(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-181427(P2021-181427A)
(43)【公開日】2021年11月25日
(54)【発明の名称】トリグリセリド洗浄剤
(51)【国際特許分類】
A61K 8/39 20060101AFI20211029BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20211029BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20211029BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20211029BHJP
A61K 8/9789 20170101ALI20211029BHJP
C11D 1/74 20060101ALI20211029BHJP
C11D 1/68 20060101ALI20211029BHJP
C11D 3/382 20060101ALI20211029BHJP
【FI】
A61K8/39
A61Q5/02
A61K8/60
A61K8/46
A61K8/9789
C11D1/74
C11D1/68
C11D3/382
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2021-72230(P2021-72230)
(22)【出願日】2021年4月22日
(31)【優先権主張番号】特願2020-84836(P2020-84836)
(32)【優先日】2020年5月14日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002819
【氏名又は名称】大正製薬株式会社
(72)【発明者】
【氏名】桜木 優人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 一裕
(72)【発明者】
【氏名】唐仁原 亨
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
【Fターム(参考)】
4C083AA111
4C083AA112
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC791
4C083AC792
4C083AD201
4C083AD202
4C083CC38
4C083EE21
4H003AC05
4H003AC12
4H003BA12
4H003DA02
4H003DB02
4H003EB22
4H003EB46
4H003ED02
4H003FA04
(57)【要約】
【課題】トリグリセリドに対して優れた洗浄力を有する洗浄剤を提供することにある。
【解決手段】ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル及び/又はアルキルグルコシドからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有し、頭皮用及び/又は毛髪用であることを特徴とするトリグリセリドに対する洗浄剤である。また、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル、及び(b)タウリン、オウレン抽出物、オウバク抽出物、及びテンチャ抽出物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有し、頭皮用及び/又は毛髪用であることを特徴とする洗浄剤である。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル及び/又はアルキルグルコシドからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有し、頭皮用及び/又は毛髪用であることを特徴とするトリグリセリドに対する洗浄剤。
【請求項2】
前記トリグリセリドがトリオレインである請求項1に記載の洗浄剤。
【請求項3】
前記ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルがポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリルである請求項1又は2に記載の洗浄剤。
【請求項4】
前記アルキルグルコシドがアルキル(8〜16)グルコシドである請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗浄剤。
【請求項5】
(a)ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル、及び(b)タウリン、オウレン抽出物、オウバク抽出物、及びテンチャ抽出物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有し、頭皮用及び/又は毛髪用であることを特徴とする洗浄剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリグリセリドに対して優れた洗浄力を有する洗浄剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの頭皮の皮脂はトリグリセリド、遊離脂肪酸、スクアレン、ワックスエステル等で構成されており、中でもトリグリセリドは主成分としておよそ40%程度を占めているとの報告がある(非特許文献1)。皮脂は皮膚表面を覆うことで、外部からの異物の侵入を防ぐ、体内からの水分漏出を防ぐなどの生理的役割を担っている。一方、過剰分泌された皮脂は様々な頭皮トラブル(悪臭、フケ、べたつき、炎症など)の一因となる可能性があり、近年の清潔志向の高まりから、皮脂洗浄力の優れた頭髪洗浄剤(シャンプーなど)による日常的なケアが求められている。
【0003】
頭髪洗浄剤が皮脂汚れへの洗浄作用を発揮する上で必要不可欠な成分は界面活性剤である。界面活性剤の洗浄機構の例としてローリングアップ、乳化、可溶化等が挙げられるが、シャンプーのような頭髪洗浄剤における洗浄機構には可溶化が関連し、他の機構の関与は不明であるとされている(非特許文献2)。したがって、皮脂汚れを効果的に除去するためには、皮脂成分を可溶化しうる十分な量の界面活性剤を添加する必要があるが、一方で、過剰な界面活性剤の使用によって肌本来のバリア機能を担う細胞間脂質等も流出し、健全な肌状態が損なわれる危険性もある。上記観点から、少量でも皮脂汚れを十分に除去できるよう、皮脂汚れ(特にその主成分であるトリグリセリド)に対して優れた洗浄力を有する洗浄剤の選択が求められるが、そのような検討はいまだ不十分であった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】油化学 Vol.37(No.10),827−831,1988
【非特許文献2】ヘアケアサイエンス入門 第1版,フレグランスジャーナル社,2011
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、皮脂汚れの主成分であるトリグリセリドに対して優れた洗浄力を有する洗浄剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、トリグリセリドの一種であるトリオレインに対して、各種成分の可溶化限界濃度を測定することにより、トリグリセリド洗浄剤のスクリーニング評価を行った。その結果、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルとアルキルグルコシドが、格段に優れたトリグリセリドに対する洗浄力を有するということを見出した。また、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリルと特定の成分又は抽出物を組み合わせることでその洗浄力が飛躍的に向上するということを見出し、本発明を完成させた。
【0007】
すなわち本発明は、
(1)ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル及び/又はアルキルグルコシドを含有し、頭皮用及び/又は毛髪用であることを特徴とするトリグリセリドに対する洗浄剤、
(2)トリグリセリドがトリオレインである(1)に記載の洗浄剤、
(3)ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドがポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル又はポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリルである(1)又は(2)に記載の洗浄剤、
(4)アルキルグルコシドがアルキル(8〜16)グルコシドである(1)〜(3)のいずれかに記載の洗浄剤、
(5)(a)ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル、及び(b)タウリン、オウレン抽出物、オウバク抽出物、及びテンチャ抽出物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有し、頭皮用及び/又は毛髪用であることを特徴とする洗浄剤、
である。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、トリグリセリドに対して優れた洗浄力を有する洗浄剤を提供することが可能になった。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のトリグリセリド洗浄剤は、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル及び/又はアルキルグルコシドを含有し、頭皮用及び/又は毛髪用として使用されるものである。また、本発明の洗浄剤は、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル、並びに、タウリン、オウレン抽出物、オウバク抽出物、及びテンチャ抽出物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有し、頭皮用及び/又は毛髪用として使用されるものである。上記各成分は、通常医薬品、医薬部外品、又は化粧品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。
【0010】
ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルは、優れた乳化・分散作用をもつ安全性の高い非イオン性界面活性剤であり、化粧品分野において多目的に使用可能である。用いられるポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルの具体例としては、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル、ポリオキシエチレンカプリル酸グリセリル、ラウリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリル、ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリルなどを例示することができ、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリルを用いることがより好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
【0011】
ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルの含有量は、所望の効果が充分に付与されるのであれば特に限定されないが、本発明の洗浄剤中、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%である。
【0012】
アルキルグルコシドは、糖と高級アルコールがグリコシド結合した天然原料由来の非イオン性界面活性剤であり、起泡性や安全性に優れた洗浄成分として知られている。用いられるアルキルグルコシドの具体例としては、アルキル(8〜16)グルコシドなどを例示することができ、炭素数8〜10のアルキル基を有するものを用いることがより好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。
【0013】
アルキルグルコシドの含有量は、所望の効果が充分に付与されるのであれば特に限定されないが、本発明の洗浄剤中、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは0.1〜10質量%である。
【0014】
タウリン(別名アミノエチルスルホン酸、2-アミノエタンスルホン酸)は、Cas No.107-35-7で規定される化合物であり、一般的な化学合成法や、魚介類、特に軟体動物(タコ・イカ)などから抽出して製造することが可能である。また、種々の試薬・原料メーカーから購入したものを用いることも可能である。
【0015】
タウリンの含有量は、所望の効果が充分に付与されるのであれば特に限定されないが、本発明の洗浄剤中、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%である。
【0016】
オウレン抽出物は、オウレン(学名Coptis japonica Makino)又はその他同属植物の根茎から得られる抽出物である。オウバク抽出物は、キハダ(学名Phellodendron amurense Ruprecht)又はその他同属植物の周皮を除いた樹皮から得られる抽出物である。テンチャ抽出物は、バラ科に属する植物名甜茶(学名Rubus suavissimus)の葉から得られる抽出物である。上記抽出物の抽出方法は特に限定されず、常法に従って行うことができる。抽出に用いられる抽出溶媒としては、極性溶媒、非極性溶媒のいずれも使用することができ、例えば水、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、及びこれらの混液を用いることができる。上記抽出物は、抽出した溶液のまま用いても良く、必要に応じて、濃縮、希釈、濾過、活性炭等による脱色、脱臭、エタノール沈殿等の処理したものを用いても良い。さらには、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物としたものとして用いても良い。また市販品を用いることもできる。
【0017】
オウレン抽出物、オウバク抽出物又はテンチャ抽出物の含有量は、所望の効果が充分に付与されるのであれば特に限定されないが、本発明の洗浄剤中、好ましくは0.0001〜5質量%、より好ましくは0.001〜3質量%である。
【0018】
本発明の洗浄剤は、上記した各成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、通常の化粧品、医薬部外品、医薬品などに用いられる各種成分を加えることができる。例えば、アニオン性界面活性剤(N−アシルメチルアラニン塩、N−アシルグルタミン酸塩、N−アシルアスパラギン酸塩、N−アシルタウリン塩などのアミノ酸系、α−オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸塩、スルホコハク酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル乳酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、高級脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩等)、両性界面活性剤(アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、アミドスルホベタイン型、アミノ酸型、イミダゾリン型、アミンオキサイド型等)、ノニオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸ジエステル、グリセリンエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等)、カチオン性高分子(カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化キサンタンガム、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体等)、賦形剤、香料、清涼化剤(メントール、ハッカ油、カンフル等)、抗炎症剤(グアイアズレン、サリチル酸、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸等)、殺菌剤(グルコン酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、第4級アンモニウム塩、ピロクトンオラミン等)、防腐剤(パラベン類(メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、プロピルパラベン等)、安息香酸又はその塩、デヒドロ酢酸ナトリウム、フェノキシエタノール、ヒノキチオール等、保湿剤(ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸等)、各種動植物の抽出物、ビタミン類(酢酸レチノール、アスコルビン酸、硝酸チアミン、シアノコバラミン、ビオチン、リボフラビン等)、抗酸化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ピロ亜硫酸ナトリウム、トコフェロール、エデト酸ナトリウム、アスコルビン酸、イソプロピルガレート等)、溶解補助剤(各種植物油、各種動物油、アルキルグリセリルエーテル、炭化水素類等)、代謝賦活剤、ゲル化剤(水溶性高分子等)、粘着剤などを目的に応じて適宜配合することができる。
【0019】
本発明の洗浄剤は化粧品、医薬部外品、医薬品などの用途に使用できる。また、本発明の洗浄剤は、シャンプー、頭皮洗浄剤として使用することが好ましい。
【実施例】
【0020】
以下に、実施例、比較例及び試験例を記載し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何ら制約されるものではない。尚、濃度は、特記しない限り「質量%」を表す。
【0021】
(試験例1)
トリグリセリドの一種であるトリオレインに対して、各種成分の可溶化限界濃度を測定することで、洗浄力の評価を行った。
【0022】
精製水、トリオレイン及び表1に記載の各種成分を、最終濃度1%、トリオレイン最終濃度0.1〜0.001%となるように秤量し、種々の濃度の混合水溶液10gを調製した。室温にて1時間振とうし、その後室温にて一晩静置した。転倒混和してさらに1時間以上静置(脱泡)し、紫外可視分光光度計(UV−2450、島津製作所)にて、各界面活性剤/トリオレイン混合水溶液の600nmでの吸光度を濁度として測定した。トリオレイン濃度に対する濁度の値をプロットし、濁度が急激に増加し始める点(屈折点)におけるトリオレイン濃度をトリオレイン可溶化限界濃度として算出した。
【0023】
(試験結果)
トリオレイン可溶化限界濃度が0.001%以上のものを洗浄力が優れている(○)とし、0.001%以下のものを洗浄力が不十分である(×)とした。評価結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル又はアルキルグルコシドからなる実施例1〜3は、トリオレイン可溶化限界濃度が高く、トリオレインに対する洗浄力に優れていることが明らかとなった。一方、その他成分を用いた比較例1〜16は、トリオレイン可溶化限界濃度が低く、トリオレインに対する洗浄力が不十分であることが明らかとなった。
【0026】
(試験例2)
各種成分を組み合わせた際の可溶化限界濃度を測定することで、洗浄力向上効果の評価を行った。
【0027】
精製水、トリオレイン、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル及び表2に記載の各種成分を、表2記載の最終濃度で、トリオレイン最終濃度0.07〜0.001%となるように秤量し、種々の濃度の混合水溶液10gを調製した。室温にて1時間振とうし、その後室温にて一晩静置した。転倒混和してさらに1時間以上静置(脱泡)し、紫外可視分光光度計(UV−2450、島津製作所)にて、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル/トリオレイン混合水溶液の600nmでの吸光度を濁度として測定した。トリオレイン濃度に対する濁度の値をプロットし、濁度が急激に増加し始める点(屈折点)におけるトリオレイン濃度をトリオレイン可溶化限界濃度として算出した。
【0028】
(試験結果)
実施例2と比較して、トリオレイン可溶化限界濃度の向上率が10%以上であったものを洗浄力向上効果が優れた組合せ(○)、向上率が0〜10%未満であったものを洗浄力向上効果が不十分な組合せ(△)、向上率が負の値となったものを洗浄力向上効果がない組合せ(×)とした。評価結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
実施例4〜7は、実施例2と比較してトリオレイン可溶化限界濃度が劇的に向上し、洗浄力が優れた組合せであることが明らかとなった。一方、その他成分を組み合わせた比較例17〜20は、トリオレイン可溶化限界濃度が向上せず、洗浄力向上効果が不十分な組合せであることが明らかとなった。したがって、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン酸)グリセリル、並びに、タウリン、オウレン抽出物、オウバク抽出物、及びテンチャ抽出物から選ばれる成分の組み合わせが、頭皮又は毛髪用の洗浄剤として優れることが明らかとなった。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明により、頭皮の皮脂汚れの主成分であるトリグリセリドに対して優れた洗浄力を有する洗浄剤を提供することが可能になった。