【実施例1】
【0020】
図1は、実施例1に係るアンテナモジュールの解体斜視図である。
図2(a)は、実施例1に係るアンテナモジュールの平面図、
図2(b)は、
図2(a)のA−A断面図である。積層方向をZ方向、平面方向のうち複数の導電体層20の配列方向をX方向およびY方向とする。
【0021】
図1から
図2(b)に示すように、導電体層22上に誘電体層12が設けられ、誘電体層12上に導電体層24が設けられ、導電体層24上に誘電体層18が設けられている。誘電体層18上に放射素子として複数の導電体層20が設けられている。導電体層20は誘電体層18上の平面方向に複数設けられている。導電体層20はX方向およびY方向にマトリックス状に配列されている。
【0022】
平板状の導電体層20の平面形状は例えば略正方形である。誘電体層18内の高周波信号の誘電体層18における波長をλとしたとき、導電体層20の幅W1は例えば略λ/2である。幅W1は3λ/8以上かつ5λ/8以下であることが好ましい。アンテナモジュールをビームフォーミングに用いる場合、グレーティンググローブ(横方向の強い放射)を抑制するため、誘電体層18の誘電率をεrとしたとき、導電体層20の中心の周期P1は√εr×λ以下が好ましく、0.6√εr×λ以下がより好ましく、0.536√εr×λ以下がさらに好ましい。導電体層20の平面形状は長方形状または円形状等適宜設定できる。
【0023】
複数の導電体層20に対応しそれぞれ複数のユニット50が設けられている。各ユニット50はアンテナ素子58およびフィルタ52を含む。アンテナ素子58は、誘電体層18および導電体層20を含む。フィルタ52は導電体層22、誘電体層12および導電体層24を含む。
【0024】
図3は、実施例1におけるアンテナ素子の解体斜視図である。
図4(a)は、実施例1におけるアンテナ素子の平面図、
図4(b)は、
図4(a)のA−A断面図である。
【0025】
図3から
図4(b)に示すように、アンテナ素子58では、フィルタ52の導電体層24上に誘電体層18が設けられ、誘電体層18上に導電体層20が設けられている。導電体ポスト38は誘電体層18を貫通する。導電体ポスト38の上端は導電体層20に直接接続する。導電体層24には開口23が設けられている。導電体ポスト38の下端は開口23に露出する。導電体ポスト38は導電体層24から離れている。導電体層24には例えばグランド電位等の基準電位が供給される。導電体ポスト38は、導電体層20のほぼ中心に接続されているが、導電体層20の端部に接続されていてもよい。
【0026】
フィルタ52から開口23を介し導電体ポスト38に入力した高周波信号は導電体ポスト38を伝送し導電体層20から放射される。導電体層20に入射した高周波信号は導電体ポスト38を伝送し開口23を介しフィルタ52に出力される。
【0027】
図5は、実施例1におけるフィルタの解体斜視図である。
図6(a)は、実施例1におけるフィルタの平面図、
図6(b)は、
図6(a)のA−A断面図である。
【0028】
図5から
図6(b)に示すように、フィルタ52では、導電体層22上に誘電体層12が設けられ、誘電体層12上に導電体層24が設けられている。複数の導電体ポスト32は誘電体層12を貫通する。導電体ポスト32の上端は導電体層24に直接接続し、下端は導電体層22に直接接続する。導電体層22、24および導電体ポスト32に囲まれた誘電体層12は共振器40を形成する。このように、フィルタ52はSIWフィルタである。導電体層22および24にはそれぞれ開口21および23が設けられている。開口21および23は平面視において共振器40に重なる。開口21および23は、共振器40のほぼ中心に重なるが、開口21および23は、共振器40の端部に重なってもよい。開口21と23は平面視において重なってもよいが重ならなくてもよい。導電体層22、24および導電体ポスト32には例えばグランド電位等の基準電位が供給される。
【0029】
フィルタ52は、開口21を介し共振器40に入力した高周波信号のうち共振器40の共振周波数およびその近傍の周波数を有する信号を開口23からアンテナ素子58に出力し、その他の周波数の信号を抑圧する。フィルタ52は、開口23を介しアンテナ素子58から共振器40に入力した高周波信号のうち共振器40の共振周波数およびその近傍の周波数を有する信号を開口21から出力し、その他の周波数の信号を抑圧する。
【0030】
共振器40の幅W4は共振器40の対向する辺に位置する導電体ポスト32の内側の間隔に相当する。幅W4は例えば共振周波数の誘電体層12内の波長をλとしたとき、略λ/2である。隣接する導電体ポスト32の内側の間隔D2はλ/8以下が好ましく、λ/16以下がより好ましい。これにより、高周波信号が導電体ポスト32の間を介し共振器40から外部に漏洩することを抑制できる。
【0031】
導電体層20が出射および/または入射する高周波信号は、例えばマイクロ波またはミリ波であり、高周波信号の周波数は例えば10GHzから100GHzであり、例えば28GHzである。
【0032】
実施例1によれば、
図1から
図2(b)のように、フィルタ52および導電体層20(放射素子)は平面方向に複数設けられている。
図5から
図6(b)のように、フィルタ52は共振器40を各々備える。共振器40は、複数の導電体ポスト32(第1導電体ポスト)、導電体層22(第1導電体層)および導電体層24(第2導電体層)により囲まれた誘電体層12(第1誘電体層)により形成される。
図3から
図4(b)のように、誘電体層18(第2誘電体層)上に設けられた導電体層20は、少なくとも一部が複数のフィルタ52のうち対応するフィルタ52の共振器40の少なくとも一部に平面視において重なり、対応するフィルタ以外のフィルタの共振器40に平面視において重ならない。
【0033】
これにより、複数のフィルタ52と複数のアンテナ素子58をそれぞれZ方向に積層できるため、アンテナモジュールを小型化できる。
【0034】
非特許文献1では、高周波信号はSIWフィルタに、SIWフィルタ間に設けられた伝送路を介し入出力される。このため、伝送路とSIWフィルタおよび放射素子との干渉が生じる。干渉を抑制するためには、SIWフィルタの間隔を広げることになり、アンテナモジュールが大型化する。
【0035】
共振器40は、開口21(第1開口)および開口23(第2開口)に平面視において重なる。導電体層20は、対応するフィルタの開口23に高周波的に接続されている。
【0036】
これにより、高周波信号はフィルタ52にZ方向から入出力する。よって、隣接するユニット50間の高周波信号の干渉を抑制できる。このため、ユニット50の間隔を小さくできるため、アンテナモジュールの小型化が可能となる。
【0037】
フィルタ52は、開口21に入力した高周波信号を濾過し開口23に出力する、および/または、開口23に入力した高周波信号を濾過し開口21に出力する。これにより、フィルタ52に入出力する高周波信号が隣接するユニット50に干渉することを抑制できる。
【0038】
図3から
図4(b)のように、導電体ポスト38(第2導電体ポスト)は、対応するフィルタの開口23に高周波的に接続され、導電体層20に直接接続されている。これにより、導電体ポスト38を介し導電体層20に高周波信号を入力または出力させることができる。
【0039】
導電体層24と誘電体層18との間に他の導電体層および誘電体層は設けられておらず、開口23は導電体層20に平面視において重なり、導電体ポスト38は平面視において開口23と重なる。これにより、高周波信号はアンテナ素子58にZ方向から入出力する。よって、高周波信号が隣接するユニット50に干渉することを抑制できる。導電体ポスト38は開口21とも重なっていてもよい。その場合、高周波信号の伝搬する経路が平面方向に延伸されることを抑制し、高周波信号の損失を少なくすることができる。
【実施例2】
【0040】
図7は、実施例2に係るアンテナモジュールの解体斜視図である。
図7に示すように、導電体層22上に誘電体層12が設けられ、誘電体層12上に導電体層24が設けられ、導電体層24上に誘電体層14が設けられ、誘電体層14上に導電体層26が設けられ、導電体層26上に誘電体層16が設けられ、誘電体層16上に導電体層28が設けられ、誘電体層18上に複数の導電体層20が設けられている。
【0041】
複数の導電体層20に対応しそれぞれ複数のユニット50が設けられている。各ユニット50はアンテナ素子58、アンテナ給電層56、カップラ54およびフィルタ52を含む。アンテナ素子58は、誘電体層18および導電体層20を含む。アンテナ給電層56は、導電体層26、誘電体層16および導電体層28を含む。カップラ54は、導電体層24、誘電体層14および導電体層26を含む。フィルタ52は導電体層22、誘電体層12および導電体層24を含む。その他の構成は実施例1の
図1から
図2(b)と同じであり説明を省略する。
【0042】
図8は、実施例2におけるアンテナ素子の解体斜視図である。
図9(a)は、実施例2におけるアンテナ素子の平面図、
図9(b)は、
図9(a)のA−A断面図である。
【0043】
図8から
図9(b)に示すように、実施例2のアンテナ素子58では、アンテナ給電層56の導電体層28上に誘電体層18が設けられている。導電体層28に開口27が設けられている。導電体ポスト38の上端は導電体層20の端部に直接接続する。導電体ポスト38の下端は開口27に露出する。導電体ポスト38は導電体層28から離れている。導電体層28には例えばグランド電位等の基準電位が供給される。その他の構成は、実施例1の
図3から
図4(b)のアンテナ素子と同じであり説明を省略する。
【0044】
図10は、実施例2におけるアンテナ給電層の解体斜視図である。
図11(a)は、実施例2におけるアンテナ給電層の平面図、
図11(b)は、
図11(a)のA−A断面図である。
【0045】
図10から
図11(b)に示すように、アンテナ給電層56では、導電体層26上に誘電体層16が設けられ、誘電体層16上に導電体層28が設けられている。複数の導電体ポスト36は誘電体層16を貫通する。導電体ポスト36の上端は導電体層28に直接接続し、下端は導電体層26に直接接続する。導電体層26、28および導電体ポスト36に囲まれた誘電体層16は導波路46を形成する。導波路46の平面形状は略長方形であり、長辺はX方向に延伸し短辺はY方向に延伸する。
【0046】
導電体層26および28にはそれぞれ開口25および27が設けられている。開口25および27は平面視において導波路46に重なる。開口25は導波路46の−X側の端部に重なり、開口27は導波路46の+X側の端部に重なる。導電体層26、28および導電体ポスト36には例えばグランド電位等の基準電位が供給される。
【0047】
導波路46は、開口25に入力した高周波信号を開口27に伝送し開口27からアンテナ素子58に出力する、および/または、開口27にアンテナ素子58から入力した高周波信号を開口25に伝送し開口25から出力する。
【0048】
導波路46のY方向の幅W5は導波路46の遮断周波数が高周波信号の周波数f以上となるように設定する。例えば、誘電体層16の誘電率をεr、光速をcとすると、W5≦c/(2×f×√εr)とすることが好ましい。これにより、導波路46を伝搬する高周波信号の損失が小さくなる。隣接する導電体ポスト36の内側の間隔D2はλ/8以下が好ましく、λ/16以下がより好ましい。これにより、高周波信号の導波路46外への漏洩を抑制できる。
【0049】
図12は、実施例2におけるカップラの解体斜視図である。
図13(a)は、実施例2におけるカップラの平面図、
図13(b)および
図13(c)は、それぞれ
図13(a)のA−A断面図およびB−B断面図である。
【0050】
図12から
図13(b)に示すように、カップラ54では、導電体層24上に誘電体層14が設けられ、誘電体層14上に導電体層26が設けられている。複数の導電体ポスト34は誘電体層14を貫通する。導電体ポスト34の上端は導電体層26に直接接続し、下端は導電体層24に直接接続する。導電体層24、26および導電体ポスト34に囲まれた誘電体層14は導波路42および44を形成する。導波路42および44の平面形状は略長方形であり、長辺はY方向に延伸し短辺はX方向に延伸する。導波路42と44とはX方向に配置されている。
【0051】
導電体層24にはそれぞれ開口23、23aおよび23bが設けられ、導電体層26には開口25が設けられている。開口23および25は平面視において導波路42に重なる。開口23は導波路42の+Y側の端部に重なり、開口25は導波路の−Y側の端部に重なる。開口23aおよび23bは平面視において導波路44に重なる。開口23aは導波路42の−Y側の端部に重なり、開口23bは導波路の+Y側の端部に重なる。導波路42と44の間には複数の導電体ポスト34が設けられている。導波路42と44の間には導電体ポスト34が設けられていない結合部43が設けられている。結合部43は複数あってもよい。導電体層24、26および導電体ポスト34には例えばグランド電位等の基準電位が供給される。
【0052】
導波路42は、開口23にフィルタ52から入力した高周波信号を開口25に伝送し開口25からアンテナ給電層56に出力する、および/または、開口25にアンテナ給電層56から入力した高周波信号を開口23aに伝送し開口23からフィルタ52に出力する。
【0053】
開口23aおよび23bのいずれか一方は基準インピーダンス(例えば50Ω)に終端されている。導波路42と44とは結合部43において電磁界結合されている。導波路42を伝搬する高周波信号の一部は結合部43を介し導波路44に漏洩する。漏洩した高周波信号は導波路44を伝搬し、終端されていない開口23aおよび23bの他方から出力される。
【0054】
このように、カップラ54は、導波路42を伝搬する導電体層20から出射および/または入射される高周波信号の一部を分波し、開口23aおよび23bの他方から出力させる。
【0055】
導波路42および44のX方向の幅W5は、例えば誘電体層14の誘電率をεrとすると、W5≦c/(2×f×√εr)とすることが好ましい。これにより、導波路42および44を伝搬する高周波信号の損失が小さくなる。隣接する導電体ポスト36の内側の間隔D2はλ/8以下が好ましく、λ/16以下がより好ましい。これにより、高周波信号の導波路42および44外への漏洩を抑制できる。
【0056】
導波路42と44とを電磁界的に結合させるため、結合部43における導電体ポスト36の内側の間隔D3は、間隔D2より広いことが好ましい。間隔D3は間隔D2の1.5倍以上が好ましく、2倍以上がより好ましい。間隔D3は間隔D2の5倍以下が好ましい。間隔D3は、λ/8以上が好ましく、3λ/16以上がより好ましい。導波路42と44との結合が大きすぎると、導波路44の漏洩する高周波信号が大きくなり、導波路42における損失が大きくなる。よって、間隔D3は、λ/4以下が好ましい。
【0057】
図14は、実施例2におけるフィルタの解体斜視図である。
図15(a)は、実施例2におけるフィルタの平面図、
図15(b)および
図15(c)は、それぞれ
図15(a)のA−A断面図およびB−B断面図である。
【0058】
図14から
図15(b)に示すように、実施例2のフィルタ52では、共振器40の外の導電体層22に開口21、21aおよび21bが設けられ、共振器40の外の導電体層24に開口23、23aおよび23bが設けられている。誘電体層12を貫通する導電体ポスト32aおよび32bが設けられている。導電体ポスト32aの下端および上端はそれぞれ開口21aおよび23aに露出する。導電体ポスト32bの下端および上端はそれぞれ開口21bおよび23bに露出する。導電体層22、24および導電体ポスト32には例えばグランド電位等の基準電位が供給される。
【0059】
導電体ポスト32aは、開口21aと23aとの間を接続し、導電体ポスト32bは、開口21bと23bとの間を接続する。これにより、カップラ54が出力する高周波信号は開口21aおよび21bのうち終端されていない他方から出力される。その他の構成は実施例1の
図5から
図6(b)と同じであり説明を省略する。
【0060】
実施例2によれば、
図7のように、カップラ54は平面方向に複数設けられている。
図12から
図13(b)のように、導波路42(第1導波路)は、複数の導電体ポスト34(第3導電体ポスト)の一部、導電体層24(第2導電体層)および導電体層26(第3導電体層)により囲まれた誘電体層14(第3誘電体層)により形成され、導電体層20と共振器40との間に高周波的に接続されている。導波路44(第2導波路)は、複数の導電体ポスト34の一部、導電体層24および26により囲まれた誘電体層14により形成され、導波路42と電磁界結合する。これにより、導波路42と44からカップラ54を形成できる。
【0061】
導波路42および44の少なくとも一部は対応するフィルタ52の共振器40の少なくとも一部に平面視において重なり、対応するフィルタ以外のフィルタの共振器に平面視において重ならない。これにより、カップラ54をフィルタ52に積層することができる。よって、アンテナモジュールを小型化できる。
【0062】
結合部43における導電体ポスト34の間隔D3は、結合部43以外における導電体ポスト34の間隔D2より広い。これにより、結合部43において導波路42と44とが電磁界結合することができる。
【0063】
開口23は、導波路42に平面視において重なることで、共振器40と導波路42が接続される。
【0064】
導電体層24は、導波路44に平面視において重なる複数の開口23aおよび23b(第5開口)を有する。これにより、導波路44を外部と接続することができる。
【0065】
図7のように、アンテナ給電層56は平面方向に複数設けられている。導電体層28と誘電体層18との間に導電体層および誘電体層は設けられていない。
図10から
図11(b)のように、導波路46(第3導波路)は、複数の導電体ポスト36(第4導電体ポスト)、導電体層26および導電体層28(第4導電体層)により囲まれた誘電体層16(第4誘電体層)により形成され、導電体層20と対応するカップラ54の導波路42との間に高周波的に接続される。導電体層26は、導波路42および46に平面視において重なる開口25(第3開口)を有する。導電体層28は導電体層20および導波路46に平面視において重なる開口27(第4開口)を有する。導電体層20は平面視において開口27と重なる。
【0066】
これにより、開口25と導電体ポスト38とが平面視において重ならない場合であっても、導波路46により、導波路42と導電体ポスト38とを接続することができる。
【0067】
実施例1および2において、誘電体層12、14、16および18としては、例えばポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂またはシリカガラスを用いることができる。導電体層20、22、24、26、28、導電体ポスト32、32a、32bおよび38としては例えば、例えば銅、金、銀またはアルミニウムを主成分とする金属材料を用いることができる。
【0068】
開口21、21a、21b、23、23a、23b、25および27の最大幅W2は例えば3mmである。導電体ポスト32、32a、32bおよび38の最大幅W3は例えば0.6mmである。開口21、21a、21b、23、23a、23b、25および27並びに導電体ポスト32、32a、32bおよび38の平面形状は例えば円形状であるが、これらの平面形状は多角形状等適宜設定できる。誘電体層12、14、16および18の厚さT1は例えば0.1mmから1mmである。導電体層20、22、24、26および28の厚さT2は例えば10μmから100μmである。
【0069】
誘電体層12、14、16および18の厚さおよび誘電率は、フィルタ52、カップラ54、アンテナ給電層56およびアンテナ素子58の特性および大きさを考慮し、設定することができる。誘電体層12、14、16および18の厚さは互いに同じでもよいし異なっていてもよい。誘電体層12、14、16および18の誘電率は互いに同じでもよいし異なっていてもよい。
【0070】
例えば、誘電体層12および14の誘電率が同じ場合、カップラ54には導波路42および44を設けるため、カップラ54がフィルタ52より大きくなることがある。このような場合、誘電体層14の誘電率を誘電体層12の誘電率より大きくすることが好ましい。これにより、導波路42および44の幅W5を小さくできる。よって、カップラ54を小さくできる。
【0071】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。