【解決手段】画像処理装置は、台風が発生してから消滅するまでの間における前記台風の像を気象衛星から経時的に撮像した複数の画像と、前記画像のそれぞれに対応づけられた台風情報を取得する台風情報取得部と、取得した前記台風情報から、所定の条件に基づいて一の前記画像と、当該画像に対応づけられた前記台風情報とを抽出する抽出部と、抽出された前記画像を画像処理することにより、前記画像から前記台風の眼の直径を算出する画像処理部と、算出した前記台風の眼の直径を出力する出力部とを備える。
台風が発生してから消滅するまでの間における前記台風の像を気象衛星から経時的に撮像した複数の画像と、前記画像のそれぞれに対応づけられた台風情報とを取得する台風情報取得部と、
取得された前記画像を画像処理することにより、前記画像から前記台風の眼の直径を算出する画像処理部と、
算出した前記台風の眼の直径を出力する出力部と
を備える画像処理装置。
前記台風情報取得部により取得された前記画像と前記台風情報から、所定の条件に基づいて一の前記画像と、当該画像に対応づけられた前記台風情報とを抽出する抽出部を更に備え、
前記画像処理部は、抽出された前記画像を画像処理することにより、前記画像から前記台風の眼の直径を算出し、
前記出力部は、算出された前記台風の眼の直径を出力する
請求項1に記載の画像処理装置。
前記画像処理部は、抽出された前記画像を画像処理することにより、前記台風の眼の面積を算出し、算出された前記台風の眼の面積に基づいて前記台風の眼の直径を算出する
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
台風が発生してから消滅するまでの間における前記台風の像を気象衛星から経時的に撮像した複数の画像と、前記画像のそれぞれに対応づけられた台風情報を取得する台風情報取得工程と、
取得した前記台風情報から、所定の条件に基づいて一の前記画像と、当該画像に対応づけられた前記台風情報とを抽出する抽出工程と、
抽出された前記画像を画像処理することにより、前記画像から前記台風の眼の直径を算出する画像処理工程と、
算出した前記台風の眼の直径を出力する出力工程と
を有する画像処理方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係る画像処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、第1の実施形態に係る画像処理システム1のシステム構成の一例について説明する。画像処理システム1は、入力情報記憶部21と、画像処理装置10と、出力情報記憶部22とを備える。
【0018】
入力情報記憶部21は、台風の像を気象衛星から撮像した画像Pと、画像Pに対応づけられた台風情報TIとを記憶する。入力情報記憶部21は、台風が発生してから消滅するまでの間において経時的に撮像された複数の画像を記憶する。また、台風情報TIとは、例えば、“台風名”、“日時”、“緯度”、“経度”、“中心気圧”、“風速”等の情報である。したがって、入力情報記憶部21は、台風が発生してから消滅するまでの間において経時的に撮像された複数の画像Pと、複数の画像Pにそれぞれ対応づけられた台風情報TIとを記憶する。
【0019】
図2は、第1の実施形態に係る台風の画像Pの一例を示す図である。同図に示す一例では、画像Pが赤外線画像である場合の一例を示すが、第1の実施形態に係る台風の画像Pは、台風の像を撮像した画像であれば、可視画像等のその他の画像であってもよい。
【0020】
図3は、第1の実施形態に係る入力情報記憶部21に記憶される情報の一例を示す図である。入力情報記憶部21には、画像Pを識別する符号である画像識別番号PIDに、台風情報TIが対応づけられて保存されている。この一例において、台風情報TIとは、“台風名”、日時(YYYY−MM−DD HH:MM:SS(UTC))、緯度(°N)、経度(°E)、中心気圧(hPa)、風速(knots)である。画像Pは、台風が発生してから消滅するまでの間において経時的に撮像されているため、複数の画像識別番号PIDが、一の台風識別番号TIDに対応づけられて記憶される。台風識別番号TIDとは、台風を識別する符号である。
【0021】
図3に示す一例において、台風識別番号TIDが“T1001”である台風には、画像識別番号PIDが“P1001”である画像と、P1002”である画像と、“P1003”である画像とが対応づけられて記憶されている。台風識別番号TIDが“T1002”である台風には、画像識別番号PIDが“P2001”である画像が対応づけられて記憶されている。画像識別番号PIDが“P1001”である画像には、台風情報TI11が、“P1002”である画像には、台風情報TI12が、“P1003”である画像には、台風情報TI13が、“P2001”である画像には、台風情報TI21が、それぞれ対応づけられて記憶されている。
【0022】
図1に戻り、画像処理装置10は、入力情報記憶部21に記憶された情報を取得する。画像処理装置10は、取得した画像Pを画像処理することにより、台風の眼(台風眼)の大きさを算出する。画像処理装置10は、算出した台風の眼の大きさを、台風識別番号TID及び画像識別番号PIDにより識別される台風のある一時点における、台風の眼の大きさとして出力する。
【0023】
図4は、第1の実施形態に係る画像処理装置10が出力する結果の一例を示す図である。同図に示すように、画像処理装置10が出力する結果においては、
図3で説明した内容に加え、それぞれの台風情報TIに“台風眼有効直径(km)”が含まれる。すなわち、第1の実施形態においては、画像処理装置10は、台風識別番号TIDに対応づけられた複数の画像Pのそれぞれに対し、台風の眼の直径を算出し、出力する。
【0024】
図1に戻り、出力情報記憶部22は、画像処理装置10により出力された台風の眼の大きさを記憶する。
【0025】
[画像処理装置の構成]
図5は、第1の実施形態に係る画像処理装置10の機能構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、画像処理装置10の機能構成の一例について説明する。
画像処理装置10は、台風情報取得部110と、画像処理部130と、出力部140とを備える。
【0026】
台風情報取得部110は、台風の画像Pと、台風情報TIとが対応づけられた入力情報I
INを、入力情報記憶部21から取得する。台風の画像Pとは、台風が発生してから消滅するまでの間における台風の像を気象衛星から経時的に撮像した画像である。すなわち、台風情報取得部110は、台風が発生してから消滅するまでの間における台風の像を気象衛星から経時的に撮像した複数の画像Pと、画像Pのそれぞれに対応づけられた台風情報TIとを取得する。台風情報取得部110は、例えば、所定の通信ネットワークを介して入力情報I
INを取得する。
【0027】
画像処理部130は、取得された画像Pを画像処理することにより、画像Pから台風の眼の直径を算出する。
図6は、第1の実施形態に係る画像処理部130の機能構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、画像処理部130の機能構成の一例について説明する。画像処理部130は、二値化処理部131と、計数部132と、面積算出部133と、直径算出部134とを備える。
【0028】
二値化処理部131は、台風情報取得部110により取得された画像Pを構成するそれぞれの画素を、所定の閾値に基づいて二値化処理する。二値化処理部131は、例えば、画像Pを、画像Pの濃淡が所定の閾値より大きいか、又は所定の閾値より小さいかに基づいて、白又は黒の二値に変換する。
【0029】
なお、二値化処理部131が二値化処理を行う場合の所定の閾値とは、RGB値により定められていてもよい。また、二値化処理部131が行う処理は、画像Pの濃淡以外の情報に基づいて行ってもよい。
なお、二値化処理部131は、複数の所定の閾値を備えるよう構成してもよい。二値化処理部131は、複数の所定の閾値を備えることにより、画像Pが有する画素を、二値以上の複数の値に変換する。
【0030】
計数部132は、二値化処理部131により二値化処理された画素を、所定の条件に基づいてカウントする。例えば、二値化処理部131が所定の条件に基づいて、画像Pを黒と白との二値に変換した場合、計数部132は、黒である画素をカウントする。ここで、二値化処理が施された画像Pのうち、黒である画素とは、積乱雲(以降の説明において、単に雲と記載する。)がない範囲を示した画素である。
また、計数部132は、画像Pの中心からカウントを始める。計数部132がカウントする画素とは、画像Pのうち雲が存在しない範囲、すなわち台風の眼を構成する画素を示す。
【0031】
面積算出部133は、カウントされた画素の数から、台風の眼の面積を算出する。例えば、計数部132が、画像Pのうち、黒の画素をカウントした場合、面積算出部133は、黒である画素の数に基づき、面積を算出する。具体的には、面積算出部133は、画像Pの縮尺から1画素に相当する面積を算出し、計数部132がカウントした画素の数に、1画素あたりの面積を乗じることにより、台風の眼の面積を算出する。画像Pの縮尺は、台風情報TIの要素として画像に対応づけられていてもよいし、他の方法により取得してもよい。
【0032】
直径算出部134は、算出された台風の眼の面積から、台風の眼の直径を算出する。直径算出部134は、例えば、算出された台風の眼の面積を、所定の形状に近似し、当該形状に基づいて直径を算出する。具体的には、直径算出部134は、算出された台風の眼の面積を円形に近似し、近似した円の直径を、台風の眼の直径であるとして算出する。
すなわち、画像処理装置10は、取得された画像Pを画像処理することにより台風の眼の面積を算出し、算出された台風の眼の面積に基づいて台風の眼の直径を算出する。
【0033】
なお、画像処理部130は、判定部135を備えていてもよい。
判定部135は、台風の眼が検出されたか、台風の眼が検出されなかったかを判定する。例えば、判定部135は、画像Pの中心画素EC及びその近傍に雲が存在する場合、台風の眼が検出されなかったと判定する。例えば、判定部135は、画像Pの中心画素EC及びその近傍に連続して雲が存在しない画素が所定の数(例えば、2個)以上存在する場合に、台風の眼が検出されたと判定し、画像Pの中心画素EC及びその近傍に連続して雲が存在する画素が所定の数(例えば、2個)以上存在する場合に、台風の眼が検出されなかったと判定する。所定の数とは、画像Pの縮尺に基づいて定められていてもよい。所定の数が、画像Pの縮尺に基づいて定められる場合、縮尺が異なる画像について画像処理をする場合であっても、実際の距離に応じた閾値とすることができる。
【0034】
また、画像Pによっては、台風の外の晴天領域と、台風の眼が繋がっているような場合がある。このような画像Pの場合、台風の眼と、台風の外の晴天領域とが結合している範囲全てを、台風の眼であると誤判定してしまう場合がある。このような誤判定を抑止するため、判定部135は、算出された台風の眼の面積又は雲が存在しない画素の画素数が所定の値より著しく大きい場合には、「台風の眼がはっきりしない」と判定するよう構成してもよい。
【0035】
図5に戻り、出力部140は、算出した台風の眼の直径を出力する。出力部140は、例えば、台風情報取得部110により取得された画像Pと、所得された画像Pに対応する台風情報TIと、取得された画像Pから算出された台風の眼の直径とを対応づけて、出力情報I
OUTとして、出力情報記憶部22に出力する。
【0036】
[画像処理装置の一連の動作]
図7は、第1の実施形態に係る画像処理装置10の一連の動作の一例を説明するためのフローチャートである。同図を参照しながら、画像処理装置10の一連の動作の一例について説明する。
(ステップS12)台風情報取得部110は、入力情報記憶部21から、台風の画像Pと、台風情報TIとが対応づけられた入力情報I
INを取得する。
(ステップS14)画像処理部130は、取得された画像Pから、台風の眼の面積を算出する。
(ステップS16)画像処理部130は、算出された台風の眼の面積に基づき、台風の眼の直径を算出する。
(ステップS18)出力部140は、算出された台風の眼の直径を出力する。
【0037】
[台風の眼の算出アルゴリズムの概要]
次に、台風の眼の算出アルゴリズムについて、
図8から
図10を参照しながら説明する。
図8は、第1の実施形態に係る台風の眼の算出アルゴリズムの概要の一例を説明するための図である。第1の実施形態に係る台風の眼の算出アルゴリズムは、深さ優先探索を使った探索アルゴリズムである。
図8(A)は、画像Pの中心に位置する中心画素ECと、中心画素ECの8近傍に隣接する画素を説明するための図である。画像処理部130は、中心画素ECから順に、それぞれの画素が、雲が存在する画素か、雲が存在しない画素かを判定し、雲が存在しない画素の数をカウントする。
ここで、中心画素ECの左上に位置する画素を画素E1とし、中心画素ECの8近傍に存在する画素を、時計回りに画素E1から画素E8とする。
【0038】
画像処理部130は、まず、中心画素ECの左上の画素である画素E1を、対象画素ETとして、判定する。対象画素ETとは、画像処理部130が、雲が存在する画素か、雲が存在しない画素かを判定する対象の画素である。
【0039】
図8(B)は、対象画素ETが、雲が存在しない画素であった場合の処理について説明するための図である。画像処理部130は、対象画素ETが、雲が存在しない画素であった場合、対象画素ETを中心に、さらに左上の画素を判定する。すなわち、画像処理部130は、雲が存在する画素が見つかるまで、左上の方向に対象画素ETを進めていく。
同図における一例では、対象画素ET1から、判定を開始し、7回目の判定(すなわち対象画素ET7)まで、連続して雲が存在しない画素であった場合の一例を示している。
【0040】
図8(C)は、対象画素ETが、雲が存在する画素であった場合の処理について説明するための図である。画像処理部130は、対象画素ETが、雲が存在する画素であった場合、対象画素ETを、時計回りに進める。例えば、対象画素ETが画素E1であった場合、画像処理部130は対象画素ETを画素E2とする。すなわち、画像処理部130は、雲が存在する画素が見つかった場合、時計回りに対象画素ETを進めていく。
【0041】
図9は、第1の実施形態に係る台風の眼の算出アルゴリズムの具体的な動作の一例を説明するための図である。同図を参照しながら行う説明において、画像処理部130がカウントした、雲が存在しない画素の数を、count=n(nは自然数)として、記載する。
図9(A)は、画像処理部130が処理を開始する最初の状態を示している。画像処理部130は、中心画素ECから処理を開始する。処理開始時点においては、count=0である。画像処理部130は、台風の眼の算出アルゴリズムの開始時点においてcount=0に初期化する。
【0042】
図9(B)は、
図9(A)において、対象画素ETに雲が存在しないと判定された場合の処理について示す図である。
図9(A)において、対象画素ETに雲が存在しないと判定された場合、画像処理部130は、count=1とし、対象画素ETを、更に左上に進める。
【0043】
図9(C)は、
図9(A)において、対象画素ETに雲が存在すると判定された場合の処理について示す図である。
図9(A)において、対象画素ETに雲が存在すると判定された場合、画像処理部130は、count=0を維持し、対象画素ETを、画素E2に進める。
【0044】
図9(D)は、
図9(B)において、対象画素ETに雲が存在しないと判定された場合の処理について示す図である。
図9(B)において、対象画素ETに雲が存在しないと判定された場合、画像処理部130は、count=2とし、対象画素ETを、更に左上に進める。
【0045】
図9(E)は、
図9(B)において、対象画素ETに雲が存在すると判定された場合の処理について示す図である。
図9(B)において、対象画素ETに雲が存在すると判定された場合、画像処理部130は、count=1を維持し、対象画素ETを、画素E2に進める。
【0046】
図9(F)は、
図9(C)において、対象画素ETに雲が存在しないと判定された場合の処理について示す図である。
図9(C)において、対象画素ETに雲が存在しないと判定された場合、画像処理部130は、count=1とし、対象画素ETを、更に左上に進める。
【0047】
図9(G)は、
図9(C)において、対象画素ETに雲が存在すると判定された場合の処理について示す図である。
図9(C)において、対象画素ETに雲が存在すると判定された場合、画像処理部130は、count=0を維持し、対象画素ETを、画素E2に進める。
【0048】
なお、本実施形態においては、画像処理部130は、台風の眼の算出アルゴリズムの開始時点においてcount=0に初期化する場合の一例について説明したが、本実施形態はこの一例に限定されない。たとえば、画像処理部130は、台風の眼の算出アルゴリズムの開始時点において、雲が存在してもしなくても、無条件に、中心画素ECには雲が存在しないと判定してもよい(すなわち、count=1)。
【0049】
図10は、第1の実施形態に係る台風の眼の算出アルゴリズムによる処理の結果の一例を説明するための図である。
画像処理部130は、中心画素ECから処理を開始し、図中に矢印で示した方向に処理を進めていく。画像処理部130は、雲が存在する画素に囲まれた範囲であって、雲が存在しない画素についての判定を終えると、その処理を終了する。
【0050】
[第1の実施形態のまとめ]
以上説明した実施形態によれば、画像処理装置10は、台風情報取得部110を備えることにより、台風の像が経時的に撮像された複数の画像Pを取得する。画像処理装置10は、画像処理部130を備えることにより、取得された画像Pの台風の眼の直径を算出する。したがって、第1の実施形態によれば、過去に蓄積された台風について、それぞれの台風の眼の直径を算出することができる。
また、画像処理装置10は、出力部140を備えることにより、算出された台風の眼の直径を、台風情報TIと対応づけて出力する。したがって、第1の実施形態によれば、過去に蓄積された台風の記録から、台風の眼の直径の情報に関する統計情報を統一的に、大量に、得ることができる。すなわち、第1の実施形態によれば、台風の眼の直径の情報に関する統計情報を統一的に、大量に、得ることができるため、台風の眼の直径の情報に関する網羅的なデータセットを形成することができる。
よって、第1の実施形態によれば、台風の眼の直径を算出することができる。
【0051】
また、上述した実施形態によれば、画像処理装置10は、まず、台風の眼の面積を算出する。画像処理装置10は、台風の眼の面積を算出した後、算出された台風の眼の面積に基づいて、台風の眼の直径を算出する。したがって、第1の実施形態によれば、画像処理装置10は、台風の眼が円形でない場合においても、台風の眼を円形に近似した場合の、台風の眼の直径を算出することができる。
【0052】
図11は、第1の実施形態に係る画像処理部130が行う処理の効果を説明するための図である。同図を参照しながら、台風の眼の面積を算出した後、算出された台風の眼の面積に基づいて台風の眼の直径を算出する場合の効果について説明する。
図11(A)は、台風の眼TE1を模式的に示した図である。同図における台風の眼TE1の直径は、中心Oを通る線分L11である。この場合、例えば線分L12を誤検出してしまった場合には、正確に台風の眼の直径を算出することができない。第1の実施形態によれば、台風の眼の面積を算出した後、算出された台風の眼の面積に基づいて台風の眼の直径を算出することにより、誤検出することを抑止することができる。
【0053】
図11(B)は、台風の眼TE2を模式的に示した図である。台風の眼TE2は、中心Oが、中心画素ECと一致しない場合の一例を示す図である。例えば、中心画素ECを通る線分を台風の眼の直径として算出するよう構成した場合には、台風の眼の直径は線分L21であるところ、線分L22を台風の眼の直径であるとして誤検出してしまう。第1の実施形態によれば、台風の眼の面積を算出した後、算出された台風の眼の面積に基づいて台風の眼の直径を算出することにより、誤検出することを抑止することができる。
なお、中心画素ECを中心Oとした場合、
図11(B)に示したように、画像Pの中心Oが台風の眼TE2の中心に存在しない場合は、不図示の正規化処理部により、中心画素ECと中心Oが重なるよう正規化処理を行うことにより、同様の効果を得ることもできる。
【0054】
図11(C)は、台風の眼TE3を模式的に示した図である。台風の眼TE3は、台風の眼が六角形である場合の一例である。台風の眼が六角形である場合、例えば六角形の頂点を結ぶ線分L31と、六角形の辺を結ぶ線分L32とは、線分の長さが異なる。このような場合、線分の定義により、直径が異なってしまう。第1の実施形態によれば、台風の眼の面積を算出した後、算出された台風の眼の面積に基づいて台風の眼の直径を算出することにより、台風の眼を円形に近似して台風の眼の直径を算出する。したがって、第1の実施形態によれば、台風の眼の面積を算出した後、算出された台風の眼の面積に基づいて台風の眼の直径を算出することにより、誤検出することを抑止することができる。また、第1の実施形態によれば、台風の眼の大きさを近似する値で一位に定めることができる。
【0055】
図11(D)は、台風の眼TE4を模式的に示した図である。台風の眼TE4は、台風の眼の一部が突出した形状を有する場合の一例である。台風の眼の一部が突出した形状を有する場合、例えば突出した部分を通らない線分L41と、突出した部分を通る線分L42とは、線分の長さが異なる。このような場合、線分の定義により、直径が異なってしまう。第1の実施形態によれば、台風の眼の面積を算出した後、算出された台風の眼の面積に基づいて台風の眼の直径を算出することにより、台風の眼を円形に近似して台風の眼の直径を算出する。したがって、第1の実施形態によれば、台風の眼が円形でない場合においても、台風の眼を円形に近似して台風の眼の直径を算出することができ、突出した形状を有する場合は、当該部分が直径であると判定することを抑止することができる。
【0056】
すなわち、第1の実施形態によれば、台風の眼の面積を算出した後、算出された台風の眼の面積に基づいて台風の眼の直径を算出することにより、画像処理により直接台風の眼の直径を算出する場合と比較して、誤差を抑止することができる。
【0057】
また、上述した実施形態によれば、画像処理装置10は、二値化処理部131を備えることにより、取得した画像Pを二値化処理した後に、台風の眼の面積を算出する。したがって、第1の実施形態によれば、画像処理装置10は、画素が白であるか黒であるか(又は0であるか1であるか)の判定を行うだけでよく、複雑なアルゴリズムを用いることなく、容易に台風の眼の面積を算出することができる。
【0058】
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図12は、第2の実施形態に係る画像処理装置10Aの機能構成の一例を示す図である。同図を参照しながら、画像処理装置10Aの機能構成の一例について説明する。画像処理装置10Aは、抽出部120と、中間処理情報記憶部23とを備える点において画像処理装置10とは異なる。画像処理装置10と同様の構成については、同様の符号を付すことにより、説明を省略する場合がある。
【0059】
抽出部120は、台風情報取得部110により取得された画像Pと、台風情報TIとから、所定の条件に基づいて、一の画像Pと、画像Pに対応づけられた台風情報TIとを抽出する。所定の条件とは、例えば、中心気圧に関する所定の条件であってもよい。所定の条件が中心気圧に関する所定の条件である場合、抽出部120は、台風が発生してから消滅するまでの間における、中心気圧が最も低い画像Pと、抽出した画像Pに対応する台風情報TIとを抽出する。
【0060】
なお、抽出部120は、不図示の正規化処理部を備え、取得した画像Pの正規化処理を行うよう構成してもよい。ここで、正規化処理とは、例えば、画像Pにおける像の実際の距離と、画像Pにより縮尺された距離との割合を、それぞれの画像において揃える処理である。抽出部120は、正規化処理部を備えることにより、台風の眼の面積の計算を容易にすることができる。
【0061】
画像処理部130は、抽出部120により抽出された画像Pを画像処理することにより、画像Pから台風の眼の直径を算出する。
【0062】
ここで、第2の実施形態においては、画像処理部130は、複数の台風について、台風の眼の直径を算出する。出力部140は、画像処理部130が所定の数の台風について台風の眼の直径を算出した後、画像処理部が所定の数の台風について、算出された台風の眼の直径を出力する。
【0063】
画像処理部130は、抽出部120により抽出された画像Pを画像処理することにより、画像Pから台風の眼の直径を算出すると、算出した結果を中間処理情報記憶部23に記憶させる。また、画像処理部130は、抽出部120により抽出された画像Pを画像処理することにより、画像Pから台風の眼の直径を算出した後、抽出部120に、フィードバック情報I
FBを出力する。抽出部120は、フィードバック情報I
FBを取得すると、次の台風についての情報を、画像処理部130に提供する。
【0064】
画像処理部130は、所定の数の台風についての、台風の眼の直径の算出を終えると、フィードバック情報I
FBを出力することに代え、所定の数の台風についての、台風の眼の直径の算出処理が終了した旨を出力部140に通知する。出力部140は、画像処理部130から通知を取得すると、中間処理情報記憶部23に記憶された所定の数の台風についての台風の眼の直径を出力する。
【0065】
図13は、第2の実施形態に係る画像処理装置10Aが出力する結果の一例を示す図である。同図に示すように、画像処理装置10Aが出力する結果においては、一の台風識別番号TIDに対し、一の画像識別番号PIDが対応づけられている。また、画像処理装置10Aが出力する結果においては、台風情報TIに“台風眼有効直径(km)”が含まれる。
【0066】
図13に示す一例において、台風識別番号TIDが“T1001”である台風には、画像識別番号PIDが“P1003”である画像が対応づけられており、その台風の眼の有効直径は、30kmである。また、台風識別番号TIDが“T1002”である台風には、画像識別番号PIDが“P2001”である画像が対応づけられており、その台風の眼の有効直径は、25kmである。
【0067】
[第2の実施形態のまとめ]
以上説明した実施形態によれば、画像処理装置10Aは、台風情報取得部110と、抽出部120とを備えることにより、台風の像が経時的に撮像された複数の画像Pを取得し、複数の画像Pから所定の条件に基づき、一の画像Pを抽出する。画像処理装置10Aは、画像処理部130を備えることにより、抽出された画像Pの台風の眼の直径を算出する。したがって、第1の実施形態によれば、過去に蓄積された台風について、それぞれの台風の眼の直径を算出することができる。
【0068】
また、上述した実施形態によれば、抽出部120は、台風が発生してから消滅するまでの間において、台風の中心気圧が最も低い画像Pを抽出する。ここで、台風は、台風の中心気圧が低いときに、最も発達した状態となる。したがって、抽出部120は、台風の中心気圧が最も低い画像Pを抽出することにより、台風の眼の直径を発達の進行状況による変動に影響されずに算出することができる。
また、抽出部120は、それぞれの台風について同じ条件に基づいて画像Pを抽出することにより、それぞれの台風の眼の直径を、互いに比較することができる。
【0069】
また、上述した実施形態によれば、画像処理部130は、中間処理情報記憶部23に、一時的に抽出された画像Pの台風の眼の直径の情報を記憶させることにより、複数の台風についての演算を連続して行うことができる。また、出力部140は、中間処理情報記憶部23に、一時的に抽出された画像Pの台風の眼の直径の情報を一括して出力することができる。
【0070】
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態について、図面を参照しながら説明する。第3の実施形態においては、第2の実施形態において説明した画像処理装置10Aと同様の構成を有する。第3の実施形態においては、台風の眼が検出されなかった場合、又は台風の眼がはっきりしないと判定された場合であっても、同一の台風の異なる時刻における画像を抽出することにより台風の眼の直径を算出できる点において、第2の実施形態とは異なる。
【0071】
図14は、第3の実施形態に係る画像処理装置の一連の動作の一例について説明するためのフローチャートである。同図を参照しながら、第3の実施形態について説明する。
(ステップS21)台風情報取得部110は、入力情報記憶部21から、台風の画像Pを取得する。このとき、台風情報取得部110は、同一の台風に関する、異なる時刻に撮像された複数の台風の画像Pを取得する。
(ステップS22)台風情報取得部110は、入力情報記憶部21から、台風情報TIを取得する。具体的には、台風情報取得部110は、入力情報記憶部21から、複数の台風の画像Pにそれぞれ対応づけられた、台風情報TIを取得する。
(ステップS23)抽出部120は、台風情報取得部110により取得された画像Pのうち、中心気圧が最も低い画像Pと、抽出した画像Pに対応する台風情報TIとを抽出する。
【0072】
(ステップS25)ここで、抽出部120は、nとmの値を設定する。nとは、所定の時間を示す値であり、例えば分を表す値であってもよい。mとは、最低気圧時の時刻に基づいた値である。例えば、抽出部120は、n=0、m=最低気圧時の時刻を設定する。
(ステップS27)画像処理部130は、抽出部120により抽出された画像Pから、台風の眼の面積を算出する。
(ステップS29)画像処理部130は、算出された台風の眼の面積が、所定の範囲内であるか否かを判定する。画像処理部130は、算出された台風の眼の面積が、所定の範囲内である場合(すなわち、ステップS29;YES)、処理をステップS41に進める。画像処理部130は、算出された台風の眼の面積が、所定の範囲内でない場合(すなわち、ステップS29;NO)、処理をステップS31に進める。
なお、算出された台風の眼の面積が、所定の範囲内であるか否かは、雲が存在する画素又は雲が存在しない画素数の上限値及び下限値に基づいて、判定されてもよい。具体的には、画像Pの中心画素EC及びその近傍に連続して雲が存在する画素が1、画像Pの中心画素EC及びその近傍に連続して雲が存在しない画素が0を閾値として計数し、計数された値が所定の上限値及び下限値内であるか否かに基づいて、台風の眼が検出されるか否かを判定してもよい。
【0073】
(ステップS31)ここで、算出された台風の眼の面積が、所定の範囲内でない場合は、台風の眼が存在しない場合、又は台風の眼がはっきりしない場合が考えられる。したがって、本実施形態においては、最低気圧時から所定の時間の前後の時間における台風の眼の面積を算出する。所定の時間とは、具体的にはnである。画像処理部130は、nに所定の時間に基づく値Aを加算し、フィードバック情報I
FBとして抽出部120に出力する。画像処理部130は、例えば、30分毎の台風の画像について画像処理を行う場合、nにAである30を加算する。
(ステップS33)抽出部120は、フィードバック情報I
FBとしてnの値を受け取ると、nが720より大きいか否かを判定する。nが720より大きいか否かを判定するとは、具体的には、ステップS31によりnにAが複数回加算された結果、最低気圧時の時刻mから経過した時間nが720分(すなわち、12時間)以上になることを示す場合である。ここで、本実施形態においては、異なる台風どうしで台風の眼のサイズを比較するため、略同一の時刻に撮像された画像に基づいて台風の眼のサイズを算出することが望ましい。略同一の時刻の範囲が24時間である場合、nは720に設定される。nが720以上である場合(すなわち、ステップS33;YES)、抽出部120は、処理をステップS35に進める。nが720以上でない場合(すなわち、ステップS33;NO)、抽出部120は、処理をステップS37に進める。
【0074】
(ステップS35)画像処理部130は、台風の眼が検出されなかった、又は台風の眼がはっきりしないと判定する。
(ステップS37)抽出部120は、最低気圧時とは異なる時刻における台風の画像P及び台風情報TIを抽出する。具体的には、抽出部120は、(m+n)及び/又は(m−n)の時刻における台風の画像P及び台風情報TIを抽出する。抽出部120は、処理をステップS27に進める。
(ステップS41)画像処理部130は、算出された台風の面積に基づき、台風の直径を算出する。
【0075】
[第3の実施形態のまとめ]
以上説明した実施形態によれば、画像処理装置10Aは、最低気圧時における台風の眼が検出されなかった場合、又は台風の眼がはっきりしないと判定された場合、同一の台風における異なる時刻の台風の画像Pに基づいて、台風の眼の直径を算出する。ここで、異なる時刻とは、最低気圧時に基づいた所定の時間内である。したがって、本実施形態によれば、最低気圧時と略同一の時刻における台風の眼の直径を算出することができる。
よって、本実施形態によれば、最低気圧時における台風の眼が検出されなかった場合であっても、異なる台風どうし台風の眼のサイズを比較することができる。また、抽出部120は、所定の時間内において最低気圧時に近い時間の画像から順に抽出していくことにより、最低気圧時に近い時間における台風の眼のサイズを算出することができる。その場合、算出した結果からおおよそ最低気圧時の台風の眼のサイズを異なる台風どうしで比較することができる。
【0076】
[第4の実施形態]
以下、本発明の第4の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図15は、第4の実施形態に係る画像処理システム1Bについて説明するための図である。同図を参照しながら、画像処理システム1Bの一例について説明する。画像処理システム1Bは、画像処理装置10に代えて画像処理装置10Bを備え、入力情報記憶部21に代えて気象衛星画像取得部21Bを備え、出力情報記憶部22に代えて表示部22Bを備える点において画像処理装置10とは異なる。
【0077】
気象衛星画像取得部21Bは、現在発生している台風を気象衛星から撮像した画像を取得する。表示部22Bは、画像処理装置10Bから出力された情報を表示する。表示部22Bは、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等であってもよい。
画像処理装置10Bは、台風情報取得部110Bと、画像処理部130Bと、出力部140Bとを備える。台風情報取得部110Bは、現在発生している台風の像を気象衛星から撮像した画像を、リアルタイムで気象衛星画像取得部21Bから取得する。画像処理部130Bは、画像処理部130と同様の構成を有する。画像処理部130Bは、台風情報取得部110Bにより取得された画像を画像処理することにより、画像から台風の眼の直径を算出する。出力部140Bは、算出した台風の眼の直径と、台風情報取得部110Bにより取得された画像に含まれる画像とを対応付けて、表示部22Bに出力する。台風の眼の直径と画像とを対応付けて出力するとは、例えば、台風の眼の直径と画像とを同時に表示部22Bに表示させることや、台風の眼の直径及び画像に対応する識別番号を付して出力すること等を広く含む。
【0078】
[第4の実施形態のまとめ]
以上説明した実施形態によれば、画像処理装置10Bは、台風情報取得部110Bを備えることにより、現在発生している台風の像を気象衛星から撮像した画像を、リアルタイムで取得する。また、画像処理装置10Bは、画像処理部130Bを備えることにより、リアルタイムで取得された台風の眼の直径を算出し、出力部140Bを備えることにより、算出された台風の眼の直径と、台風の画像とを対応付けて、リアルタイムで表示させる。すなわち、本実施形態によれば、画像処理装置10Bは、台風の発生と同時に画像データを取得でき、リアルタイムでの解析処理をすることができる。
【0079】
[実験例]
次に、実験例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。一例として、本実験に用いた実験PCのスペックは以下の通りである。
<実験PC:Late 2013 Mac Pro(Apple社製)>
OS:macOS mojave version 10.14.6
Processor:3GHz 8-Core intel Xeon E5
Memory:16GB 1866MHz DDR3
【0080】
まず、1979年から2020年までに発生した1055個の台風に対して、上述した画像処理装置10、画像処理装置10A又は画像処理装置10B(以下、単に画像処理装置10と記載する。)を用いて、1台風当たり最低気圧を記録した時刻の画像1枚を取得し、台風の眼のサイズ(直径)を解析した。このとき、画像Pの中心画素EC及びその近傍に連続して雲が存在する画素が1、画像Pの中心画素EC及びその近傍に連続して雲が存在しない画素が0を閾値として、台風の眼が検出されるか否かを判定した。また、算出された画素数の上限を2000画素と規定して、雲が存在しない画素数が2000画素を超えたら雲が切れている等と認識して探索を終了するとした。その結果、台風の眼のサイズを検出できた台風は、373個であった。また、台風の眼のサイズを検出できなかった台風について検証すると、台風の眼が存在しない場合、又は台風の外の晴天領域と台風の眼が繋がっているような場合であった。すなわち、計数部132により二値化された画素が正常にカウントされ、面積算出部133によりカウントされた画素数に基づき面積が算出され、直径算出部134により算出された面積に基づき台風の眼の直径が算出されることが確認できた。また、判定部135は、台風の眼が存在しない場合、又は台風の眼がはっきりしない場合、台風の眼のサイズを誤判定することなく、台風の眼が存在しない、又は台風の眼がはっきりしないと判定することが確認できた。
【0081】
次に、2015年に発生した27件の台風について、上述した画像処理装置10を用いて、1台風当たり最低気圧を記録した時刻の画像1枚を取得し、取得した27枚の画像から目のサイズを取得するための計算を行うと、一個あたりの台風の処理時間の平均は0.63秒であった。なお、処理速度は、台風の眼の大きさや、眼の有無によって影響を受ける。
【0082】
10分毎に取得できる衛星画像を1週間台風進路に併せて取得した場合、約1,000枚の台風の画像が取得できる。また、以下の計算によれば、約10分で台風の眼のサイズの1台風における変化データを取得できる。
60分×24時間×7日÷10分=1,008枚
1,008×0.63÷60=10.584
したがって、台風の発生と進行に合わせて同時的に画像データを取得することができる場合には、リアルタイムでの解析処理が可能である。
【0083】
なお、上述した画像処理装置10が備える機能の全部又は一部は、プログラムとしてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、このプログラムがコンピュータシステムにより実行されてもよい。コンピュータシステムは、OS、周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置、インターネット等のネットワーク上のサーバ等が備える揮発性メモリ(Random Access Memory:RAM)である。なお、揮発性メモリは、一定時間プログラムを保持する記録媒体の一例である。
【0084】
また、上述したプログラムは、伝送媒体、例えば、インターネット等のネットワーク、電話回線等の通信回線により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
【0085】
また、上記プログラムは、上述した機能の全部又は一部を実現するプログラムであってもよい。なお、上述した機能の一部を実現するプログラムは、上述した機能をコンピュータシステムに予め記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるプログラム、いわゆる差分プログラムであってもよい。
【0086】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明したが、具体的な構成が上述した実施形態に限られるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での設計変更等も含まれる。