【解決手段】自動注射デバイスが提供される。自動注射デバイスは、作動ハウジング、作動ガード、及び作動ガードの一部が作動シェルの近位端を越えて延在するような作動シェルを含み得る。自動注射デバイスは、デバイスロック穴を目立たなくし、針の配向の周りでユーザの混乱を低減するために、近位表面上に偽装を含むことができる。一態様では、作動ハウジングと、作動ガードと、作動シェルと、のうちの少なくとも1つは、実質的に円筒形であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
使用のための明瞭な指示、及びデバイスが逆向きになる頻度を減少させるためにデバイスを適切に配向する際にユーザを支援するための視覚的及び触覚的手がかりを組み込むことができる自動注射器デバイスが提供される。自動注射器デバイスはまた、自動注射器デバイスが不適切に配向された場合に、作動を妨げるための作動ガードを含むことができる。
【0005】
本発明の一態様では、自動注射デバイスは、注射ユニットと、作動装置ユニットと、を含むことができる。注射器ユニットは、作動装置ユニットに対して遠位であり得る。作動装置ユニットは、作動ハウジングと、作動ハウジングの内部領域内に配置された作動エンジンと、を含むことができる。作動エンジンは、バネと、ピストンと、ロック機構と、止め要素と、を含むことができる。作動装置ユニットはまた、作動ハウジングを少なくとも部分的に取り囲む作動ガードを含むことができ、したがって、作動ハウジングの一部は、作動ガードの内部領域内に配置される。作動ガードは、作動ハウジングの近位端を越えて延在することができる。作動装置ユニットは、作動ガードを少なくとも部分的に取り囲む作動シェルを更に含むことができ、したがって、作動ガードの一部は、作動シェルの内部領域内に配置され得る。作動ガードの一部は、作動シェルの近位端を越えて延在することができる。
【0006】
一態様では、作動ハウジングと、作動ガードと、作動シェルと、のうちの少なくとも1つは、実質的に円筒形であり得る。態様では、作動ガードは、作動ハウジングの近位端を越えて延在し得るガード部材を含むことができる。
【0007】
別の態様では、作動ハウジングは、径方向突出部を含むことができ、作動ガードは、作動ガードが作動ハウジングの周りを回転し得る突出部を少なくとも部分的に取り囲み得る溝を含むことができる。更なる態様では、作動ガードは、径方向突出部を含むことができ、作動シェルは、作動ガード突出部を取り囲む溝を含むことができる。更なる態様では、作動シェルの溝は、作動シェルが作動ガードの周りを平行移動するように構成され得るような軸長さを含むことができる。別の態様では、軸長さは、およそ2mmからおよそ16mmの範囲であり得る。別の態様では、作動シェル及び作動ガードは、それらの間に相対的な軸方向回転が生じるように、構成され得る。
【0008】
更なる態様では、作動シェルと作動ガードとの間の相対的な軸方向回転は、それらの間の相対的な軸方向回転が妨げられるように構成され得る。
【0009】
別の態様では、自動注射器デバイスは、作動シェルの近位端に配置されるように構成され得るデバイスロックを含むことができる。
【0010】
別の態様では、デバイスロックは、軸方向部分に沿って少なくとも径方向隆起を含むことができる。
【0011】
別の態様では、作動シェルは、その外面に隆起を含むことができる。
【0012】
別の態様では、隆起は、針を含む自動注射器の端部に関する視覚的表示をユーザに提供するように構成され得る。更なる態様では、作動シェルの近位表面は、デバイスロック突出部開口を偽装する偽装構造体を含むことができる。別の態様では、作動ガードの遠位面は、作動ハウジングの肩部に当接することができる。
【0013】
本発明の別の態様では、自動注射器用の作動装置ユニットは、作動エンジンを有する作動ハウジングと、作動ハウジングの外面の周りに構成され得、かつ作動ハウジングの近位端を越えて延在し得る作動ガードと、作動ガードの外面の少なくとも一部の周りに構成され得、かつ作動シェルの近位端を越えて延在し得る作動シェルと、を含むことができる。別の態様では、作動ハウジングは、少なくとも1つの突出部を含むことができ、作動ガードは、作動ガードが作動ハウジングの周りを回転することができるように少なくとも1つの突出部を取り囲む溝を含むことができる。更なる態様では、作動ガードは、少なくとも1つの突出部を含むことができ、作動シェルは、作動シェルが作動ガードの周りを平行移動することができるように少なくとも1つの作動ガード突出部を取り囲む少なくとも1つの溝を含むことができる。別の態様では、作動シェルの近位面は、デバイスロック突出部開口を偽装する偽装構造体を含むことができる。別の態様では、作動ガードの遠位面は、作動ハウジングの肩部に当接することができる。更なる態様では、作動シェル及び作動ガードは、それらの間の相対的な軸方向回転が妨げられるように構成され得る。別の態様では、作動シェル及び作動ガードは、一緒に回転し得るように構成され得る。
【0014】
本発明の更なる態様では、ユーザが誤った向きで自動注射デバイスを作動させるのを防止する自動注射デバイスの作動ガードにおいて、作動ガードが、作動ハウジング及び作動シェルを越えて近位に延在し得る作動ガード部材と、作動ハウジングの突起に係合し得る作動ガード部材の一部に構成された溝と、作動シェルの溝に係合し得るガード部材の一部に構成され得る突起と、を含む。別の態様では、作動ハウジングの一部は、作動ガードの内部領域内に配置され得、作動ガードの一部は、作動シェルの内部領域内に配置され得る。別の態様では、ガード部材は、ユーザに誤った向きで当接することができ、注射ユニットは、ユーザに正しい向きで当接することができる。
【0015】
本発明の別の態様では、自動注射器は、作動シェルと突出部を有するデバイスロックとを含むことができ、作動シェルの近位端の周りに配置されるように構成され得、作動シェルの近位面は、デバイスロックの突出部開口を偽装する偽装構造体を含むことができる。
【0016】
本発明の別の態様では、自動注射器用の作動装置ユニットは、作動ハウジングの近位端に作動ガードを含む作動ハウジングであって、作動ガードが、作動ハウジングと一体に形成され得る作動ガードと、作動ハウジングの外面の少なくとも一部の周りに構成され得る作動シェルと、を含むことができ、作動ガードは、作動シェルの近位端を越えて延在することができる。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
自動注射デバイスであって、
注射ユニットと、
作動装置ユニットであって、前記作動装置ユニットが、
作動ハウジング、
前記作動ハウジングの内部領域内に配置された作動エンジンであって、前記作動エンジンが、バネ、ピストン、ロック機構、及び止め要素を含む、作動エンジン、
作動ガードであって、前記作動ハウジングを少なくとも部分的に取り囲み、したがって、前記作動ハウジングの一部が前記作動ガードの内部領域内に配置され、前記作動ガードが、前記作動ハウジングの近位端を越えて延在する、作動ガード、並びに
作動シェルであって、前記作動ガードを少なくとも部分的に取り囲み、したがって、前記作動ガードの一部が前記作動シェルの内部領域内に配置され、前記作動ガードの一部が前記作動シェルの近位端を越えて延在する、作動シェル、を含む作動装置ユニットと、を備える、自動注射デバイス。
(項目2)
前記作動ハウジングと、前記作動ガードと、前記作動シェルと、のうちの少なくとも1つが、実質的に円筒形状であり、前記作動ガードが、ガード部材を含み、前記ガード部材が、前記作動ハウジングの近位端を越えて延在する、項目1に記載の自動注射デバイス。
(項目3)
前記作動ハウジングが、径方向突出部を含み、
前記作動ガードが、前記作動ハウジングの突出部を少なくとも部分的に取り囲む溝を含み、したがって、前記作動ガードが前記作動ハウジングの周りを線形に平行移動することが妨げられる、項目1に記載の自動注射デバイス。
(項目4)
前記作動ガードが、径方向突出部を含み、
前記作動シェルが、線形溝の遠位端が前記作動ガードの突出部に当接するように前記作動ガードの突出部を取り囲む前記線形溝を含む、項目3に記載の自動注射デバイス。
(項目5)
前記作動シェルの溝が、前記作動シェルが前記作動ガードの周りを前記自動注射デバイスの遠位端に向かって線形に平行移動して、前記自動注射デバイスを作動させるように構成されるような軸長さを含む、項目4に記載の自動注射デバイス。
(項目6)
前記軸長さが、およそ2mm〜およそ16mmの範囲である、項目5に記載の自動注射デバイス。
(項目7)
前記作動シェル及び前記作動ガードが、前記作動シェルと前記作動ガードとの間に相対的な軸回転が存在するように構成されている、項目5に記載の自動注射デバイス。
(項目8)
前記作動シェル及び前記作動ガードが、前記作動シェルと前記作動ガードとの間の相対軸回転が妨げられるように構成されている、項目7に記載の自動注射デバイス。
(項目9)
前記作動シェルの近位端に隣接して配置されるように構成されたデバイスロックを更に備える、項目1に記載の自動注射デバイス。
(項目10)
前記デバイスロックが、軸方向部分に沿って少なくとも1つの径方向隆起を含む、項目9に記載の自動注射デバイス。
(項目11)
前記作動シェルが、針を含む前記自動注射器の前記端部に関する視覚的表示をユーザに提供するための隆起を前記作動シェルの外面に含む、項目1に記載の自動注射デバイス。
(項目12)
前記作動シェルの近位面が、デバイスロックの突出部開口を目立たなくするための偽装を含む、項目1に記載の自動注射デバイス。
(項目13)
前記偽装が、偽装構造体である、項目12に記載の自動注射デバイス。
(項目14)
前記作動ガードの遠位面が、前記作動ハウジングの肩部に当接する、項目1に記載の自動注射デバイス。
(項目15)
自動注射器用の作動装置ユニットであって、前記作動装置ユニットが、
作動エンジンを有する作動ハウジングと、
前記作動ハウジングの外面の周りに構成された作動ガードであって、前記作動ガードが、前記作動ハウジングの近位端を越えて延在する、作動ガードと、
前記作動ガードの外面の少なくとも一部の周りに構成された作動シェルであって、前記作動ガードが、前記作動シェルの近位端を越えて延在する、作動シェルと、を備える、作動装置ユニット。
(項目16)
前記作動ハウジングが、少なくとも1つの突出部を含み、
前記作動ガードが、前記少なくとも1つの作動ハウジングの突出部を取り囲む溝を含み、したがって、前記作動ガードは、前記作動ハウジングの周りを回転するように構成されている、項目15に記載の作動装置ユニット。
(項目17)
前記作動ガードが、少なくとも1つの突出部を含み、
前記作動シェルが、前記少なくとも1つの作動ガードの突出部を取り囲む少なくとも1つの溝を含み、したがって、前記作動シェルが前記作動ガードの周りを平行移動するように構成されている、項目15に記載の作動装置ユニット。
(項目18)
前記作動シェルの近位面が、デバイスロックの突出部開口を偽装するための偽装構造体を含む、項目15に記載の作動装置ユニット。
(項目19)
前記作動ガードの遠位面が前記作動ハウジングの肩部に当接する、項目15に記載の作動装置ユニット。
(項目20)
前記作動シェル及び作動ガードが、前記作動シェルと前記作動ガードとの間の相対軸回転が妨げられるように構成されている、項目15に記載の作動装置ユニット。
(項目21)
前記作動シェル及び作動ガードが、前記作動シェル及び前記作動ガードが一緒に回転するように構成されている、項目15に記載の作動装置ユニット。
(項目22)
ユーザが自動注射デバイスを誤った向きで作動させることを防止するための、前記自動注射デバイス用の作動ガードであって、前記作動ガードが、
作動ハウジング及び作動シェルを越えて近位に延在するためのガード部材と、
作動ハウジングの突起に係合するように前記ガード部材の一部上に構成された溝と、
作動シェルの溝に係合するように前記ガード部材の一部上に構成された突起と、を備える、作動ガード。
(項目23)
前記作動ハウジングの一部が、前記作動ガードの内部領域内に配置され、
前記作動ガードの一部が、前記作動シェルの内部領域内に配置される、項目22に記載の作動ガード。
(項目24)
前記ガード部材が、前記誤った向きでユーザに当接し、
注射ユニットが、正しい向きでユーザに当接する、項目22に記載の作動ガード。
(項目25)
自動注射器であって、
作動シェルと、
突出部を有し、前記作動シェルの近位端の周りに配置されるように構成されたデバイスロックと、を備え、
前記作動シェルの近位面が、デバイスロックの突出部開口を偽装するための偽装構造体を含む、自動注射器。
(項目26)
自動注射器用の作動装置ユニットであって、前記作動装置ユニットが
作動ハウジングであって、作動ガードを前記作動ハウジングの近位端に含み、前記作動ガードが、前記作動ハウジングと一体的に形成されている、作動ハウジングと、
前記作動ハウジングの外面の少なくとも一部の周りに構成された作動シェルと、を備え、
前記作動ガードが、前記作動シェルの近位端を越えて延在する、作動装置ユニット。
(項目27)
自動注射デバイス用の作動装置ユニットであって、前記作動装置ユニットが、
近位端及び遠位端を有する作動ハウジングと、
前記作動ハウジングの内部領域内に配置された作動エンジンであって、前記作動エンジンが、バネ、ピストン、ロック機構、及び止め要素を含む、作動エンジンと、
前記作動エンジンを作動させるための作動シェルであって、前記作動シェルが、前記作動ハウジングを少なくとも部分的に取り囲んでいる、作動シェルと、
前記作動ハウジング及び前記作動シェルの前記近位端を越えて延在する作動ガードと、を備える、作動装置ユニット。
(項目28)
自動注射デバイス用の作動装置ユニットであって、前記作動装置ユニットが、
径方向突出部を含む作動ハウジングと、
前記作動ハウジングの内部領域内に配置された作動エンジンであって、前記作動エンジンが、バネ、ピストン、ロック機構、及び止め要素を含む、作動エンジンと、
前記作動エンジンを作動させるための作動シェルであって、前記作動シェルが、前記作動ハウジングを少なくとも部分的に取り囲み、したがって、前記作動ハウジングの一部が、前記作動シェルの内部領域内に配置され、前記作動シェルが、線形溝の遠位端が前記作動ガード径方向突出部に当接するように、前記作動ハウジングの径方向突出部を取り囲む前記線形溝を含む、作動シェルと、を備える、作動装置ユニット。
(項目29)
前記作動ハウジングの近位端が、前記作動シェルの近位端を越えて延在する、項目28に記載の作動装置ユニット。
(項目30)
前記作動シェルの線形溝が、前記作動シェルが、前記作動ハウジングの周りを前記自動注射デバイスの遠位端に向かって線形に平行移動して、前記自動注射デバイスを作動させるように構成されるような軸長さを含む、項目29に記載の作動装置ユニット。
(項目31)
前記軸長さが、およそ2mm〜およそ16mmの範囲である、項目30に記載の作動装置ユニット。
(項目32)
前記作動シェルの近位端に隣接して配置されるように構成されたデバイスロックを更に備える、項目30に記載の作動装置ユニット。
(項目33)
前記作動シェルの前記近位端の近位面が、デバイスロック突出部開口を目立たなくするための偽装を含む、項目32に記載の作動装置ユニット。
(項目34)
前記偽装が、偽装構造体である、項目33に記載の作動装置ユニット。
(項目35)
前記偽装構造体が、前記作動シェルの前記近位面を通って延在する1つ以上のアパーチャを含む、項目34に記載の作動装置ユニット。
(項目36)
前記偽装構造体が、前記作動シェルの前記近位表面内に遠位に延在する1つ以上のくぼみを含む、項目34に記載の作動装置ユニット。
(項目37)
前記偽装構造体が、前記作動シェルの前記近位面から近位に延在する1つ以上の突出部を含む、項目34に記載の作動装置ユニット。
【0017】
本発明の実施形態の更なる特徴及び利点は、本発明の様々な実施形態の構造及び動作と共に、添付図面を参照して以下に詳細に記載する。なお、本発明は、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されないことが留意される。かかる実施形態は、例示的な目的のためだけに本明細書で提示される。更なる実施形態は、本明細書に含まれる教示に基づいて当業者には明らかであろう。
【発明を実施するための形態】
【0034】
これから、添付図面に図示されるような本発明の実施形態を参照して、本発明を詳細に説明する。「一実施形態」、「実施形態」、「例示的実施形態」などの言及は、記載された実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を必ずしも含むわけではないことを示す。更に、このような句は必ずしも同一の実施形態を意味しない。更に、実施形態に関連する特定の特徴、構造、又は特性が記載されるとき、明確に記載されているかどうかに関わりなく他の実施形態に関連するかかる特徴、構造、又は特性に影響を与えることは、当業者の知見内であることが提示される。
【0035】
これから、本発明の態様を
図1〜
図2及び
図7〜
図8を参照に説明する。自動注射器デバイス10の医療用途には、例えば、患者に治療的注射を施すことが含まれ得る。軸方向30は、自動注射器デバイス10の中心に沿って伸びることができる。径方向40は、軸方向30から径方向外側に延在することができる。円周方向50は、軸方向30を包囲し、径方向40の接線であることができる。本発明の態様では、自動注射器デバイス10は、軸方向30に沿って延在する軸のような、1つ以上の平面(すなわち、反射対称)又は約1つ以上の軸(すなわち、回転対称)について対称であり得る。
【0036】
自動注射器デバイス10は、近位端12と遠位端14とを有することができる。
図1を参照すると、自動注射器デバイス10は、その遠位端14において注射ユニット100を含み、その近位端12において作動装置ユニット200を含むことができる。自動注射器デバイス10は、針を含む自動注射器デバイス10の端部に関する視覚的表示20を含み、ユーザが自動注射器デバイス10を適切に配向するのを支援することができる。
【0037】
図1〜
図8を参照すると、注射ユニット100は、ハウジング106と、カートリッジ104などの貯蔵容器と、針102と、加圧ピン105と、フィルム状シール107とを含むことができる。
【0038】
ハウジング106は、円筒、直角プリズム、球体、立方体、円錐、角錐、又はこれらの組み合わせの一般的な形状をとることができる。別の態様では、ハウジング106の断面は、実質的に円形の形状、卵形、円形、又は当業者に既知の任意の他の形状であり得る。
【0039】
カートリッジ104は、液体、ガス、及び/又は固体のような1つ以上の材料を保持するように構成され得る。カートリッジ104は、後でユーザに送達するために、医薬組成物などの薬剤を保持することができる。
【0040】
カートリッジ104は、特定の用途に応じて、多くの形状又はサイズのうちの1つであり得る。例えば、カートリッジ104は、円筒、直角プリズム、球体、立方体、円錐、角錐、又はこれらの組み合わせの形状をとることができる。
図7及び
図8に示すカートリッジ104は、実質的に円筒形であり、単一の中央チャンバを含む。カートリッジ104は、例えば、約0.1〜約50mlの全容積を有することができる。本発明の態様では、カートリッジ104は、例えば、0.1ml、0.5ml、1ml、2ml、3ml、4ml、5ml、6ml、7ml、8ml、9ml、10ml、11ml、12ml、13ml、14ml、15ml、20ml、25ml、30ml、35ml、40ml、45ml、又は50mlの全容積を有することができる。
【0041】
カートリッジ104は、様々な材料から作製され得る。一態様では、カートリッジ104はガラスであり得る。別の態様では、カートリッジ104は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリプロパルレン、環状オレフィン重合体、環状オレフィン共重合体、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上から作製され得る。一態様では、カートリッジ104は、剛性であり得る。更なる態様では、カートリッジ104は、加圧ピン105の圧力下で圧縮することができる。
【0042】
針102は、ユーザの皮膚を突き刺して、物質をユーザの身体に送達するために使用され得る。適切な針は、特定の用途に応じて、皮内、皮下、筋肉内、又は静脈内注射に使用される標準針を含んでもよい。
【0043】
カートリッジ104は、その遠位端にシール(図示せず)を含むことができる。一例において、自動注射器が作動されると、針102がカートリッジシールを穿刺し、結果として、針がカートリッジ104に接触し、圧力がカートリッジ104に加えられると、薬剤はカートリッジ104から針102を介してユーザの身体内に流入することができる。別の例において、針102は、カートリッジ104に予め接続されている。
【0044】
カートリッジ104は、その近位端において加圧ピン105を含むことができる。一例では、自動注射器が作動されると、ピストン208は、加圧ピン105がカートリッジ104内に移動し、薬剤がカートリッジ104から針102を通ってユーザの身体内に流入するのに十分な圧力を生成するように、加圧ピン105を押すことができる。別の例では、ピストン208は、加圧ピン105に予め接続されている。
【0045】
本発明の態様では、ハウジング106はまた、フィルム状シール107のようなシール状構造体を含むことができる。実施形態では、フィルム状シール107は、注射ユニット100の近位端に構成され得る。例えば、フィルム状シール107は、加圧ピン105とピストン208との間に構成され得る。フィルム状シール107は、作動装置ユニット200が注射ユニット100に接続されている場合でも、注射ユニット100の無菌性を維持するための設計を含むことができる。これは、ピストン208と加圧ピン105との間に間隙が存在するように、自動注射器デバイス10を設計することによって達成され得る。したがって、フィルム状シール107は、ピストン208と加圧ピン105との間の間隙にほぼ等しい厚さを有することができる。例えば、フィルム状シール107は、約0.001インチ以下〜約5インチ以上、約0.01インチ〜約1インチ、約0.01インチ〜約0.5インチ、又は約0.01インチ〜約0.3インチの厚さを含むことができる。更に、フィルム状シール107は、ピストン208の力がフィルム状シール107に加えられたときに、破断する材料で作製され得る。
【0046】
作動装置ユニット200は、作動装置ユニット長さ200Lを含むことができ、作動装置ユニット100は、作動装置ユニット長さ100Lを含むことができる。作動装置ユニットの長さ200Lは、約1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、作動装置ユニットの長さ200Lは、約2〜約6インチ、約3〜約4インチ、又は約3インチなど、約0.5〜約8インチであり得る。同様に、注射ユニット長さ100Lは、約1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、注射ユニット長さ100Lは、約2〜約6インチ、約2.5〜約4インチ、又は約3インチなど、約2〜約8インチであり得る。一実施形態では、作動装置ユニットの長さ200Lは、注射ユニットの長さ100Lと実質的に同じであり得る。別の実施形態において、作動装置ユニットの長さ200Lは、注射ユニットの長さ100Lよりも短くすることができる。例えば、作動装置ユニットの長さ200Lは、注射ユニット長さ100Lよりも短い、約0.1インチ、0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、0.6インチ、0.7インチ、0.8インチ、0.9インチ、1インチ、1.5インチ、2インチ、又は3インチなど、注射ユニット長さ100Lよりも短い、少なくとも0.1インチであり得る。本発明の更に別の実施形態において、作動装置ユニット長さ200Lは、注射ユニットの長さ100Lよりも長い、約0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、0.6インチ、0.7インチ、0.8インチ、0.9インチ、1インチ、1.5インチ、2インチ、又は3インチなど、注射ユニット長さ100Lよりも長い、少なくとも0.1インチであり得る。
【0047】
作動装置ユニット200は、少なくとも作動装置ユニット直径200Dを含むことができ、注射ユニット100は、少なくとも注射ユニット直径100Dを含むことができる。作動装置ユニット直径200Dは、約0.1インチ〜約3インチ以上であり得る。例えば、作動装置ユニット直径200Dは、約0.3〜約1.5インチ、約0.4〜約1.4インチ、約0.5〜約1.3インチ、約0.6〜約1.2インチ、約0.7〜約1.1インチ、又は約0.8〜約1インチなど、約0.2〜約2インチであり得る。注射ユニット直径100Dは、約0.1インチ〜約3インチ以上であり得る。例えば、注射ユニット直径100Dは、約0.3〜約1インチ、約0.4〜約0.8インチ、又は約0.5〜約0.75インチなど、約0.2〜約2インチであり得る。一例では、注射ユニット100の遠位端は、その近位端と異なる直径を有する。例えば、注射ユニット100の遠位端は、0.5インチの直径など、約0.3インチ〜約0.7インチの直径を含む。この例では、注射ユニット100の近位端は、約0.6インチ〜約1インチの直径、約0.8インチの直径など、例えば、0.7インチ〜約0.9インチの直径を含む。
【0048】
本発明の別の実施形態では、作動装置ユニット直径200Dは、注射ユニット直径100Dと実質的に等しくすることができる。別の実施形態では、作動装置ユニット直径200Dは、注射ユニット直径100Dよりも大きくすることができる。例えば、作動装置ユニット直径200Dは、注射ユニット直径100Dよりも大きい、約0.05インチ、0.1インチ、0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、又は0.5インチなど、注射ユニット直径100Dよりも大きい、少なくとも0.01インチであり得る。更に別の実施形態では、作動装置ユニット直径200Dは、注射ユニット直径100Dよりも小さくすることができる。例えば、作動装置ユニット直径200Dは、第2の直径よりも小さい、約0.05インチ、0.1インチ、0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、又は0.5インチなど、注射ユニット直径100Dよりも小さい、少なくとも0.01インチであり得る。自動注射器の外側の寸法は、手袋などの防護服を装着しているユーザが、非常事態の間に自動注射器10をよりよく取り扱い、使用することを可能にする。
【0049】
作動装置ユニット200は、任意の方法で注射ユニット100に接続され得る。例えば、作動装置ユニット200は、注射ユニット100にネジ止め、留め、溶接、接着、又は摩擦嵌めされ得る。本発明の一態様では、作動装置ユニット200の遠位部分及び注射ユニット100の近位部分は、対応するネジ山を含むことができる。本発明の別の態様では、作動装置ユニット200の遠位部分及び注射ユニット100の近位部分は、対応する舌部及び溝を含むことができる。
【0050】
作動装置ユニット200は、作動ハウジング210と、作動ガード220と、作動シェル230と、作動エンジンハウジング201内の作動エンジンと、デバイスロック250とを含むことができる。
【0051】
作動ハウジング210は、作動エンジンを有する作動エンジンハウジング201を包囲する。作動ハウジングは、円筒、直角プリズム、球体、立方体、円錐、角錐、又はこれらの組み合わせの一般的な形状をとることができる。別の態様では、作動ハウジング210の断面は、実質的に円形の形状、卵形、円形、又は当業者に既知の任意の他の形状であり得る。
【0052】
作動ハウジング210は、様々な材料から作製され得る。一態様では、作動ハウジング210は、金属又は金属組成物から作製され得る。一態様では、作動ハウジング210は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリプロパルレン、環状オレフィン重合体、環状オレフィン共重合体、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上から作製され得る。
【0053】
作動ハウジング210は、作動ハウジングの長さ210Lを有することができる。作動ハウジングの長さ210Lは、約1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、作動ハウジングの長さ210Lは、約2〜約6インチ、約2〜約4インチ、約2〜約3インチ、又は約2.5インチなど、約2〜約8インチであり得る。
【0054】
作動ハウジング210は、作動ハウジング直径210Dを有することができる。作動ハウジング直径210Dは、作動ガード220の内径よりも小さい直径を含み、結果として、作動ガード220が、作動ハウジング210の少なくとも一部を覆うことができるように配置され得る。一例では、作動ハウジング直径210Dは、約0.1インチ〜約3インチ以上である。例えば、作動ハウジング直径210Dは、約0.3〜約1.5インチ、約0.4〜約1.4インチ、約0.5〜約1.3インチ、約0.6〜約1.2インチ、約0.7〜約1.1インチ、又は約0.8〜約1インチなど、約0.2〜約2インチであり得る。
【0055】
作動ハウジング210は、径方向突出部216を含むことができる。径方向突出部216は、作動ガード220を固定すると共に、作動ガード220を作動ハウジング210の周りを周方向に回転させる。径方向突出部216は、作動ハウジング210の外面の少なくとも一部に沿って円周方向50において、作動ハウジング210の外面から径方向40に延在する。別の態様では、径方向突出部216は、作動ハウジング210の外面全体に沿って円周方向に延在することができる。径方向突出部216は、作動ハウジング210の任意の部分に配置又は形成され得る。例えば、径方向突出部216は、
図3に示すように、作動ハウジング210の遠位端214の周りから作動ハウジング210の遠位側半分のような作動ハウジング210の近位端212の周りまで配置され得る。径方向突出部216は、作動ハウジング210の外面から突出部厚さ216Tだけ延在することができる。突出部厚さ216Tは、約0.01インチ〜約1インチ以上であり得る。例えば、突出部厚さ216Tは、約0.02インチ〜0.9インチ、約0.05インチ〜約0.8インチ、約0.1インチ〜約0.7インチ、約0.2インチ〜約0.6インチ、0.3インチ〜約0.5インチ、又は約0.4インチであり得る。
【0056】
一態様では、作動ハウジング210及び径方向突出部216は、一体の材料片として製造された一体構造であり得る。別の態様では、径方向突出部216は、作動ハウジング210上に結合された別個の材料片であり得る。
【0057】
作動ハウジング210は、近位端212から突出部216まで軸方向において第1の突出部長さ216L
1を有することができる。第1の突出部長さ216L
1は、約1インチ〜約16インチ以上であり得る。例えば、第1の突出部長さ216L
1は、約1.5〜約6インチ、約1.5〜約4インチ、約1.5〜約3インチ、又は約1.8インチなど、約1〜約8インチであり得る。
【0058】
作動ハウジング210は、遠位端214から突出部216まで軸方向において、第2の突出部長さ216L
2を有することができる。第2の突出部長さ216L
2は、約0.1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、第2の突出部長さ216L
2は、約0.5〜約1.5インチ、約0.6〜約1インチ、約0.7〜約0.9インチ、又は約0.8インチなど、約0.3〜約5インチであり得る。
【0059】
作動ハウジング210は、作動ハウジング210の任意の部分に配置又は形成され得る肩部218を含むことができる。例えば、肩部218は、作動ハウジング210の遠位端214の周りから作動ハウジング210の遠位側半分のような作動ハウジング210の近位端212の周りまで配置され得る。一例では、肩部は、
図4に示すように、径方向突出部216の下側又は遠位に配置又は形成される。肩部218は、作動ガードの遠位面225が肩部218の表面に当接するように、作動ガードの遠位端224に隣接して配置され得る。肩部218は、作動ハウジング210の外面の少なくとも一部に沿って円周方向50において、作動ハウジング210の外面から外向きに径方向40に延在することができる。別の態様では、肩部218は、作動ハウジング210の外面全体に沿って外向きかつ円周方向に延在することができる。
【0060】
一態様では、作動ハウジング210及び肩部218は、一体の材料片として製造された一体構造であり得る。別の態様では、肩部218は、作動ハウジング210上に結合された別個の材料片であり得る。
【0061】
肩部218は、肩部直径218Dを有することができる。肩部直径218Dは、約0.1インチ〜約2インチ以上であり得る。例えば、肩部直径218Dは、約0.3〜約1.5インチ、約0.4〜約1.4インチ、約0.5〜約1.3インチ、約0.6〜約1.2インチ、約0.7〜約1.1インチ、又は約0.8〜約1インチなど、約0.2〜約2インチであり得る。肩部直径218Dは、作動ハウジング直径210Dより大きくすることができる。例えば、肩部直径218Dは、作動ハウジング直径210Dよりも大きい、約0.1〜約0.2インチなど、作動ハウジング直径210Dよりも大きい、少なくとも約0.01インチであり得る。
【0062】
作動ハウジング210は、近位端212から肩部218まで軸方向において第1の肩部長さ218L
1を有することができる。第1の肩部長さ218L
1は、約1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、第1の肩部長さ218L
1は、約1.5〜約3インチ、約1.5〜約2.5インチ、又は約2インチなど、約1.5〜約6インチであり得る。
【0063】
作動ハウジング210は、遠位端214から肩部218まで軸方向において第2の肩部長さ218L
2を有することができる。第2の肩部長さ218L
2は、約1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、第2の肩部長さ218L
2は、約0.2〜約0.9インチ、約0.3〜約0.8インチ、約0.4〜約0.7インチ、又は約0.5〜約0.6インチなど、約0.1〜約1インチであり得る。
【0064】
作動装置ユニット200は、作動ガード220を含むことができる。作動ガード220は、円筒、直角プリズム、球体、立方体、円錐、角錐、又はこれらの組み合わせの一般的な形状をとることができる。別の態様では、作動ガード220の断面は、実質的に円形の形状、卵形、円形、又は当業者に既知の任意の他の形状であり得る。作動ガード220は、様々な材料から作製され得る。一態様では、作動ガード220は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリプロパルレン、環状オレフィン重合体、環状オレフィン共重合体、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上から作製され得る。
【0065】
作動ガード220は、作動シェル230の近位端を越えて延在することができる。近位端12がユーザに隣接して配置されるなど、自動注射器デバイス10が不適切に配向された場合、作動ガード220が、ユーザに当接し、作動シェル230がユーザに接触して自動注射器デバイス10を作動させることを妨げる。
【0066】
作動ガード220は、作動ガード長さ220Lを有することができ、その一部が作動ハウジング210及び作動シェル230の近位端を越えて延在するように配置される。作動ガード長さ220Lは、約1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、作動ガード長さ220Lは、約2〜約4インチ、約2〜約3インチ、又は約2.5インチなど、約1〜約6インチであり得る。本発明の一実施形態において、作動ガード長さ220Lは、作動ハウジング長さ210Lと実質的に同じであり得る。本発明の別の実施形態において、作動ガード長さ220Lは、作動ハウジング長さ210Lよりも短くすることができる。例えば、作動ガード長さ220Lは、作動ハウジング長さ210Lよりも短い、約0.5インチ、0.75インチ、1インチ、1.5インチ、2インチ、2.5インチ、3インチ、3.5インチ、4インチ、4.5インチ、又は5インチなど、作動ハウジング長さ210Lよりも短い、少なくとも0.1インチであり得る。本発明の更に別の実施形態では、作動ガード長さ220Lは、作動ハウジング長さ210Lよりも長い、約0.5インチ、0.75インチ、1インチ、1.5インチ、2インチ、2.5インチ、3インチ、3.5インチ、4インチ、4.5インチ、又は5インチなど、作動ハウジング長さ210Lよりも長い、少なくとも0.1インチであり得る。
【0067】
作動ガード220は、作動ガード直径220Dを有することができる。作動ガード直径220D。作動ガード直径220Dは、作動ハウジング210上を摺動可能であるように作動ハウジング直径210Dよりも大きく、かつ作動シェル直径230Dよりも小さい。作動ハウジング直径220Dは、約0.1インチ〜約3インチ以上であり得る。例えば、作動ガード直径220Dは、約0.3〜約1.5インチ、約0.4〜約10インチ、約0.5〜約0.8インチ、約0.6〜約0.8インチ、約0.7〜約0.8インチなど、約0.2〜約2インチであり得る。
【0068】
作動ガード220は、径方向突出部228を含むことができる。径方向突出部228は、作動シェル230を固定すると共に、作動シェル230を軸方向に移動させ、結果として、自動注射器10を作動させることができる。径方向突出部228は、作動ガード220の外面の少なくとも一部に沿って円周方向50において、径方向40に沿って外向きに延在する。別の態様では、径方向突出部228は、作動ガード220の外面全体に沿って円周方向に延在することができる。径方向突出部228は、作動ガード220の任意の部分に配置又は形成され得る。例えば、径方向突出部228は、
図4及び
図6に示すように、作動ガード220の遠位端の周りから作動ガード220の遠位側半分のような作動ガード220の近位端まで配置され得る。径方向突出部228は、作動ハウジング210の外面から突出部厚さ228Tだけ延在することができる。突出部厚さ228Tは、約0.01インチ〜約1インチ以上であり得る。例えば、突出部厚さ228Tは、約0.02インチ〜0.9インチ、約0.05インチ〜約0.2インチ、又は約0.05インチ〜約0.1インチであり得る。
【0069】
一態様では、作動ガード220及び径方向突出部228は、一体の材料片として製造された一体構造であり得る。別の態様では、径方向突出部228は、作動ガード220上に結合された別個の材料片であり得る。
【0070】
作動ガード220は、近位端222から突出部228まで軸方向に沿って第1の突出部長さ228L
1を有することができる。第1の突出部長さ228L
1は、約1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、第1の突出部長さ228L
1は、約2〜約4インチ、約2〜約3インチ、約2.0〜約2.5インチ、又は約2.3インチなど、約1〜約6インチであり得る。
【0071】
作動ガード220は、遠位端224から突出部228まで軸方向に沿って、第2の突出部長さ228L
2を有することができる。第2の突出部長さ228L
2は、約0.01インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、第2の突出部長さ228L
2は、約0.07〜約0.5インチ、約0.07〜約0.3インチ、又は約0.08〜約0.2インチなど、約0.05〜約1インチであり得る。
【0072】
作動ガード220は、径方向突出部216と接合又は係合する溝229を有することができる。溝229は、作動ガード220の内面の少なくとも一部に沿って円周方向50において、作動ガード220の内面に径方向に延在する。溝229は、およそ0.01以下からおよそ0.1インチ以上の深さを有することができる。一態様では、溝229は、作動ガード220の内面の全体に沿って円周方向に延在することができる。別の態様では、溝229は、作動ガード220の内面の一部に沿って延在することができる。
【0073】
作動ガード220は、近位端222から溝229まで軸方向に沿って、第1の溝長さ229L
1を有することができる。第1の溝長さ229L
1は、約1インチ〜約16インチ以上であり得る。例えば、第1の溝長さ229L
1は、約1.5〜約2.5インチ、又は約2〜約2.4インチなど、約1.5〜約3インチであり得る。
【0074】
作動ガード220は、遠位端224から溝229まで軸方向に沿って、第2の溝長さ229L
2を有することができる。第2の溝長さ229L
2は、約0.1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、第2の溝長さ229L
2は、約0.6〜約1インチ、又は約0.7〜約0.9インチなど、約0.5〜約2インチであり得る。
【0075】
本発明の一態様では、作動ガード220は、作動ガード220の近位端222に配置された1つ以上のガード部材226を含むことができる。一態様では、作動ガード220及びガード部材226は、一体の材料片として製造された一体構造であり得る。一態様では、ガード部材226は単に、作動ハウジング210及び作動シェル230を越えて延在する作動ガード220の近位部分であってもよい。一例では、ガード部材226は間隙227を含み、これにより1つ以上のガード部材226を形成する。間隙227は、円周方向50に沿って延在することができる。間隙227は、任意の長さと幅とを有することができる。例えば、間隙227は、約0.25インチの長さを含むことができる。別の態様では、ガード部材226は、円周方向50に沿って湾曲させることができ、曲率半径を有することができる。例えば、ガード部材226は、約0.2〜約0.5インチの曲率半径を有することができる。本発明の代替の態様では、ガード部材226は真っ直ぐであり得、例えば
図15及び
図16に示すように、ビーム形状であり得る。別の態様では、ガード部材226は、作動ガード220上に結合された別個の材料片であり得る。本発明の別の態様では、1つ以上のガード部材226は、その近位端212において作動ハウジング210と一体的に形成され得、作動シェル230の近位端232を越えて延在することができる。
【0076】
ガード部材226は、近位端222から遠位端224に向かって軸方向に沿って、ガード部材長さ226Lを有することができる。ガード部材長さ226Lは、ガード部材226がユーザの身体に接触したときに、作動シェル230が移動する、すなわち自動注射器10が作動するのをガード部材が妨げることができるのに十分な長さを含む。一例では、ガード部材長さ226Lは、約0.1インチ〜約2インチ以上であり得る。例えば、ガード部材長さ226Lは、約0.3〜約0.9インチ、約0.3〜約0.8インチ、約0.3〜約0.5インチ、又は約0.4インチなど、約0.2〜約1インチであり得る。
【0077】
適切な作動ガードなしに不適切に配向されたデバイスの作動は、ユーザの意図する関心領域への自動注射器デバイス10内の薬物の送達を妨げることがあり、ユーザの親指内への針102の望ましくない作動をもたらすことさえある。作動ガード220及びガード部材226は、作動シェル230がユーザに接触し、遠位端14に向かって移動して、不適切に配向された自動注射器デバイス10を作動させることを妨げることができる。例えば、不適切に配向された自動注射器デバイス10の近位端12及び作動ガードの近位端222は、ユーザに当接し、針を含む遠位端14は、ユーザから離れて延在することができる。作動ガード220は、作動ハウジング210に取り付けられ、作動ハウジング210に対する作動ガード220の線形平行移動を妨げる。作動ガード部材226がユーザに当接するときに、自動注射器デバイス10に線形の力を加えると、自動注射器デバイス10が作動して針102が延在することはない。
【0078】
作動装置ユニット200は、作動シェル230を含むことができる。作動シェル230は、ユーザによって軸方向に遠位端14に向かって移動させられると、自動注射器10を作動させる。作動シェル230は、円筒、直角プリズム、球体、立方体、円錐、角錐、又はこれらの組み合わせの一般的な形状をとることができる。別の態様では、作動シェル230の断面は、実質的に円形の形状、卵形、円形、又は当業者に既知の任意の他の形状であり得る。
【0079】
作動シェル230は、様々な材料から作製され得る。一態様では、作動シェル230は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリプロパルレン、環状オレフィン重合体、環状オレフィン共重合体、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上から作製され得る。
【0080】
作動シェル230は、作動シェル長さ230Lを有することができる。作動シェル長さ230Lは、約1インチ〜約10インチ以上であり得る。例えば、作動シェル長さ230Lは、約1から約3インチ、約2から約3インチ、又は約2から約2.5インチなど、約1から約6インチであり得る。本発明の一実施形態では、作動シェル長さ230Lは、作動ガード長さ220Lよりも短くすることができる。例えば、作動シェル長さ230Lは、作動ガード長さ220Lよりも短い、約0.3インチ、0.4インチ、0.5インチ、又は1インチなど、作動ガード長さ220Lよりも短い、少なくとも0.1インチであり得る。
【0081】
作動シェル230は、作動シェル直径230Dを有することができる。作動シェル直径230Dは、作動ガード220上を摺動可能であるように、作動ガード直径220Dよりも大きい。作動シェル直径230Dは、約0.1インチ〜約3インチ以上であり得る。例えば、作動シェル直径230Dは、約0.3〜約1.5インチ、約0.4〜約1.2インチ、約0.5〜約1.1インチ、約0.6〜約1インチ、約0.7〜約1インチ、又は約0.8〜約1インチなど、約0.2〜約2インチであり得る。
【0082】
本発明の一態様では、作動シェル230は、円周方向50に沿って作動シェル230の内面の少なくとも一部に径方向に延在し得る遠位溝242を含むことができる。一態様では、遠位溝242は、作動シェル230の内面全体に沿って、作動シェル230の内面に延在することができる。
【0083】
遠位溝242は、溝の近位端243と溝の遠位端244との間に軸長さ245を有することができ、自動注射器デバイス10の作動を可能にする。例えば、軸長さ245は、径方向突出部228と接合又は係合し、作動シェル230を作動ガード220及び作動ハウジング210の周りを平行移動させて自動注射器デバイス10を作動させる。本発明の一態様では、軸方向の長さ245はおよそ0.1であり得る。別の態様では、軸長さ245は、およそ0.1〜およそ0.2インチの範囲であり得る。
【0084】
遠位溝242の遠位端244が径方向突出部228に当接するため、例えば、近位端12がユーザに当接するとき、作動シェル230が、自動注射器デバイス10の近位端12に向かって移動することを妨げることができる。径方向突出部228に対する遠位端244の配置は、自動注射器デバイス10の作動のために、作動シェル230が遠位端14に向かって移動することを可能にするだけである。したがって、この構成は、例えば、近位端12がユーザに意図された注射部位で接触するときに、自動注射器デバイス10が不適切に配向されていると、ユーザが作動シェル230を把持して線形力を加え、自動注射器デバイス10を作動させることを防止する。
【0085】
一態様では、作動ガード220を省略することができ、遠位溝242の軸長さ245は、作動ハウジング210の径方向突出部と接合することができる。例えば、肩部218を省略することができ、遠位溝242は径方向突出部216と接合することができる。この態様では、作動ハウジング210の近位端212は、作動シェル230の近位端232を越えて延在することができる。
【0086】
遠位溝242は、およそ0.01〜およそ0.2インチの深さを有することができる。
【0087】
別の態様では、作動シェル230は、デバイスロック250において径方向突出部256と連結して、デバイスロック250を作動シェル230(
図5)における適所に保持するように構成された近位グローブ240を含むことができる。近位溝240は、約0.01〜約0.2インチの溝深さを有することができる。別の態様では、溝240は開口であり、径方向突出部256はデバイスロック250を作動シェルに固定し得るフック又はクリップである。更に別の態様では、溝240は雌ネジであり、径方向突出部256は雄ネジである。この態様では、デバイスロック250を作動シェル230にねじ込み、それによってデバイスロック250を作動シェル230上に固定することができる。
【0088】
作動シェル230は、1つ以上の突出部231を含むことができる。
図3に示すように、突出部231は、作動シェル230の外面にテクスチャを加えて、作動装置シェル230を把持して保持するユーザの能力を高めることができる。別の態様では、突出部231は、針を含む自動注射器デバイス10の端部に関する視覚的表示を提供し、ユーザが自動注射器デバイス10を適切に配向するのを支援することができる。
図1、
図3、及び
図10〜
図12に示すように、突出部231のパターンによって視覚的に下方向又は遠位方向を示すことができる。例えば、突出部231は、V字形(
図1)、U字形(
図3及び
図10)、三角形(
図11)又は湾曲棒形(
図12)を含むことができる。突出部231はまた、針を含む自動注射デバイス10の端部に関する触覚的表示を提供する指向性テクスチャを含み、ユーザが暗闇の中で自動注射デバイス10を適切に配向するのを支援することができる。
【0089】
作動シェル230の近位面236は、デバイスロック穴252を目立たなくし、針の配向の周囲におけるユーザの混乱を低減するための偽装を含むことができる。一態様では、作動シェル230の近位面236は、1つ以上の偽装構造体238を含むことができる。偽装構造体238は、デバイスロック穴252を偽装して目立たなくするための構造デバイスであり、針の配向の周囲におけるユーザの混乱を低減する。例えば、偽装構造体238がない場合、近位端12及び遠位端14は、各々、近位端12におけるデバイスロック穴252と、遠位端14において延在する針102を通る穴と、の単一の穴を含む。したがって、ユーザは、デバイスロック穴252を針穴と混同して、近位端12が、遠位端14ではなく、意図された注射部位でユーザに当接する、自動注射器デバイス10の不適切な配向(例えば、逆向き)をもたらす可能性がある。偽装構造体238は、デバイスロック穴252を目立たなくし、ユーザが、デバイスロック穴252が針穴とみなすことを防止する。偽装構造体238は、近位面236を通って延在するアパーチャであり得る。別の態様では、偽装構造体238は、近位面236内に遠位に延在するくぼみであり得る。別の態様では、偽装構造体238は、近位面236から近位方向に延在する突出部であり得る。偽装構造体238は、円筒、直角プリズム、球体、立方体、円錐、角錐、又はこれらの組み合わせの形状をとることができる。別の態様では、近位面236は、非構造的な偽装を含み、デバイスのロック穴252を偽装して目立たなくし、針の配向の周囲におけるユーザの混乱を低減することができる。例えば、近位面236は、例えば、ペイント、ステッカー、又は他の非構造的機能を用いて着色され得る。一態様では、近位面236は黒色に着色されて、デバイスロック穴252を目立たなくすることができる。
【0090】
作動装置ユニット200は、デバイスロック250を含むことができる。デバイスロック250は、円筒、直角プリズム、球体、立方体、円錐、角錐、又はこれらの組み合わせの一般的な形状をとることができる。別の態様では、デバイスロック250の断面は、実質的に円形の形状、卵形、円形、又は当業者に既知の任意の他の形状であり得る。
【0091】
デバイスロック250は、様々な材料から作製され得る。一態様では、デバイスロック250は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルイミド、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリプロパルレン、環状オレフィン重合体、環状オレフィン共重合体、又はこれらの組み合わせのうちの1つ以上から作製され得る。
【0092】
デバイスロック250は、その遠位端に第1のデバイスロック直径250D
1を有することができる。第1のデバイスロック直径250D
1は、約0.1インチ〜約1.5インチ以上であり得る。例えば、第1のデバイスロック直径250D
1は、約0.3〜約1.3インチ、約0.4〜約1.2インチ、約0.5〜約1.1インチ、約0.6〜約1インチ、約0.7〜約0.9インチ、又は約0.8インチなど、約0.2〜約1.4インチであり得る。別の実施形態では、第1のデバイスロック直径250D
1は、作動シェル直径230Dよりも小さくすることができる。例えば、第1のデバイスロック直径250D
1は、作動シェル直径230Dよりも小さい、約0.05インチ、0.1インチ、0.2インチ、又は0.3インチなど、作動シェル直径230Dよりも小さい、少なくとも0.01インチであり得る。
【0093】
デバイスロック250は、その近位端に第2のデバイスロック直径250D
2を有することができる。第2のデバイスロック直径250D
2は、作動シェル直径230Dと実質的に同様の直径を含むことができる。例えば、第2のデバイスロック直径250D
2は、約0.1インチ〜約3インチ以上であり得る。例えば、第2のデバイスロック直径250D
2は、約0.3〜約1.5インチ、約0.4〜約1.4インチ、約0.5〜約1.3インチ、約0.6〜約1.2インチ、約0.7〜約1.1インチ、又は約0.8〜約1インチなど、約0.2〜約2インチであり得る。別の実施形態では、第2のデバイスロック直径250D
2は、作動シェル直径230Dと等しいか又はそれより大きくすることができる。例えば、第2のデバイスロック直径250D
2は、作動シェル直径230Dよりも大きい、約0.2インチ、0.3インチ、0.4インチ、又は0.5インチなど、作動シェル直径230Dよりも大きい、少なくとも0.1インチであり得る。
【0094】
デバイスロック250は、自動注射器10の望ましくない作動を妨げるために、作動装置ユニット200内に延在する中心ピン251を含むことができる。中心ピン251は、止め要素202の回り止め突起206に達するのに十分なピン長さ(図示せず)を有することができる。中心ピン251は、約0.5インチ〜約2インチ以上のピン長さを有することができる。例えば、ピン長さは、約0.7〜約1インチ、又は約0.8〜約0.9インチインチなど、約0.6〜約1.5インチであり得る。
【0095】
デバイスロック250は、デバイスロック250の軸方向の長さに沿って配置され、デバイスロック250とユーザの指との間の把持及び摩擦を増加させる、1つ以上の径方向突出部254を含むことができる。径方向突出部254により、特に低視界条件下で、ユーザがデバイスロック250を自動注射器デバイス10から把持して取り外すことがより容易になり得る。
【0096】
作動装置ユニット200は、フィルム状シール107を介して加圧ピン105にピストン208を推進させて、針102を自動注射器デバイス10の遠位端14に通すことができる押し機構204を含み得る作動エンジンハウジング201を含む作動エンジンを含むことができる。一部の実施形態では、針102は、針102がカートリッジ104に接触し、カートリッジ104内の薬剤と接触するように、カートリッジシールを穿刺することができる。本発明の一態様では、押し機構204は電動化され、ピストン208に連結された電気モータ、空気圧モータ、又は油圧モータを含むことができる。別の態様では、押し機構204は、非電動であり得、バネ又は圧縮空気などの機械的エネルギー蓄積デバイスを含むことができる。例えば、押し機構204は、圧縮バネ、引張りバネ、ねじりバネ、一定力バネ、可変力バネ、又はコイルバネであり得る。バネは、押し機構204がユーザの皮膚を突き刺し、カートリッジ104の内容物をユーザに注射するのに十分な力を発揮させる設計を含むことができる。例えば、バネは、押し機構204が約10psi以下〜約1000psi以上の圧力をカートリッジ104の内容物にかけることができるようにする設計を含むことができる。例えば、押し機構204は、約60psi〜約500psi、約80psi〜約350psi、約180psi〜約330psiの圧力を加える。一態様では、圧力は一定圧力である。別の態様では、初期圧力は最終圧力よりも高い。
【0097】
本発明の一態様では、作動ガード220は、作動ハウジング210を少なくとも部分的に取り囲むように配置され得、したがって、作動ハウジング210の一部は、作動ガード220の内部領域内に配置され得る。更なる態様では、作動ガード220は、作動ハウジング210の外面を少なくとも部分的に取り囲むことができる。本発明の一態様では、作動ガードの遠位面225が肩部218の表面に当接するように、作動ガードの遠位端224を肩部218に隣接して配置することができる。溝229は、作動ハウジング210の外面の少なくとも一部分に沿って円周方向50に延在する径方向突出部216を少なくとも部分的に取り囲むことができる。径方向突出部216は、作動ハウジング210の外面全体に沿って円周方向に延在することができる。一態様では、溝229及び径方向突出部216は、作動ハウジング210の周りの作動ガード220の回転を可能にすることができる。この態様は、ユーザが注射ユニット100に対して作動装置ユニット200をねじって2つの部品を分離し、自動注射器10を分解することを防止する。溝229及び径方向突出部216は、作動ハウジング210と作動ガード220との間の軸平行移動を妨げることができる。
【0098】
本発明の一態様では、作動シェル230は、作動ハウジング210を少なくとも部分的に取り囲むように配置され得、したがって、作動ハウジング210の一部は、作動シェル230の内部領域内に配置され得る。更なる態様では、作動シェル230は、作動ハウジング210の外面を少なくとも部分的に取り囲むことができる。作動シェル230は、作動装置ユニット200の遠位端及び自動注射器デバイス10の遠位端14に向かって移動させられ得る。
【0099】
遠位溝242は、作動ガード220の外面の少なくとも一部に沿って円周方向50に延在する、作動ガードの径方向突出部228を少なくとも部分的に取り囲むことができる。径方向突出部228は、作動ガード220の外面全体に沿って円周方向に延在することができる。一態様では、遠位溝242及び径方向突出部228は、作動ガード220の周りの作動シェル230の回転を可能にすることができる。代替の態様では、作動ガード220及び作動シェル230が作動ハウジング210の周りを一緒に回転するように、作動ガード220の周りの作動シェル230の回転が妨げられ得る。
図13に示すように、例えば、作動シェル230と作動ガード220との間の回転は、作動シェルの内側突出部233とガード部材226との接合によって妨げられ得る。
【0100】
自動注射器デバイス10が不適切に配向されているとき、作動ガード220がユーザと接触する自動注射器デバイス10の最初の部分になり得るように、作動ガード220は、作動シェル230の近位端232を越えて延在することができる。したがって、自動注射器デバイス10の作動は、不適切に配向されたときには起動が妨げられ得る。本発明の代替の態様では、作動ガード220は、その近位端212において作動ハウジング210と一体に形成することができ、結果として、ガード部材226は、作動シェル230の近位端232を越えて延在することができる。
【0101】
作動ガード220は、作動シェル230の近位端232を越えて延在し得る1つ以上のガード部材226を含むことができる。別の態様では、ガード部材は、近位端212において作動ハウジング210と一体に形成され得、作動シェル230の近位端232を越えて延在することができる。
【0102】
作動ガード220は、作動ガード遠位端224を作動ハウジング近位端212の上方に載置し、かつ遠位面225が肩部218に当接し、かつ/又は溝229が径方向突出部216を取り囲むまで、遠位端224を作動ハウジング遠位端214に向かって摺動させることによって、作動ハウジング210上に組み立てられ得る。
【0103】
作動ガード220が作動ハウジング210上に組み立てられた後、ピストン208、止め要素206、押し機構204、及び戻り止め突起202を含む作動エンジンは、作動ハウジング210内に載置され得る。
【0104】
図5〜
図6を参照すると、デバイスロック250は、作動シェル230が移動して自動注射器10を作動させることを妨げるために、作動シェルの近位端232において作動シェル230の適所に維持され得る。例えば、デバイスロック250は、デバイスロック250を作動シェル230の適所に保持するために、作動シェル近位溝240と連結する径方向突出部256を含むことができる。
図9に示すように、作動シェル230とデバイスロック250との間の回転は、作動シェルの内側突出部233とデバイスロックタブ258との接合によって妨げられ得る。
【0105】
作動シェル230は、作動シェル遠位端234を作動ガード近位端222の上方に載置し、遠位溝242が径方向突出部228を取り囲むまで、遠位端234を作動ガード遠位端224に向かって摺動させることによって、作動ガード220上に組み立てられ得る。次いで、デバイスロック250は、作動シェル近位端232及び作動ガード近位端222の上方に載置されて、作動シェル230を固定し、作動シェル230が遠位端14に向かって軸方向に移動して、自動注射器10を作動させることを妨げ得る。
【0106】
図1及び
図7は、格納位置における作動装置ユニット200を示す。この状態では、
図7〜
図8に示す予圧コイルバネとしての押し機構204は、遠位端におけるピストン208とその近位端におけるデバイスロック250との間で緊張状態であり得る。格納位置を維持するために、止め要素206は、自動注射器デバイス10の近位端12の領域に配列された保持ディスク203と順次係合し得る戻り止め突起202を使用して、ピストン208を適所に保持することができる。保持ディスク203は、金属材料で作製され得、保持ディスク203の強度を向上させるためのコーティングを施すことができ、したがって、保持ディスク203が押し機構204によって排出される力から変形するか又は歪む可能性を低減する。一例では、コーティングは、周期表の第10族〜第12族の金属などの金属コーティングである。例えば、コーティングは、周期表の第10族からのものであり得る。かかるコーティングの例は、ニッケルコーティングである。格納位置において、戻り止め突起202は、デバイスロック中心ピン251によって保持ディスク203に対して適所に維持され得る。デバイスロック中心ピン251は、戻り止め突起202の内部領域内に延在することができる。したがって、デバイスロック中心ピン251は、戻り止め突起202の移動の自由、具体的には、作動シェル230に軸方向の力が加えられている間の内側への変形を妨げることができる。デバイスロック中心ピン251は、作動シェル230の近位面236のデバイスロック穴252を通って延在することができる。更に、デバイスロック250は、作動シェル230が自動注射器10を軸方向に移動させて作動させることができないような位置に、作動シェル230を固定する。
【0107】
デバイスロック250が取り外され、自動注射器デバイス10が適切に配向されると、軸方向30に沿った力が遠位端14に向けて加えられ、作動ハウジング210に対する作動シェル230の相対変位を生じ得る。この変位により、戻り止め突起202は径方向内側に変位し、保持ディスク203から解放され得る。戻り止め突起202が解放されると、押し機構204は、遠位端14に向かって遠位に移動し得、フィルム状シール107を穿刺し得る圧力をピストン208に加えることができる。次いで、ピストン208は、遠位端14に向かって遠位に移動することができる加圧ピン105と接触することができる。加圧ピン105は、カートリッジ104を針102に押し付け、これによりカートリッジ104と針102とを接続することができる。
【0108】
カートリッジ104と針102とが接続された後、加圧ピン105、カートリッジ104、及び針102は、薬剤と共に、押し機構204によって加えられた圧力によって遠位に移動することができる。次いで、針102は、ユーザの身体部分に侵入することができる。
【0109】
一例では、作動シェル230の相対変位を引き起こすために遠位端14に向かう軸方向30に沿って必要な力は、約1ポンド〜約30ポンド、約5ポンド〜約20ポンド、又は約10ポンド〜約15ポンドなど、約0.1ポンド〜約40ポンドであり得る。
【0110】
ユーザが自動注射器デバイス10を不適切に配向すると、作動ガード220は、ユーザの身体部分に当接し、自動注射器デバイス10の作動を妨げることができる。例えば、作動ガード220は、作動ハウジング210に対する作動シェル230の相対変位を引き起こす、遠位端14に向かう軸方向30に沿った力が加えられるのを妨げ得る。更に、遠位溝242の遠位端244が径方向突出部228に当接するため、作動シェル230が自動注射器デバイス10の近位端12に向かって移動することが妨げられ得る。径方向突出部228に対する遠位端244の配置は、自動注射器デバイス10の作動のために、作動シェル230が遠位端14に向かって移動することを可能にするだけである。
【0111】
図14及び
図15は、追加の自動注射器の実施形態を示し、同様の番号は、
図1〜
図13の同様の機能に対応する。
図14に示すように、自動注射器デバイス1010は、近位端12と遠位端14とを有することができる。自動注射器デバイス1010は、その遠位端14において注射ユニット1100を含み、その近位端12において作動装置ユニット1200を含むことができる。作動装置ユニット1200は、作動ハウジング1210と、作動ガード1226と、作動シェル1230と、作動エンジンハウジング1210内の作動と、デバイスロック1250と、を含むことができる。この態様では、作動ガード1226は、近位端12を横切って延在することができる。更なる態様では、作動ガード1226は、作動ハウジング1210に直接固定され得る。別の態様では、作動ガード1226は、作動ハウジング1210と一体に形成され得る。
【0112】
図15に示すように、作動装置ユニット2200は、作動ハウジング2210と、作動ガード部材2226と、作動シェル2230と、作動ハウジング2210内の作動エンジンと、デバイスロック2250と、を含むことができる。この態様では、作動ガード部材1226は、近位端12から延在する1つ以上の部材を含むことができる。作動ガード部材2226は、作動シェル2230の近位面2232を越えて延在することができる。更なる態様では、作動ガード部材2226は、作動ハウジング2210に直接固定され得る。別の態様では、作動ガード部材2226は、作動ハウジング2210と一体に形成され得る。
【0113】
課題を解決するための手段及び要約の節ではなく、詳細な説明のセクションは、請求項を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。課題を解決するための手段及び要約の節は、本発明者(複数可)によって考えられるように、本発明の1つ以上だが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、決して本発明及び添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0114】
特定の機能の実施及びそれらの関係を例示する機能的構成要素の助けにより、本発明を上で説明してきた。これらの機能的構成要素の境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びそれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義することができる。
【0115】
特定の実施形態の前述の説明は、当業者が知識を適用することにより、他の人にも可能である、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に変更及び/又は適合させ、過度の実験をすることなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、本発明の一般的な性質を完全に明らかにするであろう。したがって、そのような適応及び修正は、本明細書に提示された教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、本明細書の用語法又は表現法が教示及び指針に照らして当業者によって解釈されるように、説明の目的のためであって限定のためではないことを理解されたい。
【0116】
本発明の広がり及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても制限されるべきではないが、特許請求の範囲及びそれらの等価物に従ってのみ規定されるべきである。