(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-175388(P2021-175388A)
(43)【公開日】2021年11月4日
(54)【発明の名称】窓換気エアコン複合型水耕栽培装置
(51)【国際特許分類】
A01G 31/00 20180101AFI20211008BHJP
A01G 31/06 20060101ALI20211008BHJP
【FI】
A01G31/00 612
A01G31/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2020-97260(P2020-97260)
(22)【出願日】2020年5月1日
(71)【出願人】
【識別番号】520174126
【氏名又は名称】株式会社アクアイースター
(72)【発明者】
【氏名】木村 太
(72)【発明者】
【氏名】小泉 安郎
【テーマコード(参考)】
2B314
【Fターム(参考)】
2B314MA12
2B314MA15
2B314MA33
2B314MA39
2B314MA46
2B314MA62
2B314MA70
2B314NA34
2B314PB24
2B314PD40
2B314PD57
(57)【要約】 (修正有)
【課題】窓に取り付けて、換気空調と水耕栽培を同時に行なう水耕栽培装置を提供する。
【解決手段】太陽光の多い窓に設置し、気液接触パネルと水循環移送手段と熱交換部と、液肥貯槽と殺菌機能と排気ファンと、導入空気移送ファンと排気ファンの組合せのうちの少なくともいずれかを備えた事を特徴とする窓換気エアコン複合型水耕栽培装置。熱交換対象物が地下水であってもよい。さらに、窓に取り付ける水耕栽培、植え付け部が下部から段々畑状に上部が狭くなり、太陽光をさえぎらない構造としてもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓換気エアコン複合型水耕栽培装置であって、気液接触パネルと水循環移送手段と熱交換部、と液肥貯槽と殺菌機能と排気ファンと、導入空気移送ファンと排気ファンの組合せのうちの少なくともいずれかを備えた事を特徴とする窓換気エアコン複合型水耕栽培装置
【請求項2】
前記窓換気エアコン複合型水耕栽培装置であって、導入された空気が室内のファンと排気ファンで構成され空気の流れをコントロール出来る構造を特徴とした請求項1に記載の装置。
【請求項3】
窓換気エアコン複合型水耕栽培装置であってであって、請求項1の熱交換対象物が地下水である事を特徴とする。窓換気エアコン複合型水耕栽培装置
【請求項4】
窓換気エアコン複合型水耕栽培装置であって、窓に取り付ける水耕栽培、植え付け部が下部から段々畑状に上部が狭くなり、太陽光をさえぎらない構造とした事を特徴とする窓換気エアコン複合型水耕栽培装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓に取り付けて、換気空調と水耕栽培を同時に行なう装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、冷暖房では空冷式のエアコンが利用されているが、感染症等で換気を多く行う時には、冷暖房は膨大なエネルギーコストを要し問題も多い。
【0003】
ところで、コロナウイルス感染の問題等で換気を強化して冷暖房も可能な技術が求められている。また室内での水耕栽培も多くの企業の参入があり注目されているが人口光源のエネルギーコストが高い等の問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許 第6249153号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこれら2つの問題を同時に解決するためになされたものであり、その目的とするところは、簡便な構成で効率よく、窓換気エアコン複合型水耕栽培装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記目的を達成するために本発明は、太陽光が多く当たる方向の窓に取り付けられる、窓換気エアコン複合型水耕栽培装置にある。
(2)また、他の発明は、窓に取り付ける水耕栽培装置に気液接触材料を使用し、地下水で熱交換された液肥を循環して、省エネを図った窓換気エアコン複合型水耕栽培装置にある。
(3)また、他の発明は、循環する液肥に殺菌効果のある薬品を添加して、空気浄化も行なえる窓換気エアコン複合型水耕栽培装置にある。
(4)また、他の発明は、太陽光が多く当たる方向の窓に取り付けて太陽の光のみで栽培を行う省エネ型水耕栽培方式を採用した窓換気エアコン複合型水耕栽培装置に有る。
(5)また、他の発明は、循環する培養液は食物発酵生成物および土壌菌複合液を豊富に含む液であり、これらの有用菌群液が空気中の細菌、ウイルス等を取り込み、無害化して空気浄化も行なえる窓換気エアコン複合型水耕栽培装置にある。
(a)日照時間が長い窓面に、気液直接接触パネルを取り付ける。気液接触の方式はひも状の繊維体、樹脂多孔質、セラミック、パンリング板等の内部に空気が通過する、構造物(リング、様々な固形等)に水は重力で自然にその素材を、湿潤させて流れ落ちる。
(b)水はポンプ等の移送手段で循環使用される。
(c)空気の取り入れは、室内に取り付けられた排気ファンで、この接触体で気液接触し熱交換されて、室内に導入される。室内にはこの窓からの空気を導くフアンを設置して必要な部分への換気が成される様に構成される。
(d)このパネルの循環水は地下水で熱交換を行えば、地下水は年間、ほぼ15度から18度位であり、冷暖房のエネルギーコストの削減に繋がるとともに感染症等の防止がこの換気で期待できる。
(e)夏はこの気液接触により、外気からの導入空気は本構造物内で15〜18℃の地下水で熱交換された培養液との接触熱交換により冷却され、導入空気温度の低下に貢献する。また、余剰な導入空気中の湿分が凝縮除去され、導入空気熱エネルギーが更に削減され、導入空気温度低下に貢献する。冬期は、同様に構造物内15〜18℃の地下水と熱交換された培養液での接触熱交換により昇温され、更に低温・低湿度導入空気へ15〜18℃の地下水から気化蒸発が起きることにより水の潜熱が導入空気へ与えられ、導入空気の昇温に貢献する。冬期この導入空気昇温が出来れば、ハウス内の更なる昇温に必要な助燃エネルギーを削減できる。以上により、年間を通して15〜18℃に有る地下水との熱交換と湿分交換(気化)により、夏期は冷房、冬期は暖房に、低動力で効率良く貢献する。
(f)導入される空気は、この気液直接接触で、水で洗われて浄化される
この水の殺菌はオゾン水、電解水、殺菌剤(次亜塩素酸、他)等多くの物が使える、感染症等の強い殺菌が必要な時は、栽培無しで、殺菌強化空気浄化強化タイプで使用可能である。
殺菌の方式は人と自然に優しい、培養液の菌と酵素等で、悪性菌を駆逐するやり方も可能である。
(g)水耕栽培は、自然の太陽光で行われるので、省エネで可能であり、空気の流れが植物の生育にも良い影響を与える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡便な構成で効率よく、換気冷暖房と水耕栽培を複合した装置を提供することができる。
【0008】
ここでは、通常の冷暖房と、水耕栽培との比較で説明する。
通常の冷暖房では、換気は最小限にしないと、換気により逃げる熱量を補う事も必要となるので換気量は少なくする必要がある。ロスナイ等の換気熱交換を使えば有る程度の熱回収は可能で有るが、これも感染症予防に足る、密接環境、では大量の換気が望まれる。
本方式では自然の気化熱や地下水熱を活用する為、夏期冷房時、冬期暖房時共に年間を通して15〜18℃にある地下水温度に近い空気をフアンで大量に導入できるのでエネルギーコストは激減し、しかも、換気量は大風量の確保が可能である。
【0009】
水耕栽培も普及傾向であるが、室内ではLED等の電気コストが問題と成るが自然の太陽の光がある窓への設置により、自然エネルギーで行なえる。
農業となり窓の畑は厖大な耕筰面積を確保可能であり、食糧確保の手段とも成りえるこの窓畑は緑のカーテンとしても機能する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係る構造を示す説明図である。▲1▼空気取り入れ部、気液接触パネルと水耕栽培複合部 ▲2▼室内の流れを作るファンと排気ファン ▲3▼地下水等での熱交換部と循環貯槽移送ポンプ部 ▲4▼植え付け部が下部から段々畑状に上部が狭くなり、太陽光をさえぎらない構造
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の好ましい実施の形態における実施の方法について、
図1を参照して説明する。
【0012】
空気取り入れ部のパネルは(図面▲1▼)は水がまんべんなく流れる構造となっており、水は循環ポンプ等の移送手段で循環される。
【0013】
。
循環用の貯槽は栽培に必要な液肥が蓄えられており、殺菌効果の有る液体となっている。(図面▲3▼)。
【0014】
気液接触パネルから取り入れられた、空気は室内に配したファンにより必要な部分を換気し、排気ファンで室外に排出される。(図面▲2▼)
【0015】
設置場所にあわせ、窓に取り付ける水耕栽培、植え付け部が下部から段々畑状に上部が狭くなり、太陽光をさえぎらない構造とすることもできる。(図面▲4▼)
【実施例】
【0016】
本発明における実施例を示す。
概略図
図1参照。
▲1▼空気取り入れ、部、気液接触パネルと水耕栽培複合部
▲2▼室内の流れを作るフアンと排気フアン
▲3▼地下水等での熱交換部と循環貯槽移送ポンプ部
▲4▼植え付け部が下部から段々畑状に上部が狭くなり、太陽光をさえぎらない構造
【0017】
なお、ここで説明した本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することが可能である。