(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-191236(P2021-191236A)
(43)【公開日】2021年12月16日
(54)【発明の名称】焼肉冷蔵品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 13/00 20160101AFI20211119BHJP
B65B 25/06 20060101ALI20211119BHJP
【FI】
A23L13/00 Z
B65B25/06 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-98359(P2020-98359)
(22)【出願日】2020年6月5日
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】520203921
【氏名又は名称】有限会社ザカルビ
(74)【代理人】
【識別番号】110002538
【氏名又は名称】特許業務法人あしたば国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】染野 伸一
【テーマコード(参考)】
4B042
【Fターム(参考)】
4B042AC01
4B042AC03
4B042AC05
4B042AC06
4B042AD39
4B042AE10
4B042AG02
4B042AH01
4B042AH06
4B042AK20
4B042AP04
4B042AP18
4B042AP30
4B042AT10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】炭火焼きの肉片を自宅等で焼くことなく、お店の味と食感をそのまま食することができる焼肉冷蔵品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】炭火焼き風味の肉片複数枚が、真空包装されたものである焼肉冷蔵品であり、その製造方法は、炭火で焼かれた肉片の複数枚を冷ますI工程、冷めた肉片を真空包装容器に入れるII工程、冷めた肉片が入った真空包装容器を冷蔵保存するIII工程、冷蔵保存された真空包装容器内を脱気し真空包装するIV工程、を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭火焼き風味の肉片、複数枚が、真空包装されたものであることを特徴とする焼肉冷蔵品。
【請求項2】
それぞれの肉片は、重ねることなく並びで真空包装されたものであることを特徴とする請求項1記載の焼肉冷蔵品。
【請求項3】
該肉片が、炭火で焼かれた豚ホルモン、炭火で焼かれた牛ホルモン、炭火で焼かれた豚カルビ、炭火で焼かれた牛カルビであることを特徴とする請求項1又は2に記載の焼肉冷蔵品。
【請求項4】
湯煎により食するものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼肉冷蔵品。
【請求項5】
該湯煎は、沸騰した湯で30秒〜90秒分行うことを特徴とする請求項4記載の焼肉冷蔵品。
【請求項6】
炭火で焼かれた肉片の複数枚を冷ますI工程、
冷めた肉片を真空包装容器に入れるII工程、
冷めた肉片が入った真空包装容器を冷蔵保存するIII工程、
冷蔵保存された真空包装容器内を脱気し真空包装するIV工程、を含むことを特徴とする焼肉冷蔵品の製造方法。
【請求項7】
少なくとも、該III工程及び該IV工程において、それぞれの肉片は、重ねることなく並びであることを特徴とする請求項6記載の焼肉冷蔵品の製造方法。
【請求項8】
該IV工程において、該真空包装容器の外側から肉片を押圧し、肉片の暴れを防止して脱気することを特徴とする請求項6又は7記載の焼肉冷蔵品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カルビ、ホルモンなどの炭火焼きの味をそのまま真空包装したものであり、湯煎により簡単に食することができる焼肉冷蔵品及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カルビ、ホルモンなどの焼肉やもつ煮は、庶民にとって人気の高い食品のひとつである。焼肉を食するには、焼肉屋、屋外、自宅等において、炭火焼など火を起こして生肉を焼きながら食する方法が一般的である。焼肉を自宅などの屋内で食する場合、例えば、生肉をヒートプレート等で焼きながら食する方法が知られている。
【0003】
近年、スーパーでは、多様な食材を取り揃えており、真空パック(真空包装)ものの数も多い。真空パックされた食品としては、煮豚、煮魚、煮豆、煮卵、惣菜、蒸し焼鰻、ハム、などが挙げられる。また、牛丼チェーン店などにおいては、宅配用として、丼もの具材である牛カルビの冷凍品が知られている。
【0004】
実開平06−67302号公報には、複数の肉類真空パックを、包装具に封入したことを特徴とする肉類詰合せ構造(請求項1)が開示されている。 この考案に係る肉類詰合せ構造は、複数の肉類真空パックを、包装具に封入したため、肉類を適量づつパックした状態で取り扱うことができる。なお、実開平06−67302号公報に記載の肉類は、生肉であり、焼いた肉ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平06−67302号公報(請求項1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、従来、美味しい焼肉、特に炭火焼きの肉片を食するには、「焼肉店」に出向くことであるが、高齢者や身体障害者にとっては、不自由なこともある。また、社会的行動自粛により「焼肉店」が休業となった場合、本格的な炭火焼きの肉片を食することは困難である。また、自宅で焼肉を行う場合、部屋の換気扇を回しても、テーブルや床に、脂が降りかかるのは、避けられず、食後の掃除が厄介である。そこで、自宅等において焼くことなく、炭火焼きのお店の味や食感をそのまま楽しめる焼肉食品があれば、高齢者や身体障害者に限らず、有難いことである。
【0007】
従って、本発明の目的は、炭火焼きの肉片を自宅等において焼くことなく、お店の味と食感をそのまま味わえる焼肉冷蔵品及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、炭火焼き風味の肉片、複数枚が、真空包装されたものであることを特徴とする焼肉冷蔵品を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、それぞれの肉片は、重ねることなく並びで真空包装されたものであることを特徴とする前記焼肉冷蔵品を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、該肉片が、炭火で焼かれた豚ホルモン、炭火で焼かれた牛ホルモン、炭火で焼かれた豚カルビ、炭火で焼かれた牛カルビであることを特徴とする前記焼肉冷蔵品を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、湯煎により食するものである前記焼肉冷蔵品を提供するものである。
【0012】
また、本発明は、該湯煎は、沸騰した湯で30秒〜90秒分行うことを特徴とする前記焼肉冷蔵品を提供するものである。
【0013】
また、本発明は、炭火で焼かれた肉片の複数枚を冷ますI工程、
冷めた肉片を真空包装容器に入れるII工程、
冷めた肉片が入った真空包装容器を冷蔵保存するIII工程、
冷蔵保存された真空包装容器内を脱気し真空包装するIV工程、を含むことを特徴とする焼肉冷蔵品の製造方法を提供するものである。
【0014】
また、本発明は、少なくとも、該III工程及び該IV工程において、それぞれの肉片は、重ねることなく並びであることを特徴とする前記焼肉冷蔵品の製造方法を提供するものである。
【0015】
また、本発明は、該IV工程において、該真空包装容器の外側から肉片を押圧し、肉片の暴れを防止して脱気することを特徴とする前記焼肉冷蔵品の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、炭火焼きの肉片を、自宅等において焼くことなく、湯煎により、お店の味をそのまま食することができる。すなわち、「焼肉店」の味そのままを自宅に提供することが可能となる。従来、炭火焼きでは、焼き過ぎると硬くなり、焼き加減が焼肉を美味しく食する大きなポイントであった。このため、焼いた肉を真空パックといった後処理を行い提供するという発想は、まったくなかった。そして、焼肉冷蔵品を短時間の湯煎で、焼いたそのままの味を楽しめることは、驚くべきことである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の焼肉冷蔵品において、内容物である炭火風味の肉片は、牛や豚の肉や内臓にタレをつける又はタレをつけることなく、炭火で焼いたものが挙げられる。すなわち、日本の「焼肉店」と称する店舗において提供されるもので、肉片を焼き網などで手焼きにより炙ったものである。焼かれた肉片の複数枚は、真空包装されるため、真空包装後は2〜10℃の低温で保存される。焼かれた肉の具体例としては、炭火で焼かれた豚ホルモン、炭火で焼かれた牛ホルモン、炭火で焼かれた豚カルビ、炭火で焼かれた牛カルビが挙げられる。
【0018】
本発明の焼肉冷蔵品において、それぞれの肉片は、重ねることなく、並びで真空包装されている。並びとは、横の並び、縦の並び、斜めの並びを含む。これにより、1つ1つの肉片が焼いたままの、脂やタレが焼肉に浸み込み炭火焼きの味を楽しめる。また、湯煎時間を短くとることができる。
【0019】
本発明の焼肉冷蔵品において、真空包装とは、真空パックとも称する。真空包装容器としては、ガスバリア性に優れた公知の包装材料が挙げられる。具体例には、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVCH)が挙げられる。本発明の焼肉冷蔵品は、2〜10℃で冷蔵保存することが好ましい。本発明の焼肉冷蔵品を配送する場合、保冷庫又は保冷袋に入れ、2〜10℃の温度に保持して行うことが好ましい。保冷袋を使用することで、宅配が可能となり、消費者は自宅でお店の味を楽しむことができる。炭火焼きの肉片を、冷蔵保存ではなく、冷凍保存したものは、食する際、炭火焼の味は保持できるものの、ふっくら感がなくなり、お店の食感は楽しめない。
【0020】
次に、本発明の焼肉冷蔵品の製造方法について説明する。本発明の焼肉冷蔵品の製造方法としては、炭火で焼かれた肉片の複数枚を冷ますI工程、 冷めた肉片を真空包装容器に入れるII工程、冷めた肉片が入った真空包装容器を冷蔵保存するIII工程、冷蔵保存された真空包装容器内を脱気し真空包装するIV工程、を含むものである。
【0021】
I工程において、炭火で焼かれた肉は、牛カルビ、豚カルビ、牛ホルモン又は豚ホルモンを原料に、これにタレをつける又はタレをつけることなく、炭火で焼いて得られる。すなわち、日本の「焼肉店」と称する店舗において提供されるもので、肉を焼き網などで炙ったものである。肉を焼く方法としては、七輪やグリルに木炭を使用した炭火焼きが、焼く際、脂が滴り落ち、表面がカリッと仕上がり、さっぱりとした味となる点で、好ましい。本発明においては、この炭火焼きの味や食感が湯煎後においても、そのまま保持できる。肉片の複数枚としては、6枚〜18枚、好ましくは6枚〜10枚、特に好ましくは8枚である。肉片の数が多過ぎると、包装が大きくなり過ぎ、好ましくない。焼いた肉片は、皿やバットに並べ、常温まで冷ます。
【0022】
II工程は、冷めた肉片を真空包装容器に入れる。真空包装容器としては、前記「本発明の焼肉冷蔵品」において記載したものが使用できる。II工程において、それぞれの肉片は、重ねることなく並びであることが、1枚毎に焼いた肉片そのものの味と食感を付与できる点で好ましい。
【0023】
III工程は、II工程後の冷めた肉片が入った真空包装容器を冷蔵保存する工程である。冷蔵保存は、冷蔵庫で、0〜5℃、好ましくは0℃で保存する。III工程を省略し、冷蔵保存することなく、真空包装すると、真空包装容器内に水分(蒸気)が混入してしまい、焼肉の劣化が早くなったり、水っぽさが残る。冷蔵保存時間としては、3分以上、好ましくは5分、長くても10分程度でよい。また、冷蔵保存は、真空包装容器の口を開けた状態で行う。これにより、真空包装容器内に水分が残ることはなく、脂とタレが浸み込んだ肉を提供することができる。III工程においても、それぞれの肉片は、重ねることなく並びであることが、1枚毎に手で焼いた肉片そのものの味と食感を付与できる点で好ましい。
【0024】
IV工程は、冷蔵保存された真空包装容器内を脱気し真空包装する工程である。冷蔵庫から取り出された真空包装容器は、常温になる前、すなわち、冷蔵保存温度又は冷蔵保存温度に近い8℃以下、好ましくは5℃以下の温度で、真空脱気することが、水分を容器内に取り込まない点で好ましい。また、常温に近い温度で真空脱気すると、焼肉を煮る状態に近づき、内容物である焼肉の旨味成分が逃げてしまう。IV工程において、それぞれの肉片は、重ねることなく並びであることが、真空包装内における肉片の複数枚が重なることなく、並びで包装できる点で好ましい。また、IV工程において、真空包装容器の外側から肉片を押圧し、肉片の暴れを防止して脱気することが、真空包装内における肉片の複数枚を重ねることなく、包装できる点で好ましい。真空包装容器の外側から肉片を押圧する方法としては、上から錘を載せる方法、両側から一対の板状体で挟む方法などが挙げられる。真空包装は、惣菜などの食品を真空包装する公知の方法と同様の方法で行えばよい。すなわち、密封したプラスチックなどの包装内の空気を吸引、脱気することで、包装内を真空状態にして、包装内の酸素を排除し、内容物である焼いた肉の化学的な変質を抑制する。真空包装された真空包装食品は、冷蔵庫または保冷袋に入れて出荷する。
【0025】
次に、本発明の焼肉冷蔵品を食する方法について説明する。本発明の焼肉冷蔵品は、湯煎により食する。すなわち、鍋等にたっぷり湯を沸かし、80℃以上、好ましくは沸騰した湯の中に焼肉冷蔵品を入れて、30秒〜90秒、好ましくは、40秒〜1分程度、焼かれた肉を間接的に温める。次に、温められた焼肉冷蔵品を開封し、内容物を皿に取り出す。その後、食する。このような湯煎により、例えば、「焼肉店」で食する炭火焼きの味と食感をそのままを楽しむことができる。なお、真空包装から内容物を取り出し、更に乗せラップして電子レンジで温め、その後、食してもよい。また、真空包装容器に切り込みや孔等の空気抜き部を入れ、空気抜き部の入った真空包装容器をそのまま電子レンジで温め、その後、開封して食してもよい。
【0026】
(実施例)
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
【0027】
(実施例1)
<焼かれた和牛カルビの真空包装品Aの製造>
一枚、約8gの和牛カルビの肉片を、都合8枚、手焼きで炭火焼き(網焼き)し、焼かれた和牛カルビAを得た。この際、タレをつけて行った。焼き具合は、焼き過ぎることなく、柔らかさのあるふっくら感のある焼きとした。包装容器は、ガスバリア性の高い公知のプラスチック製シートが熱圧着さして成形された樹脂製袋を使用した。炭火焼き後、常温まで冷ました8枚の焼肉片である和牛カルビAを、包装容器に重なることなく、左右4枚、上下2段の並びで入れた。次いで、包装容器の口を開けたまま、0℃に保持された冷蔵庫に入れ、10分間、冷やした。次いで、冷蔵保存された包装容器を真空脱気装置により、真空脱気し、包装容器の口を封着して真空包装品A(本発明の焼肉冷蔵品)を得た。なお、真空脱気は、包装容器を錘で押さえ、内容物である焼肉が暴れないようにして行った。これにより、炭火風味の肉片が、包装容器内において重なることなく、並びで包装された真空包装品Aを得た。真空包装品Aは、製造後、冷蔵庫に保管した。
【0028】
<焼かれた和牛カルビA及びその真空包装品Aの食試験>
i先ず、真空包装前の焼かれた和牛カルビAの食試験を行った。この焼かれた和牛カルビAは、焼き立てのものであった。
ii次に、焼かれた和牛カルビの真空包装品Aの食試験を行った。すなわち、真空包装品Aは、製造後、7日以内のものであった。先ず、真空包装品Aを湯煎した。湯煎は鍋にタップリ入れた沸騰した湯の中に、真空包装品をそのまま40秒浸すことで行った。40秒後、直ちに、取り出し、開封し、皿に盛り付けて食した。
【0029】
(評価者、評価基準及び評価の結果)
i評価は、真空包装品Aを真空包装前の焼かれた和牛カルビAと比較する方法で行った。評価する者は、年齢18歳から65歳までの男女12人とした。
ii評価基準において、味の評価は、「1.炭火焼き直後の味とは言えない。」、「2.炭火焼き直後の味に近いが、そのものとは言えない。」、「3.炭火焼き直後の味、そのもので美味しい。」の3段階とした。
また、ふっくら感と食感の評価は、「1.ふっくら感がなく、焼き直後の食感ではない。」、「2.ふっくら感があるとは言えず、焼き直後の食感とも言えない。」、「3.ふっくら感があり、焼き直後の食感である。」の3段階とした。
iii真空包装品Aについて、評価した者のすべてが、味、ふっくら感及び食感で、「評価3」であった。
ivまた、焼かれた直後の和牛カルビAを食することなく、真空包装品Aのみを評価する試験を、年齢18歳から70歳までの男女25人を対象として食試験を行った。これら食する者は、過去に焼肉点において、炭火焼きの焼肉を食したものである。食した者のほとんどが、「炭火焼きの味、そのもので美味しい。」、「ふっくら感もある」と評価した。
【0030】
(実施例2)
<焼かれた豚カルビの真空包装品Bの製造>
和牛カルビに代えて、豚カルビとした以外は、実施例1と同様の方法で、焼かれた豚カルビの真空包装品Bを製造した。
【0031】
<焼かれた豚カルビB及びその真空包装品Bの食試験>
i焼かれた豚カルビB及び真空包装品Bについて、実施例1と同様の食試験を行った。
ii真空包装品Bについて、評価した者のすべてが、味、ふっくら感及び食感で、「評価3」であった。
iiiまた、焼かれた直後の豚カルビBを食することなく、真空包装品Bのみを評価する試験では、食した者のほとんどが、「炭火焼きの味、そのもので美味しい」、「ふっくら感もある」と評価した。
【0032】
(実施例3)
<焼かれた牛ホルモンの真空包装品Cの製造>
和牛カルビに代えて、牛ホルモンとした以外は、実施例1と同様の方法で、焼かれた牛ホルモンの真空包装品Cを製造した。
【0033】
<焼かれた牛ホルモンC及びその真空包装品Cの食試験>
i焼かれた牛ホルモンC及び真空包装品Cについて、実施例1と同様の食試験を行った。
ii空包装品Cについて、評価した者のすべてが、味、ふっくら感及び食感で、「評価3」であった。
iiiまた、焼かれた直後の牛ホルモンCを食することなく、真空包装品Cのみを評価する試験において、食した者のほとんどが、「炭火焼きの味、そのもので美味しい」、「ふっくら感もある」と評価した。
【0034】
(比較例1)
<焼かれた和牛カルビの冷凍品Dの製造>
「真空包装品Aは、製造後、冷蔵庫に保管した。」に代えて、「真空包装品Aは、製造後、冷凍庫に保管して冷凍品Dを得た。」とした以外は、実施例1と同様の方法で、冷凍品Dを製造した。
【0035】
<焼かれた和牛カルビの冷凍品Dの食試験>
i焼かれた和牛カルビA及びその冷凍品Dについて、実施例1と同様の食試験を行った。なお、冷凍品Dは、冷凍庫から取り出し、解凍後、食したものであった。
ii冷凍品Dについて、評価した者のほとんどが、味で、「評価3」であったものの、ふっくら感及び食感では、「評価1」又は「評価2」であった。
iiiまた、焼かれた直後の和牛カルビAを食することなく、冷凍品Dのみを評価する試験において、食した者のほとんどが、「炭火焼きの味、そのもので美味しい」が、「ふっくら感はない」と評価した。
【0036】
(比較例2)
<焼かれた豚カルビの冷凍品Eの製造>
i「真空包装品Bは、製造後、冷蔵庫に保管した。」に代えて、「真空包装品Bは、製造後、冷凍庫に保管して冷凍品Eを得た。」とした以外は、実施例2と同様の方法で、冷凍品Eを製造した。
【0037】
<焼かれた豚カルビの冷凍品Eの食試験>
i焼かれた豚カルビB及びその冷凍品Eについて、実施例1と同様の食試験を行った。なお、冷凍品Eは、冷凍庫から取り出し、解凍後、食したものであった。
ii冷凍品Eについて、評価した者のほとんどが、味で、「評価3」であったものの、ふっくら感及び食感では、「評価1」又は「評価2」であった。
iiiまた、焼かれた直後の豚カルビBを食することなく、冷凍品Eのみを評価する試験において、食した者のほとんどが、「炭火焼きの味、そのもので美味しい」が、「ふっくら感はない」と評価した。
【0038】
(比較例3)
<焼かれた牛ホルモンの冷凍品Fの製造>
「真空包装品Cは、製造後、冷蔵庫に保管した。」に代えて、「真空包装品Cは、製造後、冷凍庫に保管して冷凍品Fを得た。」とした以外は、実施例3と同様の方法で、冷凍品Fを製造した。
【0039】
<焼かれた牛ホルモンの冷凍品Fの食試験>
i焼かれた牛ホルモン及びその冷凍品Fについて、実施例1と同様の食試験を行った。なお、冷凍品Fは、冷凍庫から取り出し、解凍後、食したものであった。
ii冷凍品Fについて、評価した者のほとんどが、味で、「評価3」であったものの、ふっくら感及び食感では、「評価1」又は「評価2」であった。
iiiまた、焼かれた直後の牛ホルモンを食することなく、冷凍品Fのみを評価する試験において、食した者のほとんどが、「炭火焼きの味、そのもので美味しい」が、「ふっくら感はない」と評価した。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明によれば、手焼きによる炭火焼きの肉片を、自宅等において焼くことなく、湯煎により、お店の味をそのまま食することができる。顧客は、「焼肉店」に行かなくとも、焼肉店の味そのままを自宅で味わえ、特に高齢者や身体障害者には有難い。