特開2021-176420(P2021-176420A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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▶ 池島 さとみの特許一覧

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  • 特開2021176420-紙製スプーン 図000003
  • 特開2021176420-紙製スプーン 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-176420(P2021-176420A)
(43)【公開日】2021年11月11日
(54)【発明の名称】紙製スプーン
(51)【国際特許分類】
   A47G 21/04 20060101AFI20211015BHJP
【FI】
   A47G21/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2020-82395(P2020-82395)
(22)【出願日】2020年5月8日
(71)【出願人】
【識別番号】520159488
【氏名又は名称】池島 さとみ
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】池島 さとみ
【テーマコード(参考)】
3B115
【Fターム(参考)】
3B115AA17
3B115AA22
3B115BA02
3B115DA17
(57)【要約】
【課題】紙材に形成された凹部形状により、スープに含まれる具材を濾しとることで、スープの摂取を抑えて具材を食することを可能とするスプーンの提供を目的とする。
【解決手段】
紙製スプーン1は、シート状の紙で構成された柄部10と、シート状の紙で構成され、食品をすくうためのツボ部12と、前記ツボ部12に形成された貫通孔122とを有する。より具体的には、紙製スプーン1のものを乗せる皿状部分(ツボ部12)または皿状部分に相当する部分に、エンボス加工が施されることにより表面に一つ以上の凹部120と一つ以上の貫通孔122を具備することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の紙で構成された柄部と、
シート状の紙で構成され、食品をすくうためのツボ部と、
前記ツボ部に形成された貫通孔と
を有する紙製スプーン。
【請求項2】
前記ツボ部は、エンボス加工により形成された凹部又は凸部を含み、
前記凹部又は前記凸部に、前記貫通孔が形成されている
請求項1に記載の紙製スプーン。
【請求項3】
前記柄部及び前記ツボ部は、1枚のシート状の紙から、一体的に形成されている
請求項2に記載の紙製スプーン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙製スプーンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、柄部と、前記柄部の先端側に繋がった容器部とを有し、表面側および裏面側に樹脂層が設けられた紙材で構成されたものであり、前記容器部が、所定形状にカットされた前記紙材が所定形状に折り畳まれ、折り畳まれて重なった箇所の前記樹脂層が溶着によって接合・一体化されて容器状に構成されてなる紙製スプーンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−249963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、固形物をすくい取りやすい紙製スプーンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る紙製スプーンは、シート状の紙で構成された柄部と、シート状の紙で構成され、食品をすくうためのツボ部と、前記ツボ部に形成された貫通孔とを有する。
【0006】
好適には、前記ツボ部は、エンボス加工により形成された凹部又は凸部を含み、前記凹部又は前記凸部に、前記貫通孔が形成されている。
【0007】
好適には、前記柄部及び前記ツボ部は、1枚のシート状の紙から、一体的に形成されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、固形物をすくい取りやすい紙製スプーンを提供できる。また、例えば、同一の方法により粒形サイズが異なる粉粒体を分離することも可能とするものである。
本発明の紙製スプーンは、例えば、板紙等をエンボス加工と打ち抜いて制作する平面なシート状で輸送および販売に供され、一般消費者が簡便に加工できるものである。
さらに使用後は簡単な操作で平板の状態に戻すことができるため、廃棄物容量を縮減することが出来、紙の廃棄物として廃棄処理が容易となる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】紙製スプーン1の概要を説明する図である。
図2】紙製スプーン1の製造工程を断面の模式図で説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照して説明する。ただし、本発明の範囲は、図示例に限定されるものではない。
まず、本実施形態における紙製スプーン1の構成を説明する。
図1は、紙製スプーン1の概要を説明する図である。
図1に例示するように、紙製スプーン1は、平面紙材にエンボス加工が施されることにより表面に一つ以上の凹部周辺部が形成される加工紙において、凹部内に貫通孔が形成されることを特徴とするスプーンである。換言すると、紙製スプーン1は、シート状の紙で構成された柄部10と、シート状の紙で構成され、食品をすくうためのツボ部12と、ツボ部12に形成された貫通孔122とを有する。ここで、ツボ部12とは、スプーンやレンゲ等の一部分であって、食品等をすくう部分である。貫通孔122は、例えば、スープ等の液体が通過可能であり、食品に含まれる固形物(コーンなど)が通過できない程度の大きさ及び形状である。本例では、丸形状の貫通孔122が規則的に複数配置されている。
【0011】
ツボ部12は、エンボス加工により形成された凹凸部120を含み、凹凸部120に、貫通孔122が形成されている。ここで、凹凸部120は、ツボ部12の表面に形成された凹部又は凸部であり、固形物がツボ部12から滑り落ちることを防ぐために設けられている。本例では、丸形状の凹凸部120が複数個形成されているが、これに限定されるものではなく、会社ロゴの形状や、商品名の文字形状に形成された凹凸であってもよい。
柄部10及びツボ部12は、1枚のシート状の紙から、一体的に形成されており、例えば、図2(A)に例示するように、凹凸部120及び貫通孔122は、それぞれエンボス加工及び穴開け加工によって同時に形成される。なお、図2(B)〜(E)に例示するように、追加の工程を加えてもよい。また、これらの追加工程は、一般消費者が加工するものであってもよい。
【0012】
本例の紙製スプーン1は、折り曲げ線に沿って折り曲げることにより、立体形状となるが、折り曲げ前において、平面形状の紙である。すなわち、平面紙材を立体形状加工が施されることによりスプーンの機能を持たせた加工紙であって、加工により形成される凹部に一つ以上の貫通孔122が形成されることを特徴とする紙製スプーン1である。
【0013】
以上説明したように、本実施形態の紙製スプーン1によれば、食品に含まれる固形物を効率的にすくいとることができる。具体的には、ツボ部12に形成された凹凸部120及び貫通孔122によって、固形物が捉えられると共に、スープなどの液体部分が貫通孔122から落ちて、固形物のみを濾しとることができる。スープなどに含まれる塩分の摂取を抑えることができるため、健康増進が期待できる。また、本例の紙製スプーン1は、紙のみで構成され、かつ、比較的簡易な工程で製作できるため、環境負荷の抑制が期待できる。
【符号の説明】
【0014】
1 紙製スプーン
10 柄部
12 ツボ部
120 凹凸部
122 貫通孔
図1
図2