【解決手段】本発明のシステムは、決定ステップおよび設定ステップを実行可能に構成され、決定ステップにおいて、ユーザによる操作に基づき設定されたタクシーの乗車位置から降車位置までの経路を通行経路として決定し、設定ステップにおいて、通行経路を定期経路としてユーザのIDの情報に関連付けて設定するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現実世界における人との交流を数値化して、その数値をシステム上で利用することができるものではなかった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、現実世界における人との交流を数値化して、その数値を利用することができるシステムおよびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、サーバ装置と、
前記サーバ装置とネットワークを介して接続される端末装置と、
現実世界に存在する施設、サービスまたは人と接点を持ったことを示す場合に用いる接点情報を読み取る読取装置と、
を備えるシステムであって、
前記端末装置は、
ユーザの操作を受け付ける操作部と、
前記ユーザのIDの情報を含む前記接点情報を生成する生成部と、
を含み、
前記サーバ装置は、
前記端末装置から前記読取装置を介して前記接点情報を受信した場合、前記施設、前記サービスまたは前記人と前記ユーザとの関係において、前記接点情報に基づくポイント値を算出し、前記ポイント値を前記施設、前記サービスまたは前記人と前記ユーザとの友好度として累積し、前記友好度の累積値を算出する友好度算出部と、
前記友好度の累積値が所定値以上になった場合、前記ユーザのIDの情報に関連付ける特典を付与する特典付与部と、
を含む、
システムである。
【0007】
第2の発明において、前記特典は、仮想空間において実行されるゲームに利用することができる。
【0008】
第3の発明において、前記接点情報は、前記ユーザのIDの情報を含むバーコードまたはマトリックス型二次元コードとすることができる。
【0009】
第4の発明において、前記読取装置は、運輸業に利用される乗り物とともに用いられるように設置されており、
前記友好度算出部は、前記接点情報を前記読取装置を介して受信した場合、前記運輸業に係る者と前記ユーザとの関係において、前記接点情報に基づくポイント値を算出し、前記ポイント値を前記運輸業に係る者と前記ユーザとの友好度として累積し、前記友好度の累積値を算出することができる。
【0010】
第5の発明において、前記読取装置は、運輸業に利用される乗り物とともに用いられるように設置されており、
前記友好度算出部は、前記接点情報を前記読取装置を介して受信した場合、前記運輸業の運転手と前記ユーザとの関係において、前記接点情報に基づくポイント値を算出し、前記ポイント値を前記運転手と前記ユーザとの友好度として累積し、前記友好度の累積値を算出することができるものであってもよい。
【0011】
第6の発明において、前記読取装置は、前記施設とともに用いられるように設置されており、
前記友好度算出部は、前記接点情報を前記読取装置を介して受信した場合、前記施設と前記ユーザとの関係、前記接点情報に基づくポイント値を算出し、前記ポイント値を前記施設と前記ユーザとの友好度として累積し、前記友好度の累積値を算出することができるものであってもよい。
【0012】
第7の発明において、前記読取装置は、前記施設とともに用いられるように設置されており、
前記友好度算出部は、前記接点情報を前記読取装置を介して受信した場合、前記施設のスタッフと前記ユーザとの関係において、前記接点情報に基づくポイント値を算出し、前記ポイント値を前記施設のスタッフと前記ユーザとの友好度として累積し、前記友好度の累積値を算出することができるものであってもよい。
【0013】
第8の発明において、前記端末装置は、
前記操作部を介して入力されたゲームのクエスト開始位置と目的地との情報から、前記クエスト開始位置から前記目的地までの経路候補を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された前記経路候補を表示する第1表示部と、
前記操作部を介して選択された前記経路候補を、前記ユーザが通行する経路(以下、通行経路)として決定する決定部と、
前記決定部において決定された前記通行経路の情報を前記サーバ装置に送信する第1通信部と、
を含み、
前記サーバ装置は、
前記通行経路または前記経路候補の仮想空間を生成し、前記仮想空間上においてゲーム媒体に対応するオブジェクトを配置するまたは前記仮想空間上において実行するイベント内容を設定するとともに、前記第1通信部から受信した情報に基づいて前記通行経路において前記ゲームの進行を制御する制御部と、
前記制御部で進行した前記ゲームの情報(以下、ゲーム進行情報)を前記端末装置に送信する第2通信部と、
を含み、
前記端末装置は、前記第2通信部から受信した前記ゲーム進行情報を前記第1表示部に表示する制御を行うことができる。
【0014】
第9の発明において、前記端末装置は、
前記操作部を介して入力された現在位置または乗車予定位置(以下、乗車位置)と降車位置との情報から、前記乗車位置から前記降車位置までの経路候補を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された前記経路候補を表示する第1表示部と、
前記操作部を介して選択された前記経路候補を、前記ユーザが通行する経路(以下、通行経路)として決定する決定部と、
前記決定部において決定された前記通行経路の情報を前記サーバ装置に送信する第1通信部と、
をさらに含み、
前記サーバ装置は、
前記通行経路または前記経路候補に仮想空間を生成し、前記仮想空間上においてゲーム媒体に対応するオブジェクトを配置するまたは前記仮想空間上において実行するイベント内容を設定するとともに、前記第1通信部から受信した情報に基づいて前記通行経路において所定のゲームの進行を制御する制御部と、
前記制御部で進行した前記ゲームの情報(以下、ゲーム進行情報)を前記端末装置に送信する第2通信部と、
を含み、
前記端末装置は、前記第2通信部から受信した前記ゲーム進行情報を前記第1表示部に表示する制御を行うことができるものであってもよい。
【0015】
第10の発明において、前記端末装置は、
前記操作部を介して入力されたゲームのクエスト開始位置と目的地との情報から、前記クエスト開始位置から前記目的地までの経路候補を算出する算出部と、
前記操作部を介して選択された前記経路候補を、前記ユーザが通行する経路(以下、通行経路)として決定する決定部と、
前記通行経路において前記ゲームの進行を制御するゲーム制御部と、
をさらに含み、
前記サーバ装置は、
前記通行経路または前記経路候補に仮想空間を生成し、前記仮想空間上においてゲーム媒体に対応するオブジェクトを配置するまたは前記仮想空間上において実行するイベント内容を設定する制御部と、
前記制御部で決定した情報を前記端末装置に送信する通信部と、
を含み、
前記表示部は、前記算出部によって算出された前記経路候補を表示し、
前記ゲーム制御部は、前記通信部から受信した情報に基づいて前記ゲームを進行させ、前記ゲームの進行に関連する情報を前記表示部に表示する制御を行うことができるものであってもよい。
【0016】
第11の発明において、前記端末装置は、
前記操作部を介して入力された現在位置または乗車予定位置(以下、乗車位置)と降車位置との情報から、前記乗車位置から前記降車位置までの経路候補を算出する算出部と、
前記操作部を介して選択された前記経路候補を、前記ユーザが通行する経路(以下、通行経路)として決定する決定部と、
前記通行経路において所定のゲームの進行を制御するゲーム制御部と、
を含み、
前記サーバ装置は、
前記通行経路または前記経路候補に仮想空間を生成し、前記仮想空間上においてゲーム媒体に対応するオブジェクトを配置するまたは前記仮想空間上において実行するイベント内容を設定する制御部と、
前記制御部で決定した情報を前記端末装置に送信する通信部と、
を含み、
前記表示部は、前記算出部によって算出された前記経路候補を表示し、
前記ゲーム制御部は、前記通信部から受信した情報に基づいて前記ゲームを進行させ、前記ゲームの進行に関連する情報を前記表示部に表示する制御を行うことができるものであってもよい。
【0017】
第12の発明は、サーバ装置と、
前記サーバ装置とネットワークを介して接続される端末装置と、
現実世界に存在する施設、サービスまたは人と接点を持ったことを示す場合に用いる接点情報を読み取る読取装置と、
を備えるシステムにおける前記サーバ装置を所定の手段として機能させるプログラムであって、
前記端末装置は、
ユーザの操作を受け付ける操作部と、
前記ユーザのIDの情報を含む前記接点情報を生成する生成部と、
を含み、
前記サーバ装置を、
前記端末装置から前記読取装置を介して前記接点情報を受信した場合、前記施設、前記サービスまたは前記人と前記ユーザとの関係において、前記接点情報に基づくポイント値を算出し、前記ポイント値を前記施設、前記サービスまたは前記人と前記ユーザとの友好度として累積し、前記友好度の累積値を算出する友好度算出手段、
前記友好度の累積値が所定値以上になった場合、前記ユーザのIDの情報に関連付ける特典を付与する特典付与手段、
として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、現実世界における人との交流を数値化して、その数値を利用することができるシステムおよびプログラムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[実施形態]
本発明の実施形態にかかるシステム(ゲームシステム1およびナビゲーションシステム10)について、
図1〜
図13を参照して説明する。
図1に示すゲームシステム1により、たとえば、サーバ装置2においてゲームが実行される。また、
図1に示すゲームシステム1および
図2に示すナビゲーションシステム10により、たとえば、読取装置5で端末装置3から得た情報を用いて、経路案内装置6において経路案内(ナビゲーション)が実行される。
【0021】
本実施形態で説明されるゲームは、捕獲パートと戦闘パートとを含むゲームである。たとえば、ユーザは、現実世界そのもの(たとえば、普段の生活で使用する経路(通学路、通勤路など))を舞台として、捕獲パートにおいて、ユーザにとって通行したい経路などの実在場所に基づいて設けられた仮想空間上においてオブジェクトとして出現したゲーム媒体(キャラクタ、アイテムなど)を捕獲するゲームを本システムによって行う。そして、戦闘パートにおいて、ユーザは、本システムを用いて、獲得したゲーム媒体(キャラクタ)を操作して仮想空間上の敵キャラクタと戦い、勝利することでアイテムなどの特典を得て、ゲームが進行する。
【0022】
また、ユーザは、獲得したゲーム媒体(キャラクタ、アイテムなど)を育成・強化したり、仮想空間上のフレンドとゲーム媒体(キャラクタ、アイテムなど)を交換したりすることもできる。
【0023】
また、ユーザは、スマートフォンなどの端末装置3に入力した現在位置または乗車予定位置(以下、乗車位置)と目的位置または降車位置との情報から算出された複数の経路候補からユーザによって選択された1つの経路の情報を、タクシーなどに設置された
図2に示すナビゲーションシステム10の読取装置5に読み込ませることにより、運転手に伝えなくても、通行してもらいたい経路(道順を含む)および降車位置を経路案内装置6に示すことができる。また、ユーザは、前記通行経路と平行して設けられた仮想空間上において出現するゲーム媒体(キャラクタ)を、前記通行経路に沿ってタクシーで移動していく最中に獲得することもできる。
【0024】
ここで、ゲーム媒体とは、ゲーム進行のためにユーザによって用いられる電子データの総称であり、たとえば、複数種類のキャラクタ、複数種類のアイテム、および複数種類のカード、仮想通貨などを含む。本実施形態では、ゲーム媒体として、キャラクタ、アイテムを例に説明するが、カード、仮想通貨などにおいても同様の処理が可能であるとともに、キャラクタ、アイテム、カード、および仮想通貨のうち2つ以上が、ゲーム媒体として混在して適用されてもよい。
【0025】
<ゲームシステム1のハードウェア構成について>
図1を参照して、ゲームシステム1を実現するサーバ装置2のハードウェア構成、および、このサーバ装置2とインターネット回線などの通信ネットワーク4を介して互いに通信接続される複数の端末装置3のハードウェア構成について説明する。
【0026】
ゲームシステム1は、サーバ装置2および複数の端末装置3にて構成される。このゲームシステム1において、サーバ装置2と各端末装置3とは所定のタイミングで相互に通信を行い、サーバ装置2から配信されたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいてゲームが進行する。
【0027】
サーバ装置2は、記憶部21にゲームプログラムおよびゲームデータを記憶している。情報処理手段201は、各端末装置3(アカウント)のゲームデータを管理する。サーバ装置2と端末装置3とは通信ネットワーク4を介して互いに通信を行う。
【0028】
端末装置3は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行(プレイ)するために、端末装置3を介してサーバ装置2の記憶部21に記憶されたゲームプログラムおよびゲームデータを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。また、アップデート用のゲームプログラムおよびゲームデータを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。
【0029】
端末装置3は、インストールしたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいて、サーバ装置2にて行ったゲーム進行の情報をサーバ装置2から受信し、これらのゲーム進行に伴うゲーム演出(ゲーム画像、音声)を液晶画面(表示部)330およびスピーカ340などに出力する。
【0030】
なお、各端末装置3および各ユーザには、それぞれ異なるアカウント情報(固有の識別情報)が付与される。そして、アカウント情報ごとにID(識別符号)が付与される。
【0031】
サーバ装置2は、各ユーザのアカウント情報を管理し、各アカウントのゲーム進行状況に関するデータなどを端末装置3から受信して記憶部21に記憶する。
【0032】
たとえば、端末装置3は、ユーザによってゲームを開始する操作が行われたとき、各端末装置3が通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信を行い、この端末装置3からアカウント情報が送信される。サーバ装置2は、送信されたアカウント情報に基づいて所定の認証を行い、端末装置3にゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)を送信する。
【0033】
端末装置3は、このアカウントのゲーム進行状況に関するデータなど受信して、サーバ装置2と連携しつつ、端末装置3にてタッチパッド350を介してユーザによるゲーム進行に関する操作を受け付ける。また、端末装置3は、ゲームの開始時のみならず、ゲーム進行の所定のタイミング(アイテム消費またはゲーム課題クリアなどのデータ更新時)でサーバ装置2にゲーム進行状況に関するデータを送信する。
【0034】
・サーバ装置2のハードウェア構成
サーバ装置2は、制御部20、記憶部21、および、ネットワークインターフェース22を備える。
【0035】
記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス200を介してサーバ装置2の制御部20に接続される。
【0036】
制御部20は、サーバ装置2の動作を制御する。
【0037】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)で構成される。
【0038】
記憶部21には、たとえば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータ(アカウントのゲーム進行状況に関する情報を含む)、本発明のゲームシステム1を実現するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。
【0039】
前記データの例としては、仮想空間上に配置するゲーム媒体(キャラクタ、アイテムなど)を選択するための抽選に使用されるゲーム媒体抽選テーブルT1、ユーザに関するデータを管理するためのユーザ管理テーブルT2、ユーザ同士の友達関係を管理するためのフレンド管理テーブルT3、現実世界の地図情報T4、タクシー乗車に関する友好度(乗車回数、乗車距離、利用金額、ユーザ評価などに基づいて後述の付与ポイント情報テーブルT6から算出されるパラメータ)をユーザIDごとに管理するための友好度管理テーブルT5、タクシー乗車に関する友好度を算出するためのポイント(利用回数、乗車距離、利用金額、運転手からのユーザ評価、ユーザからの運転手評価などに基づいてあらかじめ設定された値)を付与する条件の情報が格納されている付与ポイント情報テーブルT6、得られた友好度の蓄積値に応じて付与される特典の情報が格納されている特典情報テーブルT7などが挙げられる。
【0040】
なお、前記友好度を高めるということは、タクシー運転手と乗客(ユーザ)との接触回数が多くなることを示すので、タクシー運転手と乗客とのコミュニケーションが多くなりやすい。なお、タクシー運転手と乗客とのコミュニケーションが多くなれば、現実世界での友好度が高まるのは必然であり、タクシー運転手が他の乗客(他のユーザ)からどの位置においてゲーム媒体が出現していたかを聞いていた場合、乗客(ユーザ)は乗車後にゲーム媒体の出現位置のヒントを聞ける可能性が高まる。また、タクシー会社としては、このようなゲームに関するコミュニケーションが多くなることで、乗客のタクシー利用を促進することができる。
【0041】
ネットワークインターフェース22は、通信ネットワーク4に接続され、サーバ装置2と各端末装置3との間でインターネット通信によって送受信する。
【0042】
・端末装置3のハードウェア構成
端末装置3には、液晶画面330、スピーカ340およびタッチパッド350が内蔵される。この端末装置3において、記憶媒体などから読み込んだゲームプログラムおよびデータに基づいてゲームが進行する。また、端末装置3は、他端末装置3およびサーバ装置2との間で、インターネットなどの通信ネットワーク4あるいは近距離無線通信装置を介して互いにデータ通信をすることができる。
【0043】
端末装置3は、制御部30、記憶部31、ネットワークインターフェース32、グラフィック処理部33、オーディオ処理部34、操作部35、および画像処理部36を備える。
【0044】
記憶部31、ネットワークインターフェース32、グラフィック処理部33、オーディオ処理部34、および操作部35は、バス300を介して、制御部30に接続される。
【0045】
制御部30は、端末装置3の動作を制御する。
【0046】
記憶部31は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。記憶部31には、たとえば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。また、記憶部31には、他端末装置3に送信するアカウント情報、フレンドに関する情報ならびに他端末装置3から受信した他のアカウント情報などが記憶される。
【0047】
ネットワークインターフェース32は、通信ネットワーク4に接続され、サーバ装置2と各端末装置3との間で、または端末装置3同士でデータをインターネット通信によって送受信する。
【0048】
グラフィック処理部33は、制御部30の指示に従って仮想空間および各キャラクタなどを含むゲーム画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部33にて動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面として液晶画面330に表示される。
【0049】
オーディオ処理部34は、制御部30の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部34には、スピーカ340が接続される。ゲーム音声は、スピーカ340から外部へと出力される。
【0050】
操作部35は、端末装置3に付属(内蔵)するタッチパッド350と接続され、操作入力に関するデータを送受信することが可能である。ユーザは、タッチパッド350に設けられたボタン等の操作子(図示略)を操作することにより、端末装置3へ操作信号を入力する。
【0051】
画像処理部36は、端末装置3に付属(内蔵)するカメラ360と接続され、カメラ360によって撮影された周囲環境を画像化し、拡張現実技術に利用される周囲環境情報となる画像データを生成する。
【0052】
<ゲームシステム1の各制御部の機能的構成について>
図1を参照して、ゲームシステム1を実現するサーバ装置2の制御部20および端末装置3の制御部30の機能的構成について説明する。
【0053】
・サーバ装置2の制御部20の機能的構成
サーバ装置2の制御部20は、所定のゲームプログラムを実行することにより、情報処理手段201、抽選手段202、およびゲーム制御手段203として機能する。
【0054】
情報処理手段201は、ゲーム進行に必要なデータを各端末装置3との間で送受信する。また、情報処理手段201は、端末装置3から送信されるアカウント情報を用いて、
アカウント情報の認証を行う。
【0055】
情報処理手段201が各端末装置3から受信する情報は、たとえば、ユーザまたは端末装置3のアカウント情報、位置情報(GPS情報など)、端末装置3の向きの情報(たとえば、端末装置3の上端部がどの方角を向いているか)、周囲環境情報(天気、時間などの情報)、経路候補要求信号などの操作信号、およびゲームに関する情報を含む。
【0056】
情報処理手段201は、地図情報などゲームに関する情報、および、ユーザに付与するべく抽選手段202が選択したキャラクタに関する情報(キャラクタ名・画像およびそのランク)、または、アイテムに関する情報(アイテム名・画像およびそのランク)を端末装置3へ送信する。なお、各端末装置3から送信される各情報は、情報処理手段201を介して各手段に送信されるが、以下では、説明の便宜上、この点の記載を省略することがある。
【0057】
抽選手段202は、端末装置3から情報処理手段201を介して仮想空間生成要求信号を受け付けた場合、抽選を行って記憶部21に記憶されたゲーム媒体抽選テーブルT1の中から、ゲーム媒体を1つ以上無作為に選択する。たとえば、抽選手段202は、キャラクタ、アイテムなどのゲーム媒体の中から複数種類を無作為に選択し、選択されたゲーム媒体に関する情報(ゲーム媒体に対応するオブジェクトのデータ含む)を記憶部21から読み出し、ユーザにそのゲーム媒体を付与すべくユーザ情報とゲーム媒体とを関連付ける。この選択されたゲーム媒体に関する情報は、通信手段304を介して端末装置3へ送信される。
【0058】
ゲーム制御手段203は、端末装置3から情報処理手段201が受信した、仮想空間生成要求信号、複数の経路候補の情報、ゲームに関する情報、位置情報、周囲環境情報、および端末装置3の向きの情報など、ならびに、記憶部31から読み出したゲームデータ(ゲーム媒体に対応するオブジェクトおよびテクスチャなどのデータ)および地図情報T4、に基づいて、二次元または三次元の仮想空間を生成する。さらに、ゲーム制御手段203は、仮想空間生成要求信号の受信を契機として抽選手段202によって選択された、仮想空間にキャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタ、または、アイテムなどのゲーム媒体を配置する。
【0059】
たとえば、ゲーム制御手段203は、抽選手段202によって複数選択された、キャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタ、または、アイテムなどのゲーム媒体のオブジェクトを、
図7に示した仮想空間(仮想の地
図104)の▲の位置(位置160〜164)のそれぞれに無作為に配置する。このとき、情報処理手段201は、仮想空間に配置されたキャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタ、またはアイテムなどの位置情報(以下、ゲーム媒体位置情報)、ゲーム媒体に対応するオブジェクトのデータなどを、各情報とともに情報処理手段201を介して端末装置3に送信する。
【0060】
また、ゲーム制御手段203は、端末装置3から受信したタッチパッド350への操作信号、およびゲームの進行状況に応じて、仮想空間における端末装置3に対応するプレイヤキャラクタの行動、および、敵キャラクタの行動を制御する。
【0061】
ゲーム制御手段203は、これらの仮想空間、および、キャラクタまたはアイテムなどをゲーム画面として端末装置3における液晶画面330に表示するための情報を生成し、これらの情報を情報処理手段201を介して端末装置3に送信する。
【0062】
友好度算出手段204は、後述の読取装置5から受信したタクシー会社IDおよび運転手IDの情報と、後述の読取装置5から受信した乗客の端末装置3のユーザの情報(読取装置5に接点情報を提供した端末装置3のユーザの情報)と、友好度管理テーブルT5および付与ポイント情報テーブルT6とに基づいて、タクシー会社ごとまたはタクシー運転手ごとに友好度を算出する。そして、算出した友好度の情報をユーザIDに対応付けて、記憶部21内の友好度管理テーブルT5を更新する。
【0063】
ここで、接点情報とは、ユーザのIDの情報を含み、現実世界に存在する施設、サービスまたは人と接点を持ったことを示すための情報であり、読取装置5によって読み取ることができる(受信することができる)情報である。この接点情報としては、たとえば、バーコード、マトリックス型二次元コード、または、非接触通信技術を用いてやり取りされる情報(たとえば、非接触型ICカード内に格納される情報、または、近距離無線通信でやり取りされる端末装置3に係る情報)などを含むものであってもよい。以下では、接点情報の一例であるマトリックス型二次元コードを用いて、説明する。
【0064】
なお、付与ポイント情報テーブルT6は、乗車回数、乗車距離、利用金額、運転手からのユーザ評価、ユーザからの運転手評価などのうち少なくとも1つに対して付与されるポイントがあらかじめ設定されているテーブルである。たとえば、乗車回数が多くなればなるほど、乗車距離が長くなればなるほど、利用金額が高くなればなるほど、または、運転手からのユーザ評価、ユーザからの運転手評価が高ければ高いほど、大きいポイントが付与される。
【0065】
また、特典付与手段205は、友好度管理テーブルT5におけるユーザIDに関連付けられた友好度の蓄積値が所定値以上になったと判定した場合、そのユーザIDに対応するプレイヤキャラクタまたは端末装置3に対して、特典情報テーブルT7に格納されている特典の情報の中からいずれかの特典を選択し、そのユーザIDに関連付けて付与する。
【0066】
たとえば、特典付与手段205は、(1)そのユーザIDに対応する端末装置3にタクシー乗車に関するクーポン券の付与(サーバ装置2からクーポン券の情報を端末装置3に送信)、(2)そのユーザIDに対応する端末装置3にタクシー乗車料金に関する割引の実施(たとえば、割引情報を含むマトリックス型二次元コードをサーバ装置2から端末装置3に送信し、端末装置3で表示して読取装置5で読み込むことによって割引を実施)、(3)そのユーザIDに対応するプレイヤキャラクタにアイテムなどを付与、(4)ゲーム中の仮想空間の経路上にユーザにとって有益なオブジェクト(たとえば、レアキャラクタまたはレアアイテムなど)を配置、または、(5)ゲーム中の仮想空間の経路上にユーザにとって有益なイベントを発生させる、などの特典を付与する。なお、このような特典は、情報を端末装置3において表示後、ユーザが端末装置3の操作によって選択できるものであってもよいし、特典付与手段205が自動的に抽選で選択するものであってもよい。
【0067】
・端末装置3の制御部30の機能的構成
端末装置3の制御部30は、端末装置3に挿入された記憶媒体または端末装置3の記憶部31にダウンロード(インストール)されているゲームプログラムを実行することで、経路候補要求手段301、算出手段302、決定手段303、通信手段304、および情報処理手段305として機能する。
【0068】
経路候補要求手段301は、ユーザの操作に基づいて、地図情報から乗車位置(ゲーム中のクエスト(ユーザのプレイヤキャラクタに与えられた任務またはユーザ自身が設定した目的)の開始位置の例)から降車位置(ゲーム中のクエストの終了位置(目的地)の例)までの経路候補を複数算出するための経路候補要求を行う。具体的には、たとえば、経路候補要求手段301は、ユーザによる操作があった場合、経路候補要求信号を生成し、算出手段302、通信手段304、および情報処理手段305に送信する。この経路候補要求信号とは、算出手段302に複数の経路候補の算出を実行させる契機となる信号である。
【0069】
算出手段302は、経路候補要求信号を受信した場合には、地図情報における乗車位置から降車位置までの経路候補を複数算出し、算出した経路候補の情報を決定手段303、通信手段304、および情報処理手段305に送信する。
【0070】
決定手段303は、複数の経路候補情報のうちいずれかを選択する操作があったか否か、および、複数の経路候補情報のうちいずれかを選択する操作があった場合にどの経路候補情報を選択する操作があったか判定する。
【0071】
また、決定手段303は、複数の経路候補情報のうちユーザの操作によって経路候補情報が選択された場合、この選択された経路候補情報をユーザが通行を希望する経路の情報(通行経路の情報)として、情報処理手段305に送信する。
【0072】
通信手段304は、たとえば、算出手段302から算出した複数の経路候補の情報を受信した場合、仮想空間生成要求信号および受信した複数の経路候補の情報をサーバ装置2に送信する。また、通信手段304は、たとえば、ユーザまたは端末装置3のアカウント情報、位置情報(GPS情報など)、端末装置3の向きの情報、周囲環境情報、各操作信号、およびゲームに関する情報を必要に応じてサーバ装置2に送信する。
【0073】
情報処理手段305は、仮想空間に配置されたキャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタ、またはアイテムなどのゲーム媒体位置情報、ゲーム媒体に対応するオブジェクトのデータなど、各種の情報をサーバ装置2から受信した場合、受信した各情報を記憶部31に記憶させる。
【0074】
また、情報処理手段305は、経路候補要求信号などの各種の要求信号を算出手段302、通信手段304、および情報処理手段305に送信するためのボタンアイコン、選択された経路候補情報などの各種の情報を通信手段304、および情報処理手段305に送信するためのボタンアイコンなどのユーザインターフェイスを液晶画面330に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部33がユーザインターフェイスの画像を描画する。
【0075】
たとえば、描画されるユーザインターフェイスの画像は、
図5に示した画面が挙げられる。具体的に説明すると、
図5は、ゲーム画面に表示された地図情報においてアイコン150(A)またはアイコン151(B)をタッチすることによって2つの経路候補A、Bのうちいずれの経路(ルート)を通行するかを決定するための画面を示している。
【0076】
また、情報処理手段305は、グラフィック処理部33に命令して、サーバ装置2から受信した情報に従って、キャラクタまたはアイテムなどのオブジェクト(画像)を描画させ、この描画したオブジェクト(画像)をカメラ360によって撮像して得た画面上に重ねた状態となるように合成し(いわゆるAR)、必要に応じて、この合成画像を液晶画面330に表示させる。
【0077】
また、情報処理手段305は、算出手段302において複数の経路候補が算出された場合、算出された複数の経路候補の情報を算出手段302から受信して、液晶画面330に表示される地図情報上に合成する。たとえば、ここで合成して得た画像は、
図5に示した画面が挙げられる。
【0078】
また、情報処理手段305は、決定手段303において複数の経路候補のうちいずれの経路(ルート)を通行するかが決定された場合、決定された経路を通行経路として通行経路情報を生成し、生成した通行経路情報をバーコードまたはマトリックス型二次元コードに変換するコードの生成部として機能し、液晶画面330に表示させる。なお、バーコードまたはマトリックス型二次元コードは、情報処理手段305により、記憶部31に記憶させ、読取装置5に読み取らせる際に記憶部31から読み出して使用することができるようにしておいてもよい。
【0079】
また、情報処理手段305は、記憶部31に、仮想空間に配置されたキャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタ、またはアイテムなどのゲーム媒体位置情報が記憶されている場合、端末装置3の位置情報とゲーム媒体位置情報とを比較して所定距離以内となった場合、ゲーム媒体の位置を液晶画面330の地図情報上に表示する制御を行う。
【0080】
たとえば、情報処理手段305は、端末装置3の位置情報とゲーム媒体位置情報との距離が所定距離以内になっていると判定した場合、
図7に示した仮想空間における▲の位置情報(たとえば、位置160の情報)を、
図8に示したように、液晶画面330の地図情報上に表示する制御を行う。
【0081】
<ナビゲーションシステム10のハードウェア構成について>
図2を参照して、ナビゲーションシステム10を実現する読取装置5のハードウェア構成、および、この読取装置5とインターネット回線などの通信ネットワーク4を介して互いに通信接続される経路案内装置6のハードウェア構成について説明する。
【0082】
ナビゲーションシステム10は、サーバ装置2、読取装置5および経路案内装置6にて構成される。このゲームシステム1において、サーバ装置2と読取装置5と経路案内装置6とは所定のタイミングで相互に通信を行い、経路案内(ナビゲーション)を実行する。
【0083】
経路案内装置6は、たとえば、タクシー車内の運転座席に着席した運転手から見える位置に設置されており、記憶部61に地図情報を記憶している。サーバ装置2および読取装置5と経路案内装置6とは通信ネットワーク4を介して互いに通信を行う。
【0084】
読取装置5は、運輸業に利用される乗り物に固定または可搬状態で設置されており、経路案内装置6において経路案内を実行するために、読取装置5のカメラ540を介して端末装置3の液晶画面330に表示されたマトリックス型二次元コード(通行経路情報を含む)を読み取る。読取装置5は、読み取ったマトリックス型二次元コードの他、必要な情報を経路案内装置6に送信する。また、読取装置5は、読み取ったマトリックス型二次元コードの情報を経路案内装置6に送信する場合、後述するタクシー会社IDおよび運転手IDの情報に、マトリックス型二次元コードの情報を提供した端末装置3のユーザの情報を関連付けて、サーバ装置2に送信する。
【0085】
経路案内装置6は、マトリックス型二次元コードおよびその他の情報を端末装置3から受信して記憶部21に記憶する。
【0086】
すなわち、たとえば、ユーザによって端末装置3の液晶画面330に表示されたマトリックス型二次元コードを読取装置5に読み取らせる操作が行われたとき、読取装置5が通信ネットワーク4を介して経路案内装置6と通信を行い、読取装置5からマトリックス型二次元コードのデータが送信される。経路案内装置6は、送信されたマトリックス型二次元コードのデータに基づいて通行経路情報を再生し、経路案内を実行するために、液晶画面630において地図情報上に表示する経路案内情報を生成する。
【0087】
・読取装置5のハードウェア構成
読取装置5には、照明用LED530およびカメラ540が内蔵される。
【0088】
読取装置5は、制御部50、記憶部51、ネットワークインターフェース52、スイッチ部53、およびマトリックス型二次元コードデータ抽出部54を備える。
【0089】
記憶部51およびネットワークインターフェース52は、バス500を介して読取装置5の制御部50に接続される。
【0090】
制御部50は、読取装置5の動作を制御する。
【0091】
記憶部51は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。記憶部51には、たとえば、読み取ったマトリックス型二次元コードのデータ、ナビゲーションシステム10を搭載しているタクシー車両の会社の個別ID(タクシー会社ID)、このタクシー車両を運転する運転手の個別ID(運転手ID)などが記憶される。
【0092】
ネットワークインターフェース52は、通信ネットワーク4に接続され、読取装置5と経路案内装置6との間で、直接通信またはインターネット通信によって送受信する。
【0093】
スイッチ部53は、マトリックス型二次元コード読み取りのための照明用LEDを点灯するためのスイッチであり、ユーザの操作によって電源をオン状態にすることができ、マトリックス型二次元コード読み取りから所定時間経過後、または、電源がオン状態になってから所定時間経過後に自動で電源がオフ状態になる。
【0094】
マトリックス型二次元コードデータ抽出部54は、マトリックス型二次元コードを画像データとして読み取るためのカメラ540に接続されており、カメラ540により読み取った画像データからマトリックス型二次元コードのデータを抽出し、抽出したマトリックス型二次元コードのデータを記憶部51に記憶させるとともに、経路案内装置6に送信する。
【0095】
・経路案内装置6のハードウェア構成
経路案内装置6には、液晶画面630、スピーカ640およびタッチパッド650が内蔵される。この経路案内装置6において、送信されたマトリックス型二次元コードに基づいて経路案内情報を生成し、液晶画面630における経路案内(ナビゲーション)に用いる。
【0096】
経路案内装置6は、制御部60、記憶部61、ネットワークインターフェース62、グラフィック処理部63、オーディオ処理部64、操作部65、および画像処理部66を備える。
【0097】
記憶部61、ネットワークインターフェース62、グラフィック処理部63、オーディオ処理部64、および操作部65は、バス600を介して、制御部60に接続される。
【0098】
制御部60は、経路案内装置6の動作を制御する。
【0099】
記憶部61は、主にHDD、RAMおよびROMで構成される。記憶部61には、たとえば、経路案内を実行するためのプログラムおよびデータ(地図情報含む)が記憶される。
【0100】
ネットワークインターフェース62は、通信ネットワーク4に接続され、読取装置5と経路案内装置6との間で、直接通信またはインターネット通信によって送受信する。
【0101】
グラフィック処理部63は、制御部60の指示に従って地図情報および経路案内に関する画像を描画する。グラフィック処理部63にて描画された画像は、経路案内画面として液晶画面630に表示される。
【0102】
オーディオ処理部64は、制御部60の指示に従って経路案内に関するデジタルの音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部64には、スピーカ640が接続される。音声は、スピーカ640から外部へと出力される。
【0103】
操作部65は、経路案内装置6に付属(内蔵)するタッチパッド650と接続され、操作入力に関するデータを送受信することが可能である。ユーザは、タッチパッド650に設けられたボタン等の操作子(図示略)を操作することにより、経路案内装置6へ操作信号を入力する。
【0104】
<ナビゲーションシステム10の各制御部の機能的構成について>
・読取装置5の制御部50の機能的構成
読取装置5の制御部50は、所定のプログラムを実行することにより、通信手段501として機能する。
【0105】
通信手段501は、端末装置3から読み取ったマトリックス型二次元コードのデータを経路案内装置6に送信する。また、このとき、通信手段501は、記憶部51内のナビゲーションシステム10を搭載しているタクシー車両の会社の個別ID(タクシー会社ID)、および、このタクシー車両を運転する運転手の個別ID(運転手ID)などの情報を、サーバ装置2に送信する。
【0106】
・経路案内装置6の制御部60の機能的構成
経路案内装置6の制御部60は、記憶部61にダウンロード(インストール)されているプログラムを実行することで、経路案内手段601、および通信手段602として機能する。
【0107】
経路案内手段601は、マトリックス型二次元コードのデータを受信した場合、送信されたマトリックス型二次元コードに基づいて通行経路情報を再生し、経路案内を実行するために、液晶画面630において記憶部61に記憶されている地図情報に合成して経路案内情報を生成する。また、経路案内手段601は、生成した経路案内情報に基づいて、液晶画面630において経路案内を実行する。このとき、経路案内手段601は、オーディオ処理部64に、経路案内に関するデジタルの音声を再生および合成させた音声によっても経路案内を実行する。
【0108】
通信手段602は、たとえば、読取装置5からマトリックス型二次元コードのデータおよび各種情報を受信する。
【0109】
<通行経路生成処理について>
以下、
図10を参照して、本発明のシステムのうちゲームシステム1における通行経路生成処理について説明する。
【0110】
まず、ユーザの操作に基づいて端末装置3の経路候補要求手段301から経路候補要求信号が送信され、算出手段302が経路候補要求信号を受信する(ステップS1)。
【0111】
次に、経路候補要求信号を受信した算出手段302は、複数の経路候補を算出し、算出した複数の経路候補の情報を通信手段304を介してサーバ装置2に送信するとともに、情報処理手段305に送信する(ステップS2)。
【0112】
具体的に説明すると、サーバ装置2から情報を受信して端末装置3の液晶画面330に表示した
図3のゲーム画面100において、行き先として地図情報101上の位置130付近をユーザがタッチした場合、
図4の画面に移行するとともに、算出手段302が経路候補を複数算出する。そして、算出した複数の経路候補の情報は、算出手段302から通信手段304および情報処理手段305に送信される。算出手段302から算出した複数の経路候補の情報を受信した通信手段304は、仮想空間生成要求信号および受信した複数の経路候補の情報をサーバ装置2に送信する。
【0113】
なお、
図3は、アイコン110内に記載されているとおり、ゲーム画面100に表示された地図情報101において行き先(到着したい位置または降車位置)に対応する箇所をタッチすることによって経路候補の表示を要求するための経路候補要求画面を示している。ここで、
図3〜
図9のゲーム画面において、端末装置3の現在位置は、アイコン120によって示している。また、
図4は、タッチした箇所130を行き先としてのアイコン131として表示したゲーム画面100を示している。
【0114】
続いて、算出された複数の経路候補の情報を算出手段302から受信した情報処理手段305は、地図情報101上に複数の経路候補の情報を合成して、液晶画面330に表示する(ステップS3)。具体的に説明すると、たとえば、算出手段302により2つの経路候補A、Bが算出された場合、
図4の画面の状態から、地図情報101上に操作アイコン150、151とともに経路候補140(経路候補A)、経路候補141(経路候補B)が地図情報101上に表示された
図5の画面に移行する。ここで、操作アイコン150、151は、経路を選択操作するためのアイコンである。
【0115】
なお、
図5は、アイコン111内に記載されているとおり、ゲーム画面100に表示された地図情報101において、操作アイコン150、151を用いて経路候補A、Bのうちいずれを選択するかについて決定するための決定画面を示している。
【0116】
次に、決定手段303は、ユーザによって操作アイコン150または操作アイコン151の選択操作があったか否か判定する(ステップS4)。決定手段303により、操作アイコン150、151いずれも操作がされていないと判定された場合(ステップS4:NO)、ステップS4を繰り返す。一方、決定手段303により、操作アイコン150、151のいずれかの操作があったと判定された場合(ステップS4:YES)、決定手段303は、操作された操作アイコンが操作アイコン150か否か判定する(ステップS5)。
【0117】
決定手段303により、操作された操作アイコンが操作アイコン150であると判定された場合(ステップS5:YES)、決定手段303は、選択された操作アイコン150に対応する経路候補Aの情報をユーザが通行を希望する経路の情報(通行経路の情報)として選択決定されたとして、通行経路の情報を情報処理手段305に送信する(ステップS6)。
【0118】
続いて、通行経路の情報を受信した情報処理手段305は、
図6に示したように、地図情報101から、経路候補140のみの表示を残して、アイコン111、操作アイコン150、151、経路候補141の表示を削除する(ステップS7)。そして、本発明の通行経路生成処理は終了する。
【0119】
一方、決定手段303により、操作された操作アイコンが操作アイコン150であると判定されなかった場合(ステップS5:NO)、決定手段303は、選択された操作アイコン151に対応する経路候補Bの情報をユーザが通行を希望する経路の情報(通行経路の情報)として選択決定されたとして、通行経路の情報を情報処理手段305に送信する(ステップS8)。
【0120】
続いて、通行経路の情報を受信した情報処理手段305は、地図情報101から、経路候補141のみの表示を残して、アイコン111、操作アイコン150、151、経路候補140の表示を削除する(ステップS9)。そして、本発明の通行経路生成処理は終了する。
【0121】
<仮想空間生成処理について>
次に、
図11を参照して、本発明のシステムのうちゲームシステム1における仮想空間生成処理について説明する。
【0122】
図11は、本発明のシステムのうちゲームシステム1における仮想空間生成処理を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて、各ユーザの端末装置3に対する操作に基づいて、仮想空間生成処理がサーバ装置2で実行される場合を説明する。
【0123】
まず、ユーザの操作に基づいて端末装置3から、仮想空間生成要求信号、複数の経路候補の情報、ゲームに関する情報、位置情報、周囲環境情報、および端末装置3の向きの情報などが送信され、サーバ装置2の情報処理手段201が仮想空間生成要求信号、複数の経路候補の情報、ゲームに関する情報、位置情報、周囲環境情報、および端末装置3の向きの情報などを受信する(ステップS11)。
【0124】
次に、ゲーム制御手段203は、端末装置3から受信した複数の経路候補の情報、ゲームに関する情報、位置情報、周囲環境情報、および端末装置3の向きの情報などと、記憶部31から読み出したゲームデータ(ゲーム媒体に対応するオブジェクトおよびテクスチャなどのデータ)および地図情報T4とに基づいて、二次元または三次元の仮想空間を生成する(ステップS12)。
【0125】
具体的には、たとえば、ゲーム制御手段203は、
図7に示したように、地図情報T4において端末装置3から受信した位置情報に対応する箇所の地図情報を用いて、端末装置3の液晶画面330に表示されている地図に関する情報と同じ状態の仮想の地
図104(仮想空間)の情報を生成する。
【0126】
続いて、抽選手段202は、ゲーム媒体抽選テーブルT1を用いて、仮想空間に配置するゲーム媒体を選択する抽選を行う(ステップS13)。たとえば、抽選手段202によるゲーム媒体の抽選は、どの種類のゲーム媒体がいくつずつ選択されるか、あらかじめ設定されている。
【0127】
続いて、ゲーム制御手段203は、抽選手段202によって選択されたゲーム媒体を仮想空間に配置する(ステップS14)。
【0128】
具体的には、たとえば、ゲーム制御手段203は、
図7に示したように、抽選手段202によって複数選択された、5つのキャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタ、または、アイテムなどのゲーム媒体を、
図7に示した仮想空間の▲の位置(位置160〜164)のそれぞれに配置する。
【0129】
続いて、情報処理手段201は、地
図104の情報、地
図104に配置された各ゲーム媒体の位置情報(以下、ゲーム媒体位置情報)を各ゲーム媒体の各種情報とともに情報処理手段201を介して端末装置3に送信する(ステップS15)。そして、本発明の通行経路生成処理は終了する。
【0130】
<ゲーム媒体表示処理について>
次に、
図12を参照して、本発明のシステムのうちゲームシステム1におけるゲーム媒体表示処理について説明する。
【0131】
図12は、本発明のシステムのうちゲームシステム1におけるゲーム媒体表示処理を示すフローチャートである。このフローチャートを用いて、各ユーザの端末装置3に対する操作に基づいて、ゲーム媒体表示処理が端末装置3で実行される場合を説明する。
【0132】
まず、端末装置3は、サーバ装置2において仮想空間の生成があった場合、サーバ装置2から、仮想空間の情報、仮想空間に配置されたゲーム媒体の位置情報(以下、ゲーム媒体位置情報)を各ゲーム媒体の各種情報とともに受信する(ステップS21)。
【0133】
具体的には、たとえば、端末装置3は、サーバ装置2において仮想の地
図104の生成があった場合、サーバ装置2から、地
図104の情報、地
図104に配置されたキャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタ、またはアイテムなどのゲーム媒体の位置情報(以下、ゲーム媒体位置情報)を、これら配置されたキャラクタなどの各種情報とともに受信し、記憶部31に記憶する(ステップS22)。
【0134】
次に、情報処理手段305は、仮想空間に配置されたキャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタ、またはアイテムなどのゲーム媒体の配置位置に対して、端末装置3の位置が所定距離以内になっているか否か判定する(ステップS23)。
【0135】
具体的には、情報処理手段305は、受信した地
図104の情報と、仮想空間に配置されたキャラクタ(プレイヤキャラクタ)あるいは敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタ、またはアイテムなどのゲーム媒体の位置情報と、端末装置3の位置情報(GPS情報など)とに基づいて、ゲーム媒体の配置位置と端末装置3の位置との距離を算出し、算出した距離が所定距離以内になっているか否かによって判定する。情報処理手段305により、算出した距離が所定距離以内になっていると判定されなかった場合(ステップS23:NO)、ステップS23を繰り返す。
【0136】
一方、情報処理手段305により、算出した距離が所定距離以内になっていると判定された場合(ステップS23:YES)、情報処理手段305は、ゲーム媒体の位置を液晶画面330の地図情報上に表示する(ステップS24)。
【0137】
具体的には、たとえば、ゲーム媒体の配置位置160と端末装置3の位置120との距離が、所定距離以内(たとえば、ゲーム媒体の配置位置160の中心から半径10m以内)になっている場合、
図8に示したように、ゲーム媒体の配置位置160が液晶画面330の地図情報上に表示される。これに対して、
図9に示したように、ゲーム媒体の配置位置160と端末装置3の位置120との距離が、所定距離以内になっていない場合、ゲーム媒体の配置位置160は液晶画面330の地図情報101上に表示されない。
【0138】
続いて、情報処理手段305は、端末装置3の向きの情報に基づいて、液晶画面330の地図情報101上に表示されたゲーム媒体の配置位置160に対応する現実世界の位置が、端末装置3のカメラ360によって撮像されている状態となっているか否か判定する(ステップS25)。情報処理手段305により、端末装置3のカメラ360によってゲーム媒体の配置位置160に対応する現実世界の位置が撮像されている状態と判定されなかった場合(ステップS25:NO)、ステップS25を繰り返す。
【0139】
情報処理手段305により、端末装置3のカメラ360によってゲーム媒体の配置位置160に対応する現実世界の位置が撮像されている状態と判定された場合(ステップS25:YES)、情報処理手段305は、グラフィック処理部33に命令して、サーバ装置2から受信した情報および端末装置3から得た周囲環境情報に基づいて、キャラクタまたはアイテムなどの画像を描画させ、この描画した画像をカメラ360で撮像して液晶画面330に映し出した画面上に重ねた状態となるように拡張現実技術を用いて合成して、液晶画面330に表示させる(ステップS26)。
【0140】
そして、本発明のゲーム媒体表示処理は終了するが、ゲーム媒体が液晶画面330上に表示されているうちに、ユーザの端末装置3の操作によって、ゲーム媒体を獲得することができる。
【0141】
<経路案内処理について>
次に、本発明のシステムのうちナビゲーションシステム10における経路案内処理について説明する。
【0142】
経路案内装置6の経路案内手段601は、端末装置3の液晶画面330に表示されたマトリックス型二次元コードを読取装置5のカメラで撮像して得たマトリックス型二次元コードの情報に基づいて通行経路情報を再生し、経路案内を実行するために、液晶画面630において記憶部61に記憶されている地図情報に合成して経路案内情報を生成する。具体的には、たとえば、
図9の画面と同様の画面の情報を生成する。このとき、位置120と同様のマーカーは、経路案内装置6の位置情報(経路案内装置6のGPS情報などに基づく位置情報)を示していることになる。
【0143】
経路案内手段601は、生成した画面(たとえば
図9の画面と同様の画面)を液晶画面630に表示する制御を行うとともに、生成した経路案内情報に基づいて目的地に到着するまで経路案内(ナビゲーション)を行う。このとき、経路案内手段601は、オーディオ処理部64に、経路案内に関するデジタルの音声を再生および合成させた音声によっても経路案内を実行する。そして、本発明の経路案内処理は終了する。
【0144】
<友好度算出および特典付与の処理について>
次に、本発明のシステムのうちナビゲーションシステム10における友好度算出および特典付与の処理について説明する。
【0145】
まず、サーバ装置2の友好度算出手段204は、端末装置3からマトリックス型二次元コードを読み取った読取装置5からタクシー会社IDおよび運転手IDの情報を受信したか否か判定する(ステップS31)。友好度算出手段204は、タクシー会社IDおよび運転手IDの情報を受信したと判定しなかった場合(ステップS31:NO)、ステップS31を繰り返す。
【0146】
一方、友好度算出手段204は、タクシー会社IDおよび運転手IDの情報を受信したと判定した場合(ステップS31:YES)、記憶部21から付与ポイント情報テーブルT6を読み出し、付与ポイント情報テーブルT6に格納されているポイント(乗車回数、乗車距離、利用金額、運転手からのユーザ評価、ユーザからの運転手評価に基づいてあらかじめ設定された値)を付与する条件の情報のうちから、付与するポイントを選択し決定する(ステップS32)。
【0147】
なお、ポイントを付与する条件の例としては、以下のようなものが挙げられる。たとえば、乗車した車両が属するタクシー会社への乗車回数が1回目は1ポイント、2回目は2ポイント、と乗車すればするほど、付与されるポイント値が上昇する。また、その乗車したタクシーの運転手が前回乗車時の運転手だった場合、付与されるポイントを1ポイント加算する。また、乗車距離が3km以上だと1ポイント加算、5km以上だと2ポイント加算、と乗車距離が長くなればなるほど、付与されるポイント値が上昇する。また、利用金額が一度の乗車で5000円以上だと、1ポイント加算する。また、運転手からのユーザ評価が所定以上(たとえば、5段階評価で4以上)だった場合、1ポイント加算する。また、ユーザからの運転手評価が所定以上(たとえば、5段階評価で4以上)だった場合、1ポイント加算する。
【0148】
このようにして決定されたポイントを合算し、タクシー会社またはタクシー運転手の友好度として算出する(ステップS33)。そして、算出した友好度の情報を、マトリックス型二次元コードを読取装置5に読み取らせた端末装置3に対応するユーザIDに関連付ける(ステップS34)。
【0149】
次に、友好度算出手段204は、記憶部21から友好度管理テーブルT5を読み出し、友好度管理テーブルT5において前記友好度の情報が関連付けられたユーザIDに対応するユーザIDの友好度の累積値の情報(今回のタクシー乗車前までに得られた友好度の累積値)に、今回得られた友好度の情報を累積して、新たな友好度の累積値を算出して、友好度管理テーブルを更新する(ステップS35)。
【0150】
続いて、特典付与手段205は、更新された友好度管理テーブルT5におけるユーザIDに関連付けられた前記友好度の蓄積値が所定値以上になっているか否か判定する(ステップS36)。特典付与手段205により、友好度管理テーブルT5におけるユーザIDに関連付けられた友好度の蓄積値が所定値以上になったと判定されなかった場合(ステップS36:NO)、ステップ31に戻る。
【0151】
一方、特典付与手段205により、友好度管理テーブルT5におけるユーザIDに関連付けられた友好度の蓄積値が所定値以上になったと判定された場合(ステップS36:YES)、特典付与手段205は、前記ユーザIDに対応するプレイヤキャラクタまたは端末装置3に対して、特典情報テーブルT7に格納されている特典の情報の中からいずれかの特典を付与する(ステップS37)。
【0152】
次に、特典付与手段205は、前記ユーザIDに対応する友好度の累積値を0にリセットし、友好度管理テーブルT5を更新する(ステップ38)。
そして、本発明の友好度算出および特典付与の処理は終了する。
【0153】
以上をまとめると、本実施形態のシステムは、
サーバ装置2と、
サーバ装置2とネットワークを介して接続される端末装置3と、
現実世界に存在する施設、サービスまたは人と接点を持ったことを示す場合に用いる接点情報を読み取る読取装置5と、
を備えるシステムであって、
端末装置3は、
ユーザの操作を受け付ける操作部35と、
ユーザのIDの情報を含む接点情報を生成する生成部(情報処理手段305(情報処理部))と、
を含み、
サーバ装置2は、
端末装置3から読取装置5を介して接点情報を受信した場合、施設、サービスまたは人とユーザとの関係において、接点情報に基づくポイント値を算出し、ポイント値を施設、サービスまたは人とユーザとの友好度として累積し、友好度の累積値を算出する友好度算出手段204(友好度算出部)と、
前記友好度の累積値が所定値以上になった場合、前記ユーザのIDの情報に関連付ける特典を付与する特典付与手段205(特典付与部)と、
システムである。
【0154】
[発明の効果]
たとえば、本実施形態のシステムによれば、現実世界における人との交流を数値化して、その数値を利用することができる。
【0155】
[他の実施形態]
前記実施形態においては、ユーザがタクシーに乗って移動する場合について説明したが、タクシーに乗らずに、徒歩、または、他の運輸業に利用される乗り物(自転車、バイク、自家用車、電車、バス、人力車、飛行機など)を利用する場合であっても、本発明を適用できる。また、ユーザが徒歩の場合は、経路に公園などが含まれてもよい。また、ユーザが電車を利用する場合は、経路に路線(路線図の情報に基づく)が含まれてもよい。
【0156】
また、前記実施形態においては、タクシー会社がタクシー業を運営する場合を例にして説明したが、これに限られない。団体または個人がタクシー業を運営する場合であっても、また、タクシー業以外の運輸業(タクシー業以外の人または物などを運ぶ業種および保管業を含む)に係る者(会社、団体、個人などいずれでもよい)が運営する運輸業であっても、本発明を適用できる。
【0157】
また、
図10〜
図13において説明した制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0158】
また、前記実施形態では、経路についてサーバ装置2において予想した経路候補から選択したもののみを用いたが、この選択した経路候補(通行経路)においてサーバ装置2が配置したゲーム媒体の配置位置を、ユーザが端末装置3を用いて通行経路外に変更してもよい。なお、前記実施形態においては、端末装置3がゲーム媒体の配置位置まで所定距離以内にならない限り液晶画面330に表示されないものであったが、ユーザが経路を選択するときに配置位置または/およびゲーム媒体を表示してもよく、ゲーム媒体が液晶画面330の地図情報上に表示されたあとにおいては、ユーザが端末装置3を用いて、希望する位置に配置位置または/およびゲーム媒体を配置換えできるようにしてもよい。
【0159】
また、前記実施形態では、選択した経路候補(通行経路)においてサーバ装置2がゲーム媒体を配置する位置を制御するものであったが、経路候補を選択するときにおいてまたは経路候補の選択前においてユーザが端末装置3を操作することによって、サーバ装置2が通行経路ではない周辺の路上にもゲーム媒体を配置するようにしてもよい。
【0160】
前記実施形態においては、端末装置3がゲーム媒体の配置位置まで所定距離以内にならない限り液晶画面330に表示されないものであったが、サーバ装置2がゲーム媒体の配置位置を通行経路に無作為に配置したあとは、所定距離以内にならなくても、これらのゲーム媒体すべての配置位置を地図情報上に表示してもよい。
【0161】
また、前記実施形態では、経路はサーバ装置2において予想した経路候補から選択したもののみを用いたが、この選択した経路候補について、ユーザが端末装置3を用いて変更を行ってもよい。また、経路候補の変更を行った場合、経路外にあるゲーム媒体を獲得するために、この経路外にあるゲーム媒体の配置位置を通行する経路(たとえば、新たな経路候補だけでなく、変更前の経路候補を含む)に修正できるものであってもよい。また、経路候補の変更を行った場合、変更前に配置したゲーム媒体の位置について配置換え、または、リセットして最初からゲーム媒体を配置し直すことを行ってもよい。
【0162】
また、前記実施形態におけるナビゲーションシステム10を有したタクシーを利用する場合、経路案内装置6の液晶画面603に表示される経路候補上において、金額が変更になる位置(乗車料金が上がる位置)とその乗車料金とを表示するものであってもよい。これにより、端末装置3を有したユーザは、目的地の手前で降車するか、目的地を過ぎてでもゲーム媒体があるところまで乗車するかの判断を容易にすることができる。
【0163】
また、前記実施形態においては、サーバ装置2が経路候補を算出したあと、経路候補の情報を端末装置3が受信した場合、自動的にまたは端末装置3でのユーザの操作によって、タクシーなどの配車手配ができるものであってもよい。
【0164】
また、前記実施形態において、ユーザの端末装置3の操作によって通行経路が決定した場合、ユーザのIDと関連付けて通行経路の情報を記憶しておき、この記憶した通行経路を通常使用する通常経路としてもよい。このとき、この通常経路を公的機関の定期券のような役割を有した定期経路として使用できるようにしてもよい。特に、ナビゲーションシステム10を有したタクシーなどをユーザが定期経路で利用する場合には、利用すればするほど、ユーザに対して割引またはクーポンなどの特典付与などがされるものであってもよい。
【0165】
また、前記実施形態においては、サーバ装置2においてゲームが実行されるものであったが、端末装置3においてゲームが実行されるものであってもよい。すなわち、ゲーム制御手段が端末装置3に設けられていてもよい。この場合、サーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータをダウンロードし、インストールしたゲームプログラムおよびゲームデータに基づいて、端末装置3にてゲーム進行を行い、これらのゲーム進行に伴うゲーム演出(ゲーム画像、音声)を液晶画面(表示部)330およびスピーカ340などに出力する。
【0166】
また、前記実施形態における複数の経路候補に配置されるゲーム媒体は、経路候補ごとに異なっていてもよい。また、ゲーム媒体が配置されるタイミングは、ユーザが複数の経路候補から1つの経路候補(通行経路)を決定したときとしてもよいし、ナビゲーションシステム10を有したタクシーなどを利用する場合には、読取装置5に端末装置3で表示したマトリックス型二次元コードを読み取らせた後としてもよい。
【0167】
また、前記実施形態において、端末装置3を用いて前記実施形態におけるナビゲーションシステム10を有したタクシーなどを利用する場合において、タクシーが誤って前記通行経路から外れた経路を通行した場合には、所定の補償処理が実行されるものであってもよい。補償処理としては、たとえば、(1)経路案内装置6において、端末装置3を用いて読取装置5に読み取らせた経路情報に基づく料金のみの請求処理、(2)外れた経路に対応する地図情報上にゲーム媒体を再配置するための再配置信号を経路案内装置6または端末装置3からサーバ装置2に送信する処理、などが挙げられる。
【0168】
また、前記実施形態において、端末装置3を用いて前記実施形態におけるナビゲーションシステム10を有したタクシーなどを利用する場合において、タクシーへの乗車時の天候に応じて地図情報上の経路に配置されるゲーム媒体が異なってもよい。
【0169】
また、前記実施形態における地図情報上にキャラクタ、アイテムなどを配置する代わりに、その位置においてイベント(たとえば、フレンド登録しているユーザ2人以上が指定した位置に来たとサーバ装置2が判定したら、そのユーザ2人以上にアイテムを特典として付与など)を設定して実行するものであってもよい。なお、イベントの内容は、サーバ装置2の記憶部21にあらかじめ複数種類記憶されており、たとえば、この複数種類のイベントの中から抽選手段202によって抽選で選択決定され、ゲーム制御手段203によって実行される。また、ゲーム制御手段203が無作為またはあらかじめ設定されているルールに基づいて、イベントが発生する位置を仮想空間上に配置設定する。
【0170】
また、前記実施形態における地図情報上にキャラクタ、アイテムなどを配置する代わりに、その位置において抽選機(ガチャ)を配置し、抽選機の抽選に当選した場合にゲーム媒体を獲得することができるようにしてもよい。
【0171】
また、前記実施形態における算出部は、複数の経路経路候補として算出するものであったが、この代わりに、最短ルートなどの1つの経路のみを算出するものであってもよい。
【0172】
また、前記実施形態においては、タクシーに乗って移動する場合であって、ゲームの一つのイベント開始位置を乗車位置、ゲームのイベント終了位置を降車位置として、本発明に係る各処理を説明したが、ゲームの一つのイベント開始位置およびイベント終了位置は、これに限られない。たとえば、現在において端末装置3を有したユーザが滞在している建物の位置をゲームの一つのイベント開始位置として、この建物から外出し、タクシーに乗って移動し、目的地とする別の建物の位置に到着した場合をゲームのイベント終了位置としてもよい。
【0173】
また、前記実施形態においては、ゲーム媒体表示処理が終了したあと、ゲーム媒体が液晶画面330上に表示されているうちに、ユーザの端末装置3の操作によって、ゲーム媒体を獲得することができることとしたが、これに限られない。たとえば、ゲーム媒体の配置位置から所定距離内(たとえば、ゲーム媒体の配置位置160の中心から半径10m以内)に入ったときに、そのゲーム媒体を撮像する(そのゲーム媒体を獲得する)ための初期操作(ゲーム媒体獲得意思を示す動作)を端末装置3が受け付けた場合、その後、そのゲーム媒体の配置位置から所定距離以上(たとえば10m以上)離れた場合または所定時間以上(たとえば30秒以上)経過した場合であっても、ゲーム媒体獲得のための操作は継続して行えることとしてもよい。ただし、限界距離以上(たとえば50m以上)離れた場合または限界時間以上(たとえば45秒以上)経過した場合は、そのゲーム媒体を獲得できないように制御してもよい。
【0174】
また、前記実施形態における友好度は、乗車時の天候に応じて、上がりやすくしてもよい。たとえば、「晴れ」の場合には友好度を1ポイント追加付与してもよい。
【0175】
また、タクシー運転手に必要以上に話しかけられたくない乗客(ユーザ)は、話しかけられたくない旨の情報がマトリックス型二次元コードに含まれるように、端末装置3においてあらかじめ入力しておき、このマトリックス型二次元コードを読取装置5に読み取らせることで、経路案内装置6にて話しかけられたくない旨の情報がタクシー運転手に伝わる(画面表示するなど)ようにしておいてもよい。
【0176】
また、前記実施形態における特典付与の条件は、タクシー会社またはタクシー運転手との友好度に基づくものであったが、タクシー会社のみとの友好度に基づくものでも、タクシー運転手のみとの友好度に基づくものでもよいし、タクシー会社とタクシー運転手との友好度の合算値に基づくものであってもよい。
【0177】
また、前記実施形態における特典付与の条件は、タクシー会社またはタクシー運転手の友好度に基づくものであったが、これに限られない。たとえば、ある施設のスタッフ(店舗の店員など)、父母、祖父母、先生、友人、恋人、街ですれ違う人、など様々な人との友好度、または、実家、施設(店舗、病院、塾、託児所、老人ホームなどで、運営主体は会社、団体、個人などいずれでもよい)などとの関係で算出された友好度に基づくものであってもよい。
【0178】
なお、これらの人、実家、施設などとの友好度は、読取装置またはネットワークを介して得た、人と会ったまたはすれ違った回数、実家に帰った回数、店舗に行った回数、病院に通院した回数、塾に通った回数などに基づいて算出してもよい。また、友好度は、サービスを対象としてもよく、たとえば、読取装置またはネットワークを介してサービスの種類ごとに得た、その種類のサービスを利用した回数などに基づいて算出されるものであってもよい。
【0179】
また、人同士の友好度を算出するために、その人同士が保持している端末装置同士の近距離通信またはGPSなどによる位置情報を用いて、その人同士が一緒にいることを検知し、この検知した回数を、人と会ったまたはすれ違った回数としてもよい。
【0180】
また、前記実施形態において、ユーザがタクシーに乗車中と判断している間、ゲームの所定のパラメータを増加させるものであってもよい。所定のパラメータの増加の例としては、タクシーに乗車したユーザのプレイヤキャラクタの体力値の回復、攻撃力値の上昇、ゲームの地図(仮想空間)上におけるアイテムのドロップ率の上昇などが挙げられる。また、乗車時間、乗車距離、運賃などに基づいてパラメータの増加率を変更してもよい。なお、この所定のパラメータの増加が実行されるのは、友好度が所定値以上になった場合(または所定値以上になったあと)にのみである方が好ましい。
【0181】
また、前記実施形態において付与される特典はユーザが有利な状態になるものに限らず、タクシーに乗車しないとゲーム継続できないものでもよい。すなわち、乗車中にゲームの実行に必要なパラメータ(いわゆるスタミナ、チケット)を回復することができる。たとえば、ゲーム(仮想空間)中において、タクシーをキャラクタの家、基地、母艦(パラメータ補給できる施設)などのオブジェクトとし、乗車中は乗客であるユーザのキャラクタがこれらのオブジェクトでパラメータ補給している様子を端末の表示部に表示する。また、ユーザがアイテムなどを使ってもスタミナなどを回復できないようにし、タクシーに乗らないとスタミナなどを回復できないようにしてもよい。なお、友好度が上がれば上がるほど、スタミナ回復量が増えるように設定しておいてもよい。
【0182】
また、前記実施形態における運転手IDには、縁起がいいとされる「ピンク」などの走行している台数が少ないタクシー、特別なラッピングを施したタクシー、ゴロがいいナンバープレートのタクシーなどを運転する運転手を、レアと設定された運転手IDを設定してもよい。運転手以外の人または物(施設など)のIDでも、様々な事項でレアと設定されたIDが対応付けられた人または物(施設など)と接点を有した(読取装置またはネットワークなどを介して端末装置などが通信した)場合は、通常よりもよい特典を得ることができるように設定してもよい。
【0183】
また、前記実施形態において、所定値以上の友好度が関連付けられているIDを有した人または物(施設など)と接点を有した(読取装置またはネットワークなどを介して端末装置などが通信した)ことで、たとえば、ゲーム内で戦闘不能となったキャラクタを生き返らせることができたり、状態異常などのステータス異常を治したりすることできるようにしてもよい。これにより、従来のようにゲーム内において他のプレイヤを救助するのではなく、現実世界における他人との接点をもつことによりその他人がゲームに介入することができる。
【0184】
また、前記実施形態において、現実世界の他人または施設などを、ゲーム内(仮想空間)において牧師などのキャラクタまたは施設などのオブジェクトとして設定し、その他人または施設との現実正解における関わりがなければ、ゲームをスムーズに進行できないようにしてもよい。
【0185】
また、前記実施形態において、ユーザの個人情報(何のゲームをしているかなど、特典が反映されるアプリの情報)をもとに、タクシーなどの乗車中にそのユーザに合った動画(コマーシャルなど)を端末装置において再生できるようにしてもよい。そして、この動画の再生が終わった場合、この動画を再生した端末装置のユーザIDに関連付けられる特典が付与されるようにしてもよい。
【0186】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。