本発明の一側面によるコイル部品は、互いに向かい合う一面及び他面、上記本体の一面と他面をそれぞれ連結し、互いに向かい合う両端面、上記本体の両端面をそれぞれ連結し、一方向に互いに向かい合う両側面を有する本体と、上記本体の両端面のそれぞれと上記本体の一面との間の端に形成されるリセスと、上記本体の内部に配置され、上記リセスに露出するコイル部と、上記リセスに配置され、上記コイル部と連結された連結部、及び上記本体の一面に配置されたパッド部を含む外部電極と、を含み、上記パッド部の上記一方向に沿った長さは、上記連結部の上記一方向に沿った長さよりも長い。
互いに向かい合う一面及び他面、本体の一面と他面をそれぞれ連結し、互いに向かい合う両端面、前記本体の両端面をそれぞれ連結し、一方向に互いに向かい合う両側面を有する前記本体と、
前記本体の両端面のそれぞれと前記本体の一面との間の端に形成されるリセスと、
前記本体の内部に配置され、前記リセスに露出するコイル部と、
前記リセスに配置され、前記コイル部と連結された連結部、及び前記本体の一面に配置されたパッド部を含む外部電極と、を含み、
前記パッド部の前記一方向に沿った長さは、前記連結部の前記一方向に沿った長さよりも長い、コイル部品。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で用いられた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであって、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などという用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指すためのものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。また、明細書全体において、「上に」とは、対象部分の上または下に位置することを意味するものであり、必ずしも重力方向を基準に上側に位置することを意味するものではない。
【0011】
また、結合とは、各構成要素間の接触関係において、各構成要素間に物理的に直接接触する場合だけを意味するのではなく、他の構成が各構成要素間に介在して、その他の構成に構成要素がそれぞれ接触する場合までを包括する概念として用いる。
【0012】
図面に示された各構成のサイズ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示したものであるため、本発明は必ずしも図示されたものに限定されない。
【0013】
図面において、L方向は第1方向または長さ方向、W方向は第2方向または幅方向、T方向は第3方向または厚さ方向と定義することができる。
【0014】
以下、添付の図面を参照し、本発明の実施形態によるコイル部品について詳細に説明する。添付図面を参照して説明するにあたり、同一であるか、または対応する構成要素に対しては同一の図面符号を付与し、これに対する重複説明は省略する。
【0015】
電子機器には、様々な種類の電子部品が用いられるが、このような電子部品の間には、ノイズ除去などを目的に、様々な種類のコイル部品が適切に用いられることができる。
【0016】
すなわち、電子機器におけるコイル部品は、パワーインダクタ(PowerInductor)、高周波インダクタ(HF Inductor)、通常のビーズ(General Bead)、高周波用ビーズ(GHz Bead)、コモンモードフィルタ(Common Mode Filter)などとして用いられることができる。
【0017】
図1は本発明の一実施形態によるコイル部品を概略的に示す図であり、
図2は本発明の一実施形態によるコイル部品を下部側から見たことを示す図であり、
図3は
図2における第3絶縁層を省略したことを示す図であり、
図4は
図3における第2絶縁層を省略したことを示す図であり、
図5は
図4における第1絶縁層を省略したことを示す図であり、
図6は
図5における外部電極を省略したことを示す図であり、
図7は
図1のI−I'線に沿った断面を示す図であり、
図8は
図1のII−II'線に沿った断面を示す図であり、
図9はコイル部を分解したことを示す図である。
【0018】
図1〜
図9を参照すると、本発明の一実施形態によるコイル部品1000は、本体100、コイル部200、支持基板300、外部電極400、500、及び絶縁層610、620、630を含み、絶縁膜IFをさらに含むことができる。
【0019】
本体100は、本実施形態によるコイル部品1000の外観をなし、その内部にはコイル部200及び支持基板300が配置される。
【0020】
本体100は、全体的に六面体状に形成されることができる。
【0021】
本体100は、
図5及び
図6に基準に、長さ方向Lに互いに向かい合う第1面101及び第2面102、幅方向Wに互いに向かい合う第3面103及び第4面104、厚さ方向Tに向かい合う第5面105及び第6面106を含む。本体100の第1面〜第4面101、102、103、104はそれぞれ、本体100の第5面105と第6面106を連結する本体100の壁面に相当する。 以下では、本体100の両端面は本体の第1面101及び第2面102を意味し、本体100の両側面は本体の第3面103及び第4面104を意味することができる。
【0022】
本体100は、一例として、後述する外部電極400、500及び絶縁層610、620、630が形成される本実施形態によるコイル部品1000が2.0mmの長さ、1.2mmの幅、及び0.65mmの厚さを有するように形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0023】
本体100は、磁性材料及び樹脂を含むことができる。具体的には、本体100は、磁性材料が樹脂に分散した磁性複合シートを一つ以上積層して形成されることができる。但し、本体100は、磁性材料が樹脂に分散した構造に加えて、他の構造を有することもできる。例えば、本体100は、フェライトのような磁性材料からなることもできる。
【0024】
磁性材料はフェライトまたは金属磁性粉末であることができる。
【0025】
フェライトは、例えば、Mg−Zn系、Mn−Zn系、Mn−Mg系、Cu−Zn系、Mg−Mn−Sr系、Ni−Zn系などのスピネル型フェライト、Ba−Zn系、Ba−Mg系、Ba−Ni系、Ba−Co系、Ba−Ni−Co系などの六方晶型フェライト類、Y系などのガーネット型フェライト、及びLi系フェライトのうち少なくとも一つ以上であることができる。
【0026】
金属磁性粉末は、鉄(Fe)、ケイ素(Si)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、及びニッケル(Ni)からなる群より選択されたいずれか一つ以上を含むことができる。例えば、金属磁性粉末は、純鉄粉末、Fe−Si系合金粉末、Fe−Si−Al系合金粉末、Fe−Ni系合金粉末、Fe−Ni−Mo系合金粉末、Fe−Ni−Mo−Cu系合金粉末、Fe−Co系合金粉末、Fe−Ni−Co系合金粉末、Fe−Cr系合金粉末、Fe−Cr−Si系合金粉末、Fe−Si−Cu−Nb系合金粉末、Fe−Ni−Cr系合金粉末、Fe−Cr−Al系合金粉末のうち少なくとも一つ以上であることができる。
【0027】
金属磁性粉末は、非晶質または結晶質であることができる。例えば、金属磁性粉末は、Fe−Si−B−Cr系非晶質合金粉末であってもよいが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0028】
フェライト及び金属磁性粉末はそれぞれ、平均直径が約0.1μm〜30μmであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0029】
本体100は、樹脂に分散した2種類以上の磁性材料を含むことができる。ここで、磁性材料が異なる種類とは、樹脂に分散した磁性材料が平均直径、組成、結晶性、及び形状のうちいずれか一つで互いに区別されることを意味する。
【0030】
樹脂は、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(polyimide)、液晶結晶性ポリマー(Liquid Crystal Polymer)などを単独または混合して含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0031】
本体100は、後述するコイル部200及び支持基板300を貫通するコア110を含む。コア110は、コイル部200及び支持基板300のそれぞれの中央部を貫通する貫通孔を磁性複合シートを介して充填することによって形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0032】
リセスR1、R2は、本体100の第1面及び第2面101、102のそれぞれと本体100の第6面106との間の端に形成される。すなわち、第1リセスR1は、本体100の第1面101と本体100の第6面106との間の端に形成され、第2リセスR2は、本体100の第2面102と本体100の第6面106との間の端に形成される。一方、リセスR1、R2は、後述する引出部231、232がリセスR1、R2の内面に露出する深さ(厚さ方向Tに沿ったリセスR1、R2の長さ)で形成されるが、本体100の第5面105まで延長されない。すなわち、リセスR1、R2は、厚さ方向Tに本体100を貫通しない。
【0033】
リセスR1、R2はそれぞれ、本体100の幅方向Wに沿って本体100の第3面及び第4面103、104まで延長される。すなわち、リセスR1、R2は、本体100の幅方向W全体に沿って形成されたスリット状であることができる。リセスR1、R2は、各コイル部品が個別化される前の状態であるコイルバーのレベルにおいて、各コイル部品を個別化する境界線のうち各コイル部品の幅方向と一致する境界線に沿ってコイルバーの一面にプレダイシング(pre−dicing)を行うことにより形成することができる。かかるプレダイシング(pre−dicing)時における深さは、引出部231、232が露出するように調整される。
【0034】
一方、リセスR1、R2の内面も本体100の表面を構成する。本明細書では、説明の便宜のために、リセスR1、R2の内面を本体100の表面と区別する。また、
図5〜
図7には、リセスR1、R2が、本体100の第1面及び第2面101,102と平行な内壁と、本体100の第5面及び第6面105、106と平行な底面とを有するように示されているが、これは説明の便宜のためのものであって、本実施形態の範囲がこれに制限されるものではない。一例として、第1リセスR1は、本実施形態によるコイル部品1000の長さ方向−厚さ方向の断面(L−T断面)を基準に、内面が本体100の第1面101と第6面106を連結する曲線状を有するように形成することができる。但し、本明細書では、説明の便宜のために、リセスR1、R2が内壁及び底面を有するものとして説明する。
【0035】
支持基板300は本体100に埋設される。支持基板300は、後述するコイル部200を支持する構成である。
【0036】
支持基板300は、エポキシ樹脂のような熱硬化性絶縁樹脂、ポリイミドのような熱可塑性絶縁樹脂、または感光性絶縁樹脂を含む絶縁材料で形成されるか、またはかかる絶縁樹脂にガラス繊維や無機フィラーなどの補強材が含浸された絶縁材料で形成されることができる。一例として、支持基板300は、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、FR−4、BT(Bismaleimide Triazine)樹脂、PID(Photo Imageable Dielectric)などの絶縁材料で形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0037】
無機フィラーとしては、シリカ(SiO
2)、アルミナ(Al
2O
3)、炭化ケイ素(SiC)、硫酸バリウム(BaSO
4)、タルク、泥、マイカ粉、水酸化アルミニウム(Al(OH)
3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)
2)、炭酸カルシウム(CaCO
3)、炭酸マグネシウム(MgCO
3)、酸化マグネシウム(MgO)、窒化ホウ素(BN)、ホウ酸アルミニウム(AlBO
3)、チタン酸バリウム(BaTiO
3)、及びジルコン酸カルシウム(CaZrO
3)からなる群より選択された少なくとも一つ以上が用いられることができる。
【0038】
支持基板300が補強材を含む絶縁材料で形成される場合、支持基板300は、より優れた剛性を提供することができる。支持基板300がガラス繊維を含まない絶縁材料で形成される場合には、本実施形態によるコイル部品1000の厚さを薄型化するのに有利である。また、同一のサイズの本体100を基準に、コイル部200及び/または磁性材料が占める体積を増加させることができるため、部品の特性を向上させることができる。支持基板300が感光性絶縁樹脂を含む絶縁材料で形成される場合には、コイル部200を形成するための工程数が減少して生産コストの削減に有利であり、微細なビアを形成することができる。
【0039】
コイル部200は、本体100の内部に配置されて、コイル部品の特性を発現する。例えば、本実施形態のコイル部品1000がパワーインダクタとして活用される場合、コイル部200は、電場を磁場として保存して出力電圧を維持することにより、電子機器の電源を安定させる役割を果たすことができる。
【0040】
コイル部200は、コイルパターン211、212、引出部231、232、補助引出部241、242、及びビア221、222、223を含む。具体的には、
図1、
図7、及び
図8の方向を基準に、本体100の第6面106と向かい合う支持基板300の下面に第1コイルパターン211、第1引出部231、及び第2引出部232が配置され、支持基板300の下面と向かい合う支持基板300の上面に第2コイルパターン212、第1補助引出部241、及び第2補助引出部242が配置される。支持基板300の下面における第1コイルパターン211は、第1引出部231と接触して連結され、第1コイルパターン211及び第1引出部231はそれぞれ、第2引出部232と離隔される。支持基板300の上面における第2コイルパターン212は、第2補助引出部242と接触して連結され、第2コイルパターン212及び第2補助引出部242は、第1補助引出部241と離隔される。第1ビア221は、支持基板300を貫通して第1コイルパターン211及び第2コイルパターン212にそれぞれ接触連結され、第2ビア222は、支持基板300を貫通して第1引出部231及び第1補助引出部241にそれぞれ接触連結され、第3ビア223は、支持基板300を貫通して第2引出部232及び第2補助引出部242にそれぞれ接触連結される。これにより、コイル部200は、全体的に一つのコイルとして機能することができる。
【0041】
第1コイルパターン211及び第2コイルパターン212はそれぞれ、コア110を軸に、少なくとも一つのターン(turn)を形成した平面スパイラル状であることができる。一例として、第1コイルパターン211は、支持基板300の下面において、コア110を軸に、少なくとも一つのターン(turn)を形成することができる。
【0042】
第1引出部231及び第2引出部232はリセスR1、R2に露出する。すなわち、第1引出部231は第1リセスR1の内面に露出し、第2引出部232は第2リセスR2の内面に露出する。リセスR1、R2には、後述する外部電極400、500が配置されるため、コイル部200と外部電極400、500が互いに接触連結される。一方、以下では、説明の便宜のために、
図5〜
図7、及び
図9に示すように、リセスR1、R2が引出部231、232のそれぞれの少なくとも一部の内側に延長形成されて、引出部231、232がリセスR1、R2の内壁及び底面にそれぞれ露出することを前提に説明するが、これは例示的なものに過ぎないため、本実施形態の範囲がこれに制限されるものではない。すなわち、リセスR1、R2の深さは引出部231、232がリセスR1、R2の底面にだけ露出するように調整されることもできる。
【0043】
リセスR1、R2の内面に露出する引出部231、232の一面は、引出部231、232の他の表面よりも表面粗さが高い可能性がある。一例として、引出部231、232を電解めっきを介して形成した後、引出部231、232及び本体100にリセスR1、R2を形成する場合には、引出部231、232の一部がリセス形成工程によって除去される。これにより、リセスR1、R2の内壁及び底面に露出する引出部231、232の一面は、ダイシングチップの研磨により、引出部231、232の残りの表面に比べて表面粗さが高く形成される。後述のように、外部電極400、500は薄膜で形成されて本体100との結合力が弱いことがあるが、外部電極400、500が相対的に表面粗さの高い引出部231、232の一面と接触連結されるため、外部電極400、500と引出部231、232との間の結合力を向上させることができる。
【0044】
引出部231、232及び補助引出部241、242はそれぞれ、本体100の第1面及び第2面101、102に露出する。すなわち、第1引出部231は本体100の第1面101に露出し、第2引出部232は本体100の第2面102に露出する。また、第1補助引出部241は本体100の第1面101に露出し、第2補助引出部242は本体100の第2面102に露出する。これにより、
図6に示すように、第1引出部231は、第1リセスR1の内壁、第1リセスR1の底面、及び本体100の第1面101に連続的に露出し、第2引出部232は、第2リセスR2の内壁、第2リセスR2の底面、及び本体100の第2面102に連続的に露出する。
【0045】
コイルパターン211、212、ビア221、222、223、引出部231、232、及び補助引出部241、242のうち少なくとも一つは、少なくとも一つ以上の導電層を含むことができる。
【0046】
一例として、第2コイルパターン212、補助引出部241、242、及びビア221、222、223を支持基板300の上面側にめっきを介して形成する場合、第2コイルパターン212、補助引出部241、242、及びビア221、222、223はそれぞれ、シード層及び電解めっき層を含むことができる。ここで、電解めっき層は、単層構造であってもよく、多層構造であってもよい。多層構造の電解めっき層は、いずれか一つの電解めっき層の表面に沿って他の一つの電解めっき層が形成されたコンフォーマル(conformal)な膜構造で形成されてもよく、いずれか一つの電解めっき層の一面にだけ他の一つの電解めっき層が積層された形状で形成されてもよい。シード層は、無電解めっき法やスパッタリングなどの気相蒸着法などを介して形成することができる。第2コイルパターン212のシード層、補助引出部241、242のシード層、及びビア221、222、223のシード層は一体に形成されて、相互間に境界が形成されなくてもよいが、これに制限されるものではない。同様に、第2コイルパターン212の電解めっき層、補助引出部241、242の電解めっき層、及びビア221、222、223の電解めっき層は一体に形成されて、相互間に境界が形成されなくてもよいが、これに制限されるものではない。
【0047】
他の例として、支持基板300の下面側に配置された第1コイルパターン211及び引出部231、232と、支持基板300の上面側に配置された第2コイルパターン212及び補助引出部241、242とを互いに別に形成した後、支持基板300に一括して積層してコイル部200を形成する場合、ビア221、222、223は、高融点金属層、及び高融点金属層の融点よりも低い融点を有する低融点金属層を含むことができる。ここで、低融点金属層は、鉛(Pb)、及び/またはスズ(Sn)を含むはんだで形成されることができる。低融点金属層は、一括積層時の圧力及び温度により、少なくとも一部が溶融し、一例として、低融点金属層と第2コイルパターン212との間の境界には金属間化合物層(Inter Metallic Compound Layer、IMC Layer)が形成されることができる。
【0048】
コイルパターン211、212、引出部231、232、及び補助引出部241、242は、一例として、
図7及び
図8に示すように、支持基板300の下面及び上面にそれぞれ突出形成されることができる。他の例として、第1コイルパターン211及び引出部231、232は支持基板300の下面に突出形成され、第2コイルパターン212及び補助引出部241、242は支持基板300の上面に埋め込まれて上面が支持基板300の上面に露出することができる。この場合、第2コイルパターン212の上面及び/または補助引出部241、242の上面には凹部が形成されて、支持基板300の上面と第2コイルパターン212の上面及び/または補助引出部241、242の上面とが同一の平面上に位置しなくてもよい。
【0049】
コイルパターン211、212、引出部231、232、補助引出部241、242、及びビア221、222、223はそれぞれ、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、またはこれらの合金などの導電性物質で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0050】
一方、
図9を参照すると、第1補助引出部241は、コイル部200の残りの構成の電気的連結とは関係ないため、第1補助引出部241及び第2ビア222は、本実施形態において省略してもよい。但し、本体100の第5面105及び第6面106を区別する工程を省略するために、第1補助引出部241を形成してもよい。
【0051】
外部電極400、500はリセスR1、R2に配置されてコイル部200と連結された連結部410、510と、本体100の第6面106に配置されたパッド部420、520と、を含む。具体的には、第1外部電極400は、第1リセスR1の底面及び内壁に配置されてコイル部200の第1引出部231と接触連結される第1連結部410と、本体100の第6面106に配置された第1パッド部420と、を含む。第2外部電極500は、第2リセスR2の底面及び内壁に配置されてコイル部200の第2引出部232と接触連結される第2連結部510と、本体100の第6面106に配置された第2パッド部520と、を含む。第1パッド部420及び第2パッド部520は、本体100の第6面に互いに離隔されるように配置される。
【0052】
外部電極400、500はそれぞれ、リセスR1、R2の底面及び内壁、ならびに本体100の第6面106に沿って形成される。すなわち、外部電極400、500は、リセスR1、R2の内面及び本体100の第6面106にコンフォーマル(conformal)な膜の形で形成される。外部電極400、500の連結部410、510及びパッド部420、520は、同一の工程でともに形成されて、リセスR1、R2の内壁及び本体100の第6面106において一体に形成されることができる。すなわち、連結部410、510とパッド部420、520との間には境界が形成されなくてもよい。
【0053】
外部電極400、500は、スパッタリングなどの気相蒸着法及び/またはめっき法を介して形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0054】
外部電極400、500は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、またはこれらの合金などの導電性物質で形成されることができるが、これに限定されるものではない。外部電極400、500は単層または複数層の構造で形成されることができる。一例として、外部電極400、500は、銅(Cu)を含むパッド部420、520に順にめっきを介して形成され、ニッケル(Ni)及びスズ(Sn)を含む第1及び第2層をそれぞれ含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0055】
連結部410、510は、幅方向Wに沿った長さd1が幅方向Wに沿ったパッド部420、520による長さd2よりも短く形成される。すなわち、幅方向Wに沿ったパッド部420、520の長さd2が幅方向Wに沿った連結部410、510の長さd1よりも長く形成される。本体100の第6面106は、本実施形態によるコイル部品1000を実装基板などに実装するにあたり、実装面として用いられる。外部電極400、500のパッド部420、520は、実装基板の接続パッドやはんだなどの結合部材を介して連結されることができる。この場合、幅方向Wに沿ったパッド部420、520の長さd2が幅方向Wに沿った連結部410、510の長さd1よりも長く形成されるため、はんだなどの結合部材と接触するパッド部420、520の面積を増加させることができ、パッド部420、520と実装基板との間の結合力を向上させることができる。また、幅方向Wに沿った連結部410、510の長さd1が幅方向Wに沿ったパッド部420、520の長さd2よりも短く形成されるため、実装基板に実装された他の部品との短絡(short−circuit)を防止することができる。すなわち、外部電極400、500の構成のうち、実装時に他の部品と最も隣接するように配置される連結部410、510のサイズ(幅方向Wに沿った長さd1)を小さく形成することにより、他の部品との短絡(short−circuit)の可能性を減少させることができる。
【0056】
絶縁膜IFは、コイル部200と本体100との間、及び支持基板300と本体100との間に配置される。絶縁膜IFは、引出部231、232、コイルパターン211、212、支持基板300、及び補助引出部241、242の表面に沿って形成されることができるが、これに制限されるものではない。絶縁膜IFは、コイル部200と本体100を絶縁させるためのものであり、パリレンなどの公知の絶縁材料を含むことができるが、これに制限されるものではない。他の例として、絶縁膜IFは、パリレンではなくエポキシ樹脂などの絶縁材料を含むこともできる。絶縁膜IFは気相蒸着法を介して形成されることができるが、これに制限されるものではない。さらに他の例として、絶縁膜IFは、コイル部200が形成された支持基板300の両面に絶縁膜IFを形成するための絶縁フィルムを積層及び硬化することによって形成されることもでき、コイル部200が形成された支持基板300の両面に絶縁膜IFを形成するための絶縁ペーストを塗布及び硬化することによって形成されることもできる。一方、上述した理由により、絶縁膜IFは、本実施形態において省略可能な構成である。すなわち、本体100が設計された作動電流及び電圧下において十分な絶縁抵抗を有する場合であれば、絶縁膜IFは本実施形態において省略可能である。
【0057】
第1絶縁層610はリセスR1、R2に配置される。第1絶縁層610には、連結部410、510を露出させる開口部Oが形成される。具体的には、
図4を参照すると、第1絶縁層610は、リセスR1、R2を充填する形で形成され、開口部Oに露出する連結部410、510により、リセスR1、R2の内面に互いに離隔されるように配置される。リセスR1、R2に配置された第1絶縁層610は、リセスR1、R2の内壁と接する一面から第1絶縁層610の一面と向かい合う他面までの距離がリセスR1、R2の幅(本体100の第1面及び第2面101、102からリセスR1、R2の内壁までの長さ方向Lに沿った距離)に相当することができる。結果として、第1絶縁層610の他面は、本体100の第1面及び第2面101、102と実質的に同一の平面上に配置されることができる。第1絶縁層610は、全体的にリセスR1、R2を充填する形で形成されるため、第1絶縁層610が形成されていない場合と比較して、本実施形態によるコイル部品1000の外観不良を減らすことができる。
【0058】
第1絶縁層610は、本体100の第6面106に延長配置され、パッド部420、520を露出させることができる。すなわち、第1絶縁層610は、リセスR1、R2から本体100の第6面106に延長されるように配置され、開口部Oは、パッド部420、520を露出させるように、本体100の第6面106に延長されることができる。第1絶縁層610は、本体100の第6面106とリセスR1、R2の内面に一体に形成されることができる。第1絶縁層610は、開口部Oが形成されるように、本体100の第6面106とリセスR1、R2の内面にスクリーン印刷法やインクジェット印刷法などを介して形成されることができる。一方、本実施形態の場合、外部電極400、500が形成される前に、第1絶縁層610が本体100の第6面106及びリセスR1、R2の内面に配置されることができる。これにより、第1絶縁層610は、外部電極400、500を本体100の第6面106とリセスR1、R2の内面に選択的に形成するにあたり、マスクとして機能することができる。一例として、外部電極400、500をめっき法を介して形成するにあたり、第1絶縁層610は、めっきレジストとして機能することができる。
【0059】
第1絶縁層610は、本体100の第6面106において、パッド部420、520の幅方向Wにおける両端部のそれぞれの外側に配置されることができる。すなわち、パッド部420、520は、本体100の第6面106において、本体100の第6面106が本体100の第3面及び第4面103、104のそれぞれと形成する端から離隔されるように配置されることができる。第1絶縁層610がパッド部420、520の幅方向Wにおける両端部のそれぞれの外側に配置されることにより、本実施形態によるコイル部品1000の実装時の幅方向Wに隣接して実装された他の部品との短絡(short−circuit)を防止することができる。また、はんだなどの結合部材が占めるサイズにより、本実施形態によるコイル部品1000が実装基板上に占める有効実装面積の増加を防止することができる。第1絶縁層610は、各コイル部品が個別化される前の状態であるコイルバーのレベルにおいて、各コイル部品に一括的に形成されることができる。すなわち、第1絶縁層610の形成工程は、上述したプレダイシング工程と個別化工程の間で行われることができる。
【0060】
第2絶縁層620は第1絶縁層610に配置されることができる。具体的には、第2絶縁層620は、本体100の第1面〜第5面101、102、103、104、105に配置されて、リセスR1、R2の内面に配置された第1絶縁層610をカバーする。第2絶縁層620は、本体100の第6面106に配置された第1絶縁層610には延長されない。一方、開口部Oは、第2絶縁層620にも延長形成されて連結部410、510を外部に露出させることができる。外部電極400、500を本体100に選択的に形成するにあたり、第2絶縁層620は、第1絶縁層610とともにマスクとして機能することができる。これにより、第2絶縁層620は、第1絶縁層610の形成工程と外部電極400、500の形成工程との間の工程で形成されることができる。第2絶縁層620は、本体100の第1面〜第5面101、102、103、104、105のそれぞれと接触し、リセスR1、R2の内壁上において第1絶縁層610の他面と接触する。第2絶縁層620の形成工程は、コイルバーを個別化する工程を完了した後に行われることができる。
【0061】
第3絶縁層630は、第2絶縁層620及び連結部410、510をカバーするように、本体100の第1面及び第2面101、102上にそれぞれ配置される。本実施形態の場合、連結部410、510及びパッド部420、520を形成する領域を除いた本体100の表面及びリセスR1、R2の内面に第1絶縁層610を形成し、連結部410、510及びパッド部420、520を形成する領域に臨時部材を付着する。次に、本体100の第1面〜第5面101、102、103、104、105上に第2絶縁層620を形成し、臨時部材を除去して引出部231、232を外部に露出させた後、臨時部材が除去された領域に連結部410、510及びパッド部420、520を形成することができる。これにより、連結部410、510は、第2絶縁層620によってカバーされず外部に露出する。第3絶縁層630は、本体100の第1面及び第2面101、102上にそれぞれ配置されて、第2絶縁層620によってカバーされていない連結部410、510をカバーする。
【0062】
絶縁層610、620、630はそれぞれ、ポリスチレン系、酢酸ビニル系、ポリエステル系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリアミド系、ゴム系、アクリル系などの熱可塑性樹脂、フェノール系、エポキシ系、ウレタン系、メラミン系、アルキド系などの熱硬化性樹脂、感光性樹脂、パリレン、SiO
xまたはSiN
xを含むことができる。絶縁層610、620、630はそれぞれ、無機フィラーのような絶縁フィラーをさらに含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0063】
これにより、本実施形態によるコイル部品1000は、部品のサイズを小さくしながらも、下部電極構造を容易に実現することができる。すなわち、従来とは異なり、外部電極400、500が本体100の第1面〜第4面101、102、103、104に突出するように形成されるものではないため、コイル部品1000の全長さ及び幅を増加させない。また、外部電極400、500をめっき法などを介して相対的に薄く形成することができるため、コイル部品1000の全厚さを薄く形成することができる。
【0064】
図10は本発明の他の実施形態によるコイル部品を概略的に示す図であって、絶縁層を省略したことを示す図である。
【0065】
図1〜
図9、及び
図10を参照すると、本実施形態によるコイル部品2000は、本発明の一実施形態によるコイル部品1000と比較すると、コイル部200が異なる。したがって、本実施形態を説明するにあたり、本発明の一実施形態の場合と異なるコイル部200についてのみ説明する。本実施形態の残りの構成は、本発明の第1実施形態または第2実施形態についての説明がそのまま適用されることができる。
【0066】
本実施形態に適用されるコイル部200はそれぞれ、引出部231、232及び補助引出部241、242からそれぞれ延長されて、本体100の第1面及び第2面101、102に露出する結合強化部251、252、253、254をさらに含む。具体的には、コイル部200は、第1引出部231から延長されて本体100の第1面101に露出する第1結合強化部251、第2引出部232から延長されて本体100の第2面102に露出する第2結合強化部252、第1補助引出部241から延長されて本体100の第1面101に露出する第3結合強化部253、及び第2補助引出部242から延長されて本体100の第2面102に露出する第4結合強化部254をさらに含むことができる。
【0067】
本発明の一実施形態とは異なり、本実施形態に適用される引出部231、232及び補助引出部241、242は、本体100の第1面及び第2面101、102に露出せず、引出部231、232及び補助引出部241、242から本体100の両端面101、102に延長された結合強化部251、252、253、254が本体100の両端面101、102に露出する。
【0068】
結合強化部251、252、253、254は、幅(幅方向Wに沿った長さ)が引出部231、232及び補助引出部241、242の幅(幅方向Wに沿った長さ)よりも小さいか、または厚さ(厚さ方向Tに沿った長さ)が引出部231、232及び補助引出部241、242の厚さ(厚さ方向Tに沿った長さ)よりも薄くてもよい。すなわち、結合強化部251、252、253、254は、コイル部200の端部側の体積を減少させることで、本体100の第1面及び第2面101、102に露出するコイル部200の面積を最小限に抑えることができる。
【0069】
これにより、本実施形態によるコイル部品2000は、コイル部200の端部側におけるコイル部200と本体100との間の結合力を向上させることができる。すなわち、引出部231、232及び補助引出部241、242よりも体積が小さい結合強化部251、252、253、254がコイル部200の端部側に配置されるため、コイル部200の外側部分におけるコイル部200と本体100との間の接触面積が増加する。これにより、コイル部200と本体100との間の結合力が向上することができる。
【0070】
また、本実施形態によるコイル部品2000は、磁性材料の有効体積を向上させることにより、部品特性が低下することを防止することができる。
【0071】
尚、本実施形態によるコイル部品2000は、本体100の両端面101、102に露出するコイル部200の面積を減少させることにより、他の部品との短絡(short−circuit)を防止するのに有利であることができる。
【0072】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更、または削除などにより本発明を多様に修正及び変更させることができるものであり、これも本発明の権利範囲内に含まれると言える。