【解決手段】表示装置は、ディスプレイと、筐体と、弾性部材と、を備える。ディスプレイは、第1面と、第1面の反対側の第2面と、第1と第2面とに亘った側面と、を有する。筐体は、第2面と対向した第3面と、側面と対向し、側面の延び方向に対して傾斜した傾斜面を有し第3面から第3面と交差する方向に延びた支持部と、を有する。弾性部材は、支持部と側面との間に介在し、傾斜面に沿い傾斜面と接触した第1接触面と、側面に沿い側面と接触した第2接触面と、を有し、エラストマによって構成されている。
前記弾性部材とは別部材であり、エラストマによって構成され、前記第2面と前記第3面との間に介在した第2面用弾性部材を備えた、請求項1〜7のうちいずれか一つに記載の表示装置。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、実施形態の電子機器の正面側からの例示的な斜視図であって、電子機器が展開位置に位置された状態の図である。
【
図2】
図2は、実施形態の第2モジュールの例示的な正面図であって、フロントカバーが取り外された状態の図である。
【
図3】
図3は、実施形態のディスプレイの例示的な正面図である。
【
図5】
図5は、実施形態の第2モジュールのディスプレイ支持部の例示的な正面図である。
【
図6】
図6は、実施形態のディスプレイ支持部の支持壁の例示的な正面図である。
【
図7】
図7は、実施形態のディスプレイ支持部の弾性支持部の例示的な正面図である。
【
図8】
図8は、実施形態の調整片の例示的な斜視図である。
【
図9】
図9は、実施形態の調整片の例示的な正面図である。
【
図10】
図10は、実施形態の支持部と調整片との例示的な分解図である。
【
図11】
図11は、実施形態の支持部に対する調整片の取り付け工程を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態の弾性支持部の取り付け工程を示す図であって、調整片を第1位置に位置させる取り付け工程の図である。
【
図13】
図13は、実施形態の支持部と弾性支持部との例示的な正面図であって、調整片が第2位置に位置された状態の図である。
【
図14】
図14は、実施形態の支持部と弾性支持部との例示的な正面図であって、調整片が第3位置に位置された状態の図である。
【
図15】
図15は、実施形態の第2モジュールの一部の例示的な正面図であって、調整片が位置に位置された状態でディスプレイが配置された図である。
【
図16】
図16は、実施形態の第2モジュールの一部の例示的な正面図であって、調整片が第2位置に位置された状態でディスプレイが配置された図である。
【
図17】
図17は、実施形態の第2モジュールの一部の例示的な正面図であって、調整片が第3位置に位置された状態でディスプレイが配置された図である。
【
図18】
図18は、比較例の第2モジュールの一部の正面側からの例示的な斜視図であって、左上のスペーサおよびディスプレイを含む部分の図である。
【
図19】
図19は、比較例の第2モジュールの一部の正面側からの例示的な斜視図であって、左上のスペーサを含む部分の図である。
【
図20】
図20は、比較例の第2モジュールの一部の正面側からの例示的な斜視図であって、右上のスペーサを含む部分の図である。
【
図21】
図21は、比較例の第2モジュールの一部の正面側からの例示的な斜視図であって、左下のスペーサを含む部分の図である。
【
図22】
図22は、比較例の第2モジュールの一部の正面側からの例示的な斜視図であって、右下のスペーサを含む部分の図である。
【
図23】
図23は、比較例の第2モジュールの左上のスペーサの例示的な斜視図である。
【
図24】
図24は、比較例の第2モジュールの左上のスペーサの例示的な断面図である。
【
図25】
図25は、実施形態と比較例のスペーサ(弾性部材)の種類を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
【0017】
なお、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【0018】
図1は、実施形態の電子機器1の正面側からの例示的な斜視図であって、第2モジュール3が展開位置に位置された状態の図である。
【0019】
図1に示されるように、電子機器1は、例えば、ノートブック型(クラムシェル型)のパーソナルコンピュータとして構成され、第1モジュール2と、第2モジュール3と、を備えている。第1モジュール2は、例えば机や、台、棚等の載置部に載置される。第2モジュール3は、第1モジュール2に対して回転中心軸Ax1回りに回転可能に第1モジュール2に支持され、展開位置(
図1)と閉じ位置(不図示)との間を移動可能である。具体的には、第2モジュール3は、ヒンジ5を介して第1モジュール2に連結されている。なお、電子機器1は、上記例には限定されず、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータや、スレート型(タブレット型)のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、映像表示装置、テレビジョン受像機、ゲーム機等であってもよい。
【0020】
第1モジュール2は、第1筐体11と、第1筐体11に支持されたキーボード12と、を有している。キーボード12は、上方から操作可能な状態に第1筐体11に支持されている。また、第1筐体11内には、基板(不図示)が収容されている。基板には、CPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の複数の電子部品(不図示)が実装されている。基板に設けられた配線と基板に実装された複数の電子部品とによって、電子機器1の電子回路の少なくとも一部が構成されている。
【0021】
第2モジュール3は、第2筐体21と、タッチパネル25と、ディスプレイ31とを有している。ディスプレイ31は、表示画面31aaが前方から視認可能な状態に、第2筐体21に支持されている。また、タッチパネル25は、ディスプレイ31の表示画面31aaを覆った状態で第2筐体21に支持されている。第2モジュール3は、表示装置の一例である。
【0022】
第2モジュール3が展開位置(
図1)に位置した状態では、第1筐体11の上面11aおよびキーボード12と、第2筐体21の前面21aおよびディスプレイ31の表示画面31aaとが対向せず、第1筐体11の上面11a、キーボード12、第2筐体21の前面21a、ディスプレイ31の表示画面31aaが露出する。
【0023】
一方、第2モジュール3が閉じ位置(不図示)に位置した状態では、第1筐体11の上面11aおよびキーボード12と、第2筐体21の前面21aおよびディスプレイ31の表示画面31aaとが対向する。
【0024】
次に、第2モジュール3について詳細に説明する。ここで、本実施形態では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。X方向は、第2モジュール3の幅方向(左右方向、長手方向)に沿い、Y方向は、第2モジュール3の高さ方向(上下方向)に沿い、Z方向は、第2モジュール3の厚さ方向に沿う。また、以下の説明では、X方向は右方、X方向の反対方向は左方とも称され、Y方向は上方、Y方向の反対方向は下方とも称され、Z方向は後方、Z方向の反対方向は前方とも称される。
【0025】
図2は、実施形態の第2モジュール3の例示的な正面図であって、フロントカバー23が取り外された状態の図である。
【0026】
図1および
図2に示されるように、第2筐体21は、扁平な略直方体に形成されている。第2筐体21は、例えば、前壁21cや、後壁21d、下壁21e、上壁21f、左壁21g、右壁21h等の複数の壁を有している。
【0027】
前壁21cは、前面21aを含み、後壁21dは、後面21bを含む。
【0028】
下壁21eおよび上壁21fは、それぞれ、第2筐体21の下端部21iおよび上端部21jを構成している。上端部21jは、回転中心軸Ax1と離間している。下端部21iは、上端部21jに対して回転中心軸Ax1側に設けられている。
【0029】
左壁21gおよび右壁21hは、それぞれ、第2筐体21の左端部21kおよび右端部21mを構成している。
【0030】
また、第2筐体21は、フロントカバー23と、リヤカバー24と、を含む複数の部材の組み合わせによって構成されている。フロントカバー23は、前壁21cの一部を含み、矩形枠状に形成されている。リヤカバー24は、少なくとも後壁21dを含む。フロントカバー23とリヤカバー24とは、爪やネジ等のよって互いに結合されている。
【0031】
ディスプレイ31は、例えば、液晶ディスプレイである。なお、ディスプレイ31は、液晶ディスプレイに限られない。例えば、ディスプレイ31は、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等であってもよい。ディスプレイ31は、表示体や表示部品とも称される。
【0032】
図3は、実施形態のディスプレイ31の例示的な正面図である。
図4は、
図3のIV矢視図である。
【0033】
図3および
図4に示されるように、ディスプレイ31は、扁平な略直方体に形成されている。ディスプレイ31は、前面31aと、前面31aの反対側の後面31bと、前面31aと後面31bとに亘った複数の側面31cと、を有している。前面31aは、表示画面31aaを含む。複数の側面31cは、下側面31caと、上側面31cbと、左側面31cdと、右側面31ccと、を含む。下側面31caは、ディスプレイ31の下端部(下辺部)を構成し、上側面31cbは、ディスプレイ31の上端部(上辺部)を構成し、左側面31cdは、ディスプレイ31の左端部(左辺部)を構成し、右側面31ccは、ディスプレイ31の右端部(右辺部)を構成している。複数の側面31cは、四角筒面を構成するように互いに接続されている。
【0034】
また、
図5に示されるように、ディスプレイ31は、四つの角部31da〜31ddを有する。角部31daは、下側面31caと右側面31ccとの交差部によって構成されている。すなわち、角部31daは、下側面31caと右側面31ccとを接続している。角部31dbは、下側面31caと左側面31cdとの交差部によって構成されている。すなわち、角部31dbは、下側面31caと左側面31cdとを接続している。角部31dcは、左側面31cdと上側面31cbとの交差部によって構成されている。すなわち、角部31dcは、左側面31cdと上側面31cbとを接続している。角部31ddは、上側面31cbと右側面31ccとの交差部によって構成されている。すなわち、角部31ddは、上側面31cbと右側面31ccとを接続している。四つの角部31da〜31ddの総称として角部31dを用いる場合がある。
【0035】
次に、ディスプレイ31の支持構造について説明する。
図2に示すように、第2モジュール3は、ディスプレイ31を支持するディスプレイ支持部50を備える。
【0036】
図5は、実施形態の第2モジュール3のディスプレイ支持部50の例示的な正面図である。
図2および
図5に示されるように、ディスプレイ支持部50は、ディスプレイ31の角部31da〜31ddごとに設けられた、支持壁26A〜26Dおよび弾性支持部34A〜34Dを備える。具体的には、支持壁26Aおよび弾性支持部34Aは、角部31daに対して設けられている。支持壁26Bおよび弾性支持部34Bは、角部31dbに対して設けられている。支持壁26Cおよび弾性支持部34Cは、角部31dcに対して設けられている。支持壁26Dおよび弾性支持部34Dは、角部31ddに対して設けられている。支持壁26Aおよび弾性支持部34Aと、支持壁26Bおよび弾性支持部34Bとは、ディスプレイ31の幅方向の中心を通りディスプレイ31の幅方向と直交する平面201(
図2)に関して対称に形成されている。支持壁26Bおよび弾性支持部34Bと、支持壁26Cおよび弾性支持部34Cとは、ディスプレイ31の上下方向の中心を通りディスプレイ31の上下方向と直交する平面202(
図2)に関して対称に形成されている。支持壁26Cおよび弾性支持部34Cと、支持壁26Dおよび弾性支持部34Dとは、平面201に関して対称に形成されている。以後、支持壁26A〜26Dの総称として支持壁26を用いる場合がある。また、弾性支持部34A〜34Dの総称として弾性支持部34を用いる場合がある。
【0037】
図6は、実施形態のディスプレイ支持部50の支持壁26の例示的な正面図である。支持壁26A〜26Dの詳細を支持壁26Cを代表として詳細に説明する。
図6に示されるように、支持壁26Cは、二つの支持部26aA,26aBと、二つの支持部26aA,26aBを接続した接続部26bと、を有する。以後、二つの支持部26aA,26aBの総称として支持部26aを用いる場合がある。
【0038】
支持部26aは、後壁21dの内面21daから内面21daと交差(一例として直交)する方向(Z方向の反対方向)に延びている。支持部26aは、傾斜面26c,26dを有する。傾斜面26cは、側面31cと対向している。傾斜面26c,26dは、前面31aと直交するディスプレイ31の厚さ方向と直交する側面31cの延び方向に対して傾斜している。具体的には、支持部26aAの傾斜面26cは、側面31cbと対向している。支持部26aAの傾斜面26c,26dは、側面31cbの延び方向(X方向)に対して傾斜している。また、支持部26aBの傾斜面26cは、側面31cdと対向している。支持部26aBの傾斜面26c,26dは、側面31cdの延び方向(Y方向)に対して傾斜している。支持部26aAの傾斜角度α1と支持部26aBの傾斜角度α2は同じである。内面21daは、第3面の一例である。
【0039】
支持部26aおよび傾斜面26cは、当該傾斜面26cが対向する側面31cと角部31dによって接続された二つの他の側面31cのうち一方に寄せて位置されている。傾斜面26cは、二つの他の側面31cの一方から二つの他の側面31cのうち他方に向かうにつれて、当該傾斜面26cが対向する側面31cに近づく。具体的には、支持部26aAおよび支持部26aAの傾斜面26cは、当該傾斜面26cが対向する上側面31cbと角部31dc,31ddによって接続された右側面31ccおよび左側面31cdのうち左側面31cdに寄せて位置されている。当該傾斜面26cは、左側面31cdから右側面31ccに向かうにつれて、上側面31cbに近づく。また、支持部26aBおよび支持部26aBの傾斜面26cは、当該傾斜面26cが対向する左側面31cdと角部31db,31dcによって接続された下側面31caおよび上側面31cbのうち上側面31cbに寄せて位置されている。当該傾斜面26cは、上側面31cbから下側面31caに向かうにつれて、左側面31cdに近づく。
【0040】
支持部26aの傾斜面26cには、複数の凹部26eが設けられている。複数の凹部26eは、側面31cの延び方向(X方向またはY方向)に間隔を空けて並べられている。
【0041】
図7は、実施形態のディスプレイ支持部50の弾性支持部34の例示的な正面図である。
図8は、実施形態の調整片35の例示的な斜視図である。
図9は、実施形態の調整片35の例示的な正面図である。
【0042】
図7に示されるように、弾性支持部34は、二つの調整片35A,35Bと、ベース片36と、を有する。調整片35A,35Bは、支持部26aと側面31cとの間に介在している。調整片35A,35Bは、互いに別部材である。調整片35A,35Bは、互いに同じ形状を有するが、設置の姿勢が異なる。ベース片36は、後面31bと内面21daとの間に介在している。以後、二つの調整片35A,35Bの総称として調整片35を用いる場合がある。調整片35は、弾性部材の一例であり、ベース片36は、第2面用弾性部材の一例である。
【0043】
図6〜
図9に示されるように、調整片35は、第1接触面35aと、第1接触面35aの反対側の第2接触面35bと、を有する。第1接触面35aは、傾斜面26cに沿い傾斜面26cと接触している。側面31cに対する第1接触面35aの傾斜角度β1は、側面31cに対する傾斜面26cの傾斜角度α1,α2と同じである。第2接触面35bは、側面31cに沿い側面31cと接触している。調整片35は、エラストマによって構成され、弾性を有する。
【0044】
第1接触面35aには、複数の凸部35cが設けられている。複数の凸部35cは、側面31cの延び方向(X方向またはY方向)に間隔を空けて並べられている。
図5に示されるように、凸部35cは、凹部26eに入れられている。隣り合う二つの凹部26eの間隔と、隣り合う二つの凸部35cの間隔とは、同じである。
【0045】
図10は、実施形態の支持部26aと調整片35との例示的な分解図である。
図11は、実施形態の支持部26aに対する調整片35の取り付け工程を示す図である。
図10に示されるように、凸部35cの最大幅Laは、凹部26eの開口端部の幅Lbよりも大きい。
図11の(a)および(b)に示すように、凸部35cは、例えば、凹部26eの開口端部から凹部26e内に入れられる。このとき、凸部35cは幅方向に圧縮されて凹部26eの開口端部を通過する。そして、第2筐体21における凹部26eを形成する凹状面26fに凹部26eから抜ける方向に引っ掛かる。このとき、凸部35cは、凹部26eに圧入されていてもよいし、圧入されていなくてもよい。
【0046】
図7に示されるように、ベース片36は、調整片35とは別部材である。ベース片36は、板状に形成されている。ベース片36は、後壁21dの内面21daに、接着等によって固定されている。ベース片36は、エラストマによって構成され、弾性を有する。
【0047】
次に、弾性支持部34の取り付け方法を説明する。
図12は、実施形態の弾性支持部34の取り付け工程を示す図であって、調整片35を第1位置に位置させる取り付け工程の図である。
図13は、実施形態の支持部と弾性支持部との例示的な正面図であって、調整片35が第2位置に位置された状態の図である。
図14は、実施形態の支持部と弾性支持部との例示的な正面図であって、調整片35が第3位置に位置された状態の図である。
【0048】
図12に示されるように、まずは、ベース片36を後壁21dの内面21daに固定する(
図12の(a))。次に、調整片35の凸部35cを凹部26eに入れて、調整片35を支持部26aに固定する(
図12の(b))。
図12の(b)、
図13、
図14から分かるように、凸部35cを入れる凹部26eに応じて、調整片35の位置(X方向およびY方向)が変わる。すなわち、調整片35は、位置調整可能である。ここで、
図12〜
図14に示すように、調整片35の支持部26aAの端26gと上側面31cbとの間の距離Y1〜Y3は、第1位置、第2位置、第3位置の順で大きくなる。また、調整片35の支持部26aBの端26hと左側面31cdとの間の距離X1〜X3は、第1位置、第2位置、第3位置の順で大きくなる。
【0049】
図15は、実施形態の第2モジュール3の一部の例示的な正面図であって、調整片35が第1位置に位置された状態でディスプレイ31が配置された図である。
図16は、実施形態の第2モジュール3の一部の例示的な正面図であって、調整片35が第2位置に位置された状態でディスプレイ31が配置された図である。
図15〜
図17に示されるように、調整片35は、ディスプレイ31の外形の大きさに応じて位置が設定される。このとき、支持部26aの傾斜角度α1,α2や、凹部26eの間隔および凸部35cの間隔に応じて、調整片35の位置の調整範囲が設定される。
【0050】
次に、実施形態の比較例について説明する。
図18は、比較例の第2モジュール103の一部の正面側からの例示的な斜視図であって、左上のスペーサ134Cおよびディスプレイ31を含む部分の図である。
図19は、比較例の第2モジュール103の一部の正面側からの例示的な斜視図であって、左上のスペーサ134Cを含む部分の図である。
図20は、比較例の第2モジュール103の一部の正面側からの例示的な斜視図であって、右上のスペーサ134Dを含む部分の図である。
図21は、比較例の第2モジュール103の一部の正面側からの例示的な斜視図であって、左下のスペーサ134Bを含む部分の図である。
図22は、比較例の第2モジュール103の一部の正面側からの例示的な斜視図であって、右下のスペーサ134Aを含む部分の図である。
図23は、比較例の第2モジュール103の左上のスペーサ134Cの例示的な斜視図である。
図24は、比較例の第2モジュール103の左上のスペーサ134Cの例示的な断面図である。
【0051】
図18〜
図22に示されるように、比較例の第2モジュール103は、ディスプレイ31の角部31da〜31ddに対して設けられた、支持壁126A〜126Dおよびスペーサ134A〜135Dを有する。以後、支持壁126A〜126Dの総称として支持壁126を用いる場合がある。また、スペーサ134A〜135Dの総称としてスペーサ134を用いる場合がある。
【0052】
支持壁126は、二つの支持部126aを有する。支持部126aは、ディスプレイ31の側面31cと平行である。
【0053】
図23および
図24に示されるように、スペーサ134は、二つの立壁134aと、二つの立壁134aを接続したベース134bと、を有する。スペーサ134は、エラストマによって構成されている。立壁134aは、ディスプレイ31の側面31cと平行である。立壁134aは、支持部126aとディスプレイ31の側面31cとの間に介在している。ベース134bは、第2筐体121の後壁21dの内面21daとディスプレイ31の後面31bとの間に介在している。
【0054】
次に、実施形態と比較例との比較を行なう。ここで、便宜上、本実施形態の調整片35およびベース片36を、それぞれスペーサと称する場合がある。
図25は、実施形態と比較例のスペーサ(弾性部材)の種類を説明するための説明図である。
図25では、ディスプレイ31は、LCDと表記されている。また、
図25の「A」〜「R」は、ディスプレイ31の識別情報、「AN(Nは正数)」〜「RN(Nは正数)」は、比較例のスペーサ134の識別情報、「T1」は、調整片35の識別情報、「S1」,「S2」は、ベース片36の識別情報である。
図25では、ディスプレイ31の種類(外形違い)が、寸法Xm,Ym,Zm(
図3および
図4)の違いによって、「A」〜「R」の種類がある例である。この場合、比較例のスペーサ134は、寸法dm,tm(
図24)の違いにより、全72種類必要である。一方、本実施形態は、調整片35は、1種類であり、ベース片36は、厚さ違いの2種類があればよい。このように、本実施形態では、スペーサ(調整片35、ベース片36)の種類が比較例に対して少ない。
【0055】
以上のように、本実施形態では、第2モジュール3(表示装置)は、ディスプレイ31と、第2筐体21(筐体)と、調整片35(弾性部材)と、を備える。第2モジュール3は、前面31a(第1面)と、前面31aの反対側の後面31b(第2面)と、前面31aと後面31bとに亘った側面31cと、を有する。第2筐体21は、後面31bと対向した内面21da(第3面)と、側面31cと対向し、前面31aと直交するディスプレイ31の厚さ方向と直交する側面31cの延び方向に対して傾斜した傾斜面26cを有し内面21daから内面21daと交差する方向に延びた支持部26aと、を有し、ディスプレイ31を収容している。調整片35は、支持部26aと側面31cとの間に介在し、傾斜面26cに沿い傾斜面26cと接触した第1接触面35aと、側面31cに沿い側面31cと接触した第2接触面35bと、を有し、エラストマによって構成されている。
【0056】
このような構成によれば、ディスプレイ31と第2筐体21の支持部26aとの間に介在する調整片35の種類が多くなるのを抑制しやすい。
【0057】
また、本実施形態では、第2筐体21と第1接触面35aとの一方に側面31cの延び方向に間隔を空けて並べられた凹部26eが設けられ、第2筐体21と第1接触面35aとの他方に凹部26eに入れられた凸部35cが設けられている。
【0058】
このような構成によれば、調整片35の位置決めがしやすい。
【0059】
また、本実施形態では、凹部26eと凸部35cとのうち第2筐体21に設けられた方は、傾斜面26cに設けられている。
【0060】
このような構成によれば、第2筐体21の内面21da(第3面)を有する後壁21dの強度の低下を抑制しやすい。
【0061】
また、本実施形態では、凸部35cは、第2筐体21における凹部26eを形成する凹状面26f(部分)に凹部26eから抜ける方向に引っ掛かる。
【0062】
このような構成によれば、凸部35cが凹部26eから抜けるのが抑制される。
【0063】
また、本実施形態では、凸部35cは、複数設けられ、隣り合う二つの凹部26eの間隔と、隣り合う二つの凸部35cの間隔とは、同じである。
【0064】
このような構成によれば、調整片35と支持部26aとの結合を強固にすることができる。
【0065】
また、本実施形態では、ディスプレイ31は、四つの側面31c(下側面31ca、上側面31cb、左側面31cd、右側面31cc)と、四つの側面31cを接続した四つの角部31d(角部31da〜31dd)と、を有する。傾斜面26cは、当該傾斜面26cが対向する側面31cと角部31dによって接続された二つの他の側面31cのうち一方に寄せて位置され、二つの他の側面31cの一方から二つの他の側面31cのうち他方に向かうにつれて、当該傾斜面26cが対向する側面31cに近づく。
【0066】
このような構成によれば、調整片35の大きさを小さくしやすい。
【0067】
また、本実施形態では、ディスプレイ31は、一つの角部31dによって接続された二つの側面31cのそれぞれに対して支持部26aおよび調整片35が設けられている。
【0068】
このような構成によれば、ディスプレイ31と第2筐体21の支持部26aとの間に介在する調整片35の種類が多くなるのを一層抑制しやすい。
【0069】
また、本実施形態では、第2モジュール3は、調整片35とは別部材であり、エラストマによって構成され、後面31bと内面21daとの間に介在したベース片36(第2面用弾性部材)を備える。
【0070】
このような構成によれば、例えば、内面21daから後面31bに加わる衝撃を板状部材によって小さくすることができる。
【0071】
なお、凹部26eは、内面21daに設けられていてもよい。また、凹部26eが調整片35の第1接触面35aに設けられ、凸部35cが支持部26aの傾斜面26cまたは後壁21dの内面21daに設けられていてもよい。
【0072】
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。