【解決手段】本発明の水処理装置100Bは、外部から流入する被処理水及び前記被処理水と熱交換する加熱流体が流れる熱交換器11と、前記熱交換器11を通過した前記被処理水を濾過する濾過膜モジュール13と、前記熱交換器11及び前記濾過膜モジュール13を保持するフレーム40と、を備え、前記濾過膜モジュール13は、長手方向の一端が、前記長手方向に移動可能な状態で、前記フレーム40に保持されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、熱による伸縮の影響が低減された水処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、外部から流入する被処理水及び前記被処理水と熱交換する加熱流体が流れる熱交換器と、前記熱交換器を通過した前記被処理水を濾過する濾過膜モジュールと、前記熱交換器及び前記濾過膜モジュールを保持するフレームと、を備え、前記濾過膜モジュールは、長手方向の一端が、前記長手方向に移動可能な状態で、前記フレームに保持されている、水処理装置を提供する。
【0006】
前記濾過膜モジュールと前記長手方向の一端から延びる配管との間に、前記長手方向に伸縮可能な伸縮部が設けられていることが好ましい。
【0007】
前記濾過膜モジュールの側面は、前記フレームに対して、スライド移動可能に保持されていることが好ましい。
【0008】
前記濾過膜モジュールは、前記フレームの一面側に配置されていることが好ましい。
【0009】
前記濾過膜モジュールの処理水出口が、前記一面側に設けられていることが好ましい。
【0010】
前記濾過膜モジュールの下部に、水抜用の閉止ヘルールが取り付けられていることが好ましい。
【0011】
前記濾過膜モジュールの上流側に圧力センサが配置されていることが好ましい。
【0012】
前記熱交換器と前記濾過膜モジュールとの間に紫外線殺菌装置が配置され、前記紫外線殺菌装置の上部及び前面には、前記フレームが設けられていない、ことが好ましい。
【0013】
前記フレームの底部は、水処理装置の設置面との間に隙間が設けられていることが好ましい。
【0014】
処理された処理水が採水される採水口が設けられ、前記採水口の下部に、排水管に接続された受け皿が取り付けられていることが好ましい。
【0015】
前記熱交換器が、前記フレームの一面側に配置されていることが好ましい。
【0016】
前記熱交換器に接続された蒸気供給ラインに蒸気減圧弁が配置され、該蒸気減圧弁の上流側に蒸気遮断弁が配置されていることが好ましい。
【0017】
前記熱交換器に接続された蒸気供給ラインに配置された弁が、前記蒸気供給ラインに対してフランジを介して接続されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、熱による伸縮の影響が低減された水処理装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態に係る水処理装置100Bについて詳述する。
図1は、本実施形態に係る水処理装置100Bを含む水処理システム100の全体構成図である。
図1に示すように、水処理システム100は、精製水供給部100Aと、水処理装置100Bと、制御部30とを備える。
【0021】
[制御部30]
制御部30は、CPU及びメモリを含むマイクロプロセッサ(図示せず)により構成される。制御部30において、マイクロプロセッサのCPUは、メモリから読み出した所定のプログラムに従って、水処理システム100に係る各種の制御を実行する。
【0022】
[精製水供給部100A]
精製水供給部100Aは、精製水タンク2と、補給水入口弁4と、補給水入口ブロー弁7と、処理水戻り弁15と、処理水戻りブロー弁16とを含む。また、精製水供給部100Aは、補給水供給ラインL11と、補給水ブローラインL12と、処理水ブローラインL33とを備える。
【0023】
補給水供給ラインL11は、精製水タンク2に対して補給水W11を供給するラインである。補給水供給ラインL11は、補給水入口弁4を備える。補給水入口弁4は、制御部30からの指示に基づいて開閉されることにより、補給水W11の精製水タンク2への供給を調整する弁である。補給水入口弁4は、制御部30と電気的に接続されている。補給水入口弁4の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
【0024】
また、補給水供給ラインL11には、接続点J1において、補給水ブローラインL12が接続される。補給水供給ラインL11を接続点J1まで流れてきた補給水W1は、接続点J1において、引き続き補給水供給ラインL11を流通する補給水W11と、補給水ブローラインL12を流通する補給水W12とに分離される。
【0025】
補給水ブローラインL12は、補給水入口ブロー弁7を備える。補給水入口ブロー弁7は、制御部30からの指示に基づいて開閉されることにより、補給水W12の系外へのブローを調整する弁である。補給水入口ブロー弁7は、制御部30と電気的に接続されている。補給水入口ブロー弁7の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
【0026】
精製水タンク2は、精製水(被処理水)W2を貯留するタンクである。精製水W2は、補給水供給ラインL11から供給される補給水W11と、処理水回収ラインL32から供給される処理水W34と、濃縮水回収ラインL42から供給される濃縮水W43からなる。
【0027】
処理水戻り弁15は、処理水W34の精製水タンク2への供給を調整する弁である。処理水戻り弁15は、制御部30と電気的に接続されている。処理水戻り弁15の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
【0028】
処理水ブローラインL33は、接続点J3において、後述する処理水回収ラインL32から分離し、処理水回収ラインL32を流通する処理水W34から分離された処理水W35が流れる。処理水ブローラインL33は処理水戻りブロー弁16を備える。処理水戻りブロー弁16は、制御部30からの指示に基づいて開閉されることにより、処理水W35の系外へのブローを調整する弁である。処理水戻りブロー弁16は、制御部30と電気的に接続されている。処理水戻りブロー弁16の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
【0029】
[水処理装置100B]
次に、水処理装置100Bについて説明する。
水処理装置100Bは、精製水ポンプ8と、熱交換器11と、紫外線殺菌装置41と、濾過膜モジュール13とを備える。また、水処理装置100Bは、精製水タンク2から濾過膜モジュール13へと続く精製水供給ラインL2と、濾過膜モジュール13から処理水が流れる処理水供給ラインL31と、処理水供給ラインL31から分離する処理水回収ラインL32と、濾過膜モジュール13から濃縮水が流れる濃縮水ラインL41と、濃縮水ラインL41から分離する濃縮水回収ラインL42と、熱交換器11へと蒸気(加熱流体)を供給する蒸気供給ラインL5と、を備える。
【0030】
[精製水供給ラインL2]
精製水供給ラインL2は、精製水タンク2から濾過膜モジュール13まで精製水W2が流れるラインで、精製水ポンプ8と、熱交換器11と、紫外線殺菌装置41と、圧力センサ12とが配置されている。
【0031】
[処理水供給ラインL31]
処理水供給ラインL31は、濾過膜モジュール13の処理水出口49から採水口50(
図2参照)へと処理水を供給するラインである。
【0032】
[処理水回収ラインL32]
処理水回収ラインL32は、接続点J2において処理水供給ラインL31から分離して精製水タンク2へと戻るラインである。
【0033】
[濃縮水ラインL41]
濃縮水ラインL41は、濾過膜モジュール13において分離された濃縮水を系外に排出するラインである。
【0034】
[濃縮水回収ラインL42]
濃縮水回収ラインL42は、接続点J4において濃縮水ラインL41から分離するラインである。濃縮水ラインL41を接続点J4まで流れてきた濃縮水W41は、接続点J4において、引き続き濃縮水ラインL41を流通する濃縮水W42と、濃縮水回収ラインL42を流通する濃縮水W43とに分離される。
【0035】
濃縮水ラインL41には、接続点J4よりも後段に、濃縮水排水弁17が配置されている。濃縮水排水弁17は、濃縮水W42の系外への排水を調整する弁である。濃縮水排水弁17は、制御部30と電気的に接続されている。濃縮水排水弁17の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
【0036】
濃縮水回収ラインL42は濃縮水ラインL41から分離して精製水タンク2へと戻るラインで、濃縮水戻り弁18が配置されている。濃縮水戻り弁18は、濃縮水W43の精製水タンク2への供給を調整する弁である。濃縮水戻り弁18は、制御部30と電気的に接続されている。濃縮水戻り弁18の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
【0037】
[蒸気供給ラインL5]
蒸気供給ラインL5は、熱交換器11に接続されて熱交換器11に蒸気S1を供給するラインである。蒸気供給ラインL5には、上流側から、蒸気遮断弁20と、蒸気減圧弁23と、蒸気調整弁21とが配置されている。
【0038】
[水処理装置100Bの動作]
本実施形態に係る水処理装置100Bにおいて、パイロジェンフリー水を供給するため、精製水ポンプ8により吸引された精製水W2は、蒸気S1が供給される熱交換器11で加熱され、紫外線殺菌装置41において殺菌される。殺菌された精製水W2は、濾過膜モジュール13において、溶存塩類が除去された処理水W31と、溶存塩類が濃縮された濃縮水W41とに膜分離処理される。処理水W31は、処理水供給ラインL31を流れる処理水W32と、処理水回収ラインL32を流れる処理水W33とに分離される。濃縮水W41は、接続点J4において、引き続き濃縮水ラインL41を流れる濃縮水W42と、濃縮水回収ラインL42を流れる濃縮水W43とに分離される。
【0039】
水処理装置100Bは、運転モードとして、通常運転モード、昇温運転モード、降温運転モードの3つのモードを有する。
【0040】
[通常運転モード]
通常運転モードは、略5℃〜略40℃程度の温度で、精製水タンク2に貯留された精製水W2から処理水W31を生成し、処理水供給ラインL31を通じて処理水W32を処理水使用設備(図示せず)に供給すると共に、精製水W2、処理水W31、及び濃縮水W41を循環させるモードである。
【0041】
[昇温運転モード]
昇温運転モードは、精製水W2の熱水殺菌のため、例えば週に1回程度の所定のタイミングで、昇温工程において、熱交換器11により、濾過膜モジュール13にダメージを与えないように精製水W2の温度を徐々に上げた後、精製水W2の温度を80℃以上に加熱した状態で、30分以上循環させるモードである。
【0042】
[降温運転モード]
降温運転モードは、昇温工程の後、水処理装置100Bは、バッチ式の冷却方法により、精製水タンク2に新水としての補給水W11を供給することで、精製水W2の温度を徐々に低下させるモードである。
【0043】
[各部の説明]
次に、水処理装置100Bの各部の説明及び具体的配置について説明する。
図2は、水処理装置100Bの前面をやや右側から見た図である。
図3は、水処理装置100Bの後面をやや右側から見た図である。
図4は、水処理装置100Bの前面をやや上側から見た図である。なお、上下前後左右方向は、図中に示すように規定する。
【0044】
[フレーム40]
水処理装置100Bが備える精製水ポンプ8、熱交換器11、紫外線殺菌装置41、圧力センサ12、濾過膜モジュール13、伸縮部43、蒸気遮断弁20、蒸気減圧弁23、蒸気調整弁21、濃縮水排水弁17、及び濃縮水戻り弁18等の各部及びそれらを接続する配管は、
図2〜
図4に示すようにフレーム40に固定されている。フレーム40は、上下前後左右方向に延びる複数の角材が組み立てられて構成され、全体として略直方体形状に形成される。
【0045】
[精製水ポンプ8]
精製水ポンプ8は、
図2、
図3及び
図4に示すように、フレーム40内の右下に配置されており、精製水入り口9より精製水W2を吸引し、熱交換器11側へ圧送(吐出)する。
【0046】
[熱交換器11]
熱交換器11は、フレーム40内の上部後方に配置されており、外部から流入する精製水W2と、蒸気供給ラインL5から供給され且つ精製水と熱交換する蒸気S1との間で熱交換を行い、精製水W2を加温する。
熱交換器11は、
図3に示すように水処理装置100Bの一面側である後面側の最も外側に配置されている。したがって、熱交換器11よりも後面側に妨げになる部材が配置されていないので交換及び点検が容易である。
【0047】
[紫外線殺菌装置41]
紫外線殺菌装置41は、加熱された精製水W2に紫外線を照射し、微生物や細菌を死滅させる。
紫外線殺菌装置41は、
図2及び
図4に示すように、中心部に紫外線ランプが挿通されて、その外側を水が流れる殺菌チューブ41aと、紫外線ランプを操作する操作ボックス41bとを備える。操作ボックス41bは、前面に開閉式の扉が設けられており、操作時には、開閉式扉を開けて内部のスイッチ等を操作する。
紫外線殺菌装置41は、フレーム40の左前の角部に固定されている。フレーム40における、その角部には、平面視矩形の凹部が形成されている。すなわち、
図2及び
図4に示すように、紫外線殺菌装置41の外周を6面で考えた場合に、紫外線殺菌装置41の下面と、後面と、右面のみにフレーム40の角材が配置され、上面と前面と左面とには角材が配置されていない。
したがって、紫外線殺菌装置41の操作ボックス41bの扉の開閉時、フレーム40によって遮られず、開閉が容易である。また、殺菌チューブ41a内の紫外線ランプを交換する際は、紫外線ランプを上部に引き抜く必要があるが、上部にはフレーム40が設けられていないので、紫外線ランプの交換も容易である。
【0048】
[濾過膜モジュール13]
濾過膜モジュール13は、
図2及び
図4に示すように、細長い円柱形状であり、2本設けられ、互いに平行にそれぞれ上下に延びている。濾過膜モジュール13は、紫外線殺菌装置41を通過した精製水W2を濾過膜により膜濾過分離して処理水W31を得る。詳細には、濾過膜モジュール13は、精製水ポンプ8から吐出され、熱交換器11によって加温され、さらに紫外線殺菌装置41により殺菌された精製水W2を、溶存塩類が除去された処理水W31と、溶存塩類が濃縮された濃縮水W41とに膜分離処理する。実施形態では下側から精製水W2が流入して、上側から濃縮水W41が流出し、上側の側面から処理水W31が流出する。
【0049】
濾過膜モジュール13は、長手方向の一端が、以下の(1)又は(2)の構造によって長手方向に移動可能な状態で、フレーム40に保持されている。
(1)
図2に示すように、濾過膜モジュール13の一端側である上端は、濃縮水W41の出口となる伸縮部であるフレキ管43を介して配管44に接続されている。
(2)
図4に示すように、濾過膜モジュール13の上方において、フレキ管43に接続されている配管44は、上方に延びているが、その上方部分13Aは、フレーム40に固定されていない。
【0050】
上述のように、水処理装置100Bは昇温運転モードと降温運転モードとを有する。濾過膜モジュール13は、昇温運転モード時には熱膨張し、降温運転モード時には収縮する。この際、濾過膜モジュール13の長手方向の両端が固定されていると、濾過膜モジュール13が破損する可能性がある。しかし、実施形態では、(1)及び(2)の構造によって濾過膜モジュール13の長手方向の一端は長手方向に移動可能である。
したがって、濾過膜モジュール13が熱膨張により伸びて一端側の位置が移動しても、フレキ管43の伸縮により吸収され、及び/又はフレキ管43に接続されている配管44の上方部分13Aが上方へ伸びることにより吸収される。ゆえに、濾過膜モジュール13が破損しにくい。また、フレキ管43が伸縮可能であるので、濾過膜モジュール13の脱着も容易になる。
なお、実施形態では(1)及び(2)の構造を含むが、いずれか一方であってもよい。
【0051】
[Uボルト45]
濾過膜モジュール13の側面は、
図2及び
図4に示すように、フレーム40にUボルト45によってスライド移動可能に保持されている。Uボルト45は、濾過膜モジュール13の径よりも大きいものが用いられ、常温の状態で濾過膜モジュール13とUボルト45との間には隙間が設けられ、接触していない。
実施形態によると、濾過膜モジュール13は、側面がUボルト45により押さえ付けられないので、昇温運転モード時に濾過膜モジュール13が径方向に膨張しても、破損が生じにくい。また、濾過膜モジュール13が長手方向に膨張した際においても、Uボルト45による支持位置が移動可能であるので、濾過膜モジュール13が破損しにくい。一方、隙間はあるがUボルト45が設けられているので、脱着時に濾過膜モジュール13を支えることができ、転倒が防止される。
【0052】
また、濾過膜モジュール13は、
図2及び
図4に示すように、フレーム40の前面側の最も外側に配置されている。濾過膜モジュール13は、2、3年で交換が必要である。実施形態によると、フレーム40の一側面側の最も外側に配置されているので、アクセスしやすく、他の部品を外さなくても交換が可能であり、交換の際の脱着が容易である。
【0053】
[処理水出口49]
濾過膜モジュール13の処理水出口49は、
図2及び
図4に示すように、濾過膜モジュール13の上部における前面に設けられている。
濾過膜モジュール13を脱着する際、処理水出口49のクランプを脱着することが必要となるが、処理水出口49の前側に着脱の邪魔になるものが配置されていないので、クランプの脱着が容易となる。
【0054】
[閉止ヘルール55]
図2及び4に示すように、濾過膜モジュール13の下部に、手動弁ではなく、閉止ヘルール55(
図4参照)により閉止された水抜き口が設けられている。
濾過膜モジュール13を脱着する際に、濾過膜モジュール13の下部に水抜き口が設けられているので、水抜き口から水を排出することができ、水漏れを防止することができる。また、水抜き口は、閉止ヘルール55で閉止されているので、手動弁を設ける場合に比べてコストダウンが可能である。
【0055】
[圧力センサ12]
圧力センサ12(
図1にのみ図示)は、濾過膜モジュール13の入り口側(上流側)に配置されている。
濾過膜モジュール13は、内部を流れる水が高圧になると破損する可能性が生じる。しかし、実施形態では濾過膜モジュール13の入り口側に圧力センサ12を配置したので、濾過膜モジュール13への水流入前に圧力の検出が可能である。したがって、濾過膜モジュール13に流入する水圧が高い場合には、運転を停止して対処することができるため、濾過膜モジュール13の破損が防止される。
【0056】
[台座46]
水処理装置100Bのフレーム40の下側には、実施形態では6つの台座46が配置され、水処理装置100Bの設置面との間に隙間52が設けられている。
台座46が配置されておらず、隙間52が設けられていないと、水処理装置100Bから水漏れが発生した際に、フレーム40下部の内側に水が溜り、その水を抜くことができない。
しかし、実施形態ではフレーム40の下側に隙間が設けられるの、水の溜りを防止することができる。これにより、水漏れが生じた場合であっても、水処理装置100B内部に水が溜まらない。
【0057】
[受け皿47]
図2に示すように、フレーム40の上部に設けられた採水口50の下部に、排水管53へと接続された
図2、
図4に示す受け皿47が取り付けられている。
水処理装置100Bを製薬用途に用いる場合、採水時には通常10分間以上程度のフラッシングが必要になる。この際、採水口50から処理水が流出するが、汚染防止のため採水口50にホースを接続することも出来ない。また、採水口50からの処理水を長時間、バケツ受けするのも困難である。
しかし、実施形態では、採水口50の下部に受け皿としての受け皿47が設けられているので、採水時にバケツ等で受ける必要がなく、採水が容易になる。
【0058】
[蒸気遮断弁20]
蒸気遮断弁20は、熱交換器11への蒸気S1の流通を遮断する弁である。蒸気遮断弁20は、蒸気減圧弁23の上流側に設けられている。
例えば、蒸気遮断弁20が蒸気減圧弁23の下流側にあると、蒸気供給ラインL5を使用しないときに蒸気減圧弁23にドレインが溜まりやすく、蒸気減圧弁23の作動不具合が生じる可能性がある。
しかし、実施形態では蒸気遮断弁20が蒸気減圧弁23の上流側に設けられているので蒸気減圧弁23に作動不具合が生じにくい。
【0059】
[蒸気調整弁21、蒸気減圧弁23、蒸気遮断弁20]
蒸気調整弁21、蒸気減圧弁23、蒸気遮断弁20は、蒸気供給ラインL5に対してフランジを介して接続されている。
例えば、これらの蒸気調整弁21、蒸気減圧弁23、蒸気遮断弁20が蒸気供給ラインL5にねじ込み式で取り付けられていると、交換が容易ではない。しかし、実施形態では、蒸気調整弁21、蒸気減圧弁23、蒸気遮断弁20がフランジを介して接続されているので、着脱が容易で、交換も容易となる。また、ねじ込み式の場合、ねじ部が固着する場合があるが、フランジ式の場合、このような問題が発生しない。さらに、ねじ込み式の場合、ねじ込む部分が必要とあるが、そのねじ込み代がない、いわゆる「地獄配管」となることがない。
【0060】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、種々の変更が可能である。