【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 刊行物:毎日新聞奈良版 平成31年4月26日付朝刊、第26面 ウェブサイトのアドレス:https://rirestage.co.jp/、平成31年4月26日 刊行物:奈良新聞 令和1年5月10日付朝刊、第3面 刊行物:産経新聞奈良版 令和1年6月4日付朝刊、第20面 ウェブサイトのアドレス:https://www.facebook.com/aonikobo/、令和1年7月28日 ウェブサイトのアドレス:https://twitter.com/awoni_kobo、令和1年7月28日 ウェブサイトのアドレス:https://www.instagrm.com/aonikobo/、令和1年7月30日 ウェブサイトのアドレス:https://aonikobo.jp/、令和1年8月16日 放送番組:読売テレビ かんさい情報ネットten.、令和1年8月20日 放送番組:エフエム西大和 FM HAIHO 聞いてほしいラジオ、令和1年8月30日 刊行物:日本経済新聞 令和1年9月5日付朝刊、第31面 放送番組:エフエム西大和 FM HAIHO 聞いてほしいラジオ、令和1年9月6日 放送番組:NHK奈良放送局 ならナビ、令和1年10月18日 放送番組:NHK ニュースほっと関西、令和1年10月21日 放送番組:毎日放送 ミント!、令和1年10月29日 放送番組:NHK NHKニュースおはよう日本、令和1年11月6日 放送番組:関西テレビ 報道ランナー、令和1年11月7日 放送番組:NHKラジオ第一放送 Nらじ、令和1年11月19日 刊行物:奈良しみんだより 2019年12月号、第4頁、令和1年11月27日 刊行物:奈良新聞 令和1年12月7日付朝刊、第19面 ウェブサイトのアドレス:https://staatpitch.nikkei.co.jp/、令和1年12月10日 刊行物:読売新聞 令和1年12月12日付朝刊、第30面 刊行物:月刊シニアビジネスマーケット 2020年1月号第71〜73頁、令和2年1月1日 刊行物:日本経済新聞 令和2年1月24日付朝刊、第20面 集会:第1回スタ★アトピッチJapan決勝大会、令和2年2月28日 ウェブサイトのアドレス:https://staatpitch.nikkei.co.jp/ https://staatpitch.nikkei.co.jp
【課題】高齢者又は障碍者が複数人で、複数の工程を含む作業を進めるにあたって、各工程に適切に人員を配置するため、人の組合せを選定する組合せ選定システム等を提供する。
【解決手段】端末装置とサーバー装置とを備え、高齢者及び/又は障碍者が、複数人で、複数の工程を含む作業を連続させて全工程を進めるにあたって、各工程に高齢者及び/又は障碍者を適切に配置する、人の組合せを選定する組合せ選定システムA1であって、各工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報記憶部と、前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル情報及びそれぞれ個人の作業能力開発期待レベル情報からなる群より選ばれる少なくとも1つの情報が登録された個人能力レベル情報記憶部等を備える。
前記作業能力レベル情報記憶部において登録されたそれぞれの工程に要求される作業能力レベルの情報が、切る、長さを測る、重さを測る、結ぶ、繋げる、押す、折る、貼る、塗る、揃える、合わせる、並べる、入れる、検品する、書く、経験したことがある職種、及び趣味からなる群より選ばれる少なくとも一種の情報並びにこの情報に関する作業に要求される能力レベルである、請求項1に記載の組合せ選定システム。
前記個人能力レベル情報記憶部において登録された個人の作業能力レベルに関する情報の種類が、切る、長さを測る、重さを測る、結ぶ、繋げる、押す、折る、貼る、塗る、揃える、合わせる、並べる、入れる、検品する、書く、食事、日中の排泄、便失禁、尿失禁、夜間排泄、入浴、洗面、着替え、睡眠、動作、移動介助、年齢、要介護度、障碍度、経験したことがある職種、及び趣味からなる群より選ばれる少なくとも一種の情報並びにこの情報に関する個人能力レベル情報である、請求項1又は2に記載の組合せ選定システム。
前記個人能力レベルの値が、高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル値と、それぞれ個人の作業能力開発期待レベル値を乗じたトータルスコアである、請求項1〜4の何れか1項に記載の組合せ選定システム。
各工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報から、少なくとも1つの作業能力レベル情報を抽出する抽出部2が、一番高い作業能力レベル情報を抽出する抽出部2Aを備える、請求項1〜5の何れか1項に記載の組合せ選定システム。
前記個人能力レベル情報から、少なくとも1つの個人能力レベル情報を抽出する抽出部3が、複数の個人から一番高い個能力レベル情報を抽出する抽出部3Aを備える、請求項1〜6の何れか1項に記載の組合せ選定システム。
前記組合せ選定部において、少なくとも1つの工程の抽出後、その次の工程を抽出する場合、選定をする場合に、個人の作業能力レベルが、各工程に要求される作業能力レベルと同じ又は上回り、かつ、個人の作業能力開発期待レベルが、各工程に要求される作業能力開発期待レベルを越える組合せを選定する、請求項1〜7の何れか1項に記載の組合せ選定システム。
請求項1〜8の何れか1項に記載の端末装置とサーバー装置とを備え、高齢者及び/又は障碍者が、複数人で、複数の工程を含む作業を連続させて進めるにあたって、各工程に高齢者及び/又は障碍者を適切に配置する、人の組合せを選定する組合せ選定システムを備える、商品のWEB受発注システムであって、
前記端末装置は、商品の発注情報を入力する発注情報入力部と、
前記各工程に要求される作業能力レベルの情報を入力する作業能力レベル情報入力部と、
前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル情報、及び、それぞれ個人の作業能力開発期待レベル情報からなる群より選ばれる少なくとも1つの情報が登録された個人能力レベル情報記憶部と、
前記発注情報、作業能力レベル情報、及び個人能力レベル情報をサーバー装置へ送信する発注情報、作業能力レベル情報及び個人能力レベル情報送信部とを備え、
前記サーバー装置は、前記発注情報を格納する発注情報記憶部と、
前記作業能力レベル情報を格納する作業能力レベル情報記憶部と、
前記個人能力レベル情報を格納する個人能力レベル情報記憶部と、
前記発注情報、作業能力レベル情報及び個人能力レベル情報から、商品生産工程指示書を作成する商品生産工程指示書作成部と、
前記商品生産工程指示書を端末装置へ送信する商品生産工程指示書送信部とを備え、
前記端末装置は、前記商品生産工程指示書に基いて商品の生産工程の情報を入力する商品生産工程情報入力部と、
前記商品生産工程の情報を前記サーバー装置へ送信する商品生産工程情報送信部とを備え、
前記サーバー装置は、前記商品生産工程情報を格納する商品生産工程情報記憶部と、
前記生産工程情報記憶部に格納された生産工程情報から、商品生産工程記録簿を作成する商品生産工程記録簿作成部とを備えることを特徴とする、商品のWEB受発注システム。
請求項1〜8の何れか1項に記載の組合せ選定システム、請求項9に記載の商品のWEB受発注システム、又は請求項10に記載のサーバー装置をコンピュータに実行させるための組合せ選定プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みて提案されたものであって、高齢者又は障碍者が複数人で、複数の工程を含む作業を進めるにあたって、各工程に適切に人員を配置するため、人の組合せを選定する組合せ選定システムの提供を目的とする。
【0014】
また、本発明は、委託企業と受託企業(高齢者施設、障碍者施設等)とを結ぶ一気通貫したWEBによる受発注システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の工程を個人に担わせた状態で、異種複数の工程を連続させて複数個人の組合せで全工程を完成させる、前記個人の組合せを選定する組合せ選定システムによって、前記課題を解決できることを見出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
【0016】
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
項1.
端末装置とサーバー装置とを備え、
高齢者及び/又は障碍者が、複数人で、複数の工程を含む作業を連続させて全工程を進めるにあたって、各工程に高齢者及び/又は障碍者を適切に配置する、人の組合せを選定する組合せ選定システムであって、
各工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報記憶部と、
前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル情報、及び、それぞれ個人の作業能力開発期待レベル情報からなる群より選ばれる少なくとも1つの情報が登録された個人能力レベル情報記憶部と、
前記各工程から少なくとも1つの工程を抽出する抽出部1と、
各工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報記憶部から、少なくとも1つの作業能力レベル情報を抽出する抽出部2と、
前記個人能力レベル情報記憶部から、少なくとも1つの個人能力レベル情報を抽出する抽出部3と、
前記個人能力レベルが、各工程において要求される前記作業能力レベルと同じ又はそれを上回る作業能力レベルを抽出する抽出部4と、
抽出部4で得られた情報に基づいて、各工程で人の組合せを選定する組合せ選定部と、
を備えたことを特徴とする組合せ選定システム。
項2.
前記作業能力レベル情報記憶部において登録されたそれぞれの工程に要求される作業能力レベルの情報が、切る、長さを測る、重さを測る、結ぶ、繋げる、押す、折る、貼る、塗る、揃える、合わせる、並べる、入れる、検品する、書く、経験したことがある職種、及び趣味からなる群より選ばれる少なくとも一種の情報並びにこの情報に関する作業に要求される能力レベルである、項1に記載の組合せ選定システム。
項3.
前記個人能力レベル情報記憶部において登録された個人の作業能力レベルに関する情報の種類が、切る、長さを測る、重さを測る、結ぶ、繋げる、押す、折る、貼る、塗る、揃える、合わせる、並べる、入れる、検品する、書く、食事、日中の排泄、便失禁、尿失禁、夜間排泄、入浴、洗面、着替え、睡眠、動作、移動介助、年齢、要介護度、障碍度、経験したことがある職種、及び趣味からなる群より選ばれる少なくとも一種の情報並びにこの情報に関する個人能力レベル情報である、項1又は2に記載の組合せ選定システム。
項4.
前記個人能力レベルと前記作業に要求される能力レベルが、それぞれ少なくとも3段階に分けられている、項1〜3の何れか1項に記載の組合せ選定システム。
項5.
前記個人能力レベルの値が、高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル値と、それぞれ個人の作業能力開発期待レベル値を乗じたトータルスコアである、項1〜4の何れか1項に記載の組合せ選定システム。
項6.
各工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報から、少なくとも1つの作業能力レベル情報を抽出する抽出部2が、一番高い作業能力レベル情報を抽出する抽出部2Aを備える、項1〜5の何れか1項に記載の組合せ選定システム。
項7.
前記個人能力レベル情報から、少なくとも1つの個人能力レベル情報を抽出する抽出部3が、複数の個人から一番高い個能力レベル情報を抽出する抽出部3Aを備える、項1〜6の何れか1項に記載の組合せ選定システム。
項8.
前記組合せ選定部において、少なくとも1つの工程の抽出後、その次の工程を抽出する場合、選定をする場合に、個人の作業能力レベルが、各工程に要求される作業能力レベルと同じ又は上回り、かつ、個人の作業能力開発期待レベルが、各工程に要求される作業能力開発期待レベルを越える組合せを選定する、項1〜7の何れか1項に記載の組合せ選定システム。
項9.
項1〜8の何れか1項に記載の端末装置とサーバー装置とを備え、高齢者及び/又は障碍者が、複数人で、複数の工程を含む作業を連続させて進めるにあたって、各工程に高齢者及び/又は障碍者を適切に配置する、人の組合せを選定する組合せ選定システムを備える、商品のWEB受発注システムであって、
前記端末装置は、商品の発注情報を入力する発注情報入力部と、
前記各工程に要求される作業能力レベルの情報を入力する作業能力レベル情報入力部と、
前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル情報、及び、それぞれ個人の作業能力開発期待レベル情報からなる群より選ばれる少なくとも1つの情報が登録された個人能力レベル情報記憶部と、
前記発注情報、作業能力レベル情報、及び個人能力レベル情報をサーバー装置へ送信する発注情報、作業能力レベル情報及び個人能力レベル情報送信部とを備え、
前記サーバー装置は、前記発注情報を格納する発注情報記憶部と、
前記作業能力レベル情報を格納する作業能力レベル情報記憶部と、
前記個人能力レベル情報を格納する個人能力レベル情報記憶部と、
前記発注情報、作業能力レベル情報及び個人能力レベル情報から、商品生産工程指示書を作成する商品生産工程指示書作成部と、
前記商品生産工程指示書を端末装置へ送信する商品生産工程指示書送信部とを備え、
前記端末装置は、前記商品生産工程指示書に基いて商品の生産工程の情報を入力する商品生産工程情報入力部と、
前記商品生産工程の情報を前記サーバー装置へ送信する商品生産工程情報送信部とを備え、
前記サーバー装置は、前記商品生産工程情報を格納する商品生産工程情報記憶部と、
前記商品生産工程情報記憶部に格納された商品生産工程情報から、商品生産工程記録簿を作成する商品生産工程記録簿作成部とを備えることを特徴とする、商品のWEB受発注システム。
項10.
各工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報記憶部と、
前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル、及び、それぞれ個人の作業能力開発期待レベルからなる群より選ばれる少なくとも1つの情報が登録された個人能力レベル情報記憶部と、
前記各工程から少なくとも1つの工程を抽出する抽出部1と、
各工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報記憶部から、少なくとも1つの作業能力レベル情報を抽出する抽出部2と、
前記個人能力レベル情報記憶部から、少なくとも1つの個人能力レベル情報を抽出する抽出部3と、
前記個人能力レベルが、各工程において要求される前記作業能力レベルと同じ又はそれを上回る作業能力レベルを抽出する抽出部4と、
抽出部4で得られた情報に基づいて、各工程で人の組合せを選定する組合せ選定部と、
を備える、高齢者及び/又は障碍者が、複数人で、複数の工程を含む作業を連続させて全工程を進めるにあたって、各工程に高齢者及び/又は障碍者を適切に配置する、人の組合せを選定する組合せ選定サーバー装置。
項12.
項1〜8の何れか1項に記載の組合せ選定システム、項9に記載の商品のWEB受発注システム、又は項10に記載のサーバー装置をコンピュータに実行させるための組合せ選定プログラム。
項13.
端末装置とサーバー装置とを備え、
高齢者及び/又は障碍者が、複数人で、複数の工程を含む作業を連続させて全工程を進めるにあたって、各工程に高齢者及び/又は障碍者を適切に配置する、人の組合せを選定する組合せ選定方法であって、
各工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報記憶ステップと、
前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル情報、及び、それぞれ個人の作業能力開発期待レベル情報からなる群より選ばれる少なくとも1つの情報が登録された個人能力レベル情報記憶ステップと、
前記各工程から少なくとも1つの工程を抽出する抽出ステップ1と、
各工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報記憶部から、少なくとも1つの作業能力レベル情報を抽出する抽出ステップ2と、
前記個人能力レベル情報記憶部から、少なくとも1つの個人能力レベル情報を抽出する抽出ステップ3と、
前記個人能力レベルが、各工程において要求される前記作業能力レベルと同じ又はそれを上回る作業能力レベルを抽出する抽出ステップ4と、
抽出ステップ4で得られた情報に基づいて、各工程で人の組合せを選定する組合せ選定ステップと、を備えたことを特徴とする組合せ選定方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、上記のように、高齢者又は障碍者が複数人で、複数の工程を含む作業を進めるにあたって、各工程に適切に人員を配置するため、人の組合せを選定する組合せ選定システムを提供することができる。
【0018】
高齢者又は障碍者の能力と、各工程に要求される能力とのバランスを保ちながら、全工程を実行することによって、効率的に全工程を完成させ、高齢者又は障害者個人の能力開発が図れるとともに、収益も向上させることができる。
【0019】
本発明によれば、高齢者又は障碍者に、これまでの経験を活かす機会、又は働く機会を与えることができ、それによって高齢者又は障碍者に生きがいが生まれる。また、高齢者又は障碍者は、他の入居者とともに作業することで、家族以外の人とのコミュニケーションが生まれ、社会との繋がりができる。これにより、高齢者又は障碍者のQOL(Quolity of life、生活の質)が向上する。
【0020】
本発明によれば、高齢者又は障碍者に収入が入ることから、高齢者又は障碍者の家族の経済的負担を軽減させることができる。
【0021】
本発明によれば、委託企業は、高齢者又は障碍者のスキルを活用し、高齢者又は障碍者の労働力を確保できることで生産力を向上させることができるとともに、企業又は製品の認知度の向上、高齢者又は障碍者向けの製品開発、高齢者又は障碍者の社会参加支援、ダイバーシティ経営を行うことができる。
ひいては、超高齢化社会における社会保障費増大という社会問題の解決に寄与することができる。
【0022】
本発明によれば、委託企業の端末装置と、受託企業(高齢者施設、障碍者施設等)の端末装置とを結ぶ、一気通貫したWEB受発注システムを提供することができる。さらに、本発明のWEB受発注システムは、委託企業及び受託企業だけでなく、原料メーカー、商品販売業者(ディーラー)、配送業者といったステークホルダを有機的に結び付けることが可能であり、しかも、各ステークホルダ間でリアルタイムに情報を共有することができる。
【0023】
本発明によれば、WEB(ウェブ)サービスとして提供することで、委託企業及び受託企業の情報を確認することが可能となり、また、時間、場所及び端末を選ばずに利用することができる。
【0024】
本発明によれば、商品生産工程指示書の作成及び保管への対応が可能となる。
【0025】
本発明によれば、現状、複数の媒体が必要なステークホルダ間でのやり取り(電話、FAX、メール、ファイル転送サービス等)を一本化することで、作業効率及び情報の伝達効率が向上し、品質管理が向上する。それにより、コストが削減され、工程上の作業ミス(データ入力ミス、誤発送等)を防止することができる。
【0026】
本発明によれば、委託企業からの問合せに直ぐ対応でき、蓄積したデータを活用した二次サービスに利用可能である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。また、本明細書において、「部」という記載を「手段」又は「ステップ」と言い換えることもできる。
【0029】
<組合せ選定システム>
以下、本発明の組合せ選定システム(以下、「本発明の組合せ選定システム」、又は「本システム」と言うこともある。)について、
図1〜2及び
図4〜7に示し、詳細に説明する。
【0030】
本組合せ選定システム1は、
図1に示すように、少なくとも1つの端末装置1(インターネット端末装置1)と、インターネット(ネットワーク)2を介して接続している少なくとも1つ(又は複数)のサーバー装置3とを備えている。また、サーバー装置3は、本発明の組合せ選定プログラム4を備えている。
【0031】
上述したとおり、端末装置1は、1台でも複数台でもよい。例えば、端末装置が1台の場合は、
図1に示すように、本組合せ選定システムA1は、端末装置1(インターネット端末装置1)と、ネットワーク2を介して接続しているサーバー装置3とを備えている。ここで、端末装置が1台の場合は、その端末装置は受託企業側端末装置を意味する。
受託企業側端末装置は、
委託企業情報を入力する委託企業情報入力部、
商品の生産工程指示書(作業仕様書ともいう。)を入力する商品生産工程指示書入力部、
前記前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル情報、及び、それぞれ個人の作業能力開発期待レベル情報からなる群より選ばれる少なくとも1つの情報が登録された個人能力レベル情報入力部、
高齢者又は障碍者の作業に対する評価をする作業評価結果入力部、
委託契約書等を記録する契約書入力部、
高齢者又は障碍者の能力を入力する能力入力部
等を備えていてもよい。
サーバー装置3は、
委託企業情報を記録した委託企業情報記憶部、
商品の生産工程指示書(作業仕様書ともいう。)を記録する商品生産工程指示書記憶部、
前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル情報、及び、それぞれ個人の作業能力開発期待レベル情報からなる群より選ばれる少なくとも1つの情報が登録された個人能力レベル情報記憶部、
高齢者又は障碍者の作業に対する評価を記録する作業評価結果記憶部、
委託契約書等を記録する契約書記憶部、
等を備えていてもよい。ここで、記憶部とは、データベース、パラメーター等と言い換えることができる。
【0032】
また、端末装置1が複数の場合は、
図2に示すように、本システムA2は、複数の端末装置1〜N(ここで、Nは、複数を意味する。)と、ネットワーク2を介して接続している少なくとも1つ(又は複数)のサーバー装置3とを備えている。また、サーバー装置3は、本発明の組合せ選定プログラム4を備えている。また、端末装置1〜N及びサーバー装置3は、上述した入力部及び記憶部を備えている。また、上記端末装置及びサーバー装置は、対応する出力部を備えていてもよい。
【0033】
<ユーザー>
上記端末装置1は、様々な人(ユーザー)が利用してもよい。ユーザーの種類としては、特に限定はなく、例えば、受託者(以下、「受託者」には、受託企業も含まれる。)、委託者(以下、「委託者」には、委託企業も含まれる。)、高齢者、障碍者、配送業者等が挙げられる。ここで、受託者としては、高齢者施設、高齢者入居施設、障碍者施設、障碍者入居施設、デイサービス、高齢者又は障碍者の支援スタッフ、管理スタッフ等が挙げられる。委託者としては、商品の製造会社等が挙げられる。
【0034】
<端末装置>
端末装置の種類としては、特に限定はなく、例えば、パーソナルコンピュータ(パソコン)、タブレット等の携帯情報端末装置(PDA)、スマートフォン(スマホ)、携帯電話機等の通信機能を有する種々の端末が挙げられる。
【0035】
端末装置の数としては、特に限定はない。端末装置の数を多くすると、例えば、高齢者施設ごと又は同一の高齢者施設内に複数の端末装置を備えることで、高齢者施設の支援スタッフが効率的に高齢者を支援することができる。これにより、受注増加、高齢者の能力開発等を図ることができ、結果として本組合せ選定システムの有用性を向上させることができる。さらに、受注が増加すればするほど、本組合せ選定システムの利用者(受託者又は委託者)が増加することでビッグデータとなり、後述する二次利用サービスに用いることができる。
【0036】
端末装置1を複数備える場合、例えば、委託企業側の端末装置を端末装置1−1(以下、「委託企業側端末装置」ということもある。)、受託企業側の端末装置を端末装置1−2(以下、「受託企業側端末装置」ということもある。)とすることができる。ここで、端末装置1は、受託企業のみで1台又は複数台有していてよく、委託企業及び受託企業がそれぞれ1台ずつ又は複数台有していてもよい。
【0037】
<委託企業側端末装置>
委託企業側端末装置1−1は、委託企業の発注情報を入力する発注情報入力部と、入力された前記発注情報をサーバー装置3へ送信する発注情報送信部(S1-1)とを備えている。さらに、委託企業側端末装置1−1は、例えば、
図4に示すように、発注完了に伴う発注済み確認メールを受信する発注確認受信部(S1-2)、商品生産工程(生産加工)の進捗状況を確認する進捗状況確認部(S1-3)、発送済み確認メールを受信する発送済み確認受信部(S1-4)、発送物を追跡確認する追跡確認送信部(S1-5)等を備えることもできる。
【0038】
委託企業側端末装置1−1は、他の委託企業、受託企業等のユーザー端末装置との間で後述する商品の受発注のデータ等を送受信することができる。
【0039】
委託企業側端末装置1−1は、通常、委託企業ごとに、1台又は複数台備えることができる。端末装置の数は、数を多くすると、商品の受発注の増加を図ることができ、結果として本システムの有用性を向上させることができる。
【0040】
<受託企業側端末装置>
受託企業側端末装置としては、特に限定はなく、高齢者施設、障碍者施設、就労継続支援A型事業所、就労継続支援B型事業所、デイサービス業者施設等に備えられている端末装置が挙げられる。また、本発明のシステムを管理する管理者の端末を備えることもできる。
【0041】
受託企業の拠点の数としては、特に限定はなく、1箇所だけでなく、複数箇所あってもよい。受託企業の拠点の数を多くすると、例えば、本システムの利用者が増加し、受託企業1と受託企業2との間のやり取り(電話、FAX、メール、ファイル転送サービス等)が可能となり、商品の委託業務を、他の受託企業に再委託することが可能である。さらに、受注が増加すればするほど、ビッグデータとなり、後述する二次利用サービスに用いることができる。
【0042】
さらに、受託企業側端末装置1−2は、
図4に示すように、例えば、
個人能力レベル情報を入力する個人能力レベル情報入力部(S3-1)、
発注完了に伴う受注済み確認メールを受信する受注確認受信部(S3-2)、
受注メールを確認後に、納期等を含む情報をサーバー装置へ送信する納期情報送信部(S3-3)、
サーバー装置で作成された受注書を、受託企業側端末装置(経理部門の端末装置を含む)で受信する受注書受信部(S3-4)、
受注書を受付したことをサーバー装置3へ送信する受付作業送信部(S3-5)、
受託企業側完了したことをサーバー装置3へ送信する生産完了送信部(S3-6)、
納品書手配をサーバー装置3へ送信する納品書手配送信部(S3-8)、
発送手配をサーバー装置3へ送信する発送手配送信部(S3-9)、
集荷配送が終了したことをサーバー装置3へ送信する集荷配送済み送信部(S3-10)、
経理請求書の作成を指示する請求書作成指示送信部(S3-11)、
経理請求書の印刷を指示する請求書作成指示受信部及び請求書を送信する送信部(S3-12)、
入金確認受信部(S3-13)、
等を備えることもできる。
【0043】
受託企業側端末装置1−2は、委託企業、他の受託企業等のユーザー端末装置との間で後述する商品の受発注のデータ等を送受信することができる。
【0044】
<サーバー装置>
サーバー装置3は、ネットワーク2を介して複数の端末装置1とそれぞれ接続している。サーバー装置3は、ネットワーク2上で共有されるデータを保存及び管理する機能を有する。
【0045】
サーバー装置3は、例えば、ワークステーション、パーソナルコンピュータ(PC)等によって構成されるが、これらに限定されるものではない。また、サーバー装置3は、必ずしも単一の装置である必要はなく、複数台のワークステーション、パーソナルコンピュータ等が共同してサーバー装置3を構成してもよい。
【0046】
図5に示すように、前記サーバー装置3は、発注情報を格納する発注情報記憶部3−1と、作業能力レベル情報記憶部3−2と、個人能力レベル情報記憶部3−3とを備える記憶部3−0と、抽出部1〜4を含む抽出部3−4と、前記組合せ選定部3−5とを備えている。
【0047】
また、
図6及び
図7に示すように、前記サーバー装置3は、さらに、上記発注情報を格納する発注情報記憶部3−1と、前記作業能力レベル情報記憶部3−2と、前記個人能力レベル情報記憶部3−3と備える記憶部3−0と、前記抽出部1〜4を含む抽出部3−4と、前記組合せ選定部3−5に格納された情報から、商品生産工程指示書を作成する商品生産工程指示書作成部3−6と、前記商品生産工程指示書を端末装置1へ送信する商品生産工程指示書送信部3−7と、端末装置1から受信した商品生産工程指示書を格納する商品生産工程指示書記憶部3−8と、前記記憶部3−8に格納された商品生産工程指示書から、商品生産工程記録簿を作成する商品生産工程記録簿作成部3−9とを備えている。
【0048】
なお、
図6に示すサーバー装置は、端末装置が、受託企業側の端末装置1のみ場合であり、
図7に示すサーバー装置は、端末装置が、委託企業側の端末装置1−1と受託企業側の端末装置1−2がある場合である。また、
図7で示す発注情報記憶部、作業能力レベル情報記憶部、及び個人能力レベル情報記憶部は、端末装置1−1又は端末装置1−2のどちらからも入力又は送信してもよい。
【0049】
さらに、
図4に示すように、サーバー装置3は、端末装置1−1又は端末装置1−2からのログインを受け付けるログイン受信部(S2-1)、端末装置1−1からの発注情報の入力を受け付ける発注情報受信部(S2-2)、発注完了を端末装置1−1又は端末装置1−2へ送信する発注完了送信部(S2-3)、発注完了に伴い端末装置1−1において、発注状態となったことを端末装置1−1又は端末装置1−2へ送信する発注状態送信部(S2-4)、端末装置1−2から受信した納期を確定する納期確定部(S2-5)、受注書を作成する受注書作成部(S2-6)、受注書作成が完了したことに伴い端末装置1−1において、受付状態となったことを端末装置1−1又は端末装置1−2へ送信する受付状態送信部(S2-7)、受付の入力及び完了を確定する受付確定部(S2-8)、受付が完了したことに伴い端末装置1−2において、商品生産工程作業の状態となったことを端末装置1−1又は端末装置1−2へ送信する商品生産工程状態送信部(S2-9)、端末装置1−2から、前記商品生産工程指示書に基いて商品の各生産工程の情報を受信する商品生産工程情報受信部(S2-10)、端末装置1−1からの進捗状況確認を受け付ける進捗状況ログイン受信部(S2-11)、生産が完了したことに伴い端末装置1−2において、生産完了作業の状態となったことを端末装置1−1又は端末装置1−2へ送信する生産完了送信部(S2-12)、端末装置1−2からの納品書手配を受信してから納品書を印刷する納品書印刷部(S2-13)、発送手配を端末装置1−2から受信する発送手配受信部(S2-14)、集荷配送が終了したことを端末装置1−2から受信する集荷配送済み受信部(S2-15)、発送が完了したことに伴い端末装置1−2において、発送完了状態となったことを端末装置1−1へ送信する発送完了状態送信部(S2-16)等を備えることもできる。
【0050】
各工程に要求される作業能力レベルとは、後述するとおり、種々の作業において要求される作業能力のレベルのことである。例えば、発注書に記載された情報を端末装置から入力し、サーバー装置3に予め登録(記憶)できる。作業能力レベルは、少なくとも3段階に分けて登録される。各工程に要求される作業能力レベルが、例えば、3段階の場合、一番難易度が高いレベルを3、その次のレベルを2、一番簡単なレベルを1とすることができる。
【0051】
前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベルとは、後述するとおり、種々の作業に対する個人の作業能力のレベルのことである。これを予め受託企業側又は医療機関等が測定し、その情報を端末装置から入力し、サーバー装置3に予め登録(記憶)できる。個人の作業能力レベルは、少なくとも3段階に分けて登録される。個人の作業能力レベルが、例えば、3段階の場合、一番高いレベルを3、その次のレベルを2、一番低いレベルを1とすることができる。
【0052】
前記高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力開発期待レベルとは、後述するとおり、種々の作業に対する個人の作業能力開発(能力の回復、維持、又は開発)の期待レベルのことである。これを予め受託企業側又は医療機関等が測定し、その情報を端末装置から入力し、サーバー装置3に予め登録(記憶)できる。個人の作業能力レベルは、少なくとも3段階に分けて登録される。個人の作業能力期待レベルが、例えば、3段階の場合、一番期待が高いレベルを3、その次のレベルを2、一番低いレベルを1とすることができる。期待が高いとは、様々な作業のうち、一番能力を回復、維持又は開発させたいところを意味する。作業能力開発期待レベルとは、年齢、職歴、病歴、認定された介護度、認定された障碍度等から総合的に勘案して決定される。レベルは、少なくとも3段階に分けて登録される。
【0053】
ADL(Activities of daily living、日常生活動作)に関する情報とは、後述するとおり、個人の日常における介護度、障碍度等のことである。これを予め受託企業側又は医療機関等が測定し、その情報を端末装置から入力し、サーバー装置3に予め登録(記憶)できる。
【0054】
各工程から少なくとも1つの工程を抽出する抽出部1とは、工程が複数の場合、そのうち1つ又は複数の工程を抽出することである。
【0055】
工程に要求される作業能力レベルの情報が登録された作業能力レベル情報記憶部から、少なくとも1つの作業能力レベル情報を抽出する抽出部2とは、予め登録された各個人の作業能力レベルの1つ又は複数を抽出することである。レベルは、少なくとも3段階に分けて登録される。当該抽出部2は、一番高い作業能力レベル情報を抽出する抽出部2A(第1候補)、2番目に高い作業能力レベル情報を抽出する抽出部2B(第2候補)、N番目に高い作業能力レベル情報を抽出する抽出部2N(第N候補)等を抽出することができる。
【0056】
前記個人能力レベル情報記憶部から、少なくとも1つの個人能力レベル情報を抽出する抽出部3とは、予め登録された各個人の個人能力レベルの1つ又は複数を抽出することである。当該抽出部3は、一番高い個人能力レベル情報を抽出する抽出部3A(第1候補)、2番目に高い個人能力レベル情報を抽出する抽出部3B(第2候補)、N番目に高い個人能力レベル情報を抽出する抽出部2N(第N候補)等を抽出することができる。
【0057】
前記個人能力レベルが、各工程において要求される前記作業能力レベルと同じ又はそれを上回る作業能力レベルを抽出する抽出部4とは、各工程において、個人能力レベルが、各工程において要求される前記作業能力レベルと同じ又はそれを上回る作業能力レベルを抽出することである。前記個人能力レベルの値は、高齢者及び/又は障碍者のそれぞれ個人の作業能力レベル値と、それぞれ個人の作業能力開発期待レベル値を乗じたトータルスコアとすることができる。なお、個人の作業能力レベルが、作業能力レベルを下回る場合でも、上記作業能力開発期待レベル値を、個人の作業能力レベル値と乗じて(掛け算して)、トータルスコアが高くなることで、抽出することができる。各工程において、個人(情報)が抽出された場合でも、その個人が既に作業工程に従事している場合、その工程に就くことができないため、その次に、トータルスコアが高い個人(情報)が抽出される。つまり、本発明において、トータルスコアと工程ごとの事情に応じて適宜、人員を配置することができる。また、個人の要介護度、又は障碍度についても加味しながら、つまり、要介護度又は障碍度をスコアから差し引いて、個人(情報)を抽出することもできる。
【0058】
抽出部4で得られた情報に基づいて、各工程で人の組合せを選定する組合せ選定部とは、少なくとも1つの工程の抽出後、その次の工程で選定をする場合に、個人の作業能力レベルが、各工程に要求される作業能力レベルと同じ又は上回り、かつ、個人の作業能力開発期待レベルが、各工程に要求される作業能力開発期待レベルを越える組合せを選定することである。
【0059】
本システムによる受発注を安全かつ正確に行ううえで、サーバー装置3は、下記に示す機能を有することが好ましい。
本システムは、ログイン画面、メニュー画面等を表示する表示部がある。
【0060】
ログインは、ログインID及びパスワードによってログイン認証を行い、端末装置を特定してサーバー装置3を使用可能なログイン状態にする機能である。ログオフは、ログインと逆の機能であり、ログイン状態を解除する機能である。なお、パスワードは認証のための一手段であり、他の公知の認証方法によって代替することができる。
【0061】
メニュー画面には、サーバー装置3に入力された委託企業、受託企業、仕事、設定等を表示される。発注画面としては、例えば、新規発注、発注一覧等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。委託企業、受託企業、仕事、及び設定の画面としては、例えば、登録情報等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。委託企業、受託企業、及び仕事の情報画面としては、例えば、新規登録、一覧等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
図8は、メニュー画面(ユーザー用)の一例である。
【0062】
図8は、顧客一覧/検索画面の一例である。この画面には、顧客番号(任意)、委託企業名(会社名)、支社支店名、納品書、請求書、入金管理、詳細等が表示され、新規登録又は検索を行うことができる。また、この画面には、顧客番号ごとに、委託企業名(会社名)、支社支店名、入力年月日、郵便番号、住所等が表示され、顧客に関する前記情報の入力を行うことができる。また、担当者ごとに、担当者名、部署名、役職名、電話番号、メールアドレス等の入力又は削除を行うこともできる。これらデータをサーバー装置3にアップロード(送信)し、かつ委託企業名等の情報を表示して発注入力を行うこともできる。
【0063】
図9は、顧客詳細/新規登録画面の一例である。この画面では、契約書、作業仕様書、書類、受託企業名タグの追加等の文書保存(ダウンロード)又は削除、並びに発注書の保存又は削除を行うことができる。また、受託企業名タグの追加の画面では、例えば、ショコネ(チョコ)、抹茶、いちご等の商品の種類;2個入り、4個入等の数;リボン、のし掛け等の外観等の選択又は削除を行うことができる。これらデータをサーバー装置3にアップロード(送信)し、かつ書類の保存を行うこともできる。
【0064】
図10は、納品書詳細画面の一例である。この画面には、顧客番号ごとに、委託企業名(会社名)、支社支店名、部署名、受託番号、受託年月日、納期年月日、管理名、納品書/請求書記載名等が表示され、受託番号ごとに、受託数、既納品数、完成品数、今回納品数等の入力又は削除を行うことができる。また、この画面では、納品書を検索、納品書の発行日で検索、納品書の発行等を行うこともできる。
【0065】
図11は、納品書検索画面の一例である。この画面では、期間を指定し、受託番号、納品書発行年月日、納品書/請求書記載名、今回納品数の表示を行うことができる。また、この画面では、納品書の発行等を行うこともできる。
【0066】
図12は、請求書詳細画面の一例である。この画面には、顧客番号ごとに、委託企業名(会社名)、支社支店名、部署名、受託番号、受託年月日、納期年月日、管理名、納品書/請求書記載名、納品数、単価、金額等が表示される。また、この画面では、請求書発行日で検索、請求書の発行等を行うこともできる。
【0067】
図13は、入金管理詳細画面の一例である。この画面には、顧客番号ごとに、委託企業名(会社名)、支社支店名、部署名、受託番号、受託年月日、納期年月日、管理名、納品書/請求書記載名、納品数、単価、金額等が表示される。また、この画面では、入金日で検索、入金の表示等を行うことができ、入金を確認することもできる。
【0068】
図14は、受託企業(パートナー)一覧/検索画面の一例である。この画面には、作業者の番号(パートナー番号)、作業施設、分類(入居者、通所利用者、外部等)、氏名等が表示され、詳細(要介護度、障碍度、能力開発期待レベル等)等の入力(新規登録)、検索又は表示を行うことができる。また、この画面では、CSVダウンロード、動作スキルマスター等を行うこともできる。
【0069】
図15は、受託企業(パートナー)詳細/新規登録画面の一例である。この画面には、作業者の番号(パートナー番号)ごとに、作成日、契約日、氏名、生年月日、性別、要介護度又は障碍度、担当ケアマネージャー名、作業施設名、分類、作業援助の有無、その程度、キーパーソン情報、関係性、電話番号、メールアドレス、住所等が表示され、入力(新規登録)、検索又は表示を行うことができる。また、この画面では、報酬明細一覧等の表示を行うこともできる。
【0070】
図16は、受託企業(パートナー)詳細/新規登録画面の一例である。この画面には、作業者のADL及び日常行動等が表示される。ここに、例えば、食事、日中の排泄等の情報を入力することができる。食事の情報としては、場所又は状況(食堂、ベッド脇、ベッド上)、必要な介助(食べる動作、移乗、移動等)、認知度又は障碍度による動作及び介助への影響、食事の形態(常食、お粥、きざみ食、ソフト食等)、アレルギーの有無等が挙げられる。日中の排泄の情報としては、例えば、場所又は状況(トイレ、ポータブル、尿器、おむつ、留置カテーテル)、必要な介助(排泄動作、移乗、移動等)、認知度又は障碍度による動作及び介助への影響等が挙げられる。
【0071】
図17は、受託企業(パートナー)詳細/新規登録画面の一例である。この画面には、作業者のADL及び日常行動等が表示される。ここに、例えば、便失禁、尿失禁、夜間排泄、入浴等の情報を入力することができる。便失禁の情報としては、便失禁の有無等である。尿失禁の情報としては、尿失禁の有無等である。夜間排泄の情報としては、場所又は状況(トイレ、ポータブル、尿器、おむつ、留置カテーテル)、必要な介助(排泄動作、移乗、移動等)、認知度又は障碍度による動作及び介助への影響等が挙げられる。入浴の情報としては、例えば、場所又は状況(浴室、清拭)、必要な介助(洗体等の動作、移乗、移動等)、認知度又は障碍度による動作及び介助への影響等が挙げられる。
【0072】
図18は、受託企業(パートナー)詳細/新規登録画面の一例である。この画面には、作業者のADL及び日常行動等が表示される。ここに、例えば、洗面、着替え、睡眠、動作等の情報を入力することができる。洗面の情報としては、必要な介助(洗面又は歯磨き動作、移乗、移動等)及び認知度又は障碍度による動作又は介助への影響等である。着替えの情報としては、必要な介助(洗面又は歯磨き動作、移乗、移動等)及び認知度又は障碍度による動作又は介助への影響等である。睡眠の情報としては、場所又は状況(1階、ベッド等)、必要な介助(寝返り、起き上がり等)、認知度又は障碍度による動作及び介助への影響等が挙げられる。動作の情報としては、例えば、必要な介助(座位、立ち上がり等)、認知度又は障碍度による動作及び介助への影響等が挙げられる。
【0073】
図19は、受託企業(パートナー)詳細/新規登録画面の一例である。この画面には、作業者のADL及び日常行動等が表示される。ここに、例えば、移動室内、移動室外、利用している福祉用具等の情報を入力することができる。移動室内の情報としては、必要な介助(手すり、杖、歩行器、車イス等)等が挙げられる。移動室外の情報としては、必要な介助(手すり、杖、歩行器、車イス等)等が挙げられる。福祉用具の情報としては、寝台(3モーター、2モーター、普通型、布団等)、寝台付属品(サイドレール、体位変換器、マットレス、床ずれ防止用具等)、移動用(杖、歩行器、車イス等)、手すり(設置の有無)、トイレ(洋式、和式、ポータブル等)等が挙げられる。
【0074】
図20は、受託企業(パートナー)詳細/新規登録画面の一例である。この画面には、作業者のADL及び日常行動等が表示される。ここに、例えば、これまでの経歴、経験したことのある職種、趣味、動作及び作業スキル等の情報を入力することができる。これまでの経歴の情報としては、就労経験の有無等である。経験したことのある職種としては、特に限定はなく、例えば、営業、事務管理、企画、マーケティング、経営、管理職等が挙げられる。趣味の情報としては、例えば、旅行、DIY、読書、カメラ、写真、運動、掃除、整理、園芸、文章を書く、手芸等が挙げられる。ここで、動作及び作業スキルとして、大項目、小項目、レベル等が表示されるので、小項目に対する作業者のレベルを選択することができる。大項目としては、例えば、切る、長さを計る等が挙げられる。「切る」の小項目としては、例えば、ハサミで切る、カッターで切る、裁断機で切る、ニッパーで切る等が挙げられる。「切る」のレベルとしては、例えば、十分に一人でできる、時間がかかるが一人でできる、補助があればできる、補助があってもできない等が挙げられる。「長さを計る」の小項目としては、例えば、定規で測る、メジャーで測る等が挙げられる。「長さを計る」のレベルとしては、例えば、十分に一人でできる、時間がかかるが一人でできる、補助があればできる、補助があってもできない等が挙げられる。
【0075】
図21は、受託企業(パートナー)詳細/新規登録画面の一例である。この画面には、能力レベル、肖像権の許諾項目等が表示されるので、能力レベルに対する作業者のレベル、同意の有無を選択することができる。能力レベルの表示としては、例えば、チェック項目、レベル等が挙げられる。チェック項目として、例えば、持続力、指示内容の理解、意思表示、巧緻性、数量及び計算、作業意欲、作業の正確性等が挙げられる。持続力のレベルとして、例えば、1.5時間を通して作業できる体力又は気力がある等が挙げられる。指示内容の理解のレベルとして、例えば、指示内容が理解できる等が挙げられる。意思表示のレベルとして、例えば、自分の意思(トイレに行きたい、助けてほしい等)を相手に伝えることができる等が挙げられる。巧緻性のレベルとして、例えば、器用である等が挙げられる。数量及び計算のレベルとして、例えば、数をいつも正確に数えられる等が挙げられる。作業意欲のレベルとして、例えば、ある、ない等が挙げられる。作業の正確性のレベルとして、例えば、ミスなく正確に作業する等が挙げられる。なお、能力レベルのチェック項目及びそのレベルについては、
図22で詳細に説明する。
肖像権の許諾項目としては、委託企業の社内掲示物、社内研修に使用することの同意の有無、委託企業のニュースレター等、関係者に配布する印刷物に使用されることの同意の有無、委託企業のパンフレット、チラシ等の広告用印刷物に使用されることの同意の有無、委託企業のホームページ、SNS等の電子媒体に使用されることの同意の有無、委託企業との契約解消後も上記目的の範囲であれば、引き続き利用されることの同意の有無等が挙げられる。
【0076】
図22は、上述した能力レベルのチェック項目及びそのレベルを示す図である。
チェック項目及びそのレベルとしては、例えば、
・持続力(レベル4:1.5時間を通じて作業ができる体力又は気力がある。レベル3:1時間の作業ができる。レベル2:30分間の作業ができる。レベル1:30分間の作業もできない。)、
・指示内容の理解(レベル4:指示内容が理解できる。レベル3:指示内容がだいたい理解できる。レベル2:内容及び時によっては指示内容が理解できない。レベル1:指示内容が理解できない。)、
・意思表示(レベル4:自分の意思(トイレに行きたい、助けてほしい等)を相手に伝えることができる。レベル3:意思表示がだいたいできる。レベル2:相手及び内容によっては意思表示できない。レベル1:意思表示ができない。)、
・巧緻性(レベル4:器用である。レベル3:器用さは普通である。レベル2:あまり器用でない。レベル1:器用でない。)、
・数量及び計算(レベル4:数をいつも正確に数えられる。レベル3:数を数えることがだいたいできる。レベル2:あまり数を数えられない。レベル1:数を数えられない。)、
・作業意欲(レベル4:ある。レベル3:だいたいある。レベル2:あまりない。レベル1:ない)、
・作業の正確性(レベル4:ミスなく正確に作業する。レベル3:だいたいミスなく作業する。レベル2:あまり正確に作業しない。レベル1:正確に作業しない。)等が挙げられる。
【0077】
図23は、作業実績一覧画面の一例である。この画面には、作業者の番号(パートナー番号)、氏名、期間、作業形態(全て、トレーニング、研修、本生産)が表示されるので、氏名、期間、及び作業形態を検索することができる。検索することにより、その作業者の作業年月日、作業実施時間帯、管理案件名、作業形態等を表示することができる。
【0078】
図24は、報酬明細一覧画面の一例である。この画面には、作業者の番号(パートナー番号)、氏名、期間、支払の状態(全て、支払未済、支払済)、が表示されるので、氏名、期間及び支払いの状態を検索することができる。検索することにより、その作業者の支払年月日、管理案件名、支払の状態等を表示することができる。また、この画面で、報酬明細書発行日等の入力することにより、報酬明細書を発行することもできる。
【0079】
図25は、スキル大項目一覧/新規登録/編集画面の一例である。この画面では、委託企業から依頼を受けた商品の製造に必要な業務スキル等の入力(新規登録)、及び登録を行うことができる。スキル一覧として、切る、長さを測る、重さを測る、結ぶ、繋げる、貼る、書く、色を塗る等が挙げられる。
【0080】
図26は、業務のスキルカテゴリー名マスター画面の一例である。この画面には、委託企業から依頼を受けた商品の製造に必要な業務スキルカテゴリー名、必要業務スキル、レベル等が表示されるので、それらの情報の入力(新規登録)、及び登録を行うことができる。レベル4は、十分に一人でできる。レベル3は、時間がかかるが一人でできる。レベル2は、補助があればできる。レベル1は、補助があってもできない、を示している。
【0081】
図27及び
図28は、受託業務一覧/検索/登録画面の一例である。この画面には、顧客番号ごとに、委託企業名(会社名)、支社支店名、受託業務名タグ(業務の種類等)、受託年月日、納期年月日、請求年月日、入金年月日、作業施設名、ステータス(全て、製作中、納品済み、請求済、入金済み)、請求書/納品書記載名、管理名、受託管理番号が表示されるので、これらの情報の入力(新規登録)、検索、又はCSVダウンロードを行うことができる。
図31には、画面上に、タスク用スキルマスター機能(業務のスキルカテゴリー名マスター画面へ遷移する機能)がある。
【0082】
図29は、受託業務詳細登録/編集画面の一例である。この画面には、受託管理番号ごとに、顧客番号、委託企業名(会社名)、支社支店名、ステータス(製作中)、受託業務名タグ(業務の種類等)、請求書/納品書記載名、管理名、受託年月日、納期年月日、請求年月日、受託数、受託金額、分配金額、作業施設1〜3、ステータス(全て、製作中、納品済み、請求済、入金済み)等が表示されるので、これらの情報の入力(新規登録)、追加、又は検索を行うことができる。
【0083】
図30は、受託業務詳細登録/編集画面の一例である。この画面には、業務のスキルカテゴリー名が表示され、セレクトボックスで「業務のスキルカテゴリー名」を選択すると、「業務のスキルカテゴリー名マスター」で登録した必要業種スキルが表示される。この場面では。マスター登録したレベルをボタンで変更することができる。
【0084】
図31は、受託業務詳細登録/編集画面の一例である。この画面では、担当スタッフ名、作業者(パートナー)名、作業時間、1分あたりの単価、分配金額等の入力(新規登録)、検索又は表示することができる。この画面には、生産計画及び実績を表示する機能もある。
【0085】
図32は、生産計画及び生産実績の登録/編集画面の一例である。この画面は、受託管理番号、顧客管理番号、会社名、支社支店名、ステータス、納期年月日、受託数、本日までの生産数又は納品数、残り必要生産数又は納品数、カレンダー等の入力(新規登録)、検索又は表示を行う機能がある。この画面には、新規計画を作成(登録)又は表示する機能もある。
【0086】
図33は、生産計画及び生産実績の登録/編集画面の一例である。この画面では、現在の年月日、納期年月日、受託数、計画(この日までの累計生産数、納期までの残り必要数)、実績(この日までの累計生産数、納期までの残り必要数)、この日の生産予定数、作業施設名、作業時間、出勤予定作業者(パートナー)、担当スタッフ、カレンダー等を入力(新規登録)、検索又は表示することができる。
【0087】
図34は、生産計画及び生産実績の登録/編集画面の一例である。この画面では、現在の年月日、納期年月日、受託数、計画(この日までの累計生産数、納期までの残り必要数)、実績(この日までの累計生産数、納期までの残り必要数)、この日の生産予定数、作業施設名、作業時間、出勤作業者(パートナー)、担当スタッフ、作業日報、必要業務スキル等の入力(新規登録)、検索又は表示を行うことができる。
【0088】
さらに、スタッフ登録(登録番号、拠点箇所、名称、名称ふりがな、権限の有無、職種等)の画面及びそのリストの画面機能を有していてもよく、スタッフリストの画面では、登録番号、登録日、権限(管理者)、職種等を表示、確認又は検索することができる。
【0089】
認証の分類に係る情報は、端末装置1−1及び端末装置1−2のそれぞれのモニター(画面)に表示される。発注の分類に係る情報は、端末装置1−1のモニターに表示される。受注の分類に係る情報は、端末装置1−2のモニターに表示される。そして、委託企業及び受託企業のそれぞれが、端末装置1−1及び端末装置1−2の各モニターに表示された情報に基づいて各端末装置を操作し、サーバー装置3を介して受発注を行う。
【0090】
本発明のシステムの運用環境管理としては、特に限定はないが、サーバー装置3を、サーバー管理企業(ホスティング業者)内に設置するのが好ましい。サーバー装置3の管理はサーバー管理企業が行うことにより、委託企業及び受託企業は受発注のみを行えばよいことから、それぞれの負担を軽減することができる。
【0091】
本発明のシステムでは、端末装置1−1及び端末装置1−2が、サーバー装置3を介して商品データを互いに送受信する。商品データとしては、特に限定はなく、例えば、商品の写真、書類等が挙げられる。商品データの形式としては、特に限定はない。
【0092】
<ネットワーク>
本発明に使用されるネットワーク2としては、サーバー装置3にアクセス可能なネットワークであれば特に限定はなく、通常、インターネット(回線)を用いることができる。インターネットを用いることによって、本発明のシステムのコストを低くすることができる。
【0093】
また、ネットワーク2は、インターネット内に構築された本発明のシステム専用の仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network:以下、「VPN」と言うことがある。)を用いることもできる。これにより、システムの安全性を高めつつ、コストを低くすることができる。なお、ネットワーク2は、インターネットに代えて、専用回線で構成することもでき、専用回線とインターネットとを組み合わせて構成することもできる。
【0094】
また、ネットワーク2は、有線ネットワーク、無線ネットワーク、又はこれらを組み合わせて用いることができる。また、このネットワークは、専用回線の使用、伝送データの暗号化、各クライアント装置等を使用するユーザーの認証等様々な方法によるセキュリティの強化を行うことが好ましい。
【0095】
<商品>
商品としては、特に限定はなく、例えば、ハーブ入り入浴剤、お土産品(ラムネ、チョコ等のお菓子)、民芸品、おもちゃ等が挙げられる。具体的に、発注された商品の生産としては、例えば、ハーブ入り入浴剤の製造、ラムネ、チョコ、プリン等のお菓子の箱詰め、トイレットペーパーの包装、メダル紐の製造、瓶詰め食品の瓶シール貼り、パンフレット封入等が挙げられる。
【0096】
また、商品には、完成品だけでなく、途中段階の未完成品も含まれる。
【0097】
<商品生産工程指示書>
商品生産工程指示書(以下、「生産工程指示書」又は「指示書」ということもある。)とは、委託企業が、受託企業等への商品の製造を委託する際、どのように商品を製造するか、各工程を説明、指示するための書類であり、委託企業から受託企業に商品を発注する場合に必ず必要である。
【0098】
商品生産工程指示書には、(1)高齢書又は障碍者個人の氏名、(2)商品生産工程の詳細(製造の方法等)、(3)使用材料、(4)発行の年月日、(5)発行した受託企業及びその部署、(6)住所等を記載することができる。
【0099】
<商品生産工程記録簿>
商品の製造を委託された受託企業(高齢者施設、障碍者施設等)は、上記商品生産工程指示書に記載されている指示内容に従って、商品を製造し、商品生産工程記録簿(以下、「記録簿」ということもある。)を作成及び管理する。
【0100】
商品生産工程記録簿には、(1)商品製造に用いる材料等と商品工程指示書とを発行した委託企業から委託(受任)した年月日、(2)高齢者又は障碍者の氏名、(3)高齢者の介護度又は障碍者の障碍度、(4)高齢者又は障碍者の能力レベル、(5)商品の作業レベル、(6)工程の数及び種類、(7)商品の製造方法(製造等手順)、(8)使用材料(使用主材料の品名並びにロット若しくは製造番号)、(9)商品の工程管理に係る業務を管理した記録、(10)商品の最終点検及び検査を完了した年月日、(11)商品を委託した委託企業等に引き渡した年月日、(12)その他必要な事項を記載する必要がある。この商品生産工程記録簿は、商品生産工程指示書と共に作成の日から2年間保存することができる。
【0101】
本発明のシステムによれば、商品生産工程指示書及び商品生産工程記録簿の作成、管理を簡便かつ効率的に行うことができる。
【0102】
<納期>
本発明のシステムは、端末装置1−2が、商品の納期をサーバー装置3へ送信する納期情報送信部を備え、サーバー装置3が、商品の納期を端末装置1−2から受信する手段、及び商品の納期を確定する手段を備えることができる。
【0103】
<進捗確認>
本発明のシステムは、端末装置1−1が、商品の状態(発注、受付、生産工程、及び発送)についての進捗確認をサーバー装置3へ送信する手段を備え、サーバー装置3が、商品の状態についての進捗確認を端末装置1−1へ送信する手段を備え、及び端末装置1−2が商品の状態についての進捗確認をサーバー装置3から受信する手段を備えることができる。
【0104】
<発送物追跡>
本発明のシステムは、端末装置1−1が、発送物追跡確認をサーバー装置3へ送信する手段を備え、サーバー装置3が、発送物追跡確認を端末装置1−1へ送信する手段を備え、及び端末装置1−2が、発送物追跡確認をサーバー装置3から受信する手段を備えることができる。
【0105】
発送物追跡は、運送業者のお問い合わせ番号等を用いて、端末装置1−1が、サーバー装置3を介して、端末装置1−2又は運送業者装置端末へ送信する手段を備え、運送業者が発送物の現在地を特定し、運送業者がサーバー装置3を介して、端末装置1−1又は端末装置1−2へ送信する手段を備えることができる。
【0106】
<納品書>
本発明の受発注システムは、端末装置1−2は、納品書手配をサーバー装置3へ送信する手段を備え、サーバー装置3は納品書手配を端末装置1−2から受信する手段、及び納品書を作成する手段を備えることができる。
【0107】
<請求書>
本発明のシステムは、端末装置1−2は、請求書手配をサーバー装置3へ送信する手段を備え、サーバー装置3は請求書手配を端末装置1−2から受信する手段、請求書を作成する手段、請求書を郵送等利用してユーザーへ送付する手段等を備えることができる。
【0108】
<運送業者>
本発明のシステムは、端末装置1−2が、商品の集荷配送(集荷又は発送)を運送業者へ連絡又はその端末へ送信する手段を備え、運送業者は、商品を委託企業へ納品する手段を備えることができる。
【0109】
<支払い>
本発明のシステムは、委託企業が、商品の費用を支払いする手段を備え、端末装置1−2は、入金を確認する手段を備えることができる。
【0110】
<二次利用サービス>
本発明のシステム1で蓄積されたデータ(ビッグデータ)は、例えば、技術的サポート、事業化の支援プラン提示、統計出力、事例レポート、高齢者又は障碍者データバンクサービス等の二次利用サービスへ活用することができる。
【0111】
技術的サポートとは、蓄積した高齢者又は障碍者データを解析することで、次のような技術的サポートが可能となる。例えば、(1)どの「作業能力レベル」にどの「個人能力レベル」が合うのか確認できるため、作業を選択するための参考データとして提供できる。(2)様々な年齢、障害例毎の作業記録簿(「必要となる作業工程」、「使用機器」、「作業内容」)が蓄積されることで、作業におけるトータル的な参考データとして提供することができる。
【0112】
事業化の支援プラン提示としては、蓄積したデータを解析することで、次のようなコンシェルジュサービスが可能となる。例えば、(1)新規で受託業務を始める企業に対して、「商品の種類」、「数」、「時間」、「金額」等から、採算ラインを算出することが可能となり、システム導入検討の試算ができる。(2)試算結果から、受注すべき委託作業の種類、使用材料、導入設備のシミュレーションができる。(3)発注内容に含まれる「材料」、「作業内容」、「年齢」及び「障害レベル」を元に、最適な設備投資提案を行うことができる。具体的な項目としては、「コンピュータ」、「スキャナー」、「ソフト」、「テーブルの大きさ」等が挙げられる。
【0113】
統計出力としては、蓄積データを複合条件により、統計出力を行うことができる。統計出力として具体的には、例えば、
(1)「地域」別「個数」集計、(2)「介護度又は障碍度」別「個数」集計、(3)「材料」別「個数」集計等の本数集計;
(1)「地域」別「金額」集計、(2)「介護度又は障碍度」別「金額」集計、(3)「材料」別「金額」集計等の金額集計;
(1)「地域」別「介護度又は障碍度」集計、(2)「季節」別「介護度又は障碍度」集計、(3)「年齢」別「介護度又は障碍度」集計、(4)「介護度又は障碍度」別「材料」集計等の症例集計等が挙げられ、これらの集計によって、「事業規模」、「市場規模」、及び「技術普及度」を推計可能となる。
【0114】
商品製造事例レポートとしては、例えば、蓄積したデータを活用し、「材料」、「症例」毎の臨床レポートを出力し、学術的な情報発信、営業的な情報発信、技術レポート等として活用することができる。
【0115】
高齢者又は障碍者データバンクサービスとしては、例えば、蓄積した年齢別、介護度別、障害度別、能力開発度の増減等データをストックしてデータバンク化することで、例えば「高齢者又は障碍者」と地域又は医療機関との連携等に活用することができる。
【0116】
次に、
図1、
図2、及び
図4〜
図7を参照して、本発明のシステムを用いた方法について説明する。本発明のシステムを用いた方法は、高齢者及び/又は障碍者が、複数人で、複数の工程を含む作業を連続させて進めるにあたって、各工程に高齢者及び/又は障碍者を適切に配置する、人の組合せを選定する組合せ選定方法であって、
各個人の作業能力及び/又はADL(日常生活動作)に関する情報を登録した個人能力レベル情報を記憶するステップと、
それぞれの工程に要求される作業能力の情報を登録した作業能力レベル情報を記憶するステップと、
前記作業能力レベル情報記憶部に登録した各工程について要求される作業能力が同じ又は上回るレベルを持つ個人を工程ごとに抽出するステップと、
前記抽出された個人を各工程に選び、高齢者及び/又は障碍者の能力に応じて、全工程に適切に配置する、人の組合せを選定するステップと、
とを備えたことを特徴とする組合せ選定方法である。
【0117】
上記本発明の組合せ選定方法の一例を、
図4及び
図7を用いて以下に示す。まず、発注情報入力ステップにおいて、端末装置1−1の発注情報入力部により商品の発注情報を端末装置1−1に入力する。端末装置1−1から入力された発注情報は、サーバー装置3の発注情報受信部において受けつけられ、発注情報送信ステップにおいて、発注情報送信部で入力された発注情報をサーバー装置3へ送信する。次に、発注情報記憶ステップにおいて、発注情報を前記サーバー装置3の発注情報記憶部3−1に格納する。
【0118】
作業能力レベル情報入力ステップには、端末装置1−1の作業能力レベル情報入力部により作業能力レベル情報を端末装置1−1に入力する。端末装置1−1から入力された作業能力レベル情報は、サーバー装置3の作業能力レベル情報受信部において受けつけられ、作業能力レベル情報送信ステップにおいて、作業能力レベル情報送信部で入力された作業能力レベル情報をサーバー装置3へ送信する。次に、作業能力レベル情報記憶ステップにおいて、作業能力レベル情報を前記サーバー装置3の作業能力レベル情報記憶部3−2に格納するステップである。
【0119】
個人能力レベル情報入力ステップには、端末装置1−1の個人能力レベル情報入力部により個人能力レベル情報を端末装置1−1に入力する。端末装置1−1から入力された個人能力レベル情報は、サーバー装置3の個人能力レベル情報受信部において受けつけられ、個人能力レベル情報送信ステップにおいて、個人能力レベル情報送信部で入力された個人能力レベル情報をサーバー装置3へ送信する。次に、個人能力レベル情報記憶ステップにおいて、個人能力レベル情報を前記サーバー装置3の個人能力レベル情報記憶部3−3に格納するステップである。
【0120】
そして、抽出ステップにおいて、格納された発注情報、作業レベル情報及び個人能力レベル情報から、抽出部3−4で抽出する。組合せ選定ステップには、組合せ選定部3−5で選定するステップである。
【0121】
次いで、商品生産工程指示書作成ステップには、サーバー装置3の商品生産工程指示書作成部3−6で商品生産工程指示書を作成するステップである。
【0122】
その後、商品仕様書(指示書)送信ステップには、商品仕様書(指示書)送信部3−6で商品仕様書(指示書)を端末装置1−2へ送信するステップである。
【0123】
次に、商品生産工程情報入力ステップには、商品生産工程情報入力部で商品仕様書(指示書)に基いて商品の各生産工程の情報を端末装置1−2に入力する。そして、商品生産工程指示書送信ステップにおいて、商品生産工程指示書送信部3−7で生産工程の情報をサーバー装置3へ送信するステップである。
【0124】
それから、生産工程情報記憶ステップには、生産工程情報をサーバー装置3の生産工程指示書記憶部3−8に格納する。その後、商品仕様書(指示書)作成ステップにおいて、格納された生産工程の情報から、商品生産工程記録簿作成部3−9で商品生産工程記録簿を作成するステップである。
【0125】
本発明のシステムにおいて、高齢者、障碍者、高齢者又は障碍者の家族、委託者、及び受託者のメリットを以下に示す。
【0126】
高齢者のメリットとしては、次のこと等が挙げられる。
(1)経済的負担の軽減:報酬が発生する。得た報酬は、高齢者住宅の入居に関わる費用等に充てることができる。
(2)QOLの向上:つまり「生活の質」の向上が期待できる。例えば、「充実した生活」又は「心身が満たされた生活」が期待できる。
(3)いきがい:就労及びそれによる収入の発生によって、社会の役に立っているという実感及び自立しているという意識が生きがいに繋がり、生き生きとした人生を取り戻すことが可能となる。
(4)家族以外の人とのコミュニケーション:就労することにより、他の就労メンバー、受託者のスタッフ、見守りボランティア、委託業者のスタッフ等の家族以外の人と過ごす時間ができる。家族以外の人との共同作業により、会話する機会等が増える。
(5)得意なことを活かせる:これまで培ってきた技術、特技等を活かして就労することができる。
(6)社会との繋がり:就労を通じて、社会との繋がりを感じることができる。社会に受け入れられ、認められる喜びが創出される。
(7)認知症の予防:就労を通じて、他人と交流し、仕事の達成感を味わい、また、適度な知的作業を行うことで、認知症の予防又は進行を防ぐことができる。
(8)規則正しい生活:受託企業の稼働時間に定期的に参加することによって、生活のリズムが整い、健康的な生活を過ごすことができる。
(9)受託者(受託企業)のスタッフから支援又は助言を受けながら、作業を行うことができる。
【0127】
障碍者のメリットとしては、次のこと等が挙げられる。
(1)経済的負担の軽減:報酬が発生する。
(2)QOLの向上:つまり「生活の質」の向上が期待できる。例えば、「充実した生活」又は「心身が満たされた生活」が期待できる。
(3)いきがい:就労及びそれによる収入の発生によって、社会の役に立っているという実感及び自立しているという意識が生きがいに繋がる。
(4)家族以外の人とのコミュニケーション:就労することにより、他の就労メンバー、受託者のスタッフ、見守りボランティア、委託業者のスタッフ等の家族以外の人と過ごす時間ができる。家族以外の人との共同作業により、会話の機会等が増える。
(5)得意なことを活かせる:これまで培ってきた技術、特技等を活かして就労することができる。
(6)社会との繋がり:就労を通じて、社会との繋がりを感じることができる。社会に受け入れられ、認められる喜びが創出される。
(7)機能改善:障碍者の機能を改善することが期待できる。
(8)規則正しい生活:受託企業の稼働時間に定期的に参加することによって、生活のリズムが整い、健康的な生活を過ごすことができる。
(9)受託者(受託企業)のスタッフから支援又は助言を受けながら、作業を行うことができる。
【0128】
高齢者又は障碍者の家族のメリットとしては、次のこと等が挙げられる。
(1)経済的負担の軽減:報酬が発生する。得た報酬は、高齢者施設又は障碍者施設の入居に関わる費用等に充てることができる。
【0129】
委託者のメリットとしては、次のこと等が挙げられる。
(1)労働力を確保:高齢者又は障碍者のスキルを活用し、高齢者又は障碍者の労働力を確保することができる。
(2)生産力の確保:生産力を向上することができる。
(3)企業又は製品の認知度の向上:委託者又は委託企業が高齢者又は障碍者と共同作業し、良い製品を作り出していることをアピールできる。
(4)高齢者又は障碍者向けの製品開発:新規製品の研究開発をすることができる。その製品の良し悪し等について、その場で高齢者又は障碍者から意見を聞くことができる。
(5)高齢者又は障碍者の社会参加支援:ダイバーシティ経営を行うことができる。
【0130】
受託者のメリットとしては、次のこと等が挙げられる。
(1)労働力を確保:高齢者又は障碍者のスキルを活用し、高齢者又は障碍者の労働力を確保できる
(2)生産力の確保:生産力を向上することができる。
(3)企業又は製品の認知度の向上:受託者又は受託企業が高齢者又は障碍者と共同作業し、良い製品を作り出していることをアピールできる。
(4)高齢者又は障碍者向けの製品開発:新規製品の研究開発をすることができる。その製品の良し悪し等を、その場で高齢者又は障碍者から意見を聞ける。
(5)高齢者又は障碍者の社会参加支援:ダイバーシティ経営を行うことができる。
(6)商品の品質が上がり、納品日が守られることから、委託者から業務を委託されやすくなる。
【実施例】
【0131】
試験例1:ヒノキのオガクズを袋に入れた製品(入浴剤)の製造
図35は、ヒノキのおがくずを袋詰めにした商品1(登録商標jiwajiwa)の外観である。商品1は、所定量のおがくずを不織布で作った小袋(不織布袋)に詰め、これを化粧袋にいれ、さらに、当該化粧袋に化粧紙を貼って、バスハーブ(入浴剤)として市場に出している。上記の商品1は、下記に示すような工程1〜工程13を経て完成される。各工程はさらに細分化された工程に分かれている。
【0132】
そこで、現状の工程と本発明の組合せ選択システムを用いた後の各工程の項目、作業時間等を試験した。
・参加メンバー (全6名)
(氏名、性別/年齢/要介護度/障害、趣味等のその他情報)
Aさん 女性/70歳/要介護2/左手麻痺/車椅子
Bさん 女性/88歳/要介護1/裁縫、編み物大好き
Cさん 女性/89歳/要支援1
Dさん 女性/84歳/要介護2/白内障
Eさん 男性/80歳/要介護3/車椅子
Fさん 女性/89歳/要介護1/裁縫が趣味
・工程数 全11工程
下記表1及び表2に示すとおり、各工程における担当者を選定した。まず、表1に示す難易度(作業能力レベル情報)を越える個人能力レベル情報を抽出した。個人能力レベル情報は、各工程に要求される作業能力レベルの情報を入力する作業能力レベル情報と同じ又は上回る必要があり、個人能力レベル情報は、表2に示すとおり、個人の作業能力レベル情報と個人の作業能力開発期待レベル情報を乗じたトータルスコアに基づいて、各工程の担当者を選定することができた。
【0133】
<工程1> おが粉(ハーブ)を計量して不織布袋に入れる工程(必要人数:2人)
・担当:Aさん、Eさん
・必要設備:スケール、ビニール袋
・必要材料:おが粉、不織布袋
・作業内容:
(1)不織布袋の口を折り、開いてスケールに乗せる。
(2)スケールの電源を入れ、0表示ボタンを押す。
(3)おが粉を手で入れて10g計る。
(4)不織布の口を元に戻す。
・最適な人材:この作業は、丁寧さ、正確さが必要であり、頭脳明晰な方が最適である。また、片手でも作業できるため、片手が麻痺している方でも作業可能である。
・品質チェック内容:10g計量できているか。
【0134】
<工程2> 不織布袋をじゃばらに折る工程(必要人数:2人)
・担当:Bさん、Cさん
・必要設備:じゃばら幅を計る治具、洗濯ばさみ
・必要材料:不織布袋(ハーブ入り)
・作業内容:
(1)治具を使って、じゃばらの幅(2cm)を測り、不織布の口を均一にじゃばら折りする。
(2)じゃばらの山が、4〜5回折れたら、口を洗濯バサミで留める。
・最適な人材:ここの作業は、細かい作業なので、裁縫が得意、几帳面、又は手先が器用な方が最適である。
・品質チェック内容:不織布にしわがよっていないか、じゃばらの幅が均一か。
【0135】
<工程3> 不織布袋の口をタコ糸で結ぶ工程(必要人数:2人)
・担当:Dさん、Eさん
・必要設備:じゃばらの高さ及び長さを測る治具
・必要材料:不織布袋(ハーブ入り)、タコ糸(40cmカット済)
・作業内容:
(1)じゃばらの高さ5〜6cmの位置で、紐を1回結ぶ。
(2)紐を同じ場所でもう一度結ぶ。
(3)結び目から5cmの位置で紐を1回結ぶ。
・最適な人材:この作業は、手先にしっかり力をこめることができる方、治具を使って決まった位置、決まった長さでタコ糸を結ぶことができる方、治具の使い方を理解できる方が最適である。
・品質チェック内容:袋の中身が漏れないよう、紐が固くきっちりと結ばれているか、紐先の結び目の長さが5cmか。
【0136】
<工程4> ハサミで切る工程(必要人数:3人)
・担当:Cさん、Eさん、Fさん
・必要設備:ハサミ
・必要材料:工程3で得られた不織布袋
・作業内容:決まった位置でタコ糸をカットする。結び目の先2〜3mmのところをハサミでカットする。
・最適な人材:ハサミが正しく使える方、両手が使える方、治具を使って正しい場所で切れる方(理解力がある方)が最適である。
・品質チェック内容:あまり部分が長すぎないか。
【0137】
<工程5> 検品する工程(結び目の硬さの検品する工程)(必要人数:1人)
・担当:Aさん
・作業内容:袋の縛り口の紐結び目の固さを調べるため、片手で結び目を触り、隙間が生じていないか、しっかり結べているかを確認する。
・最適な人材:片手で検品できるので、片手が麻痺している方でも作業可能である。判断力が必要なため、几帳面な方が最適である。
【0138】
<工程6> じゃばらの幅、並びに、タコ糸の結び目の位置及び長さを検品する工程(必要人数:3人)
・担当:Cさん、Eさん、Fさん
・作業内容:治具を使ってルール通りに製品が作られているか確認する。ルールとしては、例えば、(1)紐の結び目までの長さ(5cm)、及び、じゃばら部分の長さ(5cm)を確認する。
(2)不合格のものは、不合格箱へ戻す。
(3)合格のものは、合格箱へ入れて次の工程へ進む。
・最適な人材:治具を正しく使え、判断力がある方が最適である。
治具としてわり箸治具を用いて検品する。
・品質チェック内容:長さだけでなく折り目及びしわの有無も確認する。
【0139】
<工程7> 精油スプレーの噴霧する工程(必要人数:1人)
・担当:Aさん
・必要材料:精油スプレー
・作業内容:精油スプレーを不織布の表、裏に各2回プッシュする。
・最適な人材:片手でも作業可能である。
・品質チェック内容:必要量を噴霧できているか。
【0140】
<工程8> 化粧袋への封入する工程(必要人数:1人)
・担当:Fさん
・必要設備:形を整えるためのわり箸治具、及び、封入するためのトング
・必要材料:検品合格の不織布袋、及び、化粧袋
・作業内容:
(1)化粧紙袋の口を開けて、底部分をしっかりと広げる。
(2)じゃばらを本体側に折った不織布袋を、形が崩れないようにトングではさみ、じゃばらがパッケージの半透明側から見えるように入れる。
(3)じゃばらが折り曲がらずに広がるよう、形をわり箸治具又は手で整える。
(4)化粧袋のチャックを閉める。
・最適な人材:片手先が器用で、向きを間違わない方が最適である。
形を整える時に、不織布袋にしわ及び折れダメージができていないか。
・品質チェック内容:じゃばらが広がっているか、化粧袋がしっかりと立つように底面が広がっているか、そして、じゃばらの向きに注意する。
【0141】
<工程9> 化粧袋の熱圧着する工程(必要人数:1人)
・担当:Aさん
・必要設備:シーラー、電源コンセント、シーラー用治具
・必要材料:工程8で得られた化粧袋
・作業内容:
(1)電源を入れたシーラーにまっすぐに差し込む
(2)化粧袋が動かない状態で固定して、レバーを下ろす
(3)10秒数えた後、レバーを上げて化粧袋を取り外す。
・最適な人材:補助があれば片手での作業が可能である。シーラーが曲がると製品としてダメなので、作業が正確、慎重な方が最適である。
・品質チェック内容:中身が折れ曲がっていないか、シーラー熱圧着ラインが、まっすぐか、シーラー機械の数値を5.5に合わせること
【0142】
<工程10> 化粧紙を折る(作業の前半の時間で手が空いている者がやる)工程(必要人数:3人)
・担当:Bさん、Dさん、Fさん
・必要設備:化粧紙
・必要材料:工程9で得られた化粧袋
・作業内容:化粧紙のサイド2面を折る
・最適な人材:両手が使える方が最適である。
・品質チェック内容:化粧紙が綺麗に折れているか。
【0143】
<工程11> 糊を貼る工程(必要人数:3人)
・担当:Bさん、Dさん、Fさん
・必要設備:テープ糊
・必要材料:工程10で得られた化粧袋
・作業内容:
(1)化粧紙に2箇所糊を貼る(赤色部分)
(2)パッケージの半透明が隠れる位置に、ズレと緩みがないようきっちり貼る
・最適な人材:両手が使える方が最適である。
・品質チェック内容:化粧袋に緩みなく化粧紙が貼れているか、化粧紙がズレていないか、化粧紙に糊が付いたり、化粧紙に傷がないか、化粧紙の表面がパッケージの半透明側になっているか
【0144】
<工程12> 化粧袋に貼る工程(必要人数:2人)
・担当:Bさん、Cさん
作業内容:巾着が入り、立体になっている袋に紙の化粧紙を貼る。なお、真っすぐ貼ることができる器用な方、貼りなおすことができないので、手が震えたりせず両手がしっかり使える方が最適である。
【0145】
<工程13> 完成品を最終検品する工程(必要人数:2人)
・担当:Dさん、Eさん
・作業内容:(1)化粧紙の表面がパッケージの半透明側になっているか、(2)化粧紙のズレ又は汚れがなく綺麗に貼れているか、(3)シーリングが綺麗か、(4)化粧袋の膨らみがあるか等を検品する。なお、最終製品を検品する作業であるため、責任感がある方が最適である。
【0146】
これら工程を含む商品の発注情報を事前に記憶部3−1、種々の工程に要求される作業能力レベル情報を事前に記憶部3−2、及び種々の工程についてどれぐらいの作業能力レベルでの処理能力があるか、個人の作業能力レベル、作業能力開発期待レベル、及びADL(日常生活動作)に関する個人の情報を事前に記憶部3−3に登録しておく必要がある。これら情報は、記録を更新するたびに段階的に記憶部に記憶される。
【0147】
上記個人の情報としては、例えば、種々の作業に一般的に要求される工程、例えば、「切る」、「長さを測る」、「重さを測る」、「結ぶ」等が各個人に対して予めチェックされる。しかも、各項目は使用する道具との関連で更に細分化される。例えば、上記工程4で示す「切る」のカテゴリーであれば、「ハサミで切る」、「カッターで切る」、「裁断機で切る」等は各個人でチェックされる。各レベルとしては、例えば、レベル1は補助があってもできない程度、レベル2は補助があればできる程度、レベル3は時間がかかるが一人でできる程度、レベル4は十分に一人でできる程度を意味するが、このレベル区分は任意に設定できる。
【0148】
一方、一連の作業工程で出来上がる商品ごとに、各作業工程で要求されるレベルが
図5に示すように、作業能力レベル情報記憶部3−2に登録される。
【0149】
上記のように記憶部3−1、3−2及び3−3への登録を完了した状態で、システムを起動すると、まず、商品名を入力することが要求される。ここで、商品名「jiwajiwa」を入力すると、抽出部1〜4を含む抽出部3−4は、前記作業能力レベル情報記憶部3−2の「jiwajiwa」の第一工程である「ハーブ計量」について、求められる能力レベルを見て、次いで、個人能力レベル情報記憶部3−3から、前記の能力を持った個人(Aさん、Eさん)を抽出する。
【0150】
次いで、第二工程の「じゃばらを折る」についても同様の手順で、求められる能力のある個人(Bさん、Cさん)を抽出する。このようにして順次工程12までについて、工程可能な個人を抽出する。
【0151】
この工程が終了すると、担当選定部3−5が起動し、各工程について1人の担当者を選定する。このとき、工程効率が高くなるようにするようにすること、また、1人の担当者は1工程しかさせないことを条件に選定工程をする。もちろん、複数の組み合わせができるときは効率の高い順に、第1候補、第2候補と複数選択することでもよい。
このようにして、選択が完了すると、最も効率の高い組み合わせから順に端末装置1又は1−2の表示部(画面)で表示する。
上記のようにして得られた個人の組み合わせに基づいて作業受託者は、作業を進めることになる。
【0152】
[試験結果]
各工程で行う作業、作業スキル、難易度、及び担当者を、表1にまとめて記載した。表2は、各個人の作業能力レベル及び能力開発期待レベルを示す。なお、下記表2に示す内容について説明する。工程3において、Cさんはスコアが高いが、工程2に就業中であるから工程3に参加できない。工程5において、Cさんはスコアが高いが、工程2に就業中であるから工程5に参加できない。工程6において、Bさんはスコアが高いが、工程2に就業中であるから工程3に参加できない。工程11において、Cさんは、スコアが高いが、工程12に就業中であるから工程11に参加できない。つまり、連続して行うことができない工程がある場合、スコアが高くても、工程を担当することができない。本発明において、トータルスコアと工程ごとの事情に応じて適宜、人を配置することができる。表2及び下記表4において、個人とは、個人の作業能力レベルを、期待とは能力開発期待レベルを、スコアとは個人能力トータルスコアを意味している。
【0153】
【表1】
【0154】
【表2】
【0155】
その結果、現状の工程では、生産数75個を製造するにあたって、280分の作業時間を要した。それに対して、本発明のシステムの工程では、作業時間約1時間で、生産数が75個となり、現状の工程に比べて、作業時間を約220分短縮することができた。
【0156】
試験例2:ショコネ(チョコがけラムネのお土産製品)の製造
図36は、チョコがけラムネのお土産製品「ショコネ抹茶」の外観である。
下記に示すとおり、現状の工程と本発明の組合せ選択システムを用いた後の各工程の項目、作業時間等を試験した。
・参加メンバー (全6名)
(氏名、性別、年齢、要介護度、障害、趣味等のその他情報)
Gさん 女性/81歳/要介護2
Hさん 女性/80歳/要介護4
Iさん 女性/91歳/要支援3/車椅子
Jさん 女性/86歳/要介護3
Kさん 女性/83歳/要介護2
・工程数 全6工程
下記表3及び表4に示すとおり、各工程における担当者を選定した。まず、表3に示す難易度(作業能力レベル情報)を越える個人能力レベル情報を抽出した。個人能力レベル情報は、各工程に要求される作業能力レベルの情報を入力する作業能力レベル情報と同じ又は上回る必要があり、個人能力レベル情報は、表4に示すとおり、個人の作業能力レベル情報と個人の作業能力開発期待レベル情報を乗じたトータルスコアに基づいて、各工程の担当者を選定することができた。
【0157】
<工程1> 立方体ボックスの組み立てる工程(必要人数:5人)
・担当:Gさん、Hさん、Iさん、Jさん、Kさん
・必要材料:ボックス
・作業内容:
(1)底面(ワンタッチ式)を作る。
(2)ボックスのロゴ面を手前に向けて、サイド2面を中にしっかりと折り込む。
・最適な人材:両手を使える方。ボックスを傷つけないよう、力の入れ方を調整できる方、向きを間違わない方が最適である。
・品質チェック内容:底面がしっかりと平らになっているか。
【0158】
<工程2> ショコネをボックスに入れる工程(必要人数:3人)
・担当:Gさん(Gさんはすべての工程ができるので、スピードが遅いところに入る)、Hさん、Iさん
・必要材料:ボックス、ショコネ
・作業内容:
(1)当該フレーバーのショコネをボックスに6個入れる
(2)目視でショコネの欠損(糖衣コーティングが大きくはがれて中のラムネが露出している)をチェックし、もし不良品があれば除外する。
・最適な人材:
・品質チェック内容:フレーバーは間違っていないか、種類の異なるフレーバーが混じっていないか、6個入っているか
【0159】
<工程3> ボックスの蓋を被せる工程(必要人数:3人)
・担当:Gさん(Gさんはすべての工程ができるので、スピードが遅いところに入る)、Hさん、Iさん
・必要材料:スリーブ箱
・作業内容:ロゴ面のかぶせが上になるようにふたをする
・最適な人材:
・品質チェック内容:折り目以外のところで折れていないか。
【0160】
<工程4> スリーブ箱の組み立てる工程(必要人数:3人)
・担当:Gさん(Gさんはすべての工程ができるので、スピードが遅いところに入る)、Hさん、Iさん
・必要材料:スリーブ箱
・作業内容:スリーブ箱を垂直に開いて、筒状にし、正しい折り目で折る。
・最適な人材:
・品質チェック内容:折り目以外のところで折れていないか。
【0161】
<工程5> ボックスをスリーブ箱に入れる工程(必要人数:2人)
・担当:Jさん
・作業内容:スリーブ箱をボックスに被せる。
・最適な人材:
・品質チェック内容:ボックスロゴ面を最後に折りかぶしているか。ボックスロゴ面とスリーブ箱メインデザインが同じ向きになっているか。
【0162】
<工程6> 検品する工程(必要人数:1人)
・担当:Gさん
・作業内容:出来上がったボックスを同じ向きに並べ、スリーブ箱のかぶせ間違い、ボックスのふたの向きの間違いがないかどうか確認し、確認できたら段ボール箱に入れる。
・最適な人材:全工程を理解し、正しい完成品の形を理解している方が最適である。
【0163】
<工程7> シールを貼る工程(任意)(必要人数:1人)
・担当:Kさん
・必要材料:シール
・作業内容:スリーブ箱に決まった場所、決まった向きに正確にシールを貼る。別のテーブルでシール貼りのみ担当する。
・最適な人材:両手が使える、丁寧な仕事ができる、視力が良い方に向く仕事、集中力が必要。
・品質チェック内容:必要量を噴霧できているか。
<工程8> 検品する工程(必要人数:1人)
・担当:Gさん
・作業内容:最終的に検品する。
・最適な人材:全工程を理解し、正しい完成品の形を理解している方が最適である。
【0164】
実施例2は、上記実施例1と同様の方法で、試験を行う。
【0165】
[試験結果]
各工程で行う作業、作業スキル、難易度、及び担当者を、表3にまとめて記載した。表4は、各個人の作業能力レベル及び能力開発期待レベルを示す。なお、下記表4に示す内容について説明する。工程2、3及び4において、Jさんはスコアが高いが、工程5に就業のため参加できない。また、Kさんもスコアが高いが、工程7に就業のため参加できない。
工程5において、Jさんは他メンバーよりも能力が高いため優先して工程5に就業する。工程7において、Gさんはスコアが高いが、工程6及び工程8に就業しているため参加できない。つまり、連続して行うことができない工程がある場合、スコアが高くても、工程を担当することができない。本発明において、トータルスコアと工程ごとの事情に応じて適宜、人を配置することができる。また、能力レベルが高い人を特定の工程に優先して配置することもできる。
【0166】
【表3】
【0167】
【表4】
【0168】
その結果、現状の工程では、生産数300個を製造するにあたって、300分の作業時間を要した。それに対して、本発明のシステムの工程では、作業時間が約1時間で、生産数が300個となり、現状の工程に比べて、作業時間を約240分短縮することができた。
【0169】
以上のとおり、本システムを用いれば、作業の進行に合わせて自動で作業報告書が作成され、品質のトレーサビリティが確実に実施できた。また、受注時と納品書発行時の転記作業が削減され、転記ミスを減少させることができた。本システムは、正しい記載を行わなければ次の工程に進めないため、記載漏れを無くすことができた。また、各工程の作業に必要な作業レベル(熟練度)を設定し、かつ作業者にも各工程の作業レベルを設定することで、適切な作業レベルの者以外は作業ができなくなる。
【0170】
以上、本発明に係る好ましい実施形態について例示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。