【解決手段】畝圃場において収穫作業を行う収穫機のための走行経路管理システムAであって、収穫機が畝圃場内の外周領域における周回走行を実行しているときに、外周領域に囲まれた領域である内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を検知する畝検知部30と、畝検知部30の検知結果に基づいて、内周領域における畝の位置及び畝の延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成部24と、畝マップに基づいて内周領域における走行経路を生成する経路生成部25と、を備える。
前記収穫機が前記外周領域における周回走行を実行しているときにおいて、前記収穫機が前記内周領域の端部に隣接する状態で走行しており、且つ、前記収穫機が前記内周領域における畝の延びる方向と交差する方向に走行しているとき、前記畝検知部は、前記内周領域における畝の端部の位置である畝端位置を検知し、
前記畝マップ生成部は、前記畝検知部により検知された前記畝端位置に基づいて、前記畝マップを生成する請求項1に記載の走行経路管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、特に断りがない限り、
図1に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」とする。また、
図1に示す矢印Uの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」とする。
【0019】
〔コンバインの全体構成〕
図1に示すように、普通型のコンバイン1(本発明に係る「収穫機」に相当)は、収穫部H、クローラ式の走行装置11、運転部12、脱穀装置13、穀粒タンク14、搬送部16、穀粒排出装置18、衛星測位モジュール80、エンジンEを備えている。
【0020】
走行装置11は、コンバイン1における下部に備えられている。また、走行装置11は、エンジンEからの動力によって駆動する。そして、コンバイン1は、走行装置11によって自走可能である。
【0021】
また、運転部12、脱穀装置13、穀粒タンク14は、走行装置11の上側に備えられている。運転部12には、コンバイン1の作業を監視するオペレータが搭乗可能である。尚、オペレータは、コンバイン1の機外からコンバイン1の作業を監視していても良い。
【0022】
穀粒排出装置18は、穀粒タンク14の上側に設けられている。また、衛星測位モジュール80は、運転部12の上面に取り付けられている。
【0023】
収穫部Hは、コンバイン1における前部に備えられている。そして、搬送部16は、収穫部Hの後側に設けられている。また、収穫部Hは、刈取装置15及びリール17を含んでいる。
【0024】
刈取装置15は、圃場の植立穀稈を刈り取る。また、リール17は、機体左右方向に沿うリール軸芯17b周りに回転駆動しながら収穫対象の植立穀稈を掻き込む。刈取装置15により刈り取られた刈取穀稈は、搬送部16へ送られる。
【0025】
この構成により、収穫部Hは、圃場の穀物を収穫する。そして、コンバイン1は、刈取装置15によって圃場の植立穀稈を刈り取りながら走行装置11によって走行する刈取走行が可能である。
【0026】
収穫部Hにより収穫された刈取穀稈は、搬送部16によって機体後方へ搬送される。これにより、刈取穀稈は脱穀装置13へ搬送される。
【0027】
脱穀装置13において、刈取穀稈は脱穀処理される。脱穀処理により得られた穀粒は、穀粒タンク14に貯留される。穀粒タンク14に貯留された穀粒は、必要に応じて、穀粒排出装置18によって機外に排出される。
【0028】
また、
図1に示すように、運転部12には、通信端末4が配置されている。通信端末4は、種々の情報を表示可能に構成されている。本実施形態において、通信端末4は、運転部12に固定されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、通信端末4は、運転部12に対して着脱可能に構成されていても良いし、通信端末4は、コンバイン1の機外に位置していても良い。
【0029】
ここで、コンバイン1は、畝圃場において収穫作業を行うことができるように構成されている。コンバイン1は、
図2に示すように畝圃場内の外周領域SAで穀物を収穫しながら周回走行を行った後、
図3に示すように畝圃場内の内周領域CAで刈取走行を行うことにより、畝圃場の穀物を収穫する。
【0030】
尚、外周領域SAとは、畝圃場内の外周側の領域である。また、内周領域CAとは、外周領域SAに囲まれた領域である。
【0031】
本実施形態においては、
図2に示す周回走行のうち、最初の1周は手動走行により行われ、残りは自動走行により行われる。また、
図3に示す内周領域CAでの刈取走行は、自動走行により行われる。即ち、コンバイン1は、自動走行が可能である。
【0032】
尚、本発明はこれに限定されず、
図2に示す周回走行の全てが手動走行または自動走行により行われても良い。また、
図2に示す例では、周回走行の周回数は3周である。しかしながら、本発明はこれに限定されず、周回走行の周回数は、3周以外の数であっても良い。
【0033】
本実施形態においては、
図2及び
図3に示すように、圃場外に運搬車CVが駐車している。そして、外周領域SAにおいて、運搬車CVの近傍位置には、停車位置PPが設定されている。尚、
図2においては、停車位置PPの図示を省略している。
【0034】
運搬車CVは、コンバイン1が穀粒排出装置18から排出した穀粒を収集し、運搬することができる。穀粒排出の際、コンバイン1は停車位置PPに停車し、穀粒排出装置18によって穀粒を運搬車CVへ排出する。
【0035】
また、
図1に示すように、運転部12には、主変速レバー19が設けられている。主変速レバー19は、人為操作される。コンバイン1が手動走行しているとき、オペレータが主変速レバー19を操作すると、コンバイン1の車速が変化する。即ち、コンバイン1が手動走行しているとき、オペレータは、主変速レバー19を操作することにより、コンバイン1の車速を変更することができる。
【0036】
尚、オペレータは、通信端末4を操作することにより、エンジンEの回転速度を変更することができる。
【0037】
作物の種類によって、脱粒しやすさや倒伏しやすさ等の生育特性は異なる。従って、作物の種類によって、適切な作業速度は異なる。オペレータが通信端末4を操作し、エンジンEの回転速度を適切な回転速度に設定すれば、作物の種類に適した作業速度で作業を行うことができる。
【0038】
〔畝圃場について〕
図2に示すように、本実施形態において、畝圃場には、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3が含まれている。第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3には、それぞれ、複数の畝M(
図5参照)が設けられている。
図2において、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3における畝Mの延びる方向が、それぞれ、両矢印にて示されている。
【0039】
図2に示すように、第1領域R1及び第2領域R2は、外周領域SAに位置している。そして、第1領域R1及び第2領域R2における畝Mの延びる方向は、紙面左右方向である。
【0040】
また、第3領域R3は、外周領域SAと内周領域CAとに亘っている。また、第3領域R3は、第1領域R1と第2領域R2との間に位置している。そして、第3領域R3における畝Mの延びる方向は、紙面上下方向である。
【0041】
また、畝圃場における四隅の部分は、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3の何れにも属していない。これら四隅の部分には、畝Mは設けられていない。
【0042】
尚、本実施形態において、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3は、それぞれ、コンバイン1による収穫作業がまだ行われていない畝Mに対応するものとする。即ち、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3は、コンバイン1による収穫作業が進むに従って、縮小していく。
【0043】
例えば、
図3に示すように、外周領域SAでの周回走行が完了した時点では、第1領域R1及び第2領域R2は存在せず、且つ、第3領域R3は、内周領域CAに一致している。
【0044】
尚、
図3では、内周領域CAが第3領域R3よりも小さく描かれているが、実際には、
図3に示す状態において、内周領域CAと第3領域R3とは一致している。
【0045】
ここで、畝圃場におけるコンバイン1のための走行経路LI(
図3参照)は、走行経路管理システムA(
図4参照)によって管理される。即ち、走行経路管理システムAは、畝圃場において収穫作業を行うコンバイン1のためのものである。
【0046】
以下では、走行経路管理システムAについて詳述する。
【0047】
〔走行経路管理システムの構成〕
図4に示すように、コンバイン1は、制御部20を備えている。尚、制御部20は、走行経路管理システムAに含まれている。制御部20は、自車位置算出部21、自動走行制御部22を有している。
【0048】
図1に示すように、衛星測位モジュール80は、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)で用いられる人工衛星GSからのGPS信号を受信する。そして、
図4に示すように、衛星測位モジュール80は、受信したGPS信号に基づいて、コンバイン1の自車位置を示す測位データを自車位置算出部21へ送る。
【0049】
尚、本発明はこれに限定されない。衛星測位モジュール80は、GPSを利用するものでなくても良い。例えば、衛星測位モジュール80は、GPS以外のGNSS(GLONASS、Galileo、みちびき、BeiDou等)を利用するものであっても良い。
【0050】
自車位置算出部21は、衛星測位モジュール80により出力された測位データに基づいて、コンバイン1の位置座標を経時的に算出する。算出されたコンバイン1の経時的な位置座標は、自動走行制御部22へ送られる。
【0051】
また、
図4及び
図5に示すように、コンバイン1は、畝検知部30を備えている。尚、畝検知部30は、走行経路管理システムAに含まれている。
【0052】
本実施形態において、畝検知部30は、カメラ(例えばCCDカメラやCMOSカメラや赤外線カメラ)である。
図5に示すように、畝検知部30は、コンバイン1の機体左部に設けられている。また、畝検知部30は、機体左方へ向けられている。
【0053】
図5において、コンバイン1は、外周領域SAにおける周回走行を実行中である。尚、
図5では、位置P1に位置しているときのコンバイン1が仮想線にて示されている。また、位置P2に位置しているときのコンバイン1が実線にて示されている。位置P2は、位置P1よりも圃場内側に位置している。また、位置P2に位置しているときに収穫済みである畝M、及び、各畝Mのうち収穫済みである部分が仮想線にて示されている。
【0054】
そして、
図2に示すように、本実施形態において、外周領域SAにおける周回走行の方向は、平面視で反時計回りである。そのため、
図5に示すように、周回走行が実行されているとき、畝検知部30は、外周領域SAから、圃場内側を撮像する。
【0055】
そのため、コンバイン1が外周領域SAにおける周回走行を実行しているときにおいて、コンバイン1が内周領域CAの端部に隣接する状態で走行しているとき、畝検知部30は、内周領域CAにおける畝Mを撮像する。例えば、コンバイン1が
図5に示す位置P2に位置しているとき、畝検知部30は、内周領域CAにおける畝Mを撮像する。
【0056】
これにより、畝検知部30は、内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を検知する。
【0057】
即ち、走行経路管理システムAは、コンバイン1が畝圃場内の外周領域SAにおける周回走行を実行しているときに、外周領域SAに囲まれた領域である内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を検知する畝検知部30を備えている。
【0058】
畝検知部30の検知結果は、自動走行制御部22へ送られる。そして、自動走行制御部22は、自車位置算出部21から受け取ったコンバイン1の経時的な位置座標と、畝検知部30の検知結果と、に基づいて、コンバイン1の自動走行を制御する。
【0059】
詳述すると、
図4に示すように、自動走行制御部22は、畝方向判定部23及び走行制御部26を有している。また、
図5に示すように、本実施形態におけるコンバイン1の収穫部Hの収穫幅は、3つの畝Mの幅の合計に対応するものとする。また、上述の通り、本実施形態においては、
図2に示す外周領域SAでの周回走行のうち、最初の1周は手動走行により行われ、残りは自動走行により行われる。また、
図3に示す内周領域CAでの刈取走行は、自動走行により行われる。
【0060】
ここで、コンバイン1が自動走行中または手動走行中に
図5の位置P1に位置しているとき、コンバイン1よりも圃場内側に、外周領域SAに属する畝Mが存在している。このとき、これらの畝Mの位置及び延びる方向が、畝検知部30により検知される。
【0061】
畝方向判定部23は、コンバイン1が外周領域SAにおける周回走行を実行しているときに、畝検知部30の検知結果に基づいて、コンバイン1に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されているか否かを判定する。
【0062】
コンバイン1に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されていると畝方向判定部23により判定された場合、畝方向判定部23は、
図4に示すように、走行制御部26へ所定の指示信号を送る。この指示信号は、コンバイン1の現在位置に対して1周分内側の位置での周回走行を自動走行によって実行するように指示するものである。
【0063】
走行制御部26は、この指示信号に応じて、コンバイン1が、現在走行している1周を終えた後、続けて、現在位置に対して1周分内側の位置での周回走行を行うように、走行装置11を制御する。これにより、外周領域SAでの周回走行が継続することとなる。
【0064】
例えば、コンバイン1が
図5の位置P1を通過する1周を走行しているとき、コンバイン1に対して圃場内側に隣接する畝Mは、周回状に配置されている。そのため、畝方向判定部23は、コンバイン1に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されていると判定する。その結果、コンバイン1は、位置P1を通過する1周を終えた後、続けて、位置P2を通過する1周の自動走行を行う。
【0065】
また、
図4に示すように、自動走行制御部22は、畝マップ生成部24及び経路生成部25を有している。
【0066】
コンバイン1に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されていないと畝方向判定部23により判定された場合、畝方向判定部23は、
図4に示すように、畝マップ生成部24へ所定の指示信号を送る。この指示信号は、畝マップを生成するように指示するものである。尚、畝マップとは、内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を示すマップである。
【0067】
畝マップ生成部24は、この指示信号に応じて、畝マップを生成する。このとき、畝マップ生成部24は、畝検知部30の検知結果に基づいて、畝マップを生成する。
【0068】
即ち、走行経路管理システムAは、畝検知部30の検知結果に基づいて、内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を示す畝マップを生成する畝マップ生成部24を備えている。
【0069】
ここで、畝方向判定部23は、コンバイン1が外周領域SAを1周する間に、コンバイン1の進行方向に対して交差する方向に延びる畝Mが畝検知部30により検知された場合、コンバイン1に対して圃場内側に隣接する畝Mが周回状に配置されていないと判定するように構成されている。
【0070】
例えば、コンバイン1が
図5の位置P2に位置しているとき、コンバイン1の進行方向に対して交差する方向に延びる畝Mが畝検知部30により検知されることとなる。尚、このとき検知される畝Mは、内周領域CAに属している。即ち、このとき、コンバイン1は、内周領域CAにおける畝Mの延びる方向と交差する方向に走行している。また、このとき、コンバイン1は、内周領域CAの端部に隣接する状態で走行している。
【0071】
また、このとき、畝検知部30は、畝端位置を検知する。畝端位置とは、内周領域CAにおける畝Mの端部の位置である。そして、畝マップ生成部24は、畝端位置に基づいて、畝マップを生成する。尚、畝マップ生成部24により生成される畝マップの一例が、
図6に示されている。
【0072】
即ち、コンバイン1が外周領域SAにおける周回走行を実行しているときにおいて、コンバイン1が内周領域CAの端部に隣接する状態で走行しており、且つ、コンバイン1が内周領域CAにおける畝Mの延びる方向と交差する方向に走行しているとき、畝検知部30は、内周領域CAにおける畝Mの端部の位置である畝端位置を検知する。また、畝マップ生成部24は、畝検知部30により検知された畝端位置に基づいて、畝マップを生成する。
【0073】
図4に示すように、畝マップ生成部24により生成された畝マップは、経路生成部25へ送られる。経路生成部25は、畝マップ生成部24から受け取った畝マップに基づいて、
図3及び
図7に示すように、内周領域CAにおける走行経路LIを生成する。
図7に示すように、3つの畝Mにつき、1本の走行経路LIが生成される。各走行経路LIは、内周領域CAにおける畝Mに沿って延びている。
【0074】
即ち、走行経路管理システムAは、畝マップに基づいて内周領域CAにおける走行経路LIを生成する経路生成部25を備えている。
【0075】
図4に示すように、経路生成部25により生成された走行経路LIを示す情報は、走行制御部26へ送られる。そして、走行制御部26は、自車位置算出部21から受け取ったコンバイン1の位置座標と、経路生成部25から受け取った走行経路LIと、に基づいて、コンバイン1の自動走行を制御する。より具体的には、走行制御部26は、
図3に示すように、走行経路LIに沿った走行と、方向転換と、が繰り返されるように、コンバイン1の走行を制御する。これにより、コンバイン1は、内周領域CAの全体を網羅するように刈取走行を行う。
【0076】
〔畝マップの修正、及び、走行経路の修正について〕
図8に示すように、畝検知部30は、コンバイン1が内周領域CAを走行しているときに、内周領域CAにおける畝Mの位置を検知可能に構成されている。
【0077】
また、
図4に示すように、自動走行制御部22は、畝マップ修正部27を有している。畝マップ修正部27は、畝マップ生成部24により生成された畝マップを取得する。そして、畝マップ修正部27は、コンバイン1が内周領域CAを走行しているときの畝検知部30の検知結果に基づいて、畝マップを修正する。
【0078】
即ち、走行経路管理システムAは、コンバイン1が内周領域CAを走行しているときの畝検知部30の検知結果に基づいて畝マップを修正する畝マップ修正部27を備えている。
【0079】
例えば、
図7に示すように、外周領域SAにおける周回走行が終了した時点で、複数の走行経路LIが生成されているものとする。そして、各走行経路LIは、互いに平行に、直線状に延びているものとする。
【0080】
ここで、
図8における第1走行経路LIaは、外周領域SAにおける周回走行が終了した時点で生成されている走行経路LIである。第1走行経路LIaは直線状である。しかしながら、第1走行経路LIaに対応する3つの畝Mである第1畝Maは、
図8に示すような形状を有している。即ち、第1畝Maにおける長手方向中間部は歪んでいる。
【0081】
コンバイン1が内周領域CAを走行しているとき、第1畝Maにおける歪んでいる部分が畝検知部30により検知されると、畝マップ修正部27は、畝検知部30の検知結果に基づいて、畝マップを修正する。これにより、畝マップに、第1畝Maにおける歪んでいる部分が反映されることとなる。
【0082】
そして、修正後の畝マップは、
図4に示すように、畝マップ修正部27から経路生成部25へ送られる。経路生成部25は、修正後の畝マップに基づいて、走行経路LIを修正する。これにより、
図8に示すように、第1走行経路LIaは、第2走行経路LIbに修正される。第2走行経路LIbは、第1畝Maの形状に沿っている。
【0083】
以上で説明した構成であれば、内周領域CAにおける畝Mの位置及び畝Mの延びる方向を示す畝マップが生成される。そして、生成された畝マップに基づいて、走行経路LIが生成される。これにより、畝圃場における好適な走行経路LIを生成可能な走行経路管理システムAを実現できる。
【0084】
〔その他の実施形態〕
(1)走行装置11は、ホイール式であっても良いし、セミクローラ式であっても良い。
【0085】
(2)コンバイン1は、自動走行ができないように構成されていても良い。
図3に示す内周領域CAでの刈取走行は、手動走行により行われても良い。この場合、経路生成部25により生成された走行経路LIは、手動走行のためのガイダンスとして利用されても良い。
【0086】
(3)自車位置算出部21、自動走行制御部22、畝方向判定部23、畝マップ生成部24、経路生成部25、走行制御部26、畝マップ修正部27のうち、一部または全てがコンバイン1の外部に備えられていても良いのであって、例えば、コンバイン1の外部に設けられた管理サーバに備えられていても良い。
【0087】
(4)畝検知部30は、カメラ以外であっても良い。例えば、畝検知部30は、レーダーであっても良いし、LIDAR(レーザーレーダー)であっても良い。
【0088】
(5)畝検知部30は、コンバイン1に設けられていなくても良い。例えば、畝検知部30は、飛行可能なマルチコプターに設けられていても良い。
【0089】
(6)第1領域R1に畝Mが設けられていなくても良い。
【0090】
(7)第2領域R2に畝Mが設けられていなくても良い。
【0091】
(8)畝検知部30は、畝端位置を検知できないように構成されていても良い。また、畝マップ生成部24は、畝端位置とは無関係に、畝マップを生成しても良い。
【0092】
(9)畝マップ修正部27は、設けられていなくても良い。
【0093】
尚、上述の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。