(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-179523(P2021-179523A)
(43)【公開日】2021年11月18日
(54)【発明の名称】負電圧デュアル電圧電源によって駆動されるLEDディスプレイ
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20211022BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20211022BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20211022BHJP
G09G 3/32 20160101ALI20211022BHJP
【FI】
G09F9/00 345
G09F9/33
G09G3/20 612A
G09G3/20 612P
G09G3/32 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-84678(P2020-84678)
(22)【出願日】2020年5月13日
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2020/089678
(32)【優先日】2020年5月11日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520166187
【氏名又は名称】深▲せん▼市艾比森光電股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN ABSEN OPTOELECTRONIC CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】謝 博学
(72)【発明者】
【氏名】石 昌金
(72)【発明者】
【氏名】陳 依籍
【テーマコード(参考)】
5C080
5C094
5C380
5G435
【Fターム(参考)】
5C080AA07
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD10
5C080DD14
5C080DD19
5C080DD23
5C080DD26
5C080JJ02
5C080JJ03
5C094AA22
5C094AA41
5C094AA45
5C094BA23
5C094GA10
5C380AA03
5C380AB04
5C380AB34
5C380BA01
5C380BA12
5C380BB08
5C380CE01
5C380CF01
5C380CF22
5C380CF36
5C380CF51
5C380FA02
5C380FA03
5C380FA04
5C380FA05
5C380HA02
5C380HA05
5G435AA16
5G435AA17
5G435AA19
5G435BB04
5G435EE31
5G435GG21
(57)【要約】 (修正有)
【課題】負電圧デュアル電圧電源によって駆動されるLEDディスプレイを提供する。
【解決手段】電源インターフェース10とディスプレイモジュールを含み、電源インターフェースは第一電極11、第二電極12及び第三電極13を含み、ディスプレイモジュールは底板を含み、底板には接続端子が設置され、接続端子は第一ポート、第二ポート及び第三ポートを有し、第一電極は第一ワイヤーハーネスを介して第一ポートに接続され、第二電極は第二ワイヤーハーネスを介して第二ポートに接続され、第三電極は第三ワイヤーハーネスを介して第三ポートに接続され、第一電極と第二電極との間の電位差は第一電圧を提供し、第一電極と第三電極との間の電位差は第二電圧を提供し、第一電圧と第二電圧はディスプレイモジュールに電力を供給する。3つのワイヤーハーネスを設置するだけで、1つの電源を利用してディスプレイモジュールに2つの電圧を提供することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
負電圧デュアル電圧電源によって駆動されるLEDディスプレイであって、
電源インターフェースとディスプレイモジュールを含み、前記電源インターフェースは第一電極、第二電極及び第三電極を含み、
前記ディスプレイモジュールは底板を含み、前記底板には接続端子が設置され、前記接続端子は第一ポート、第二ポート及び第三ポートを有し、
前記第一電極は第一ワイヤーハーネスを介して前記第一ポートに接続され、前記第二電極は第二ワイヤーハーネスを介して前記第二ポートに接続され、前記第三電極は第三ワイヤーハーネスを介して前記第三ポートに接続され、前記第一電極と前記第二電極との間の電位差は第一電圧を提供し、前記第一電極と前記第三電極との間の電位差は第二電圧を提供し、前記第一電圧と前記第二電圧は前記ディスプレイモジュールに電力を供給することを特徴とするLEDディスプレイ。
【請求項2】
前記第一電極は陰極であり、前記第二電極及び前記第三電極は負極であり、前記第一電圧は第一負電圧であり、前記第二電圧は第二負電圧である、
ことを特徴とする請求項1に記載のLEDディスプレイ。
【請求項3】
前記ディスプレイモジュールは、発光部材、制御回路及び駆動回路をさらに含み、
前記駆動回路は前記発光部材の負極に接続され、前記制御回路は前記発光部材の正極に接続され、
前記第一負電圧又は前記第二負電圧は前記駆動回路に電力を供給し、
前記第二負電圧は前記制御回路に電力を供給し、
前記制御回路が制御指令を受信し、前記駆動回路が駆動指令を受信して駆動すると、前記発光部材は発光することを特徴とする請求項2に記載のLEDディスプレイ。
【請求項4】
前記ディスプレイは制御ポートをさらに含み、
前記制御ポートは別々に制御回路と駆動回路に接続され、前記第二負電圧は前記制御ポートに電力を供給し、
前記制御指令は前記制御ポートを介して前記制御回路に送信され、前記駆動指令は前記制御ポートを介して前記駆動回路に送信されることを特徴とする請求項3に記載のLEDディスプレイ。
【請求項5】
前記ディスプレイモジュールはバッファモジュールをさらに含み、前記バッファモジュールは第一バッファチップ及び第二バッファチップを含み、
前記制御ポート、前記第一バッファチップ、前記第二バッファチップ及び前記駆動回路は順次に接続され、
前記第二負電圧は前記第一バッファチップに電力を供給し、前記第一負電圧は前記第二バッファチップに電力を供給することを特徴とする請求項4に記載のLEDディスプレイ。
【請求項6】
前記バッファモジュールはレベル変換回路をさらに含み、
前記レベル変換回路は、前記第一バッファチップと前記第二バッファチップとの間に接続されることを特徴とする請求項5に記載のLEDディスプレイ。
【請求項7】
前記ディスプレイモジュールは収集回路をさらに含み、
前記収集回路は、前記第一ポートと前記発光部材との間に接続され、
前記収集回路は、前記発光部材の性能パラメータを収集するために用いられることを特徴とする請求項3に記載のLEDディスプレイ。
【請求項8】
前記発光部材は、赤ランプ、緑ランプ及び青ランプを含み、
前記駆動回路は、第一駆動回路、第二駆動回路及び第三駆動回路を含み、
前記第一駆動回路は前記赤ランプの負極に接続され、前記第二駆動回路は前記緑ランプの負極に接続され、前記第三駆動回路は前記青ランプの負極に接続され、
前記第一負電圧は前記第一駆動回路に電力を供給し、前記第二負電圧は前記第二駆動回路及び前記第三駆動回路に電力を供給することを特徴とする請求項5に記載のLEDディスプレイ。
【請求項9】
前記ディスプレイモジュールは、第一安定チップ及び第二安定チップをさらに含み、
前記第一安定チップは、前記第二バッファチップと前記第一駆動回路との間に接続され、
前記第二安定チップの一端は前記第二バッファチップに接続され、前記第二安定チップの他端は別々に前記第二駆動回路及び前記第三駆動回路に接続され、
前記第一負電圧は前記第一安定チップに電力を供給し、前記第二負電圧は前記第二安定チップに電力を供給することを特徴とする請求項8に記載のLEDディスプレイ。
【請求項10】
前記第一電圧は第一設定範囲内にあり、前記第二電圧は第二設定範囲内にあることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のLEDディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電気技術分野に関し、さらに具体的に、負電圧デュアル電圧電源によって駆動されるLEDディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ディスプレイ業界において、特に発光ダイオード(light−emitting diode,LED)ディスプレイ業界において、ディスプレイの電源供給方式はデュアル電圧電源による電力供給方式を含む。デュアル電圧電源による電力供給方式は、通常、3.8ボルトの単一電源と2.8ボルトの単一電源によって電力を供給する方式である。2つの単一電源を必要とするので、配線方法は非常に複雑であり、ラインの数量は多く且つ乱雑であり、その結果、メンテナンスが難くなり、ラインの接触不良の可能性も大幅に増加し、又、ライン自体に抵抗が存在し、電圧降下と回路自体の消耗が発生し、電源の使用効率が低下し、電力資源を浪費する。
【発明の概要】
【0003】
本願の目的は、負電圧デュアル電圧電源によって駆動されるLEDディスプレイを提供し、1つの電源を使用してデュアル電圧を提供し、配線方法はより簡単であり、メンテナンスはより容易であり、且つ接触不良の可能性も低減される。又、回路自体の消耗を削減し、電源の使用効率を向上させ、電力資源を節約する。
【0004】
本出願によって提供される負電圧デュアル電圧電源によって駆動されるLEDディスプレイは、電源インターフェースとディスプレイモジュールを含む。前記電源インターフェースは第一電極、第二電極及び第三電極を含み、前記ディスプレイモジュールは底板を含み、前記底板には接続端子が設置され、前記接続端子は第一ポート、第二ポート及び第三ポートを有し、前記第一電極は第一ワイヤーハーネスを介して前記第一ポートに接続され、前記第二電極は第二ワイヤーハーネスを介して前記第二ポートに接続され、前記第三電極は第三ワイヤーハーネスを介して前記第三ポートに接続され、前記第一電極と前記第二電極との間の電位差は第一電圧を提供し、前記第一電極と前記第三電極との間の電位差は第二電圧を提供し、前記第一電圧と前記第二電圧は前記ディスプレイモジュールに電力を供給する。
【0005】
上述したLEDディスプレイにおいて、前記第一電極は陰極であり、前記第二電極及び前記第三電極は負極であり、前記第一電圧は第一負電圧であり、前記第二電圧は第二負電圧である。前記第一電圧と前記第二電圧の両方が負電圧であることができるので、回路自体の消耗を減らし、回路の発熱現象を減少し、製品の寿命を延ばすことができる。
【0006】
上述したLEDディスプレイにおいて、前記ディスプレイモジュールは、発光部材、制御回路及び駆動回路をさらに含み、前記駆動回路は前記発光部材の負極に接続され、前記制御回路は前記発光部材の正極に接続され、前記第一負電圧又は前記第二負電圧は前記駆動回路に電力を供給し、前記第二負電圧は前記制御回路に電力を供給し、前記制御回路が制御指令を受信し、前記駆動回路が駆動指令を受信して駆動すると、前記発光部材は発光する。
【0007】
上述したLEDディスプレイにおいて、前記ディスプレイは制御ポートをさらに含み、前記制御ポートは別々に制御回路と駆動回路に接続され、前記第二負電圧は前記制御ポートに電力を供給し、前記制御指令は前記制御ポートを介して前記制御回路に送信され、前記駆動指令は前記制御ポートを介して前記駆動回路に送信されるために用いられる。
【0008】
上述したLEDディスプレイにおいて、前記ディスプレイモジュールはバッファモジュールをさらに含み、前記バッファモジュールは第一バッファチップ及び第二バッファチップを含み、前記制御ポート、前記第一バッファチップ、前記第二バッファチップ及び前記駆動回路は順次に接続され、前記第二負電圧は前記第一バッファチップに電力を供給し、前記第一負電圧は前記第二バッファチップに電力を供給する。
【0009】
上述したLEDディスプレイにおいて、前記バッファモジュールはレベル変換回路をさらに含み、前記レベル変換回路は前記第一バッファチップと前記第二バッファチップとの間に接続される。前記レベル変換回路は、2つの電位差のバランスをとる役割を果たし、従ってチップを保護する。
【0010】
上述したLEDディスプレイにおいて、前記ディスプレイモジュールは収集回路をさらに含み、前記収集回路は、前記第一ポートと前記発光部材との間に接続され、前記収集回路は、前記発光部材の性能パラメータを収集するために用いられる。
【0011】
上述したLEDディスプレイにおいて、前記発光部材は、赤ランプ、緑ランプ及び青ランプを含み、前記駆動回路は、第一駆動回路、第二駆動回路及び第三駆動回路を含み、前記第一駆動回路は前記赤ランプの負極に接続され、前記第二駆動回路は前記緑ランプの負極に接続され、前記第三駆動回路は前記青ランプの負極に接続され、前記第一負電圧は前記第一駆動回路に電力を供給し、前記第二負電圧は前記第二駆動回路及び前記第三駆動回路に電力を供給する。
【0012】
上述したLEDディスプレイにおいて、前記ディスプレイモジュールは、第一安定チップ及び第二安定チップをさらに含み、前記第一安定チップは、前記第二バッファチップと前記第一駆動回路との間に接続され、前記第二安定チップの一端は前記第二バッファチップに接続され、前記第二安定チップの他端は別々に前記第二駆動回路及び前記第三駆動回路に接続され、前記第一負電圧は前記第一安定チップに電力を供給し、前記第二負電圧は前記第二安定チップに電力を供給する。
【0013】
上述したLEDディスプレイにおいて、前記第一電圧は第一設定範囲内にあり、前記第二電圧は第二設定範囲内にある。
【0014】
上述したLEDディスプレイにおいて、ディスプレイモジュールにフローティング干渉防止回路を設置することができ、フローティング干渉防止回路は第一安定チップと第一駆動回路との間に接続される。このような設置は、回路で発生するフローティングは干渉防止回路によって応用する目的を実現する。
【0015】
上述したように、本出願の実施形態によって提供される負電圧デュアル電圧電源によって駆動されるLEDディスプレイは、1つの電源を利用して2つの電圧を提供する。接続するとき、3つのワイヤーハーネス(即ち、第一ワイヤーハーネス、第二ワイヤーハーネス及び第三ワイヤーハーネスである)を設置するだけで、ディスプレイモジュールに2つの電圧を提供することができる。従来の技術のように、2つの単一電源がそれぞれ電圧を提供するモードと比較して、ただ1つの電源を採用すると、占める空間が少なくなり、ディスプレイ全体の重量が軽減される。又、ワイヤーハーネスの使用量が大幅に削減され、配線がきちんとし、メンテナンスも便利になる。ワイヤーハーネスの削減は、回路自体の消耗も削減し、使用効率を向上させ、電力資源を節約する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下、本発明の技術方案をより明確に説明するために、実施形態の説明に使用される図面について簡単に説明する。明らかに、以下説明される図面は、本発明の一部の実施形態だけのものであり、当業者であれば、これらの図面から創造的な努力なしに他の図面を得ることができる。
【
図1】
図1は、本発明の実施形態によって提供されるLEDディスプレイの配線図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態によって提供されるLEDディスプレイの発光部材と駆動部材を示す概略図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態によって提供されるLEDディスプレイのバッファモジュールを示す概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態によって提供されるLEDディスプレイの駆動回路を示す概略図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態によって提供されるLEDディスプレイの収集回路を示す概略図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態によって提供されるLEDディスプレイの発光部材制御を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態の添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態の技術的方案を明確且つ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の一部の実施形態だけのものであり、全ての実施形態ではない。本明細書に説明される実施形態から創造的な努力なしに当業者が得ることができるすべての別の実施形態は、本発明の範囲に属する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係わる負電圧デュアル電圧電源によって駆動されるLEDディスプレイは、電源インターフェース10とディスプレイモジュールを含む。電源インターフェース10は、第一電極GND11、第二電極V112及び第三電極V013を含む。電源インターフェース10は一般的に交流電源に接続され、交流電源装置に交流−直流コンバーターが設置され、コンバーターは交流電流をディスプレイモジュールによって使用できる直流低電圧電流に変換する。
【0019】
表示モジュールは底板20を含み、底板20には接続端子21が設けられ、接続端子21は第一ポート22、第二ポート23及び第三ポート24を有する。第一電極GND11は第一ワイヤーハーネス30を介して第一ポート22に接続され、第二電極V112は第二ワイヤーハーネス31を介して第二ポート23に接続され、第三電極V013は第三ワイヤーハーネス32を介して第三ポート24に接続され、第一電極GND11と第二電極V112との間の電位差は第一電圧を提供し、第一電極GND11と第三電極V013との間の電位差は第二電圧を提供し、第一電圧と第二電圧はディスプレイモジュールに電力を供給する。
【0020】
図1を参照すると、
図1において、9つの接続端子21が例示されており、各接続端子21は第一ポート22、第二ポート23及び第三ポート24を有し、各接続端子21の第一ポート22は第一電極GND11に接続され、各接続端子21の第二ポート23は第二電極V112に接続され、各接続端子21の第三ポート24は第三電極V013に接続される。
【0021】
LEDディスプレイの他の構成要素、例えば、駆動回路などの構成要素は第一ポート22、第二ポート23及び第三ポート24によって電力を供給することができる。つまり、駆動回路等を接続端子21に再び接続すればよい。具体的には、第一電圧で電力を供給することを必要とする場合、構成要素は1つの接続端子21の第一ポート22及び第二ポート23に接続すればよい。第二電圧で電力を供給することを必要とする場合、構成要素は1つの接続端子21の第一ポート22及び第三ポート24に接続すればよい。各構成要素が電力を供給することを必要とする場合、1つの接続端子21に対応されることを明確されるべきである。
【0022】
上述したように、本発明の実施形態によって提供されるLEDディスプレイは、1つの電源を利用して2つの電圧を提供する。接続するとき、3つのワイヤーハーネス(即ち、第一ワイヤーハーネス30、第二ワイヤーハーネス31及び第三ワイヤーハーネス32である)を設置するだけで、ディスプレイモジュールに2つの電圧を提供することができる。従来の技術のように、2つの単一電源がそれぞれ電圧を提供するモードと比較して、ただ1つの電源を採用すると、占める空間が少なくなり、LEDディスプレイ全体の重量が軽減される。又、ワイヤーハーネスの使用量が大幅に削減され、配線がきちんとし、メンテナンスも便利になる。ワイヤーハーネスの削減は、回路自体の消耗も削減し、使用効率を向上させ、電力資源を節約する。
【0023】
さらに、2つの電圧、即ち第一電圧及び第二電圧を提供すると、少なくとも異なる発光部材の電圧要件を満たすことができ、従って適用性を高める。又、電圧に対する需要がより小さい発光部材により大きい電圧を提供することを免れることができ、従って資源を節約する目的に達する。発光部材40が発光ダイオード(light−emitting diode,LED)であると、発光部材は赤、緑、青の3つのランプビーズを含む。その中において、赤色のランプビーズの電圧は一般的に2.0V〜2.2Vであり、緑色のランプビーズの電圧は一般的に3.0V〜3.4Vであり、青色のランプビーズの電圧は一般的に3.0V〜3.6Vである。第一電圧を2.0V〜2.2Vに設定し、第二電圧を3.0V〜3.6Vに設定することができる。赤色のランプビーズは赤ランプと呼ばれ、緑色のランプビーズは緑ランプと呼ばれ、青色のランプビーズは青ランプと呼ばれる。
【0024】
選択的に、適用性をさらに改善し、より多い電圧タイプの発光部材40がこの電源を使用できるように、第一電圧の範囲は、2.8V≦第一電圧≦3.2V(第一設定範囲)に設定することができ、第二電圧の範囲は、3.8V≦第一電圧≦4.6V(第二設定範囲)に設定することができる。第一電圧の範囲と第二電圧の範囲は普通のLEDの使用を満足するだけではなく、他のさらに多い種類の発光部材の使用を満足することができ、適用性がより高い。
【0025】
選択的に、一実施形態では、第一電極GND11は陰極であり、第二電極V112及び第三電極V013は負極であり、即ち負極を陽極として使用する。第一電圧は第一負電圧であり、第二電圧は第二負電圧である。即ち、この実施形態の電源によって提供される電圧は、すべて負電圧である。負電圧を使用すると、回路全体の放射が低減され、製品は電磁両立性(electro magnetic compatibility,EMC)の要件を満たし易くなる。さらに、負電圧は回路自体の消耗を減らし、回路の発熱現象を減少することができるので、製品の寿命を延ばすことができる。これに対応して、第一ワイヤーハーネス30はアノードワイヤーであり、第二ワイヤーハーネス31及び第三ワイヤーハーネス32はカソードワイヤーである。
【0026】
また、当業者であれば、ディスプレイモジュールに表示用の発光部材を設置し、発光部材を駆動して発光させる必要があることを理解できる。従って、一実施形態では、
図2に示されたように、ディスプレイモジュールは、発光部材40、制御回路50及び駆動回路60をさらに含む。駆動回路60は発光部材40の負極に接続され、制御回路50は発光部材40の正極に接続され、第一負電圧又は第二負電圧は駆動回路60に電力を供給し、第二負電圧は制御回路50に電力を供給する。制御回路50が制御指令を受信し、駆動回路60が駆動指令を受信して駆動すると、発光部材40は発光する。上述したように、駆動回路60及び制御回路50も負電圧で電力を供給し、発光部材40が正常に駆動されて発光することを前提として、回路全体の発熱を減少し、消費電力を低減し、いろいろな部品の寿命を延ばす。選択的に、制御回路50は、スイッチングトランジスタ及び復号回路を含み、スイッチングトランジスタは対応する指令に応じてオンになり、復号回路は信号を復号する。上記のスイッチングトランジスタは、金属酸化物半導体(MOS)電界効果トランジスタ、トランジスタ、集積MOS電界効果トランジスタ又はシリコン制御整流器(Silicon Controlled Rectifier,SCR)などを使用することができ、選択性が多い。
【0027】
強調しなければならないことは、制御回路50及び駆動回路60が具体的にどの接続端子に接続されているかは、
図2に詳細に示されていないが、当業者であれば、制御回路50及び駆動回路60も接続端子によって電力を供給されることを理解されるべきである。
【0028】
図2を参照すると、上記の発光部材40が赤ランプ41、緑ランプ42及び青ランプ43を含むことを例として、詳しく説明する。各ランプビーズは1つの駆動回路60を設置することを必要として、具体的には、第一駆動回路60、第二駆動回路60及び第三駆動回路60であることができる。その中において、第一駆動回路60は赤ランプ41の負極に接続され、第二駆動回路60は緑ランプ42の負極に接続され、第三駆動回路60は青ランプ43の負極に接続される。第一負電圧が第一駆動回路60に電力を供給するように、第一駆動回路60の駆動チップの正極は第一ポート22に接続され、第一駆動回路60の駆動チップの負極は第二ポート23に接続される。第二負電圧が第二駆動回路60に電力を供給するように、第二駆動回路60の駆動チップの正極は第一ポート22に接続され、第二駆動回路60の駆動チップの負極は第三ポート24に接続される。第二負電圧が第三駆動回路60に電力を供給するように、第三駆動回路60の駆動チップの正極は第一ポート22に接続され、第三駆動回路60の駆動チップの負極は第三ポート24に接続される。赤ランプ41、緑ランプ42及び青ランプ43に対応して、第一駆動回路60は赤ランプ駆動回路61であり、第二駆動回路60は緑ランプ駆動回路62であり、第三駆動回路60は青ランプ駆動回路63である。制御回路50は制御指令を受信し、赤ランプ駆動回路61が駆動指令を受信して駆動すると、赤ランプ41の負極と正極が導通されて、赤ランプ41は発光する。緑ランプ42及び青ランプ43の制御過程は赤ランプ41の制御過程と同じであるので、ここでは繰り返さない。
【0029】
第一負電圧を選択して第一駆動回路60に電力を供給し、第二負電圧を選択して第二駆動回路60及び第三駆動回路60に電力を供給する理由は、赤ランプ41の電圧はより小さく、緑ランプ42及び青ランプ43の電圧は赤ランプ41の電圧より大きいためである。上述したように、第一電圧値は第二電圧値より小さい。従って、このような設置は、各ランプビーズの正常な動作を確保することができるだけではなく、電圧に対する需要がより小さい発光部材40により大きい電圧を提供して資源を浪費することを免れることができ、過剰な電圧による損失の増加を回避することができ、電力資源を節約することもできる。加えて、負電圧を採用して電力を供給すると、ランプビーズ及び駆動回路60の熱を低減することができ、従って放射を減少し、製品は電磁両立性(electro magnetic compatibility,EMC)の要件を満たし易くなる。
【0030】
選択的に、一実施形態では、
図1を参照すると、LEDディスプレイは制御ポートをさらに含むことができ、制御ポートは制御システム70に接続され、制御システム70は制御ポートによって制御指令を送信する。第二負電圧は制御ポートに電力を供給し、即ち制御ポートの2つのポートは別々に第一ポート22及び第三ポート24に接続されて、第二負電圧が制御ポートに電力を供給できるようにする。即ち、制御ポートによって制御システム70に電力を供給することができる。第二負電圧が制御ポートに電力を供給すると、一方では制御システム70が正常に作動することを確保し、即ち制御指令及び駆動指令などを正常に送信することができ;他方では制御システム70のエネルギー消費を低減し、制御システム70の作動により発生する熱を低減することができる。
【0031】
発光ランプの発光制御において、
図6を参照すると、制御システム70は、制御ポートを介して制御回路50に制御指令を送信し、制御ポートを介して駆動回路60に駆動指令を送信する。制御回路50が制御指令を受信し、駆動回路60が駆動指令を受信して駆動すると、発光部材40の正極と負極が導通されて、発光することができる。駆動指令はパラレル信号である。
【0032】
さらに、
図3を参照すると、ディスプレイモジュールは、バッファモジュール80をさらに含む。バッファモジュール80は、第一バッファチップ81及び第二バッファチップ82を含み、制御ポート、第一バッファチップ81、第二バッファチップ82及び駆動回路60は順次に接続される。なお、第一バッファチップ81と第二バッファチップ82のセットは1つだけでもよく、実際に応用する際、1セットの第一バッファチップ81と第二バッファチップ82は、別々に第一駆動回路60、第二駆動回路60及び第三駆動回路60に接続される。
図6を参照すると、バッファモジュール80は制御システム70と駆動回路60との間に配置され、制御システム70がパラレル信号で送信する駆動指令はバッファモジュール80を介して駆動回路60に送信される。
【0033】
第一バッファチップ81及び第二バッファチップ82の両方は、74HC245チップであることができる。第一バッファチップ81は、制御システム70のメインチップを保護する役割を果たし、第二バッファチップ82は、駆動回路60に設置された駆動チップを保護する役割を果たすことができる。従ってLEDディスプレイの使用がより安定であり、制御システム70及び駆動回路60は損傷し難く、寿命が延長される。さらに、第二負電圧を選択して第一バッファチップ81に電力を供給することができ、即ち第一バッファチップ81の正極は第一ポート22に接続され、第一バッファチップ81の負極は第三ポート24に接続されて、第二負電圧は第一バッファチップ81に電力を供給することができる。第一負電圧を選択して第二バッファチップ82に電力を供給し、即ち第二バッファチップ82の正極は第一ポート22に接続され、第二バッファチップ82の負極は第二ポート23に接続されて、第一負電圧は第一バッファチップ81に電力を供給することができる。もちろん、第一バッファチップ81及び第二バッファチップ82は、別の負電圧によって電力を供給することもできる。どの電圧を使用して電力を供給しても、第一バッファチップ81と制御システム70のメインチップが同じ電位の電圧を使用することを確保する必要があり、従って干渉と放射を低減し、信号電位隔離効果を実現することができる。
【0034】
さらに別の実施形態において、続いて
図3を参照すると、バッファモジュール80は、第一バッファチップ81及び第二バッファチップ82に接続されたレベル変換回路83をさらに含む。レベル変換回路83は、第一バッファチップ81と第二バッファチップ82との間の電位差を平衡して、電位差がもたらす過電流によってチップが損傷されることを防止するために用いられ、且つ駆動回路60が安定して動作できるように、駆動回路60のチップが電位低下後のパラレル信号を使用することにする。第一バッファチップ81、レベル変換回路83及び第二バッファチップ82は、ハードウェア上で全体モジュールに統合されて、LEDディスプレイの統合度を改善するとともに、配線し易くなる。上記のバッファモジュール80は、電位不均衡を防止し、チップを損傷することを免れる。
【0035】
さらに別の実施形態において、
図4を参照すると、ディスプレイモジュールは、第一安定チップ64及び第二安定チップ65をさらに含む。第一安定チップ64は、第二バッファチップ82と第一駆動回路60との間に接続される。第二安定チップ65の一端は第二バッファチップ82に接続され、他端は別々に第二駆動回路60及び第三駆動回路60に接続される。第一負電圧は第一安定チップ64に電力を供給し、第二負電圧は第二安定チップ65に電力を供給する。具体的には、第一安定チップ64の正極は第一ポート22に接続され、第一安定チップ64の負極は第二ポート23に接続され、第二安定チップ65の正極は第一ポート22に接続され、第二安定チップ65の負極は第三ポート24に接続される。第一安定チップ64及び第二安定チップ65の両方は、74HC245チップであることができる。対応して、第二バッファチップ82の数量は1つであることができ、選択的に2つであってもよい。その中の1つの第二バッファチップは第一安定チップに接続され、この第二バッファチップと第一安定チップは同じ負電圧を使用して電力を供給する。もう1つの第二バッファチップは第二安定チップに接続され、この第二バッファチップと第二安定チップは同じ負電圧を使用して電力を供給する。このような設置は、2つの接続されたチップ間の電位差を低減し、電位不均衡を防止し、チップを損傷することを免れる。
【0036】
さらに、続いて
図4を参照すると、第一安定チップ64、第二安定チップ65、赤ランプ駆動回路61、緑ランプ駆動回路62及び青ランプ駆動回路63は、ハードウェア上で全体モジュールに統合される。この全体モジュールにおいて、第一安定チップ64と赤ランプ駆動回路61は1つのバスで接続され、このバスは、レベル変換後の赤ランプ表示データ信号、クロック信号CLK、ラッチ信号LAT、イネーブル信号OEを送信することができる。第二安定チップ65の一端は他のバスの一端に接続され、他のバスの他端は別々に緑ランプ駆動回路62及び青ランプ駆動回路63に接続され、他のバスは、緑ランプ表示データ信号、青ランプ表示データ信号、クロック信号CLK、ラッチ信号LAT、イネーブル信号OEを送信することができる。従ってLEDディスプレイの統合度を高めるとともに、配線し易くなる。
【0037】
第一安定チップ64及び第二安定チップ65を設置した後、
図6を参照すると、制御システム70によって送信されたパラレル信号はバッファモジュール80に送信され、次に、バッファモジュール80の第二バッファチップ82を介して別々に第一安定チップ64及び第二安定チップ65に出力される。第一安定チップ64に送信されたパラレル信号は続いて赤ランプ駆動回路61に送信され、第二安定チップ65に送信されたパラレル信号は続いて緑ランプ駆動回路62又は青ランプ駆動回路63に送信される。なお、制御システム70から制御回路50に送信されたパラレル信号はバッファモジュール80にも送信され、その後、バッファモジュール80の第二バッファチップ82を介して別々に第一安定チップ64及び第二安定チップ65に出力され、再び第一安定チップ64及び第二安定チップ65から制御回路50に送信される。
【0038】
第一安定チップ64及び第二安定チップ65は、主に、レベルに応じてパラレル信号を管理し、フローティングの場合に信号の安定した伝送を実現し、干渉防止能力を向上させるために用いられる。また、第一安定チップ64は赤ランプ駆動回路61のチップを保護することもでき、第二安定チップは緑ランプ駆動回路62のチップ及び青ランプ駆動回路63のチップを保護することもできる。第一安定チップ64と赤ランプ駆動回路61は第一電圧を使用して電力を供給するので、分圧抵抗を設置することを必要としなく、設計の困難さと材料コストを削減し、且つディスプレイモジュール全体の温度差がより均一になり、LEDディスプレイの表示輝度を向上させ、実験テスト統計によると、輝度は約15%向上することができる。
【0039】
選択的に、フローティング干渉防止回路を設置することができ、フローティング干渉防止回路は、第一安定チップ64と赤ランプ駆動回路61との間に接続される。このような設置は、回路で発生するフローティングは干渉防止回路によって応用する目的を実現する。
【0040】
さらに別の実施形態において、
図5を参照すると、ディスプレイモジュールは、収集回路90をさらに含む。収集回路90は、第一ポート22と発光部材40との間に接続される。収集回路90は、発光部材40の性能パラメータを収集するために用いられる。性能パラメータは、発光部材40の温度、電流、電圧、輝度などを含む。また、収集回路90にメモリを接続し、収集した温度、電流、電圧、輝度情報をメモリに格納し、研究者等はメモリ内の性能パラメータを分析して、発光部材40の各性能パラメータが正常であるか否かを確認し、正常ではない場合、さらに偏差値などを確認することができ、従って調整やメンテナンスが容易になる。
【0041】
最後に強調すべきことは、制御ポート、制御回路50、第一バッファチップ81、第二バッファチップ82、第一安定チップ64、第二安定チップ65、赤ランプ駆動回路61、緑ランプ駆動回路62及び青ランプ駆動回路63は、別々に
図1に示す9つの接続端子21を使用することができる。もちろん、当業者であれば、接続端末21の数量は実際の需要に応じて増減できることを理解することができ、本願ではただ例示であり、限定しない。
【0042】
以上、本出願の実施形態を詳細に説明し、特定の例を使用して、本出願の原理及び実施形態を説明した。上記の実施形態の説明は、ただ本出願の方法及びその要旨を理解するのを助けるために用いられ、当業者は、本出願のアイデアに基づいて具体的な実施方式及び適用範囲を変更することができ、要約すると、本明細書の内容は、本出願を限定するものとして解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0043】
10 電源インターフェース
11 第一電極
12 第二電極
13 第三電極
20 底板
21 接続端子
22 第一ポート
23 第二ポート
24 第三ポート
30 第一ワイヤーハーネス
31 第二ワイヤーハーネス
32 第三ワイヤーハーネス
40 発光部材
41 赤ランプ
42 緑ランプ
43 青ランプ
50 制御回路
60 駆動回路
61 赤ランプ駆動回路
62 緑ランプ駆動回路
63 青ランプ駆動回路
64 第一安定チップ
65 第二安定チップ
70 制御システム
80 バッファモジュール
81 第一バッファチップ
82 第二バッファチップ
83 レベル変換回路
90 収集回路