(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-176082(P2021-176082A)
(43)【公開日】2021年11月4日
(54)【発明の名称】時間貸し個室トレーニングジム運用システム及び運用方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20211008BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2021-74364(P2021-74364)
(22)【出願日】2021年4月26日
(31)【優先権主張番号】特願2020-79073(P2020-79073)
(32)【優先日】2020年4月28日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】510172099
【氏名又は名称】株式会社LFC Exchange
(74)【代理人】
【識別番号】100081558
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 晴男
(74)【代理人】
【識別番号】100154287
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 貴広
(72)【発明者】
【氏名】神谷 亮廣
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】多くの人が気軽に気兼ねなく利用することができる時間貸し個室トレーニングジムの実現を可能にする。
【解決手段】システム運用者が管理する運用者サーバー1と、個室トレーニングジムを運営する加盟店が扱う、公衆回線を介して運用者サーバー1に接続される加盟店端末2と、個室ジムを利用するユーザが扱う、公衆回線を介して運用者サーバー1に接続されるユーザ端末3とで構成される。運用者サーバー1は、前記加盟店の登録管理をする加盟店登録手段11と、ユーザの登録管理をするユーザ管理手段12と、ユーザからの個室ジム利用要求を受けて当該ユーザの利用可能な前記個室ジム及びその利用条件を確定する利用個室ジム確定手段13と、前記個室ジムの利用料金の精算手段14とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システム運用者が管理する運用者サーバーと、個室トレーニングジムを運営する加盟店が扱う、公衆回線を介して前記運用者サーバーに接続される加盟店端末と、前記個室トレーニングジムを利用するユーザが扱う、公衆回線を介して前記運用者サーバーに接続されるユーザ端末とで構成される個室トレーニングジムの運用システムであって、
前記運用者サーバーは、前記加盟店の登録管理をする加盟店登録手段と、前記ユーザの登録管理をするユーザ管理手段と、前記ユーザからの個室トレーニングジム利用要求を受けて当該ユーザの利用可能な前記個室トレーニングジム及びその利用条件を確定する利用個室ジム確定手段と、前記個室トレーニングジムの利用料金の精算手段とを有することを特徴とする時間貸し個室トレーニングジム運用システム。
【請求項2】
前記運用者サーバーの加盟店登録手段は、前記加盟店端末から送られてくる前記個室トレーニングジムの設置場所、装備するトレーニングマシンの種類及び数、トイレ、駐車場その他の付帯設備の有無、利用可能時間その他の利用条件を含む加盟店情報を登録する、請求項1に記載の時間貸し個室トレーニングジム運用システム。
【請求項3】
前記運用者サーバーのユーザ管理手段は、前記ユーザ端末から送られてくる住所、氏名、年齢、性別、連絡手段を含むユーザ情報を登録し、前記ユーザごとに、システム利用のためのユーザID及びパスワードを発行する、請求項1又は2に記載の時間貸し個室トレーニングジム運用システム。
【請求項4】
前記運用者サーバーの利用ジム確定手段は、前記加盟店登録手段に登録されている前記加盟店の個室トレーニングジムの空き情報を確認し、空きのある前記加盟店の中から前記ユーザ端末からの利用要求に対応する前記加盟店を選定して前記ユーザ端末に通知する、請求項1乃至3のいずれかに記載の時間貸し個室トレーニングジム運用システム。
【請求項5】
個室トレーニングジムを運営しようとする加盟店が、その加盟店端末から公衆回線を介してシステム運用者が管理する運用者サーバーに加盟店登録をする加盟店登録ステップと、
前記個室トレーニングジムを利用しようとするユーザが、そのユーザ端末から公衆回線を介して前記運用者サーバーにユーザ登録をするユーザ登録ステップと、
前記運用者サーバーにおいて、前記ユーザ登録を経たユーザのユーザ端末からの利用要求を受けて、当該ユーザが利用し得る前記個室トレーニングジムを確定して予約を完結する予約完結ステップと、
前記ユーザが予約した前記個室トレーニングジムを当該ユーザが利用開始する利用開始ステップと、
前記ユーザが前記個室トレーニングジムの利用を終了する利用終了ステップと、
を含むことを特徴とする時間貸し個室トレーニングジムの運用方法。
【請求項6】
前記予約完結ステップにおいて、前記ユーザからの利用要求に含まれる希望利用時間に基づいて利用料金が算出されて決済が行われる、請求項5に記載の時間貸し個室トレーニングジムの運用方法。
【請求項7】
前記決済と同時にスマートロックシステムにユーザのデータが送られ、ワンタイムパスワードが発行されて当該ユーザに送られ、当該ユーザはそのワンタイムパスワードを使用して予約した個室トレーニングジムの開錠が可能となる、請求項6に記載の個室トレーニングジムの運用方法。
【請求項8】
前記利用終了ステップにおいて利用時間に基づく利用料金が算出されて決済が行われる、請求項5に記載の時間貸し個室トレーニングジムの運用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時間貸し個室トレーニングジム運用システム及び運用方法に関するものであり、より詳細には、何人も自由に気兼ねなく利用することが可能な時間貸し個室トレーニングジムを構築し、運用するための個室トレーニングジム運用システム及び運用方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
「筋肉貯金」という言葉がある。これは、健康なうちに体を鍛え、筋肉量を増加させておくことにより、老化に伴う筋肉減衰のスタート位置を高めて健康寿命を延ばすことである。そこで、フィットネスジムやパーソナルトレーニングが多く活用されている。しかし、そこには、下記のような多くの問題がある。
【0003】
1)時間がない。
通常、体を鍛えるにはジムに出向き、着替え、柔軟運動をして、マシンの使用順序に従いながら他のユーザとマシンを譲り合い、終了したらストレッチを行い、シャワーを浴びて着替えて帰宅する。それに他のユーザやトレーナーとの円滑な付き合いのための立ち話も必要となり、最低でも2時間を要するため、「隙間時間でちょっと」という訳にはいかない。
2)費用がかかる。
フィットネスジムで体を鍛えるためには、スポーツクラブに入会金を払い、且つ、月会費を払う必要がある。また、ジムの決まりや暗黙のルールに従って、高価なウェアやギアを購入する必要がある。また、パーソナルトレーニングに関しては、マンツーマンという特性上富裕層向けで、一般人向けとは言えない面がある。
3)配偶者の説得が必要である。
入会手続きをし、入会金・月会費を払うことになるため、配偶者の同意なく入会できる夫婦関係の人は少ない。妻にしてみたら出費をした上に、「会社帰りに数時間空白の時間が作れ、シャワーを浴びて知らない石鹸の匂いをさせて帰ってくる」ことを許可することになるため、浮気のカモフラージュに使用されることを嫌い、同意しないケースも少なくない。
4)感染の危険性がある。
同じ空間で多くの人々が汗をかき、唾液を飛ばしながら大声で励まし合い、マシンを共有し、また、シャワー使用などによりクラスター感染や接触感染を誘発しやすい。
5)ジムの面倒なルールに従わなければいけない。
重点的に鍛えたい筋肉があっても、そのためのマシンを独占的に使用することができず、数分間使用したら他の人に譲らなければならない等、時間的ロスが多い。
6)時間に制約がある。
フィットネスジムの営業時間の制約、他の使用者との譲り合いの時間制限的制約を受ける。
7)行きつけでしかトレーニングしづらい。
顔なじみではない場所ではアウェイ感があり、なかなかトレーニングしづらい雰囲気がある。全国チェーン店のジムであっても、出張時等において別街のジムには行きづらいものである。
8)一番大きな問題点は、周囲に目があるという点である。
例えば、どれだけのウエイトを上げるかのライバル視的競争がある。そもそもジムの長期利用者は、それなりに体つきの整った人が多く、初心者の場合は体つきを見られるのが恥ずかしく感じる。異性の目も気になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−248828号公報
【特許文献2】特開2010−61294号公報
【特許文献3】特開2013−99518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来の形態のトレーニングジムの場合は、利用上多くの問題がある。そこで本発明は、そのような問題がなく、多くの人が気軽に気兼ねなく利用することができる時間貸し個室トレーニングジムの実現を可能にする時間貸し個室トレーニングジム運用システム及び運用方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、システム運用者が管理する運用者サーバーと、個室トレーニングジムを運営する加盟店が扱う、公衆回線を介して前記運用者サーバーに接続される加盟店端末と、前記個室トレーニングジムを利用するユーザが扱う、公衆回線を介して前記運用者サーバーに接続されるユーザ端末とで構成される個室トレーニングジムの運用システムであって、
前記運用者サーバーは、前記加盟店の登録管理をする加盟店登録手段と、前記ユーザの登録管理をするユーザ管理手段と、前記ユーザからの個室トレーニングジム利用要求を受けて当該ユーザの利用可能な前記個室トレーニングジム及びその利用条件を確定する利用個室ジム確定手段と、前記個室トレーニングジムの利用料金の精算手段とを有することを特徴とする時間貸し個室トレーニングジム運用システムである。
【0007】
一実施形態においては、前記運用者サーバーの加盟店登録手段は、前記加盟店端末から送られてくる前記個室トレーニングジムの設置場所、装備するトレーニングマシンの種類及び数、トイレ、駐車場その他の付帯設備の有無、利用可能時間その他の利用条件を含む加盟店情報を登録する。また、一実施形態においては、前記運用者サーバーのユーザ管理手段は、前記ユーザ端末から送られてくる住所、氏名、年齢、性別、連絡手段を含むユーザ情報を登録し、前記ユーザごとにユーザID及びパスワードを発行する。
【0008】
一実施形態においては、前記運用者サーバーの利用ジム確定手段は、前記加盟店登録手段に登録されている前記加盟店の個室トレーニングジムの空き情報を確認し、空きのある前記加盟店の中から前記ユーザ端末からの利用要求に対応する前記加盟店を選定して前記ユーザ端末に通知する。
【0009】
上記課題を解決するための請求項5に記載の発明は、個室トレーニングジムを運営しようとする加盟店が、その加盟店端末から公衆回線を介してシステム運用者が管理する運用者サーバーに加盟店登録をする加盟店登録ステップと、
前記個室トレーニングジムを利用しようとするユーザが、そのユーザ端末から公衆回線を介して前記運用者サーバーにユーザ登録をするユーザ登録ステップと、
前記運用者サーバーにおいて、前記ユーザ登録を経たユーザのユーザ端末からの利用要求を受けて、当該ユーザが利用し得る前記個室トレーニングジムを確定して予約を完結する予約完結ステップと、
前記ユーザが予約した前記個室トレーニングジムを当該ユーザが利用開始する利用開始ステップと、
前記ユーザが前記個室トレーニングジムの利用を終了する利用終了ステップと、
を含むことを特徴とする時間貸し個室トレーニングジムの運用方法である。
【0010】
一実施形態においては、前記予約完結ステップにおいて、前記ユーザからの利用要求に含まれる希望利用時間に基づいて利用料金が算出されて決済が行われる。その場合、前記決済と同時にスマートロックシステムにユーザのデータが送られ、ワンタイムパスワードが発行されて当該ユーザに送られ、当該ユーザはそのワンタイムパスワードを使用して予約した個室トレーニングジムの開錠が可能となる。また、他の実施形態においては、前記利用終了ステップにおいて利用時間に基づく利用料金が算出されて決済が行われる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る時間貸し個室トレーニングジムの運用システム及び運用方法によれば、近隣の個室トレーニングジムのプライベート利用が可能となるので、周囲の目を気にすることなく、気軽に好みのトレーニングを行うことができ、また、休眠地等の所有者がその有効活用を図って収入を得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る時間貸し個室トレーニングジムの運用システムの概略構成図である。
【
図2】本発明に係る時間貸し個室トレーニングジムの運用方法の処理の流れを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための形態につき、添付図面に依拠して説明する。本発明に係る時間貸し個室トレーニングジムの運用システムは、システム運用者が管理する運用者サーバー1と、個室トレーニングジムを提供するシステム加盟店が扱う、公衆回線(インターネット)4を介して運用者サーバー1に接続される複数の加盟店端末2と、個室トレーニングジムを利用するユーザが扱う、公衆回線4を介してサーバー1に接続される複数のユーザ端末3とで構成される(
図1参照)。
【0014】
ここに言う加盟店は、休眠地、庭、ガレージ等の空きスペースを有していて、本システムへ加盟してその空きスペースに小型・小規模の個室トレーニングジム(以下単に「個室ジム」とする)を開設することを希望し、システム運用者により本システムへの加盟を承認された者である。本システムへの加盟を希望する者は、加盟店端末2から運用者サーバー1にアクセスし、住所、氏名(名称)、連絡先、個室ジムの設置場所及び広さ、利用可能時間、駐車場の有無、その他の利用条件についての照会事項に対する回答をし、加盟の承認を受ける。
【0015】
また、ユーザは、モバイル向けのWebサイトであるPWAを利用し、あるいは、専用アプリをインストールしてユーザ端末3から運用者サーバー1にアクセスし、ユーザ登録を受けた者で、各ユーザは、複数の個室ジムの中から所望の個室ジムを選択して利用することが可能である。
【0016】
加盟店の対象(個室ジムの設置場所)としては、例えば、以下のような場所が考えられる。
・空きテナント(一室内に複数のジム開設も可能)
・コインパーキングの一枠(加盟店収益の他にジム使用者の駐車場使用も見込める。)
・個人所有地の車庫(使用していない駐車場。他に駐車場を借りてでも加盟したい場合も考えられる。)
・空き家(人が出入りすることにより、空き家の劣化が防げる。)
・会社所有の駐車場(社員の健康管理のために設置することも考えられる。)
・入浴施設の駐車場(ジム後の入浴を見込める。)
・月極の空き枠
・庭の片隅
【0017】
システム運用者が管理する運用者サーバー1は、少なくとも加盟店登録手段11と、ユーザ管理手段12と、利用個室ジム確定手段13と、精算手段14と、送受信手段15とを備えて構成される(
図1参照)。
【0018】
加盟店登録手段11は、本システムに加盟を希望する事業者の加盟の是非を判断し、加盟を承認した加盟店に関する情報を登録する手段である。加盟店情報には、加盟店の住所、氏名(名称)、連絡先、個室ジムの設置場所及び広さ、利用可能時間、駐車場の有無の他に、装備するトレーニングマシンの種類及び数、トイレその他の付帯設備の有無等の情報が含まれる。加盟店情報は、加盟店端末2から送信されてくる変更情報に基づいて、逐次更新される。
【0019】
ユーザ管理手段12は、ユーザ端末3から専用アプリを介してアクセスしてきた、個室ジムの利用を希望するユーザを登録し、その情報を管理する手段である。ユーザ情報には、ユーザの住所、氏名、年齢、性別、連絡手段、利用希望エリア、利用希望トレーニング機器及び希望トレーニングの種類等が含まれる。通例、ユーザ情報の登録後に、個室ジムシステムを利用するためのユーザID及びパスワードが発行される。なお、後述する個室ジム利用に際しての個室ジム開錠には、別途スマートロックシステムからの開錠用ワンタイムパスワードが送られる。
【0020】
利用個室ジム確定手段13は、ユーザ端末3からの利用申し込みを受け、加盟店登録手段11に登録されている加盟店の個室ジムデータの中から、利用申し込みに対応していて利用可能な個室ジムを選定してユーザ端末3に送信し、選択させて確定する手段である。
【0021】
精算手段14は、ユーザの希望利用時間、あるいは、利用終了後に算出される利用時間等に応じて利用料金を確定、ないし、算出してユーザに課金して回収し、回収した利用料金を、手数料等を差し引いて加盟店に配分する機能を果たす。
【0022】
この利用料金の回収は、例えば、利用時間を10分刻みとして10分単位の料金設定とし(トレーニング機器によって単位料金が異なる設定とすることができる。)、予約時に希望利用時間を入力させることで予め利用料金を確定し、その場で決済する方法を採用することが好ましい(予約時決済)。あるいは、入退出の時間差から、実際に利用した時間を算出して課金する方法を採用することもできる(事後決済)。なお、予約時決済の場合は、予定利用時間を超過する場合があり得る。そのための対策としては、例えば、終了5分前にメール送信、メッセージ表示、アラーム鳴動等を行うことが考えられる。基本的にはユーザの良心に頼ることになるが、防犯カメラが設置されており、また、ユーザ登録がなされていることから、不正利用は十分に抑止できると考えられる。
【0023】
本発明に係る時間貸し個室トレーニングジムの運用方法は、上記運用システムによって実施されるものであり、加盟店登録ステップ(S1)、ユーザ登録ステップ(S2)、個室ジム利用申し込みステップ(S3)、利用する個室ジムの確定ステップ(S4)等のステップを含む。以下に本方法を、ステップごとに詳細に説明する。
【0024】
加盟店登録ステップ(S1)
このステップは準備工程であり、先ず、システム加盟希望者が、その加盟店端末2から公衆回線4を介して運用者サーバー1にアクセスし、照会事項、即ち、住所、氏名(名称)、連絡先、個室ジムの設置場所及び広さ、利用可能時間、駐車場の有無等について回答する。システム運用者は、その回答内容を基に、予め定められる個室ジム開設基準に照らし合わせてそのシステム加盟希望者の本システム適合性を判断し、適合する場合は加盟店として加盟店登録手段11に登録する。
【0025】
加盟店登録された加盟店は、開業前にシステム運用者の指導の下に、個室ジムの準備をする。即ち、個室ジムとなるガレージの改装、小屋の新築、車両の改装等により造作を整え、そこに各種トレーニングマシンを配備する。小屋の新築の場合は、プレハブ小屋の新築のほか、海運用コンテナを利用することも可能である。トレーニングマシン及び付帯設備は、加盟店が購入する場合とシステム運用者からのレンタルとする場合とがある。付帯設備には、エアコン、空気清浄機、プロテインやスポーツドリンクの販売機等が含まれる。
【0026】
ユーザ登録ステップ(S2)
このステップは、個室ジムの利用を希望するユーザが、本システム利用のためのWebにアクセスし、あるいは、専用アプリをインストールして公衆回線4を介して運用者サーバー1にアクセスし、ユーザ登録を申し込むステップである。ユーザ登録の申し込みは、運用者サーバー1のユーザ管理手段12において処理される。ユーザは、ユーザ端末3から必要なユーザ情報、即ち、ユーザの住所、氏名、年齢、性別、連絡手段、利用希望エリア、利用希望トレーニング機器及び希望トレーニングの種類等を入力し、本システムの利用条件を満たすと、ユーザごとに個室ジムシステムを利用するためのユーザID及びパスワードが発行されて通知され、そのユーザ情報がユーザ管理手段12において記録されて管理される。
【0027】
個室ジム利用予約ステップ(S3)
このステップは、ユーザ登録を受けたユーザが、ユーザ端末3から運用者サーバー1に所望の個室ジムの利用申し込みをするステップである。この予約の申し込みに際してユーザは、利用を希望する地区及び日時、トレーニングマシンの種類やトレーニングの種類、並びに、希望利用時間を、例えば、10分単位で指定する。その場合ユーザは、運用者サーバー1における個室ジムの空き情報を閲覧して選択できるようにすることができる。
【0028】
利用する個室ジムの確定ステップ(S4)
このステップは、ユーザからの利用要求を受け、対応する個室ジムを確定して予約を完結し、ユーザに通知すると共に、加盟店に通知するステップである。ユーザからの利用要求は、運用者サーバー1の利用個室ジム確定手段13において処理される。即ち、利用個室ジム確定手段13は、加盟店登録手段11に登録されている個室ジムの中から、ユーザが指定した地区内において、ユーザの希望するトレーニングマシンを具備している個室ジムを抽出し、ユーザの指定した利用日時の空き情報を確認した上で、当該ユーザが指定日時に利用し得る個室ジムとして確定する。
【0029】
なお、該当する個室ジムが複数ある場合は、ユーザに提示して選定させるようにすることもできる。上述したように、個室ジムの空き情報を閲覧可能にしておくこともでき、その場合は、ユーザからの利用要求をより迅速に処理することが可能となる。また、予約時決済の場合は、精算手段14により、利用予約ステップ(S3)においてユーザにより指定された希望利用時間に基づいて利用金額が算出され、直ちに決済される。そして、予約時決済の場合は、決済と同時にスマートロックシステムに使用者のデータが送られ、ワンタイムパスワードが発行されてユーザに送られ、同時に、当該個室ジムの鍵本体に、例えば、利用開始時間の5分前に、そのワンタイムパスワードを使用して開錠できるように指令を出す。
【0030】
ユーザによる予約個室ジムの利用開始ステップ(S5)
このステップは、ユーザが予約した日時に指定した個室ジムに出向いて、所定時間トレーニングを行うステップである。個室ジムへの入退出には、スマートロックを利用することができる。
【0031】
ユーザによる予約個室ジムの利用終了ステップ(S6)
このステップは、ユーザが所定時間トレーニングを行った後、退出するステップである。事後決済の場合は、この時点で精算手段14により、利用開始から終了までの時間に応じて利用料金が算出され、この退出時点で清算が行われる。
【0032】
本発明に係る時間貸し個室トレーニングジム運用システム及び運用方法は上記のとおりであって、本発明によれば、上掲の従来のトレーニングジム利用上の諸問題は、以下のように解決される。
【0033】
1)時間がないとの問題
家で着替えてからジョギングや自転車トレーニングをしつつ個室ジムに向かい、途中で準備運動とストレッチを行い、入室後すぐに利用可能で、終了後は帰宅中にクールダウンをし、帰宅後にシャワーを浴びることができるため、個室ジムへの滞在時間は30分〜60分程度に抑えることができる。
2)費用がかかるという問題
例えば、毎分20円に設定される場合、30分使用しても600円で済み、入会金、月会費が不要で、使用する分だけに課金されるので、自分の使用頻度でその月の経済状況から出費調整ができる。ウェアも動きやすければ何でも構わない(トレーニンググローブは軍手で十分)。
3)配偶者の説得が必要であるとの問題
アプリのインストールだけなので、ほぼ説得は不要となる。
4)感染の危険性があるとの問題
貸し切りの個人利用のため、クラスター感染及び空気感染のおそれがない。また、空気清浄機を設置すると共に、使用者に義務付けられたアルコール拭き取り掃除を実行することにより、接触感染のおそれもない。
5)ジムの面倒なルールに従わなければならないとの問題
危険回避、安全保持のため以外にルールはなく、一人で自由にトレーニングすることができる。
6)利用時間に制約があるとの問題
加盟店ごとに営業時間(使用可能時間)を設定できるようにし、地図アプリから自分の使用時間に合った施設を探し予約できるので、利用時間にさしたる制約が伴わない。
7)行きつけのジムでしかトレーニングしづらいとの問題
プライベート利用のため、自由にトレーニングできる。
8)一番大きな問題点である周囲に目があるとの問題
貸し切りであって、監視カメラ以外の目はない。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明に係る時間貸し個室トレーニングジム運用システム及び運用方法は上記のような効果があるものであり、その産業上の利用可能性は大である。
【符号の説明】
【0035】
1 運用者サーバー
2 加盟店端末
3 ユーザ端末
4 公衆回線
11 加盟店登録手段
12 ユーザ管理手段
13 利用個室ジム確定手段
14 精算手段
15 送受信手段