【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の課題は、請求項1に記載の搬送装置、及び、請求項17に記載のワークピースを加工するためのシステムによって解決される。
【0012】
そのために、搬送システムの天井壁又は天井壁に接続されたカバープレートと、搬送システムの少なくとも1つのスペースとの両方が、それぞれ少なくとも1つの受容部を備え、これら少なくとも2つの受容部が、少なくとも1つのワークピース及び少なくとも1つの工具を受容するように適合されていることが意図されている。その際、少なくとも1つのスペースの少なくとも1つの受容部は、好ましくは、少なくとも1つの工具を受容し、天井壁の少なくとも1つの受容部又は天井壁に接続されたカバープレートの少なくとも1つの受容部は、好ましくは、少なくとも1つのワークピースを受容する。したがって、通常、好ましくは1つの受容部が、少なくとも1つの工具又は少なくとも1つのワークピースのいずれかのために使用される。
【0013】
好ましくは、少なくとも1つの工具は、少なくとも1つの加工機における少なくとも1つのワークピースの完全な加工のために使用される。しばしば、ワークピースの完全な加工のために、特に回路基板の完全な加工に、特に種々の直径又は幾何学的形状を有する複数の工具が必要とされる。天井壁と底壁との間に配置された搬送システムのスペースは、中間壁又は他の部材によって細区分され得る。その際、それぞれのスペース、及び、天井壁又は天井壁に接続されたカバープレートは、有利には、少なくとも1つの受容部を備える。ここで、受容部は、特に、少なくとも1つのワークピース及び/又は少なくとも1つの工具の固定を意図する。その際、固定は、有利には、少なくとも1つのワークピース及び/又は工具が、1つの移動方向にのみ取り外され得ることを可能とする。ここで、ワークピース及び/又は工具の取り外しが、力の消費の下でのみ行われ得ると、有利であり得る。このために、移動方向においてワークピース及び/又は工具と部分的にオーバーラップする付加的な固定手段、例えばラバーリップを設けることができる。有利には、ワークピースは回路基板であり、少なくとも1つの工具は、例えばドリル又はフライス工具のような切削工具である。
【0014】
搬送システムの天井壁と底壁との間のスペースは、好ましくは、少なくとも1つの側壁を備える。しかしながら、搬送ステムの十分な安定性を保証すると共に、スペースの望ましくない汚染を防止するために、搬送システムは、有利には少なくとも2つの側壁を備える。スペースの少なくとも1つの開口は、有利には、側壁のうちの1つに配置されている。しかしながら、代替的に、開口は、別の部位、特に天井壁及び/又は天井壁に接続されたカバープレートに配置することもできる。開口は、スペースへのアクセスを可能とし、したがって、スペースからのワークピース又は工具の取り外しのために使用され得る。スペースの少なくとも1つの開口が側壁のうちの1つに配置されている有利な実施形態において、天井壁は、更に、穿孔、有利にはスリット状の穿孔を備える。
【0015】
スペース、特に2つの対向する側壁を有するスペースは、代替的に又は補完的に、受容部が横方向の対向する支持要素又はレールの形態でのみ形成されるように、少なくとも部分的に設計され得る。これによって、例えば、(加工が完了した又はまだ加工されるべき)回路基板が、そのように構成されたスペース内に挿入されることができ、横方向の支持要素の上に載置されるに至ることを可能とする。好ましくは、支持要素が固定されているスペースの側壁は、支持要素がそれらの位置でオフセットして取り付けられ得るように構成されている。
【0016】
いくつかの用途に対しては、搬送システムの少なくとも1つの側壁が分割されていると有利であり得る。このために、少なくとも1つの側壁の一方の部分を天井壁に、少なくとも1つの側壁の他の部分を底壁に、それぞれ接続することができる。搬送システムの組み立ての際、側壁の両方の部分は、慣用された接続方法及び接続手段によって互いに接続され得る。
【0017】
搬送装置、したがって搬送システム及びカバープレート(存在する場合)は、好ましくは、モジュール式に構成されている。すなわち、少なくとも1つの搬送システム及びカバープレートは、それらが上下に重なり合って接触しているそれぞれ1つの第1の状態と、それらが互いに分離されているそれぞれ1つの第2の状態と、を備える。したがって、第1の状態では、少なくとも1つの搬送システムは、カバープレート及び/又は別の搬送システムと接触している。搬送システム及びカバープレートが第1の(組み立てられた)状態にあるとき、これによって搬送装置が形成される。第2の状態では、搬送装置は、個々の搬送システム及びカバープレート(存在する場合)に分解されている。好ましくは、カバープレート及び搬送システムの全体が、任意に組み合わせられ得るように構成されており、それによって搬送装置のモジュール性が達成され得る。
【0018】
代替的に、特にカバープレートは非モジュール式にも構成することができる。すなわち、カバープレートは、搬送システムに強固に接続されている。しかしながら、マシニングセンタにおいて搬送装置を使用する場合、モジュール式に構成されたカバープレートは利点を提供する。なぜなら、カバープレートは搬送システムから分離可能であり、取り外すことができるからである。これにより、ワークピースの加工に適した位置にカバープレートを降下させること、又は、カバープレートを加工機内へ直接的に挿入することが可能である。また、モジュール式の構造は、カバープレート及び搬送システムのより容易な清掃を可能とする。同時に、カバープレートのモジュール性は、カバープレートの下に配置された搬送装置の搬送システムが任意に交換され得ることを保証し、それにより、搬送装置の構造が自由に構成され得る。したがって、搬送装置の構造は、製造されるべきワークピース、使用される加工機、作業環境などに適合させることができる。
【0019】
第1の状態では、搬送装置が複数の搬送システムを備える場合、搬送システム間に少なくとも部分的に接触が存在し、搬送装置がカバープレートを備える場合、搬送システムの天井壁とカバープレートとの間に少なくとも部分的に接触が存在する。好ましくは、搬送システムの天井壁は、カバープレート又はその上に配置された搬送システムの対応する相手部品と相互作用するように適合された、スリット又は入口の形態の穿孔を備える。穿孔によって、組み立てられた状態において、載置されたカバープレート又は載置された搬送システム、すなわち搬送システムの上方に配置されたカバープレート又は搬送システムの上方に配置された搬送システムの、横方向の移動が防止され得る。
【0020】
好ましくは、カバープレートは、特に形状接続によって、搬送装置の搬送システムのうちの1つの天井壁に接続されている。他の慣用された公知の接続技術も同様に適用することができ、取り外し可能な接続技術は、これにより達成されるモジュール性の故に、優先され得る。しかしながら、加工条件は、カバープレートの搬送システム、特に天井壁との固定的な接続、又は、搬送システム相互間の固定的な接続を必要とすることもある。
【0021】
有利な実施形態において、少なくとも1つの搬送システム及びカバープレートは、少なくとも2つの横方向に配置されたグリップタブを備える。その際、グリップタブは、底及び場合によっては側壁から独立してカバープレートに配置され、作業者又は機械、例えばロボットによって把持されるのに適した、あらゆる種類の部材を象徴している。最終的に、少なくとも1つの搬送システム及びカバープレートのグリップタブは、特に、移動、持ち上げ及び把持のために、搬送システムとカバープレート又は搬送システムと搬送システムとを分離するために使用される。加えて、グリップタブは、搬送システム及びカバープレートを、例えば望ましくない横方向の変位又は望ましくない分離から、保護する。
【0022】
好ましくは、少なくとも1つの搬送システムのグリップタブは、カバープレートのグリップタブに嵌り込む。その際、グリップタブは、有利には、搬送システムのグリップタブが、(組み立てられた)第1の状態において、カバープレートのグリップタブに嵌り込むように構成されている。その際、搬送システムのグリップタブのカバープレートのグリップタブ内への嵌り込みは、カバープレートを搬送システム上に固定し、その結果、カバープレートと搬送システムは、搬送装置の搬送の際に、意図せず分離することがない。また、下部の搬送システムのグリップタブは、その上に配置されるべき搬送システム又はその上に配置されるべきカバープレートを位置付ける機能も果たす。その際、グリップタブは、その下に位置する搬送システムの上に配置された上部の搬送システム又は上部のカバープレートが、横方向の位置ずれから保護されるように構成されている。その際、グリップタブは、その上に位置する搬送システム又はその上に位置するカバープレートの横方向の移動を制限し、同時に、嵌り込みによって、横方向に垂直な変位が同様に阻止されていることを保証する。したがって、搬送装置の分解、すなわち、搬送装置の第1の状態から第2の状態への移行は、有利には、最上部の要素、すなわち、カバープレート又は最上部の搬送システムが、上方へ取り外されることにより行われる。
【0023】
一実施形態によれば、天井壁又はカバープレートの少なくとも1つの受容部は、少なくとも1つのワークピースを受容するように適合されている。例えば回路基板の場合のように、ワークピースがその高さに比して大きな底面積を有している場合、少なくとも1つのワークピースを、天井壁又はカバープレートの受容部に受容することが、特に有利である。また、ワークピースが脆弱である、すなわち壊れやすい部材を備えており、他のワークピース及び/又は搬送装置との僅かな接触によってさえも損傷を受ける可能性がある場合、ワークピースを天井壁又はカバープレートの少なくとも1つの受容部内に受容することが優先されるべきである。受容部の凹部は、ワークピース及び/又は工具を受容する際に、これが凹部内に完全に埋没するように構成することができる。更に、スペースの受容部も凹部を備えると、有利であり得る。
【0024】
更に、スペースの少なくとも1つの開口が搬送システムの側壁に配置され、当該開口が少なくとも1つのスペースの断面積に少なくとも等しいと、有利である。しかしながら、開口が他の壁、例えば天井壁に配置されている場合、開口は他の寸法を有することもできる。開口が天井壁に配置されている場合、同時に、カバープレート(存在する場合)が開口を備え、その結果、天井壁及びカバープレートの開口が協働してスペースへのアクセスを許容するように機能すると、有利である。開口は、好ましくは、少なくとも1つのワークピース及び/又は工具を取り外すために使用されることが意図されるので、開口の寸法の選択のために、ワークピース及び/又は工具の寸法が考慮されるべきである。開口のうちの1つが搬送システムの側壁に配置され、当該開口が好ましくは少なくとも1つのスペースの断面積に少なくとも等しい場合、別の開口が対向する側壁に配置されていると、有利であり得る。これにより、ワークピース及び/又は工具の両側での取り外しが可能となり得る。
【0025】
有利な実施形態において、少なくとも1つのスペースの少なくとも1つの受容部は、搬送ボックスを備える。搬送ボックスは、ワークピース及び/又は工具を固定するための別の要素を備えることができる。また、搬送ボックスは、特に隔壁によって、種々に細区分されていることができる。ここで、それぞれの細区分が1つの加工ステップのための1つの工具を備える可能性が存在する。しかしながら、異なる搬送ボックスが、個々の加工ステップのための工具を備えることもできる。搬送システムが複数のスペースを備える限り、それぞれのスペース内に複数の搬送ボックスを配置することができる。
【0026】
好ましくは、少なくとも1つの搬送ボックスは、しまい込まれた位置から引き出された位置へ移行可能である。これは、スペースが天井壁と底壁との間に配置されており、天井壁がスペースを覆っている場合に、特に有利である。少なくとも1つの搬送ボックスのしまい込まれた位置から引き出された位置への移行のために、少なくとも1つの搬送ボックスは、少なくとも1つのガイドレールを備えることができる。少なくとも1つのガイドレールは、有利には、スペース内に配置された相手部品を備えている。更に、少なくとも1つのガイドレール及び/又は相手部品が、少なくとも1つのガイドレールが相手部品から完全に滑り出し得ないよう、ストッパーを備えていると、有利である。少なくとも1つの搬送ボックスをしまい込まれた位置から引き出された位置へ移行させるための代替的なシステムは、搬送ボックスに例えばローラを備える。少なくとも1つの搬送ボックスをしまい込まれた位置から引き出された位置へ移行させるための更なる慣用された選択肢も考えられ、組み合わせることができる。また、搬送ボックスが両側でスペースから引き出され得るよう、搬送装置の搬送システムが2つの対向する開口を備えると、有利であり得る。しかしながら、搬送システムが搬送ボックスの引き出しを片側でのみ可能とする場合、開口の反対側が搬送ボックスのしまい込みを制限すると有利であり得る。横方向の支持要素又はレールは、同様に、しまい込まれた位置から引き出された位置へ移行可能であるように構成され得る。
【0027】
少なくとも1つの搬送ボックスが少なくとも1つのガイドレールを備える場合、少なくとも1つの搬送ボックスが少なくとも1つのガイドレールによって案内され、搬送ボックスが、しまい込まれた位置又は引き出された位置のうちの少なくとも1つにおいてラッチ手段によって固定されていると、有利である。その際、搬送ボックスが、しまい込まれた位置における望ましくない引き出しから、又は、引き出された位置における望ましくないしまい込みから、保護されるよう、ラッチ手段がガイドレール内に配置されていると有利である。
【0028】
代替的に又は補完的に、少なくとも1つの搬送ボックスが、しまい込まれた位置において、少なくとも1つの磁石によって固定されていると有利であり得る。ここで、少なくとも1つの磁石は、特に、開口の反対側の壁又はスペースの他の側壁に配置することができる。また、搬送ボックスも少なくとも1つの磁石を備えると有利であり得る。代替的に、搬送ボックス及び/又は開口の反対側の壁は、磁性材料を含むことができ、その結果、少なくとも1つの磁石の配置は、搬送ボックス又はスペースの側壁においてのみ行われる。
【0029】
有利な実施形態において、搬送装置は、搬送ボックスの位置を確定するセンサ装置を備える。そのようなセンサ装置は、例えば、光学センサ又はタッチセンサを備えることができ、有利には、搬送システムの底壁に配置されている。代替的なセンサタイプ及び位置付けも使用することができ及び/又は組み合わせることができる。センサ装置が、それに加えて、例えば少なくとも1つのワークピース及び/又は少なくとも1つの工具の取り外しに関する更なる情報を検出すると、有利であり得る。また、センサ装置によって検出された情報が、別のシステム、例えば加工機、及び/又は、作業者、及び/又は、搬送台車に送給又は伝達されると、有利であり得る。情報が搬送台車に伝達される場合、この搬送台車は、例えば加工の終了を認識し、次の加工機への搬送装置の搬送を行うことができる。
【0030】
更に、搬送ボックスは、少なくとも1つの工具を受容するための少なくとも1つのカセットを備えることができる。ここで、1つの加工ステップ及び/又は1つのワークピースに対して、それぞれ1つのカセットが設けられ得る。更に、少なくとも1つのカセットが搬送ボックスに取り外し可能に接続されていると有利であり得る。これにより、少なくとも1つのカセットの取り外しが可能となり得る。
【0031】
有利には、工具、及び/又は、少なくとも1つのワークピース及び/又は少なくとも1つの工具の受容部、及び/又は、搬送ボックス、及び/又は、カセット、及び/又は、カバープレートは、少なくとも1つのマーキング、特に着色マーキングを備える。マーキングを手掛かりとして、例えば少なくとも1つの工具の使用順序、及び/又は、工具が使用されるべき加工機、及び/又は、少なくとも1つのワークピースの加工順序を、決定することができる。同様に、カバープレートの搬送システムへの帰属が、このようなマーキングを通じて決定され得る。マーキングの種類は、有利には、マーキングの用途に応じて、及び/又は、マーキングの位置に応じて、決定されるべきである。
【0032】
搬送装置が少なくとも2つの互いに接続された搬送システムを備え、一方の搬送システムの底壁が他方の搬送システムの天井壁に接続され、及び/又は、一方の搬送システムのグリップタブが他方の搬送システムのグリップタブに接続され、少なくとも2つの搬送システムが好ましくは形状接続を有すると、有利であり得る。ここで、少なくとも1つのワークピースは、カバープレートの受容部内に配置されることができ、工具は、搬送システムのスペース内において、加工機及び/又は加工ステップに応じてグループ化されて配置されることができる。また、代替的に、少なくとも1つの工具が天井壁又はカバープレートの受容部内に配置されており、ワークピースが少なくとも1つのスペース内に、例えばモデルタイプに応じてグループ化されて配置されていると、有利であり得る。それに加えて、互いに接続された搬送システムが上下に重なり合って配置され、上部の搬送システムの底壁がその下に位置する搬送システムの天井壁に接触していると、有利であり得る。カバープレートは、次いで、最上部の搬送システムの天井壁の上に載置され得る。好ましくは、搬送システムは互いに接続され、かつ、カバープレートに形状接続されている。搬送システム及び/又はカバープレートが、(組み立てられた)第1の状態において特に横方向の位置ずれを防止する、対応する穿孔を接触面に備えると、特に有利である。また、それぞれの搬送システムのグリップタブは、搬送システムとカバープレートとの相互の接続を支援することができる。代替的に、搬送システムは、互いに隣接して配置することもできる。
【0033】
好ましくは、少なくとも2つの搬送システムは、例えばグリップタブの助けを借りた形状接続を有している。
【0034】
一実施形態において、搬送装置は、個々のラベルを備える。ラベルの種類は、有利には、それぞれラベルの用途に応じて、及び/又は、ラベルの位置に応じて、決定されるべきである。好ましくは、搬送装置のラベルは、システム及び/又は作業者によって検出されることができ、その結果、搬送装置は、製造及び生産プロセスにおいて追跡されることができる。
【0035】
天井壁又はカバープレートの少なくとも1つの受容部が凹部を備えると、有利であり得る。凹部は、ワークピース及び/又は工具の形状に適合されていることができる。一実施例において、凹部は、特にワークピース及び/又は工具の外形に適合されていることができる。受容部がワークピース及び/又は工具を有する凹部を備える場合、ワークピース及び/又は工具を天井壁又はカバープレートの受容部から取り外すための移動方向は、好ましくは後者に対して垂直に延びる。また、天井壁又はカバープレートの凹部は、ワークピースがエッジ領域及び/又はコーナー領域においてのみ天井壁又はカバープレートの上に載置され、ワークピースの一部が凹部内に突出するように構成することもできる。これにより、凹部内に突出するワークピースの構成要素は、環境の影響から保護され得る。
【0036】
更に、天井壁又はカバープレートが、傾斜カセットが天井壁又はカバープレートの上に配置され得るように構成されていると、有利であり得る。その際、傾斜カセットは、特に完全に自動化されたプロセスにおいて、例えば回路基板ブランクが傾斜カセットから狙いを定めて個別に取り出され得るよう、製品キャリヤ又はワークピースキャリヤとして機能することができる。
【0037】
更に、ワークピースを加工するためのシステムにおいて少なくとも1つの搬送装置を使用することが有利である。その際、ワークピース、好ましくは回路基板を加工するためのシステムは、有利には、先行する請求項のうちの1つに記載の少なくとも1つの搬送装置及び少なくとも1つの加工機を備え、少なくとも1つの搬送装置は、ワークピースのうちの少なくとも1つ及び工具のうちの少なくとも1つを少なくとも1つの加工機に搬送するように適合されている。好ましくは、少なくとも1つの加工機は、少なくとも1つのワークピースを、工具のうちの少なくとも1つを用いて、少なくとも1つの加工ステップにおいて加工するように適合されており、搬送装置は、加工機の少なくとも1つの加工ステップのために必要な全ての工具を備える。
【0038】
加工機は、特に機械加工のための機械であり得る。少なくとも1つのワークピースが複数の加工機で加工される必要がある場合、搬送装置は、少なくとも1つのワークピースを、1つの加工機から次の加工機へ搬送することができる。この場合、搬送装置は、好ましくは、少なくとも1つのワークピースを加工機において完全に加工するために必要とされる全ての工具を備える。加工ステップは、例えば穴開けを含むことができる。
【0039】
更に、少なくとも1つの搬送装置が、搬送台車、特に自律的に走行する搬送台車によって、ワークピースを加工するためのシステムの少なくとも1つの加工機に搬送されるように適合されていると、有利である。少なくとも1つの搬送装置が、搬送台車に取り外し可能に接続され得ると、有利である。また、搬送装置が、搬送台車の代わりに、ロボット、例えば直交ロボット、又は先行技術から公知の他のコンベヤシステムによって搬送されると、有利であり得る。搬送装置が搬送台車によって搬送される場合、搬送台車、例えば昇降搬送台車が搬送装置の下へ走行し、これを持ち上げ、搬送することができるよう、搬送装置の最下部の底面又は最下部の搬送システムの底壁が、(その上を搬送台車が走行する)床から隔てられて配置されていると、有利である。床からの距離は、例えば、フレームを介して達成することができ、フレームは、搬送装置、例えば、最下部の搬送システムに直接的に接続されているか、又は、搬送装置は、搬送台車によって搬送される前に、そのようなフレームの上に載置される。
【0040】
本発明が、以下において、実施例及び図面に基づいてより詳細に説明される。その際、記載された特徴及び/又は図示された特徴の全ては、それらが特許請求の範囲又はそれらの参照においてどのように要約されるかにかかわらず、個々に又は任意の組み合わせで、本発明の主題を形成する。