特開2021-178071(P2021-178071A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-178071(P2021-178071A)
(43)【公開日】2021年11月18日
(54)【発明の名称】焼き網
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/06 20060101AFI20211022BHJP
【FI】
   A47J37/06 331
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-85577(P2020-85577)
(22)【出願日】2020年5月15日
(11)【特許番号】特許第6889953号(P6889953)
(45)【特許公報発行日】2021年6月18日
(71)【出願人】
【識別番号】519388985
【氏名又は名称】鈴木 康之
(74)【代理人】
【識別番号】100100963
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 陽男
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康之
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AC02
4B040AD04
4B040EA10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】鰻を縮む前の状態で収納でき、白焼きや蒸しにより縮んで小さくなった後は、焼き網を小さくして調理できるようにする。
【解決手段】扁平直方体形状で、上面全体に金網1が張られた上網部材の下網挿入口8に、本焼きに先立って白焼きや蒸しを行う際には、長尺下網部材に鰻を載せて挿入し、その後、たれを付けて本焼きを行う際には、縮んで小さくなった鰻を短尺下網部材に載せて挿入し、調理する。両下網部材は、下面全体に金網が張られた長方形の扁平枠状をしていて、長尺下網部材は、後側の一部が上網部材から突き出るほど長いが、短尺下網部材は、上網部材の中に全体が収納される長さである。また、両下網部材は、後端部に、前記下網挿入口8を塞ぐ大きさの挿入口閉止板が設けられており、その内、長尺下網部材には、挿入口閉止板の上縁に、上網部材から突出する部分の上側を覆うように覆板部を設ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
扁平直方体形状で、上面全体に金網が張られ、下面が開口し、一側面に下網挿入口を有し、残りの三側面に側面板を有する上網部材と、
前記下網挿入口から挿入されて、前記上網部材の中に先端側の大部分が収納され、基端側の一部が前記上網部材から突出する長方形の扁平枠状で、下面全体に金網が張られた長尺下網部材と、
前記下網挿入口から挿入されて、前記上網部材の中に全体が収納される長方形の扁平枠状で、下面全体に金網が張られた短尺下網部材とを備えたことを特徴とする焼き網。
【請求項2】
前記長尺下網部材の基端部に、前記下網挿入口を塞ぐ大きさの挿入口閉止板を設け、該挿入口閉止板の上縁から先端側に向かって、前記上網部材から突出する部分の上側を覆うように伸びる覆板部を設け、前記短尺下網部材の基端部に、前記下網挿入口を塞ぐ大きさの挿入口閉止板を設けたことを特徴とする請求項1に記載の焼き網。
【請求項3】
前記上網部材の中に収納された際に、前記上網部材に係止できるように、前記長尺下網部材及び短尺下網部材に係合部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の焼き網。
【請求項4】
前記上網部材を二つ、互いに対向させ、1辺を中心にして開閉自在に積み重ねたことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の焼き網。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鰻,穴子の蒲焼等を調理する際に用いる焼き網に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鰻の蒲焼は、関東風と関西風とがあり、関東風の中でも、白焼きと蒸しの順番が入れ替わるなど、調理法は様々であるが、いずれの調理法でも、鰻を割き、切断してから串を打つ工程が欠かせない。例えば、関東風の一般的な調理法は、鰻を背開きにして割き、切断してから串を打ち、それを白焼きしてから蒸し、その後、たれをつけてもう一度焼いて仕上げる。
【0003】
しかしながら、そのように串を打つ工程が入る方法では、串を打つのに、熟練した職人が手間をかけて行う必要があって、人手不足の折、負担が大きかった。そこで、従来、特許文献1や特許文献2に示されるように、串を打つことなく調理ができる焼き網が提案されている。
【0004】
これらの焼き網は、金属製の網を、開閉自在の箱型に成形し、割いて切断した鰻をその中に収納して、焼き工程で網置台に載せたり、蒸工程で蒸器に入れたり、たれ付け工程でたれ槽に浸漬したりするようにしている。このようにすれば、串を打つことなく調理ができ、熟練した職人の人手を省くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭55−39789号公報
【特許文献2】実用新案登録第3224730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
鰻の蒲焼を調理するとき、前述のように、まず、白焼きや蒸しを行うが、その際、背開きにした鰻は、加熱により長さや幅が縮んでしまう。3割〜4割も縮むことがある。したがって、たれをつけて本焼をする際には、長さや幅が小さくなった状態で焼くことになる。それにも関らず、上記従来の焼き網は、長さや幅が縮む前の鰻が入るだけの大きなサイズのものを用意する必要があり、その分、調理を行う設備も大きなサイズのものが必要になって無駄になるという問題点があった。
【0007】
本発明は、そのような問題点に鑑み、串を打つことなく調理ができるという、前記従来の焼き網の利点を保持しながら、最初に白焼きや蒸しを行う際には、鰻を、縮む前の大きな状態で収納でき、加熱により縮んで小さくなった後は、焼き網を小さくして調理できるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本願の請求項1に係る発明は、扁平直方体形状で、上面全体に金網が張られ、下面が開口し、一側面に下網挿入口を有し、残りの三側面に側面板を有する上網部材と、前記下網挿入口から挿入されて、前記上網部材の中に先端側の大部分が収納され、基端側の一部が前記上網部材から突出する長方形の扁平枠状で、下面全体に金網が張られた長尺下網部材と、前記下網挿入口から挿入されて、前記上網部材の中に全体が収納される長方形の扁平枠状で、下面全体に金網が張られた短尺下網部材とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記長尺下網部材の基端部に、前記下網挿入口を塞ぐ大きさの挿入口閉止板を設け、該挿入口閉止板の上縁から先端側に向かって、前記上網部材から突出する部分の上側を覆うように伸びる覆板部を設け、前記短尺下網部材の基端部に、前記下網挿入口を塞ぐ大きさの挿入口閉止板を設けたことを特徴とする。
【0010】
また、本願の請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明において、前記上網部材の中に収納された際に、前記上網部材に係止できるように、前記長尺下網部材及び短尺下網部材に係合部を設けたことを特徴とする。
【0011】
また、本願の請求項4に係る発明は、請求項1,2又は3に係る発明において、前記上網部材を二つ、互いに対向させ、1辺を中心にして開閉自在に積み重ねたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の焼き網は、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1に係る発明においては、上網部材の下網挿入口へ、上網部材の中に前側の大部分が収納され、基端側の一部が上網部材から突出する長方形の長尺下網部材と、上網部材の中に全体が収納される長方形の短尺下網部材とを、場合に応じて差し替えて挿入することができるので、最初に白焼きや蒸しを行う際には、長尺下網部材を用いることにより、鰻を、縮む前の大きな状態で収納して調理でき、加熱により縮んで小さくなった後には、短尺下網部材を用いることにより、焼き網を小さくして調理できるようになる。
【0013】
また、請求項2に係る発明においては、請求項1に係る焼き網において、前記長尺下網部材の基端部に、前記下網挿入口を塞ぐ大きさの挿入口閉止板を設け、該挿入口閉止板の上縁から先端側に向かって、前記上網部材から突出する部分の上側を覆うように伸びる覆板部を設け、前記短尺下網部材の基端部に、前記下網挿入口を塞ぐ大きさの挿入口閉止板を設けた。その結果、上網部材の下網挿入口へ長尺下網部材を挿入して用いるときには、挿入口閉止板とそれから伸びる覆板部により、また、上網部材の下網挿入口へ短尺下網部材を挿入して用いるときには、挿入口閉止板により、焼き網を裏返したりする際に、中の鰻が飛び出さないようになる。
【0014】
また、請求項3に係る発明においては、請求項1又は2に係る焼き網において、前記上網部材の中に収納された際に、前記上網部材に係止できるように、前記長尺下網部材及び短尺下網部材に、係合部を設けたので、調理する際に、焼き網を多少粗雑に扱っても、上網部材から長尺下網部材や短尺下網部材が飛び出さなくなる。
【0015】
また、請求項4に係る発明においては、請求項1,2又は3に係る焼き網において、前記上網部材を二つ、互いに対向させ、1辺を中心にして開閉自在に積み重ねたので、一度に上下二段で蒲焼の調理ができて効率的になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施例に係る焼き網の上網部材を示す図である。
図2図1のA方向から見た側面を示す図である。
図3】本発明の一実施例に係る焼き網の長尺下網部材を示す図である。
図4】本発明の一実施例に係る焼き網の短尺下網部材を示す図である。
図5】本発明の第2実施例の上網部材の側面を示す図である。
図6】本発明の第2実施例の長尺下網部材を示す図である。
図7】本発明の第2実施例の短尺下網部材を示す図である。
図8】本発明の第3実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は、本発明の一実施例に係る焼き網の上網部材を示す図であり、図2は、図1のA方向から見た側面を示す図である。図1図2において、符号1は金網、2〜4は側面板、5は丸棒、6は仕切板、7は挟持片、8は下網挿入口である。
【0019】
図1に示すように、上網部材は、ステンレス板よりなる3枚の側面板2〜4を溶接して扁平直方体形状に形成されていて、その四つの側面の内、一つの側面は、後述する下網部材を挿入するための下網挿入口8として開口させている。そして、上面全体にはステンレス製の金網1が張られており、下面は開口している。
【0020】
金網1の下面中央には、下網挿入口8から奥側に向かってステンレス製の仕切板6を、溶接により垂直に取り付けていて、中に並べて配置される鰻が反対側に移動しないようにしている。下網挿入口8を挟んで互いに対向する側面板2,3の内側上下縁には、それぞれ2本のステンレス製丸棒5,5が下網挿入口8から奥側に向かって平行に設けられていて、その内、下側の丸棒5は、下網挿入口8から挿入される下網部材を案内するスライド部材となる。また、上側の丸棒5には、金網1の端縁部が溶接されて固定される。
【0021】
後端の側面板3、及び、下網挿入口8と対向する側面板4には、蒲焼を焼いているときに空気を逃がしたり、網を洗う際に洗浄作業をし易くしたりするため、開口3a,4a,4aを設けている。また、手前側の側面板2の中央部には、ステンレス板よりなる挟持片7を溶接して設けている。このような挟持片7を設けたので、各調理過程毎に、鰻を入れた焼き網を調理器間で移動させたり、焼き網を裏返したりする際に、挟持片7をやっとこで挟み持つことにより、焼き網を簡単かつ確実に保持することができる。
【0022】
本発明の焼き網では、下網挿入口8に挿入する下網部材として、長さの短い短尺下網部材と、長さが長い長尺下網部材とを用意し、白焼きや蒸しを行う前で、長さや幅が縮んでいない鰻を調理する際には長尺下網部材を用い、先に白焼きや蒸しを行って小さく縮んだ状態の鰻を調理する際には、短尺下網部を用いる。
【0023】
図3は、本発明の一実施例に係る焼き網の長尺下網部材を示す図である。図3において、符号11は金網、12は挿入口閉止板、12aは開口、12bは覆板部、13は側端板、14は丸棒、15は仕切板である。長尺下網部材は、ステンレス製の挿入口閉止板12,側端板13,13及び丸棒14により長方形の扁平枠状に形成され、下面全体にステンレス製の金網11が張られている。その金網11の上面中央には、仕切板15を挿入口閉止板12から先端側に向かうように、溶接して垂直に取り付けていて、金網11の上に置いた鰻が反対側に移動しないようにしている。この仕切板15は、上網部材の仕切板6と対向するようにしているため、下網部材を上網部材の下網挿入口8に挿入した際に、仕切板15が仕切板6に当たって上方への移動が規制され、下網部材が安定的に保持される。
【0024】
この長尺下網部材の金網11の上の仕切板15の両側に、白焼きや蒸しを行う前で、長さや幅が縮んでいない鰻を載せて、前記上網部材の下網挿入口8から挿入し、上網部材の中に先端側の大部分が収納され、基端側の一部が前記上網部材から突出する状態で、白焼きや蒸しを行う。その際、挿入口閉止板12に設けた覆板部12bで、鰻の、上網部材からはみ出した部分を覆うようにしている。また、挿入口閉止板12の開口12aは、白焼
きをしているときに発生する煙を逃がすため、あるいは蒸しを行っているときに蒸気の通りを良くするために設けている。
【0025】
そして、金網11の上に割いて開いて切断した鰻を載せ、上網部材の下網挿入口8に挿入した状態で、白焼きや蒸しを行う際には、焼き網を裏返したりしても、中の鰻は、金網1,11、側面板2〜4、挿入口閉止板12、及び、仕切板6,15で移動が規制されるため、位置がそのまま保持される。
【0026】
図4は、本発明の一実施例に係る焼き網の短尺下網部材を示す図である。符号11〜15は、図3のものに対応しており、16は挿入口閉止板、16aは開口である。短尺下網部材は、ステンレス製の挿入口閉止板16,側端板13,13及び丸棒14により、図3の長尺下網部材より長さが短い長方形の扁平枠状に形成され、下面全体にステンレス製の金網11が張られている。そして、長尺下網部材と同様に、金網11の上面中央には、挿入口閉止板16から先方に向かって仕切板15を、溶接により垂直に取り付けていて、金網11の上に並べて置いた鰻が反対側に移動しないようにしている。
【0027】
この短尺下網部材の金網11の上の仕切板15の両側に、先に白焼きや蒸しを行って小さく縮んだ状態の鰻を載せて、前記上網部材の下網挿入口8から挿入し、上網部材の中に全体を収納して、仕上げの本焼きを行う。その際、焼き網を裏返したりしても、長尺下網部材を用いて白焼きや蒸しを行う場合と同様に、中の鰻の位置はそのまま保持される。なお、挿入口閉止板16には開口16aを設けて、焼いているときに発生する煙等を逃がすようにしている。
【0028】
本発明では、このように、白焼きや蒸しを行う前と、その後、たれを付けて本焼をする際とで、上網部材に挿入する下網部材として、長尺下網部材と短尺下網部材とを使い分けることにより、最初に白焼きや蒸しを行う際には、縮む前の大きな状態で鰻を収納でき、加熱により縮んで小さくなった後は、焼き網を小さくして調理できて、その分、調理の設備が小さくて済むようになる。
【0029】
また、この焼き網は、中に鰻を入れた状態で、焼き工程,蒸し工程,たれ浸け工程を行うことができるので、このような焼き網を使って調理すれば、鰻に串を打つ必要がなくなって、熟練した職人の人手を省くことができる。その上、蒸し時間を長くして鰻を柔らかくしても、持ち上げたとき串から鰻が崩れ落ちるような心配がなくなるため、今までにないほど柔らかく、ふわふわな鰻を提供できるようにもなる。
【実施例2】
【0030】
上記の実施例では、上網部材の下網挿入口8から長尺下網部材か短尺下網部材を単に挿入して用いたが、それだけでは、長尺下網部材や短尺下網部材は、上網部材に係止されないので、焼き網の扱い方によっては、長尺下網部材や短尺下網部材が上網部材から飛び出してしまう可能性がある。そこで、第2実施例として、長尺下網部材と短尺下網部材に、上網部材と係合する手段を設けることとした。
【0031】
図5は、本発明の第2実施例の上網部材の側面を示す図である。符号は、図2のものに対応しており、4bは、長尺下網部材と短尺下網部材に設けた、後述する係合部を係合させるための係合孔である。そして、図6は、本発明の第2実施例の長尺下網部材を示す図であり、図7は、本発明の第2実施例の短尺下網部材を示す図である。符号は、図3図4のものに対応しており、15aは係合部である。
【0032】
係合部15aは、長尺下網部材と短尺下網部材に設けた仕切板15の先端部を延長させ、その部分の2カ所を屈曲させて形成している。その係合部15aは、上網部材の、下網
挿入口8と対向する側面板4に設けた上記係合孔4bに差し込むことができるようなサイズに形成しており、係合孔4bに差し込む際には、係合部15aの弾性力に抗して係合孔4bに押し込む。その結果、係合部15aが係合孔4bに係合して、長尺下網部材や短尺下網部材が、上網部材から飛び出すのを防止できる。また、長尺下網部材や短尺下網部材を、上網部材から引き出す際には、長尺下網部材や短尺下網部材を強く引けば、係合部15aが弾性変形して引き出すことができる。
【0033】
このようにすれば、調理する際に、焼き網を多少粗雑に扱っても、上網部材から長尺下網部材や短尺下網部材が飛び出さなくなる。なお、長尺下網部材,短尺下網部材と上網部材とを係合させる手段としては、必ずしも係合孔4bと係合部15aに限定されず、その他、公知の係合手段を適宜採用することもできる。
【実施例3】
【0034】
図8は、本発明の第3実施例を示す図である。符号は、図1図2のものに対応しており、17は蝶番である。この実施例では、上網部材を二つ、互いに対向させ、蝶番17により、1辺を中心にして開閉自在に積み重ねている。これらの上網部材の中には、図3図4に示した長尺下網部材や短尺下網部材を挿入して用いる。このようにすれば、一度に上下二段で蒲焼の調理ができて効率的になる。
【0035】
なお、この場合、挟持片7は、二つの上網部材を閉じたとき、やっとこで掴みやすいように、二つの挟持片7,7が重なり合うようにしている。また、二つの上網部材の積み重ね方は、必ずしも図5のものに限定されず、例えば、金網1同士が対向するようにしてもよい。
【0036】
また、蝶番17で二つの上網部材を開閉自在に連結しなくても、単に、二つの上網部材に下網部材を挿入した状態で積み重ねて調理を行っても、上下二段で蒲焼の調理ができて効率的になる。
【0037】
また、上記実施例では、本発明の焼き網を、鰻の蒲焼を調理するのに用いた場合で説明したが、本発明の焼き網は、鰻だけでなく、その他の魚を焼く際や、肉類を焼く際にも用いることができる。肉類も加熱すると大きさが縮むことが分かっているので、2段階で調理を行う際には有効である。
【符号の説明】
【0038】
1,11 金網
2〜4 側面板
3a,4a,12a,16a 開口
4b 係合孔
5,14 丸棒
6,15 仕切板
15a 係合部
7 挟持片
8 下網挿入口
12,16 挿入口閉止板
12b 覆板部
13 側端板
17 蝶番
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8