【実施例】
【0021】
以下に具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例等における配合量は特に断らない限り質量%を示す。
【0022】
(実施例1〜11及び比較例1〜4)
下記の表1に掲げた組成を有する染毛用後処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製した。
前記染毛用後処理剤を下記毛髪処理方法にて処理した毛髪の損傷防止効果、染色された毛髪の退色抑制効果を、下記の評価基準に従って評価した。
【0023】
<毛髪の損傷防止効果>
人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、染毛用後処理剤30mLを塗布しながらなじませる。その後、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した。その後、60℃の2%ポリオキシエチレンラウリル硫酸Na水溶液に1時間浸漬し、十分にお湯で洗い流した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した時に、下記の評価基準により評価した。評価は、人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成し、ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した毛束と比較した。いずれの評価も、10年以上の美容師経験を有する3名が実施した。
【0024】
<感触の評価基準>
感触が優れているほど、毛髪の損傷が軽減されていることを示している。
1.ぱさつき、キシミを感じる
2.ややぱさつき、ややキシミを感じる
3.ほぼ同等の感触で、ぱさつき、キシミをほぼ感じない
4.同等の感触で、ぱさつき、キシミを感じない
5.ばさつき、キシミはなく、つるっとした感触
<ツヤの評価基準>
ツヤが優れるほど、毛髪の損傷が軽減されていることを示している。
1.ツヤが悪い
2.ツヤがやや悪い
3.ほぼ同等のツヤ
4.同等のツヤ
5.わずかにツヤがよい
【0025】
<毛髪の退色抑制効果>
人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、染毛用後処理剤30mLを塗布しながらなじませる。その後、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した。その後、60℃のお湯に10分間浸漬し、十分にお湯で洗い流した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した時に、下記の評価基準により評価した。評価は、人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成し、ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した毛束と比較した。評価は、10年以上の美容師経験を有する3名が実施した。
【0026】
<退色の評価基準>
1.色味が異なる。
2.色味の差があり、違いを感じる。
3.色味の差がわずかにあるが、実使用上問題がない。
4.色味の差がほんのわずかにあるが、実使用上問題がない。
5.色味の差がほとんどない。
【0027】
【表1】
【0028】
実施例1〜11に示されるように、対イオンを有しないレブリン酸を0.01〜1.0質量%含む染毛用後処理剤を用いた場合に、十分な損傷防止効果及び退色抑制効果が得られた。これに対し、比較例1〜4に示されるように、対イオンを有しないレブリン酸の含有量が前記範囲でない場合には、損傷防止効果及び/又は退色抑制効果が不十分であった。
【0029】
(実施例12〜19及び比較例5〜12)
下記の表2に掲げた組成を有する染毛用後処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製した。
前記染毛用後処理剤を前記毛髪処理方法にて処理した毛髪の損傷防止効果、染色された毛髪の退色抑制効果を、前記の評価基準に従って評価した。
【0030】
【表2】
【0031】
実施例12〜19に示されるように、pHが4.0〜6.0の範囲の染毛用後処理剤を用いた場合に、十分な損傷防止効果及び退色抑制効果が得られた。これに対し、比較例5〜12に示されるように、pHが前記範囲でない場合には、損傷防止効果及び/又は退色抑制効果が不十分であった。
【0032】
(実施例20及び比較例13〜14)
下記毛髪処理方法にて処理した毛髪の損傷防止効果、染色された毛髪の退色抑制効果を、前記の評価基準に従って評価した。
【0033】
(比較例13)
<毛髪の損傷防止効果>
人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、お湯で十分に洗い流し、実施例3の染毛用後処理剤30mLを塗布し、市販のシャンプーにて洗浄した。その後、60℃の2%ポリオキシエチレンラウリル硫酸Na水溶液に1時間浸漬し、十分にお湯で洗い流した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した時に、前記の評価基準により評価した。評価は、人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成し、ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した毛束と比較した。いずれの評価も、10年以上の美容師経験を有する3名が実施した。
<毛髪の退色抑制効果>
人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、お湯で十分に洗い流し、実施例3の染毛用後処理剤30mLを塗布し市販のシャンプーにて洗浄した。その後、60℃のお湯に10分間浸漬し、十分にお湯で洗い流した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した時に、前記の評価基準により評価した。評価は、人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成し、ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した毛束と比較した。評価は、10年以上の美容師経験を有する3名が実施した。
【0034】
(比較例14)
<毛髪の損傷防止効果>
人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、酸化染毛剤の量に対して不十分な量である実施例3の染毛用後処理剤5mLを塗布しながらなじませる。その後、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した。その後、60℃の2%ポリオキシエチレンラウリル硫酸Na水溶液に1時間浸漬し、十分にお湯で洗い流した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した時に、前記の評価基準により評価した。評価は、人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成し、ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した毛束と比較した。いずれの評価も、10年以上の美容師経験を有する3名が実施した。
<毛髪の退色抑制効果>
人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、酸化染毛剤の量に対して不十分な量である実施例3の染毛用後処理剤5mLを塗布しながらなじませる。その後、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した。その後、60℃のお湯に10分間浸漬し、十分にお湯で洗い流した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で 24時間室温放置して十分に乾燥した時に、前記の評価基準により評価した。評価は、人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成し、ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した毛束と比較した。評価は、10年以上の美容師経験を有する3名が実施した。
【実施例20】
【0035】
<毛髪の損傷防止効果>
人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、お湯10mLを塗布し、実施例3の染毛用後処理剤20mLを塗布しながらなじませる。その後、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した。その後、60℃の2%ポリオキシエチレンラウリル硫酸Na水溶液に1時間浸漬し、十分にお湯で洗い流した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した時に、前記の評価基準により評価した。評価は、人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成し、ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した毛束と比較した。いずれの評価も、10年以上の美容師経験を有する3名が実施した。
<毛髪の退色抑制効果>
人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、お湯10mLを塗布し、実施例3の染毛用後処理剤20mLを塗布しながらなじませる。その後、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した。その後、60℃のお湯に10分間浸漬し、十分にお湯で洗い流した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した時に、前記の評価基準により評価した。評価は、人毛(中国人)を長さが15cmになるように切りそろえ、重さ3gの毛束を作成し、ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、十分にタオルドライした後市販の8レベルのアッシュ系の酸化染毛剤を5g塗布し、25℃で40分間放置し、お湯で十分に洗い流し、市販のシャンプーにて洗浄した後、十分にタオルドライしぶら下げた状態で24時間室温放置して十分に乾燥した毛束と比較した。評価は、10年以上の美容師経験を有する3名が実施した。
【0036】
【0037】
実施例20に示されるように、毛髪処理方法が、酸化染毛剤が残った状態で前記染毛用後処理剤を酸化染毛剤に塗布しながらなじませる工程の場合に、十分な損傷防止効果及び退色抑制効果が得られた。これに対し、比較例13〜14に示されるように、毛髪処理方法が、酸化染毛剤が残った状態で前記染毛用後処理剤を酸化染毛剤に塗布しながらなじませる工程の範囲でない場合には、損傷防止効果及び退色抑制効果が不十分であった。