【課題を解決するための手段】
【0012】
一部の実施形態では、LED電球装置は、電球グローブと、ヘッドキャップと、駆動回路と、少なくとも1本のライトストリップとを有する。電球グローブは、透光グローブと底部とを備える。ヘッドキャップは、ネック部と、第1電極と、第2電極とを備える。ヘッドキャップのネック部と電球グローブの底部との接続により収容空間が形成される。駆動回路は、ヘッドキャップに内蔵され、第1電極及び第2電極から外部電力を受けて駆動用電流を生じるためのものである。
【0013】
前記少なくとも1本のライトストリップは、ベース部と、頂端と、底端と、ベース部に取り付けられる複数のLEDモジュールとを備える。第1蛍光層は、ベース部の第1側において複数のLEDモジュールを被覆する。第2蛍光層は、ベース部の第2側を被覆する。
【0014】
ベース部の第1側と第2側とは対向して設けられる。駆動用電流は、ライトストリップの頂端と底端のうちの少なくとも1方を経由してLEDモジュールに印加される。
【0015】
一部の実施形態では、ライトストリップのベース部は、セラミック層を備える。
【0016】
一部の実施形態では、ライトストリップは、ベース部に固定される少なくとも1本の放熱ストリップをさらに備える。放熱ストリップは、LEDモジュールの熱をLEDモジュールから持ち去るように、LEDモジュールと熱伝導できるとともにLEDモジュールと電気絶縁するものである。
【0017】
一部の実施形態では、ベース部の第2側に他のLEDモジュールが取り付けられる。
【0018】
一部の実施形態では、ベース部の第1側だけにLEDモジュールが取り付けられる。LEDモジュールがベース部の第1側から発する光の一部は、ベース部と第2蛍光層を透過する。
【0019】
一部の実施形態では、ベース部の光透過率は50%未満である。
【0020】
一部の実施形態では、ベース部は少なくとも1つの貫通孔を有し、LEDモジュールからの光がベース部の第1側から貫通孔を通ってベース部の第2側に到達し、そして第2蛍光層を透過する。
【0021】
一部の実施形態では、第1蛍光層の一部は貫通孔の中まで延在する。
【0022】
一部の実施形態では、第2蛍光層の一部は貫通孔の中まで延在する。
【0023】
一部の実施形態では、貫通孔の内壁に凸状構造が設けられる。
【0024】
一部の実施形態では、ベース部は、ベース部のメイン表面から突出するフック構造を有する。フック構造は第1蛍光層の中に嵌め込まれる。
【0025】
一部の実施形態では、側壁はフック構造を有する。
【0026】
一部の実施形態では、第1蛍光層と第2蛍光層とは、ベース部を包むように互いに接続される。
【0027】
一部の実施形態では、第1蛍光層の厚さは第2蛍光層の厚さよりも大きい。
【0028】
一部の実施形態では、ベース部の横側は、ブルーライトカット層と接続する。
【0029】
一部の実施形態では、第1蛍光層及び第2蛍光層によりLEDモジュールからの光を、異なる光学パラメータの出力光に変換する。
【0030】
一部の実施形態では、収容空間は、収容空間に貯蔵される放熱空気を保持するように密封され、放熱空気に酸素ガスが含まれる。
【0031】
一部の実施形態では、酸素ガスは、放熱空気の1%〜10%を占める。
【0032】
一部の実施形態では、酸素ガスは、放熱空気の3%〜8%を占める。
【0033】
一部の実施形態では、放熱空気にはヘリウムガスが含まれる。前記酸素ガスは前記放熱空気の1%〜10%を占め、ヘリウムガスは前記放熱空気の70%〜99%を占める場合がある。また、前記酸素ガスは前記放熱空気の15%〜30%を占め、ヘリウムガスは前記放熱空気の60%〜80%を占める場合がある。また、前記放熱空気には、20%超の酸素ガスとヘリウムガスとが含まれる場合がある。
【0034】
一部の実施形態では、LED電球装置は、電球グローブと、ヘッドキャップと、駆動回路と、少なくとも1本のライトストリップとを有する。
【0035】
電球グローブは、透光グローブと底部とを備える。ヘッドキャップは、ネック部と、第1電極と、第2電極とを備える。ヘッドキャップのネック部と電球グローブの底部との接続により収容空間が形成される。第1電極及び第2電極は、それぞれねじ込み口金における側面金属壁及び底部金属ピンである。
【0036】
駆動回路は、ヘッドキャップに内蔵され、第1電極及び第2電極から外部電力を受けて駆動用電流を生じるためのものである。
【0037】
ライトストリップは、1本又は複数本有する。各ライトストリップは、ベース部と、頂端と、底端と、複数のLEDモジュールとを備える。複数のLEDモジュールはベース部に取り付けられる。蛍光層は複数のモジュールを被覆する。駆動用電流は、ライトストリップの頂端と底端のうちの少なくとも1方を経由してLEDモジュールに印加される。ベース部の光透過率は50%未満である。具体的に、ベース部は不透明のものである。光は、一部がベース部を透過するか、又はベース部によって完全に遮断される。ベース部は、細長い構造により構成されてもよい。一部の実施形態では、規定割合の光は、ベース部を透過し、例えば、20%〜30%の光がベース部を透過することを許与する。
【0038】
一部の実施形態では、ライトストリップのベース部は、セラミック層を備える。具体的に、セラミック層は、放熱性能が普通の透明材よりはるかに優れているAl
2O
3材により作製されることができる。
【0039】
一部の実施形態では、ベース部は、放熱効果を高めるため、銅材が付着されたフレキシブルプリント基板である。一部の実施形態では、サファイア層を用いてもよい。一部の実施形態では、軟質アルミニウムストリップを用いてベース部を形成してもよい。
【0040】
一部の実施形態では、ライトストリップは、ベース部に固定される少なくとも1本の放熱ストリップをさらに備える。放熱ストリップは、LEDモジュールの熱をLEDモジュールから持ち去るように、LEDモジュールと熱伝導できるとともにLEDモジュールと電気絶縁するものである。
【0041】
一部の実施形態では、ライトストリップのベース部は、半透明のガラス層を含む。
【0042】
一部の実施形態では、ライトストリップのベース部は、グラフェン層を含む。
【0043】
一部の実施形態では、ベース部は、頂側と底側とを備える。頂側及び底側に、それぞれLEDモジュールが取り付けられる。具体的に、この実施形態では、1本のライトストリップの両側に、両側から発光するための光源を有する。
【0044】
一部の実施形態では、ベース部の頂側におけるLEDモジュールの色温度は、ベース部の底側におけるLEDモジュールの色温度と異なる。ライトストリップの両側の色温度が異なることにより、ライトストリップが単一の色温度の場合よりも多彩な視覚効果をもたらすことができる。
【0045】
一部の実施形態では、LED電球装置は、複数本のライトストリップを支持する中心柱をさらに有する。所望の位置でライトストリップを広げて発光パターンを調整するように、ライトストリップを固定するための支持金属ストリップをさらに有する。
【0046】
一部の実施形態では、中心柱は、透明材料で作製され、例えば、ガラス又は透明プラスチック材料で作製される。
【0047】
一部の実施形態では、LED電球装置は、基礎部分をさらに有する。中心柱は基礎部分から延在する。基礎部分は、空気通路を有する。前記空気通路が、外部に対して密封されて前記電球グローブとともに前記収容空間を形成しており、放熱空気が前記収容空間に充填されている。該空気通路は、空気通路が密封されて電球グローブとともに収容空間を形成する前に放熱空気を収容空間に充填することに用いられる。
【0048】
一部の実施形態では、収容空間は、収容空間に貯蔵される放熱空気を保持するように密封されている。放熱空気には、酸素ガスが含まれている。
【0049】
一部の実施形態では、酸素ガスは、放熱空気の1%〜10%を占め、例えば、該比例が酸素ガスの放熱空気全体に対するモル数比又は重量比である。
【0050】
一部の実施形態では、酸素ガスは、放熱空気の3%〜8%を占める。
【0051】
一部の実施形態では、放熱空気に、きらめく顆粒があり、LEDモジュールの熱により放熱空気が加熱されたとき、きらめく顆粒が収容空間内で流動する。このようなきらめく顆粒は、電球の視覚効果を上げることができる。このようなきらめく顆粒は、反射できる外観を有するとともに収容空間で容易に浮遊や移動できる小さな顆粒により作製できる。LEDモジュールの熱により、空気を収容空間で流動させて、きらめく顆粒をあっちこっち移動させる。
【0052】
一部の実施形態では、放熱空気には、ヘリウムガスが含まれている。
【0053】
一部の実施形態では、ベース部は、それぞれLEDモジュールを取り付けるための第1側と第2側とを有する角柱状構造である。第1側と第2側との夾角は20度〜160度である。
【0054】
一部の実施形態では、ベース部は、内部空間を有する管構造である。
【0055】
一部の実施形態では、放熱材料は、ベース部の内部空間に充填される。
【0056】
一部の実施形態では、LEDモジュールは、複数のタイプを有するとともに光学パラメータを有し、プリズム駆動回路によって制御される混合光学パラメータを混合するためのものである。
【0057】
一部の実施形態では、LEDモジュールは、電気接続されて、折返しLEDパスが形成され、該LEDパスは、頂端と底端のうちの1方だけに2つの端部端子を備える。
【0058】
本発明による一実施形態では、電球装置は、ヘッドキャップと、底部支持部材と、複数本のライトストリップと、電球グローブとを有する。
【0059】
ヘッドキャップは、例えば各種の電球ねじ込み口金の基準に合う外部電源に接続するように設計される。ヘッドキャップは、駆動回路を収容するための収納空間をさらに有し、該駆動回路が、外部電源からの電気を適切な駆動用電流に変換して、発光装置のLED部品を駆動することに用いられる。
【0060】
底部支持部材は、ヘッドキャップと接続するとともにヘッドキャップから延在する。底部支持部材の一部(部品)は、ガラス材料で作製される。よりよく放熱させるため、放熱空気を電球装置に導入する。この場合、底部支持部材のガラス部分に、放熱空気を電球装置に入らせるための貫通孔を設け、そして、貫通孔が作製時に密封される。
【0061】
底部支持部材及び電球グローブのいずれもガラス材料で作製された場合、底部支持部材と電球グローブとが一体化されることができる。ガラス部分以外、底部支持部材の他の部品を他の材料で形成することができる。
【0062】
複数本のライトストリップにLEDモジュールが取り付けられる。LEDモジュールは、異なる色温度を有するとともに、組み合わせることにより所望の色温度を形成させることができる。また、駆動回路は、例えばLEDモジュールに提供される駆動用電流を変更させることによりLEDモジュールの明るさレベルを変更させるように構成されることができる。
【0063】
一部の実施形態では、LEDモジュールは、異なるタイプ且つ異なる色温度を有するLEDモジュールである。駆動回路は、異なるタイプのLEDモジュールに異なる駆動用電流を提供することにより、LEDの明るさが高く調節された場合、組み合わせた色温度がより日光に近似し、LEDの明るさが低く調節された場合、組み合わせた色温度がより夕日の沈むときの色温度に近似するように構成される。
【0064】
各ライトストリップは、頂端と底端とを有する。駆動回路と電気接続させるため、各ライトストリップの底端が底部支持部材に接続される。つまり、駆動回路は、例えばいくつの金属バー又は金属ストリップのような、底部支持部材の部品を介して、ライトストリップに駆動用電流を提供する。
【0065】
各ライトストリップの頂端は、頂部の多角形形状に形成され、各ライトストリップの底端は、底部の多角形形状に形成される。底部の多角形形状の面積は、頂部の多角形形状の面積より大きい。各ライトストリップが頂端と底端とを有するため、場合によって、頂部の多角形形状と底部の多角形形状とが類似となるようにしてもよい。例えば、頂部の多角形形状及び底部の多角形形状は、それぞれ面積の異なる六角形形状である。
【0066】
各ライトストリップは、底部の多角形形状に垂直な中心軸線に対して傾斜角を有する。中心軸線は、底部の多角形形状に垂直な仮想軸線であり、底部の多角形形状の中心から延在する。各ライトストリップは、その投影が中心軸線に平行しないように、中心軸線を囲んで一定の傾斜角で傾斜する。
【0067】
電球グローブは、底部支持部材及び複数本のライトストリップを覆うヘッドキャップから延在する。
【0068】
一部の実施形態では、電球装置は、中心支持部材をさらに有する。中心支持部材は、底部支持部材と接続する底部部分を有するとともに、複数本のライトストリップの頂端と接続する頂部部分を有する。
【0069】
一部の実施形態では、中心支持部材は、底部部分が底部支持部材と接続するとともに頂部部分が複数本のライトストリップの頂端と接続する鉛直バーである。
【0070】
一部の実施形態では、鉛直バーは、金属頂部と絶縁中間部とを備える。絶縁中間部は、見栄えをより良くするように、透明なプラスチック材料又はガラス材料で作製される。
【0071】
一部の実施形態では、鉛直バーは、底部支持部材のガラス部に嵌入する金属部分を有する。これは、金属部分を成形設備に配置して流体の加熱されたガラスで覆うことにより実現することができる。ガラスが冷却したあと、金属部分が底部支持部材の中に密封されるようになる。
【0072】
一部の実施形態では、鉛直バーは管である。このような様態により、使用する材料が省かれ、コストが抑えられるとともに、鉛直バーの剛性を保つことができる。
【0073】
一部の実施形態では、鉛直バーは細長い折り畳んだ金属シートである。つまり、細長いシート材を折り畳むことによりその剛性を向上させる。
【0074】
一部の実施形態では、放熱を向上させるように、鉛直バーは、金属材料からなるものであるとともに、1つ又は複数の放熱フィンを有する。
【0075】
一部の実施形態では、電球装置は、各ライトストリップの頂端と鉛直バーとを接続するためのブラケットをさらに有する。
【0076】
ブラケットは、複数の金属バーを備え、又は他の態様で、例えば、鉛直バーと接続する円形形状のバーである。
【0077】
場合によって、ブラケットは、複数の金属バーを備えるとともに、一部の金属バーが鉛直バーに溶接される。
【0078】
一部の実施形態では、ブラケットは、複数の金属バーを備え、一部の金属バーが鉛直バーのガラス部に嵌入される。上記の説明と同様に、鉛直バーがガラス材料で作製される場合、ブラケットの一部が成形設備に配置され、そして、流体の加熱されたガラス材料で充填される。ガラス材料が冷却したあと、ブラケットが鉛直バーに固定されるようになる。
【0079】
一部の実施形態では、ライトストリップの頂端に、ライトストリップのベース部から延在する金属部を有する。この場合、ライトストリップは、LEDモジュールが取り付けられるベース部により形成され、LEDモジュールがさらに蛍光材料により覆われる。ベース部は金属部品(部分)を備え、金属部品がライトストリップの頂端まで延在する。つまり、ライトストリップの頂端とベース部とが一体に形成され、金属シート材から切り出すことにより形成することができる。
【0080】
各ライトストリップの頂端を折り畳むことによりライトストリップと鉛直バーとの間に間隔を開けることができる。
【0081】
場合によって、2本のライトストリップは、一体に作製されて対を成すものになる。このライトストリップ対では、2本のライトストリップが一つの金属材料からなるものであるため、それらの頂端が一つの材料の2つの部分となっている。この場合、2本のライトストリップ間の接続により、よりよい導電性を有するとともに、2本のライトストリップの接続部分の電気抵抗に起因した余計な熱を低減することができる。
【0082】
したがって、このような態様な電球装置は、6本のライトストリップを有する場合、6本の独立するライトストリップを一体に固定するのではなく、電球装置に3対のライトストリップが配置されているため、作製時間及び難易度を抑えることができる。
【0083】
一部の実施形態では、2本のライトストリップの頂端の接続部は、鉛直バーを囲むように配置される。例えば、2本のライトストリップの頂端が一体に溶接されるとともに、接続箇所の中心に孔が設けられる。鉛直バーは接続箇所の中心に配置されることにより、電球構造全体の安定性が高まる。
【0084】
一部の実施形態では、ライトストリップの頂端はそれぞれブラケットと接続され、ブラケットにより、対応のライトストリップの2つの端の間の電気接続を実現する。例えば、ブラケットは、複数の上記の金属バーを備える。ライトストリップの頂端のそれぞれが金属バーに溶接される。金属バーを中間部品として使用する場合、ライトストリップは、例えば、直列又は並列のような所望の方式で接続することができる。
【0085】
通常、ライトストリップは、例えば120度のような比較的に大きい配光角度を有する。発光角度範囲の中心方向を主光方向という。
【0086】
一部の実施形態では、ライトストリップの主光方向は、底部支持部材に向かって傾斜する。具体的に、主光方向は、電球装置の頂部ではなく電球装置の下部に向かい、即ち、ライトストリップの頂端ではなく底部支持部材に寄っている。
【0087】
全体の光パターンをさらに強化するため、各ライトストリップの主光方向も近隣のライトストリップの暗い部分に向かって傾斜する。例えば、あるライトストリップの主方向は、近隣のライトストリップの主光線角度範囲外の暗い部分に向かう。
【0088】
一部の実施形態では、中心支持部材は、1つ以上の鉛直バーを有する。電球装置の頂部の多角形形状を増大させるため、これらの鉛直バーの頂部部分が曲げられるとともに各ライトストリップの頂端に接続される。