(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-177115(P2021-177115A)
(43)【公開日】2021年11月11日
(54)【発明の名称】局所排気機能を有する有害ガス浄化装置
(51)【国際特許分類】
F24F 7/003 20210101AFI20211015BHJP
F24F 13/02 20060101ALI20211015BHJP
A61L 9/00 20060101ALI20211015BHJP
【FI】
F24F7/00 A
F24F13/02 A
A61L9/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-192226(P2020-192226)
(22)【出願日】2020年11月19日
(31)【優先権主張番号】10-2020-0053557
(32)【優先日】2020年5月6日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】520454866
【氏名又は名称】スマートコリア カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チェ ウォン
【テーマコード(参考)】
3L080
4C180
【Fターム(参考)】
3L080AA01
4C180AA02
4C180AA16
4C180BB08
4C180DD09
4C180MM08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】有害ガスを収集し浄化するための装置で、ユーザーが目的とする特定の地点で発生する有害ガスを集中的に吸入することができるようにした局所排気手段を混用する有害ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】本体の下端部に有害ガスを収集する吸入部11が設置され、前記吸入部11の上側に有害ガスをろ過して浄化するフィルタリング部が設置され、前記フィルタリング部の上側に浄化された空気を外部へ排出する浄化空気排出部が設置された有害ガス浄化装置であって、吸入部11が形成された本体10の地点の外側面に結合され、本体10の内部の吸入部11と連通されたハウジング20と、前記ハウジング20の一側に結合されて、ユーザーが特定の地点の有害ガスを排気させることができるように吸入管31が長く形成され、末端部に特定の地点の有害ガスを収集することができるようにした収集部32が形成された局所排気ライン部30と、を含んで構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体の下端部に有害ガスを収集する吸入部11が設置され、前記吸入部11の上側に有害ガスをろ過して浄化するフィルタリング部12が設置され、前記フィルタリング部12の上側に浄化された空気を外部へ排出する浄化空気排出部13が設置された有害ガス浄化装置であって、
前記吸入部11が形成された前記本体10の地点の外側面に結合され、前記本体10の内部の前記吸入部11と連通されたハウジング20と、
前記ハウジング20の一側に結合されて、ユーザーが特定の地点の有害ガスを排気させることができるように吸入管31が長く形成され、末端部に特定の地点の有害ガスを収集することができるようにした収集部32が形成された局所排気ライン部30と、を含む
ことを特徴とする局所排気機能を有する有害ガス浄化装置。
【請求項2】
前記局所排気ライン部30は、
前記収集部32が形成された前記吸入管31の端部の内側に局所排気のために、特定の地点の吸入力の発生と吸入力の遮断を行うようにしたドアアセンブリ33が設置された
請求項1に記載の局所排気機能を有する有害ガス浄化装置。
【請求項3】
前記ドアアセンブリ33は、
前記吸入管31の内周面に対応する形状と広さで形成されて前記吸入管31の内側に配置されたドア34と、
前記ドア34が前記吸入管31の内側で回転されて前記吸入管31の内周面を密閉または開放させることができるようにするために、前記吸入管31と前記ドア34を貫通して結合されたヒンジピン35と、
前記吸入管31の外側に突出した前記ヒンジピン35の末端部に結合されるか一体に形成されて、ユーザーが前記ヒンジピン35を回転させるようにしたノブ36と、を含む
請求項2に記載の局所排気機能を有する有害ガス浄化装置。
【請求項4】
前記ドア34は、
前記吸入管31の内周面を密閉させた際、前記吸入管31の内周面との密閉効率を向上させるために、その外周面に合成樹脂または合成ゴム材質のシーリングカバー37が結合された
請求項3に記載の局所排気機能を有する有害ガス浄化装置。
【請求項5】
前記本体10は、
多角形筒体の形状に形成され、前記本体10の多角形筒体の一面に結合された前記局所排気ライン部30の前記ハウジング20が設置された側面を除いた残りの側面の前記吸入部11を密閉させて前記局所排気ライン部30の吸入効率を向上させるようにしたカバーアセンブリ50を含み、
前記カバーアセンブリ50は、
前記本体10に形成された前記吸入部11の広さよりも広く形成され、前記本体10の多角形筒体の一面に結合された前記局所排気ライン部30の前記ハウジング20が設置された側面を除いた残りの側面と対応する個数で備われた複数のカバープレート51と、
それぞれの前記カバープレート51の各末端部を連結して、それぞれの前記カバープレート51が平面上の角度が異なるように前記吸入部11を密閉させる前記カバープレート51を一体化させる複数の連結部材52と、
それぞれの前記カバープレート51に一個以上の個数で結合され、それぞれの前記カバープレート51が多角形状の前記本体10の前記吸入部11を密閉させる際、前記本体10の面に磁力によって前記カバープレート51を取り付けるようにした磁性体53と、を含む
請求項1ないし4のいずれかに記載の局所排気機能を有する有害ガス浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、局所排気機能を有する有害ガス浄化装置に関する。
【0002】
本発明は、詳細には、様々な化学物質に容易に露出される実験室や作業場などの場所で有害ガスを収集し浄化するための装置で、ユーザーが目的とする特定の地点で発生する有害ガスを集中的に吸入することができるようにした局所排気手段を備え、広域区間の有害ガスを収集し浄化する元の機能に特定の地点の有害ガスを集中的に収集し浄化するようにした付加機能を混用して使用するようにした局所排気機能を有する有害ガス浄化装置に関する。
【背景技術】
【0003】
一般に、有害ガス浄化装置は、産業体(化学、農化学薬、医薬品会社など)の現場で工程と実験を行う際に発生する有害なガスを乾式除去、H−ION Cluster、陰イオンモジュールにて除去するのに使用される。
【0004】
実験室や各種の化学物質で特定の実験を行ったり、製品を製造する実験室または作業場などには多くの種類の化学物質の保有と様々な実験が行われているので、有害物質がガス化されて、空気中に汚染されており、実験者は少量であっても有害な物質によって被曝した場合の健康上の問題を引き起こすことができる。
【0005】
また、ガス化された有害な化学物質は、火災や爆発などの事故を誘発することができる原因として作用することができ、分析する各種のデータに及ぼす交差汚染の原因となることができ、実験室や作業場の大気中にガス化されている有害因子は浄化されダクトを介して外へ排出されずに室内に残存して蓄積されることもある。
【0006】
これらの有害物質の種類としては、微細粉塵、二酸化炭素、ホルムアルデヒド、揮発性有機化合物などがほとんどであるが、少なくない実験室や作業場などで硝酸及び硫酸などの強い酸を用いる実験室ではさらに危険な状況に露出されている実情である。
【0007】
これと関連し、本出願人は、「室内の有害ガス浄化装置」に関する技術内容を特許出願して登録されたことがある(特許文献1:韓国特許登録番号第10−1901847号、発行日2018.09.28。以下、先登録発明)。
【0008】
先登録発明で提示する室内の有害ガス浄化装置は、「六面体形状のケースの底に移動式車輪が取り付けられた本体と、前記本体の下部に形成される外部空気吸入部と、前記外部空気吸入部を介して吸入された空気を多段フィルター層を経て浄化する空気浄化部と、前記外部空気吸入部から上側の空気浄化部を経て浄化された空気を引き上げ、本体の上部の前後左右方向へ吐出する浄化空気吐出部と、前記浄化空気吐出部の風量を調節して、室内の温度及び湿度、有害ガスの濃度をリアルタイムで監視するタッチスクリーン部と、を含む」ことで構成されたものである。
【0009】
このような先登録発明の室内の有害ガス浄化装置は、吸入部を介して広域空間(装置が配置されている周辺の広域空間)の有害ガスを吸入し浄化する機能を果たすが、特定の地点、例として、実験や作業テーブルの上部または試薬の保管場所の特定の位置などに煙霧化されている有害ガスを処理するのににくい欠点が露出される。
【0010】
つまり、特定の地点に煙霧化されている有害ガスは、浄化装置が吸入する下側に沈んだ後、浄化装置により浄化され処理されるか、有害ガスのうち、特に迅速に処理する必要がある有害ガスの場合には、別の浄化装置を備えて処理しなければならないなので、別の装置を備えるのに伴う経済的負担を発生させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国特許登録番号第10−1901847号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、前記問題点を解決するために発明されたものである。
【0013】
そこで、本発明は、実験室や作業場などの場所で有害ガスを収集し浄化するための装置で、ユーザーが目的とする特定の地点で発生する有害ガスを集中的に吸入することができるようにした局所排気手段を備え、広域区間の有害ガスを収集し浄化する元の機能に特定の地点の有害ガスを集中的に収集し浄化するようにした付加機能を混用して使用するようにした局所排気機能を有する有害ガス浄化装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために、本発明は下記の構成を有する。
【0015】
本発明は、本体の下端部に有害ガスを収集する吸入部が設置され、前記吸入部の上側に有害ガスをろ過して浄化するフィルタリング部が設置され、前記フィルタリング部の上側に浄化された空気を外部へ排出する浄化空気排出部が設置された有害ガス浄化装置であって、前記吸入部が形成された前記本体の地点の外側面に結合され、前記本体の内部の前記吸入部と連通されたハウジングと、前記ハウジングの一側に結合されて、ユーザーが特定の地点の有害ガスを排気させることができるように吸入管が長く形成され、末端部に特定の地点の有害ガスを収集することができるようにした収集部が形成された局所排気ライン部と、を含んで構成されている。
【0016】
また、前記局所排気ライン部は、前記収集部が形成された前記吸入管の端部の内側に局所排気のために、特定の地点の吸入力の発生と吸入力の遮断を行うようにしたドアアセンブリが設置される。
【0017】
特に、前記ドアアセンブリは、前記吸入管の内周面に対応する形状と広さで形成されて前記吸入管の内側に配置されたドアと、前記ドアが前記吸入管の内側で回転されて前記吸入管の内周面を密閉または開放させることができるようにするために、前記吸入管と前記ドアを貫通して結合されたヒンジピンと、前記吸入管の外側に突出した前記ヒンジピンの末端部に結合されるか一体に形成されて、ユーザーが前記ヒンジピンを回転させるようにしたノブと、を含んで構成されている。
【0018】
一方、前記ドアは、前記吸入管の内周面を密閉させた際、前記吸入管の内周面との密閉効率を向上させるために、その外周面に合成樹脂または合成ゴム材質のシーリングカバーが結合される。
【0019】
また、前記本体は、多角形筒体の形状に形成され、前記本体の多角形筒体の一面に結合された前記局所排気ライン部の前記ハウジングが設置された側面を除いた残りの側面の前記吸入部を密閉させて前記局所排気ライン部の吸入効率を向上させるようにしたカバーアセンブリを含み、前記カバーアセンブリは、前記本体に形成された前記吸入部の広さよりも広く形成され、前記本体の多角形筒体の一面に結合された前記局所排気ライン部の前記ハウジングが設置された側面を除いた残りの側面と対応する個数で備われた複数のカバープレートと、それぞれの前記カバープレートの各末端部を連結して、それぞれの前記カバープレートが平面上の角度が異なるように前記吸入部を密閉させる前記カバープレートを一体化させる複数の連結部材と、それぞれの前記カバープレートに一個以上の個数で結合され、それぞれの前記カバープレートが多角形状の前記本体の前記吸入部を密閉させる際、前記本体の面に磁力によって前記カバープレートを取り付けるようにした磁性体と、を含んで構成されている。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明は、単一の装置で広域区間に対する有害ガス処理と、特定の地点で煙霧化されている有害ガスの処理が混用して行われることにより、実験室や作業場の空間の有害ガスをより迅速にかつ便利に処理することができ、特定の地点の有害ガスを処理するための別の浄化装置を備えるのに伴う経済的負担を解消するようにした効果を得ることになる。
【0021】
また、本発明は、有害ガスの広域区間処理部と局所排気処理部の駆動が選択駆動または混合駆動されるようにして実験室や作業場などの環境状況に応じて最適の有害ガス処理が行われることにより、有害ガスの処理がより効率的に行われる効果を得ることになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明に係る有害ガス浄化装置の正面図である。
【
図2】本発明に係る有害ガス浄化装置の側面図である。
【
図3】本発明に係る有害ガス浄化装置の断面の例示図である。
【
図4】本発明に係る有害ガス浄化装置のドアアセンブリの拡大断面図である。
【
図5】本発明に係る有害ガス浄化装置のドアアセンブリの使用状態図である。
【
図6a】本発明の追加の実施形態1の正面図と平面図である。
【
図6b】本発明の追加の実施形態1の正面図と平面図である。
【
図7a】本発明の追加の実施形態1の使用状態の例示図である。
【
図7b】本発明の追加の実施形態1の使用状態の例示図である。
【
図9】本発明の追加の実施形態2のハウジングの正面図である。
【
図10】本発明の追加の実施形態2のハウジングの平面図である。
【
図11】本発明の追加の実施形態2のハウジングの側面図である。
【
図12】本発明の追加の実施形態3のドアアセンブリの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
前記のような本発明の実施形態を添付された図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明に係る有害ガス浄化装置の正面図であり、
図2は本発明に係る有害ガス浄化装置の側面図であり、
図3は本発明に係る有害ガス浄化装置の断面の例示図である。
【0025】
図面を参照すると、本発明に係る有害ガス浄化装置は、有害ガスに対する広域区間処理部1と、局所区間処理部2に区分して構成される。この際に、前記広域区間は浄化装置が配置されている周辺の広い区間を意味し、前記局所区間はユーザーが有害ガスを排気するための特定の地点に対する区間を意味することを明らかにしておく。
【0026】
前記広域区間処理部1は、本体10の下端部に有害ガスを収集する吸入部11が設置され、前記吸入部11の上側に有害ガスをろ過して浄化するフィルタリング部12が設置され、前記フィルタリング部12の上側に浄化された空気を外部へ排出する浄化空気排出部13が設置されている。
【0027】
すなわち、前記広域区間処理部1は、先登録発明に開示された浄化装置の基本構成を意味し、吸入部11と浄化空気排出部13が形成された本体10の地点には、内外面を貫通して複数の通孔14が形成されることは当然である。
【0028】
また、前記浄化空気排出部13には、ファン(図示せず)が設置されて、有害ガスを吸入部11を介して吸入し、フィルタリング部12を介してろ過を行った後、浄化空気排出部13を介して排出させることができるように構成されることは当然である。
【0029】
一方、前記吸入部11には、本体10と局所区間処理部2を介して流入した有害ガス(具体的には、有害ガスが含有された空気)が乱流を形成しないようにするために、内外面を貫通して複数の通孔16が形成された円筒状のドラム15が形成される。
【0030】
この際に、前記乱流は、いろいろな方向から吸入される有害ガスの衝突によって発生するものであり、前記円筒状のドラム15は、いろいろな方向から流入される有害ガスを一旦内側に収集して、フィルタリング部12側に安定的に吸入されるようにするための誘導手段の機能を果たす。
【0031】
図4は、本発明に係る有害ガス浄化装置のドアアセンブリの断面図であり、
図5は本発明に係る有害ガス浄化装置のドアアセンブリの使用状態図である。
【0032】
図1乃至
図5を参照すると、前記局所区間処理部2は、ハウジング20と局所排気ライン部30とからなる。
【0033】
前記ハウジング20は、吸入部11が形成された本体10の地点の外側面に結合される。このような吸入部11は、本体10の内部の吸入部11と連通して、局所区間で局所排気ライン部30を介して吸入(特定の地点の側面では排気)された有害ガスが吸入部11に流れるための通路となる。
【0034】
特に、前記局所排気ライン部30は、一の末端がハウジング20の一側に結合され、他の末端がユーザーによって特定の地点に配置されるようにするために、長い長さ(製作の際に設定された長さ)で形成された吸入管31で適用される。この際、前記吸入管31は、特定の角度、曲率の形態を変形させ、変形の後にも自力で維持されるようにした蛇腹管の形状が望ましい。
【0035】
また、前記局所排気ライン部30で適用された吸入管31の末端には、特定の地点の有害ガスを高効率で収集することができるようにした収集部32が形成される。このため、前記収集部32は、特定の地点の広い範囲で、有害ガスを収集するようにするために似て「ホッパー」の形状で形成される。
【0036】
前記局所排気ライン部30は、収集部32が形成された吸入管31の端部の内側にドアアセンブリ33が設置され、前記ドアアセンブリ33は、局所排気のために、特定の地点に対する吸入力の発生と吸入力の遮断(吸引管の内周面の密閉または開放)を行うようにした構成である。
【0037】
前記ドアアセンブリ33は、ドア34と、ヒンジピン35と、ノブ36で構成される。
【0038】
前記ドア34は、吸入管31が通常の円形状の断面で形成されることを考えると、円形状の板体で形成され、吸入管31の内周面に対応する形状と広さで形成されることは当然である。この際、前記ドア34の外周面には、合成樹脂または合成ゴム材質のシーリングカバー37が結合されて構成され、前記シーリングカバー37は吸入管31の内周面を密閉させたとき、吸入管31の内周面との密閉効率を向上させるようにした構成である。
【0039】
また、前記ヒンジピン35は、吸入管31とドア34の中心点を貫通するように結合されて、ドア34が吸入管31の内側で特定の角度で回転されて、吸入管31の内周面を密閉または開放させることができるように構成される。
【0040】
特に、前記ノブ36は、前記吸入管31の外側に突出したヒンジピン35の末端部に形成されて、ユーザーがヒンジピン35を回転させるようにした構成で、ヒンジピン35を製作する際、一体に加工して形成したり、あるいは合成樹脂材料等で別途製作して結合して構成することもできる。
【0041】
一方、前記ドアアセンブリ33は、吸入管31の内側に突出してドア34が吸入管31の内周面を密閉させたときのドア34の角度の保持(図面上の垂直角度)のためにドア34の回転を制限するリミット突起38をさらに備え構成される。
【0042】
以上のように構成された有害ガス浄化装置は、平時にドアアセンブリ40のドア42によって局所排気ライン部30の吸入管31の内周空間を遮断させた状態で、広域区間処理部1による有害ガス浄化を行うようにする(広域区間に対する選択的な有害ガスの浄化)。
【0043】
前記のように広域区間処理部1による有害ガス浄化を行う途中に、特定の地点の有害ガスを浄化させるようにするためには、前記ドアアセンブリ40のドア42が局所排気ライン部30の吸入管31の内周空間を開放させ、局所排気ライン部30の収集部32を、有害ガスを排気させる特定の地点に位置させると、目的とする局所地点の有害ガスを浄化させることができるようにする(広域区間と局所区間の混合的な有害ガスの浄化)。
【0045】
図6a及び
図6bは、本発明の追加の実施形態1の正面図と平面図であり、
図7a及び
図7bは本発明の追加の実施形態1の使用状態の例示図である。
【0046】
図面を参照すれば、追加の実施形態2の有害ガス浄化装置は、前記局所排気ライン部30のハウジング20が設置された側面を除いた残りの側面の吸入部11を密閉させて局所排気ライン部30の吸入効率を向上させるようにしたカバーアセンブリ50を備え構成される。
【0047】
このため、前記有害ガス浄化装置は、本体10が多角形筒体(実施形態では、平面上の4角形筒体)で形成され、後述するカバーアセンブリ50の磁性体53が取り付けられるようにするために少なくとも本体10の吸入部11が形成された区間は金属材料で形成される。
【0048】
具体的には、前記カバーアセンブリ50は、カバープレート51と、連結部材52と、磁性体53とからなる。
【0049】
前記カバープレート51は、本体10に形成された吸入部11の広さよりも広く形成される。ここで、前記カバープレート51は、本体10の多角形筒体の一面に結合された局所排気ライン部30のハウジング20が設置された側面を除いた残りの側面と対応する個数で備われ、面図では前記吸入部11が本体10上で同じ水平線上に形成されることを考えると、前記カバープレート51は水平線上の特定の間隔(後述する連結部材が結合される間隔)を維持して配置される。
【0050】
前記連結部材52は、それぞれのカバープレート51の各末端部を連結して、それぞれのカバープレート51が、平面上の角度が異なるように吸入部11を密閉させるカバープレート51を一体化させようにするための構成である。ここで、前記連結部材52は、軟質の合成樹脂材料で形成されて前記吸入部11が形成された本体10の各面の曲げ点の角度及びラウンド形成された形態に対応して一面に付着されるカバープレート51と隣接するカバープレート51が曲げれるように構成される。
【0051】
前記磁性体53は、各カバープレート51に1個以上の個数で結合されて構成されたもので、前記磁性体53は、特定の広さを有する帯状の永久磁石で適用される。このような磁性体53は、それぞれのカバープレート51が多角形状の本体10の吸入部11を密閉させる際、本体10の面に磁力によってカバープレート51を取り付けるようにした構成である。
【0052】
特に、前記磁性体53は、磁力によりカバーアセンブリ50が本体10に付着される付着力を向上させるために、図面では上下方向に3つの配置された構成を例示し、前記磁性体53と連結部材52の構成によりカバーアセンブリ51を使用しない場合には、それぞれのカバープレート51を積層して本体10の一側に付着させて保管できるようになる。
【0053】
図7a及び
図7bを参照すると、前記カバーアセンブリ50は、
図7aに示すように、基本的に本体10の吸入部11全体を仕上げて、局所排気ライン部30の吸入効率を最大に維持するすることができ、
図7bに示すように、前記カバーアセンブリ50を吸入部11の一部だけを密閉させる場合、吸入部11による有害ガスの広域区間処理とともに有害ガスの局所区間処理を並行して駆動させることができる。つまり、追加の実施形態1の有害ガス浄化装置は、
図7a及び
図7bのように有害ガスの局所区間処理と、広域区間と局所区間の同時処理が可能になる。
【0055】
図8は、本発明の追加の実施形態2の正面図であり、
図9は本発明の追加の実施形態2のハウジングの正面図であり、
図10は本発明の追加の実施形態2のハウジングの平面図であり、
図11は本発明の追加の実施形態2のハウジングの側面図である。
【0056】
図面を参照すれば、追加の実施形態2の有害ガス浄化装置は、局所排気ライン部2のドアアセンブリ40が吸入管31ではないハウジング20に設置された構成を例示する。
【0057】
前記ドアアセンブリ40は、レール41と、ドア42と、レバー43とからなる。
【0058】
前記レール41は、局所排気ライン部30が結合されたハウジング20の内側面で局所排気ライン部30の結合された末端の両側に配置される。具体的には、前記レール41は、後述するドア42の両端を支持できるようにするために、略「L」字の断面形状を有するように形成される。
【0059】
前記ドア42は、レール41にスライド移動可能に結合されて、局所排気ライン部30の末端の開放部分を遮断または開放させることができるようにした平板状の構成である。この際に、前記ドア42は、レール41と結合される両側に多少硬質のシーリング部材などが結合されて、局所排気ライン部30の開放部分を遮断したときよりも優れた密閉効率を有するように構成することもできる。
【0060】
前記レバー43は、ドア42の一側にある一の末端が結合され、他の末端がドア42がスライド移動される区間に渡ってハウジング20に形成されたスリット21を介して突出して、ユーザーが局所排気ライン部30の開放部分を遮断または開放させることができるようにした構成である。ここで、前記レバー43のハウジング20の外部に突出した末端部にはノブ44を結合して、ユーザーが容易に握ることができるように構成される。
【0062】
図12は、本発明の追加の実施形態3の例示図である。
【0063】
図面を参照すれば、追加の実施形態3の有害ガス浄化装置は、追加の実施形態2に例示されたドアアセンブリ40のドア42のスライド移動が外部の信号入力(電気信号の入力、または油圧及び空圧信号の入力)によって行われるようにするための構成である。このため、前記ドアアセンブリ40は、カバー45と、ドア駆動源46をさらに追加して構成される。
【0064】
前記カバー45は、スリット21が形成されたハウジング20の外面でスリット21とレバー43を隠蔽させるように結合される。この際、前記カバー45は、レバー43が移動する空間に形成されたハウジング20のスリット21を介して有害なガスが漏れることを防止して、後述するドア駆動源46が設置されるための空間を提供する。
【0065】
前記ドア駆動源46は、カバー45の内部に設置され、前記レバー43と結合されてレバー43をスライド移動させることにより、ドア42が局所排気ライン部30の開放部分を遮断または開放させることができるようにするための構成である。このため、前記ドア駆動源46は、外部の電気信号によってドア42をスライド移動させるソレノイドまたは外部の油圧及び空圧によりドア42をスライド移動させる小型のシリンダーなどに適用することができる。
【符号の説明】
【0066】
1:広域区間処理部
2:局所区間処理部
10:本体
11:吸入部
12:フィルタリング部
13:浄化空気排出部
20:ハウジング
21:スリット
30:局所ライン排気部
31:吸入管
32:収集部
33:ドアアセンブリ
34:ドア
35:ヒンジピン
36:ノブ
37:シーリングカバー
50:カバーアセンブリ
51:カバープレート
52:連結部材
53:磁性体