時間(詳細には、撮像を開始した時間)を示す撮像時間情報とが関連付けられている情報を用いる場合について説明する。
図3では、「ユーザA」の少なくとも顔が写っている動画である「Im101」と撮像時間情報である「4月10日13時05分」とを特定する「Im101(4月10日13時05分)」等を用いる場合について説明する。
【0061】
項目「試験中音声情報」に対応する情報は、試験中に収音された音声情報を示す試験中音声情報であり、例えば、ユーザの試験に関する正当性を確認するための音声情報(確認用音声情報)を示す試験中音声情報である。この試験中音声情報は任意であるが、例えば、試験前静止画情報と同様であり、所定の形式の音声情報と当該音声情報を収音した時間(詳細には、収音を開始した時間)を示す収音時間情報とが関連付けられている情報を用いる場合について説明する。
図3では、「ユーザA」における周囲の音声が録音された音声情報である「V101」と収音時間情報である「4月10日13時16分」とを特定する「V101(4月10日13時16分)」等を用いる場合について説明する。
【0062】
項目「開封時間情報」に対応する情報は、問題情報が特定する問題を開封した時間を示す開封時間情報である(
図3では、「4月10日13時00分」等)。
【0063】
項目「回答入力情報」に対応する情報は、ユーザが入力した回答を示す回答入力情報である。この回答入力情報は任意であるが、例えば、
図2の問題情報及び回答欄情報に対応する回答を示す情報であり、一例としては、設問番号を示す設問番号情報と当該設問番号の設問におけるユーザが回答として選択及び入力した選択肢を示す回答選択肢情報とが関連付けられている情報を用いる場合について説明する。
図3では、1番の設問番号を示す設問番号情報としての「Q1」と、当該1番の設問番号に対応する設問におけるユーザが回答として選択及び入力した選択肢が1番の選択肢であることを示す回答選択肢情報としての「1」とが関連付けられている「Q1:1」等を用いる場合について説明する。
【0064】
そして、このような
図3のサーバ側回答関連情報における最上段の相互に関連付けられている情報においては、氏名が「AA AA」であり生年月日が「1985年3月2日」であるユーザ(つまり、「ユーザA」)を特定する受験票の写真に対応する静止画である「Is001」(4月9日10時00分に撮像)が格納されており、また、「ユーザA」が「試験ID」=「IDt001」が識別する試験(つまり、AA試験)を受けたことが示されており、また、「ユーザA」の試験中の静止画である「Is101」(4月10日13時10分に撮像)等が格納されており、また、「ユーザA」の試験中の動画である「Im101」(4月10日13時05分に撮像開始)等が格納されており、また、「ユーザA」の試験中の周囲の音声情報である「V101」(4月10日13時16分に収音開始)等が格納されており、また、「ユーザA」が「4月10日13時00分」に問題を開封したことが示されており、また、「ユーザA」が入力した回答入力情報である「回答入力情報」が格納されている。
【0065】
なお、このようなサーバ側回答関連情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、後述する処理を行うことにより格納される。
【0066】
(構成−サーバ装置−制御部)
制御部13は、サーバ装置1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(他の装置の制御部も同様とする)。特に、実施の形態に係るプログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介してサーバ装置1にインストールされることで、制御部13の各部を実質的に構成する(他の装置の制御部も同様とする)。なお、この制御部13によって行われる具体的な処理については後述する。
【0067】
(構成‐回答用端末装置)
図4は、回答用端末装置を機能概念的に示すブロック図であり、
図5は、回答用端末装置の正面図である。
図1の回答用端末装置2は、試験用端末装置であり、具体的には、スマートフォンであり、
図4に示すように、例えば、通信部21、タッチパッド22、ディスプレイ23、撮像部24、収音部25、計時部26、記録部27、及び制御部28を備える。
【0068】
(構成‐回答用端末装置‐通信部)
通信部21は、外部装置(例えば、サーバ装置1及び問題用端末装置3)との間で通信するための通信手段である。この通信部21の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、サーバ装置1の通信部11と同様にして構成することができる。
【0069】
(構成−回答用端末装置−タッチパッド)
タッチパッド22は、前述の入力手段であり、具体的には、ユーザの指等で押圧されることにより、当該ユーザから各種操作入力を受け付ける操作手段である。このタッチパッド22の具体的な構成は任意であるが、例えば、抵抗膜方式や静電容量方式等による操作位置検出手段を備えた公知のものを用いることができる。
【0070】
(構成−回答用端末装置−ディスプレイ)
ディスプレイ23は、制御部28の制御に基づいて各種の画像を表示する表示手段である。このディスプレイ23の具体的な構成は任意であるが、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等を用いることができる。なお、上記のタッチパッド22とディスプレイ23と相互に重畳させて
図5に示すように、タッチパネルとして一体形成しても構わない。
【0071】
(構成−回答用端末装置−撮像部)
撮像部24は、前述の撮像手段であり、具体的には、静止画及び動画を撮像する手段である。この撮像部24の具体的な構成は任意であるが、例えば、
図5に示すようにタッチパッド22及びディスプレイ23からなるタッチパネルが設けられている方向に向けられているカメラとして構成されており、一例としては、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary MOS)等の撮像素子、及びレンズ等の光学系等を用いて構成されている場合について説明する。なお、ここでの「レンズ」の種類や構成は任意であるが、例えば、広角レンズあるいは魚眼レンズなど死角が少なくなるレンズが望ましい。
【0072】
(構成−回答用端末装置−収音部)
収音部25は、前述の収音手段であり、具体的には、音声情報を収音する手段である。この収音部25の具体的な構成は任意であるが、例えば、音声を示す音声情報を収音するマイクロフォン(マイク)として構成されている場合について説明する。
【0073】
(構成−回答用端末装置−計時部)
計時部26は、現在の日時を計時する計時手段である。この計時部26の具体的な構成は任意であるが、例えば、タイマ等を用いて構成することができる。
【0074】
(構成−回答用端末装置−記録部)
記録部27は、前述の格納手段であり、具体的には、回答用端末装置2の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。この記録部27の具体的な構成は任意であるが、例えば、フラッシュメモリを用いて構成されており、また、格納可能な最大の情報量が予め定められており、情報が格納されるに従って、情報を格納可能な残りの容量である空き容量が減少するように構成されている場合について説明する。また、この記録部27には、後述する各情報(つまり、回答用端末装置2として機能させるための情報であり、各DBの情報も含む)が格納されるが、当該各情報以外にも、任意の情報(例えば、風景等の静止画又は映画等の動画、あるいは、各種アプリケーションに関連する情報等)も、前述の格納可能な最大の情報量を限度として格納されることとする。
【0075】
この記録部27は、例えば、端末側試験関連情報DB271、及び端末側回答関連情報DB272を備えており、受験可否情報、静止画態様情報、動画態様情報、及び音声態様情報が格納されている。
【0076】
(構成−回答用端末装置−記録部−端末側試験関連情報DB)
図4の端末側試験関連情報DB271は、端末側試験関連情報を格納する端末側試験関連情報格納手段である。「端末側試験関連情報」とは、回答用端末装置2に格納される情報であり、具体的には、試験用システム100を用いて行われる試験に関する情報である。
図6は、端末側試験関連情報を例示した図である。端末側試験関連情報においては、例えば、
図6に示すように、項目「試験ID」に対応する情報と、項目「試験名情報」に対応する情報と、項目「試験時間情報」に対応する情報と、項目「問題開封用パスワード情報」に対応する情報と、項目「回答欄情報」に対応する情報とが、相互に関連付けられている。なお、これらの各項目に対応する情報は、
図2の同一名称の情報と同様である。
【0077】
なお、このような端末側試験関連情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、回答用端末装置2として機能するスマートフォンに、当該回答用端末装置2として機能させるためのアプリケーションをインストールした後に、制御部28が、サーバ装置1との間で通信を介して、
図2のサーバ側試験関連情報の各情報を取得し、取得した各情報に基づいて格納することとしてもよい。
【0078】
(構成−回答用端末装置−記録部−端末側回答関連情報DB)
図4の端末側回答関連情報DB272は、端末側回答関連情報を格納する端末側回答関連情報格納手段である。「端末側回答関連情報」とは、回答用端末装置2に格納される情報であり、具体的には、回答用端末装置2を用いて行われる試験を受けたユーザによる回答等に関する情報である。
図7は、端末側回答関連情報を例示した図である。端末側回答関連情報においては、例えば、
図7に示すように、項目「ユーザ情報」に対応する情報と、項目「試験前静止画情報」に対応する情報と、項目「試験ID」に対応する情報と、項目「試験中静止画情報」に対応する情報と、項目「試験中動画情報」に対応する情報と、項目「試験中音声情報」に対応する情報と、項目「開封時間情報」に対応する情報と、項目「回答入力情報」に対応する情報と、相互に関連付けられている。なお、これらの各項目に対応する情報は、
図3の同一名称の情報と同様である。
【0079】
なお、このような端末側回答関連情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、後述する処理を行うことにより格納される。
【0080】
(構成−回答用端末装置−記録部−受験可否情報)
図4の「受験可否情報」とは、試験を受けることが可能であるか否かを示す情報であり、例えば、試験を受けることが可能であることを示す「可」、又は、試験を受けることが可能でない(不可能である)ことを示す「不可」が当該受験可否情報として格納される場合について説明する。なお、このような受験可否情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、後述する処理を行うことにより格納される。
【0081】
(構成−回答用端末装置−記録部−静止画態様情報)
図4の「静止画態様情報」とは、試験中に静止画を撮像する態様(撮像態様)を示す情報であり、例えば、画質を示す画質情報、撮像回数を示す撮像回数情報、及び撮像タイミングを示す撮像タイミング情報が当該静止画態様情報として格納される場合について説明する。
【0082】
詳細には、画質情報については、例えば、画質が3段階(例えば、最も高画質である第1画質、第1画質の次に高画質である第2画質、及び最も低画質(つまり、第2画質の次に高画質)である第3画質)に設定されており、これらの第1〜第3画質の内の何れかの画質を示す情報である。また、撮像回数情報については、例えば、3回等の回数を示す情報である。また、撮像タイミング情報については、例えば、「4月10日13時10分」、及び「4月10日13時23分」等の撮像する時刻を示す情報である。なお、このような静止画態様情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、後述する試験処理(詳細には態様調整処理)を行うことにより設定されて格納される(動画態様情報及び音声態様情報も同様とする)。
【0083】
(構成−回答用端末装置−記録部−動画態様情報)
図4の「動画態様情報」とは、試験中に動画を撮像する態様(撮像態様)を示す情報であり、例えば、静止画態様情報と同様に、画質を示す画質情報、撮像回数を示す撮像回数情報、及び撮像タイミングを示す撮像タイミング情報が当該動画態様情報として格納される場合について説明する。
【0084】
詳細には、画質情報及び撮像回数情報については、静止画態様情報の同一名称の情報と同様である。また、撮像タイミング情報については、例えば、「4月10日13時05分」、及び「4月10日13時32分」等の撮像を開始する時刻を示す情報である。
【0085】
(構成−回答用端末装置−記録部−音声態様情報)
図4の「音声態様情報」とは、試験中に音声情報を収音する態様(収音態様)を示す情報であり、例えば、音質を示す音質情報、収音回数を示す収音回数情報、及び収音タイミングを示す収音タイミング情報が当該音声態様情報として格納される場合について説明する。
【0086】
詳細には、音質情報については、例えば、音質が3段階(例えば、最も高音質である第1音質、第1音質の次に高音質である第2音質、及び最も低音質(つまり、第2音質の次に高音質)である第3音質)に設定されており、これらの第1〜第3音質の内の何れかの音質を示す情報である。また、収音回数情報については、例えば、3回等の回数を示す情報である。また、収音タイミング情報については、例えば、「4月10日13時16分」、及び「4月10日13時40分」等の収音を開始する時刻を示す情報である。
【0087】
(構成−回答用端末装置−制御部)
図4の制御部28は、回答用端末装置2を制御する制御手段である。制御部28は、機能概念的に、例えば、調整部281、及び処理部282を備える。調整部281は、記録部27における情報を格納可能な残りの容量である空き容量に基づいて、撮像部24による撮像態様を調整する調整手段であり、また、当該空き容量に基づいて、収音部25による収音態様を調整する調整手段である。処理部282は、調整部281が調整した撮像態様に基づいて、撮像部24に確認用画像を撮像させる処理手段であり、また、調整部281が調整した収音態様に基づいて、収音部25に確認用音声情報を収音させる処理手段である。なお、この制御部28の各部によって行われる具体的な処理については後述する。
【0088】
(構成‐問題用端末装置)
図8は、問題用端末装置を機能概念的に示すブロック図である。
図1の問題用端末装置3は、問題を表示するための端末装置であり、具体的には、タブレット端末であり、
図8に示すように、例えば、通信部31、タッチパッド32、ディスプレイ33、記録部34、及び制御部35を備える。
【0089】
(構成‐問題用端末装置‐通信部)
通信部31は、外部装置(例えば、回答用端末装置2)との間で通信するための通信手段である。この通信部31の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、サーバ装置1の通信部11と同様にして構成することができる。
【0090】
(構成‐問題用端末装置‐タッチパッド)
タッチパッド32は、ユーザの指等で押圧されることにより、当該ユーザから各種操作入力を受け付ける操作手段である。このタッチパッド32の具体的な構成は任意であるが、例えば、回答用端末装置2のタッチパッド22と同様にして構成することができる。
【0091】
(構成‐問題用端末装置‐ディスプレイ)
ディスプレイ33は、制御部35の制御に基づいて各種の画像を表示する表示手段である。このディスプレイ33の具体的な構成は任意であるが、例えば、回答用端末装置2のこのディスプレイ23と同様にして構成することができる。
【0092】
(構成‐問題用端末装置‐記録部)
記録部34は、問題用端末装置3の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段である。この記録部34の具体的な構成は任意であるが、例えば、回答用端末装置2の記録部27と同様に構成することができる。この記録部34は、例えば、問題情報が記録されている。
【0093】
(構成‐問題用端末装置‐記録部‐問題情報)
図8の「問題情報」とは、
図2のサーバ側試験関連情報における問題情報と同様な情報であり、例えば、サーバ側試験関連情報における問題情報に関連付けられている問題開封用パスワード情報が特定するパスワードが設定されており、当該設定されたパスワードを入力した場合に当該
図8の問題情報のファイルを開いて問題を視認可能になるように構成されている。
【0094】
なお、この問題用端末装置3における問題情報の具体的な格納手法は任意であるが、例えば、ユーザが、自己の回答用端末装置2(つまり、スマートフォン)を介して、試験を運営管理する管理者側のWEBサイトを介して
図2のサーバ側試験関連情報に格納されている問題情報(ユーザが受ける試験に対応する問題情報)を取得し、当該取得した問題情報を問題用端末装置3に送信することにより格納されることとしてもよい。また、例えば、試験を運営管理する管理者側が、試験の申込を行ったユーザに対して、当該ユーザが受ける試験に対応する問題情報を送信し、ユーザが、回答用端末装置2を介して当該問題情報を受信し、受信した問題情報を問題用端末装置3に送信することにより格納されることとしてもよい。なお、問題用端末装置3が、試験を運営管理する管理者側と直接通信可能となっている場合、回答用端末装置2を介さずに、当該管理者側から問題情報を直接取得又は受信することにより、格納されることとしてもよい。
【0095】
(構成‐問題用端末装置‐制御部)
図8の制御部35は、問題用端末装置3を制御する制御手段である。この制御部35の各部によって行われる具体的な処理については後述する。
【0096】
(処理)
続いて、本実施の形態に係る試験用システム100によって実行される受験可否情報格納処理、及び試験処理について説明する。なお、ここでは、例えば、「ユーザA」が「AA試験」を受ける場合を適宜例示して説明する。また、例えば、当該「ユーザA」の端末側試験関連情報DB271に
図6の端末側試験関連情報が格納されており、また、当該「ユーザA」の問題用端末装置301の記録部34に、
図2の「問題開封用パスワード情報」=「pass001」のパスワードがかけられている「問題情報」=「Q001」が格納されている場合を例示して説明する。
【0097】
(処理−受験可否情報格納処理)
まず、受験可否情報格納処理について説明する。
図9は、受験可否情報格納処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。「受験可否情報格納処理」とは、概略的には、回答用端末装置2で実行される処理であり、具体的には、回答用端末装置2の状態が受験に適した状態であるか否かを判断する処理であり、後述する試験処理よりも前に実行される処理であり、例えば、試験が行われる前日よりも前、少なくとも、試験開始の1時間程度前までに実行されることを想定した処理であり、一例としては、
図4の記録部27における受験可否情報を格納するための処理である。この受験可否情報格納処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、ユーザがタッチパッド22を介して所定操作(一例としては、制御部28が、試験の事前準備を行うための事前準備画面をディスプレイ23に表示することとし、当該事前準備画面中の「試験準備」ボタンをユーザがタップする操作等)を行った場合に起動することとし、受験可否情報格納処理が起動されたところから説明する。
【0098】
まず、
図9のSA1において回答用端末装置2の制御部28は、ユーザ情報及びユーザの静止画を取得及び格納する。具体的には任意であるが、ユーザ情報については、例えば、ディスプレイ23にユーザ情報として氏名及び生年月日を入力するための入力画面を表示し、ユーザがタッチパッド22を介して自己の氏名及び生年月日を示すユーザ情報を入力した場合に、当該入力されたユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報を記録部27に格納する。
【0099】
また、静止画については、例えば、前述のユーザ情報を入力した後に、ユーザが
図4の撮像部24であるカメラの方向に自己の顔を向けて、タッチパッド22を介して静止画を撮像するための所定操作(例えば、ディスプレイ23に表示される「撮像」ボタンをタップする操作等)を行った場合に、制御部28が、撮像部24を制御してユーザの顔の静止画を撮像し、また、計時部26が計時する現在の日時を示す情報を撮像時間情報として取得した上で、これらの撮像した静止画及び取得した撮像時間情報を記録部27に記録する。
【0100】
ここでは、例えば、ユーザ情報については、「ユーザA」が自己の「氏名」=「AA AA」及び自己の「生年月日」=「1985年3月2日」を入力した場合、回答用端末装置201の制御部28は、「AA AA,1985年3月2日」をユーザ情報として取得して格納する。また、例えば、静止画については、例えば、前述のユーザ情報を入力した後に、「ユーザA」が
図4の撮像部24であるカメラの方向に自己の顔を向けて、所定操作を行った場合に、回答用端末装置201の制御部28が、撮像部24を制御して「ユーザA」の顔の静止画である「Is001」を撮像し、また、計時部26が計時する現在の日時を示す情報である「4月9日10時00分」を撮像時間情報として取得した上で、これらの撮像した「静止画」=「Is001」及び取得した「撮像時間情報」=「4月9日10時00分」を記録部27に記録する。
【0101】
次に、
図9のSA2において回答用端末装置2の制御部28は、空き容量情報を取得する。「空き容量情報」とは、前述の空き容量(つまり、記録部27における情報を格納可能な残りの容量)を示す情報である。具体的には任意であるが、例えば、記録部27における格納可能な最大の情報量(つまり、フラッシュメモリのサイズに対応する量)が仕様で定められており、また、記録部27に現在記録されている情報量を任意の手法で特定可能である点に着目して、前述の最大の情報量と現在の情報量との差に対応する量に基づいて空き容量を特定し、特定した空き容量を示す空き容量情報を取得する。なお、この空き容量情報を取得する手法としては、その他の任意の手法を用いてもよい。ここでは、例えば、回答用端末装置201の記録部27の空き容量が「1200MB(メガバイト)」である場合、回答用端末装置201の制御部28は、「1200MB(メガバイト)」を示す空き容量情報を取得する。なお、以下の説明では、単位である「MB(メガバイト)」は適宜省略する。
【0102】
次に、
図9のSA3において回答用端末装置2の制御部28は、回答用端末装置2の状態が受験に適した状態であるか否かを判定する。具体的には任意であるが、例えば、後述する試験処理において画像及び音声情報を記録部27に記録するために必要最低限の空き容量を確保する必要がある点を考慮して、以下の処理を行う。詳細には、可否判定用閾値情報が記録部27に記録されていることとし、当該可否判定用閾値情報とSA2で取得した空き容量情報が示す空き容量とを比較し、比較結果に基づいて判定する。「可否判定用閾値情報」とは、回答用端末装置2の状態が受験に適した状態であるか否かを判定するための閾値情報であり、具体的には、空き容量と比較される情報であり、例えば、当該可否判定用閾値情報が「500」に設定されている場合について説明する。
【0103】
SA3の処理についてより詳細には、SA2で取得した空き容量情報が示す空き容量が、記録部27に記録されている可否判定用閾値情報未満である場合、前述の必要最低限の空き容量が確保されていないので、回答用端末装置2の状態が受験に適した状態でないものと判定し(SA3のNO)、SA5に移行する。また、SA2で取得した空き容量情報が示す空き容量が、記録部27に記録されている可否判定用閾値情報以上である場合、前述の必要最低限の空き容量が確保されているので、回答用端末装置2の状態が受験に適した状態であるものと判定し(SA3のYES)、SA4に移行する。ここでは、例えば、回答用端末装置201の記録部27の空き容量が「1200」である場合、回答用端末装置201の制御部28は、SA2において「1200」を示す空き容量情報を取得したので、当該「1200」は「可否判定用閾値情報」=「500」以上であるために、回答用端末装置2の状態が受験に適した状態であるものと判定する。
【0104】
次に、
図9のSA4において回答用端末装置2の制御部28は、記録部27の受験可否情報として「可」(つまり、試験を受けることが可能であることを示す情報)を格納し、処理を終了する。なお、この場合、制御部28、ディスプレイ23に「受験可能です」等のメッセージを表示することにより、試験を受けることが可能であることをユーザに通知してもよい。ここでは、例えば、回答用端末装置201の制御部28は、記録部27の受験可否情報として「可」を格納し、前述のメッセージを表示する。
【0105】
一方、
図9のSA3において回答用端末装置2の状態が受験に適した状態でないものと判定した(SA3のNO)後のSA5において、回答用端末装置2の制御部28は、記録部27の受験可否情報として「不可」(つまり、試験を受けることが可能でない(不可能である)ことを示す情報)を格納し、処理を終了する。なお、この場合、制御部28は、ディスプレイ23に「メモリの空き容量が不足しているために、受験不可能です。不要な情報を削除して空き容量を確保して下さい」等のメッセージを表示することにより、試験を受けることが可能でないこと、及びとるべき行動をユーザに通知してもよい。
【0106】
なお、このSA5の後、ユーザは、不要な情報を削除する操作等を行った後に、再度、前述の「試験準備」ボタンをタップして受験可否情報格納処理を実行することになるが、この場合、SA1のユーザ情報等が既に格納済であるので、当該SA1をスキップさせて処理を実行しないように構成してもよい。これにて、受験可否情報格納処理を終了する。
【0107】
(処理−試験処理)
次に、試験処理について説明する。
図10は、試験処理のフローチャートである。「試験処理」とは、概略的には、回答用端末装置2で実行される処理であり、具体的には、受験可否情報格納処理を実行した後に実行される処理であり、例えば、回答用端末装置2のユーザに対して試験を受けさせるための処理である。この試験処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、ユーザがタッチパッド22を介して所定操作(一例としては、制御部28が、記録部27の受験可否情報として「可」が格納されている場合に、試験を受けるための受験画面をディスプレイ23に表示することとし、当該受験画面中の「受験」ボタンをユーザがタップする操作等)を行った場合に起動することとし、試験処理が起動されたところから説明する。
【0108】
なお、この試験処理は、記録部27の受験可否情報として「不可」が格納されている場合、前述の「受験」ボタンが表示されないように構成されているので、当該試験処理については、
図9の受験可否情報格納処理におけるSA3の判定において、回答用端末装置2の状態が受験に適した状態であるものと判定し(SA3のYES)し、SA4において受験可否情報として「可」が格納された場合にのみ実行されるので、前述の必要最低限の空き容量が確保された状態で試験処理が実行されることにある。
【0109】
まず、
図10のSB1において回答用端末装置2の制御部28は、試験ID入力画面をディスプレイ23に表示する。
【0110】
===画面===
図11は、試験ID入力画面を例示した図である。「試験ID入力画面」とは、試験IDを入力するための画面であり、
図11に示すように、例えば、試験ID入力欄40が表示されている画面である。試験ID入力欄40は、試験IDを入力するための入力欄である。
===処理===
図10のSB1の処理について具体的には任意であるが、例えば、
図11の試験ID入力画面を生成してディスプレイ23に表示する。
【0111】
次に、
図11のSB2において回答用端末装置2の制御部28は、ユーザ情報、静止画等、及び試験IDを取得して格納する。具体的には任意であるが、例えば、ユーザが
図11の試験ID入力欄40をタップした後にタッチパッド22を介して所定操作を行うことにより、自己が受ける試験を識別する試験IDを入力することとし、この場合、回答用端末装置2の制御部28は、当該入力された試験IDを取得し、また、
図9のSA1で記録部27に格納したユーザ情報(つまり、タッチパッド22を介して入力されたユーザ情報)を取得し、また、SA1で記録部27に記録した静止画及び撮像時間情報を取得した上で、取得した当該ユーザ情報及び試験IDを、
図7の端末側回答関連情報におけるユーザ情報及び試験IDとして格納し、また、取得した静止画及び撮像時間情報を
図7の試験前静止画情報として格納する。
【0112】
ここでは、例えば、「ユーザA」が
図11の試験ID入力欄40をタップした後にタッチパッド22を介して所定操作を行うことにより、自己が受ける試験を識別する試験IDとして「IDt001」を入力した場合、回答用端末装置201の制御部28は、当該入力された「試験ID」=「IDt001」を取得し、また、
図9のSA1で記録部27に格納した「ユーザ情報」=「AA AA,1985年3月2日」を取得し、また、SA1で記録部27に記録した「静止画」=「Is001」及び「撮像時間情報」=「4月9日10時00分」を取得した上で、取得した「ユーザ情報」=「AA AA,1985年3月2日」及び「試験ID」=「IDt001」を、
図7の端末側回答関連情報における「ユーザ情報」=「AA AA,1985年3月2日」及び「試験ID」=「IDt001」として格納し、また、取得した「静止画」=「Is001」及び「撮像時間情報」=「4月9日10時00分」を
図7の端末側回答関連情報における「試験前静止画情報」=「Is001(4月9日10時00分)」として格納する。
【0113】
次に、
図10のSB3において回答用端末装置2の制御部28は、態様調整処理を実行する。
図12は、態様調整処理のフローチャートである。「態様調整処理」とは、前述の撮像態様及び収音態様を調整する処理であり、具体的には、
図4の記録部27における静止画態様情報、動画態様情報、及び収音態様情報(以下、「各態様情報」とも称する)を格納する処理である。
【0114】
図12のSC1において回答用端末装置2の調整部281は、空き容量情報を取得する。具体的には任意であるが、例えば、
図9のSA2の場合と同様にして、記録部27の空き容量を示す空き容量情報を取得する。ここでは、例えば、回答用端末装置201の調整部281は、「1200」を示す空き容量情報を取得する。
【0115】
図12のSC2において回答用端末装置2の調整部281は、SC1で取得した空き容量情報に基づいて、撮像態様及び収音態様を決定し、決定した各態様を示す「各態様情報」を記録部27に格納することにより、撮像態様及び収音態様を調整する。具体的な処理は任意であるが、例えば、SC1で取得した空き容量情報が示す空き容量が少ない程、撮像する動画及び静止画、収音する音声情報のサイズが少なくなる(つまり、情報量が少なくなる)ように、撮像態様及び収音態様を調整する限りにおいて任意であるが、例えば、態様決定用テーブル情報が記録部27に記録されており、当該態様決定用テーブル情報を用いる場合について説明する。
【0116】
図13は、態様決定用テーブル情報を例示した図である。「態様決定用テーブル情報」とは、撮像態様及び収音態様を決定又は調整するために用いられる情報であり、
図13に示すように、空き容量情報の範囲に対して、画質情報、撮像回数情報、音質情報、及び収音回数情報が関連付けられている情報である。この
図13の態様決定用テーブル情報においては、「1000」未満の空き容量を示す空き容量情報の範囲に対して、「第3画質」、「5回」、「第3音質」、及び「3回」が関連付けられており、また、「1000」以上〜「2000」未満の空き容量を示す空き容量情報の範囲に対して、「第2画質」、「7回」、「第2音質」、及び「4回」が関連付けられており、また、「2000」以上の空き容量を示す空き容量情報の範囲に対して、「第1画質」、「10回」、「第1音質」、及び「5回」が関連付けられていることが示されている。
【0117】
SC2の処理について詳細には、静止画態様情報、動画態様情報、及び収音態様情報各々について以下の処理を行う。
【0118】
===静止画態様情報に関する処理===
静止画態様情報に関する処理については、記録部27に記録されている
図13の態様決定テーブル情報を参照して、SC1で取得した空き容量情報が示す空き容量が該当する空き容量情報の範囲を特定し、特定した範囲に関連付けられている画質情報及び撮像回数情報を取得し、取得した画質情報が示す画質を、試験中に静止画を撮像する画質として決定し、また、取得した撮像回数情報が示す回数を試験中に静止画を撮像する回数と決定した上で、当該決定した回数に基づいて撮像タイミングを決定し、決定した画質を示す画質情報、決定した回数を示す撮像回数情報、及び決定した撮像タイミングを示す撮像タイミング情報を、
図4の記録部27の静止画態様情報として格納することにより、撮像態様を調整する。
【0119】
なお、前述の処理における撮像タイミングを決定する処理は任意であるが、例えば、試験時間を把握した上で、当該試験時間中の前述の決定した回数に対応する任意のタイミングを撮像タイミングとして決定してもよい。より詳細には、例えば、SB2で格納した試験IDを取得し、
図6の端末側試験関連情報を参照して、当該取得した試験IDと同じ試験IDに関連付けられている試験時間情報を取得し、取得した試験時間情報に基づいて試験が開催される時間を特定した上で、当該特定した時間中の任意の時刻を撮像タイミングとして決定してもよい。なお、ユーザの試験に関する正当性を確実に確認する観点から、前述の撮像タイミングとしては、試験が行われている時間帯を所定個数(例えば、3個〜5個等)に区切って、区切った各時間帯のタイミングを決定するように構成してもよいし、あるいは、連続する2個のタイミングが所定時間(例えば、5分〜10分等)以上離れるように決定してもよいし、これらを考慮せずにランダム関数等を用いて決定してもよい。
【0120】
ここでは、例えば、回答用端末装置201の調整部281は、記録部27に記録されている
図13の態様決定テーブル情報を参照して、SC1で取得した空き容量情報が示す空き容量である「1200」が該当する空き容量情報の範囲として「1000以上〜2000未満」の範囲を特定し、特定した「1000以上〜2000未満」に関連付けられている「画質情報」=「第2画質」及び「撮像回数情報」=「7回」を取得し、取得した画質情報が示す「第2画質」を、試験中に静止画を撮像する画質として決定し、また、取得した撮像回数情報が示す「7回」を試験中に静止画を撮像する回数と決定した上で、当該決定した回数に基づいて撮像タイミングとして「4月10日13時10分」、「4月10日13時23分」等を決定し、「画質情報」=「第2画質」、「撮像回数情報」=「7回」、及び「撮像タイミング情報」=「4月10日13時10分」、「4月10日13時23分」等を、
図4の記録部27の静止画態様情報として格納する。
【0121】
===動画態様情報に関する処理===
動画態様情報に関する処理については、静止画態様情報に関する処理と同様であり、記録部27に記録されている
図13の態様決定テーブル情報を参照して、SC1で取得した空き容量情報が示す空き容量が該当する空き容量情報の範囲を特定し、特定した範囲に関連付けられている画質情報及び撮像回数情報を取得し、取得した画質情報が示す画質を、試験中に動画を撮像する画質として決定し、また、取得した撮像回数情報が示す回数を試験中に動画を撮像する回数と決定した上で、当該決定した回数に基づいて撮像タイミングを決定し、決定した画質を示す画質情報、決定した回数を示す撮像回数情報、及び決定した撮像タイミングを示す撮像タイミング情報を、
図4の記録部27の動画態様情報として格納することにより、撮像態様を調整する。
【0122】
なお、前述の処理における撮像タイミングを決定する処理は任意であるが、例えば、静止画態様情報に関する処理で説明した処理に加えて、動画の連続撮像時間(動画を撮像し続ける時間)を考慮して、連続する2個のタイミングが連続撮像時間(例えば、10秒〜30秒等)以上離れるように決定する処理を行ってもよい。
【0123】
ここでは、例えば、回答用端末装置201の調整部281は、静止画態様情報に関する処理と同様な処理を行って、「画質情報」=「第2画質」、「撮像回数情報」=「7回」、及び「撮像タイミング情報」=「4月10日13時05分」、「4月10日13時32分」等を、
図4の記録部27の動画態様情報として格納する。
【0124】
===音声態様情報に関する処理===
音声態様情報に関する処理については、静止画態様情報に関する処理と同様であり、記録部27に記録されている
図13の態様決定テーブル情報を参照して、SC1で取得した空き容量情報が示す空き容量が該当する空き容量情報の範囲を特定し、特定した範囲に関連付けられている音質情報及び収音回数情報を取得し、取得した音質情報が示す音質を、試験中に音声情報を収音する音質として決定し、また、取得した収音回数情報が示す回数を試験中に音声情報を収音する回数と決定した上で、当該決定した回数に基づいて収音タイミングを決定し、決定した音質を示す音質情報、決定した回数を示す収音回数情報、及び決定した収音タイミングを示す収音タイミング情報を、
図4の記録部27の音声態様情報として格納することにより、収音態様を調整する。
【0125】
なお、前述の処理における収音タイミングを決定する処理は任意であるが、例えば、静止画態様情報に関する処理で説明した処理に加えて、音声情報の連続収音時間(音声情報を収音し続ける時間)を考慮して、連続する2個のタイミングが連続収音時間(例えば、10秒〜30秒等)以上離れるように決定する処理を行ってもよい。
【0126】
ここでは、例えば、回答用端末装置201の調整部281は、静止画態様情報に関する処理と同様な処理を行って、「音質情報」=「第2音質」、「収音回数情報」=「4回」、及び「収音タイミング情報」=「4月10日13時16分」、「4月10日13時40分」、「4月10日13時45分」等を、
図4の記録部27の音声態様情報として格納する。この後、
図12の態様調整処理をリターンする。
【0127】
次に、
図10のSB4において回答用端末装置2の制御部28は、試験開始前画面をディスプレイ23に表示する。
【0128】
===画面===
図14は、試験開始前画面を例示した図である。「試験開始前画面」とは、試験開始前に表示される画面であり、
図14に示すように、例えば、時間表示欄41、画像表示欄42、及び直前案内情報51が表示されている画面である。時間表示欄41は、計時部26の計時結果により特定される現在時刻(現在の時刻)が表示される欄である。画像表示欄42は、撮像部24であるカメラが現在捉えている対象の画像が表示される欄である。直前案内情報51は、試験開始直前にユーザに案内する情報であり、例えば、現在時刻から試験開始までの残り時間を案内する情報である。なお、時間表示欄41及び画像表示欄42については、後述する他の各画面でも表示されるが、当該各画面での機能及び処理は同様であることとし、他の各画面での時間表示欄41及び画像表示欄42の詳細の説明は省略する。
【0129】
===処理===
図10のSB4の処理について具体的には任意であるが、例えば、計時部26の計時結果を取得して現在時刻を特定し、特定した現在時刻を時間表示欄41に表示し、また、撮像部24であるカメラが現在捉えている対象の画像を任意のフレームレートで画像表示欄42に表示し、また、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した試験IDと同じ試験IDに関連付けられている試験時間情報を取得し、取得した試験時間情報に基づいてユーザが受ける試験の開始時刻を特定し、前述の特定した現在時刻と開始時刻との差分を演算して、演算結果を残り時間として案内する「あと1分で試験開始です」という情報を直前案内情報51として表示する試験開始前画面を生成してディスプレイ23に表示する。ここでは、例えば、回答用端末装置201の制御部28は、計時部26の計時結果に基づいて特定される現在時刻が「12時59分」であり、撮像部24であるカメラが現在「ユーザA」の顔を捉えている場合、
図14の試験開始直前画面を生成して表示する。
【0130】
次に、
図10のSB5において回答用端末装置2の制御部28は、試験を開始するか否かを判定する。具体的には任意であるが、例えば、計時部26の計時結果に基づいて現在時刻を特定することができ、また、
図6の端末側試験関連情報の試験時間情報に基づいて試験の開始時刻を特定可能である点を考慮して、以下の処理を行う。
【0131】
詳細には、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した試験IDと同じ試験IDに関連付けられている試験時間情報を取得し、取得した試験時間情報に基づいてユーザが受ける試験の開始時刻を特定し、また、計時部26の計時結果に基づいて現在時刻を特定し、特定した現在時刻が前述の特定した開始時刻に到達していない場合(つまり、現在時刻が開始時刻よりも前の時刻である場合)、未だ試験の開始時刻になっていないので、試験を開始するものと判定せずに(SB5のNO)、試験を開始するものと判定するまで、繰り返しSB5を実行する。また、前述の特定した現在時刻が前述の特定した開始時刻に到達した場合(つまり、現在時刻が開始時刻移行の時刻になった場合)、既に試験の開始時刻になっているので、試験を開始するものと判定し(SB5のYES)、SB6に移行する。
【0132】
ここでは、例えば、回答用端末装置201の制御部28は、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した「試験ID」=「IDt001」と同じ試験IDに関連付けられている「試験時間情報」=「4月10日13時00分,60分間」を取得し、取得した「試験時間情報」=「4月10日13時00分,60分間」に基づいてユーザが受ける試験の「開始時刻」=「13時00分」を特定する。そして、計時部26の計時結果に基づいて特定される現在時刻が「13時00分」になった場合に、試験を開始するものと判定する。
【0133】
次に、
図10のSB6において回答用端末装置2の制御部28は、試験開始画面をディスプレイ23に表示する。
【0134】
===画面===
図15は、試験開始画面を例示した図である。「試験開始画面」とは、試験開始直後に表示される画面であり、
図15に示すように、例えば、時間表示欄41、画像表示欄42、開始案内情報52、及び開封情報53が表示されている画面である。開始案内情報52は、試験開始直後にユーザに案内する情報であり、例えば、問題を開封することを促す情報である。開封情報53は、問題を開封するためのパスワードを示す情報である。
【0135】
===処理===
図10のSB6の処理について具体的には任意であるが、例えば、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した試験IDと同じ試験IDに関連付けられている問題開封用パスワード情報を取得し、取得した問題開封用パスワード情報が特定するパスワードを開封情報53として表示し、また、問題を開封することを促す情報を開始案内情報52として表示する試験開始画面を生成してディスプレイ23に表示する。また、計時部26が計時する現在の日時を示す情報を取得した上で、取得した情報を
図7の端末側回答関連情報における開封時間情報として格納する。
【0136】
ここでは、例えば、回答用端末装置201の制御部28は、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した「試験ID」=「IDt001」と同じ試験IDに関連付けられている「問題開封用パスワード情報」=「pass001」を取得し、取得した「問題開封用パスワード情報」=「pass001」が特定するパスワードを示す開封情報53として「pass001」表示し、また、「問題冊に次のパスワードを入力して開封して下さい」という情報を開始案内情報52として表示する試験開始画面を生成して表示する。また、計時部26が計時する現在の日時を示す情報として「4月10日13時00分」を取得した上で、取得した情報を
図7の端末側回答関連情報における「開封時間情報」=「4月10日13時00分」として格納する。
【0137】
この場合、「ユーザA」は、
図15の開封情報53として表示されている「pass001」を、問題用端末装置301のタッチパッド32を介して入力し、この場合、問題用端末装置301の制御部35は、入力された「pass001」を用いて、記録部34に格納されている「問題情報」=「Q001」が特定する問題を開封し、ディスプレイ33に当該問題を表示する。そして、「ユーザA」は、問題用端末装置301に表示されている「AA試験」の問題を視認して、試験を受けることが可能となり、この後、「ユーザA」は、回答用端末装置2のタッチパッド22を介して、所定操作(例えば、
図15の試験開始画面の次の画面を表示されるための操作であり、一例としては、フリック又はスワイプ操作等)を行うこととする。
【0138】
次に、
図10のSB7において回答用端末装置2の制御部28は、回答入力画面をディスプレイ23に表示する。
【0139】
===画面===
図16及び
図17は、回答入力画面を例示した図である。「回答入力画面」とは、試験中に表示される画面であり、
図16及び
図17に示すように、例えば、時間表示欄41、画像表示欄42、及び回答入力欄61が表示され、任意で
図17の終了前案内情報54が表示される画面である。回答入力欄61は、ユーザが試験の問題に対する回答を入力するための欄であり、例えば、試験の問題における各設問の設問番号と各設問に対する回答の候補となる選択肢を選択するための情報(例えば、ラジオボタン又はチェックボックス等)を表示する画像である。終了前案内情報54は、試験終了が近いことを案内する情報である。
【0140】
===処理===
図10のSB7の処理について具体的には任意であるが、例えば、以下の「SB7の第1処理」及び「SB7の第2処理」を行う。
【0141】
=SB7の第1処理=
SB7の第1処理については、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した試験IDと同じ試験IDに関連付けられている回答欄情報を取得し、取得した回答欄情報に対応する情報を回答入力欄61に表示する回答入力画面を生成してディスプレイ23に表示する。
【0142】
ここでは、例えば、回答用端末装置201の制御部28は、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した「試験ID」=「IDt001」と同じ試験IDに関連付けられている「回答欄情報」=「A001」を取得し、取得した「回答欄情報」=「A001」に対応する情報として、
図16の情報を回答入力欄61に表示する回答入力画面を生成してディスプレイ23に表示する。
【0143】
なお、本実施の形態の
図10のフローチャートでは、詳細の処理の図示は便宜上省略されているが、ユーザが、進むボタン画像62をタップした場合に、制御部28が、回答入力欄61に表示される情報を、設問番号に従って順次切り替えて表示するように構成されており、ユーザは、自己が解いている設問に対応する情報を回答入力欄61に順次表示させて、回答を入力することが可能となっている。
【0144】
=SB7の第2処理=
SB7の第2処理については、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した試験IDと同じ試験IDに関連付けられている試験時間情報を取得し、取得した試験時間情報に基づいてユーザが受ける試験の終了時刻を特定し、計時部26の計時結果により特定される現在時刻が、特定した終了時刻の10分前の時刻に到達したか否かを判定し、到達したものと判定した場合にのみ、回答入力画面に
図17の「残り10分です」という終了前案内情報54を表示する。
【0145】
ここでは、例えば、繰り返し行われるSB7において、計時部26の計時結果により特定される現在時刻が「13時50分」である場合、回答用端末装置201の制御部28は、SB2で格納した「試験ID」=「IDt001」と同じ試験IDに関連付けられている「試験時間情報」=「4月10日13時00分,60分間」を取得し、取得した試験時間情報に基づいてユーザが受ける試験の「終了時刻」=「14時00分」(開始時刻である「13時00分」の制限時間である「60分」後の時刻)を特定し、計時部26の計時結果により特定される現在時刻が「13時50分」であるので、特定した終了時刻である「14時00分」の10分前の時刻に到達したものと判定し、回答入力画面に
図17の「残り10分です」という終了前案内情報54を表示する。
【0146】
次に、
図10のSB8において回答用端末装置2の制御部28は、回答入力情報を格納する。具体的には任意であるが、例えば、ユーザが
図16又は
図17等の回答入力画面の回答入力欄61に表示されている選択肢を任意の手法(例えば、各選択に対応付けられているラジオボタン又はチェックボックスをタップして選択する手法等)で選択した場合に、当該選択された選択肢を示す回答選択肢情報及び当該選択肢に対応する設問番号を示す設問番号情報が回答用端末装置2に入力されることとし、入力された設問番号情報及び回答選択肢情報を取得し、取得した設問番号情報及び回答選択肢情報とが関連付けられている情報を、
図7の端末側回答関連情報における回答入力情報として格納して蓄積する。
【0147】
ここでは、例えば、「ユーザA」が、設問番号が1番の設問に対する回答して、
図16の1番の選択肢のラジオボタンをタップして選択した場合、「設問番号情報」=「Q1」及び「回答選択肢情報」=「1」が回答用端末装置201に入力され、この場合、回答用端末装置201の制御部28は、当該「設問番号情報」=「Q1」及び「回答選択肢情報」=「1」を取得し、
図7の端末側回答関連情報における「回答入力情報」として「Q1:1」を格納して蓄積する。
【0148】
次に、
図10のSB9において回答用端末装置2の処理部282は、試験中情報格納処理を実行する。
図18は、試験中情報格納処理のフローチャートである。「試験中情報格納処理」とは、試験中情報を取得して格納する処理である。「試験中情報」とは、ユーザの試験に関する正当性を確認するための情報であり、具体的には、確認用画像及び確認用音声情報であり、例えば、静止画、動画、及び音声情報を含む概念である。
【0149】
図18のSD1において回答用端末装置2の処理部282は、試験中情報を取得するか否かを判定する。具体的には任意であるが、例えば、
図10のSB3において記録部27に記録された「各態様情報」(つまり、静止画態様情報、動画態様情報、及び収音態様情報)における、静止画及び動画の撮像タイミング情報及び音声情報の収音タイミング情報に基づいて、静止画の撮像タイミング、動画の撮像タイミング、及び収音タイミング(以下、これら3個のタイミングを「各タイミング」とも称する)を特定し、また、計時部26の計時結果に基づいて現在時刻を特定し、特定した現在時刻が前述の特定した「各タイミング」の内の何れかのタイミングに到達したか否かに基づいて判定する。そして、現在時刻が「各タイミング」の内の何れのタイミングにも未だ到達していない場合(つまり、現在時刻が「各タイミング」の内の何れのタイミングにも合致していない場合)、試験中情報を取得しないものと判定し(SD1のNO)、リターンする。また、現在時刻が「各タイミング」の内の何れかのタイミングに到達した場合(つまり、現在時刻が「各タイミング」の内の何れかのタイミングに合致した場合)、試験中情報を取得するものと判定し(SD1のYES)、SD2に移行する。
【0150】
ここでは、例えば、前述したように、記録部27の静止画態様情報の一部の情報として「撮像タイミング情報」=「4月10日13時10分」等が格納されており、また、動画態様情報の一部の情報として「撮像タイミング情報」=「4月10日13時05分」等が格納されており、また、音声態様情報の一部の情報として「収音タイミング情報」=「4月10日13時16分」等が格納されているので、回答用端末装置2の処理部282は、現在時刻がこれらの何れかの時刻である場合、試験中情報を取得するものと判定し、一方、現在時刻が「4月10日13時01分」等の何れの時刻でもない場合、試験中情報を取得しないものと判定する。
【0151】
図18のSD2において回答用端末装置2の処理部282は、試験中情報を取得及び格納する。具体的には任意であるが、例えば、SD1で現在時刻が到達したタイミングに対応する試験中情報を取得するが、以下の「SD2の第1処理」〜「SD3の第3処理」を行う。
【0152】
=SD2の第1処理=
SD2の第1処理は、静止画に関する処理であり、SD1において、現在時刻が静止画の撮像タイミングに到達したものとされた場合(つまり、SD1において現在時刻が静止画の撮像タイミングに合致したものとされた場合)に実行される処理であって、静止画を撮像した上で、撮像した静止画を取得して格納する処理である。
【0153】
SD2の第1処理について具体的には、回答用端末装置2の処理部282は、記録部27の静止画態様情報の画質情報を取得し、取得した画質情報が特定する画質の静止画が撮像されるように撮像部24を制御して、当該撮像部24を用いて当該画質の静止画を撮像し(つまり、調整部281が
図12のSC2で調整した撮像態様に基づいて静止画を撮像し)、撮像した静止画を取得し、また、計時部26が計時する現在の日時を示す情報を撮像時間情報として取得した上で、これらの取得した静止画及び撮像時間情報に基づいて
図7の端末側回答関連情報における試験中静止画情報を格納する。
【0154】
ここでは、例えば、SD1において現在時刻が「4月10日13時10分」であり、記録部27に記録されている静止画態様情報の「撮像タイミング情報」=「4月10日13時10分」に到達したものとされた場合、回答用端末装置201の処理部282は、記録部27の静止画態様情報の「画質情報」=「第2画質」を取得し、「第2画質」の静止画が撮像されるように撮像部24を制御して、当該撮像部24を用いて当該「第2画質」の静止画である「Is101」を撮像し、撮像した「静止画」=「Is101」を取得し、また、計時部26が計時する現在の日時である「4月10日13時10分」を示す情報を撮像時間情報として取得した上で、これらの取得した「静止画」=「Is101」及び「撮像時間情報」=「4月10日13時10分」に基づいて
図7の端末側回答関連情報における「試験中静止画情報」=「Is101(4月10日13時10分)」を格納する。
【0155】
=SD2の第2処理=
SD2の第2処理は、動画に関する処理であり、SD1において、現在時刻が動画の撮像タイミングに到達したものとされた場合(つまり、SD1において現在時刻が動画の撮像タイミングに合致したものとされた場合)に実行される処理であって、動画を撮像した上で、撮像した動画を取得して格納する処理である。
【0156】
SD2の第2処理について具体的には、回答用端末装置2の処理部282は、記録部27の動画態様情報の画質情報を取得し、取得した画質情報が特定する画質の動画が撮像されるように撮像部24を制御して、当該撮像部24を用いて当該画質の動画を連続撮像時間(例えば、30秒等)撮像し(つまり、調整部281が
図12のSC2で調整した撮像態様に基づいて動画を撮像し)、撮像した動画を取得し、また、計時部26が計時する現在の日時を示す情報を撮像時間情報として取得した上で、これらの取得した動画及び撮像時間情報に基づいて
図7の端末側回答関連情報における試験中動画情報を格納する。
【0157】
ここでは、例えば、SD1において現在時刻が「4月10日13時05分」であり、記録部27に記録されている動画態様情報の「撮像タイミング情報」=「4月10日13時05分」に到達したものとされた場合、回答用端末装置201の処理部282は、記録部27の動画態様情報の「画質情報」=「第2画質」を取得し、「第2画質」の動画が撮像されるように撮像部24を制御して、当該撮像部24を用いて当該「第2画質」の連続撮像時間(例えば、30秒等)にわたる動画である「Im101」を撮像し、撮像した「動画」=「Im101」を取得し、また、計時部26が計時する現在の日時である「4月10日13時05分」を示す情報を撮像時間情報として取得した上で、これらの取得した「動画」=「Im101」及び「撮像時間情報」=「4月10日13時05分」に基づいて
図7の端末側回答関連情報における「試験中動画情報」=「Im101(4月10日13時05分)」を格納する。
【0158】
=SD2の第3処理=
SD2の第3処理は、音声情報に関する処理であり、SD1において、現在時刻が動画の収音タイミングに到達したものとされた場合(つまり、SD1において現在時刻が動画の収音タイミングに合致したものとされた場合)に実行される処理であって、音声情報を収音した上で、収音した音声情報を取得して格納する処理である。
【0159】
SD2の第3処理について具体的には、回答用端末装置2の処理部282は、記録部27の音声態様情報の音質情報を取得し、取得した音質情報が特定する音質の音声情報が収音されるように収音部25を制御して、当該収音部25を用いて当該音質の音声情報を連続収音時間(例えば、30秒等)収音し(つまり、調整部281が
図12のSC2で調整した収音態様に基づいて音声情報を収音し)、収音した音声情報を取得し、また、計時部26が計時する現在の日時を示す情報を収音時間情報として取得した上で、これらの取得した音声情報及び収音時間情報に基づいて
図7の端末側回答関連情報における試験中音声情報を格納する。
【0160】
ここでは、例えば、SD1において現在時刻が「4月10日13時16分」であり、記録部27に記録されている音声態様情報の「収音タイミング情報」=「4月10日13時16分」に到達したものとされた場合、回答用端末装置201の処理部282は、記録部27の音声態様情報の「音質情報」=「第2音質」を取得し、「第2音質」の音声情報が収音されるように収音部25を制御して、当該収音部25を用いて当該「第2音質」の連続収音時間(例えば、30秒等)にわたる音声情報である「V101」を収音し、収音した「音声情報」=「V101」を取得し、また、計時部26が計時する現在の日時である「4月10日13時16分」を示す情報を収音時間情報として取得した上で、これらの取得した「音声情報」=「V101」及び「収音時間情報」=「4月10日13時16分」に基づいて
図7の端末側回答関連情報における「試験中音声情報」=「V101(4月10日13時16分)」を格納する。この後、
図18の試験中情報格納処理をリターンする。
【0161】
次に、
図10のSB10において回答用端末装置2の制御部28は、試験を開始するか否かを判定する。具体的には任意であるが、例えば、計時部26の計時結果に基づいて現在時刻を特定することができ、また、
図6の端末側試験関連情報の試験時間情報に基づいて試験の終了時刻を特定可能である点を考慮して、以下の処理を行う。
【0162】
詳細には、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した試験IDと同じ試験IDに関連付けられている試験時間情報を取得し、取得した試験時間情報に基づいてユーザが受ける試験の終了時刻を特定し、また、計時部26の計時結果に基づいて現在時刻を特定し、特定した現在時刻が前述の特定した終了時刻に到達していない場合(つまり、現在時刻が終了時刻よりも前の時刻である場合)、未だ試験中の時間であるので、試験を終了しないものと判定し(SB10のNO)、SB7に移行して前述の各処理を再度実行する。また、前述の特定した現在時刻が前述の特定した終了時刻に到達した場合(つまり、現在時刻が終了時刻移行の時刻になった場合)、既に試験の終了時刻になっているので、試験を終了するものと判定し(SB10のYES)、SB11に移行する。
【0163】
ここでは、例えば、回答用端末装置201の制御部28は、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した「試験ID」=「IDt001」と同じ試験IDに関連付けられている「試験時間情報」=「4月10日13時00分,60分間」を取得し、取得した「試験時間情報」=「4月10日13時00分,60分間」に基づいてユーザが受ける試験の「終了時刻」=「14時00分」を特定する。そして、計時部26の計時結果に基づいて特定される現在時刻が「14時00分」になった場合に、試験を終了するものと判定する。
【0164】
次に、
図10のSB11において回答用端末装置2の制御部28は、試験終了画面をディスプレイ23に表示する。
【0165】
===画面===
図19は、試験終了画面を例示した図である。「試験終了画面」とは、試験終了直後に表示される画面であり、
図19に示すように、例えば、時間表示欄41、終了案内情報55、終了ボタン画像63が表示されている画面である。終了案内情報55は、試験終了直後にユーザに案内する情報であり、例えば、試験が終了したことを通知する情報である。終了ボタン画像63は、ユーザが試験終了を確認した場合にタップされるボタン画像である。
【0166】
===処理===
図10のSB11の処理について具体的には任意であるが、例えば、試験終了画面を生成してディスプレイ23に表示する。ここでは、例えば、回答用端末装置201の制御部28は、
図19に示す試験終了画面を生成して表示する。そして、「ユーザA」は、当該画面を視認することにより、試験が終了したことを認識して、タッチパッド22を介して終了ボタン画像63をタップし、この後、SB12に移行する。
【0167】
次に、
図10のSB12において回答用端末装置2の制御部28は、端末側回答関連情報をサーバ装置1に送信する。具体的には任意であるが、例えば、
図7の端末側回答関連情報の各情報を取得し、取得した各情報を通信部21を介してサーバ装置1に送信する。一方、サーバ装置1の制御部13は、回答用端末装置2から送信された各情報を受信し、受信した各情報を
図3のサーバ側回答関連情報の各情報として格納する。
【0168】
ここでは、例えば、回答用端末装置201の制御部28は、
図7の端末側回答関連情報の各情報(
図7で具体的に図示されている情報)を取得してサーバ装置1に送信する。一方、サーバ装置1の制御部13は、回答用端末装置2から送信された情報を受信し、受信した情報を
図3のサーバ側回答関連情報における最上段の情報として格納する。これにて、試験処理を終了する。
【0169】
(試験結果の採点及び正当性の確認について)
前述の各処理を行うことにより、
図1のサーバ装置1におけるサーバ側回答関連情報DB122に
図3のサーバ側回答関連情報が格納されることになる。そして、試験の運営管理を行う管理者側では、任意の手法を用いて各ユーザの試験結果の採点及び正当性の確認を行う。
【0170】
採点について具体的には、
図3の試験IDを参照してユーザが受けた試験を特定し、特定した試験の正答情報と
図3の回答入力情報とを比較することにより、採点を行う。なお、当該採点については、コンピュータプログラム等を用いて自動的に行ってもよいし、あるいは、採点者による目視確認により行ってもよいし、これらを組み合わせて行ってもよい。
【0171】
正当性の確認について具体的には、
図3の試験中静止画情報、試験中動画情報、試験中音声情報に基づいて行う。例えば、
図5に示すように、撮像部24であるカメラがディスプレイ23の方に向けられているので、試験中は通常は常にユーザの顔が撮像部24によって撮像される状態となっており、
図3の試験中静止画情報における静止画及び試験中動画情報における動画には、試験を受けているユーザの顔が写っているために、当該静止画及び動画に写っている顔の向き又は視線等に基づいて、カンニングを行っていないという正当性を確認してもよい。また、
図3の試験前静止画情報における静止画は、受験票の写真に対応する画像であるので、当該静止画に写っている人物と、
図3の試験中静止画情報における静止画及び試験中動画情報における動画に写っている人物が相互に一致することを確認することにより、いわゆる替え玉受験を行っていないという正当性を確認してもよい。また、試験中音声情報における音声情報に基づいて、ユーザが音声での助言を試験中に受けていない(つまり、カンニングを行っていない)という正当性を確認してもよい。なお、これらの正当性の確認については、コンピュータプログラム等を用いて自動的に行ってもよいし、あるいは、人手により行ってもよいし、これらを組み合わせて行ってもよい。
【0172】
このようにして、各ユーザが自宅で試験を受ける場合であっても、効率的且つ公正に試験を運営することが可能となる。
【0173】
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、ユーザの試験に関する正当性を確認するための確認用画像を撮像することにより、例えば、試験中にユーザが不正行為(一例としては、顔の方向や視線をずらして参考書を参照しながら回答する行為等)を行っていないことを確認することができるので、試験を公正に実施することが可能となる。また、空き容量に基づいて撮像態様を調整することにより、例えば、記録部27の空き容量が比較的少ない場合であっても確認用画像を確実に格納することができるので、試験を公正に実施することが可能となる。
【0174】
また、試験中のユーザの動画又は静止画を確認用画像として撮像することにより、例えば、静止画によりユーザの所定のタイミングでの顔の向き又は視線を確認したり、動画にてユーザの動作を確認したりすることができるので、試験をより公正に実施することが可能となる。
【0175】
また、確認用画像の画質、撮像回数、又は撮像タイミングを調整することにより、例えば、空き容量の多少に関わらず、ユーザの試験に関する正当性を確認するために適した確認用画像を撮像することが可能となる。
【0176】
また、ユーザの試験に関する正当性を確認するための確認用音声情報を収音することにより、例えば、試験中にユーザが音声に関する不正行為(一例としては、周辺から音声にて助言を受けながら回答する行為等)を行っていないことを確認することができるので、試験をより公正に実施することが可能となる。
【0177】
また、空き容量に基づいて収音態様を調整することにより、例えば、記録部27の空き容量が比較的少ない場合であっても確認用音声情報を確実に格納することができるので、試験を公正に実施することが可能となる。
【0178】
また、確認用音声情報の音質、収音回数、又は収音タイミングを調整することにより、例えば、空き容量の多少に関わらず、ユーザの試験に関する正当性を確認するために適した確認用音声情報を収音することが可能となる。
【0179】
また、試験問題に対するユーザの回答を入力するタッチパッド22を備えることにより、例えば、少なくとも試験問題に対する回答を入力する回答用端末装置2を用いて、ユーザの試験に関する正当性を確認することが可能となる。
【0180】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0181】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
【0182】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。本出願における「システム」とは、複数の装置によって構成されたものに限定されず、単一の装置によって構成されたものを含む。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、サーバ装置1の一部の機能を回答用端末装置2又は問題用端末装置3に設けてもよいし、あるいは、回答用端末装置2又は問題用端末装置3の一部の機能をサーバ装置1に設けてもよい。また、各装置のDBのデータ構造を任意に変更してもよい。
【0183】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0184】
(回答用端末装置と問題用端末装置について)
また、上記実施の形態では、問題を問題用端末装置3に表示し、回答を回答用端末装置2に入力する場合について説明したが、これらに限らない。例えば、問題の表示及び回答の入力を1個の端末装置(例えば、回答用端末装置2又は問題用端末装置3)で行うように構成してもよい。なお、パーソナルコンピュータを試験用端末相違として用いることにより、問題の表示及び回答の入力の両方を、当該パーソナルコンピュータを用いて行えるように構成してもよい。
【0185】
(情報送信のタイミングについて)
また、上記実施の形態では、
図10のSB12において
図7の端末側回答関連情報の各情報を送信する場合について説明したが、各情報を送信するタイミングは任意であり、例えば、
図10のSB8で回答入力情報を格納する度に、当該回答入力情報を送信してもよいし、あるいは、
図18のSD2において試験中情報を格納する度に、当該試験中情報を送信してもよい。このように、各情報を相互に異なるタイミングで送信することにより、試験終了直後の通信負荷を軽減させることが可能となる。
【0186】
(時間の管理について)
また、上記実施の形態では、試験の時間を回答用端末装置2側で管理する場合について説明したが、これに限らない。例えば、
図7の端末側回答関連情報における開封時間情報を格納したタイミングで、当該開封時間情報をサーバ装置1に送信し、サーバ装置1側でユーザによる試験の時間を管理するように構成してもよい。この場合、開封時間情報が特定する時間を、試験の開始時刻とみなして管理してもよい。
【0187】
(撮像態様及び収音態様の決定について)
また、上記実施の形態の
図12のSC2では、
図13の態様決定用テーブル情報に基づいて、撮像態様及び収音態様を決定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、任意の手法で決定することにより、画質が比較的高い静止画又は動画と、画質が比較的低い静止画又は動画をランダムに撮像するように撮像態様を決定してもよいし、あるいは、比較的画質が低い動画を撮像し、任意のタイミングで比較的画質が高い静止画を撮像するように、撮像態様を決定してもよい。また、収音態様についても同様に構成してもよいし、静止画、動画、及び音声情報を任意に組み合わせて、これらの情報の合計量が所定の情報量となるように構成してもよい。
【0188】
(試験開始画面について)
また、
図15の試験開始画面を表示する限度時間を定めてもよい。例えば、限度時間を30分に定めて、SB6において回答用端末装置2の制御部28は、試験開始画面の表示し、この後、計時部26の計時結果に基づいて、試験開始画面の表示を開始してからの経過時間を特定し、前述の所定操作(例えば、
図15の試験開始画面の次の画面を表示されるための操作であり、一例としては、フリック又はスワイプ操作等)が行われずに、当該特定した経過時間が限度時間を超えた場合に、試験への遅刻扱いと、試験処理を終了してもよい。なお、この場合、ディスプレイ23に遅刻扱いとした旨のメッセージ(例えば、「遅刻となり、試験を受けられませんでした」等のメッセージ)を表示してもよい。なお、
図11の試験ID入力画面を表示した場合も同様にして、遅刻扱いとする概念を適用してもよい。
【0189】
(問題の表示について)
また、上記実施の形態において、
図10のSB6において
図15の試験開始画面に表示されたパスワード(問題開封用パスワード情報)を用いて問題情報を開封することにより、問題用端末装置3のディスプレイ33に問題を表示する処理において、問題の視認性又は不正行為防止の観点を考慮して、任意の技術を採用してもよい。例えば、問題用端末装置3に対して、外部情報にアクセスする機能(例えば、いわゆるブラウザを用いてWEBサイトを検索して、任意の情報を表示する機能等)が設けられている場合、試験中は当該機能をオフして外部情報に基づいて不正行為が行われることを防止してもよい。具体的な実装手法は任意であるが、例えば、問題用端末装置3の制御部35が、ディスプレイ33に問題を表示している際中は、ブラウザを起動する命令が入力されたとしても、当該命令を無視して何らの制御を行わない(つまり、外部情報にアクセスする機能をオフする)ように構成してもよい。また、例えば、問題用端末装置3の制御部35が、ディスプレイ33に問題を全画面表示で固定して表示するように制御して、ブラウザを起動するアイコンを隠すことにより当該アイコンを操作不可能にし、試験中はブラウザが利用できない(つまり、外部情報にアクセスする機能をオフする)ように構成してもよい。なお、後者の場合、不正防止及び視認性向上の両方を実現することが可能となる。また、後者の場合においては、例えば、試験終了後のタイミング(一例としては、
図10のSB10において試験を終了するものと判定(SB10のYES)した後の任意のタイミング)に、回答用端末装置2が問題用端末装置3に対して試験終了信号を送信し、問題用端末装置3は、当該試験終了信号を受信した場合に、ブラウザを起動する命令を無視する制御、及び問題を全画面表示で固定する制御を終了することにより、外部情報にアクセスする機能をオンして復帰させてもよい。
【0190】
(試験終了について)
また、
図10の任意のステップを省略してもよい。例えば、SB10〜SB12を省略して、ユーザが自己の判断で試験を終了して、所定操作を行うことにより、端末側回答関連情報を送信するように構成してもよい。なお、この場合、ユーザによる所定操作が行われるまで、SB7〜SB9の処理が繰り返し実行されるように構成してもよい。このように構成する場合、試験終了時刻を終了した後にユーザが回答を行う可能性も考慮されるので、公平性を保つ観点から、制御部28が、ユーザが回答を入力した時刻を記録し、当該時刻が試験の制限時間内に該当する場合にのみ、入力された回答を有効な回答して採点の対象としてもよい。
【0191】
(残り時間の表示について)
また、
図16又は
図17の回答入力画面における時間表示欄41の情報と共に、あるいは、時間表示欄41の情報の代わりに、試験の残り時間(つまり、現在時刻から試験の終了時刻までの時間)を表示するように構成してもよい。なお、この残り時間の表示は任意であるが、例えば、「30分」、「29分」等のテキスト情報として表示してもよいし、あるいは、時間の長さに対応するバー画像を表示し、残り時間が減少するに従ってバー画像の長さを短くすることにより、残り時間を直観的に把握させるように構成してもよい。
【0192】
(リアルタイムの警告について(その1))
また、実施の形態の「(試験結果の採点及び正当性の確認について)」で説明した正当性の確認を行う機能を、回答用端末装置2の制御部28の機能として実装した上で、試験中に
図7の試験中静止画情報、試験中動画情報、及び試験中音声情報等を参照して、正当性の確認ができない場合、あるいは、不正行為の疑いがある場合又は不正行為である可能性が比較的高い場合、ユーザに対して警告を出力したり、あるいは、試験を強制終了して不正行為があったものとして取り扱ったりしてもよい。
【0193】
(リアルタイムの警告について(その2))
また、上述の「(リアルタイムの警告について(その1))」に記載の技術を任意に応用してもよい。例えば、回答用端末装置2の制御部28が、撮像部24であるカメラが現在捉えている対象の画像(任意のフレームレートの画像)について、所定の画像認識処理(例えば、予め行われる機械学習により生成されたモデルを用いて行う画像認識処理、あるいは、他の公知の画像認識処理等)を行うことにより、回答用端末装置2を用いて試験を受けているユーザに対して警告を行うべき警告対象状態(例えば、ユーザの姿が撮像部24であるカメラの枠から外れて、当該撮像部24で撮像する画像にユーザが写らなくなった状態が所定時間(例えば、5秒等)以上超えた状態、あるいは、ユーザの顔又は視線が、不正行為を疑われる可能性がある方向に向けられている状態等の予め定められた状態)を検出可能となるように構成する。
【0194】
そして、回答用端末装置2の制御部28が、前述の警告対象状態を検出した場合に、ユーザに対してディスプレイ23に警告対象状態が検出されたことを示す警告情報を表示することにより、ユーザに対して警告を出力するように構成してもよい。なお、この警告を出力する処理と共に又は当該処理の代わりに、回答用端末装置2の制御部28が、前述の警告対象状態を検出した場合に、当該警告対象状態を検出する場合における所定の画像認識処理で処理の対象となった画像を取得し、取得した画像を確認用画像として記録部27に記録し、任意のタイミングで当該格納した確認用画像をサーバ装置1に送信するように構成してもよい。なお、ここでの警告対象状態を検出する場合における所定の画像認識処理で処理の対象となった画像については、1個の画像に基づいて警告対象状態が検出された場合には、当該1個の画像を静止画として取得して記録してもよいし、あるいは、連続する複数の画像に基づいて警告対象状態が検出された場合には、当該連続した複数の画像を動画として取得して記録してもよい。
【0195】
なお、ここで記載の処理を採用する場合、前述の所定の画像認識処理を行う場合、回答用端末装置2の記録部27に記録されている静止画態様情報又は動画態様情報に含まれる画質情報が示す画質にて、撮像するように構成してもよいし、あるいは、予め定められた所定の画質にて撮像するように構成してもよい。また、ここで記載した処理については、処理部282が実行するもと解釈してもよい。
【0196】
(情報送信の時間確保について)
また、
図10のSB12において情報が全て送信されるまでの時間(例えば、試験終了から3分〜5分後までの時間等)、通信状態を維持する必要がある点を考慮して、ディスプレイ23に「回答送信中です」又は「回答回収中です」等のメッセージを表示し、通信状態の維持を促すように構成してもよい。
【0197】
(試験中情報について)
また、上記実施の形態では、試験中情報として静止画、動画、及び音声情報を取得して格納する場合について説明したが、これに限らず、これらの内の任意の1個のみの情報、又は2個のみの情報を用いてもよい。
【0198】
また、回答用端末装置2の記録部27における空き容量に応じて、試験中情報として取得して格納する情報の種類を調整してもよい。具体的には任意であるが、例えば、調整部281が、記録部27における空き容量に基づいて、試験中情報として用いる情報を調整してもよい。詳細には、記録部27における空き容量が「600」未満である場合には、調整部281は、静止画、動画、又は音声情報の内の1個のみを試験中情報として用いることに決定し、また、当該空き容量が「600」以上〜「700」未満である場合には、静止画、動画、又は音声情報の内の2個のみを試験中情報として用いることに決定し、また、当該空き容量が「700」以上である場合には、静止画、動画、又は音声情報の全てを試験中情報として用いることに決定してもよい。そして、決定した試験中情報を用いて、実施の形態で説明した各処理を行うように構成してもよい。
【0199】
(回答用端末装置の配置について)
また、試験中において、試験に関する正当性を確認するために、回答用端末装置2の撮像部24にてユーザの顔を撮像する必要があり、撮像部24をユーザの顔に向けておく必要があるので、限定するものではないが、例えば、当該回答用端末装置2をユーザが手にもって用いてもよいが、当該回答用端末装置2を所定の位置に固定して用いることが望ましい。
【0200】
(連動について)
また、スマートフォンのボタンをクリックすると認証されてパソコン(パーソナルコンピュータ)画面に問題が表示される等、回答用端末装置2のスマートフォンと問題表示のパソコンが連動するように構成してもよい。
【0201】
(試験中の電話について)
また、回答用端末装置2としてスマートフォンを用いる場合、試験中に電話機能を任意の手法でオフして、試験中に電話がかかってこないように設定してもよい。
【0202】
(アクセスの制限について)
また、上記実施の形態において、同じユーザとして複数の試験用端末装置において相互に同じタイミングで
図10の試験処理が行われることを防止する技術を採用してもよい。具体的な内容は任意であるが、例えば、回答用端末装置2各々の記録部27に対して、回答用端末装置2自身を一意に識別するための端末IDが設定されて記録されていることとし、試験処理を実行する前の任意のタイミングに、ユーザが任意の操作を行うことにより、ユーザ自身が試験で用いる回答用端末装置2の端末ID及び当該ユーザのユーザ情報(例えば、氏名及び生年月日を示す情報)を、サーバ装置1に送信して記録部12に試験用アカウント情報として記録する。
【0203】
そして、
図10の試験処理を起動する場合に、回答用端末装置2が、当該回答用端末装置2を用いて試験を受けるユーザのユーザ情報(例えば、
図9のSA1で格納したユーザ情報、あるいは、ユーザによる所定操作によって入力されたユーザ情報)を取得し、また、記録部27に記録されている端末IDを取得した上で、取得したユーザ情報及び端末IDをサーバ装置1に送信する。この後、サーバ装置1の制御部13は、当該ユーザ情報及び端末IDを受信し、当該受信したユーザ情報及び端末IDの組み合わせが記録部12に試験用アカウント情報として記録されているか否かに基づいて以下の処理を行う。例えば、記録されている場合、許可信号を回答用端末装置2に送信することにより、
図10の試験処理を起動させ、一方、記録されていない場合、禁止信号を回答用端末装置2に送信することにより、
図10の試験処理の起動を禁止して当該試験処理を実行できなくなるように処理してもよい。なお、試験処理を実行できなくなるように処理する場合、「別の端末からログインがありました」等の警告メッセージをディスプレイ23に表示してもよい。
【0204】
(開封用パスワード情報について)
また、上記実施の形態においては、開封用パスワード情報を用いて、問題用端末装置3に記録されている問題情報の問題を開封する場合について説明したが、これに限らない。例えば、開封用パスワード情報のユーザによる入力を行わずに、サーバ装置1との連携により所定のタイミング(例えば、試験開始のタイミング)に問題情報の問題が自動的に開封される技術を採用してもよい。
【0205】
具体的な内容は任意であるが、例えば、
図10のSB5の判定において試験を開始するものと判定(SB5のYES)した直後に、回答用端末装置2がサーバ装置1との間の通信を行って、当該サーバ装置1の
図2のサーバ側試験関連情報における、SB2で格納した試験IDと同じ試験IDに関連付けられている問題開封用パスワード情報を取得し、取得した問題開封用パスワード情報を問題用端末装置3に送信し、問題用端末装置3の制御部35が、当該問題開封用パスワード情報を受信して、当該受信した問題開封用パスワード情報を用いて問題情報の問題を開封するように構成してもよい。又は、例えば、サーバ装置1との連携を行わずに、例えば、
図10のSB5の判定において試験を開始するものと判定(SB5のYES)した直後に、
図6の端末側試験関連情報を参照して、SB2で格納した試験IDと同じ試験IDに関連付けられている問題開封用パスワード情報を取得し、取得した問題開封用パスワード情報を問題用端末装置3に送信することにより、前述の場合と同様にして、問題を開封するように構成してもよい。又は、例えば、試験開始時に、問題用端末装置3に「この端末からのアクセスはあなたですか?」等の試験を受けるユーザに問い合わせを行い、「YES」ボタンのタップ操作を受け付けた場合に、自動的に問題が開封されるように構成してもよい。
【0206】
(通信容量について)
また、契約している通信容量の制限を超過する場合を想定して、以下のように処理してもよい。例えば、
図10のSB12において、
図7の端末側回答関連情報における各情報をサーバ装置1に送信する場合に、スマートフォンである回答用端末装置2の契約上の通信容量の制限から途中で通信不可となる可能性を想定し、各情報に対して、送信する優先順位を設定し、設定した優先順位に基づいて各情報送信してもよい。例えば、ユーザ情報及び回答入力情報を最初に送信し、次に、試験中情報(試験中静止画情報、試験中動画情報、及び試験中音声情報の内の情報量が最も少なくなる可能性が高い情報、あるいは、これらの内の予め先に送信するものと定められている情報)を送信し、この後に、残りの情報を送信するように構成してもよい。そして、
図7の端末側回答関連情報における各情報をサーバ装置1に送信している際中に、通信不可となった場合、ディスプレイ23に未送信の情報が存在することを通知するメッセージ(例えば、「試験に関連する情報の送信中に通信が遮断されました。未送信の情報ありますので、24時間以内に、通信を復旧してください」等のメッセージ)を表示してもよい。そして、このメッセージを視認したユーザが、任意の手法(例えば、通信を復旧するための追加料金を支払う等の手法)で通信を復旧した場合に、前述の未送信の情報が送信されるように構成してもよい。また、例えば、前述の未送信の情報のみ、又は、未送信の情報を含む
図7の端末側回答関連情報における各情報を、自己の他の端末装置(例えば、パーソナルコンピュータ等)を用いて、光通信等のインターネット回線を介して送信することとしてもよい。なお、ここで説明したように、通信不可となった場合には、後のタイミング(例えば、24時間以内の任意のタイミング)に
図7の端末側回答関連情報を送信する必要があるので、情報セキュリティ確保の観点から、当該の端末側回答関連情報の全て又は一部の情報を、暗号化された形式で格納することとしてもよい。
【0207】
(問題形式について)
上記実施の形態では、試験の問題がいわゆる多肢選択試験に対応する形式である場合について説明したが、これに限らない。例えば、試験の問題は、多肢選択試験に対応する形式以外の任意の形式であってもよく、一例としては、文字にて回答を行ういわゆる記述式試験の形式であってもよく、あるいは、口頭にて回答を行うスピーキング試験の形式であってもよい。そして、記述式試験の形式である場合、ユーザに対して、タッチパッド22を介して回答用の文字情報を入力して回答させるように構成してもよく、また、スピーキング試験の形式である場合、ユーザに対して、収音部25であるマイクを介して回答用の音声情報を入力して回答させるように構成してもよい。
【0208】
(一時停止部について(その1))
また、ユーザが試験中に生理現象等に基づいて、所定の場合(例えば、試験中に尿意又は便意を感じてトイレに訪れる場合等)に試験から一時的に離れることも考えられるが、このようなことを想定して、一時停止部を設けてもよい。
【0209】
「一時停止部」とは、ユーザが試験中に当該試験から一時的に離れることに関する処理を行う一時停止手段であり、例えば、少なくとも確認用画像の撮像の停止、又は、確認用音声情報の収音の停止の何れか一方を行う手段である。この一時停止部の実装手法は任意であるが、例えば、回答用端末装置2の制御部28の機能として実装してもよい。
【0210】
具体的には、例えば、回答用端末装置2の一時停止部は、タッチパッド22を介して行われるユーザによる一時停止操作であって、試験から一時的に離れる場合に行われる当該一時停止操作(例えば、タッチパッド22を介して所定操作(例えば、二本指でのタップ操作等)を行った場合に、ディスプレイ23に「一時停止」ボタン及び「再開」ボタンが表示されることとし、この「一時停止」ボタンをタップする操作等)を受け付けた場合に、確認用画像の撮像の停止及び確認用音声情報の収音の停止を行う。詳細には、例えば、一時停止操作を受け付けた場合、後述する再開操作が行われるまでの間(つまり、ユーザが試験から離れている間)、
図10の試験処理におけるSB9をスキップして試験中情報格納処理を実行しないことにより、確認用画像の撮像の停止及び確認用音声情報の収音の停止を行ってもよい。又は、例えば、一時停止操作を受け付けた場合、後述する再開操作が行われるまでの間、単に撮像部24の動作をオフ(つまり、動作しないように制御)し、また、単に収音部25の動作をオフすることにより、確認用画像の撮像の停止及び確認用音声情報の収音の停止を行ってもよい。
【0211】
次に、回答用端末装置2の一時停止部は、タッチパッド22を介して行われるユーザによる再開操作であって、一時的に離れた試験に復帰する場合に行われる当該再開操作(例えば、前述したように、タッチパッド22を介して所定操作(例えば、二本指でのタップ操作等)を行った場合に、ディスプレイ23に「一時停止」ボタン及び「再開」ボタンが表示されることとし、この「再開」ボタンをタップする操作等)を受け付けた場合に、確認用画像の撮像の復帰(再開)及び確認用音声情報の収音の復帰(再開)を行う。詳細には、例えば、再開操作を受け付けた場合、
図10の試験処理におけるSB9をスキップせずに、「一時停止」ボタンがタップされる前と同様に、試験中情報格納処理を実行することにより、確認用画像の撮像の復帰(再開)及び確認用音声情報の収音の復帰(再開)を行ってもよい。また、例えば、再開操作を受け付けた場合、単に撮像部24の動作をオン(つまり、動作するように制御)し、また、単に収音部25の動作をオンすることにより、確認用画像の撮像の復帰(再開)及び確認用音声情報の収音の復帰(再開)を行ってもよい。
【0212】
(一時停止部について(その2))
また、上述の「(一時停止部について(その1))」で説明した「一時停止部」を設ける場合、試験から一時的に離れて、確認用画像に写らない場所又は確認用音声情報にて音声が収音されない場所において、ユーザが、試験から離れる前に行った回答に関して、任意の手法(例えば、参考書を参照する手法、あるいは、他の端末装置等を用いてインターネットを介して情報を検索する手法等)で不正に情報を把握した上で、試験に復帰した後に当該回答を修正する不正行為を防止するために、以下の処理を行うように構成してもよい。具体的には、例えば、ユーザが試験から一時的に離れる場合、当該離れる前までにユーザが入力した情報を、復帰後に修正不可能となるように構成してもよい。
【0213】
より具体的には、例えば、回答用端末装置2の制御部28が、ユーザによる前述の一時停止操作を受け付けた場合に、
図7の端末側回答関連情報における回答入力情報の内の、既に格納されている情報各々(つまり、ユーザが試験から一時的に離れる前までに入力した回答を示す情報各々)に対して、修正不可能であることを示す情報である「(不可)」を関連付けて格納する。ここでは、例えば、
図7の例では、「Q1:1」、「Q2:4」、「Q3:2」が格納されているが、この場合、「Q1:1(不可)」、「Q2:4(不可)」、「Q3:2(不可)」となるように、各々に対して「(不可)」を関連付けて格納する。
【0214】
そして、回答用端末装置2の制御部28が、ユーザによる前述の再開操作を受け付けた場合において、
図10のSB8で説明したように、ユーザの操作によって、回答選択肢情報及び設問番号情報が入力された場合に、当該入力された回答選択肢情報及び設問番号情報が「(不可)」が関連付けられている情報に対応する情報である場合、当該入力された回答選択肢情報及び設問番号情報は、試験から一時的に離れる前に入力された回答に関する情報であり、不正行為防止の観点から編集しないものと判断し、当該入力された情報については
図7の回答入力情報としては格納しないこととする。なお、ユーザが試験から離れる前に入力した回答については修正を試みる操作を行った場合、「試験から離れる前に入力した回答については、修正できません」等のメッセージをディスプレイ23に表示することにより、試験から離れる前に入力した回答については修正できない旨をユーザに通知してもよい。また、一方、ユーザの操作によって、回答選択肢情報及び設問番号情報が入力された場合に、当該入力された回答選択肢情報及び設問番号情報が「(不可)」が関連付けられていない情報に対応する情報である場合、実施の形態で説明した場合と同様の処理を行うこととする。
【0215】
(一時停止部について(その3))
また、上述の「(一時停止部について(その2))」で説明した技術を採用する場合において、例えば、ユーザが、未だ回答を行っていない問題を事前に確認した上で、試験から一時的に離れて、確認用画像に写らない場所又は確認用音声情報にて音声が収音されない場所において、前述の任意の手法で不正に情報を把握し、試験に復帰した後に当該回答を行う不正行為を防止するために、以下の処理を行うように構成してもよい。具体的に、例えば、試験から一時的に離れる場合、未だ回答を行っていない問題の内の復帰後に回答可能となる問題を、試験から一時的に離れる前は確認できなくなるように構成してもよい。
【0216】
より具体的には、例えば、まず、回答用端末装置2及び問題用端末装置3との間で通信を行って、回答用端末装置2の制御部28が、問題用端末装置3に自動的に問題を表示するように構成する。詳細には、例えば、
図16及び
図17に例示するように、回答入力画面に所定個数(例えば、2個等)の設問に対する回答を入力するための回答入力欄61が表示されることに着目して、回答用端末装置2の制御部28が、ディスプレイ23に現在表示されている該回答入力欄61に表示される欄に対応する問題(
図16の例では、1番の設問番号の設問、及び2番の設問番号の設問に対応する問題)を表示させるための問題表示用信号を、問題用端末装置3に送信することとし、当該問題用端末装置3の制御35部は、問題表示用信号を受信し、受信した当該問題表示用信号にて表示させるものとされている問題を、当該問題用端末装置3のディスプレイ33に表示するように構成してもよい。ここでは、例えば、回答用端末装置2に
図16の回答入力画面が表示されている場合、問題用端末装置3には、1番の設問番号の設問、及び2番の設問番号の設問に対応する問題のみが表示されることになり、また、
図17の回答入力画面が表示されている場合、問題用端末装置3には、15番号の設問番号の設問、及び16番の設問番号の設問に対応する問題のみが表示されることになる。そして、更に、
図16等の回答入力欄61に対応する問題に対する回答を行った場合にのみ、進むボタン画像62をタップすることにより、次の設問を回答するための欄が表示されるように構成することにより、問題用端末装置3に表示される問題に対する回答については全て回答済となるようにしてもよい。
【0217】
このように構成することにより、問題用端末装置3に表示される問題に対する回答については全て回答済となるので、前述(「(一時停止部について(その2))」)の通り、試験から一時的に離れた後の復帰後に修正不可能となる。すなわち、未だ回答を行っていない問題の内の、試験から一時的に離れた後の復帰後に回答可能となる問題を、試験離れる前に確認して、復帰後に当該問題に対する回答を行うことができなくなり、前述の不正行為を防止することが可能となる。
【0218】
また、回答用端末装置2の制御部28は、前述の一時停止操作を受け付けた後に、前述の再開操作を受け付けた場合、一時停止操作を受け付ける前までの回答については修正できないので、一時停止操作を受け付ける前までに入力された回答に対応する設問番号の設問の次の設問に対する回答を入力するための情報を、回答入力画面の回答入力欄61に表示すると共に、当該回答入力欄61に表示されている情報に対応する問題(つまり、一時停止操作を受け付けた場合に表示されていた設問の次に表示するべき設問)を、問題用端末装置3のディスプレイ33に表示するように構成してもよい。
【0219】
(一時停止部について(その4))
また、上述の「(一時停止部について(その3))」で説明した不正行為を防止する処理を、他の任意の処理にて実現してもよい。例えば、試験において出題される複数の設問を、複数のグループ(例えば、4個等のグループであり、一例としては「第1グループ」〜「第4グループ」)に分けて、各グループ各々に属する設問に対して全て回答したタイミングのみで、試験から一時的に離れることを許可する運用を想定して以下の処理を行うように構成してもよい。
【0220】
具体的には、例えば、回答用端末装置2の制御部28は、任意の手法(例えば、ユーザからの自己が回答する設問が所属するグループを示す情報を受信し、受信した当該情報に基づいて特定する手法、あるいは、予め定められている順序でグループを特定する手法等)を用いて、現在ユーザに回答させる設問のグループを特定し、特定したグループに所属する設問のみが問題用端末装置3に表示可能となるように制御し、ユーザが「一時停止」ボタンをタップして一時停止操作を受け付けた場合に、「(一時停止部について(その2))」で説明した処理と同様な処理を行って、「一時停止」ボタンをタップする前までにユーザが入力した情報を、復帰後に修正不可能とする。この後に、回答用端末装置2の制御部28は、ユーザが「再開」ボタンをタップして再開操作を受け付けた場合に、前述の4個のグループの内の未だユーザが回答を行っていないグループを特定し、特定したグループに所属する設問のみが問題用端末装置3に表示可能となるように制御するように構成してもよい。なお、回答用端末装置2の制御部28は、一時停止操作及び再開操作を受け付けない場合において、ユーザが別なグループに所属する設問に対して回答する場合に行われる他のグループを指定する操作(例えば、他のグループを指定するためのグループ指定用ボタンをタップする操作)等を受け付けた場合に、当該指定されたグループに所属する設問のみが問題用端末装置3に表示可能となるように制御するように構成してもよい。
【0221】
(一時停止部について(その5))
また、試験から一時的に離れる時間に応じて、試験を受けているユーザを試験失格として取り扱うように構成してもよい。具体的には、例えば、回答用端末装置2の制御部28は、一時停止操作を受け付けた後に、所定時間(例えば、10分等)以内に再開操作を受けなかった場合に、ユーザについては試験失格として、
図7の回答入力情報に対して試験失格であることを示す情報を格納してもよく、あるいは、ディスプレイ23に対して「試験から離れた時間が長すぎたために、失格になりました」というメッセージ情報を表示して、ユーザに対して失格になったこと通知してもよい。
【0222】
(その他について)
また、上記実施の形態で説明した技術を、試験以外の任意の対象に適用してもよく、例えば、オンライン診療等に適用してもよい。また、英語の試験や質疑応答の試験に適用する場合、問題は文字ではなく音声であってもよい。
【0223】
また、上記実施の形態では、問題と回答を別端末で表示する場合において、問題文と選択肢を分離し、問題文は問題用端末装置3で表示するが、その選択肢は問題文になく、回答用端末装置2側に、選択肢を表示することになる。これにより、替え玉を用意した場合でも、問題文のみでは回答の選択肢がなく、回答用端末装置2をのぞき込まない限り、回答のアドバイスができなくなる。よって、不正行為を確実に防止することが可能となる。
【0224】
また、問題の出題順のパターンを例えば4パターン用意(あるいは完全にランダムにしても良い)してもよい。この場合、その場にいない人とチャット等でやりとりしても、例えば,Aパターンの第1問とBパターンの第2問は答えが違うので、回答を上から、1、1、1、4、5と送信しても、それが正解と一致することとはならないことで、不正を可及的に防止することが可能となる。
【0225】
(適用について)
また、上記実施の形態においては、試験用端末装置、試験用システム、及び試験用プログラムを用いて自宅で試験を受ける場合について説明したが、例えば、前述のように自宅以外で試験を受ける場合に適用してもよい。この場合は、例えば、受検者を所定の試験会場に集めて、当該試験会場内で試験用端末装置を各受検者に対して貸し出し、当該貸し出された試験用端末装置を用いて各受検者が試験を受ける運用としてもよい。すなわち、所定の試験会場で行われるいわゆるCBT(Computer Based Testing)的な運用に適用してもよい。
【0226】
(処理手段について)
また、上述の各説明において、処理主体が明記されていない処理については、各装置の制御部が処理を行っているものと解釈してもよい。
【0227】
(運用について)
また、試験中に正当性を確認するために、撮像又は収音することになるので、必要に応じてユーザに対して、撮像又は収音について事前に同意を得ることとしてもよい。
【0228】
(組み合わせについて)
また、上記実施の形態及び変形例の特徴を任意に組み合わせてもよい。
【0229】
(付記)
付記1の試験用端末装置は、対象者が試験を受けるために用いる試験用端末装置であって、試験中の前記対象者の確認用画像であって、前記対象者の試験に関する正当性を確認するための前記確認用画像を撮像するための撮像手段と、前記撮像手段が撮像した前記確認用画像を格納する格納手段と、前記格納手段における情報を格納可能な残りの容量である空き容量に基づいて、前記撮像手段による撮像態様を調整する調整手段と、前記調整手段が調整した前記撮像態様に基づいて、前記撮像手段に前記確認用画像を撮像させる処理手段と、を備える。
【0230】
付記2の試験用端末装置は、付記1に記載の試験用端末装置において、前記撮像手段は、試験中の前記対象者の動画又は静止画を、前記確認用画像として撮像する。
【0231】
付記3の試験用端末装置は、付記1又は2に記載の試験用端末装置において、前記調整手段は、前記確認用画像の画質、前記確認用画像の撮像回数、又は前記確認用画像の撮像タイミングを、前記撮像態様として調整する。
【0232】
付記4に記載の試験用端末装置は、付記1から3の何れか一項に記載の試験用端末装置において、試験中の前記対象者の周囲における確認用音声情報であって、前記対象者の試験に関する正当性を確認するための前記確認用音声情報を収音するための収音手段、を備え、前記格納手段は、前記収音手段が収音した前記確認用音声情報を格納する。
【0233】
付記5の試験用端末装置は、付記4に記載の試験用端末装置において、前記調整手段は、前記空き容量に基づいて、前記収音手段による収音態様を調整し、前記処理手段は、前記調整手段が調整した前記収音態様に基づいて、前記収音手段に前記確認用音声情報を収音させる。
【0234】
付記6の試験用端末装置は、付記5に記載の試験用端末装置において、前記調整手段は、前記確認用音声情報の音質、前記確認用音声情報の収音回数、又は前記確認用音声情報の収音タイミングを、前記収音態様として調整する。
【0235】
付記7の試験用端末装置は、付記1から6の何れか一項に記載の試験用端末装置において、試験問題に対する前記対象者の回答を入力する入力手段、を備える。
【0236】
付記8の試験用システムは、対象者が試験を受けるために用いる試験用システムであって、試験中の前記対象者の確認用画像であって、前記対象者の試験に関する正当性を確認するための前記確認用画像を撮像するための撮像手段と、前記撮像手段が撮像した前記確認用画像を格納する格納手段と、前記格納手段における情報を格納可能な残りの容量である空き容量に基づいて、前記撮像手段による撮像態様を調整する調整手段と、前記調整手段が調整した前記撮像態様に基づいて、前記撮像手段に前記確認用画像を撮像させる処理手段と、を備える。
【0237】
付記9の試験用プログラムは、対象者が試験を受けるために用いる試験用プログラムであって、コンピュータを、試験中の前記対象者の確認用画像であって、前記対象者の試験に関する正当性を確認するための前記確認用画像を撮像するための撮像手段と、前記撮像手段が撮像した前記確認用画像を格納する格納手段と、前記格納手段における情報を格納可能な残りの容量である空き容量に基づいて、前記撮像手段による撮像態様を調整する調整手段と、前記調整手段が調整した前記撮像態様に基づいて、前記撮像手段に前記確認用画像を撮像させる撮像制御手段と、として機能させる。
【0238】
(付記の効果)
付記1に記載の試験用端末装置、付記8に記載の試験用システム、及び付記9に記載の試験用プログラムによれば、対象者の試験に関する正当性を確認するための確認用画像を撮像することにより、例えば、試験中に対象者が不正行為(一例としては、顔の方向や視線をずらして参考書を参照しながら回答する行為等)を行っていないことを確認することができるので、試験を公正に実施することが可能となる。特に、空き容量に基づいて撮像態様を調整することにより、例えば、格納手段の空き容量が比較的少ない場合であっても確認用画像を確実に格納することができるので、試験を公正に実施することが可能となる。
【0239】
付記2に記載の試験用端末装置によれば、試験中の対象者の動画又は静止画を確認用画像として撮像することにより、例えば、静止画により対象者の所定のタイミングでの顔の向き又は視線を確認したり、動画にて対象者の動作を確認したりすることができるので、試験をより公正に実施することが可能となる。
【0240】
付記3に記載の試験用端末装置によれば、確認用画像の画質、撮像回数、又は撮像タイミングを調整することにより、例えば、空き容量の多少に関わらず、対象者の試験に関する正当性を確認するために適した確認用画像を撮像することが可能となる。
【0241】
付記4に記載の試験用端末装置によれば、対象者の試験に関する正当性を確認するための確認用音声情報を収音することにより、例えば、試験中に対象者が音声に関する不正行為(一例としては、周辺から音声にて助言を受けながら回答する行為等)を行っていないことを確認することができるので、試験をより公正に実施することが可能となる。
【0242】
付記5に記載の試験用端末装置によれば、空き容量に基づいて収音態様を調整することにより、例えば、格納手段の空き容量が比較的少ない場合であっても確認用音声情報を確実に格納することができるので、試験を公正に実施することが可能となる。
【0243】
付記6に記載の試験用端末装置によれば、確認用音声情報の音質、収音回数、又は収音タイミングを調整することにより、例えば、空き容量の多少に関わらず、対象者の試験に関する正当性を確認するために適した確認用音声情報を収音することが可能となる。
【0244】
付記7に記載の試験用端末装置によれば、試験問題に対する対象者の回答を入力する入力手段を備えることにより、例えば、少なくとも試験問題に対する回答を入力する試験用端末装置を用いて、対象者の試験に関する正当性を確認することが可能となる。