【解決手段】方法は、一次的サービングセル(PCell)として指定される第1のサービングセル101への接続を確立し、二次的サービングセル(SCell)として指定される第2のサービングセル105への接続を確立する。SCell105は、PCell101とは異なる複信モードを用いる。PCell101及びSCell105の複信モードは、FDD及びTDDモードから選択される。モバイルデバイスが、ダウンリンクサブフレームにおいてSCell105に対するサブフレームスケジューリングメッセージを受信し、PCell101の複信モードに基づいてスケジューリングメッセージ肯定応答を送るためにアップリンクサブフレームを選択する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
FDD‐TDDジョイント(joint FDD and TDD)設計が、ワイヤレス通信システムにおけるキャリアアグリゲーションを提供する。本明細書で説明されるシグナリング方式は、LTEセルラーネットワーク等のFDD及び/又はTDDモードで動作する直交周波数分割多重(OFDM)ベースのセルラーシステムに実装され得る。
【0012】
一実施形態において、PCellはFDDモードで動作し、SCellはTDDモードで動作する。この構成において、モバイルデバイスは、サブフレームnにおいてTDD SCellから物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信し、サブフレームn+4においてFDD PCellにハイブリッド自動リピート要求肯定応答(HARQ ACK)を送信する。
【0013】
別の実施形態において、PCellはTDDモードで動作し、SCellはFDDモードで動作する。この構成において、モバイルデバイスは、FDD SCellからダウンリンクサブフレームにおいてPDSCHを受信し、PDSCHに対応するHARQ ACKを選択されたアップリンクサブフレームにおいてTDD PCellに送信する。選択されたアップリンクサブフレームは、ダウンリンクサブフレームに続く、第1の有効アップリンクサブフレームであり得る。一例において、PDSCHを搬送するダウンリンクサブフレームはサブフレームnであり、選択されたアップリンクサブフレームはサブフレームn+kであり、ここでk≧4である。
【0014】
モバイルデバイスは、半二重TDDモードで動作し得、その場合、FDD SCellに送信するときTDD PCellに対してアップリンク/ダウンリンクサブフレーム構成を用いる。
【0015】
FDD−TDDジョイントキャリアアグリゲーションのための配備シナリオにおいて、セルラーネットワーク事業者が同じ地理的エリアにFDD及びTDDの両スペクトルを所有している場合に、FDD−TDDジョイント動作が提案される。例えば、所与の地理的エリアにおいて、800MHzのFDDスペクトルと、2.6GHzのTDDスペクトルとが利用可能であり得る。
図1は、基地局101が、FDDモードで動作し、3個のセクター102〜104を有するマクロセルサイトにおいてマクロカバレッジを提供する異種配備シナリオを示す。基地局105は、より高い周波数帯域においてTDDモードで動作し、スモールセル106を制御する低電力ノードである。スモールセル106は、マクロセルセクター内のホットスポットでのスループットを向上させるための容量ブースターとして用いられ得る。他のシナリオにおいて、マクロセル基地局101はTDDモードで動作し得、ホットスポット基地局105はFDDモードで動作し得る。基地局101及び105が、単一のネットワーク事業者によって、又は無線アクセスネットワーク(RAN)シェアリングアレンジメントにおける2つ又はそれ以上の異なるネットワーク事業者によって所有及び制御され得る。
【0016】
この一般的な配置シナリオでは、FDD−TDDジョイント動作の3つのモードは、下記に説明するように、デフォルト単一モード動作、キャリアアグリゲーション、及びノード間アグリゲーションである。
【0017】
キャリアアグリゲーション(CA)では、多数のコンポーネントキャリア(CC)で、データを受信及び送信するようにUEが構成され得る。MACレイヤの観点から、DLオンリー又は、DL及びUL両方向のいずれかのデータ伝送が、コンポーネントキャリア(CC)毎にスケジューリングされる。従って、各コンポーネントキャリアは、各々がその独自のMACスケジューラを備える、サービングセルとみなされ得る。LTEシステムでは、アンカーセルが、ネットワークへのモビリティ接続を提供し、一次的サービングセル(PCell)と称される。データトラフィック要求に依存して、基地局は、二次的サービングセル(SCell)として知られる付加的なサービングセルを構成し得る。一配備構成において、一次的及び二次的サービングセルが全て並置される。異なる配備構成において、PCell位置とSCell位置を接続するバックホール接続107(好ましくは、低レイテンシ及び高スループットを備える)を用いて、SCellが、PCellとは異なる位置に配備され得る。
【0018】
FDD‐TDDジョイントキャリアアグリゲーション動作では、PCell(及び場合によっては幾つかのSCell)がFDDであり得、1つ又は複数のSCellがTDDであり得、又はその逆である。FDD−DDジョイントキャリアアグリゲーションに対する要求事項としては、マルチモード動作(TDD UE又はFDD UEのいずれかとして)が可能なUE、帯域間キャリアアグリゲーション能力、ULキャリアアグリゲーションジョイント動作であって、これはUEに異なるコンポーネントキャリアに対する独立したULタイミングアドバンスをサポートすることも要求する動作、及びUEがアップリンク制御情報(UCI)を送る先のセルの判定、が含まれる。
【0019】
FDD−TDDジョイントキャリアアグリゲーション設計では、ハイブリッド自動リピート要求(HARQ)スケジューリング及びフィードバック検討がある。
【0020】
LTEシステムでは、キャリアアグリゲーションに対する幾つかの既存の手順及びDL/ULシグナリングは、構成されるサービングセルがFDDモードで動作するかTDDモードで動作するかについて不可知である。重要な違いは、HARQスケジューリング及びHARQフィードバック肯定応答(HARQ−ACK)タイムラインである。対のDL及びULキャリアをFDDで用いると、(任意のサブフレームにおいて)1ミリ秒の精度でDLアサイメント及び/又はULグラントに対してUEがスケジューリングされ得る。これに対応して、サブフレームnにおけるDLアサイメントに対するHARQ−ACKフィードバックは、通常のHARQ動作に対し、サブフレームn+4において送信される。同様に、サブフレームnにおけるULグラントに対するDL HARQ−ACKフィードバックは、サブフレームn+4において、物理HARQインジケータチャネル(PHICH)で送信される。
【0021】
これに比べて、TDDは、無線フレームをDL及びULサブフレームに分割し、DLからULへの遷移を可能にするようにガード期間を備える。この結果、DL/UL伝送及びHARQ−ACKフィードバックのための機会が限定される。LTEシステムは、DL部分(ダウンリンクパイロット時間スロット又はDwPTS)、ガード期間、及びUL部分(アップリンクパイロット時間スロット又はUpPTS)で構成されるスペシャルサブフレームを定義する。
【0022】
表1に示されるように、LTEリリース8〜11において定義される7つのTDD UL/DL構成がある。所与のセルに対するTDD UL/DL構成の選択は、セルにおいて観察されるDL及びULトラフィックレート、良好なULカバレッジに対する必要性(例えば、ULヘビーUL/DL構成を必要とする)、及び時分割同期符号分割多元接続(TD−SCDMA)等の他のTDDワイヤレス技術との共存等、幾つかのファクタに依存する。
【表1】
【0023】
表1に示されるように、TDDモードで動作するとき、データ、又はHARQ−ACKフィードバック、チャネル状態情報(CSI)、及びスケジューリング要求等のアップリンク制御情報を送信するために、限定されたULサブフレームが利用可能である。ULサブフレームにおいて、UEは、ダウンリンク関連セットと称されるM個のDLサブフレームのセットに対してHARQ‐ACKフィードバックを送信するように要求され得る。
【0024】
表2は、LTEシステムにおけるTDD UL/DL構成に対するHARQ−ACK DL関連セットKを表す。可能なHARQ−ACKフィードバック状態のセットは、正の肯定応答(ACK)、負の肯定応答(NACK)、及び不連続伝送(DTX)を含む。従って、Mエレメントのセット{k
0,k
1,・・・,k
M−1}では、UEは、DLサブフレーム{n−k
0,n−k
1,・・・,n−k
M−1}に対応するULサブフレームnにおいてHARQ−ACKフィードバックを生成する。TDDサービングセルにDLアサイメント又はULグラントをスケジューリングするダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットは、ダウンリンクアサイメントインデックス(DAI)フィールドを含む。ダウンリンクアサイメントインデックス(DAI)フィールドは、HARQ−ACKフィードバックが予期されているDLサブフレームの数をUEに示す。例えば、最大M個のDLサブフレーム{n−k
0,n−k
1,・・・,n−k
M−1}がHARQ−ACKフィードバックを要求し得るULサブフレームnにおいて、DAIフィールドはUEに対してM個より少ないサブフレームが実際にスケジューリングされたことを示し得る。無線フレームが、サブフレーム0〜9として示される10個のサブフレームを含む。表2において、後続のフレームにおけるサブフレームは、減算n−k
i(i=0〜M−lの場合)を計算するために、サブフレーム10〜19等として示され得る。
【表2】
【0025】
現在のLTEシステムにおけるキャリアアグリゲーションに対する設計制約は、PCellの物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)でのみUCIが送信されることである。従って、キャリアアグリゲーションにおける効率的なFDD−TDD HARQ−ACKフィードバックは、PCellで、どの複信モード(FDDは全二重、TDDは半二重である)が動作しているかに依存する。現在のLTEシステムに用いられている幾つかの設計原理が、より効率的なFDD−TDD動作のために再検討され(re−visited)得る。これらには、FDD−TDDジョイントキャリアアグリゲーション動作に対して新規のTDD UL/DL構成を導入しないこと、及びPCellのPUCCHでのみUCIを送信することが含まれる。
【0026】
下記のセクションにおいて、PCellがFDD又はTDDモードのいずれかで動作するケースに対して、異なるHARQ−ACKフィードバック設計を検討する。なお、これらの例を、単一SCellの特別なケースを用いて説明するが、この設計は、多数のSCellを用いるキャリアアグリゲーションに対して一般化されてもよい。
【0027】
一つのシナリオにおいて、PCellがFDDモードで動作し、SCellがTDDモードで動作する。ネットワークがFDD及びTDDセルの混合を含むとき、PCellをFDDモードで動作させることの1つの利点は、FDD無線フレームの全てのサブフレームがUCI伝送に対して有効なULサブフレームであることである。従って、TDDのために付加的なサービングセルが構成されると、PCellのためのULサブフレームがTDD ULサブフレームのスーパーセットであるので、PUCCHでのHARQ−ACKフィードバックに対して、任意のTDD UL/DL構成に対するHARQ−ACKフィードバックタイムラインが追従され得る。単一複信モードキャリアアグリゲーションに対して、LTEリリース10又はリリース11のUEは、チャネル選択を備えるPUCCHフォーマットlb又はPUCCHフォーマット3のいずれかのPUCCHスキームを用いて構成され得る。同じPUCCHスキームは、FDD−TDD CAに対して下記のように構成され得る。
【0028】
1)UEが、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)又は拡張物理ダウンリンク制御チャネル(EPDCCH)で、DLアサイメントを検出する場合、アップリンクサブフレームに関連付けられたM個のサブフレームの任意の1つにおいて、TDD SCellにPDSCHをスケジューリングする。
【0029】
a)PUCCHフォーマット3が構成されているとき、SCellにPDSCHをスケジューリングするPDCCHの伝送電力制御(TPC)フィールドによって、PUCCHリソースが示される。ここで、TPCフィールドは、4個の半静的構成されたリソースの1つを示す。
【0030】
b)単一SCellのケースに対して、チャネル選択を備えるPUCCHフォーマットlbが構成されているとき、
(a)SCellのPDSCHがPCellからクロススケジューリングされる場合、PCellで検出されたPDCCH/EPDCCHに基づく動的PUCCHアロケーションによって最大2個のリソースが示され得る。
(b)或いは、PDSCHがSCellにセルフスケジューリングされる場合、ULサブフレームに関連付けられたM個のDLサブフレームの任意のDLサブフレームにおいて、PDSCHをスケジューリングする任意のPDCCH/EPDCCHのTPCフィールドの値は、半静的に構成されたPUCCHリソースの4対のセットの1つを示す。
【0031】
2)UEが、アップリンクサブフレームに関連付けられたM個のサブフレームの任意の1つにおいて、TDD SCellにPDSCHをスケジューリングするPDCCH/EPDCCHを検出しない場合、半永続的スケジューリング(SPS)リリースを示すPDSCH又はPDCCH/EPDCCHがサブフレームn‐4におけるPCellにおいて検出された場合のみ、UEは、サブフレームnにおいてFDD PCellのPUCCHで送信する。
【0032】
PCellがFDDモードで動作されるとき、HARQ−ACKフィードバックが、TDD SCellに対して最適化され得る。具体的には、TDD SCellで送信されたPDSCHに対するHARQ−ACKタイミングが、FDD PCellでのHARQ−ACKタイミングを追従する。従って、UEは、サブフレームn−4においてTDD SCellで検出されたPDSCHに対して、サブフレームnにおいてPCellのPUCCHにHARQ−ACKフィードバックを送信する。PUCCHフォーマット3が構成されるとき、PUCCHリソースはTDD SCellでPDSCHをスケジューリングするPDCCH/EPDCCHのTPCフィールドによって示される。同様に、チャネル選択を備えるPUCCHフォーマットlbが構成されるとき、SCell、PDSCHに対応する最大2つのPUCCHリソースが、SCellにPDSCHをスケジューリングするPDCCH/EPDCCHのTPCフィールドによって示される。このスキームは、ダウンリンク関連セット(任意のUL/DL構成の場合、M=1)の必要性をなくす。従って、HARQ−ACKタイミングがFDD PCell HARQ−ACKタイミングを追従するので、PCellがFDDモードで動作しているとき、TDD SCellにDLアサイメント又はULグラントをスケジューリングするDCIフォーマットにおいて、DAIフィールドが不要である。
【0033】
別の検討事項は、UEがPUSCHで送信されるとき、PUSCHでHARQ−ACKビットをどのように多重化するかである。LTEリリース11のTDDにおいて、構成されたサービングセルに対してPUSCHで送信されるHARQ−ACKビットの数は、DL関連セットMのサイズ、又はPDCCH/EPDCCHで送信されるDLアサイメントに又はULグラントに含まれるDAI値に依存する。0から9のサブフレームが、PDCCH/EPDCCHのDAI値によって示され得る。これに対し、LTEリリース11のFDDサービングセルでは、HARQ−ACKビットの数は、構成されるサービングセルの数、及び各FDDサービングセルに対して構成されるダウンリンク伝送モードに基づく。
【0034】
図2はFDDモードのPCell及びTDD UL/DL構成2のSCellを備えるキャリアアグリゲーションを示す。TDD SCellでは、無線フレームnfのDLサブフレーム4及び5におけるSCellに対するDLアサイメントが、無線フレームn
f+1のULサブフレーム2においてUEによって肯定応答(HARQ−ACKフィードバック)される。無線フレームn
f+1のスペシャルサブフレーム1のSCellに対するDLアサイメントが、無線フレームn
f+1のULサブフレーム7のUEによって肯定応答される。これに対し、FDD PCellでは、FDD PCellが、それぞれDL及びULに対して一対のCCを有するので、各DLサブフレームnは、4個後のサブフレーム(n+4)である対応するULサブフレームに、常に一意に関連付けられ得る。例えば、無線フレームn
fのサブフレーム8におけるDLアサイメントが、無線フレームn
f+1のULサブフレーム2において肯定応答される。また、無線フレームn
fのサブフレーム8においてDLアサイメントに加えてULグラントが送信されると、UEは、UEがPUCCH及びPUSCHの同時伝送に対して構成されていない場合、PUSCHでHARQ−ACKフィードバックを送信する。ULサブフレームn+4におけるフィードバックが、DLサブフレームnにおいてPDSCHで送信されたDLアサイメントに対応するので、FDDではDAIフィールドが不要である。
【0035】
FDD−TDDジョイントキャリアアグリゲーション動作では、PUSCHでのHARQ−ACKフィードバックで、FDDセルに対するHARQ−ACKフィードバックを考慮する必要があり得る。しかしながら、現在のFDDオンリーキャリアアグリゲーション動作において、ダウンリンク制御情報(DO)フォーマットはDAIフィールドを有さない。FDD−TDDジョイントキャリアアグリゲーション動作を効率的にサポートするための、2つの可能な解決策を下記に説明する。
【0036】
解決策1:FDDセルにおいてDCIフォーマットがDAIフィールドを有さない現在の設計を維持する。
【0037】
1) FDDサービングセルでのPUSCH伝送の場合
【0038】
a) サービングセルインデックスに従って、HARQ−ACKビットを配置する。ここで、0がPCellの場合、1が第1のSCell等である。
【0039】
b) FDDセルの場合、構成された伝送モードがそれぞれ1個のトランスポートブロックをサポートするか又は2個のトランポートブロックをサポートするかに依って、1又は2個のHARQ−ACKビットを生成する。
【0040】
c) c番目のTDDセルの場合、構成された伝送モードがそれぞれ1個のトランスポートブロックをサポートするか又は2個のトランポートブロックをサポートするかに依って、B
cDL又は2B
cDLを生成する。ここで、B
cDL=Mである。
【0041】
代替の実施態様において、UEは、DL関連セット{n−k
m}、m=0,・・・,M−1に対してSCellにPDSCHをスケジューリングする最も最近検出されたPDCCH/EPDCCHにおける
の値に基づいて、TDD SCellに対するHARQ−ACKフィードバックを判定する。従って、このTDDセルに対して、生成されるHARQ−ACKビットの数は、
である。
【0042】
d)
図2は、TDD UL/DL構成2を用いるSCellについての例を示す。無線フレームn
f+1のULサブフレーム2において、UEは、無線フレームn
fにおけるTDD SCellのサブフレーム4及び5及びFDD PCellのサブフレーム8において検出されたDLアサイメントに対応するHARQ−ACKフィードバックを送信する。
【0043】
2) TDDサービングセルでのPUSCH伝送の場合
【0044】
a)PUSCH伝送が、DCIフォーマット0/4を備える検出されたPDCCH/EPDCCHに基づいて調節されない場合、
を備えるFDDサービングセルでのPUSCH伝送について上述したものと同じビット順及び生成ビット数を追従する。
【0045】
b)PUSCH伝送が、UL DCIフォーマット0/4を搬送する検出されたPDCCH/EPDCCHに基づいて調節される場合、
【0046】
i)c番目のTDDセルでは、
であり、ここで、
は、検出されたDCIフォーマット0/4のDAI値である。
【0047】
ii)一実施形態において、ビット順は、FDDサービングセルで送信されたPUSCHに対して上述されたように、セルインデックスに従って判定される。
【0048】
iii)別の実施形態において、1つ又は複数のFDDサービングセルに対して生成されたHARQ−ACKビットは、TDDサービングセルに対するHARQ−ACKビットに付加される(そのため、それらは最下位ビットである)。従って、TDDサービングセルでサブフレームnに対してULグラントが検出されるとき、FDDサービングセルのサブフレームn−4においてPDSCH又はSPSリリースDCIがなかった場合、ビットマッピングは、TDDオンリーキャリアアグリゲーションの場合と同じである。
【0049】
解決策2:FDDサービングセルにおいて、DCIフォーマットに対してDAIフィールドを追加する。このDAIフィールドは、任意に構成されたTDDサービングセルについてフィードバックを要求するサブフレームの総数を(UEに対して)示し得る。この解決策は、UEが、ULサブフレームnに対して、DL関連セット内のすべてのスケジューリングアサイメントを失敗した場合、基地局とUEとの間のいかなるあり得る曖昧性をも回避する。
【0050】
DAIフィールドの長さは2ビットであり得るが、他の実施形態において、1ビットDAIフィールドが定義され得る。DAIフィールドは、
を備える少なくとも1つの構成されたTDDサービングセルに対してフィードバックが必要であることを(UEに)示すために用いられる。主要目的が、FDDセルにおいてPUSCHを送信するときに、TDDセルに対してHARQ−ACKフィードバックを含むようにUEに通知することであるので、他の値も除外されない。
【0051】
この解決策は、FDD SCellに対するULグラントが、HARQ−ACKフィードバックを必要とするTDD PCellのDLサブフレームの数を示すためのDAIフィールドを含み得るので、TDD PCell及びFDD SCellに対しても適用可能である。従って、UEに対して少なくとも1つのTDDサービングセルが構成されるときは必ず、FDDサービングセルのPDCCH/EPDCCHに対して、DAIフィールドが存在し得る。
【0052】
或いは、サブフレームが、構成されたTDDサービングセルの少なくとも1つに対してリンクされたDL関連セットに対応するULサブフレームでもあるとき、DAIフィールドはFDDサービングセルのみのために存在する。
【0053】
図2は、UEが、無線フレームn
f+1のサブフレーム7においてFDD PCellでPUSCHを送信するようにスケジューリングされていることを示す。また、DLアサイメントが、同じフレームのTDD SCellのサブフレーム1(スペシャルサブフレーム)にある。たとえ、UEがこのDLアサイメントを失敗したとしても、ULサブフレーム7に対するULグラントにおけるDAIフィールドの値は、幾つのDLサブフレームがHARQ−ACKフィードバックを要求しているかを示す。このメカニズムにより、UEがTDDサービングセルで1つ又は複数のDLアサイメントの検出に失敗したことをUEが判定し得る。
【0054】
PCellがTDDモードで動作し、少なくとも1つのSCellがFDDモードで動作するときに、興味深い配備シナリオが生じる。PUCCH伝送がPCellでのみ発生するという設計制約に従う場合、これは、FDD SCellに対するHARQ−ACKフィードバック機会を制限する。本質的に、それは、FDD SCellにTDD PCellのHARQ−ACKフィードバックタイムラインに追従することを強いる。対のULキャリアを備えないDLオンリーFDDサービングセルの場合では、これはデフォルト動作である。しかしながら、FDDサービングセルが対のULキャリアを有するとき、FDD SCellでのPDSCHに対応するHARQ−ACKフィードバックを送信するための、より効率的な手段を検討することは意味がある。こうした検討は、下記のシナリオで更により一層重要である。
【0055】
図3は、UEが、FDD SCell及びTDD UL/DL構成2を用いるTDD PCellを備えて構成されるシナリオを示す。UEが、FDD SCellのDLサブフレームにおけるPDSCH受信に対してスケジューリングされるが、このサブフレームが、
図3に示すように、PCellのTDD UL/DL構成に従ったULサブフレームであるケースを検討する。現在のFDD手順に従って、UEは、サブフレーム6において対応するフィードバックを送信すべきであるが、サブフレーム6は、TDD PCellではスペシャルサブフレームである。この問題に対する1つの解決策は、SCellのPUCCHでHARQ−ACKフィードバックを送信するように、UEを構成することである。この解決策の2つの可能な実装は、(a)PCell及びSCell両方でのPUCCH−PUCCH同時伝送、又は(b)時分割多重PUCCH伝送である。この解決策では、SCellのULサブフレームがTDD PCellのDLサブフレームに対応する場合のみ、UEは、FDD SCellでPUCCHを送信する。或いは、サブフレームが、FDD及びTDDサービングセルの両方に対するULサブフレームである場合、PUCCHはPCellで送信される。
【0056】
代替の解決策は、FDD SCellでのDLアサイメントに対応するHARQ−ACKフィードバックを、TDD PCellの第1の有効なULサブフレームにおいて送信されるようにスケジューリングすることである。具体的には、FDD SCellでのサブフレームnにおいて検出されるPDSCHの場合、UEは、第1の有効なULサブフレームn+kにおいて、対応するHARQ−ACKフィードバックを送信し得、ここで、k≧4である。
図3の例において、HARQ−ACKフィードバックは、サブフレーム7においてPCellで送信される。
【0057】
非周期的又は周期的CSIレポーティングが、単一複信モードキャリアアグリゲーションのケースと同様の方式で構成され得る。周期的CSIレポーティングでは、CSIレポートの優先順位は、PUCCHレポーティングタイプ及びサービングセルインデックスに基づく。PCellがTDDモードで動作するとき、PCellのTDD UL/DL構成に依存して、FDD SCellの、チャネル品質インジケータ(CQI)/プリコーディング行列インジケータ(PMI)レポーティング周期に幾つかの制約が課せられる。例えば、PCellがUL/DL構成5を用いる場合、2ミリ秒のレポーティング周期性が、FDD SCellに対するCSIレポーティングの頻繁なドロッピングを暗示し得る。従って、周期的CSIレポーティング機会又はサブフレームが、TDD PCellのDLサブフレームと一致する場合、UEはCSIレポートを送信しない。
【0058】
一般的に、FDD‐TDDキャリアアグリゲーションをサポートするUEに対して、全二重能力が必要とされる。しかしながら、半二重UEに、FDD‐TDD CAの利点の幾つかを享受させることが可能である。例えば、TDDサービングセルで無線リソース制御(RRC)接続されたLTEリリース11 TDD UEが、一次的サービングセルと同じTDD UL/DL構成を用いる二次的サービングセルで、PDSCHを受信するように構成され得る。SCellがFDDモードで動作している場合、UEは、TDD PCellと同じUL/DL構成を適用するように構成され得る。
【0059】
図4は、TDD UL/DL構成1を用いる半二重TDD UEに対するFDD二次的サービングセルの使用を示す。
図4に示すように、サブフレーム{2、3、7、8}及び{0、1、4、5、6、9}は、それぞれ、FDD SCellでの半二重TDD UEに対する有効なDL又はULサブフレームではない。このサブフレーム制約は、初期的にネットワークリソースの浪費のように思えるかもしれないが、基地局は、他のUE(FDD UE、又は、全二重能力を備える他のTDD UE等)を未使用のリソースにアサインすることができる。また、半二重能力を備えるUEの性能は、各サービングセルで同じUL/DL構成が構成されるTDDオンリーキャリアアグリゲーションと同等である。
【0060】
同様に、FDD複信モードのみをサポートするUEが、SCellのPDSCHで、ダウンリンク共有チャネル(DL−SCH)データを受信するように構成され得る。ここで、SCellはTDDキャリアに実際に配備される。このシナリオは、FDD帯域が周波数においてTDD帯域と重なるときに可能である。例えば、3GPPバンド7は、周波数において3GPP TDDバンド41と重なるFDD帯域である。このRF領域のスペクトルを備える事業者は、TDD又はFDDキャリアのいずれかとして動作することを選択し得る。TDDキャリアとして動作されるとき、FDDオンリーUEが、TDDキャリアでのDLサブフレームにマッチするサブフレームの限定されたセットを備えてUEを構成することによって、このキャリアでデータを受信するように構成され得る。
【0061】
図5は、FDDオンリーUEに対する二次的サービングセルとしてのTDDセルの使用を示す。UEは、DL−SCHデータについてどのサブフレームを監視すべきであるかを示すビットマップを備えて構成され得る。
図5のフレーム(a)は、TDDキャリアがUL/DL構成1において動作するように構成された例を示す。FDDオンリーUEが、このTDDコンポーネントキャリアで二次的サービングセルを備えて構成され得る。従来、FDDオンリーUEは、PDCCH又はEPDCCHで送信されるDCIについて、無線フレームの全てのサブフレームを監視する。しかしながら、このTDDキャリアでは、FDDオンリーUEは、サブフレーム{2、3、7、8}において送信され得ないDCIをPDCCH/EPDCCHで監視するためにエネルギーを浪費する必要はない。その理由は、それらのサブフレームは、ULに対して指定されているからである。従って、FDD UEは、DCIを監視すべきサブフレームの限定されたセットを特定するビットマップを備えて構成される。
【0062】
図5のフレーム(b)に示されるように、FDDオンリーUEは、サブフレームの限定されたセット{0、4、5、9}で、SCellからのDL−SCHデータについて監視する。サブフレームのこの限定されたセットを指定するビットマップは、RRCシグナリングによって準静的に構成され得る。
【0063】
異なる実施形態において、UEは、拡張されたビットマップを備えて構成され得る。拡張されたビットマップは、(a)DCIについて監視すべきサブフレームと、(b)PDSCHでの検出されるDLアサイメントが、サブフレームにおけるOFDMシンボルの最大数より少ないOFDMシンボルに制限されるサブフレームとを示す。これによって、UEがスペシャルサブフレームでPDSCHを受信することが可能になる。例えば、TDDセルがダウンリンクでノーマルサイクリックプレフィクスを適用するとき、スペシャルサブフレーム構成11は11個のOFDMシンボルを含む。従って、FDDオンリーUEは、このサブフレームで11番目のOFDMシンボルまでDLアサイメントを受信するように構成される。
【0064】
図5のフレーム(c)は、スペシャルサブフレーム{1、6}を含むサブフレームの限定されたセットを示す。FDDオンリーUEが、スペシャルサブフレームにおけるOFDMシンボルの総数より少ないデータを受信するように構成され得る。
【0065】
いずれの実施形態(DLサブフレームのみを含む又はDL及びスペシャルサブフレームを含むサブフレームの限定されたセットを用いる)においても、ULキャリアがFDDの場合、HARQ−ACKタイムラインはFDD手順に従うべきである。例えば、DLアサイメントがサブフレームnにおいて受信されると、UEはサブフレームn+4でHARQ−ACKフィードバックを送信する。
【0066】
図6は、
図1のシステム等のネットワークシステムで動作する、モバイルUE601及びeNB等の基地局603の内部詳細を図示するブロック図である。モバイルUE601は、キャリアアグリゲーション動作において、多数の基地局603と通信し得る。モバイルUE601は、サーバー、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、又は他の電子デバイス等、種々のデバイスの任意のものを表し得る。幾つかの実施形態において、電子モバイルUE601は、LTE又はエボルブドユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA)プロトコルに基づいてeNB602と通信する。或いは、既知の又は将来開発される他の通信プロトコルも用いられ得る。
【0067】
モバイルUE601が、メモリ604及びトランシーバ605に結合されるプロセッサ603を含む。メモリ604は、プロセッサ603による実行のための(ソフトウェア)アプリケーション606をストアする。こういったアプリケーションは、個人又は組織に有用な、任意の既知の又は将来のアプリケーションを含み得る。これらのアプリケーションは、オペレーティングシステム(OS)、デバイスドライバ、データベース、マルチメディアツール、プレゼンテーションツール、インターネットブラウザ、イーメイラー、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VOIP)ツール、ファイルブラウザ、ファイアウォール、インスタントメッセージング、ファイナンスツール、ゲーム、ワードプロセッサ、又はその他のカテゴリに分類され得る。アプリケーションの厳密な種類に拘らず、アプリケーションの少なくとも幾つかが、モバイルUE601に、UL信号をeNB(基地局)602にトランシーバ605を介して周期的に又は連続的に送信するように指示し得る。
【0068】
トランシーバ605はアップリンクロジックを含み、アップリンクロジックはトランシーバの動作を制御する命令の実行によって実装され得る。これらの命令の幾つかが、メモリ604にストアされ得、プロセッサ603によって必要とされるとき実行され得る。アップリンクロジックの構成要素は、トランシーバ605の物理(PHY)レイヤ及び/又は媒体アクセス制御(MAC)レイヤを含み得る。トランシーバ605は、1つ又は複数のレシーバ607及び1つ又は複数のトランスミッタ608を含む。
【0069】
プロセッサ603が、種々の入力/出力デバイス609とデータの送信又は受信を行い得る。加入者識別モジュール(SIM)カードが、セルラーシステムを介してコールするために用いられる情報をストア及びリトリーブする。音声データを送受信するためのマイクロフォン及びハンドセットへのワイヤレス接続のためにブルートゥースベースバンドユニットが提供され得る。プロセッサ603は、コールプロセスの間、モバイルUE601のユーザとの相互作用のためにディスプレイユニットに情報を送り得る。ディスプレイはまた、ネットワークから、ローカルカメラから、又は汎用シリアルバス(USB)コネクタ等の他のソースから受け取るピクチャを表示し得る。プロセッサ603はまた、RFトランシーバ605を介したセルラーネットワーク又はカメラ等の種々のソースから受け取るビデオストリームをディスプレイに送り得る。
【0070】
eNB602は、メモリ611、シンボル処理回路要素612、及びトランシーバ613にバックプレーンバス614を介して結合されるプロセッサ610を含む。メモリは、プロセッサ610による実行のためのアプリケーション615をストアする。こういったアプリケーションは、ワイヤレス通信を管理するために有用な既知の又は将来の任意のアプリケーションを含み得る。アプリケーション615の少なくとも幾つかが、eNB602に、モバイルUE601への又はモバイルUE601からの伝送を管理するように指示し得る。eNB602は、FDD又はTDDモードで動作し得、キャリアアグリゲーションのために基地局(図示されない)と通信し得る。
【0071】
トランシーバ613はアップリンクリソースマネージャを含む。アップリンクリソースマネージャは、eNB602が、アップリンク物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースをモバイルUE601に選択的に割り当てることを可能にする。アップリンクリソースマネージャの構成要素は、トランシーバ613の物理(PHY)レイヤ及び/又はメディアアクセス制御(MAC)レイヤを含み得る。トランシーバ613は、eNB602の範囲内の種々のUEからの伝送を受け取るための少なくとも1つのレシーバ617、及び、eNB602の範囲内の種々のUEへデータ及び制御情報を送信するための少なくとも1つのトランスミッタ616を含む。
【0072】
アップリンクリソースマネージャは、トランシーバ613の動作を制御する命令を実行する。これらの命令の幾つかが、メモリ611に配置され得、プロセッサ610で必要とされるとき実行され得る。リソースマネージャは、eNB602によって受け持たれる各UE601に割り当てられた伝送リソースを制御し、制御情報をPDCCHを介してブロードキャストする。UE601は、eNB602からTTD UL/DL構成命令を受け取り得る。
【0073】
シンボル処理回路要素612は、既知の技術を用いて復調を行なう。ランダムアクセス信号がシンボル処理回路要素612において復調される。音声データ又は他のアプリケーションデータの送信及び受信の間、レシーバ617は、UE601からランダムアクセス信号を受信し得る。ランダムアクセス信号は、UE601にとって好ましいメッセージサイズを要求するように符号化される。UE601は、eNB602によって提供されるメッセージ閾値を用いることによって、好ましいメッセージサイズを判定する。
【0074】
モバイルデバイス601が、サブフレームnにおいてTDD SCell 105からPDSCHを受信すると、モバイルデバイス601は、サブフレームn+4においてHARQ−ACKをFDD PCell 101に送信する。モバイルデバイス601は、ダウンリンクサブフレームにおいてFDD SCell 105からPDSCHを受信すると、モバイルデバイス601は、選択されたアップリンクサブフレームにおいてPDSCHに対応するHARQ−ACKをTDD PCell 101に送信する。選択されたアップリンクサブフレームは、ダウンリンクサブフレームに続く第1の有効なアップリンクサブフレームであり得る。例えば、PDSCHを搬送するダウンリンクサブフレームがサブフレームnであり、選択されたアップリンクサブフレームがサブフレームn+kであり、ここでk≧4である。
【0075】
本発明の特許請求の範囲内で、説明された実施形態に変更が成され得、また他の実施形態が可能である。