特開2021-185764(P2021-185764A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-185764(P2021-185764A)
(43)【公開日】2021年12月13日
(54)【発明の名称】鉢カバー組立シート
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/02 20180101AFI20211115BHJP
   A47G 7/08 20060101ALI20211115BHJP
   B65D 5/44 20060101ALI20211115BHJP
【FI】
   A01G9/02 101W
   A47G7/08
   B65D5/44 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2020-91470(P2020-91470)
(22)【出願日】2020年5月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000183484
【氏名又は名称】日本製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074181
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 明博
(74)【代理人】
【識別番号】100206139
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 匡
(72)【発明者】
【氏名】大根田 真也
(72)【発明者】
【氏名】畠山 知也
(72)【発明者】
【氏名】川真田 友紀
(72)【発明者】
【氏名】奥村 寛之
(72)【発明者】
【氏名】青木 義弘
(72)【発明者】
【氏名】泉谷 丈夫
【テーマコード(参考)】
2B327
3E060
【Fターム(参考)】
2B327NC23
2B327NC24
2B327NC39
2B327VA18
3E060AA03
3E060BA08
3E060DA04
3E060DA23
3E060EA06
3E060EA20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】鉢カバーを簡単に組み立てられ、且つ安価に得ることができる鉢カバー組立シートを得る。
【解決手段】第1胴部パネル5の上辺に、該上辺を底辺とし第2胴部パネル6の上辺の長さを高さとする三角形の第1頂面パネル9を連接し、第3胴部パネル7の上辺に、該上辺を底辺とし、第4胴部パネル8の上辺の長さを高さとする三角形の第2頂面パネル10を連接し、第1頂面パネル9,第2頂面パネル10はそれぞれの高さ辺に頂部差込片15,16を連接し、それぞれの斜辺には、凹状切欠き部17,18を形成し、第2胴部パネル6の上辺に、スリット開口部21を形成した接合片20を連接し、第4胴部パネル8の上辺に、接合片23を連接し、第1胴部パネル5の解放端辺に接合片26を連接し、接合片26にスリット開口部27を形成し、第4胴部パネル8の解放端辺にスリット開口部27に差し込まれる胴部差込片29を連接した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦折線を介して連接し四角形の筒状胴部を形成する第1胴部パネル、第2胴部パネル、第3胴部パネル、第4胴部パネルと、頂部を形成する第1頂面パネル、第2頂面パネルを有する鉢カバー組立シートであって、
左右方向の一端側にある前記第1胴部パネルの上辺には横折線を介して、前記第1胴部パネルの上辺を底辺とし、前記第2胴部パネルの上辺の長さを高さとする三角形からなる第1頂面パネルが連接し、前記第3胴部パネルの上辺には横折線を介して、前記第3胴部パネルの上辺を底辺とし、前記第4胴部パネルの上辺の長さを高さとする三角形からなる第2頂面パネルが連接しており、前記第1頂面パネルおよび前記第2頂面パネルにあっては、それぞれの高さ辺に縦折線を介して頂部差込片が連接し、また、それぞれの斜辺には、前記斜辺を突き合わせたとき穴部を形成する凹状切欠き部が形成されており、
また、前記第2胴部パネルの上辺には横折線を介して接合片が連接し、前記接合片には前記横折線に沿って前記第1頂面パネルの高さ辺に連接している前記頂部差込片が差し込まれるスリット開口部が形成され、前記第4胴部パネルの上辺には横折線を介して接合片が連接し、前記接合片には前記横折線に沿って前記第2頂面パネルの高さ辺に連接している前記頂部差込片が差し込まれるスリット開口部が形成され、
また、左右方向の一端側にある前記第1胴部パネルまたは前記第4胴部パネルの解放端辺には縦折線を介して接合片が連接し、前記接合片には前記縦折線に沿ってスリット開口部が形成され、他側にある前記第4胴部パネルまたは前記第1胴部パネルの解放端辺には縦折線を介して前記スリット開口部に差し込まれる胴部差込片が連接していることを特徴とする鉢カバー組立シート。
【請求項2】
前記筒状胴部を形成する前記第1胴部パネル、前記第2胴部パネル、前記第3胴部パネル、前記第4胴部パネルにあって、前記第1胴部パネル、前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネル、前記第4胴部パネルは前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネルとの間が分離した別シート部材として構成され、前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネルのいずれか一方胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して接合片が連接し、前記接合片には前記縦折線に沿ってスリット開口部が形成され、他方の胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して前記スリット開口部に差し込まれる胴部差込片が連接していることを特徴とする請求項1に記載の鉢カバー組立シート。
【請求項3】
四角形の筒状胴部を形成する胴部パネルを有するシートから組み立てられる包装箱であって、前記胴部パネルに請求項1または2に記載の鉢カバー組立シートを形成する切り抜き可能なミシン目状スリットを形成したことを特徴とする鉢カバー組立シート付包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉢植え植物の鉢をカバーする鉢カバーを組み立てる鉢カバー組立シートに関する。
【背景技術】
【0002】
家庭やオフィスなどで室内の雰囲気を和らげるため鉢植え植物を飾るといったことが行われている。鉢植え植物で使用される鉢にあっては、店頭では一般に素焼きの鉢や合成樹脂製のポットといった装飾性の無い鉢が多く使用されており、鉢植え植物の購入者が自分の好みに応じた鉢を別途求め植えかえるといったことがよく行われている。しかし、鉢植え植物の別な鉢への植えかえは慣れない者とって面倒な作業となる。
【0003】
従来、この面倒な植えかえ作業を解消するものとして、当初の鉢を覆い外観を良くするようにした鉢カバーが提案されており、鉢カバーとして例えば、植木鉢を収める筺体の側面にタイルが貼設された装飾鉢カバーが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−52506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記載された装飾鉢カバーによれば、植木鉢の装飾効果を高めることができるものの、既存の鉢への取付に手間がかかり、また高価格になる場合が多い。鉢植え植物にあっては、例えば、1シーズンだけであって、花が散ったら廃棄されるといった短期間だけ飾っておくものもある。このような鉢植え植物の場合、引用文献1に記載された装飾鉢カバーのような高価格な鉢カバーの使用には躊躇するといったことも考えられる。
【0006】
本発明の目的は、鉢カバーを簡単に組み立てられ、且つ安価に得ることができる鉢カバー組立シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、縦折線を介して連接し四角形の筒状胴部を形成する第1胴部パネル、第2胴部パネル、第3胴部パネル、第4胴部パネルと、頂部を形成する第1頂面パネル、第2頂面パネルを有する鉢カバー組立シートであって、左右方向の一端側にある前記第1胴部パネルの上辺には横折線を介して、前記第1胴部パネルの上辺を底辺とし、前記第2胴部パネルの上辺の長さを高さとする三角形からなる第1頂面パネルが連接し、前記第3胴部パネルの上辺には横折線を介して、前記第3胴部パネルの上辺を底辺とし、前記第4胴部パネルの上辺の長さを高さとする三角形からなる第2頂面パネルが連接しており、前記第1頂面パネルおよび前記第2頂面パネルにあっては、それぞれの高さ辺に縦折線を介して頂部差込片が連接し、また、それぞれの斜辺には、前記斜辺を突き合わせたとき穴部を形成する凹状切欠き部が形成されており、また、前記第2胴部パネルの上辺には横折線を介して接合片が連接し、前記接合片には前記横折線に沿って前記第1頂面パネルの高さ辺に連接している前記頂部差込片が差し込まれるスリット開口部が形成され、前記第4胴部パネルの上辺には横折線を介して接合片が連接し、前記接合片には前記横折線に沿って前記第2頂面パネルの高さ辺に連接している前記頂部差込片が差し込まれるスリット開口部が形成され、また、左右方向の一端側にある前記第1胴部パネルまたは前記第4胴部パネルの解放端辺には縦折線を介して接合片が連接し、前記接合片には前記縦折線に沿ってスリット開口部が形成され、他側にある前記第4胴部パネルまたは前記第1胴部パネルの解放端辺には縦折線を介して前記スリット開口部に差し込まれる胴部差込片が連接していることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、前記第1胴部パネルと前記第2胴部パネルを、前記第1胴部パネルと前記第2胴部パネルとの間にある縦折線から折り曲げ、前記第1胴部パネルの上辺に横折線を介して連接している前記第1頂面パネルを横折線から前記第2胴部パネル側へ折り曲げ、前記第1頂面パネルの高さ辺に縦折線を介して連接している前記頂部差込片を前記第2胴部パネルの上辺に横折線を介して連接している前記接合片に形成された前記スリット開口部に差し込み、そして、前記第3胴部パネルと前記第4胴部パネルを、前記第3胴部パネルと前記第4胴部パネルとの間にある縦折線から折り曲げ、前記第3胴部パネルの上辺に横折線を介して連接している前記第2頂面パネルを横折線から前記第4胴部パネル側へ折り曲げ、前記第3頂面パネルの高さ辺に縦折線を介して連接している前記頂部差込片を前記第4胴部パネルの上辺に横折線を介して連接している前記接合片に形成された前記スリット開口部に差し込む。
【0009】
この状態から、前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネルを、前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネルとの間にある縦折線から折り曲げて、前記第1胴部パネルまたは前記第4胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して連接している前記接合片に形成された前記スリット開口部に、他側にある前記第4胴部パネルまたは前記第1胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して連接している前記胴部差込片を差し込む。
このようにして、植木鉢を覆う筒状胴部と、中央に植木鉢に植えられている植物を通す穴部が開口する頂部とからなる鉢カバーを組み立てることができる。
【0010】
また、前記第1胴部パネル、前記第2胴部パネル、前記第3胴部パネル、前記第4胴部パネルを縦折線から折り曲げて、前記第1胴部パネルまたは前記第4胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して連接している接合片に形成された前記スリット開口部に、他側にある前記第4胴部パネルまたは前記第1胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して連接している前記胴部差込片を差し込むことにより四角形の筒状胴部を形成する。
【0011】
この状態から、前記第1胴部パネルの上辺に横折線を介して連接している第1頂面パネルを横折線から前記筒状胴部の内方へ折り曲げ、前記第1頂面パネルの高さ辺に縦折線を介して連接している頂部差込片を前記第2胴部パネルの上辺に横折線を介して連接している接合片に形成された前記スリット開口部に差し込み、さらに、前記第3胴部パネルの上辺に横折線を介して連接している第2頂面パネルを横折線から前記筒状胴部の内方へ折り曲げ、前記第2頂面パネルの高さ辺に縦折線を介して連接している頂部差込片を前記第4胴部パネルの上辺に横折線を介して連接している接合片に形成された前記スリット開口部に差し込むことにより、中央に穴部が開口した頂部を形成する。
このようにして、植木鉢を覆う筒状胴部と、中央に植木鉢に植えられている植物を通す穴部が開口する頂部とからなる鉢カバーを組み立てることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の、前記筒状胴部を形成する前記第1胴部パネル、前記第2胴部パネル、前記第3胴部パネル、前記第4胴部パネルにあって、前記第1胴部パネル、前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネル、前記第4胴部パネルは前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネルとの間が分離した別シート部材として構成され、前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネルのいずれか一方胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して接合片が連接し、前記接合片には前記縦折線に沿ってスリット開口部が形成され、他方の胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して前記スリット開口部に差し込まれる胴部差込片が連接していることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、前記第1胴部パネル、前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネル、前記第4胴部パネルは前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネルとの間が分離した別シート部材として構成されるので、前記第1胴部パネル、前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネル、前記第4胴部パネルを形成するパネル用シート基材として、小さい面積のパネル用シート基材を用いることができる。
【0014】
そして、前記第2胴部パネルと前記第3胴部パネルのいずれか一方胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して連接した接合片に形成された前記スリット開口部に、他方の胴部パネルの解放端辺に縦折線を介して連接した胴部差込片を差し込むことにより、縦折線を介して連接した第1胴部パネル、第2胴部パネル、第3胴部パネル、第4胴部パネルを構成することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、四角形の筒状胴部を形成する胴部パネルを有するシートから組み立てられる包装箱であって、前記胴部パネルに請求項1または2に記載の鉢カバー組立シートを形成する切り抜き可能なミシン目状スリットを形成したことを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、包装箱の胴部パネルを利用して鉢カバー組立シートを形成することができるので、鉢カバー組立シートを形成するための材料が省略でき、鉢カバー組立シートのためのコストを大幅に低減することができる。
そして、包装箱が鉢植え植物を包装する包装箱である場合、非常に便利なものとなる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明に係る鉢カバー組立シートによれば、構成が簡単で組立が容易なので、鉢植え植物の鉢をカバーする簡易な鉢カバーとして便利であり、また、安価に得ることができるので、特に、花が散ったら廃棄されるといった短期間だけ飾っておく鉢植え植物の鉢の鉢カバーとしての使用に最適であり、鉢植え植物と一緒に廃棄することを躊躇無く実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る鉢カバー組立シートの形態の第1例を示す平面図である。
図2図1に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の一例の工程を示す説明図である。
図3図1に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の一例の工程を示す説明図である。
図4】組み立てられた鉢カバーを示す斜視図である。
図5図1に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の他例の工程を示す説明図である。
図6】本発明に係る鉢カバー組立シートで鉢植え植物の鉢をカバーした状態を示す断面説明図である。
図7】本発明に係る鉢カバー組立シートの形態の第2例を示す平面図である。
図8図7に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の一例の工程を示す説明図である。
図9図7に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の一例の工程を示す説明図である。
図10図7に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の他例の工程を示す説明図である。
図11図7に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の他例の工程を示す説明図である。
図12図1に示す鉢カバー組立シートを備えた包装箱の一例を示す斜視図である。
図13図7に示す鉢カバー組立シートを備えた包装箱の一例を示す斜視図である。
【0019】
以下、本発明に係る鉢カバー組立シートの実施の形態の一例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1図6は本発明に係る鉢カバー組立シートの実施の形態の第1例を示すものであり、図1は第1例の鉢カバー組立シートを示す平面図、図2図3図1に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の一例の工程を示す説明図、図4は組み立てられた鉢カバーを示す斜視図、図5図1に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の他例の工程を示す説明図、図6は第1例の鉢カバー組立シートで鉢植え植物の鉢をカバーした状態を示す断面説明図である。
【0020】
第1例の鉢カバー組立シート1は、一枚のシート基材から形成される。鉢カバー組立シート1を形成するシート基材としては、シート状の材料であれば特に限定されないが、例えば、紙製シート、プラスチック製シート等が使用される。紙製シートとしては厚紙シート、白板紙シート、紙段ボールシートがあり、またプラスチック製シートとしてはプラスチック板状シート、プラスチック段ボールシート等がある。第1例では、紙段ボールシートが使用されている。
【0021】
第1例の鉢カバー組立シート1は、縦折線2,3,4を介して連接し、後述する四角形の筒状胴部を形成する第1胴部パネル5、第2胴部パネル6、第3胴部パネル7、第4胴部パネル8と、後述する頂部を形成する第1頂面パネル9、第2頂面パネル10を有する。
【0022】
第1頂面パネル9は、左右方向の一端側にある第1胴部パネル5の上辺に横折線11を介し連接しており、第1胴部パネル5の上辺を底辺とし、第2胴部パネル6の上辺の長さを高さとする三角形となっている。また、第2頂面パネル10は、第3胴部パネル7の上辺に横折線12を介し連接しており、第3胴部パネル7の上辺を底辺とし、第4胴部パネル8の上辺の長さを高さとする三角形となっている。
【0023】
第1頂面パネル9および第2頂面パネル10にあっては、それぞれの高さ辺に縦折線13,14を介して頂部差込片15,16が連接しており、また、それぞれの斜辺には、斜辺を突き合わせたとき後述する穴部を形成する凹状切欠き部17,18が形成されている。
【0024】
また、第2胴部パネル6の上辺には横折線19を介して接合片20が連接し、接合片20には横折線19に沿って第1頂面パネル9の高さ辺に連接している頂部差込片15が差し込まれるスリット開口部21が形成され、第4胴部パネル8の上辺には横折線22を介して接合片23が連接し、接合片23には横折線22に沿って第2頂面パネル10の高さ辺に連接している頂部差込片16が差し込まれるスリット開口部24が形成されている。
【0025】
また、左右方向の一端側にある第1胴部パネル5の解放端辺には縦折線25を介して接合片26が連接し、接合片26には縦折線25に沿ってスリット開口部27が形成されている。そして、他側にある第4胴部パネル8の解放端辺には縦折線28を介してスリット開口部27に差し込まれる胴部差込片29が連接している。
【0026】
このような形状を有する第1例の鉢カバー組立シート1は、次のようにして組み立てられる。
図2図3は第1例の鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の一例の工程を示す。
本例では、先ず、第1胴部パネル5と第2胴部パネル6を縦折線2から谷折りし、次に、第2胴部パネル6の上辺に横折線19を介して連接している接合片20を横折線19から谷折りし、次に、第1胴部パネル5の上辺に横折線11を介して連接している第1頂面パネル9を横折線11から第2胴部パネル6側へ谷折りして、第1頂面パネル9の高さ辺の内面を接合片20の外面側に重ねるようにし、第1頂面パネル9の高さ辺に縦折線13を介して連接している頂部差込片15を縦折線13から谷折りして第2胴部パネル6の上辺に連接している接合片20に形成されたスリット開口部21に差し込む。
【0027】
そして、第3胴部パネル7と第4胴部パネル8を縦折線4から谷折りし、次に、第4胴部パネル8の上辺に横折線22を介して連接している接合片23を横折線22から谷折りし、次に、第3胴部パネル7の上辺に横折線12を介して連接している第2頂面パネル10を横折線12から第4胴部パネル8側へ谷折りして、第2頂面パネル10の高さ辺の内面を接合片23の外面側に重ねるようにし、第2頂面パネル10の高さ辺に縦折線14を介して連接している頂部差込片16を縦折線14から谷折りして第4胴部パネル8の上辺に連接している接合片23に形成されたスリット開口部24に差し込む。
【0028】
この状態から、第2胴部パネル6と第3胴部パネル7を縦折線3から谷折りし、第1胴部パネル5の解放端辺に連接している接合片26を縦折線25から谷折りし、この接合片26の外面側に第4胴部パネル8の解放端辺の内面を重ねるようにし(図3参照。)、第4胴部パネル8の解放端辺に連接している胴部差込片29を縦折線28から谷折りして第1胴部パネル5の解放端辺に連接している接合片26に形成されたスリット開口部27に差し込む。
【0029】
このようにすることにより、四角形の筒状胴部30と、筒状胴部30の上側に、斜辺同士を突き合わせた第1頂面パネル9と第2頂面パネル10により頂部31が形成され、そして、頂部31の中央には、第1頂面パネル9と第2頂面パネル10の斜辺に形成された凹状切欠き部17,18により穴部32が開口した鉢カバー33が組み立てられる(図4参照。)。
【0030】
鉢カバー組立シート1から組み立てられる鉢カバー33による鉢植え植物34の鉢35のカバーは、本例では、先ず、第1胴部パネル5の上辺に連接している第1頂面パネル9の高さ辺に連接している頂部差込片15を縦折線13から谷折りして第2胴部パネル6の上辺に連接している接合片20に形成されたスリット開口部21に差し込み、そして、第3胴部パネル7の上辺に連接している第2頂面パネル10の高さ辺に連接している頂部差込片16を第4胴部パネル8の上辺に連接している接合片23に形成されたスリット開口部24に差し込んだ状態から(図3参照。)、第2胴部パネル6と第3胴部パネル7を縦折線3から谷折りして鉢植え植物34の鉢35を両側から挟み込むように覆う。このとき、頂部31に開口する第1頂面パネル9および第2頂面パネル10に形成されている凹状切欠き部17,18で形成される穴部32に、鉢植え植物34の茎部34aを通すようにする(図6参照。)。
【0031】
そして、第4胴部パネル8の解放端辺に連接している胴部差込片29を縦折線28から谷折りして第1胴部パネル5の解放端辺に連接している接合片26に形成されたスリット開口部27に差し込む。
このようにして鉢植え植物34の鉢35がカバーされる(図6参照。)。
【0032】
また、第1例の鉢カバー組立シート1による鉢カバーの組立は、上記の組立手順だけでなく次のような手順で組み立てることもできる。
図5は第1例の鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の他例の工程を示す。
本例では、先ず、第1胴部パネル5、第2胴部パネル6、第3胴部パネル7、第4胴部パネル8を縦折線2,3,4から谷折りし、そして、第1胴部パネル5の解放端辺に連接している接合片26を縦折線25から谷折りし、この接合片26の外面側に第4胴部パネル8の解放端辺の内面を重ねるようにして(図2参照。)、第4胴部パネル8の解放端辺に連接している胴部差込片29を縦折線28から谷折りし、第1胴部パネル5の解放端辺に連接している接合片26に形成されたスリット開口部27に差し込む。このようにして四角形の筒状胴部30が形成される。
【0033】
筒状胴部30を形成したら、次に、第2胴部パネル6の上辺に横折線19を介して連接している接合片20を横折線19から筒状胴部30の内方へ折り曲げ、そして、第1胴部パネル5の上辺に横折線11を介して連接している第1頂面パネル9を横折線11から筒状胴部30の内方へ折り曲げて、第1頂面パネル9の高さ辺の内面を接合片20の外面側に重ねるようにして第1頂面パネル9の高さ辺に縦折線13を介して連接している頂部差込片15を縦折線13から谷折りし、第2胴部パネル6の上辺に連接している接合片20に形成されたスリット開口部21に差し込む(図5参照。)。
【0034】
続けて、第4胴部パネル8の上辺に横折線22を介して連接している接合片23を横折線22から筒状胴部30の内方へ折り曲げ、そして、第3胴部パネル7の上辺に横折線12を介して連接している第2頂面パネル10を横折線12から筒状胴部30の内方へ折り曲げて、第2頂面パネル10の高さ辺の内面を接合片23の外面側に重ねるようにして第2頂面パネル10の高さ辺に縦折線14を介して連接している頂部差込片16を縦折線14から谷折りし、第4胴部パネル8の上辺に連接している接合片23に形成されたスリット開口部24に差し込む。
【0035】
筒状胴部30の上側には、斜辺同士を突き合わせた第1頂面パネル9と第2頂面パネル10により頂部31が形成され、そして、頂部31の中央には、第1頂面パネル9と第2頂面パネル10の斜辺に形成された凹状切欠き部17,18により穴部32が開口する。このようにして、本例の鉢カバー組立シート1から鉢カバー33が組み立てられる(図4参照。)。
【0036】
鉢カバー組立シート1から組み立てられる鉢カバー33による鉢植え植物34の鉢35のカバーは、本例では、鉢植え植物34の鉢35上で鉢カバー33を組み立て鉢35を覆うものであり、第1胴部パネル5、第2胴部パネル6、第3胴部パネル7、第4胴部パネル8で鉢35を囲むように筒状胴部30を形成し、第1頂面パネル9および第2頂面パネル10を筒状胴部30の内方へ折り曲げて頂部31を形成する。このとき、頂部31に開口する第1頂面パネル9および第2頂面パネル10に形成されている凹状切欠き部17,18で形成される穴部32に、鉢植え植物34の茎部34aを通すようにする(図6参照。)。このようにして鉢植え植物34の鉢35がカバーされる。
【0037】
図7図11は本発明に係る鉢カバー組立シートの形態の第2例を示すものであり、図7は第2例の鉢カバー組立シートを示す平面図、図8図9図7に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の一例の工程を示す説明図、図10図11図7に示す鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の他例の工程を示す説明図である。
第2例の鉢カバー組立シート1は、第1例の鉢カバー組立シート1と基本構成において変わるところはなく、第1例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
【0038】
第2例と第1例との違いは、筒状胴部30を形成する、第1胴部パネル5、第2胴部パネル6、第3胴部パネル7、第4胴部パネル8にあり、第2例では、第1胴部パネル5、第2胴部パネル6と第3胴部パネル7、第4胴部パネル8は第2胴部パネル6と第3胴部パネル7との間が分離した別シート部材1a,1bとして構成されたところにある。
【0039】
第2例では、第3胴部パネル7の解放端辺に縦折線36を介して接合片37が連接し、接合片37には縦折線36に沿ってスリット開口部38が形成され、第2胴部パネル6の解放端辺に縦折線39を介してスリット開口部38に差し込まれる胴部差込片40が連接している。
その他の構成は第1例と同様なので、第1例の説明を援用する。
【0040】
このように構成された第2例の鉢カバー組立シート1は、次のようにして組み立てられる。
図8図9は第2例の鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の一例の工程を示す。
本例では、先ず、別シート部材1aにおける第1胴部パネル5と第2胴部パネル6を縦折線2から谷折りし(図8参照。)、次に、第2胴部パネル6の上辺に横折線19を介して連接している接合片20を横折線19から谷折りし、次に、第1胴部パネル5の上辺に横折線11を介して連接している第1頂面パネル9を横折線11から第2胴部パネル6側へ谷折りして、第1頂面パネル9の高さ辺の内面を接合片20の外面側に重ねるようにし、第1頂面パネル9の高さ辺に縦折線13を介して連接している頂部差込片15を縦折線13から谷折りして第2胴部パネル6の上辺に連接している接合片20に形成されたスリット開口部21に差し込む(図9参照。)。
【0041】
そして、別シート部材1bにおける第3胴部パネル7と第4胴部パネル8を縦折線4から谷折りし(図8参照。)、次に、第4胴部パネル8の上辺に横折線22を介して連接している接合片23を横折線22から谷折りし、次に、第3胴部パネル7の上辺に横折線12を介して連接している第2頂面パネル10を横折線12から第4胴部パネル8側へ谷折りして、第2頂面パネル10の高さ辺の内面を接合片23の外面側に重ねるようにし、第2頂面パネル10の高さ辺に縦折線14を介して連接している頂部差込片16を縦折線14から谷折りして第4胴部パネル8の上辺に連接している接合片23に形成されたスリット開口部24に差し込む(図9参照。)。
【0042】
次に、第3胴部パネル7の解放端辺に縦折線36を介して連接している接合片37の外面側に第2胴部パネル6の解放端辺の内面を重ねるようにして、第2胴部パネル6の解放端辺に縦折線39を介して連接している胴部差込片40を、第3胴部パネル7の解放端辺に連接している接合片37に形成されているスリット開口部38に差し込み、そして、第1胴部パネル5の解放端辺に縦折線25を介して連接している接合片26の外面側に第4胴部パネル8の解放端辺の内面を重ねるようにして、第4胴部パネル8の解放端辺に縦折線28を介して連接している胴部差込片29を、第1胴部パネル5の解放端辺に連接している接合片26に形成されているスリット開口部27に差し込む。
【0043】
このようにすることにより、四角形の筒状胴部30と、筒状胴部30の上側に、斜辺同士を突き合わせた第1頂面パネル9と第2頂面パネル10により頂部31が形成され、そして、頂部31の中央には、第1頂面パネル9と第2頂面パネル10の斜辺に形成された凹状切欠き部17,18により穴部32が開口した鉢カバー33が組み立てられる(図4参照。)。
【0044】
このようにして鉢カバー組立シート1を構成する別シート部材1a,1bから組み立てられる鉢カバー33による鉢植え植物34の鉢35のカバーは、本例では、先ず、別シート部材1aにおける第1胴部パネル5と第2胴部パネル6を縦折線2から谷折りし、第1胴部パネル5の上辺に連接している第1頂面パネル9を横折線11から第2胴部パネル6側へ谷折りして、第1頂面パネル9の高さ辺の内面を接合片20の外面側に重ねるようにして第1頂面パネル9の高さ辺に連接している頂部差込片15を第2胴部パネル6の上辺に連接している接合片20に形成されたスリット開口部21に差し込んだ状態とし、そして、別シート部材1bにおける第3胴部パネル7と第4胴部パネル8を縦折線4から谷折りし、第4胴部パネル8の上辺に連接している第2頂面パネル10を横折線12から第4胴部パネル8側へ谷折りして、第2頂面パネル10の高さ辺の内面を接合片23の外面側に重ねるようにして第2頂面パネル10の高さ辺に連接している頂部差込片16を第4胴部パネル8の上辺に連接している接合片23に形成されたスリット開口部24に差し込んだ状態とする。
【0045】
このような状態に形成した別シート部材1a,1bで、鉢植え植物34の鉢35を両側から挟み込むように覆う。このとき、頂部31に開口する第1頂面パネル9および第2頂面パネル10に形成されている凹状切欠き部17,18で形成される穴部32に、鉢植え植物34の茎部34aを通すようにする(図6参照。)。
【0046】
そして、第2胴部パネル6の解放端辺に連接している胴部差込片40を第3胴部パネル7の解放端辺に連接している接合片37に形成されているスリット開口部38に差し込み、第4胴部パネル8の解放端辺に連接している胴部差込片29を第1胴部パネル5の解放端辺に連接している接合片26に形成されているスリット開口部27に差し込む。
このようにして鉢植え植物34の鉢35がカバーされる(図6参照。)。
【0047】
また、第2例の鉢カバー組立シート1による鉢カバーの組立は、上記の組立手順だけでなく次のような手順で組み立てることもできる。
図10図11は第2例の鉢カバー組立シートで鉢カバーを組み立てる組立手順の他例の工程を示す。
本例では、先ず、先ず、第3胴部パネル7の解放端辺に縦折線36を介して連接している接合片37の外面側に第2胴部パネル6の解放端辺の内面を重ねるようにして、第2胴部パネル6の解放端辺に縦折線39を介して連接している胴部差込片40を、第3胴部パネル7の解放端辺に連接している接合片37に形成されているスリット開口部38に差し込む(図10参照。)。
【0048】
このようにすることにより、別シート部材1a,1bとして構成された第1胴部パネル5、第2胴部パネル6と、第3胴部パネル7、第4胴部パネル8は接続され、第1胴部パネル5、第2胴部パネル6、第3胴部パネル7、第4胴部パネル8が一体となった鉢カバー組立シート1が形成される。
【0049】
これから先は、第1例と同様の組立手順で鉢カバー33が組み立てられ、鉢植え植物34の鉢35がカバーされるものであり、その組立手順の工程にあっては第1例の説明を援用する。
【0050】
次に、本発明に係る鉢カバー組立シートを備えた包装箱の一例を、図面を参照して詳細に説明する。
図12図1に示す第1例の鉢カバー組立シートを備えた包装箱の一例を示す斜視図、図13図7に示す第2例の鉢カバー組立シートを備えた包装箱の一例を示す斜視図である。
【0051】
本例の包装箱41は、四角形の筒状胴部42を形成する胴部パネル43を有するシートから組み立てられる。包装箱41を組み立てるシートの基材としては、厚紙シート、白板紙シート、紙段ボールシートなどの紙製シートが好ましい。第2例では紙段ボールシートが使用されている。
【0052】
本例の包装箱41では、四角形の筒状胴部42を形成する胴部パネル43に、前記の鉢カバー組立シート1を形成する切り抜き可能なミシン目状スリット44が形成されている。
【0053】
このように構成された包装箱41によれば、使用済みとなった後、筒状胴部42を形成する胴部パネル43形成されているミシン目状スリット44を切断し、第1例、第2例の鉢カバー組立シート1を切り抜くことができる。そして、切り抜いた鉢カバー組立シート1により、第1例、第2例の工程で鉢カバー33を組み立て、鉢植え植物34の鉢35をカバーすることができる。
【符号の説明】
【0054】
1 鉢カバー組立シート
1a,1b 別シート部材
2,3,4 縦折線
5 第1胴部パネル
6 第2胴部パネル
7 第3胴部パネル
8 第4胴部パネル
9 第1頂面パネル
10 第2頂面パネル
11,12 横折線
13,14 縦折線
15,16 頂部差込片
17,18 凹状切欠き部
19 横折線
20 接合片
21 スリット開口部
22 横折線
23 接合片
24 スリット開口部
25 縦折線
26 接合片
27 スリット開口部
28 縦折線
29 胴部差込片
30 筒状胴部
31 頂部
32 穴部
33 鉢カバー
34 鉢植え植物
34a 茎部
35 鉢
36 縦折線
37 接合片
38 スリット開口部
39 縦折線
40 胴部差込片
41 包装箱
42 筒状胴部
43 胴部パネル
44 ミシン目状スリット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13