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特開2021-176802感染性予防及び対策用の携帯紙製袋又は容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-176802(P2021-176802A)
(43)【公開日】2021年11月11日
(54)【発明の名称】感染性予防及び対策用の携帯紙製袋又は容器
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/00 20060101AFI20211015BHJP
   B65D 30/02 20060101ALI20211015BHJP
   B65D 30/20 20060101ALI20211015BHJP
【FI】
   B65F1/00 Q
   B65D30/02
   B65D30/20 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】書面
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2020-98019(P2020-98019)
(22)【出願日】2020年5月7日
(71)【出願人】
【識別番号】519047624
【氏名又は名称】谷川 真也
(71)【出願人】
【識別番号】520156605
【氏名又は名称】岩村 博文
(72)【発明者】
【氏名】谷川 真也
(72)【発明者】
【氏名】岩村 博文
【テーマコード(参考)】
3E023
3E064
【Fターム(参考)】
3E023BA02
3E023BA04
3E023BA15
3E064AA11
3E064BA01
3E064BB03
3E064BC04
3E064BC18
3E064BC20
3E064EA08
3E064EA16
3E064EA22
3E064FA01
3E064FA04
3E064HA06
3E064HB03
3E064HB10
3E064HM01
3E064HN05
(57)【要約】
【課題】感染性予防及び対策用の携帯紙製袋又は容器を提供する。
【解決手段】携帯紙袋又は容器1は、感染要素のある廃棄物が収容される袋体の容器側面にマチ部5がついており、入口部8を複数回折込み、かつ、接着できる部分2を持つ。携帯紙袋又は容器は、上質紙3の上に樹脂4を塗布したシートを、樹脂4を袋又は容器の内側になるように接続部分6を熱で融着すること、並びに入口部8の複数回折込みを行うことで、防水性や抗菌性を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上質紙の片面に樹脂を塗布した紙を使用し、接続部分は樹脂塗布面を熱融着することで防水性や抗菌性に優れた構造を持つ、紙製の袋又は容器。
【請求項2】
容器側面に山折りと谷折りを交互に凸凹凸になるマチがあり、片手で握るだけで大きく入口部分を広げることができることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項3】
容器側面の山折りと谷折りを交互に凸凹凸になるマチの数を片側のみ多くすることで、側面の片側が更に大きく広げることができることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項4】
接続部分の樹脂塗布面を熱融着することで持ち手部分を作り、持ち手部分を引っ張ることで内側部分に触れることなく安全に入口部分を広げることができることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項5】
感染要素のある廃棄物の挿入後、入口部分の樹脂塗布面を熱融着することで密封状態にできることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項6】
感染要素のある廃棄物の挿入後、入口部分を複数回折込み、かつ、接着できることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項7】
感染要素のある廃棄物の挿入後、入口耳部分で接着し、更に複数回折込み、かつ、接着することで複数の接着ができることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項8】
感染要素のある廃棄物の挿入後、入口耳部分で一時的に蓋をし、更に複数回折込み、かつ、接着ができることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項9】
感染要素のある廃棄物の挿入後、入口部分を複数回折込み、かつ、取り外し可能な粘着力で接着し繰り返し使用できることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項10】
感染要素のある廃棄物の挿入後、入口耳部分を取り外し可能な粘着力で接着し繰り返し使用できることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項11】
感染要素のある廃棄物の挿入後、入口部分を複数回折込み、かつ、付属の両面剥離紙付両面テープを用いて感染要素のある廃棄物の大きさなどに合わせた場所で接着できることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項12】
樹脂の塗布面を内側に用い、外側部分は通常の上質紙と同様の鮮明な印刷が可能であることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項13】
樹脂の塗布面を内側に用い、外側部分は通常の上質紙と同様、筆記性に優れていることを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項14】
上質紙に樹脂を塗布した紙を使用することで何度も折り返したり擦れたりしても穴が空きにくく破れにくいことを特徴とする請求項1記載の紙製の袋又は容器。
【請求項15】
感染症対策として感染要素のある廃棄物の簡便な捨て方の方法にあって、外出先等であっても請求項1に記載の袋又は容器に感染要素のある廃棄物を入れ、自宅や処理設備又は処理施設まで安全に携帯でき、更にそのままの状態で安全に処理できることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は細菌やウイルス、風邪の症状などを含む感染要素のある廃棄物を、外出時等を含めて、簡単に収納でき、廃棄物処理業者も含めた他者への感染の危険性を軽減した携帯できる感染予防用のごみ袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
感染要素のある廃棄物の回収は、人に感染する恐れがあるため、医療関係機関や廃棄物処理業者を含め慎重に処理をしなければならなかった。
そのため医療関係機関等(病院、診療所、衛生検査所、老人保健施設、助産所および医学等関連の試験研究機関)から生ずる感染要素のある廃棄物を回収するための回収袋又は回収容器および処理方法に関するものが提案されていた。(たとえば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−001423
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の発明は、医療関係機関等向けであり、一般の個人向けでなく、さらに携帯性も悪かった。そのため、一般の個人が、感染要素のある廃棄物(例・使い捨てマスクなど)の捨て方にあっては、そのままごみ箱に捨てる事が多く、外出時にごみ箱等の処理設備及び処理施設がない場合はカバンやポケットに入れて持ち帰り、自宅で処分をしていた。この場合、感染要素のある廃棄物によって、カバンやポケットを汚染させ、家族のみならず、直接ごみ袋を回収する廃棄物処理業者に感染させるリスクを高めていた。
環境省が策定した『新型コロナウイルスなどの感染症対策としてのご家庭でのマスクなどの捨て方マニュアル』の中で、鼻水等が付着したマスクやティッシュ等のごみを捨てる際は、以下の『ごみの捨て方』に沿って、「ごみに直接触れない」「ごみ袋はしっかりしばって封をする」そして「ごみを捨てた後は手を洗う」ことを心がけること等が定められている。更に『ごみの捨て方』に沿っていただくことにより、ご家族だけでなく、皆様が出したごみを扱う市町村の職員や廃棄物処理業者の方にとっても、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどの感染症対策として有効です。と、強く呼びかけている。
本発明は、これらの問題点を解決し、大人でも子供でも感染リスクを最大限に軽減し簡単に正しく廃棄物を外出中等であっても処理することができるようになるものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願請求項1〜14に記載の感染予防用のごみ袋は、上質紙3に樹脂4を塗布した紙を使用し、塗布面を熱で融着することで防水性や抗菌性に優れた性能をもつ構造で、容器側面にマチ部5があり、入口部8を折込み、かつ、接着できる紙製の袋又は容器である。
本願請求項15に記載の感染予防用のごみ袋の処理方法は、感染症対策として感染要素のある廃棄物の簡便な捨て方の方法にあって外出先等であっても、前記請求項1〜14に記載の袋又は容器に感染要素のある廃棄物を入れ自宅や処理設備又は処理施設まで安全に携帯でき、更にそのままの状態で安全に処理できることを特徴とする方法である。
感染要素のある廃棄物の簡便な捨て方の方法
【発明の効果】
【0006】
本発明は、環境省が策定したマニュアルの内容を外出中でも安心して遂行できるようになり、湿気を含んだ廃棄物も袋自身から染み出すことがないため感染を防ぐ効果が大きく上がった。
また、入口部8を折込み接着することで簡単に入口を閉鎖し密封状態に極めて近い状態を作り出した上、ポケットやカバンの中等でも物に圧しつけられたり、擦れたりしても、穴が空きにくく破れにくい素材であるため安心して長時間の移動が可能となった。
紙製の袋にしたことによって、使用者が危険を伴う再開封及び分別をする必要がなく可燃ごみとしてそのまま捨てる事ができるようになった。
紙製の袋によって環境問題にも大きく貢献することが可能となったため、使用者の環境問題への意識を大きく高める効果がある。
本願の素材にて構成をとることにより幅広く使用が可能になるなど多くの特徴を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る正面図
図2図1におけるA−A線の断面図
図3】本発明に係る斜視図(素材を示す拡大図含む)
図4】折込みを示す斜視図
図5】入口部と耳部又は耳部の接着部分を示す正面からの斜視図
図6】片側のマチの数を多くした入口部上面図
図7】入口部上面図
図8図7の持ち手を引っ張ることで入口部を広げやすくすることを示す上面図
図9】使用例(感染要素のある廃棄物としてマスクで実施した場合)(1)使用済のマスクをいれる(2)裏面の両面テープを外す(3)複数回折り込む(4)テープで止めて密閉する(5)ごみとして安全に捨てる
図10】啓蒙活動及び印刷例1
図11】啓蒙活動及び印刷例2
図12】啓蒙活動及び印刷例3
【発明を実施するための形態】
【0008】
45g/mの上質紙にポリプロピレン樹脂又はポリエチレン樹脂を20μm塗布したコート紙(例・工業用ホワイトコート紙)の樹脂塗布面を内側に使用することで、感染要素のある廃棄物(例・マスク)からの感染の危険性を軽減することができ、防湿効果もある。さらに紙としての折り加工、外側への印刷性能が良好に保持される。
【0009】
次に、幅を10cm前後で設計し、側面のマチ部を山折りと谷折りを交互に凸凹凸の折り曲げ加工とすることで、簡単に入口を片手で広げることができ感染要素のある廃棄物を挿入する際、入口を大きく広がることができる。そのことで、片手で入口を広げ、もう片方の手で感染要素のある廃棄物を処理できるため、感染要素のある廃棄物と袋の外側が接触によって汚染され感染の危険性を低くすることができるようになった。
【0010】
感染要素のある廃棄物を挿入後、入口部は紙のように簡単に複数回の折込みを行うことで密着することができる。さらに両面テープ等で接着する部分を設けておくことでより簡単に封着することができ、より感染物の逆流、漏出を防げることが可能となる。
【実施例】
【0011】
本発明の1例として、45g/mの上質紙にポリプロピレン樹脂を20μm塗布したコート紙を使用したが、折り曲げ性能から、上質紙に樹脂を塗布した状態で60g/m〜100g/mが好ましい。
【0012】
また、袋及び容器の外側は上質紙の紙袋と同様の印刷性能となり、紙への印刷同様、鮮明な印刷が可能である。実施例として環境省が策定した『新型コロナウイルスなどの感染症対策としてのご家庭でのマスクなどの捨て方マニュアル』を印刷することで、啓蒙活動にも利用できるようになる。
更に筆記性にも優れていることから鉛筆や水性のインクペン等でも書き加えることが可能なため、オリジナル性、メッセージ性の高い啓蒙活動にも大きく貢献する。
また、マチ幅の折り曲げ加工部を山折りと谷折りを交互に凸凹凸凹凸のような5段以上に加工すれば、より入口を広げることが可能となる。
【符号の説明】
【0013】
1 紙製袋又は容器
2 接着部分
3 上質紙
4 樹脂
5 マチ部
6 接続部分(樹脂塗布面を熱融着)
7 折込み部
8 入口部
9 耳部
10 耳部の接着部分
11 持ち手
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12