は、断面の各辺A、B、C、・・・の寸法を特定待ちの状態で表示し、同止め金物の断面の各辺の寸法が入力されると表示する辺寸法表示部21と、同止め金物の長さLが入力されると表示する止め金物長さ表示部23と、同止め金物の必要な数量が入力されると表示する止め金物数量等表示部25と、を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、コンクリート止め金物の発注の仕方は、発注者が予定する工事で使用するコンクリート止め金物の構造を用紙に記載し、更にそのコンクリート止め金物の各部の寸法を同用紙に記載し、その用紙をファクシミリで受注者に送る形で行われている。或いは、前記用紙をファクシミリに代えてEメールに添付して受注者に送る形で行われている。
【0005】
しかし、発注者は、コンクリート止め金物を発注する度毎に上記のように用紙にコンクリート止め金物の構造を記載し、その構造における各部の寸法を記載することになる。更に、発注者は、発注に係るコンクリート止め金物の長さと、生コンクリートを打設する領域を囲うために必要となるコンクリート止め金物の数量を前記用紙に記載する。これにより、コンクリート止め金物の発注に必要な全情報が決まる。以上の説明から理解できるように、発注者にとって発注の際に手間がかかる問題がある。
また、発注者が発注のために記載した前記用紙は、発注者自身の主観による記載様式で書かれ、更に発注者毎に記載様式はばらつくので、他者である受注者にとっては不明確になり易い。そのため、受注者はその用紙の記載内容に不明な箇所が無いかを確認し、不明な箇所がある場合はそれを発注者に問い合わせて確認することになる。即ち、受注者は前記確認の作業を受注の度毎に行うことになる。そのため、受注者にとって受注の際に手間がかかる問題がある。
しかし、特許文献1と特許文献2の従来文献には、発注者の発注の際の上記手間、及び受注者の受注の際の上記手間の問題については考慮されていないし、それを示唆する記載もない。
【0006】
本発明の目的は、コンクリート止め金物の発注の際及び受注の際の双方の手間を軽減することができるコンクリート止め金物の受発注システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係るコンクリート止め金物の受発注システムの第1の態様は、表示画面と制御部と備えるコンクリート止め金物の受発注システムであって、前記表示画面は、曲げて形成される前記コンクリート止め金物の断面の形状を把握できる形で該コンクリート止め金物の形状図を表示し、且つ前記形状図は前記断面の各辺の寸法を特定待ちの状態で表示し、前記コンクリート止め金物の前記断面の各辺の寸法が入力されると、それを表示する辺寸法表示部と、前記コンクリート止め金物の長さが入力されると、それを表示する止め金物長さ表示部と、前記コンクリート止め金物の必要な数量が入力されると、それを表示する止め金物数量等表示部と、を有する。更に、前記制御部は、前記辺寸法表示部、前記止め金物長さ表示部、及び前記止め金物数量等表示部の前記各入力に基づく表示動作を制御すると共に、前記辺寸法表示部、前記止め金物長さ表示部、及び前記止め金物数量等表示部が前記入力を受けるとコンクリート止め金物の発注に対する受注を受け付けるように構成されている。
ここで、「コンクリート止め金物の必要な数量に相当する情報」とは、本明細書では数量を直接入力する代わりに、コンクリート止め金物が長さ方向に隣同士が接続されて繋がれて生コンクリートを打設する領域に対してその領域を囲うように設置された状態における全長を入力してもよいという意味で使われている。
【0008】
(1)本態様によれば、コンクリート止め金物の受発注システムの表示画面は、前記コンクリート止め金物の断面の形状を把握できる形で該コンクリート止め金物の形状図を表示している。これにより、発注者は、前記表示画面に表示されている前記コンクリート止め金物の形状図に基づいて発注することが可能になる。即ち、発注者は、発注の際にコンクリート止め金物の構造を従来のように用紙に記載する必要がない。
また、前記コンクリート止め金物の断面の形状を発注者に記載させず、予め定められているので、その形状が受注者にとって不明確になることがない。
(2)更に、前記表示画面の前記形状図は、前記断面の各辺の寸法が特定待ちの状態で表示されている。
これにより、発注者は、前記表示画面に表示されている前記特定待ちの状態の形状図に基づいて前記断面の各辺の寸法を入力して特定して発注することが可能になる。即ち、発注者は、発注の際にコンクリート止め金物の断面の各辺の寸法を従来のように用紙に記載する必要がない。
また、前記形状図は、前記断面の各辺の寸法が特定待ちの状態で表示されているので、発注者はその特定待ちの各辺の寸法を入力によって特定することになる。そのため、コンクリート止め金物の前記形状に加えて前記断面の各辺の寸法も受注者にとって不明確になることがない。
(3)更に、前記表示画面は、前記コンクリート止め金物の前記断面の各辺の寸法が入力されると、それを表示する辺寸法表示部を備えている。これにより、発注者は、前記辺寸法表示部を見ることで、自分が入力した各辺の寸法の入力ミスをリアルタイムで確認することが可能であり、入力ミスがある場合は再入力することで簡単に修正することができる。
更に、このように入力ミスが少ないことで、受注者が受注の際に従来のような確認作業を省くことが可能となり、以って受注の際の手間を低減することができる。
(4)更に、前記表示画面は、前記コンクリート止め金物の長さが入力されると、それを表示する止め金物長さ表示部を備えている。一つのコンクリート止め金物は、前記断面の形状および前記各辺の寸法に加えて、前記長さを発注者が特定することで、その発注に係るコンクリート止め金物の全体構造が決まる。
本態様によれば、発注者は、前記長さを入力して発注することが可能であるので、発注の際に従来のように前記長さを用紙に記載する必要がない。また、発注者は、前記止め金物長さ表示部を見ることで、自分が入力した長さの入力ミスをリアルタイムで確認することが可能であり、入力ミスがある場合は再入力することで簡単に修正することができる。
(5)更に、前記表示画面は、前記コンクリート止め金物の必要な数量に相当する情報が入力されると、それを表示する止め金物数量等表示部を備えている。コンクリート止め金物は、長さ方向に隣同士が接続されて繋がれ、生コンクリートを打設する領域に対してその領域を囲うように設置される。その領域を囲うために必要な数量等を発注者が特定することで、その発注に必要な全情報が決まる。
本態様によれば、発注者は、前記数量等を入力して発注することが可能であるので、発注の際に従来のように前記数量等を用紙に記載する必要がない。また、発注者は、前記止め金物数量等表示部を見ることで、自分が入力した数量等の入力ミスをリアルタイムで確認することが可能であり、入力ミスがある場合は再入力することで簡単に修正することができる。
(6)次に、コンクリート止め金物の受発注システムの前記制御部は、前記辺寸法表示部、前記止め金物長さ表示部、及び前記止め金物数量等表示部の前記各入力に基づく表示動作を制御する。これにより、前記入力ミスの修正を簡単に実現することができる。
(7)更に、前記制御部は、前記辺寸法表示部、前記止め金物長さ表示部、及び前記止め金物数量等表示部が前記入力を受けるとコンクリート止め金物の発注に対する受注を受け付けるように構成されている。即ち、受注者は、前記表示画面に、発注に係るコンクリート止め金物の前記全情報が入力されていることで受注を受け付けることが可能になる。
これにより、受注者は、前記表示画面を見て発注に係るコンクリート金物の前記全情報が入力されていることを確認するだけで受注を確定することができ、従来のように、記載様式がばらついた用紙の記載内容を確認する必要がない。即ち、受注の際の手間を低減することができる。
以上の通り、本態様によれば、コンクリート止め金物の発注の際及び受注の際の双方の手間を軽減することができる。
【0009】
本発明の第2の態様に係るコンクリート止め金物の受発注システムは、第1の態様において、前記表示画面は、前記コンクリート止め金物の形状図として、複数の異なる形状図を切り換えて表示可能に構成されている、ことを特徴とする。
【0010】
前記コンクリート止め金物の基本的な形状は、後述する数種類が知られ、ほとんどがそれらの中で使われている。
本態様によれば、前記表示画面は、前記コンクリート止め金物の形状図として、複数の異なる形状図を切り換えて表示可能に構成されている。これにより、発注者は前記表示画面の前記切り換えを行って希望するコンクリート止め金物の形状図を表示させることができる。希望する前記形状図を選んで表示させた後は、第1の態様と同様の入力操作になる。従って、発注者は、希望する形状図を前記切り換えによって画面に表示させるだけでよく、以って発注の際の手間を低減することができる。
【0011】
本発明の第3の態様に係るコンクリート止め金物の受発注システムは、第1の態様において、前記表示画面には、前記コンクリート止め金物の形状図として、複数の異なる形状図が一つの画面に表示されており、前記異なる形状の内の一つの形状図に対して、前記断面の各部の寸法が入力されるとそれが前記寸法表示部に表示され、前記長さが入力されるとそれが前記止め金物長さ表示部に表示され、前記必要な数量に相当する情報が入力されるとそれが前記止め金物数量等表示部に表示されるように構成されている、ことを特徴とする。
【0012】
本態様によれば、前記表示画面には、前記コンクリート止め金物の形状図として、複数の異なる形状図が一つの画面に表示されている。これにより、発注者は前記一つの画面に表示されている複数の前記形状図の中から、希望するコンクリート止め金物の形状図を選ぶことができる。その後は、第1の態様と同様の入力操作をおこなうことで、発注者は発注の際の手間を低減することができる。
【0013】
本発明の第4の態様に係るコンクリート止め金物の受発注システムは、第1の態様から第3の態様のいずれか一つの態様において、前記制御部は、演算部を備え、前記演算部は、前記コンクリート止め金物が控筋を必要とするものである場合は、前記コンクリート止め金物の前記長さと前記数量に基づいて控筋の数量を演算して特定する、ことを特徴とする。
【0014】
コンクリート止め金物には、生コンクリートの打設時の圧力によって変形することを抑えるために控筋を必要とするものがある。
本態様によれば、前記コンクリート止め金物が控筋を必要とするものである場合は、前記演算部が前記コンクリート止め金物の前記長さと前記数量に基づいて控筋の数量を演算して特定するように構成されている。これにより、発注者が、発注の際に前記控筋の数量を意識しなくても前記演算部が自動的にその必要な数量を特定するので、発注の際の手間を低減することができる。
【0015】
本発明の第5の態様に係るコンクリート止め金物の受発注システムは、第4の態様において、前記表示画面は、前記控筋の長さ部分を含む形状図と、前記控筋の長さが入力されると、それを表示する控筋長さ表示部と、を有することを特徴とする。
【0016】
本態様によれば、前記表示画面には控筋の長さ部分を含む形状図が表示されているので、前記控筋の長さを発注者が指定したい場合、発注者はその形状図に基づいて、前記長さを入力して簡単に指定することができる。更に、前記控筋長さ表示部に前記指定された長さが表示されるので、発注者は、入力ミスをリアルタイムで確認することが可能であり、入力ミスがある場合は再入力することで簡単に修正することができる。
【0017】
本発明の第6の態様に係るコンクリート止め金物の受発注システムは、第4の態様において、前記演算部は、前記コンクリート止め金物の設置時に水平面となる部位と垂直面となる部位の各寸法に基づいて前記控筋の長さを特定する、ことを特徴とする。
ここで、「水平面となる部位」における水平面とは、厳密に水平であることは要せず、その機能を発揮できる範囲でずれていてもよい。同じく「垂直面となる部位」における垂直面とは、厳密に垂直であることは要せず、その機能を発揮できる範囲でずれていてもよい。
【0018】
前記控筋の長さは、その役割の点から、発注者が決めなくても、前記コンクリート止め金物の設置時に水平面となる部位と垂直面となる部位の各寸法に基づいて必要な長さに定めることが可能である。
本態様によれば、前記演算部は、前記コンクリート止め金物の前記水平面となる部位と垂直面となる部位の各寸法に基づいて前記控筋の長さを特定するように構成されている。これにより、発注者が、発注の際に前記控筋の長さを意識しなくても前記演算部が自動的にその必要な長さを特定するので、発注の際の手間を低減することができる。
【0019】
本発明の第7の態様に係るコンクリート止め金物の受発注システムは、第4の態様から第6の態様のいずれか一つの態様において、前記表示画面は、前記控筋の特定された数量を表示する控筋数量表示部を備える、ことを特徴とする。
【0020】
本態様によれば、受注者は、前記控筋数量表示部に表示されている数量から前記控筋の必要な数量を容易に把握することができ、受注の際の手間を低減することができる。
【0021】
本発明の第8の態様に係るコンクリート止め金物の受発注システムは、第1の態様から第7の態様のいずれか一つの態様において、前記制御部は、判定部を備え、前記判定部は、前記コンクリート止め金物の設置時に水平面となる部位の幅方向の寸法に基づいてアングルの要否を判定する、ことを特徴とする。
【0022】
コンクリート止め金物には、生コンクリートの打設時の圧力によって転倒することを抑えるためにアングルを必要とするものがある。具体的には、前記水平面となる部位の幅方向の寸法が200mm以上のコンクリート止め金物は、アングルの組付けが必要となる。前記アングルの要否は、前記コンクリート止め金物の設置時に水平面となる部位の幅寸法によって決まる。
本態様によれば、前記判定部は、前記コンクリート止め金物の設置時に水平面となる部位の幅方向の寸法に基づいてアングルの要否を判定するように構成されている。これにより、発注者が、発注の際に前記アングルの要否を意識しなくても前記判定部が自動的にその要否を判定するので、発注の際の手間を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態1から実施形態7について図面に基づいて順番に説明する。
[実施形態1]
先ず、本発明に係るコンクリート止め金物の受発注システムの実施形態1について、
図1から
図5に基づいて詳細に説明する。
以下の説明においては、互いに直交する3つの軸を、各図に示すように、それぞれX軸、Y軸、Z軸とする。Z軸方向は鉛直方向(重力が作用する方向)に相当する。X軸方向及びY軸方向は、水平方向に相当する。
【0025】
図1に表したように、複数個のコンクリート止め金物1a,1a,…が建物3の基礎部分5に設置される。言い換えると、複数個のコンクリート止め金物1a,1a,…が長さ方向に互いに接続されて、建物3の基礎部分5おいて生コンクリート7が打設される領域9を囲うように設けられる。
図2のブロック図に表したように、本施形態1に係るコンクリート止め金物の受発注システム11は、表示画面13と制御部15と入力部17を備えている。この受発注システム11は、パーソナルコンピューター(PC)、タブレット、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、等で実現される。本実施形態ではタブレットによって実現した場合を説明するが、これに限定されないことは勿論である。以下、表示画面13、制御部15、及び入力部17の構成について詳しく説明する。
【0026】
<表示画面>
この受発注システム11の表示画面13は、
図3に表したように、曲げて形成されるコンクリート止め金物1aの断面の形状を把握できる形で該コンクリート止め金物1aの形状
図19を表示している。本実施形態のコンクリート止め金物1aは、3つの辺を有する断面形状である。その形状
図19は、前記断面の各辺A,B,Cの寸法を特定待ちの状態で表示している。
即ち、形状
図19の下に「寸法欄」となる辺寸法表示部21が位置する。辺寸法表示部21は、
図3に示したように、前記断面の各辺A,B,Cに対応する3つの窓4,6,8を有している。
入力部17から各辺A,B,Cの寸法が具体的な数値として入力されると、辺寸法表示部21の3つの窓4,6,8にその数値がそれぞれ表示されるようになっている。
【0027】
更に、表示画面13は、辺寸法表示部21の下に、コンクリート止め金物1aの「長さ欄」となる止め金物長さ表示部23が位置する。止め金物長さ表示部23は、
図3に示したように一つの窓10を有している。
入力部17からコンクリート止め金物1aの長さL(
図5参照)が具体的な数値として入力されると、止め金物長さ表示部23の窓10にその数値が表示されるようになっている。
【0028】
更に、表示画面13は、止め金物長さ表示部23の下に、コンクリート止め金物1aの必要な数量に相当する情報Nが入力されると、それを表示する止め金物数量等表示部25を有している。止め金物数量等表示部25は、前記必要な数量に相当する情報Nが入力されたら、それを表示するように構成されている。
本実施形態1では、
図3に示したように、止め金物数量等表示部25は2つの窓12と窓14を有している。
【0029】
本願明細書では、コンクリート止め金物1aの必要な数量に相当する情報Nとは、前記「数量」の数値を直接入力する代わりに、「全長」の数値を入力してもよいという意味で使われている。ここで、「全長」とは、複数個のコンクリート止め金物1a,1a,…が長さ方向に隣同士が接続されて繋がれて生コンクリートを打設する領域に対してその領域を囲うように設置された状態における「全長」のことである。
前記「全長」が特定されれば、コンクリート止め金物1aの一つの長さLが決まっているので、単純な計算(割り算)によって前記「数量」を容易に算定することが可能だからである。即ち、前記「数量」を発注者が特定しなくても、前記「全長」に基づいて前記「数量」を自動計算によって容易に求めることが可能だからである。
そこで、上記の通り本実施形態1では、前記「数量」が入力されたときにその数値を表示する窓12と、前記「全長」が入力されたときにその数値を表示する窓14が設けられている。即ち、前記「数量」と前記「全長」のいずれが入力されても対応できるように構成されている。
【0030】
ここで、止め金物数量等表示部25について整理して説明する。
先ず、前記情報Nとして前記「数量」が入力された場合は、窓12にその「数量」を表示する。そして、その「数量」と「コンクリート止め金物1aの一つの長さL」に基づいて前記「全長」を自動計算(掛け算)によって算定し、その算定した「全長」を窓14に表示するように構成されている。
また、前記情報Nとして前記「全長」が入力された場合は、窓14にその「全長」を表示する。そして、その「全長」と「コンクリート止め金物1aの一つの長さL」に基づいて前記「数量」を自動計算によって算定し、その算定した「数量」を窓12に表示するように構成されている。
【0031】
<制御部>
この受発注システム11の制御部15は、辺寸法表示部21、止め金物長さ表示部23、及び止め金物数量等表示部25の前記各入力に基づく表示動作を制御する。即ち、入力部17から具体的な数値が入力されると、辺寸法表示部21、止め金物長さ表示部23、及び止め金物数量等表示部25にそれらの数値を表示する。ここで、表示する数値には、入力された数値をそのまま表示するものと、後述する演算部31によって必要な演算を行って算定した数値を表示するものとがある。
更に、制御部15は、辺寸法表示部21、止め金物長さ表示部23、及び止め金物数量等表示部25が前記入力を受けるとコンクリート止め金物1aの発注に対する受注を受け付けるように構成されている。制御部15は、この受け付けによって発注に対する受注を確定し、それを利用可能に記憶する。
制御部15は、CPUと記憶部(RAM、ROM等)を備えている。これらによって前記「各入力に基づく表示動作」、及び前記「発注に対する受注の受け付け」、更に前記自動計算、後述する演算部31や判定部35の各動作を実行するように構成されている。
【0032】
<入力部>
入力部17は、上記説明で理解できるように、発注者が発注するコンクリート止め金物1aの仕様を具体的に定めるために行う数値の入力作業に使われるものである。本実施形態では、タブレットの表示画面13に数値を入力するためのテンキー16等の入力部17を出現させて、数値を入力できるように構成されている。
図4はテンキー16をタッチ操作によって表示画面13の下方部分に出現させた状態を示している。入力部17は、前記タブレットの表示画面13に出現させたテンキー14に限定されないことは勿論であり、入力部17として例えばキーボードを利用する構成であってもよい。
【0033】
<控筋>
本実施形態1では、表示画面13は、控筋27の必要な数量を表示する控筋数量表示部29を有する。この表示画面13に表示されている断面形状のコンクリート止め金物1aは、控筋27(
図5参照)を必要とする種類のものだからである。控筋27は、後述するように、コンクリート止め金物1aが生コンクリート7の打設時の圧力によって変形することを抑えるために設置される。
控筋27は、コンクリート止め金物1aの長さ1mに対して2つ設ける必要があると定められている。
控筋27の必要な数量の特定の仕方を次に説明する。
【0034】
≪控筋の必要な数量の特定の仕方≫
本実施形態1では、制御部15は、演算部31(
図2)を備えている。演算部31は、コンクリート止め金物1aが控筋27を必要とするものである場合、コンクリート止め金物1aの前記長さLと前記「数量に相当する情報N」に基づいて控筋27の数量を演算して特定する。
前記「全長」と、控筋27はコンクリート止め金物1aの長さ1mに対して2つ必要という条件から、控筋27の必要な数量を、単純な計算によって求めて特定することが可能である。このようにして特定された控筋27の必要な数量は、控筋数量表示部29に表示される。これにより、受注者は、控筋27の作るべき数を容易に認識することができる。
尚、演算部31は、控筋27の数量を求める演算に限らず、上記した自動計算等のその他の演算も適宜行えるように構成されている。
【0035】
図5に基づいて、コンクリート止め金物1aに対して控筋27が設けられた状態を説明する。
図5では、図の複雑化を避けるために1つのコンクリート止め金物1aだけが示されているが、実際には、
図1を見れば理解できるように、コンクリート止め金物1aの長さLの方向(X軸方向)に他のコンクリート止め金物1aと接続されて、生コンクリート7を打設する領域9を囲うように設けられる。
コンクリート止め金物1aは、
図5に示したように、設置状態で水平面となる辺Cを有する面18の下面の一部が基礎部分5を成すH型鋼20の上面に溶接固定されるのが通常である。
【0036】
控筋27は、
図5に示したように、コンクリート止め金物1aの設置状態で垂直面となる辺Bを有する面22の内面と、H型鋼20の上面との間にかけ渡されるように設けられる。
この
図5から容易に理解できるように、控筋27の必要な長さは、辺Cよりも長いことは当然として、その一端24をH型鋼20の上面に接続した状態で他端26が辺Bを有する面22の内面と接続できる範囲になる。そのため、コンクリート止め金物1aの設置状態で水平面となる部位である辺Cの長さと、設置状態で垂直面となる部位である辺Bの長さとに基づいて、控筋27の適切な長さを決めることが可能である。
【0037】
本実施形態では、演算部31は、コンクリート止め金物1aの設置時に水平面となる部位(辺Cを有する面18)と垂直面となる部位(辺Bを有する面22)の各寸法に基づいて前記控筋の長さを特定するように構成されている。これにより、発注者が控筋27の長さを意識しなくても、適切な長さの控筋27の発注を行うことができる。
本実施形態では、発注者が意識しない控筋27の長さに関する情報は、表示画面13に表示させる必要性は少ないので、その表示はしないように構成されている。尚、控筋27の長さに関する情報を表示画面13に表示するようにしてもよいことは勿論である。
【0038】
<アングル>
図5には、コンクリート止め金物1aがアングル33を必要とする構造である場合が示されている。
コンクリート止め金物1aには、生コンクリート7の打設時の圧力によって転倒することを抑えるためにアングル33を必要とするものがある。具体的には、前記水平面となる部位の幅寸法が200mm以上のコンクリート止め金物は、アングル33の組付けが必要となる。アングル33の要否は、コンクリート止め金物1aの設置時に水平面となる部位(辺Cを有する面18)の幅方向(Y軸方向)の寸法によって決まる。
アングル33の取り付け方は、
図5に示した構造が通常である。即ち、アングル33は、断面L字形状の棒体であり、その一端44がH型鋼20の上面に溶接固定され、他端46がコンクリート止め金物1aの設置時に水平面となる部位(辺Cを有する面18)の上面に溶接固定される。
【0039】
本実施形態では、表示画面13がアングルの要否を示すアングル要否表示部28を有する。制御部15は、判定部35を備え、該判定部35は、コンクリート止め金物1aの設置時に水平面となる部位(辺Cを有する面18)の幅方向(Y軸方向)の寸法に基づいてアングル33の要否を判定するように構成されている。そして、この判定結果がアングル要否表示部28に表示されるようになっている。
【0040】
<実施形態1の作用の説明>
本実施形態に係る受発注システム11による標準的なコンクリート止め金物1aの受発注の仕方は以下の通りである。
発注者は、自己のPC等の端末で、当該コンクリート止め金物の受発注システム11に通信回線を介してアクセスする。そして、当該受発注システム11の表示画面13に必要な入力を行って発注する。この発注が受注者のタブレット等の端末によって当該受発注システムの表示画面を介して確認され、受注が確定する。この受注情報に基づいて、受注者は、専用のマシーンを使ってコンクリート止め金物1aを製造して、発注者に納品する。
【0041】
図4は、発注者が具体的に各数値をテンキー17を使って入力した状態を表している。ここでは、発注者がコンクリート止め金物1aの形状
図19を見て、各辺A,B,Cの寸法として50mm、150mm、200mmをそれぞれ入力したことになる。それらの各数値が辺寸法表示部21に表示されている。板厚は1.2mmである。
更に発注者は、コンクリート止め金物1aの長さLとして2000mmを入力し、その必要な数量を150個として入力している。それらの各数値は、止め金物長さ表示部23と止め金物数量等表示部25の前記「数量」に対応する窓12に表示されている。
本実施形態1では、発注者の入力作業はこれだけである。他の止め金物数量等表示部25の前記「全長」に対応する窓14、控筋数量表示部29、及びアングル要否表示部28には、前記演算部31や判定部35よって演算又は判定された結果が表示される。ここでは、控筋27は一例として直径が9mmの鋼棒で作られる。また、アングル33は、板厚が3mm、L字形状の2辺がいずれも30mmである。
【0042】
<実施形態1の効果の説明>
図1から
図5に基いて実施形態1の受発注システム11の効果について説明する。
(1)本実施形態1によれば、受発注システム11の表示画面13は、コンクリート止め金物1aの断面の形状を把握できる形で該コンクリート止め金物1aの形状
図19を表示している。これにより、発注者は、表示画面13に表示されているコンクリート止め金物1aの形状
図19に基づいて発注することが可能になる。即ち、発注者は、発注の際にコンクリート止め金物1aの構造を従来のように用紙に記載する必要がない。
また、コンクリート止め金物1aの断面の形状を発注者に記載させず、予め定められているので、その形状が受注者にとって不明確になることがない。
(2)更に、表示画面13の形状
図19は、前記断面の各辺A,B,Cの寸法が特定待ちの状態で表示されている。
これにより、発注者は、表示画面13に表示されている前記特定待ちの状態の形状
図19に基づいて前記断面の各辺A,B,Cの寸法を入力して特定して発注することが可能になる。即ち、発注者は、発注の際にコンクリート止め金物1aの断面の各辺A,B,Cの寸法を従来のように用紙に記載する必要がない。
また、形状
図19は、前記断面の各辺A,B,Cの寸法が特定待ちの状態で表示されているので、発注者はその特定待ちの各辺A,B,Cの寸法を入力によって特定することになる。そのため、コンクリート止め金物1aの前記形状に加えて前記断面の各辺A,B,Cの寸法も受注者にとって不明確になることがない。
(3)更に、表示画面13は、コンクリート止め金物1aの前記断面の各辺A,B,Cの寸法が入力されると、それを表示する辺寸法表示部21を備えている。これにより、発注者は、辺寸法表示部21を見ることで、自分が入力した各辺A,B,Cの寸法の入力ミスをリアルタイムで確認することが可能であり、入力ミスがある場合は再入力することで簡単に修正することができる。
更に、このように入力ミスが少ないことで、受注者が受注の際に従来のような確認作業を省くことが可能となり、以って受注の際の手間を低減することができる。
(4)更に、表示画面13は、コンクリート止め金物1aの長さLが入力されると、それを表示する止め金物長さ表示部23を備えている。一つのコンクリート止め金物1aは、前記断面の形状および前記各辺A,B,Cの寸法に加えて、前記長さLを発注者が特定することで、その発注に係るコンクリート止め金物1aの全体構造が決まる。
本態様によれば、発注者は、前記長さLを入力して発注することが可能であるので、発注の際に従来のように前記長さLを用紙に記載する必要がない。また、発注者は、止め金物長さ表示部23を見ることで、自分が入力した長さの入力ミスをリアルタイムで確認することが可能であり、入力ミスがある場合は再入力することで簡単に修正することができる。
(5)更に、表示画面13は、コンクリート止め金物1aの必要な数量に相当する情報Nが入力されると、それを表示する止め金物数量等表示部25を備えている。コンクリート止め金物1aは、長さ方向に隣同士が接続されて繋がれ、生コンクリート7を打設する領域9に対してその領域9を囲うように設置される。その領域9を囲うために必要な数量等の情報Nを発注者が特定することで、その発注に必要な全情報が決まる。
本態様によれば、発注者は、前記数量等の情報Nを入力して発注することが可能であるので、発注の際に従来のように前記数量等を用紙に記載する必要がない。また、発注者は、止め金物数量等表示部25を見ることで、自分が入力した数量等の入力ミスをリアルタイムで確認することが可能であり、入力ミスがある場合は再入力することで簡単に修正することができる。
(6)次に、コンクリート止め金物1aの受発注システム11の制御部15は、辺寸法表示部21、止め金物長さ表示部23、及び止め金物数量等表示部25の前記各入力に基づく表示動作を制御する。これにより、前記入力ミスの修正を簡単に実現することができる。
(7)更に、制御部15は、辺寸法表示部21、止め金物長さ表示部23、及び止め金物数量等表示部25が前記入力を受けるとコンクリート止め金物1aの発注に対する受注を受け付けるように構成されている。即ち、受注者は、表示画面13に、発注に係るコンクリート止め金物1aの前記全情報が入力されていることで受注を受け付けることが可能になる。
これにより、受注者は、表示画面13を見て発注に係るコンクリート金物1aの前記全情報が入力されていることを確認するだけで受注を確定することができ、従来のように、記載様式がばらついた用紙の記載内容を確認する必要がない。即ち、受注の際の手間を低減することができる。
以上の通り、本実施形態1によれば、コンクリート止め金物1aの発注の際及び受注の際の双方の手間を軽減することができる。
【0043】
また本実施形態1によれば、コンクリート止め金物1aが控筋27を必要とするものである場合は、演算部31がコンクリート止め金物1aの前記長さLと前記数量に基づいて控筋27の数量を演算して特定するように構成されている。これにより、発注者が、発注の際に控筋27の数量を意識しなくても演算部31が自動的にその必要な数量を特定するので、発注の際の手間を低減することができる。
【0044】
控筋27の長さは、その役割の点から、発注者が決めなくても、コンクリート止め金物1aの設置時に水平面となる部位(辺Cを有する面18)と垂直面となる部位(辺Bを有する面22)の各寸法に基づいて必要な長さに定めることが可能である。
本実施形態1によれば、演算部31は、コンクリート止め金物1aの水平面となる部位(辺Cを有する面18)と垂直面となる部位(辺Bを有する面22)の各寸法に基づいて控筋27の長さを特定するように構成されている。これにより、発注者が、発注の際に控筋27の長さを意識しなくても演算部31が自動的にその必要な長さを特定するので、発注の際の手間を低減することができる。
【0045】
また本実施形態1によれば、受注者は、控筋数量表示部29に表示されている数量から控筋27の必要な数量を容易に把握することができ、受注の際の手間を低減することができる。
【0046】
また本実施形態1によれば、演算部31は、コンクリート止め金物1aの設置時に水平面となる部位(辺Cを有する面18)の幅方向の寸法に基づいてアングル33の要否を判定するように構成されている。これにより、発注者が、発注の際にアングル33の要否を意識しなくても演算部31が自動的にその要否を判定するので、発注の際の手間を低減することができる。
【0047】
[実施形態2]
次に、本発明に係る受発注システム11の実施形態2について
図6及び
図7に基づいて説明する。
なお、実施形態1と共通する部分については、同一符号を付して、その説明を省略する。また、実施形態1と同様の作用及び効果についても説明を省略する。
【0048】
本実施形態2においては、
図6に示したようい、表示画面13は、控筋27の長さJ部分を含む形状
図37と、控筋27の長さJが入力されると、それを表示する控筋長さ表示部39とを有する。控筋27の長さJを発注者が指定したい場合に、それを満たすための構成である。発注者は、その形状
図37に基づいて、前記長さJを入力して簡単に指定することができる。
この形状
図37の控筋27は、その一端24にL字状に短く曲げられた短辺30を有し、他端26は直線の全体形状である。短辺30は、50mmの長さのものが多く使われるので、本実施形態2においては、短辺30はデフォルトで50mmの固定されている。この短辺30の長さも発注者が指定できるように構成してもよいことは勿論である。
【0049】
図7は、控筋27の異なる形状を3例示したものである。
図7において、上位の図(1)は、一端24と他端26の両方がL字状に曲げられている。同中位の図(2)は、一端24と他端26の両方が直線のものである。同下位の図(3)は、一端24と他端26の両方が逆向きにL字状に曲げられているものである。
そして、本実施形態2においては、表示画面13は、これらの異なる形状の控筋27の形状
図37を切り換えてそれぞれ表示可能に構成され、それぞれ形状の控筋27に対して長さJを入力して指定できるように構成されている。
【0050】
本実施形態2によれば、表示画面13には控筋27の長さJ部分を含む形状
図37が表示されているので、控筋27の長さJを発注者が指定したい場合、発注者はその形状
図37に基づいて、長さJを入力して簡単に指定することができる。更に、控筋長さ表示部39に指定された長さJが表示されるので、発注者は、入力ミスをリアルタイムで確認することが可能であり、入力ミスがある場合は再入力することで簡単に修正することができる。
【0051】
[実施形態3]
次に、本発明に係る受発注システム11の実施形態3について
図8に基づいて説明する。
本実施形態3は、コンクリート止め金物1bの形状が実施形態1のコンクリート止め金物1aと異なっている。具体的には、辺Aの部分が実施形態1と逆を向いている。その他の部分は実施形態1のものと共通であるので、同一部分に同一符号を付して、その説明は省略する。
また、本実施形態2の作用と効果も実施形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0052】
[実施形態4]
次に、本発明に係る受発注システム11の実施形態4について
図9に基づいて説明する。
本実施形態4は、コンクリート止め金物1cの形状が実施形態1や実施形態3のコンクリート止め金物1a、1bと異なっている。具体的には、断面の形状が5つの辺A,B,C,D,Eの部分からなる略U字形状である。これに対応して、辺寸法表示部21は、5つの窓4,6,8,32,34を備えている。その他の部分は実施形態1のものと共通であるので、同一部分に同一符号を付して、その説明は省略する。
この略U字形状のコンクリート止め金物1cは、5つの辺A,B,C,D,Eの部分で囲われる内部に生コンクリート7を打つので、控筋27やアングル33は使われない。そのため、表示画面13は、控筋数量表示部29とアングル要否表示部28を有していない。その他の部分は実施形態1のものと共通であるので、同一部分に同一符号を付して、その説明は省略する。
また、本実施形態4の作用と効果も実施形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0053】
[実施形態5]
次に、本発明に係る受発注システム11の実施形態5について
図10に基づいて説明する。
本実施形態5は、コンクリート止め金物1dの形状が実施形態1、実施形態3、実施形態4のコンクリート止め金物1a、1b、1cと異なっている。具体的には、断面の形状が9つの辺A,B,C,D,E,F,G,H,Iの部分からなる略U字形状である。これに対応して、辺寸法表示部21は、9つの窓4,6,8,32,34,36,38,40,42を備えている。その他の部分は実施形態1のものと共通であるので、同一部分に同一符号を付して、その説明は省略する。
この略U字形状のコンクリート止め金物1dも、9つの辺A,B,C,D,E,F,G,H,Iの部分で囲われる内部に生コンクリート7を打つので、控筋27やアングル33は使われない。そのため、表示画面13は、控筋数量表示部29とアングル要否表示部28を有していない。その他の部分は実施形態1のものと共通であるので、同一部分に同一符号を付して、その説明は省略する。
また、本実施形態5の作用と効果も実施形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0054】
[実施形態6]
次に、本発明に係る受発注システム11の実施形態6について
図11に基づいて説明する。本実施形態6においては、表示画面13は、コンクリート止め金物の形状
図19として、複数の異なる形状図のもの、ここではコンクリート止め金物1aとコンクリート止め金物1cの2つの形状が一つの画面に表示されている。そして、前記異なる形状の内の一つの形状
図19に対して、前記断面の各部の寸法A,B,C、又はA,B,C,D,Eが入力されるとそれが前記寸法表示部21に表示され、前記長さLが入力されるとそれが止め金物長さ表示部23に表示され、前記必要な数量に相当する情報Nが入力されるとそれが止め金物数量等表示部25に表示されるように構成されている。
【0055】
具体的に説明する。本実施形態6は、コンクリート止め金物1aとコンクリート止め金物1cの2つの形状が表示画面13の形状
図19として表示されている。対応する辺寸法表示部21は、5つの窓4,6,8,32,34を備えるものが使われている。その他の部分は実施形態1のものと共通であるので、同一部分に同一符号を付して、その説明は省略する。
発注者が、コンクリート止め金物1aを選んで発注する場合は、辺寸法表示部21の最初の3つの窓4,6,8のみが使われ、他の2つの窓32.34は空欄のままとなる。
一方、発注者が、コンクリート止め金物1cを選んで発注する場合は、辺寸法表示部21の最初の5つの窓4,6,8,32,34が総て使われる。コンクリート止め金物1cは、上記の通り控筋27とアングル33は使わないので、控筋数量表示部29とアングル要否表示部28は空欄のままとなる。
本実施形態6の作用と効果は、実施形態1又は実施形態4と同様であるので、その説明を省略する。
【0056】
[実施形態7]
次に、本発明に係る受発注システム11の実施形態7について
図3、
図8から
図10に基づいて説明する。本実施形態7においては、表示画面13は、コンクリート止め金物の形状
図19として、複数の異なる形状
図19を切り換えて表示可能に構成されている、
具体的に説明する。本実施形態7においては、表示画面13は、コンクリート止め金物の形状
図19として、
図3、
図8、
図9及び
図10の各形状
図19、即ちコンクリート止め金物1a、コンクリート止め金物1b、コンクリート止め金物1c、コンクリート止め金物1dの形状をそれぞれ切り換えて表示できるように構成されている。
【0057】
本実施形態7によれば、表示画面13は、コンクリート止め金物の形状
図19として、複数の異なる形状
図19を切り換えて表示可能に構成されている。これにより、発注者は表示画面13の前記切り換えを行って希望するコンクリート止め金物1c等の形状
図19を表示させることができる。希望する前記形状
図19を選んで表示させた後は、実施形態1と同様の入力操作になる。従って、発注者は、希望する形状
図19を前記切り換えによって画面に表示させるだけでよく、以って発注の際の手間を低減することができる。
【0058】
〔他の実施形態〕
本発明に係るコンクリート止め金物の受発注システム11は、以上述べたような各実施形態の構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
コンクリート止め金物1a等の断面の形状として、上記した各実施形態の形状のものに限定されず、それら以外の形状にも本発明は適用可能である。
また、コンクリート止め金物の断面の形状を把握できる形で表示画面13に表示する該コンクリート止め金物1a等の形状
図19は、各実施形態では、文字通り断面の形状が表示されているが、これに限定されない。断面の形状を把握できる形であればコンクリート止め金物1a等の例えば斜視図を表示してもよい。
また、実施形態6(
図11)において、形状
図19として、コンクリート止め金物1aとコンクリート止め金物1cの組とは別のコンクリート止め金物1bとコンクリート止め金物1dの組のものを用意して、これらの組を切り換えて表示画面13に表示させるようにしてもよい。