【解決手段】ユーザが使用する複数の端末と、情報処理装置が通信手段を介して接続されたシステムにおいて、情報処理装置3は、受付部331と、視覚情報生成部333と、を含む制御部を33有する。受付部は、ユーザから、第1アンケートに対する回答を受け付ける。視覚情報生成部は、ユーザからの回答と、予め設定された化粧品データベースとに基づいて、ユーザに提案する化粧品を購入可能な第1視覚情報を生成する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るシステム1の構成概要を示す図である。
【0014】
1.1 システム1
システム1は、端末2(ここでは、複数の端末2−1,2−2,・・・,2−n)と、情報処理装置3とを備え、これらが電気通信回線を通じて通信可能に構成される。
【0015】
1.2 端末2
端末2は、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置3にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。端末2は、表示部と、入力部と、通信部と、記憶部と、制御部とを有し、これらの構成要素が端末2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。
【0016】
表示部および入力部は、例えば、端末2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。入力部は、表示部と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。
【0017】
通信部、記憶部および制御部の具体的な説明については、次に説明する情報処理装置3における通信部31、記憶部32および制御部33の記載を参照されたい。
【0018】
1.3 情報処理装置3
図2は、情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを有し、これらの構成要素が情報処理装置3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
【0019】
(通信部31)
通信部31は、USB、IEEE1394、Thunderbolt、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0020】
(記憶部32)
記憶部32は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部33によって実行される情報処理装置3に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0021】
(制御部33)
制御部33は、情報処理装置3に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部33は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置3に係る種々の機能を実現する。すなわち、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部(
図3参照)として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0022】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。
図3は、化粧品を提案する情報処理装置3の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部として実行されうる。
【0023】
具体的には、情報処理装置3(制御部33)は、受付部331と、分析部332と、視覚情報生成部333と、管理部334と、指示情報生成部335と、提案部336とを備える。
【0024】
(受付部331)
受付部331は、通信部31または記憶部32を介して情報を受け付け、これを作業メモリに読出可能に構成される。特に、受付部331は、ユーザが使用する端末2からネットワークおよび通信部31を介して種々の情報を受け付けるように構成される。具体的には、受付部331は、ユーザから、アンケートの回答や顔写真等の画像を受け付ける。
【0025】
本実施形態では、受付部331が受け付けた種々の情報は、記憶部32に記憶されるものとして説明する。なお、受付部331が受け付けて作業メモリに一時的に読み出した以降は、少なくとも一部の情報を記憶部32に記憶させなくてもよい。さらに、少なくとも一部の情報を記憶部32以外の外部サーバに記憶させてもよいし、複数の端末2にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶させてもよい。
【0026】
(分析部332)
分析部332は、受付部331が受け付けたユーザによるアンケートの回答に基づいて、ユーザを複数のグループに分類するように構成される。詳細は後述する。
【0027】
(視覚情報生成部333)
視覚情報生成部333は、画面、画像、アイコン、メッセージ等の視覚情報を生成し、これが端末2の表示部に表示される。あるいは、視覚情報生成部333は、画面、画像、アイコン、メッセージ等を端末2に表示させるためのレンダリング情報を視覚情報として生成してもよい。具体的には、視覚情報は、例えば、第1〜第3視覚情報であり、詳細は後述する。
【0028】
(管理部334)
管理部334は、受付部331が受け付けた種々の情報を管理する。管理部334は、ユーザが購入した化粧品をユーザごとに管理するように構成される。具体的には、管理部334は、ユーザが購入した化粧品をユーザ、アンケートの回答、顔写真の画像等と紐付けて記憶部32に記憶し、管理する。
【0029】
(指示情報生成部335)
指示情報生成部335は、管理部334によって管理されている化粧品をユーザへ発送するための指示を含む指示情報を生成するように構成される。生成された指示情報は、通信部31およびネットワークを介して、販売元に送信され、これによって化粧品がユーザの下へ発送される。なお、送信方法はこれに限らず、指示情報は紙媒体として郵送されてもよいし、FAX回線を通じて送付されてもよい。
【0030】
(提案部336)
提案部336は、受付部331が受け付けたユーザによるアンケートの回答に基づいて、化粧品の新たな製品仕様を提案するように構成される。換言すると、アンケートの回答が蓄積されることで、新たな製品開発に生かされることになる。
【0031】
3.情報処理
本節では、前述したシステム1の情報処理について説明する。
【0032】
3.1 購入までの処理
ユーザは、情報処理装置3が提供するサービスによって化粧品の購入を検討する。ユーザが端末2を用いて情報処理装置3にアクセスすると、端末2に第1アンケートが表示される。この第1アンケートは、記憶部32に予め記憶されたものである。例えば、第1アンケートは、ユーザの属性と、ユーザの生活状況と、ユーザの肌情報と、ユーザの気になる症状と、ユーザの好みのテクスチャとのうち少なくとも一つを問う質問を含んでいる。
【0033】
ユーザの属性とは、例えば、ユーザの年齢、性別、職業、居住地域等である。ユーザの生活状況とは、例えば、睡眠時間、睡眠の質、食事の時間、食事の内容、間食の有無、1日の摂取水分量、飲酒量、肉体的疲労の有無、精神的疲労の有無、運動習慣、喫煙習慣、スキンケア習慣、メイク方法等である。ユーザの肌情報とは、例えば、乾燥肌、脂性肌、普通肌、混合肌等の肌質に関する情報である。ユーザの気になる症状とは、例えば、夏場の肌の乾燥、冬場の肌の乾燥、ニキビ、吹き出物、毛穴の目立ち、シミ、そばかす、くすみ、化粧崩れ、小じわ、肌の張りの低下、肌の弾力不足、肌のたるみ、肌のごわつき等である。ユーザの好みのテクスチャとは、例えば、水のようにさらりとした、さっぱりとしたテクスチャ、とろみのある、しっとりとしたテクスチャ等である。
【0034】
ユーザは、上記で説明した第1アンケートに回答する。すなわち、受付部331は、ユーザから、第1アンケートに対する回答を受け付ける。
【0035】
また、記憶部32には、予め設定された化粧品データベースが記憶されている。化粧品データベースには、既存の複数の化粧品とその効能または特徴とが関連付けられて記憶されている。化粧品とは、例えば、洗顔料、化粧水、乳液、美容液、スキンケアオイル、フェイスクリーム等の基礎化粧品である。化粧品の効能とは、例えば、保湿、収れん、美白、エイジングケア、ニキビ予防、角質除去、毛穴の汚れの除去等である。化粧品の特徴とは、例えば、色、香り、テクスチャ等である。視覚情報生成部333は、ユーザからの回答と、この予め設定された化粧品データベースとに基づいて、ユーザに提案する化粧品を購入可能な第1視覚情報を生成する。この第1視覚情報は、提案された化粧品の購入画面であり、ユーザが購入アイコン等のオブジェクトを押下することで、提案された化粧品の購入決算が完了する。
【0036】
ここで、化粧品データベースには、外部装置に記憶されたデータベースが含まれてもよい。例えば、28歳の長野県に居住する女性ユーザが、情報処理装置3によるサービスの提供を受けることにより、スキンケア化粧品の購入を試みるとする。そして、情報処理装置3が、25〜30歳の長野県に居住する女性のスキンケア化粧品に関するデータを有していないとする。一方、サービス提供者の元々売れ筋であるヘアケア化粧品のデータベースは、25〜30歳の長野県に居住する女性には、保湿性の高いものを好む傾向が見られるという情報を有しているとする。かかる場合、視覚情報生成部333は、ヘアケア化粧品のデータベースに基づいて、保湿性の高いスキンケア化粧品をユーザに提案する。すなわち、記憶部32が有する化粧品データベースにおいて、情報量が不足している場合に、視覚情報生成部333は、他の情報量が豊富なデータベースを利用する、または参考にして類推することが好ましい。なお、類推には、AI手法などを用いてもよい。このような態様によれば、外部装置に記憶されたデータベースで得た知見も活用して、よりきめ細やかな提案を実現することができる。
【0037】
なお、分析部332が、ユーザからの回答と、予め設定された参照情報とに基づいて、ユーザを複数のグループに分類してもよい。この場合、前記視覚情報生成部は、ユーザが属するグループと、化粧品データベースとに基づいて、第1視覚情報を生成する。このような態様によれば、顧客を分類し、顧客が属するグループに基づいて相応しい化粧品を提案することができる。
【0038】
ここで、分析部332が用いる参照情報は、決定木であり、参照情報を構成するパラメータは、決定木を構成する説明変数または閾値であることが、好ましい。
図4〜
図5は、好ましい決定木の一例を示す概要図である。
図4の決定木では、ユーザを、最初に変数「都市部在住」で分類し、次に変数「年齢が25歳以上」で分類し、最後に変数「乾燥肌」で分類し、最終的にユーザをA、B、CおよびDの4グループに分類する。なお、
図4の決定木において、枝分かれはYESとNOの2択であるが、枝分かれは3択以上でもよいし、所定の確率分布に基づいて回答が決定するように実施してもよい。このように分析部332が決定木によりユーザを分類した後、視覚情報生成部333は、A、B、CおよびDグループのユーザに対し、それぞれ製品a、b、cおよびdを提案する。すなわち、このような態様によれば、ユーザの分類をAIにより最適化することができる。
【0039】
また、分析部332は、視覚情報生成部が提案した化粧品と異なる化粧品を所定の人数のユーザが購入した場合に、参照情報を構成するパラメータを変更するように構成されることが、好ましい。例えば、第1アンケートに答えた特定のユーザUが、28歳の女性であり、居住地域が東京都であり、乾燥肌である場合、
図4の決定木により、ユーザUはAグループに属すると分析され、a化粧品が提案される。しかしながら、実際には、ユーザUは、Bグループに属するユーザに提案されるb化粧品を購入していたとする。このようなユーザが所定の人数存在する場合、AグループとBグループの分類法に問題がある可能性が高い。したがって、かかる場合に、分析部332は、参照情報を構成するパラメータを
図5の決定木のように変更することにより、ユーザUがBグループに分類されるようにする。すなわち、このような態様によれば、ユーザの実際の購入状況に応じて、ユーザの分類を最適化することができる。
【0040】
ところで、受付部331は、第1アンケートの回答に加えて、ユーザの少なくとも一部を含む画像を受け付けるように構成されてもよい。この画像は、好ましくは、ユーザの顔を含む顔写真であり、端末2に内蔵されたまたは外付けされた撮像装置によって直前に撮影されたものである。もちろん、これに限らず予め端末2に記憶されたものでもよい。かかる場合、視覚情報生成部333は、ユーザからの回答と、画像と、化粧品データベースとに基づいて、第1視覚情報を生成するように構成されるとよい。具体的には、第1アンケートの回答から得られたユーザの属性と、ユーザの生活状況と、ユーザの肌情報と、ユーザの気になる症状と、ユーザの好みのテクスチャとのうち少なくとも一つに基づいて、ユーザに提案する化粧品が選択される。
【0041】
なお、一般的に化粧品は継続的に使用されるため、提案された化粧品がユーザに定期購入されることが好ましい。すなわち、第1視覚情報において、定期購入を選択できるとよい。定期購入された場合、指示情報生成部335は、管理部334によって管理されている化粧品をユーザへ発送するための指示を含む指示情報を繰り返し生成する。具体的には、指示情報生成部335は、ユーザが購入した化粧品を、一ヶ月、半年毎に繰り返し、ユーザに発送するための指示情報を生成する。指示情報には、例えば、ユーザの氏名、住所、電話番号、配達希望日または配達希望時期、配達希望時間帯、指定配達場所等が含まれる。生成された指示情報は、購入した化粧品の在庫がある倉庫(販売元)または製造される工場に送信される。
【0042】
続いて、このような情報処理に基づく購入までの流れを説明する。
図6は、本実施形態に係るシステム1の購入前までの動作の流れ(提案方法)を示すアクティビティ図である。以下、
図6における各アクティビティに沿って説明をする。
【0043】
[ここから]
(アクティビティA01)
ユーザは、端末2を用いて、第1アンケートに対し回答する。回答は、情報処理装置3に送信される。
(アクティビティA02)
受付部331は、第1アンケートの回答を受け付ける。
(アクティビティA03)
視覚情報生成部333は、第1アンケートの回答と、予め設定された化粧品データベースとに基づいてユーザに提案する化粧品を購入可能な第1視覚情報を生成する。
(アクティビティA04)
ユーザは、第1視覚情報で提案された化粧品の購入を検討する。
[ここまで]
【0044】
以上の通り、この提案方法は、受付ステップと、視覚情報生成ステップとを備える。受付ステップでは、ユーザから、第1アンケートに対する回答を受け付ける。視覚情報生成ステップでは、ユーザからの回答と、予め設定された化粧品データベースとに基づいて、ユーザに提案する化粧品を購入可能な第1視覚情報を生成する。これによりユーザに化粧品を提案する。
【0045】
このような情報処理では、ユーザが第1アンケートに回答することとなるため、ユーザの嗜好や考えを反映した化粧品が提案され、これをユーザがウェブ上でワンストップ購入することができ、非常に効率的である。また、化粧品という性質上、定期購入することも選択でき、ユーザにとって使いやすい設計がなされている。
【0046】
3.2 購入後のフィードバック
前述のように、ユーザは、第1アンケートの回答結果およびユーザの顔写真に基づいて、ユーザに適合すると想定される化粧品を購入することができる。しかし、実際に使用すると、必ずしも好ましいものではないことも考えられる。そこで、本実施形態では、使用後のユーザの感想を聞き出すことで、より好ましい化粧品を提案する仕組みを導入している。
【0047】
視覚情報生成部333は、ユーザが購入した化粧品に基づきユーザごとに個別に生成された第2アンケートを含む第2視覚情報を生成する。具体的には、第2アンケートは、ユーザが購入した化粧品を使用した感想、効果、意見、要望およびユーザの属性と、生活状況と、肌情報と、気になる症状とにおける変化のうち少なくとも一つを含む。つまり、既に化粧品を購入したユーザが情報処理装置3にネットワークを通じてアクセスすると、自身が購入した化粧品の使用に関するアンケート(第2アンケート)の画面(第2視覚情報)が開き、ユーザはこれに回答することができる。すなわち、受付部331は、ユーザから、第2アンケートに対する回答を受け付ける。
【0048】
続いて、視覚情報生成部333は、第1アンケートの回答と、第2アンケートの回答とに基づいて、ユーザに提案する新たな化粧品を購入可能な第3視覚情報を生成する。ユーザが初回に行った第1アンケートの回答は、ユーザの属性、ユーザの生活状況等の固有の情報を含む。第2アンケートの回答は、ユーザが化粧品を購入した後の感想、効果等の情報を含む。そのため、これらの情報に基づいて、視覚情報生成部333は、ユーザがより満足する化粧品を提案する購入画面(第3視覚情報)を生成する。例えば、購入後に、ユーザの肌が乾燥気味になりがちであった場合、水分をより多く含む化粧品がユーザに提案される。また、ユーザが購入した化粧品に満足している場合、同一の化粧品が提案されてもよい。
【0049】
また好ましくは、提案部336は、第2アンケートの回答に基づいて、化粧品の新たな製品仕様を提案する。ユーザから回収された第2アンケートの回答は、化粧品の使用後の症状、要望等を含む。そのため、既に販売されている製品を改良する上で、第2アンケートの回答は、新たな原材料の導入、開発に役立てられる。そのため、提案部336は、第2アンケートの回答に基づいて、新たな製品の要求仕様を提案する。提案するにあたり、提案部336は、全ての第2アンケートの回答を採用してもよいし、特定の世代、地域等に層別して第2アンケートの回答を採用してもよい。
【0050】
続いて、このような情報処理に基づく購入後の流れを説明する。
図7は、本実施形態に係るシステム1の購入後の動作の流れ(提案方法)を示すアクティビティ図である。以下、
図7における各アクティビティに沿って説明をする。
[ここから]
(アクティビティA11)
ユーザは、化粧品を購入後、化粧品を使用する。
(アクティビティA12)
視覚情報生成部333は、ユーザごとに個別に生成された使用後の第2アンケートを含む第2視覚情報を生成する。
(アクティビティA13)
ユーザは、端末2を用いて、第2アンケートに対し回答する。回答は、情報処理装置3に送信される。
(アクティビティA14)
受付部331は、第2アンケートの回答を受け付ける。
(アクティビティA15)
視覚情報生成部333は、第1アンケートの回答と、第2アンケートの回答とに基づいて、ユーザに提案する新たな化粧品を購入可能な第3視覚情報を生成する。
【0051】
このような提案方法により、購入後においても効率的に顧客(ユーザ)の考えを反映した化粧品をユーザに提案することができる。そのため、ユーザは、より使用感のよい化粧品を継続的に使用することができるため、定期的に化粧品を購入しようとする購買意欲が高まる。
【0052】
なお、
図8〜
図23は、本実施形態に係るシステム1の画面例である。情報処理装置3にネットワークを介してアクセスした端末2に表示される様々な画面例は、
図8〜
図23に例示したので参考にされたい。
【0053】
4.その他
本実施形態に係るシステム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0054】
(1)外部装置に記憶されたデータベースは、サービス提供者が有するデータベースに限らず、外部のデータベースであってもよい。例えば、視覚情報生成部333は、厚生労働省が有する健康に関するデータベース、気象庁が有する気候に関するデータベース等を利用してもよい。このような態様によれば、サービス提供者が有する情報量に限界があっても、外部の情報を有効活用することにより、ユーザへの最適な提案を実現することができる。
(2)上記(1)の外部装置として、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、ブロックチェーン技術等を用いて、複数の外部装置に暗号化且つ分散させて記憶されているデータベースを利用してもよい。
(3)第1アンケートには、ユーザの香りの嗜好を問う質問を含んでもよい。近年の研究により、香りが化粧品の使用性に影響することが明らかになっているため、このような態様によれば、顧客の多様な使用性のニーズに対応した化粧品の提案が可能になる。
(4)ユーザは、第2アンケートに回答するタイミングで、ユーザの顔写真の画像を情報処理装置3に送信してもよい。視覚情報生成部333は、第2アンケートの回答に加えて、顔写真に基づいて、より適切な新たな化粧品を購入可能な第3視覚情報を生成することができる。
(5)ユーザは、購入した化粧品の使用頻度に係る情報を情報処理装置3に送信してもよい。指示情報生成部335は、使用頻度に係る情報に基づいて、化粧品をユーザへ発送するための指示を含む指示情報をユーザが化粧品を使い切ったときに生成することができる。
(6)化粧品を配送する際に、紙のアンケートを同梱してもよい。
(7)化粧品を配送する際に、箱や説明書にQRコード(登録商標)等を設けて、第2アンケートに簡単にアクセスできるようにしてもよい。
(8)本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。このプログラムは、コンピュータを情報処理装置3として機能させる。
【0055】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、分析部をさらに備え、前記分析部は、前記ユーザからの前記回答と、予め設定された参照情報とに基づいて、前記ユーザを複数のグループに分類するように構成され、前記視覚情報生成部は、前記グループと、前記化粧品データベースとに基づいて、前記第1視覚情報を生成するように構成される、もの。
前記情報処理装置において、前記分析部は、前記視覚情報生成部が提案した化粧品と異なる化粧品を所定の人数の前記ユーザが購入した場合に、前記参照情報を構成するパラメータを変更するように構成される、もの。
前記情報処理装置において、前記化粧品データベースには、外部装置に記憶されたデータベースが含まれる、もの。
前記情報処理装置において、前記受付部は、前記ユーザの少なくとも一部を含む画像を受け付けるように構成され、前記視覚情報生成部は、前記画像にさらに基づいて、前記第1視覚情報を生成するように構成される、もの。
前記情報処理装置において、管理部と、指示情報生成部とをさらに備え、前記管理部は、前記ユーザが購入した前記化粧品を前記ユーザごとに管理するように構成され、前記指示情報生成部は、前記管理部によって管理されている前記化粧品を前記ユーザへ発送するための指示を含む指示情報を繰り返し生成するように構成される、もの。
前記情報処理装置において、前記第1アンケートは、ユーザの属性と、ユーザの生活状況と、ユーザの肌情報と、ユーザの気になる症状と、ユーザの好みのテクスチャとのうち少なくとも一つを問う質問を含む、もの。
前記情報処理装置において、前記視覚情報生成部は、前記ユーザが購入した化粧品に基づき前記ユーザごとに個別に生成された第2アンケートを含む第2視覚情報を生成するように構成される、もの。
前記情報処理装置において、前記受付部は、前記ユーザから、前記第2アンケートに対する回答を受け付けるように構成され、前記視覚情報生成部は、前記第1アンケートの回答と、前記第2アンケートの回答とに基づいて、前記ユーザに提案する新たな化粧品を購入可能な第3視覚情報を生成するように構成される、もの。
前記情報処理装置において、提案部をさらに備え、前記提案部は、前記第2アンケートの回答に基づいて、前記化粧品の新たな製品仕様を提案するように構成される、もの。
提案方法であって、受付ステップと、視覚情報生成ステップとを備え、前記受付ステップでは、ユーザから、第1アンケートに対する回答を受け付け、前記視覚情報生成ステップでは、前記ユーザからの前記回答と、予め設定された化粧品データベースとに基づいて、前記ユーザに提案する化粧品を購入可能な第1視覚情報を生成し、これにより前記ユーザに前記化粧品を提案する、方法。
プログラムであって、コンピュータを前記情報処理装置として機能させるもの。
もちろん、この限りではない。
【0056】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。