【解決手段】装置は、長手方向軸402Aに沿って延びる静止したマンドレル401Aと、その周囲に螺旋形に巻き付けられる紙の内側ストリップ7Aと、外側ストリップ8Aと、長手方向軸402A回りの回転および供給方向における軸に沿った平行移動の運動をストリップ7A,8Aに与えるよう外側ストリップ8Aに螺旋状に巻き付けられる被動力駆動ベルト403Aと、紙の管状ロッド2Aをピースに切断する、マンドレル401Aの下流側の切断ステーションとを備える。切断ステーションは、ロッド2Aを二面間で切り取るために、長手方向軸402Aに対して垂直な切断面に配置され、切断平面が長手方向軸402Aに沿って平行移動可能する切断平面に対して傾斜する回転軸の周囲に円形軌道に沿っているブレードを備える。
請求項1から4のいずれか一に記載の装置であって、前記紙の外側ストリップの内面および前記紙の内側ストリップの外面の少なくともいずれか一方に接着剤を配置するように構成される接着ユニット(301A)を備える装置。
請求項5または6に記載の装置であって、前記外側ストリップ(8A)の前記内面に作用するとともに前記接着ユニット(301A)の上流側に配置される少なくとも一つのスクレイプ要素(302A)を備える装置。
請求項1から7のいずれか一に記載の装置であって、少なくとも前記紙の外側ストリップ(8A)と前記紙の内側ストリップ(7A)とにそれぞれ作用する少なくとも一つの外側歪み軽減要素(304A)と一つの内側歪み軽減要素(303A)とを備える装置。
請求項1から11のいずれか一に記載の装置であって、前記接着ユニット(301A)の下流側にかつ前記切断ステーション(5)の上流側に位置する空間において動作する加熱器を備える装置。
【発明の概要】
【0008】
したがって、本発明は、従来技術の上述した欠点を克服する、喫煙者商品の一部を形成するよう意図された(適合している)半完成品を生産する装置および方法を提供することを目的とする。前記半完成品は喫煙者商品の一部を形成する(一部である)ことは理解されよう。
【0009】
より詳細には、本発明の一の目的は、特に生産性レベルが高い、喫煙者商品の一部を形成するよう意図された(適合している)半完成品を生産する装置および方法を提供することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、特に高精度な、喫煙者商品の一部を形成するよう意図された(適合している)半完成品を生産する装置および方法を提供することである。
【0011】
本発明のさらなる目的は、ユーザの作業を簡単化するために、喫煙者商品の一部を形成するよう意図された(適合している)半完成品を生産する装置および方法を提供することである。
【0012】
これら目的は、添付の特許請求の範囲に記載した本発明の装置および方法によって十分に達成される。
【0013】
より詳細には、本発明は、タバコや葉巻などの喫煙者商品の一部を形成するよう意図された半完成品を生産する装置に関する。
【0014】
装置は、長手方向軸に沿って延びるマンドレルを備える。好ましくは、マンドレルは静止している、すなわち、装置の移動しない一部である。
【0015】
装置は、少なくとも一つの内側ストリップと一つの外側ストリップとを備える。内側ストリップは、マンドレルの周囲に螺旋状に巻き付けられる。外側ストリップの内面が内側ストリップの外面に接するよう、外側ストリップは内側ストリップの周囲に螺旋状に巻き付けられる。図示しない例示的態様においては、(厚さを増加させるまたは強化するために)三つ以上のストリップをマンドレルの周囲に巻き付けることができる、すなわち、装置は上述した内側ストリップと外側ストリップとに加えて一つ以上のさらなるストリップを備えることができる。
【0016】
なお、これらのストリップを、例えば接着または圧力接合によって、剥がれないよう表面に連結されるのに適当な任意の材料で形成できることを記載しておく。例えば、ストリップを、紙、プラスチックもしくは金属(例えばアルミニウム)などの材料で、または多層複合材料(例えばアルミニウムを一方の側とし紙を他方の側とした)で形成できる。例示的態様においては、異なるストリップを同じ材料で形成できる。しかしながら、それらを異なる材料で形成することもできる。
【0017】
簡単化のために、以下の説明では、ストリップを紙で形成されたものとし、ある場合には内側ストリップおよび外側ストリップを「内側紙ストリップ」および「外側紙ストリップ」とする表現を用いて呼ぶが、本発明の範囲はストリップを形成することができる材料を紙のみに限定しない。
【0018】
なお、ストリップ(ロッドを形成するために用いられる)が紙で形成される場合、用いられる紙の坪量は、好ましくは20〜200g/sq mであり、より好ましくは35〜
170g/sq mであり、さらにより好ましくは50〜150g/sq mであることを記載しておく。
【0019】
例示的態様においては、装置はまた、外側ストリップの内面および内側ストリップの外面の少なくともいずれか一方に接着剤を配置するように構成される接着ユニットを備える。
【0020】
接着ユニットと択一的に(または接着ユニットに加えて)、ストリップをガムペーパーまたは圧力によって接合可能な(つまり剥がれないよう連結可能な)他の材料で形成することもできる。
【0021】
マンドレルは、支持要素に接続される第一端部と、自由端である第二端部と、を有する。
【0022】
また装置はベルトを備える。ベルトの移動によって、内側ストリップおよび外側ストリップがマンドレルの長手方向軸回りに回転移動し、当該長手方向軸に沿って供給方向に(マンドレル自体の第一端部から第二端部へのマンドレルの延設(travel)方向によって定義される)平行移動するよう、ベルトは外側紙ストリップの周囲に(螺旋状に)機能的に巻き付けられる。
【0023】
マンドレルの長手方向軸に対して螺旋状に配置される接触面に沿って、ベルトは外側ストリップに接する。ベルトは、モータ駆動である。
【0024】
紙ストリップの回転並進(螺旋状)移動(roto−translational (helical) movement)によって、内側紙ストリップをマンドレルに擦れさせる。
【0025】
紙ストリップの回転並進(螺旋状)移動によって、マンドレル(マンドレルの第二端部から)から突出する管状ロッドを形成する。管状ロッドは、螺旋状に巻き付けられ互いに接着される内側紙ストリップと外側紙ストリップとによって構成される。
【0026】
装置はまた、ベルトの下流側に、好ましくはマンドレルの下流側に配置される切断ステーションを備える。
【0027】
切断ステーションは、マンドレルから突出する管状紙ロッドを各ピースへと切断して半完成品を形成するよう構成される。実際は、一般的に言って、タバコまたは他の喫煙者商品へと挿入される前により小さいピースへ切断されるように設計されているので、ロッドのそれぞれのピースは半完成品である。
【0028】
切断ステーションは好ましくは、ロッドを二面間で切り取るよう(intercept)切断す
る機能を有する少なくとも一つのブレード(またはレーザー光線すなわちビームなどの他の切断要素)を備える。好ましくは、ブレードは、切断される管状ロッドの長手方向軸と一致するマンドレルの長手方向軸に対して垂直な切断面に配置される。好ましくは、ブレードはキャリアユニットに装着される。キャリアユニットは、例えば変位面に含まれる閉じた線によって定義される軌道に沿って移動可能である。変位面に含まれる軌道に沿ったキャリアユニットの変位の効果によって、切断面が長手方向軸に沿って移動可能となるよう、変位面は切断面に対して傾斜される。好ましくは、キャリアユニットの軌道は、切断面に対して傾斜している回転軸(回転軸は変位面に垂直である)回りの円形軌道である。
【0029】
切断ステーションは、適切に低減された長さ(例えば60〜180mm)のピースを得るよう特に高速(例えば10〜720m/min)で移動する管状ロッドを精密に切断することができる。
【0030】
なお、キャリアユニットの変位の間に、ブレードの少なくとも一方の端点は閉じた切断線を表し、好ましくは、この閉じた切断線内に、切断される管状ロッドによって定義される円筒が完全に入っていることを記載しておく。
【0031】
好ましくは、外側紙ストリップの内面だけが接着する。つまり、接着ユニットは、外側紙ストリップの内面に接着物質を塗布し、内側紙ストリップは接着剤を塗布することなく(または、より一般に言って接着物質なしで)マンドレルに供給される。
【0032】
例示的態様において、装置はスクレイプ要素を備える。スクレイプ要素は、紙ストリップと作用し合うとともに、接着物質(接着剤または他の同様な物質)を受けるようストリップを位置決めするように構成される。スクレイプ要素は、接着ユニットの上流側に配置される。
【0033】
なお、本明細書において用いる表現「上流側」および「下流側」は、紙貯蔵器(紙が供給される異なるロール)から切断ステーションおよび取り出しステーションへと向かう紙移動の方向をいうことを記載しておく。
【0034】
好ましくは、装置は、接着物質を塗布されるそれぞれの紙ストリップに対してスクレイプ要素を備える。好ましくは、スクレイプ要素は、外側紙ストリップの内面(好ましくは
接着物質を受ける唯一の面である)に作用する。
【0035】
例示的態様において、装置は歪み軽減要素を備える。歪み軽減要素は、紙ストリップと作用し合うとともに、螺旋状にマンドレルの周囲に巻き付けるよう紙ストリップを予め配置するように構成される。好ましくは、装置は、それぞれの紙ストリップに対して歪み軽減要素を備える。好ましくは、装置は、外側紙ストリップと内側紙ストリップとにそれぞれ作用する外側歪み軽減要素と内側歪み軽減要素とを備える。
【0036】
モータ駆動ベルト(モータによって駆動されるベルト)は好ましくは、少なくとも第一プーリーと第二プーリーとの周囲にループ状に掛けられている。例示的態様において、第一プーリーおよび第二プーリーは、対応するそれぞれの回転軸回りに回転する。例示的態様において、駆動プーリーはマンドレルの長手方向軸に対して垂直である。なお、例示的態様において、被駆動プーリーの回転軸は駆動プーリーの回転軸と平行ではない場合もあることを記載しておく。
【0037】
例えば、マンドレルの長手方向軸は、水平である、すなわち、機械が載置される平面と平行である。好ましくは、ベルト移動プーリーの回転軸もまた水平である。
【0038】
ベルトは、第一プーリーと第二プーリーとの周囲にループ状に掛けられて、前進セクションと戻りセクションとを構成している。好ましくは、ベルトの前進セクションと戻りセクションとは互いに交差する。
【0039】
ベルトの二つのセクションのうちの一方は(例えば前進セクションは)、マンドレルの周囲に巻き付けられる。好ましくは、ベルトは、(好ましくは一回転分の)完全な螺旋状の巻きを形成するようマンドレルの周囲に巻き付けられる。好ましくは、ベルトは、30〜60度の角度でマンドレルの周囲に巻き付けられる。
【0040】
前進セクション(すなわちマンドレルの周囲に巻き付けられるベルトの分岐部)は、第一プーリーとマンドレルとを接続している第一ストレッチと、第二プーリーとマンドレルとを接続している第二ストレッチと、を有する。好ましくは、ベルトの前進セクションの第一ストレッチは第一方向に90度の捩れを形成し、ベルトの前進セクションの第二ストレッチは第一方向とは反対の第二方向に90度の捩れを形成する。
【0041】
例示的態様において、装置は、切断ステーションの下流側に配置されるとともに管状ロッドのピースを受けて取り扱うよう構成される取り出しステーションを備える。
【0042】
好ましくは、取り出しステーションは、マンドレルの(およびロッドの)長手方向軸に対して横方向である(特に垂直である)取り出し方向に沿って装置から離れるロッドのピースを送出するよう構成される。
【0043】
例示的態様において、取り出しステーションは、マンドレルの長手方向軸と平行な軸回りに回転するドラムを備える。ドラムは、その周辺部に複数のハウジングを有する。好ましくは、これらのハウジングは等間隔で配置される。好ましくは、複数のハウジングのそれぞれの、ドラムに対して接線方向に測定される幅は、管状ロッドの供給方向に小さくなる。これにより、破損することなく管状ロッドのピースを素早く精密に取り扱うことができる。
【0044】
より具体的には、ロッドのピースは、ドラムのハウジングに収容され、吸引によって内部に保持される。こうして、ピースは、互いから間隔を空けて配置される吸引ハウジング内に保持され、そしてロッドのピースを形成する装置の下流側に配置される他の機械へと
横方向に供給される。
【0045】
例示的態様において、装置は、接着ユニットの下流側にかつ切断ステーションの上流側に位置する空間において動作する加熱器を備える。例えば、装置は、マンドレルを有する装置のある領域に加熱ビームを備える。
【0046】
マンドレルの周囲に紙ストリップを巻き付けるモードに関して、以下に詳細を記載する。
【0047】
好ましくは、内側ストリップは、(第一の)所定の間隔で、各一巻き部分(coils)が
重なることなく互いに並置されるよう、マンドレルの周囲に巻き付けられる。好ましくは、外側ストリップは、(第二の)所定の間隔で、各一巻き部分が重なることなく互いに並置されるよう、マンドレルの周囲に巻き付けられる。一の態様においては、第一の所定の間隔は第二の所定の間隔と等しい。
【0048】
なお、各一巻き部分は互いに(所定の程度で)重なることもできることを記載しておく(図示しない可能な例示的態様において)。図示しない可能な例示的態様において、各一巻き部分間に(所定の)ギャップを形成する(端部を離しておく)こともできる。また、例えば、ストリップのうちの一方が精密に(重なることなくかつギャップなく)巻き付けられ、他方のストリップをルーズに(各一巻き部分間にギャップがあるように)巻き付けられるといった、解決法を混合して用いる(異なるストリップを異なる方法で巻き付ける)ことも考えられる。あるいは他の例において、一つの層(例えば内側ストリップによって形成される層)を重ねるよう、そしてその上に他方の層を精密に載置することも考えられる。
【0049】
好ましくは、内側ストリップと外側ストリップとは同じ間隔で巻き付けられる。好ましくは、外側ストリップの各一巻き部分は、所定の量(例えばその間隔の半分)だけ内側ストリップの各一巻き部分に対して長手方向にオフセットされる。
【0050】
好ましくは、装置は、外側紙ウェブの外側ロールと内側紙ウェブの内側ロールとを備える。好ましくは、形成される製品の一本分の長さにおいて、より大きな長さの外側紙ストリップが用いられる。好ましくは、したがって、外側ウェブの全長は内側ウェブの全長より大きい。好ましくは、外側ウェブの幅は内側ウェブの幅より大きい。
【0051】
内側ロールは内側紙ストリップを供給するために用いられる。また、外側ロールは外側紙ストリップを供給するために用いられる。
【0052】
この説明の装置の他の面では、単一の管状ロッド(「シングル・ロッド」装置)が形成されるが、二つの管状ロッド(「ツイン・ロッド」装置)またはより一般に複数の管状ロッドを同時に形成することもできる。
【0053】
必要な変更に応じて、特に記載しない限り、先に記載したすべての面を、シングル・ロッド、ツイン・ロッドおよびこの種類の他の装置に適用することができる。
【0054】
二つの(あるいはより多くの)ロッドを同時に形成することによって、装置の生産性をさらに向上させることができる。
【0055】
複数のロッドを同時に形成するよう装置が構成される場合、機械は、複数のそれぞれのロッドに対して、対応するそれぞれのアッセンブリを備える。対応するそれぞれのアッセンブリは、一つのマンドレルと二つ以上の紙ストリップ(少なくとも一つの内側紙ストリ
ップおよび外側紙ストリップ)と一つのモータ駆動ベルトと一つの接着ユニットとを備える。一方、切断(また取り出し)ステーションは、すべてのロッドに対して共通のステーションとすることができる(または、それぞれのロッドに対して一つステーションとすることもできる)。
【0056】
マルチ・ロッド装置に関しては、この説明では、二つのロッドが同時に形成される(ツイン・ロッド機械)の例を代表的に(したがって一般性を失うことなく)扱う。
【0057】
二つの管状ロッドが同時に形成される場合、第一マンドレルと第一内側紙ストリップと第一外側紙ストリップと第一モータ駆動ベルトをそれぞれ構成する上述した内側紙ストリップと外側紙ストリップとモータ駆動ベルトとに加えて、装置は第二マンドレルと第二内側紙ストリップと第二外側紙ストリップと第二モータ駆動ベルトとを備える。
【0058】
なお、本明細書において語「マンドレル」を用いる場合、総称的にいう装置は一つ以上のマンドレルを有する装置であり、そのマンドレルは実質的には第一マンドレルであることを記載しておく。表現「第一マンドレル」は、同じ要素を意味するよう用いるが、その機械は少なくとも第一マンドレルと第二マンドレルとを有することを示している。
【0059】
第二内側ストリップと第二外側ストリップとは、第二マンドレルの周囲に巻き付けられる。また、第二ベルトは、第二管状ロッドを形成するために第二外側ストリップに作用する。
【0060】
好ましくは、(ツイン・ロッド)装置は、外側ウェブの外側ロールと内側ウェブの内側ロールとを備える。また(ツイン・ロッド)装置は好ましくは、対応するそれぞれのペアの第一ハーフウェブと第二ハーフウェブとを形成するよう内側ウェブと外側ウェブとを長手方向に切断するように構成される少なくとも一つの切断ユニットを備える。第一内側ストリップと第二内側ストリップとをそれぞれ形成するよう、内側ウェブから得られた第一ハーフウェブと第二ハーフウェブとが第一マンドレルと第二マンドレルとの周囲にそれぞれ巻き付けられる。第一外側ストリップと第二外側ストリップとをそれぞれ形成するよう、外側ウェブから得られた第一ハーフウェブと第二ハーフウェブとが第一マンドレルと第二マンドレルとの周囲にそれぞれ巻き付けられる。
【0061】
この解決法により、装置のコスト(運転コストを含む)を低減できる。
【0062】
ウェブを長手方向に切断する代わりに、ツイン・ロッド装置は、単一幅のロールと四つの紙供給ユニットとを有する(例えば、シングル・ロッド装置に関して説明した構成を重複させる)ことができる。
【0063】
このように、ツイン・ロッド装置においては、ウェブはストリップより二倍広い(一方、シングル・ロッド装置においては、内側ウェブは好ましくは内側ストリップと一致し、外側ウェブは外側ストリップと一致する)。
【0064】
ツイン・ロッド機械の例示的態様において、装置は、内側ウェブと外側ウェブとのそれぞれに対して、またはそれぞれの切断ユニットに対して、第一、第二および第三引き出しユニットと、第一、第二および第三調整ユニット(「ダンディー・ローラ」ともいう)と、を備える。
【0065】
第一引き出しユニットと第一調整ユニットとは切断ユニット(内側または外側)の下流側に配置され、第一紙ストリップ(対応する内側または外側)に連結される。
【0066】
第二引き出しユニットと第二調整ユニットとは切断ユニット(内側または外側)の下流側に配置され、第二紙ストリップ(対応する内側または外側)に連結される。
【0067】
第三引き出しユニットと第三調整ユニットとは切断ユニット(内側または外側)の上流側に配置され、対応するウェブ(対応する内側または外側)に連結される。
【0068】
それぞれの引き出しユニットは、それ自体のモータ駆動供給ローラを有する。
【0069】
それぞれの調整ユニットは、対応するそれぞれの紙ストリップまたはウェブの経路を増減するための相互に移動可能な伝動ローラのそれ自体のシステムを有する。
【0070】
(モータ駆動)引き出しユニットのこのシステムは、(引き出しユニットの対応するアクチュエータを有する被制御調整ユニットを用いることにより)共通の切断ユニットに関連付けられる紙の三つの層の端部における張力のバランスを動的に保つよう、設計されている。
【0071】
より具体的には、第一マンドレルの後に時間的に遅延して第二マンドレルが始動できるようにするために、機械が始動するとき、第一および第二調整ユニットは(十分に)異なる位置を取れるよう制御される。
【0072】
好ましくは、第二マンドレルは、第一マンドレルの長手方向軸と平行な長手方向軸に沿って方向付けられる。
【0073】
例示的態様において、第一内側紙ストリップおよび第一外側紙ストリップは第一マンドレルの周囲に第一回転方向に巻き付けられ、そして第二内側紙ストリップおよび第二外側紙ストリップは、第二マンドレルの周囲に、第一回転方向とは反対の第二回転方向に巻き付けられる。さらに、第一ベルトおよび第二ベルトは、対応するそれぞれのペアのプーリーに巻き付けられる。ペアのそれぞれは、対応するそれぞれの平面を通過する対応するそれぞれの回転軸を有する。二つのペアのプーリーの回転軸の位置平面は好ましくは交差する(例えば、マンドレル上のベルトの傾斜が45度である場合、それらは直角に交差する)。
【0074】
これにより、(ツイン・ロッド)装置の寸法を低減でき、ユーザがマンドレル領域により容易にアクセスできる。
【0075】
なお、例示的態様において、マンドレルの上流側に配置されるとともに、ストリップそれら自体が巻き付けられるマンドレルに隣接しているそれらの経路の一つのストレッチに沿ってストリップを案内するように構成されるガイドまたは案内装置(図面には示していない)を、装置(特に紙供給部)は有することを記載しておく。
【0076】
例示的態様において、内側ストリップの内側とマンドレルとの間の摩擦を低減するように構成される少なくとも一つの摩擦低減器(装置)を、装置(特に紙供給部)は有する。この摩擦低減器(図面には示していない)は、内側ストリップの内面に作用する。
【0077】
また、本開示は、喫煙者商品の一部を形成するよう意図された半完成品を生産する方法を提供する。
【0078】
本方法は、内側紙ストリップを準備し、該内側紙ストリップを長手方向軸に沿って延びる静止マンドレルの周囲に螺旋状に巻き付ける工程を含む。また、外側紙ストリップを準備する工程が含まれる。該外側ストリップは、内側紙ストリップの周囲に、該外側ストリ
ップの内面が内側ストリップの外面に接するよう、機能的に螺旋状に巻き付けられる。
【0079】
また方法は、外側ストリップの内面および内側ストリップの外面の少なくともいずれか一方に接着剤を塗布する工程を含む。語「接着剤を塗布する(gluing)」は、接着物質の塗布を表す広い意味で用いる。
【0080】
好ましくは、外側ストリップの内面のみに接着剤が塗布される。
【0081】
また方法は、マンドレルの長手方向軸回りの回転運動および供給方向におけるその軸に沿った平行移動運動を内側紙ストリップと外側紙ストリップとに与えるために、外側紙ストリップの周囲に螺旋状に巻き付けられるモータ駆動ベルトを移動させる工程を含む。
【0082】
マンドレルの周囲に巻き付けられたストリップが供給方向に移動するにつれて、管状ロッドが形成される(互いに連結される内側ストリップおよび外側ストリップから)、そしてマンドレルの長手方向軸に沿って供給方向に連続的に供給される。また、マンドレルの周囲に巻き付けられたストリップが供給方向に移動するにつれて、内側ストリップおよび外側ストリップは、対応するそれぞれの内側紙ロールおよび外側紙ロールから引き出されることによって供給される。
【0083】
また方法は、マンドレルの下流側に供給される管状ロッドを切断する工程を含む。切断には、(マンドレルおよびロッドの)長手方向軸に対して垂直な切断面に方向付けられるブレード(または略平坦な他の切断要素)の作用が含まれる。ブレードは、(閉じた線を形成する)軌道に沿って、好ましくは切断面に対して傾斜する回転軸回りの円形軌道に沿って移動する。
【0084】
このように、切断作用の間、ブレードと切断面とは、ロッドの供給移動に従って、長手方向軸に沿って移動する。より具体的には、ロッドを切断する際に、ブレードは、長手方向軸に沿って供給方向に平行移動成分を含む速度で移動する。この成分は好ましくは、長手方向軸に沿ったロッドの供給速度(ロッド速度の平行移動成分に関する)と等しい。
【0085】
切断工程に続いて、管状ロッドのピースを回転ドラムの長手方向ハウジング内へと供給する取り出し工程が行われる。その後、これらのピースは、マンドレルおよびロッドの長手方向軸に対して横方向に装置から出ていくよう供給される。
【0086】
例示的態様において、方法は、二つの(または三つ以上の)管状紙ロッドを同時に形成する工程を含む。
【0087】
この例示的態様において、方法は、第二マンドレルと第二内側紙ストリップと第二外側紙ストリップと第二モータ駆動ベルトとを準備する工程を含む。
【0088】
また、外側ウェブの外側ロールと内側ウェブの内側ロールとを準備する工程も含まれる。
【0089】
方法は、対応するそれぞれのペアの第一ハーフウェブと第二ハーフウェブとを形成するよう内側ウェブと外側ウェブとを長手方向に切断する工程を含む。内側ウェブから得られた第一ハーフウェブと第二ハーフウェブとが第一内側ストリップと第二内側ストリップとをそれぞれ形成し、外側ウェブから得られた第一ハーフウェブと第二ハーフウェブとが第一外側ストリップと第二外側ストリップとをそれぞれ形成する。
【0090】
例示的態様において、それぞれの内側ウェブおよび外側ウェブに対して、第一紙ストリ
ップを引き出して調整する工程(対応するそれぞれのウェブを切断した後)と、第二紙ストリップを引き出して調整する工程(対応するそれぞれのウェブを切断した後)と、切断する前に、対応するそれぞれのウェブを引き出して調整する工程と、が含まれる。
【0091】
第一紙ストリップ、第二紙ストリップおよび対応するそれぞれのウェブを引き出して調整する各工程は、対応する第一引き出しユニット、第二引き出しユニットおよび第三引き出しユニットと、第一調整ユニット、第二調整ユニットおよび第三調整ユニットと、によって行われる。
【0092】
また、第一ストリップ、第二ストリップおよびウェブの検出される張力の関数として、第一引き出しユニット、第二引き出しユニットおよび第三引き出しユニットと、第一調整ユニット、第二調整ユニットおよび第三調整ユニットと、を自動的に制御する工程が含まれる。
【0093】
一つ以上のマンドレルがある場合もない場合も、(機械的応力を印加することによる)紙ストリップの歪みを軽減する(一つ以上のマンドレルのそれぞれに対する)工程が含まれ、そして接着剤が塗布されるストリップに対してスクレイプ工程が含まれる。
【0094】
なお、内側ストリップと外側ストリップとは、同じ間隔で、対応するそれぞれの各一巻き部分が互いに対して所定の方法で配置される(例えば重なることなくすなわちギャップなしに精密に、または所定の重なりで、またはルーズに所定のギャップを残すよう、並置される)状態で、マンドレルの周囲に巻き付けられることを記載しておく。
【0095】
また、本開示は、ピースの長手方向軸に対して垂直な切断面に沿ってピースをさらに切断することによって得られる管状ロッドのピースまたはその一部分を提供する。管状ロッドのピースまたはその一部分は、長手方向軸回りに延設される円筒状紙リングを形成する。リングは外側層と内側層とを有する。外側層は、長手方向軸に沿って螺旋状に巻き付けられる紙ストリップのある数(また1未満の(fractional)数とすることもできる)の一巻き部分によって形成される。内側層は、長手方向軸に沿って螺旋状に巻き付けられる紙ストリップのある数(また1未満の数とすることもできる)の一巻き部分によって形成される。好ましくは、内側層と外側層とは、対応するそれぞれの紙ストリップの同数の一巻き部分によって形成される。外側紙ストリップの一巻き部分は、内側紙ストリップの一巻き部分と同じ間隔で巻き付けられる。例示的態様において、外側紙ストリップの一巻き部分はギャップなくまたは重なることなく互いに並置され、そして内側紙ストリップの一巻き部分はギャップなくまたは重なることなく互いに並置される(ただ、上述の通り、他の機械設定とすることもできる)。
【0096】
内側紙ストリップの長さは好ましくは、外側紙ストリップより短い。これにより、ギャップを除去する効果がある。これがない場合には、等しい幅の外側層にはギャップが形成されることになる。
【0097】
内側(あるいは外側)紙ストリップの幅と管状要素の直径との間の比は、好ましくは1.5〜2.7であり、より好ましくは、この比は1.8〜2.5であり、さらにより好ましくは、この比は2.1〜2.4である。
【0098】
内側(あるいは外側)紙ストリップの幅は、好ましくは4.5〜24.5mmであり、より好ましくは、この幅は5.5〜22.5mmであり、さらにより好ましくは、この幅は6.5〜21.5mmである。
【0099】
また、本開示は、一つ以上の前述の紙リングを備えるタバコ(または葉巻または他の同
様な喫煙者商品)を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0101】
図面を参照して、参照符号1は、喫煙者商品の一部を形成するよう意図された半完成品を生産する装置を示している。装置1は、螺旋型巻き付け機械である。
【0102】
機械1は、半完成品を構成する、紙チューブのピース200を形成するよう設計されている。この目的のために、装置1は、切断によってピース200を得るための管状紙ロッド2Aを形成する。その実施態様に応じて、装置は、一つの管状ロッド2Aを形成する、または二つ以上のそのようなロッドを同時に形成する。複数のロッドを同時に形成する場合、本開示では、(少なくとも)第二ロッド2Bと同時に形成される第一ロッドをロッド2Aとする。
【0103】
装置1は、紙を供給するためのセクション3と、ロッド2A(または複数のロッド)を形成するためのセクション4と、を備える。また装置1は、ピース200を形成するために、ロッド(または複数のロッド)を切断するためのセクション5を備える。また装置は好ましくは、切断ステーション5からピース200を受けて、装置1の下流側に配置される他の機械(例えばタバコ・フィルタを形成するための機械など)でそれらピースを利用可能にするよう取り扱うまたはそれらピースをピース200の貯蔵器に配置する取り出しステーション6を備える。
【0104】
本明細書では、以下で、一つのロッドを形成する実施態様をまず説明し、その後複数のロッド(限定するものではないが二つのロッドを例に用いる)を形成する実施態様を説明する。
【0105】
装置1は、長手方向軸402Aに沿って延びる(第一)マンドレル401Aを備える。マンドレルは静止マンドレル401Aである、すなわち、装置1の動作中に装置1の固定部分に対して移動しない。
【0106】
装置1は、(第一)内側紙ストリップ7Aを備える。内側ストリップ7Aは、マンドレル401Aの周囲に機能的に螺旋状に巻き付けられる。
【0107】
装置1は、(第一)外側紙ストリップ8Aを備える。外側ストリップ8Aは、マンドレル401Aの周囲に巻き付けられた内側ストリップ7Aの周囲に機能的に螺旋状に巻き付けられる。マンドレル401Aにおいては、外側ストリップ8Aの内面が、内側ストリップ7Aの外面に接している。
【0108】
装置1は、(第一)ベルト403Aを備える。好ましくは、ベルト403Aはモータ駆動を受ける。例えば、ベルト403Aは、第一プーリー404Aと第二プーリー405Aとに(それらの間に伸張されて)連結される。プーリーの少なくとも一方はモータ駆動を受ける。
【0109】
ベルトの移動に対応して内側ストリップ7Aおよび外側ストリップ8Aがマンドレル401Aに対して移動するように、ベルト403Aは外側ストリップ8Aと接触している。好ましくは、マンドレル401Aの長手方向軸402A回りの回転運動および供給方向における軸402Aに沿った平行移動運動を、内側ストリップ7Aと外側ストリップ8Aとに与えるよう、ベルト403Aは外側ストリップ(8A)に作用する。
【0110】
好ましくは、ベルト403Aは、マンドレル401Aの長手方向軸402Aに対して螺旋状に配置される接触面に沿って外側ストリップ8Aに接する。
【0111】
例示的実施形態において、第一プーリー404Aおよび第二プーリー405Aは、互いに平行な対応するそれぞれの回転軸を有する。好ましくは、第一プーリー404Aおよび第二プーリー405Aの回転軸は、長手方向軸402Aに対して傾斜している(垂直ではない)。
【0112】
ベルト403Aは、第一プーリー404Aと第二プーリー405Aとの周囲にループ状に掛けられて、前進セクション406Aと戻りセクション407Aとを構成している。例示的実施形態において、前進セクション406Aと戻りセクション407とは互いに交差する。
【0113】
前進セクション406Aは、マンドレル401Aの周囲に巻き付けられており、第一プーリー404Aとマンドレル401Aとを接続している第一ストレッチ408Aと、第二プーリー405Aとマンドレル401Aとを接続している第二ストレッチ409Aと、を有する。
【0114】
好ましくは、ベルト403Aの前進セクション406Aの第一ストレッチ408Aは、第一方向に捩れを形成する。この捩れは好ましくは90度の捩れである。
【0115】
好ましくは、ベルト403Aの前進セクション406Aの第二ストレッチ409Aは、第一方向とは逆の第二方向に捩れを形成する。この捩れも好ましくは90度の捩れである。
【0116】
好ましくは、ベルト403Aの前進セクション406Aは、マンドレル401Aに対して所定の角度で傾斜している。好ましくは、この傾斜角は30〜60度である。
【0117】
ベルト403A(特にベルト403Aの前進セクション406A)は、マンドレル401Aの周囲に(特に外側ストリップ8Aの周囲に)一巻きで、好ましくは少なくとも完全な一巻きで、好ましくは一巻きと一巻きのみで、巻き付けられる。
【0118】
例示的実施形態において、第一プーリー404Aおよび第二プーリー405Aは、前側
支持アーム410Aに回転可能に連結される。第一プーリー404Aおよび第二プーリー405Aの回転軸(好ましくは平行な)は、第一位置面内に含まれる。第一位置面は好ましくは、マンドレル401Aの長手方向軸402Aに対して傾斜している。
【0119】
マンドレル401A、ベルト403A、および関連するプーリー・システムは、ロッド2Aを形成するためのステーション4の一部を構成する。管状ロッド2Aがマンドレル401Aから漸進的に前進し、内側紙ストリップ7Aおよび外側紙ストリップ8Aが漸進的に引っ張られる連続的なプロセスにおいて、内側紙ストリップ7Aと外側紙ストリップ8Aとを受け、それらストリップを互いの周囲にかつマンドレル401Aの周囲に螺旋状に巻き付けるよう、成形ステーション4は構成される。
【0120】
また装置1は、接着ユニット301(「ゴム化器(gummer)」ともいう)を備える。
【0121】
接着ユニット301は、外側ストリップ8Aの内面または内側ストリップ7Aの外面の少なくとも一方に接着物質を被覆するよう構成される。接着物質は好ましくは液体または半液体の接着剤(例えばビニル接着剤)である。
【0122】
好ましくは、マンドレルに達するとき内側ストリップ7Aおよび外側ストリップ8Aの上に接着物質があるよう、接着ユニット301は紙供給部に配置される。
【0123】
好ましくは、接着物質は外側ストリップ8Aの内面にのみ塗布される。したがって、接着ユニット301Aは好ましくは、外側紙ストリップ8Aの引き出し経路に沿って配置される。好ましくは、マンドレル401Aに供給されるとき、内側紙ストリップ7Aの上には接着剤が配置されていない。
【0124】
例示的実施形態において、装置1は、接着ユニット301Aの上流側に配置される少なくとも一つのスクレイプ要素(scraping element)302Aを備える。
【0125】
スクレイプ要素302Aは、接着物質を最適に受ける準備するために、紙ストリップの一方の表面を処理するよう構成される。スクレイプ要素302Aは基本的に知られているタイプであり、ここではさらに詳細には説明しない。好ましくは、スクレイプ要素302Aは、外側紙ストリップ8Aの内面を処理するよう、外側紙ストリップ8Aの引き出し経路に沿って配置される。
【0126】
例示的実施形態において、装置1は少なくとも一つの歪み軽減要素303Aを備える。歪み軽減要素303Aは一枚以上の紙ストリップと作用し合い、螺旋状に巻き付けるためにそれらストリップを予め配置する機械的応力をそれらストリップが受けるよう構成される。歪み軽減要素303Aは基本的に知られているタイプであり、ここではさらに詳細には説明しない。
【0127】
例示的実施形態において、装置1は内側歪み軽減要素303Aと外側歪み軽減要素304Aとを備える。内側歪み軽減要素303Aは内側紙ストリップ7Aに作用する。外側歪み軽減要素304Aは外側紙ストリップ8Aに作用する。
【0128】
外側歪み軽減要素304Aは好ましくは、接着ユニット301Aの上流側に配置される。外側歪み軽減要素304Aは好ましくは、スクレイプ要素302Aの下流側に配置される。内側歪み軽減要素303Aと外側歪み軽減要素304Aとを、単一構造としてまたは二つの別々の構造として形成することができる。
【0129】
なお、スクレイプ要素302Aおよび歪み軽減要素304Aは、紙供給部3の一部を構成することを記載しておく。実施可能な形態において、単一要素がスクレイプ機能と歪み軽減機能との両方を実現するという場合には、スクレイプ要素と歪み軽減要素とは同じとできる。なお、装置1(特に供給部3)はまた、対応する紙ストリップに連結されてそれらストリップを引っ張り状態に保ちかつそれらストリップに対する所定の経路を形成する複数の伝動ローラ305を備えることを記載しておく。
【0130】
例示的実施形態において、装置1はまた、内側紙ロール306と外側紙ロール307とを備える。内側ロール306の機能は内側ストリップ7Aを供給することであり、外側ロール307の機能は外側ストリップ8Aを供給することである。また、それぞれのロールの下流側には、調整ユニット(「ダンディー・ローラ」)が配置される。
【0131】
装置1の切断ステーション5に関して、以下の点を記載しておく。
【0132】
マンドレル401Aから出て来る紙の管状ロッド2Aをピース200に切断するよう、切断ステーション5はマンドレル401Aの下流側に配置される。
【0133】
切断ステーション5は、ロッド2Aを二面間で切り取るよう切断するよう構成されるブレード501を備える。ブレード501は切断面502に配置される。好ましくは、切断面502は長手方向軸402Aに対して垂直である。例示的実施形態において、ブレード501は移動可能なキャリアユニット503に装着される。好ましくは、ブレード501は閉じた軌道に沿って(例えばキャリアユニット503と一体的に)移動可能である。この移動は連続的である。ブレード501の軌道は好ましくは、変位面504内に含まれる(このことは、ブレード501上の任意の点が変位面内に含まれる軌道に沿って移動することを意味する)。好ましくは、ブレード501が描く軌道は、切断面502に対して傾斜している回転軸505回りの円形軌道である。回転軸505は、マンドレル401Aの長手方向軸402(またロッド2Bの軸でもある)に対して傾斜している。
【0134】
このように、切断面502は長手方向軸402に沿って移動可能である。切断面502は、長手方向軸402に沿った平行移動によって移動可能である。
【0135】
装置1は、ブレード501をその軌道に沿ってある速度で移動させるためにアクチュエータ(基本的に知られているタイプであり、図示しない)を備える。
【0136】
装置1は、メモリおよびプロセッサを備える電子カードを有する制御ユニット(図示せず)を備える。
【0137】
制御ユニットは、ブレード501のアクチュエータに、その変位の速度をその軌道に沿って制御するよう、接続される。好ましくは、長手方向軸402Aに沿った方向のブレード501の速度成分が、ブレード501がロッド2Aを切断する軌道のストレッチにおけるロッド2Aの供給速度と同じとなる、すなわち、そのようにブレード501の速度が方向付けられているよう、長手方向軸402Aに沿ったロッド2Aの供給速度に応じてその軌道に沿ったブレード501の変位速度を設定するように、制御ユニットはプログラムされる。
【0138】
また、好ましくは切断面502と変位面504とは互いに対して所定の角度で傾斜していることを記載しておく。
【0139】
例示的実施形態において、装置は、複数のブレード501(例えば二つ)と、好ましくは複数のキャリアユニット503(例えば二つ)と、を備える。
【0140】
例示的実施形態において、ブレード501(または複数のブレード501)は、好ましくは円筒状であるロータ506に接続される。好ましくは、キャリアユニット503(または複数のキャリアユニット503)は、ロータ506に接続される。ロータ506は、回転軸505回りに回転可能である。好ましくは、ブレード501(または複数のブレード501)は、ロータ506の周辺部に接続される。複数のブレード501の場合には、ブレードは好ましくは、等しい角度間隔を空けて配置されて、ロータ506の周辺部に配置される。
【0141】
例示的実施形態において、軸505の方向は、切断面502に対してかつマンドレル401Aの長手方向軸402に対して、調整可能である。傾斜は、長手方向軸402Aに沿ったロッド2Aの(平行移動)供給速度の関数として調整される。
【0142】
なお、長手方向軸402Aに沿ったロッド2Aの(平行移動)供給速度は、ベルト403の速度とマンドレル401Aに対する紙ストリップ7A,8Aの進入角度とに関係することを記載しておく。
【0143】
なお、内側紙ストリップ7Aと外側紙ストリップ8Aとは好ましくは、同じ間隔でマンドレル401Aの周囲に巻き付けられることを記載しておく。好ましくは、内側紙ストリップ7Aと外側紙ストリップ8Aとは、同じ進入角度Zでマンドレル401Aの周囲に巻き付けられる。
【0144】
好ましくは、内側紙ストリップ7Aと外側紙ストリップ8Aとは、角の60進測度(sexagesimal degrees)で30〜60度の進入角度Zでマンドレル401Aの周囲に巻き付
けられる。
【0145】
好ましくは、内側ストリップ7Aは、各一巻き部分が重なることなく(そしてギャップなく)他の巻き部分(つまり次の巻き部分)と並置されるよう、マンドレル401の周囲に巻き付けられる。好ましくは、外側ストリップ8Aは、各一巻き部分が重なることなく(そしてギャップなく)他の巻き部分(つまり次の巻き部分)と並置されるよう、マンドレル401の周囲に巻き付けられる。好ましくは、外側ストリップ8Aの各一巻き部分は、所定の長さQだけ内側ストリップ7Aの各一巻き部分に対して長手方向にオフセットされる。例えば、長さQは間隔Pの半分である。
【0146】
また、例示的実施形態において、装置1は取り出しステーション6を備える。
【0147】
取り出しステーション6は切断ステーション5の下流側に配置される。取り出しステーション6は、管状ロッド2Aのピース200を受けるよう構成される。
【0148】
例示的実施形態において、取り出しステーション6は、マンドレル401Aの長手方向軸402Aと平行な対応するそれぞれの取り出し回転軸602回りに回転する一つ以上のドラム601を備える。
【0149】
ドラム601(またはそれぞれのドラム)は、ドラム601自体の周辺部に形成される複数のハウジング603を有する。ハウジング603は、対応するピース200を受けるよう構成される。好ましくは、ハウジング603は、ドラム601の周辺部に沿って等角度間隔に配置される。また、取り出しステーション6は、切断したピース200を供給する速度を高めるために互いに反対方向に回転するとともに並置される第一および第二ドラム601を有することができる。
【0150】
例示的実施形態において、ドラム601に対して接線方向に測定される複数のハウジング603のそれぞれの幅は、ロッド2Aの供給方向に、すなわち切断ステーション5から取り出しステーション6へのピース200の供給方向に、小さくなる。
【0151】
好ましくは、それぞれのハウジング603は、ピース200がハウジング603に配置されるときピース200を定位置に保持するよう吸引ユニットに接続される吸引口を有する。
【0152】
なお、例示的実施形態において、装置は、切断ステーション5から取り出しステーション6へとピース200を受けるとともに案内するよう構成されるビーム9を備えることを記載しておく。
【0153】
例示的実施形態において、装置1は、例えば電気抵抗器、エアージェット、ランプまたはロッド2Aを加熱するよう構成される他の既知の加熱装置から成る加熱器(図示せず)を備える。好ましくは、加熱器は、接着ユニット301Aの下流側のかつ切断ステーション5の上流側の空間において動作する。例えば、加熱器は、ビームが配置される装置の領域に配置される。例示的実施形態において、ビーム自体が加熱されて、これにより加熱要素を構成する。
【0154】
以下では、(第一)ロッド2Aに加えて第二ロッド2Bを形成するよう構成される装置1の変形実施形態を説明する。
【0155】
シングル・ロッドの機械の先の説明はまた、マルチ・ロッド機械、またはツイン・ロッドの機械にも適用される。
【0156】
第一ロッド2Aと第二ロッド2Bとを(同時に)形成するための装置1は、(第一マンドレル401Aと第一内側ストリップ7Aと第一外側ストリップ8Aと第一動力駆動ベルト403Aとを構成するマンドレル401Aと内側ストリップ7Aと外側ストリップ8Aとベルト403Aとに加えて)第二マンドレル401Bと第二内側紙ストリップ7Bと第二外側紙ストリップ8Bと第二ベルト403Bとを備える。第二内側ストリップ7Bと第二外側ストリップ8Bとは、第二マンドレル401Bの周囲に巻き付けられる。また、第二ベルト403Bは、第二管状紙ロッド2Bを形成するために第二外側ストリップ8Bに作用する。
【0157】
紙供給部3の要素(301A,302A,303A,304A)および成形セクション4の要素(401A,402A,403A,404A,405A,406A,407A,408A,409A,410A)に関して、第一ロッド2Aと第二ロッド2Bとを(同時に)形成するための装置1は、先の説明が適用される(必要な変形が行われた)同数の要素(関連する図面において、参照符号301B,302B,303B,304B,401B,402B,403B,404B,405B,406B,407B,408B,409Bでそれぞれ示す)を備えており、簡単化のため、これら要素の説明は繰り返して行わない。
【0158】
以下の説明は、装置1において、シングル・ロッドの機械に関しては上で説明しなかった、第一ロッド2Aと第二ロッド2Bとを(同時に)形成するよう構成される装置の一部に(特に紙供給部3に関して)適用される。
【0159】
第二マンドレル401Bは第二軸402Bに沿って配置される。好ましくは、第二マンドレル401Bの第二軸402Bは第一マンドレル401Aの長手方向軸402Aと平行である。このことは、第二軸402Bも好ましくは長手方向軸であることを意味する。
【0160】
第二ベルト403Bは、第三プーリー404Bと第四プーリー405Bとの周囲にループ状に掛けられる。例示的実施形態において、第三プーリー404Bおよび第四プーリー405Bは、後側支持アーム410Bに回転可能に連結される。第三プーリー404Aおよび第四プーリー405Aの回転軸(好ましくは傾いている)は第二位置面内に含まれる。第二位置面は好ましくは、マンドレル401Aの長手方向軸402Aに対して傾斜している。第二位置面も、第一位置面に対して好ましくは傾斜している。
【0161】
例示的実施形態において、第一マンドレル401Aと第二マンドレル401Bとは、第一マンドレル401Aの長手方向軸402Aに対して垂直な横方向に沿って並置される。横方向に対して、前側支持アーム410A(第一プーリー404Aおよび第二プーリー405Aを支持している)と、後側支持アーム410B(第三プーリー404Bおよび第四プーリー405Bを支持している)とは、互いに対して続いて並置されている。第一マンドレル401A、第二マンドレル401B、前側アーム410Aおよび後側アーム410Bは、横方向(紙供給部3から遠ざかる方向)に沿って次々に配置されている。
【0162】
好ましくは、第一マンドレル401Aと第二マンドレル401Bとは長手方向に沿って互いからオフセットされている。
【0163】
例示的実施形態において、第一内側紙ストリップ7Aおよび第一外側紙ストリップ8Aは第一マンドレル401Aの周囲に第一回転方向に巻き付けられ、そして第二内側紙ストリップ7Bおよび第二外側紙ストリップ8Bは、第二マンドレル401Bの周囲に、第一回転方向とは反対の第二回転方向に巻き付けられる。
【0164】
内側ロール306は、第一内側紙ストリップ7Aより幅が広い内側ウェブ10から形成される。(一方、シングル・ロッドの機械の場合には、内側ロール306は、ロールの態様で巻き付けられた内側ストリップ7Aそれ自体である)。
【0165】
外側ロール307は、第一外側紙ストリップ8Aより幅が広い外側ウェブ11から形成される。(一方、シングル・ロッドの機械の場合には、外側ロール307は、ロールの態様で巻き付けられた外側ストリップ8Aそれ自体である)。
【0166】
また装置1は、それぞれのウェブから第一ハーフウェブと第二ハーフウェブと得るために、内側ウェブ10と外側ウェブ11とを長手方向に切断するよう構成される切断システムを備える。内側ウェブ10から得られた二つのハーフウェブは、第一内側ストリップ7Aと第二内側ストリップ7Bとを構成する。外側ウェブ11から得られた二つのハーフウェブは、第一外側ストリップ8Aと第二外側ストリップ8Bとを構成する。
【0167】
例示的実施形態において、装置1は、内側ウェブ10を長手方向に(すなわち延設の主方向に沿って)切断するように構成される内側切断ユニット308と、外側ウェブ11を長手方向に切断するように構成される外側切断ユニット309と、を備える。内側切断ユニット308と外側切断ユニット309とは切断システムを構成する。
【0168】
例示的実施形態において、装置1は、内側切断ユニット308および外側切断ユニット309との上流側に配置されてウェブ10,11を切断ユニット308,309自体に対してセンタリングする内側センタリング要素317Iと外側センタリング要素317Eと(例えば可動ローラから成る)を備える。
【0169】
例示的実施形態において、装置1は、内側切断ユニット308および外側切断ユニット309との下流側に配置されてまさに切断されたハーフウェブを分離し別々の紙ストリッ
プを形成する内側分離要素316Iと外側分離要素316Eとを備える。例えば、分離要素はローラまたはプーリーまたは他の伝動システムを備える。
【0170】
例示的実施形態において、装置1は、第一、第二および第三内側引き出しユニット310I,311I,312Iと、第一、第二および第三内側調整ユニット313I,314I,315Iと、第一、第二および第三外側引き出しユニット310E,311E,312Eと、第一、第二および第三外側調整ユニット313E,314E,315Eと、を備える。
【0171】
それぞれの引き出しユニット310I,311I,312I,310E,311E,312Eは例えば、張力を受けた状態に保ちながら移動させるよう対応するストリップまたはウェブに作用するモータ駆動ローラを備える。
【0172】
それぞれの調整ユニット313I,314I,315I,313E,314E,315Eは、例えば、連結される紙(ストリップまたはウェブ)の経路を増減するよう互いから可変距離で装着される複数のプーリーまたはローラを備える。これらのローラまたはプーリーは、従動状態(idle)とすることができ、ストリップまたはウェブの張力を補償または軽減するよう、好ましくは回転揺動軸を有することができる。
【0173】
第一内側引き出しユニット310Iは、内側切断ユニット308の下流側に配置されるとともに、第一内側紙ストリップ7Aに連結される。
【0174】
第一内側調整ユニット313Iは、内側切断ユニット308の下流側に配置されるとともに、第一内側紙ストリップ7Aに連結される。第一内側調整ユニット313Iは、第一内側引き出しユニット310Iと作用し合う。
【0175】
第二内側引き出しユニット311Iは、内側切断ユニット308の下流側に配置されるとともに、第二内側紙ストリップ7Bに連結される。
【0176】
第二内側調整ユニット314Iは、内側切断ユニット308の下流側に配置されるとともに、第二内側紙ストリップ7Bに連結される。第二内側調整ユニット314Iは、第二内側引き出しユニット311Iと作用し合う。
【0177】
第三内側引き出しユニット312Iは、内側切断ユニット308の上流側に配置されるとともに、内側ウェブ10に連結される。
【0178】
第三内側調整ユニット315Iは、内側切断ユニット308の上流側に配置されるとともに、内側ウェブ10に連結される。第三内側調整ユニット315Iは、第三内側引き出しユニット312Iと作用し合う。
【0179】
第一外側引き出しユニット310Eは、外側切断ユニット309の下流側に配置されるとともに、第一外側紙ストリップ8Aに連結される。
【0180】
第一外側調整ユニット313Eは、外側切断ユニット309の下流側に配置されるとともに、第一外側紙ストリップ8Aに連結される。第一外側調整ユニット313Eは、第一外側引き出しユニット310Eと作用し合う。
【0181】
第二外側引き出しユニット311Eは、外側切断ユニット309の下流側に配置されるとともに、第二外側紙ストリップ8Bに連結される。
【0182】
第二外側調整ユニット314Eは、外側切断ユニット309の下流側に配置されるとともに、第二外側紙ストリップ8Bに連結される。第二外側調整ユニット314Eは、第二外側引き出しユニット311Eと作用し合う。
【0183】
第三外側引き出しユニット312Eは、外側切断ユニット309の上流側に配置されるとともに、外側ウェブ11に連結される。
【0184】
第三外側調整ユニット315Eは、外側切断ユニット309の上流側に配置されるとともに、外側ウェブ11に連結される。第三外側調整ユニット315Eは、第三外側引き出しユニット312Eと作用し合う。
【0185】
装置の制御ユニットは、内側切断ユニット308および外側切断ユニット309において、対応するそれぞれの切断ユニット308,309に向かう紙の三つのストレッチ、つまり下流側の第一および第二ストリップ(内側および外側)と上流側のウェブ(内側および外側)と間の張力のバランスを取るよう、引き出しユニット310I,311I,312I,310E,311E,312Eおよび調整ユニット313I,314I,315I,313E,314E,315Eのアクチュエータに接続される。
【0186】
好ましくは、装置1が始動するとき、二つのロッドの一方(例えば第一ロッド2A)の形成が、他方のロッド(例えば第二ロッド2B)の形成が開始される前に、開始される。このように、機械が始動するとき、第一ベルト403Aが動作中であり第一ロッド2Aが形成されようとしている間、第二ベルト403Bは静止しており第二ロッド2Bはまだ形成されていない時間間隔がある。この時間間隔の間に、第一ストリップ7A,8A(内側および外側)は第一ベルト403Aによって引っ張られ、したがって、対応するそれぞれの第一ストリップ7A,8Aを引き出しそれらストリップを成形セクション4に(第一マンドレル401Aに)提供するよう両方の切断ユニット308,309(内側および外側)は動作中である必要がある。同じ時間間隔において、しかしながら、第二ベルト403Bは、第二ストリップ7B,8B(内側および外側)に対する引っ張り作用を印加しない。このため、切断ユニット308,309(内側および外側)の下流側では、対応するそれぞれの調整ユニット314I,314Eは、引き出されている(すべての引き出しユニットは動作中である)が第二ロッド2Bを形成するようには第二ベルト403Bによってまだ引っ張られていない紙を取り込んでおき、こうしてすべての紙ストリップを正しい張力で維持できる。
【0187】
例示的実施形態において、外側引き出しおよび調整ユニット310E,311E,312E,313E,314E,315Eは、第一および第二外側ストリップ8A,8Bによって形成される経路に対して接着ユニット301A,301Bの上流側に配置される。例示的実施形態において、外側引き出し・調整ユニット310E,311E,313E,314Eは、第一および第二外側ストリップ8A,8Bによって形成される経路に対してスクレイプ要素302A,302Bの下流側に配置される。そして、歪み軽減要素304A,304Bの上流側または下流側とすることができる。
【0188】
なお、外側ロール307の幅が好ましくは内側ロール306の幅より広く、対応する外側ウェブ11は好ましくは内側ウェブ10より広いので、内側ロール306と外側ロール307とは好ましくは異なる特性を有することを記載しておく。
【0189】
好ましい例示的実施形態において、切断ステーション5は、第一および第二ロッド2A,2Bの両方に対して共通である。あるいは、切断ステーション5は、第一ロッド2Aを切断するための一つのブレードと、第二ロッド2Bを切断するための他のブレードと、を備えることができる。その場合、ブレードは両方とも、同じ移動構造に(例えば同じロー
タ506に)接続される。あるいは、異なるブレードを、異なる移動構造であるが好ましくは連係された移動構造に接続することもできる。
【0190】
好ましくは、すべてのピース200(ロッドから切断されたすべて)が、同じ(共通の)取り出しステーション6に集められる。
【0191】
例示的実施形態において、装置は、マンドレル401Aの(あるいは二つ以上ある場合は二つ以上のマンドレルの)上流側に、供給部3に配置される加熱要素を備える。
【0192】
例示的実施形態において、装置1は、モジュールである、すなわち、その一つ以上の部分が異なる機能を実行する他の部分と取り替え可能である。例えば、ビームと成形セクション4とを、螺旋状に巻き付けられる紙の管状ロッドの代わりに、基本的に知られているタイプの技術にかかるトウのロッド(円筒状のトウを構成する)を形成するようトウを処理するように構成される他のビームと他の成形セクションとで取り替えることができる。
【0193】
機能的に、装置の動作は、シングル・ロッド2Aを形成する実施態様に関して以下に説明する通りである。
【0194】
内側ロール306は、マンドレル401Aの周囲に螺旋状に巻き付けられる紙の内側ストリップ7Aを供給する。内側ロール306の下流側で、内側ストリップ7Aは好ましくは、内側引き出しユニット312Iおよび内側調整ユニット315Iによって、引き出されて、そして(その経路において、したがってまたその張力が)調整される。
【0195】
同時に、外側ロール307は、内側紙ストリップ7Aの周囲に螺旋状に巻き付けられる外側紙ストリップ8Aを供給する。外側ロール307の下流側で、外側ストリップ8Aは好ましくは、外側引き出しユニット312Eおよび外側調整ユニット315Eによって、引き出されて、そして(その経路において、したがってまたその張力が)調整される。
【0196】
マンドレル401Aの上流側で、接着物質(接着剤)が外側ストリップ8Aに、その内面(すなわち内側ストリップ7Aに接しており、ロッド2Aを構成するチューブの内側となる面)上に、塗布される。
【0197】
好ましくは、外側ストリップ8Aは、接着物質が塗布された後、マンドレル401Aの周囲に巻き付けられる前に、加熱される。好ましくは、ロッド2Aが切断される前に加熱される。
【0198】
その形成の間に、ロッド2Aはマンドレルの長手方向軸に沿って前進し、ロッド2Aの内側には空気だけがある領域においてマンドレル401Aの第二端部(自由端)を通過する。
【0199】
ロッド2Aの各ピースへの切断は好ましくは、マンドレル401Aがない領域において実行される。
【0200】
好ましくは、ピース200は、ブレード501によってロッド2Aに対して垂直に切断される。切断するとき、ロッド2Aとブレード501との間の長手方向の相対速度がなくなるよう、ブレード501はロッド2Aの供給方向において長手方向に漸進的に移動する。
【0201】
好ましくは、切断の間に、ブレードは、ロッド2Aによって構成される円筒を二面間で完全に切り取る。
【0202】
二つの(あるいはそれより多い)ロッド2A,2Bが同時に形成される場合、上に挙げた工程は、二つのロッドを形成するために用いられる二つのペアの紙ストリップに対して重複して行うことができ、そしてこれらの工程に加えて、以下のさらなる工程が行われる。
【0203】
好ましくは、二つのロールが用いられる(しかし、他の実施態様において、四つのロールを用いることもできる)。二つのロールは、第一および第二内側ストリップ7A,7Bを提供するための内側ロールと、第一および第二外側ストリップ8A,8Bを提供するための外側ロールと、である。したがって、内側ロール306は、その幅が第一および第二内側ストリップ7A,7Bの幅の合計と等しい内側ウェブ10から形成される。同様に、外側ロール307は、その幅が第一および第二外側ストリップ8A,8Bの幅の合計と等しい外側ウェブ11から形成される。
【0204】
好ましくは、ロール306,307と成形セクション4との間で(好ましくは接着ユニットの上流側で)、内側ウェブ10と外側ウェブ11が長手方向に切断されて(そして分離されて)、第一および第二内側ストリップ7A,7Bと第一および第二外側ストリップ8A,8Bとが形成される。
【0205】
ウェブを長手方向に切断する前後で、紙が張力を失い緩んでしまうのを防止するよう、ウェブまたは切断されたストリップの引き出しおよび長さが調整される。
【0206】
ロッドの数に関係なく、切断後、ピース200は好ましくは、長手方向軸回りに回転する長手方向に延びるハウジング内に受け取られ(そして吸引によってその内部に保持され)、その後、ロッド2Aの延設の長手方向に対して横方向に、機械下流に供給される。
【0207】
本明細書において、マンドレル401A、(紙の)内側ストリップ7A、(紙の)外側ストリップ8A、そしてベルト403Aという表現は、二つ以上のロッドを有する実施態様において記述される場合には、少なくとも第一または第二マンドレル401A,410B、少なくとも(紙の)第一または第二内側ストリップ7A,7B、少なくとも(紙の)第一または第二外側ストリップ8A,8B、そして少なくとも第一または第二ベルト403A,403Bとして解釈されることを意図していることを記載しておく。