特開2021-185824(P2021-185824A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 關鍵禾芯科技股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特開2021-185824リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置
<>
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000003
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000004
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000005
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000006
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000007
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000008
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000009
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000010
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000011
  • 特開2021185824-リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-185824(P2021-185824A)
(43)【公開日】2021年12月13日
(54)【発明の名称】リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/34 20060101AFI20211115BHJP
   C12N 15/09 20060101ALI20211115BHJP
【FI】
   C12M1/34 Z
   C12N15/09 200
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-94400(P2020-94400)
(22)【出願日】2020年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】520190621
【氏名又は名称】關鍵禾芯科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100076831
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 捷雄
(72)【発明者】
【氏名】江 立達
(72)【発明者】
【氏名】邱 伯韋
(72)【発明者】
【氏名】范 翔瑜
(72)【発明者】
【氏名】曾 士修
(72)【発明者】
【氏名】蕭 建仁
(72)【発明者】
【氏名】張 麗櫻
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA07
4B029BB01
4B029BB13
4B029BB20
4B029CC02
4B029CC08
4B029CC11
4B029FA01
4B029FA12
4B029FA15
4B029GB09
(57)【要約】
【課題】リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置を提供し、前記リボ核酸検出装置が制御ユニットと、リボ核酸検出パネルと、を含み、前記リボ核酸検出パネルが基板と、前記制御ユニットに電気的に接続される複数の検知電極層と、少なくとも1個のプライマー層と、複数トレース層と、を含み、前記複数の検知電極層が前記基板の第1表面上に設けられ、前記少なくとも1個のプライマー層が前記複数の検知電極層上に設けられ、互いに絶縁され、前記複数の電極トレース層が前記複数の検知電極及び前記制御ユニットに電気的に接続される。本発明の設計により、検出時間の短縮及びコスト削減の効果を奏する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表面と、それとは反対側の第2表面とを有する基板と、
前記第1表面に設けられた複数の検知電極層と、
前記複数の検知電極層に設けられ、互いに絶縁され、かつリボ核酸を持つ検体との反応に用いられる少なくとも1個のプライマー層と、
前記第1表面に設けられ、前記複数の検知電極に電気的に接続される複数の電極トレース層と、
を含む、リボ核酸検出パネル。
【請求項2】
前記基板の前記第1表面に検知領域及び前記検知領域を包囲する周辺領域が設けられ、前記複数の検知電極層は、前記検知領域の前記第1表面上に設けられ、前記複数の電極トレース層が前記周辺領域の前記第1表面上に設けられる、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項3】
前記複数の検知電極層は、第1検知電極層と、第2検知電極層と、を備え、前記第1検知電極層が前記検知領域内の前記第1表面上に設けられ、前記第2検知電極層が前記第1検知電極層上に設けられ、かつ前記第1、2検知電極層の間に第1絶縁層が設けられる、請求項2に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項4】
前記複数のプライマー層は、前記第2検知電極層上に間隔をあけて配置され、かつ前記複数のプライマー層と前記第2検知電極層との間に第2絶縁層が設けられる、請求項3に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項5】
前記第2絶縁層上の前記複数のプライマー層に対応する位置に複数の凹溝が設けられ、前記複数のプライマー層は、前記複数の凹溝内に収容され、前記各プライマー層と対応する前記各凹溝内壁との間で微小流路を画定する、請求項4に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項6】
前記基板は、ガラス基板、回路基板又はポリエチレンテレフタレート基板である、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項7】
前記少なくとも1個のプライマー層は、印刷或いはコーティング方法で前記複数の検知電極層上に形成される、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項8】
前記複数の検知電極層及び前記複数の電極トレース層の材料は、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム・亜鉛酸化物(IZO)、又はアンチモンドープ酸化スズ(ATO)であり、前記少なくとも1個のプライマー層の材料が高分子材料である、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項9】
前記複数の検知電極層及び前記複数の電極トレース層の材料は、金属材料であり、前記金属材料がアルミニウム、金、銅、又は銀である、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項10】
制御ユニットと、
第1表面と、それとは反対側の第2表面とを有する基板と、前記制御ユニットに電気的に接続され、前記第1表面上に設けられた複数の検知電極層と、前記複数の検知電極層に設けられ、互いに絶縁され、かつリボ核酸を持つ検体との反応に用いられる少なくとも1個のプライマー層と、前記第1表面に設けられ、前記複数の検知電極層及び前記制御ユニットに電気的に接続される複数の電極トレース層と、を含むリボ核酸検出パネルと、
を含む、リボ核酸検出装置。
【請求項11】
前記制御ユニットは、回路基板に電気的に接続され、前記回路基板に表示素子、処理ユニット、無線送受信ユニット、及び電源ユニットが設けられ、前記処理ユニットが前記制御ユニットと前記表示素子及び前記無線送受信ユニットに電気的に接続され、前記電源ユニットが電源を前記表示素子、前記処理ユニット、前記無線送受信ユニット、及び前記リボ核酸検出パネルに供給するために用いられる、請求項10に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項12】
前記無線送受信ユニットは、ブルートゥース(登録商標)ユニット、Wi−Fiユニット、又はRFユニットである、請求項11に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項13】
前記表示素子は、複数の発光ダイオード又はディスプレイであり、前記制御ユニットが中央処理装置、マイクロコントローラ、或いは一デジタル信号処理プロセッサである、請求項11に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項14】
前記制御ユニットは、前記基板の前記第1表面上又は前記回路基板上に設けられる、請求項11に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項15】
前記基板の前記第1表面に検知領域及び前記検知領域を包囲する周辺領域が設けられ、前記複数の検知電極層は、前記検知領域の前記第1表面上に設けられ、前記複数の電極トレース層が前記周辺領域の前記第1表面上に設けられる、請求項10に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項16】
前記複数の検知電極層は、第1検知電極層と、第2検知電極層と、を備え、前記第1検知電極層が前記検知領域内の前記第1表面上に設けられ、前記第2検知電極層が前記第1検知電極層上に設けられ、かつ前記第1、2検知電極層の間に第1絶縁層が設けられる、請求項15に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項17】
前記プライマー層は、前記第2検知電極層上に間隔をあけて配置され、かつ前記複数のプライマー層と前記第2検知電極層との間に第2絶縁層が設けられる、請求項16に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項18】
前記第2絶縁層上の前記複数のプライマー層に対応する位置に複数の凹溝が設けられ、前記複数のプライマー層は、前記第2絶縁層の前記複数の凹溝内に収容され、前記各プライマー層と対応する前記各凹溝内壁との間で微小流路を画定する、請求項17に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項19】
前記基板は、ガラス基板、回路基板、又はポリエチレンテレフタレート基板であり、前記複数の検知電極層及び前記複数の電極トレース層の材料が金属材料であり、前記金属材料がインジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム・亜鉛酸化物(IZO)、又はアンチモンドープ酸化スズ(ATO)、アルミニウム、金、銅又は銀であり、前記少なくとも1個のプライマー層の材料が高分子材料である、請求項10に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項20】
前記少なくとも1個のプライマー層は、印刷或いはコーティング方法で前記複数の検知電極層上に形成される、請求項10に記載のリボ核酸検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置に関し、特に、検出時間の短縮及びコスト削減を実現できるリボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、使用者の病気(川崎病、大腸癌、手足口病、新型コロナウイルス(COVID−19)又はRNAを持つ他のウイルス)を検出しようとする場合、医療機関の測定プラットフォームに送って標識(ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析装置など)した後、次に、使用者の血液を採取し、RNA抽出装置を介してmiRNAウイルスを抽出し、そして順番にmiRNAを加え、miRNA標識試薬を加え、miRNAチップに滴下して染色及びスキャンを行い、蛍光強度の変化及びデータ比較により使用者の確定診断の有無を判断している。そのため従来ではRNA(又はmiRNA)ウイルスを検出する時、専門機器(測定プラットフォーム、RNA抽出装置など)を必要とし、特定の専門医療従事者のみがこれら専門機器を操作することになるため、検出の難易度が高く、コストが高くなるという問題が生じていた。また、従来の蛍光標識によるウイルス検出手順が煩雑であるため、病気の検出には少なくとも2時間以上又は2日以上かかり、検出時間が長いという問題が起きていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、検出時間の短縮及びコスト削減を実現できるリボ核酸検出パネルを提供することにある。
【0004】
本発明の別の目的は、検出操作が簡単で、検出時の使用上の利便性に優れたリボ核酸検出パネルを提供することにある。
【0005】
本発明のさらに別の目的は、検出時間の短縮及びコスト削減を実現できるリボ核酸検出装置を提供することにある。
【0006】
本発明のさらに別の目的は、検出操作が簡単で、検出時の使用上の利便性に優れたリボ核酸検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、基板と、複数の検知電極層と、少なくとも1個のプライマー層と、複数の電極トレース層と、を含むリボ核酸検出パネルを提供する。前記基板は、第1表面と、それとは反対側の第2表面とを有し、前記複数の検知電極層が前記第1表面に設けられ、前記少なくとも1個のプライマー層が前記複数の検知電極層に設けられ、互いに絶縁され、かつリボ核酸を持つ検体との反応に用いられ、前記複数の電極トレース層が前記第1表面に設けられ、前記複数の検知電極に電気的に接続される。
【0008】
本発明は、制御ユニットと、リボ核酸検出パネルと、を含むリボ核酸検出装置をさらに提供する。前記リボ核酸検出パネルは、基板と、複数の検知電極層と、少なくとも1個のプライマー層と、複数の電極トレース層と、を含み、前記基板が第1表面と、それとは反対側の第2表面とを有し、前記複数の検知電極層が前記制御ユニットに電気的に接続され、前記第1表面上に設けられ、前記少なくとも1個のプライマー層が前記複数の検知電極層に設けられ、互いに絶縁され、かつリボ核酸を持つ検体との反応に用いられ、前記複数の電極トレース層が前記第1表面に設けられ、前記複数の検知電極層及び前記制御ユニットに電気的に接続される。
【発明の効果】
【0009】
したがって、上記本発明の各実施例は、本発明の設計により、検出時間の短縮及びコスト削減を実現し、かつ使用者自身で速やかに検出させることができ、検出操作が簡単なだけでなく、且つ検出も非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例1に係るリボ核酸検出パネルの立体分解図である。
図2A】本発明の実施例1に係るリボ核酸検出パネルの立体組立図である。
図2B】本発明の実施例1に係るリボ核酸検出パネルの断面及び部分拡大図である。
図2C】本発明の実施例1に係るリボ核酸検出パネルの一実施例における断面及び部分拡大図である。
図3】本発明の実施例2に係るリボ核酸検出装置の立体分解図である。
図4A】本発明の実施例2に係るリボ核酸検出装置の第1態様立体組立図である。
図4B】本発明の実施例2の図4Aの上面図である。
図5】本発明の実施例2に係るリボ核酸検出装置の第2態様立体組立図である。
図6】本発明の実施例2に係るリボ核酸検出装置の第3態様立体組立図である。
図7】本発明の実施例2に係る検体と対応するプライマー層の検出結果図表である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の上記目的、構造及び機能上の特徴を、添付の図面の好ましい実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0012】
本発明は、リボ核酸検出パネル及びリボ核酸検出装置を提供する。図1乃至図2Cを参照すると、図1は本発明の実施例1に係るリボ核酸検出パネルの立体分解図であり;図2Aは、本発明の実施例1に係るリボ核酸検出パネルの立体組立図であり;図2Bは、本発明の実施例1に係るリボ核酸検出パネルの断面及び部分拡大図であり;図2Cは、本発明の実施例1に係るリボ核酸検出パネルの一実施例における断面及び部分拡大図である。図1、2A、2Bに示すように、前記リボ核酸(Ribonucleic acid、RNA)検出パネル1は、基板11と、複数の検知電極層と、少なくとも1個のプライマー層115と、複数の電極トレース層116と、を含み、前記基板11がガラス基板11、回路基板22(例えばフレキシブル回路基板)又はポリエチレンテレフタレート(PET)基板11であり、本実施例における前記基板11は前記ガラス基板11として説明されるが、これに限定されず、前記基板11が第1表面111と、それとは反対側の第2表面112と、を有し、前記基板11の前記第1表面111に検知領域1111及び前記検知領域1111を包囲する周辺領域1112が設けられ、前記複数の検知電極層が前記検知領域1111の前記第1表面111上に設けられ、前記複数の電極トレース層116が前記周辺領域1112の前記第1表面111上に設けられ、前記複数の電極トレース層116が前記複数の検知電極層に電気的に接続される。
【0013】
前記複数の検知電極層には、透明又は不透明の第1検知電極層113と、透明又は不透明の第2検知電極層114と、を備え、前記第1検知電極層113が前記検知領域1111内の前記第1表面111上に設けられた複数の第1検知電極1131(例えばX軸検知電極)を備え、前記第2検知電極層114が前記第1検知電極層113上に設けられた複数の第2検知電極1141(例えばY軸検知電極)を備える。本実施例において前記複数の第1、2検知電極1131、1141は、各々X軸検知電極及びY軸検知電極として表され、交差に配置されている。前記複数の検知電極層及び前記複数の電極トレース層116の材料は、金属材料であり、前記金属材料が例えばインジウムスズ酸化物(Indium tin oxide、ITO)、インジウム・亜鉛酸化物(indium zinc oxide、IZO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)又はそれらの組み合わせであるが、これらに限定されない。具体的に実施する時、前記金属材料は、アルミニウム(Al)、金(Au)、銅、銀(Ag)または他の金属材料(ニッケル(Ni)、クロム(Cr)又は前記金属の合金など)であってもよい。本実施例において、前記複数の第1、2検知電極1131、1141の形状は、菱形であるが、これに限定されない。一実施例において、前記複数第1、2検知電極1131、1141の形状は、ストリップ状、スティック状、広幅ストリップ状或いは矩形であってもよい。別の実施例において、前記複数の第1検知電極1131は、前記検知領域1111内の前記第1表面111上にマトリクスアレイ(M×Nアレイなど)で配置され、前記複数の第2検知電極1141が前記第1検知電極層113上にマトリクスアレイ(M×Nアレイなど)で配置され、かつ前記複数第1、2検知電極1131、1141は互いに絶縁されている。
【0014】
代替的な実施例において、前記第1、2検知電極層113、114の前記複数の第1、2検知電極1131、1141は、互いに平行であり、前記基板11の第1表面111上に対応して設けられ、前記プライマー層115が前記第1、2検知電極層113、114上に設けられ、互いに絶縁されている。
【0015】
前記第1、2検知電極層113、114の間に第1絶縁層117が設けられ、前記第1絶縁層117の材料は例えば二酸化ケイ素(SiO2)である。前記少なくとも1個のプライマー層115は、例えば印刷或いはコーティング方法で前記複数の検知電極層上に形成され、前記プライマー層115と前記複数の検知電極層が互いに絶縁されている。本実施例において、前記プライマー層115は、第2検知電極層114上に間隔をあけて配置された複数のプライマー層115として示されている。前記プライマー層115は、高分子材料でできており、対応するリボ核酸(又はマイクロリボ核酸micro RNA)を持つ検体(使用者の唾液など)と反応するために用いられている。例えばRNAウイルスを持っていない使用者の唾液(すなわち、前記RNA検体)と対応する特異性を満たさないプライマー層115を互いに反応して結合できない場合、電気的変化(静電容量の変化や誘電率の変化など)がなく、まるで使用者の指が検知領域1111上に触れられていないのと同じようにして、前記第1、2検知電極層113、114の複数の第1、2検知電極1131、1141の間に固定カップリングコンデンサを存在させ、この時前記複数の第1、2検知電極1131、1141間の電界(電力線)が固定される。一方、RNAウイルスを持っている使用者の唾液(すなわち、前記RNA検体)と対応する特異性を満たすプライマー層115を互いに反応して結合した後、明らかに電気的変化(静電容量の変化や誘電率の変化など)があり、まるで使用者の指が検知領域1111に触れていると同じようにして前記プライマー層115と前記第2検知電極層114との間に静電容量が形成され、この時前記第1、2検知電極層113、114の複数の第1、2検知電極1131、1141間に元々定常的に分布している電界(電力線)は、一部の電力線が対応するプライマー層115に接続することにより、変化(すなわち、電界が変化し)し、したがって前記複数の第1、2検知電極1131、1141間のカップリングコンデンサの静電容量値をさらに変化させる(すなわち、静電容量値が変化する)。
【0016】
さらに、前記プライマー層115は、対応する特異性を満たすウイルス(川崎病、大腸癌、手足口病、新型コロナウイルス(COVID−19)又はRNAを持つ他のウイルスなど)と互いに反応して結合するプライマーであり、例えば特異性のプライマーは新型コロナウイルス(COVID−19)などのウイルスを検出するために用いられるよう予め設計されている。使用者の唾液(すなわち、検体)内にRNAを持つ新型コロナウイルス(COVID−19)がある場合、新型コロナウイルスの検出対応を満たすプライマー層115と互いに反応して結合した後に明らかに電気的変化があり、使用者が前記新型コロナウイルス(COVID−19)に感染を確定診断(陽性結果の場合)したことを示す(すなわち、ウイルスに感染した)。一方、使用者の唾液(すなわち、検体)内にウイルス或いはその他のウイルス(例えば川崎病)を持っていない場合、新型コロナウイルスの検出対応を満たさないプライマー層115と互いに反応しても結合できないため、電気的変化がない場合、使用者が新型コロナウイルスに感染を確定診断しない(陰性結果の場合)を示す(すなわち、ウイルスに感染していない)。前記プライマー(又はprimerと呼ばれる)は、一本鎖のDNAまたはRNAの小さな断片であり、DNA複製の起点として天然生物のDNA複製(RNAプライマー)とポリメラーゼ連鎖反応(PCR)内の人工合成したプライマー(通常がDNAプライマー)に存在し、ヌクレオチドからなる。
【0017】
前記複数のプライマー層115と前記第2検知電極層114との間に第2絶縁層118が設けられ、前記第1検知電極層113と前記基板11との間に第3絶縁層119が設けられ、前記第2、3絶縁層118、119の材料は、例えば二酸化ケイ素(SiO2)である。代替的な実施例において、前記第3絶縁層119の設置を省略して、前記第1検知電極層113を前記基板11(ガラス基板又はPET基板など)の第1表面111上に設けることができる。
【0018】
前記複数のプライマー層115は、長尺状で前記検知領域1111内に位置し、前記複数の第1検知電極1131と前記複数の第2検知電極1141の交差位置に対応する第2絶縁層118上にX軸方向(またはY軸方向)に間隔をあけて配置されている。一実施例において、図2Cを参照すると、前記第2絶縁層118上の前記複数のプライマー層115に対応する位置に複数の凹溝1181が設けられ、前記複数のプライマー層115は前記第2絶縁層118の複数の凹溝1181内に収容され、前記各プライマー層115と対応する前記各凹溝1181内壁との間で微小流路1182を画定している。効果的に検出の精度を向上し、検出時間を短縮するため、前記微小流路1182が用いられる。前記微小流路1182は、前記検体(例えば唾液)を収集することで、前記検体と対応するプライマー層115の接触面積を増やすために用いられる。
【0019】
したがって、本発明のリボ核酸検出パネル1の設計を通じて、検出時間の短縮及びコストの削減を実現でき、かつ使用者が自分の唾液を介して自分の身体状態を速やかに検出することができ、検出操作が簡単だけでなく、検出の使用上でも非常に便利である。
【実施例2】
【0020】
図1及び図3乃至図6を参照すると、図3は、本発明の実施例2に係るリボ核酸検出装置の立体分解図であり;図4Aは、本発明の実施例2に係るリボ核酸検出装置の第1態様立体組立図であり;図4Bは、本発明の実施例2に係る図4Aの上面図であり;図5は、本発明の実施例2に係るリボ核酸検出装置の第2態様立体組立図であり;図6は、本発明の実施例2に係るリボ核酸検出装置の第3態様立体組立図である。本実施例は、主に前記実施例1のリボ核酸検出パネル1をリボ核酸検出(Ribonucleic acid、RNA)装置2上に適用したものであり、すなわち、本実施例の前記リボ核酸検出装置2は制御ユニット21と、リボ核酸検出パネル1と、を含んでいる。本実施例における前記リボ核酸(RNA)検出パネル1の構造や連結関係及びその効果は、前記実施例1のリボ核酸(RNA)検出パネル1の構造や連結関係及びその効果と同一であるため、ここではこれ以上説明しない。前記制御ユニット21は、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ(MCU)又はデジタル信号処理プロセッサ(DSP)である。前記制御ユニット21は、前記複数の電極トレース層116及び前記複数の検知電極層に電気的に接続され、受信した前記複数の検知電極層(すなわち、複数の第1、2検知電極1131、1141)から伝達される静電容量値の変化の信号に基づき前記検体とプライマー層115に電気的変化の有無を判断し、検出結果を生成する。前記検出結果は、前記検体とプライマー層115に電気的変化(静電容量値の変化)がある場合の結果、或いは前記検体とプライマー層115に電気的変化(静電容量値の変化がない)がない場合の結果である。
【0021】
本実施例の制御ユニット21には、3つの態様設置があり、第1態様が図3図4A図4Bに示される。第1態様は、前記制御ユニット21が前記基板11(ガラス基板11又はPET基板11など)の周辺領域1112の第1表面111上に設けられ、かつ前記制御ユニット21がチップオングラス実装方法(chip−on−glass、COG)によって前記基板11の第1表面111と接合される。前記制御ユニット21は、回路基板22(フレキシブル回路基板22、FPCなど)に電気的に接続され、前記回路基板22が熱圧着方法で前記基板11と接合して一体化されている。前記回路基板22に表示素子23、処理ユニット24、無線送受信ユニット25及び電源ユニット26が設けられ、前記処理ユニット24が前記制御ユニット21と前記表示素子23及び前記無線送受信ユニット25に電気的に接続されている。前記処理ユニット24は、例えば中央処理装置(CPU)、デジタル信号処理プロセッサ(DSP)又はコントローラ(MCU)であり、信号を処理及び実行するために用いられる。例えば前記処理ユニット24は、前記制御ユニット21から伝送された検出結果に基づいて電気的変化があると処理して検出結果情報を生成し、前記表示素子23を介して前記検出結果情報(陽性確定結果)を表示する。一方、前記処理ユニット24は、前記制御ユニット21から伝送された検出結果に基づいて電気的変化がないと処理して前記検出結果情報を生成し、前記表示素子23を介して前記検出結果情報(陰性確定結果)を表示する。このようにして、使用者自身に前記表示素子23上からウイルスに感染したかどうかを知らせることができる。
【0022】
本実施例において、前記表示素子23は、検出結果情報を表示するためのディスプレイとして示されているが、これに限定されず、他の実施例において、前記表示素子23が複数の発光ダイオード(LED)であってもよく、すなわち、複数の表示灯を通じて前記検出結果を示し、例えば赤色LED灯の点灯が陽性診断結果を示し、青色LED灯が陰性診断結果を示す。本実施例において、前記電源ユニット26は、電池であり、電源を前記表示素子23、前記処理ユニット24、前記無線送受信ユニット25及び前記リボ核酸検出パネル1に供給するために用いられる。一実施例において、前記電源ユニット26は、充電式電池であってもよく、前記回路基板22に前記電源ユニット26を充電するためのポート(Micro USBポートなど)が設けられる。
【0023】
本実施例において、前記無線送受信ユニット25は、ブルートゥース(登録商標)ユニット(ブルートゥース(登録商標)送受信器など)である。前記ブルートゥース(登録商標)ユニットは、電子機器(スマートフォン、スマートウォッチ、コンピュータ、ノートパソコン又はタブレットコンピュータなどであり;図示せず)と無線リンクし、前記処理ユニット24が前記ブルートゥース(登録商標)ユニットを通じて前記検出結果情報を前記電子機器に無線送信して表示するために用いられる。具体的に実施する時、前記無線送受信ユニット25は、Wi−Fiユニット又はRF(無線周波数)ユニットであってもよい。
【0024】
第2態様は、図5に示され、第2態様と前記第1態様との相違点としては、前記制御ユニット21が前記回路基板22に設けられ、フリップチップ実装方法(COF)によって前記回路基板22に接合することである。これに対して第3態様は、図6に示され、第3態様と前述第2態様の相違点としては、前記基板11が第2態様の外側に接合される回路基板22の代わりに回路基板(又はPET基板)であり、前記制御ユニット21、処理ユニット24、表示素子23、無線送受信ユニット25及び電源ユニット26を一緒に同じ基板11(又はPET基板11)上の周辺領域1112に設けさせ、かつ前記基板11上の検知領域1111が前記基板11の中央位置に接近する。
【0025】
使用者が川崎病(又は皮膚粘膜リンパ節症候群(Mucocutaneous Lymph Node Syndrome)と呼ばれる)ウイルスを検出しようとする場合、使用者は自分の唾液(すなわち、検体)を前記検知領域1111に滴下する。唾液がmiR−30e−3Pから選択された川崎病ウイルスのmiRNAを含む場合、川崎病ウイルスのmiRNAは、川崎病ウイルスを検出するための対応するプライマー層115と反応および結合する。そして、川崎病ウイルス検出に対応するプライマー層115と互いに反応させて結合した後、明らかな電気的変化(静電容量の変化など)があり、前記制御ユニット21が前記複数の第1、2検知電極1131、1141から伝送された静電容量値の変化の信号に基づき前記検体とプライマー層115の電気的変化を判断し、前記検出結果を生成して前記処理ユニット24に伝送し、前記処理ユニット24が検出結果に基づき電気的変化があると処理させて、前記検出結果情報を前記表示素子23に伝送させ、使用者自身で前記表示素子23によって表示された前記検出結果情報を通じて知ることができる(図7)。一方、使用者の唾液内のmiRNAがmiR−223−3P(miRNA川崎病ウイルスを持っていない)であり、川崎病ウイルス検出に対応するプライマー層115と互いに反応して結合できない場合、明らかな電気的変化がなく、前記処理ユニット24が前記制御ユニット21から伝送された検出結果に基づいて電気的変化がないと処理させ、前記検出結果情報を伝送させ、前記表示素子23によって表示された前記検出結果情報(図7)を介して使用者に知らせることができる。図7は、検体と対応するプライマー層の検出結果図表であり、図表において検体miR−30e−3Pに対応する検出結果の値(32.5)が検体miR−223−3Pに対応する検出結果の値(6.2)より大きい。本実施例における検出結果の値が予め設定された基準値は15である場合、すなわち前記検出結果の値が15以上であると確定診断を示し、かつ検出結果の値が大きいほど、使用者の体内にウイルスを持っている日数が長くなり、症状が重くなっていることを示す。一方、検出結果の値が15未満の場合、診断は確定されないことを示す。
【産業上の利用可能性】
【0026】
したがって、本発明のリボ核酸検出装置2の電気的測定法による病気検出の設計を通じて、効果的に検出時間を短縮させ、例えば15分以内に病気(例えば病気ウイルス)を検出でき、コストを削減でき、かつ使用者が自宅で直ちに検出でき、検出操作が簡単なだけでなく、検出時の使用上も非常に便利である。
【符号の説明】
【0027】
1 リボ核酸検出パネル
11 基板
111 第1表面
112 第2表面
1111 検知領域
1112 周辺領域
113 第1検知電極層
1131 第1検知電極
114 第2検知電極層
1141 第2検知電極
115 プライマー層
116 電極トレース層
117 第1絶縁層
118 第2絶縁層
1181 凹溝
1182 微小流路
2 リボ核酸検出装置
21 制御ユニット
22 回路基板
23 表示素子
24 処理ユニット
25 無線送受信ユニット
26 電源ユニット
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021年10月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表面と、それとは反対側の第2表面とを有する基板と、
第1検知電極層と、第2検知電極層と、第1絶縁層と、を備え、前記第1検知電極層が前記検知領域内の前記第1表面上に設けられ、前記第2検知電極層が前記第1検知電極層上に設けられて前記第1検知電極層と交差に配置され、かつ前記第1、2検知電極層の間に前記第1絶縁層が設けられる、複数の検知電極層と、
前記第2検知電極層に設けられ、互いに絶縁され、かつリボ核酸を持つ検体との反応に用いられる少なくとも1個のプライマー層と、
前記第1表面に設けられ、前記複数の検知電極に電気的に接続される複数の電極トレース層と、
を含む、リボ核酸検出パネル。
【請求項2】
前記基板の前記第1表面に検知領域及び前記検知領域を包囲する周辺領域が設けられ、前記複数の検知電極層は、前記検知領域の前記第1表面上に設けられ、前記複数の電極トレース層が前記周辺領域の前記第1表面上に設けられる、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項3】
前記複数の検知電極層は、第1検知電極層と、第2検知電極層と、を備え、前記第1検知電極層が前記検知領域内の前記第1表面上に設けられる、請求項2に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項4】
前記複数のプライマー層は、前記第2検知電極層上に間隔をあけて配置され、かつ前記複数のプライマー層と前記第2検知電極層との間に第2絶縁層が設けられる、請求項3に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項5】
前記第2絶縁層上の前記複数のプライマー層に対応する位置に複数の凹溝が設けられ、前記複数のプライマー層は、前記複数の凹溝内に収容され、前記各プライマー層と対応する前記各凹溝内壁との間で微小流路を画定する、請求項4に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項6】
前記基板は、ガラス基板、回路基板又はポリエチレンテレフタレート基板である、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項7】
前記少なくとも1個のプライマー層は、印刷或いはコーティング方法で前記複数の検知電極層上に形成される、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項8】
前記複数の検知電極層及び前記複数の電極トレース層の材料は、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム・亜鉛酸化物(IZO)、又はアンチモンドープ酸化スズ(ATO)であり、前記少なくとも1個のプライマー層の材料が高分子材料である、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項9】
前記複数の検知電極層及び前記複数の電極トレース層の材料は、金属材料であり、前記金属材料がアルミニウム、金、銅、又は銀である、請求項1に記載のリボ核酸検出パネル。
【請求項10】
制御ユニットと、
第1表面と、それとは反対側の第2表面とを有する基板と、前記制御ユニットに電気的に接続され、前記第1表面上に設けられ、第1検知電極層と、第2検知電極層と、第1絶縁層と、を備え、前記第1検知電極層が前記検知領域内の前記第1表面上に設けられ、前記第2検知電極層が前記第1検知電極層上に設けられて前記第1検知電極層と交差に配置され、かつ前記第1、2検知電極層の間に前記第1絶縁層が設けられる、複数の検知電極層と、前記第2検知電極層に設けられ、互いに絶縁され、かつリボ核酸を持つ検体との反応に用いられる少なくとも1個のプライマー層と、前記第1表面に設けられ、前記複数の検知電極に電気的に接続される複数の電極トレース層と、を含む、リボ核酸検出パネルと、
を含む、リボ核酸検出装置。
【請求項11】
前記制御ユニットは、回路基板に電気的に接続され、前記回路基板に表示素子、処理ユニット、無線送受信ユニット、及び電源ユニットが設けられ、前記処理ユニットが前記制御ユニットと前記表示素子及び前記無線送受信ユニットに電気的に接続され、前記電源ユニットが電源を前記表示素子、前記処理ユニット、前記無線送受信ユニット、及び前記リボ核酸検出パネルに供給するために用いられる、請求項10に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項12】
前記無線送受信ユニットは、ブルートゥース(登録商標)ユニット、Wi−Fiユニット、又はRFユニットである、請求項11に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項13】
前記表示素子は、複数の発光ダイオード又はディスプレイであり、前記制御ユニットが中央処理装置、マイクロコントローラ、或いは一デジタル信号処理プロセッサである、請求項11に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項14】
前記制御ユニットは、前記基板の前記第1表面上又は前記回路基板上に設けられる、請求項11に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項15】
前記基板の前記第1表面に検知領域及び前記検知領域を包囲する周辺領域が設けられ、前記複数の検知電極層は、前記検知領域の前記第1表面上に設けられ、前記複数の電極トレース層が前記周辺領域の前記第1表面上に設けられる、請求項10に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項16】
前記複数の検知電極層は、第1検知電極層と、第2検知電極層と、を備え、前記第1検知電極層が前記検知領域内の前記第1表面上に設けられる、請求項15に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項17】
前記プライマー層は、前記第2検知電極層上に間隔をあけて配置され、かつ前記複数のプライマー層と前記第2検知電極層との間に第2絶縁層が設けられる、請求項16に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項18】
前記第2絶縁層上の前記複数のプライマー層に対応する位置に複数の凹溝が設けられ、前記複数のプライマー層は、前記第2絶縁層の前記複数の凹溝内に収容され、前記各プライマー層と対応する前記各凹溝内壁との間で微小流路を画定する、請求項17に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項19】
前記基板は、ガラス基板、回路基板、又はポリエチレンテレフタレート基板であり、前記複数の検知電極層及び前記複数の電極トレース層の材料が金属材料であり、前記金属材料がインジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム・亜鉛酸化物(IZO)、又はアンチモンドープ酸化スズ(ATO)、アルミニウム、金、銅又は銀であり、前記少なくとも1個のプライマー層の材料が高分子材料である、請求項10に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項20】
前記少なくとも1個のプライマー層は、印刷或いはコーティング方法で前記複数の検知電極層上に形成される、請求項10に記載のリボ核酸検出装置。
【請求項21】
第1表面と、それとは反対側の第2表面とを有する基板と、
第1検知電極層と、第2検知電極層と、を備え、前記第1検知電極層及び前記第2検知電極層は、互いに平行であり、前記基板の前記第1表面上に対応して設けられる、複数の検知電極層と、
前記第1、2検知電極層に設けられ、前記第1、2検知電極層から絶縁され、かつリボ核酸を持つ対応する検体との反応に用いられる少なくとも1個のプライマー層と、
前記第1表面に設けられ、前記複数の検知電極に電気的に接続される複数の電極トレース層と、を含む、リボ核酸検出パネル。