【課題】炭素繊維束を織り又は編み等により製造した基布を製造し、より簡単な方法であって炭素繊維束の損傷をできる限り抑え、金属をその基布に付着させることが可能な方法により製造した導電体を使用した炭素繊維複合材の提供。
【解決手段】炭素繊維束を織物又は編み物により製織した基布の表面に、導電性能を有する金属を付着し、その基布の炭素繊維束の移動を規制する金属の被覆層を形成した複数の導電体8と、導電体8と導電体8の間に抵抗体を備えた中間層60と、を形成し、導電体8内を流れる電気の抵抗値と、中間層60を跨いで導電体8間を流れる電気の抵抗値を異なるようにした炭素繊維複合材100。
炭素繊維束を織物又は編み物により製織した基布の表面に、導電性能を有する金属を付着し、その基布の前記炭素繊維束の移動を規制する前記金属の被覆層を形成した複数の導電体と、
前記導電体と他の前記導電体の間に抵抗体を備えた中間層と、を形成し、
前記導電体内を流れる電気の抵抗値と、前記中間層を跨いで前記導電体間を流れる電気の抵抗値とを異ならせたことを特徴とする炭素繊維複合材。
炭素繊維束を織物又は編み物により製織した基布の表面に、導電性能を有する金属を付着し、その基布の前記炭素繊維束の移動を規制する前記金属の被覆層を形成した複数の導電体と、
前記導電体と他の前記導電体の間に絶縁体を備えた中間層と、を形成し、
前記導電体内を流れる電気は、前記中間層によって分離された前記導電体毎に極性又は電圧値を異ならせた電流を流すことが可能なことを特徴とする炭素繊維複合材。
【背景技術】
【0002】
従来から、炭素繊維は、樹脂等により複合材料の機材として使用され、航空、宇宙、建築又は自動車等の産業に多く使用されてきている。特に、炭素繊維をシート状に成形し、CFRPとして使用される用途が多くなってきている。
また、引っ張り強度等が他の素材に比べて良い炭素繊維に、電気的特性を向上させるために様々な発明が提案されてきている。
【0003】
例えば、特許文献1には、金属被覆炭素繊維のマルチフィラメントの少なくとも外表面に、ゴムまたは樹脂を被着せしめてなることを特徴とする金属被覆炭素繊維束の発明が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、炭素繊維の連続繊維束にアルミニュウムまたはアルミニュウム合金が含浸され、かつ連続繊維束を構成している各単繊維には、炭素、炭化ケイ素、チタン、炭化チタン、ホウ素及びホウ化チタンから選ばれた1種または2種の物質が被覆されたことを特徴とする炭素繊維強化アルミニュウム複合材料用ワイヤープリフォーム材の発明が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、炭素繊維2を含有させた炭素繊維強化プラスチック成形品4の表面に低温プラズマを照射し、表面部分のマトリックス樹脂1を除去することによって炭素繊維を露出させた後、めっき3を施す発明が開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態の実施例1の基布に金属を付着させた導電体を正面から視た概要図である。
【
図2】実施形態の実施例1の基布の片面に金属を付着させた導電体の断面を示す概要図である。
【
図3】実施形態の実施例1の基布の両面に金属を付着させた導電体の断面を示す概要図である。
【
図4】実施形態の実施例2の基布に金属を付着させた導電体を正面から視た概要図である。
【
図5】実施形態の実施例2の基布の片面に金属を付着させた導電体を更に表面を被覆材により被覆した被覆導電体の断面を示す概要図である。
【
図6】実施形態の実施例2の基布の両面に金属を付着させた導電体を更に表面を被覆材により被覆した被覆導電体の断面を示す概要図である。
【
図7】実施形態の実施例2の基布の表面に金属を付着させた導電体の一部を現す400倍のSEM像である。
【
図8】実施形態の実施例2の基布の表面に金属を付着させた導電体のスルーホールを移した正面から視た写真である。
【
図9】実施形態の実施例1及び実施例2における金属の付着の状態を表す説明図である。
【
図10】実施形態の実施例3の基布の片面に金属を付着させた導電体を使用した炭素繊維複合材料の斜視図を示す概要図である。
【
図11】実施形態の実施例3の基布の片面に金属を付着させた導電体を使用した炭素繊維複合材料の断面を示す概要図である。
【
図12】実施形態の実施例3の基布の片面に金属を付着させた導電体を使用した炭素繊維複合材料の断面を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明にかかる炭素繊維複合材に関するものである。図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
【0014】
(実施例1)
実施例1について
図1から
図3を参照して、本発明の導電体8について説明する。
図1は、実施形態の実施例1の基布5に金属3を付着させた導電体8を正面から視た概要図である。
図2は、実施形態の実施例1の基布5の片面に金属3を付着させた導電体8の断面を示す概要図である。
図3は、実施形態の実施例1の基布5の両面に金属3を付着させた導電体8の断面を示す概要図である。
【0015】
図1に示すように、導電体8は、隙間無く金属3を基布5の表面に付着させた状態である。金属3は、本実施例では、亜鉛アルミニュウム合金を使用したが、その他に、亜鉛、鉄、アルミニュウム、炭素鋼、ステンレス、純銅、黄銅、アルミニュウム青銅、ニッケル、ニッケルアルミニュウム、ニッケルクロム、ハステロイ、インコンネル、モネル及びステライト等がある。
【0016】
基布5は、1インチあたり12.5本程度の縦緯の密度で炭素繊維束10を織機により1/2の綾織りにより製織したが、2/2の綾織りや平織り等であっても良い。
また、縦緯の密度は炭素繊維束10の本数により変化させても良く、縦緯の密度は、1インチあたり、3本から25本程度までで変化可能である。この状態は、織り方又編み方等の製織方法により適宜変化可能である。
【0017】
本実施例では、7μmの単繊維20が3000本程度の本数の縦緯の炭素繊維束10を使用し、厚さが0.25mm程度の基布5を使用した。また、炭素繊維束10は、織機にて織り安くするためやCFRPに使用しやすいように毛羽立ち等を抑えるため、後述するようにサイジング剤が塗布されている。
経糸及び緯糸の炭素繊維束10の本数は、7μmの単繊維20が1000本から12000本と製織条件によって変化可能である。
【0018】
図2及び
図3に示すように、導電体8は、基布5の経糸11と緯糸21の表面の一面に金属3が付着されている。経糸11や緯糸21の隙間31にも金属3が付着している。導電体8は、炭素繊維束10の表面に接触する接触層30の上方に、雪山のように金属3が積層する金属層40を設けている。
【0019】
金属層40は、100から210μmの厚みに金属3を積層した層である。経糸11や緯糸21の上から金属3を付着することにより経糸11及び緯糸21の移動を規制し強固に基布5を固定することが可能である。また、この経糸11や緯糸21のずれ等の移動の規制により電気伝導度が向上する。
【0020】
接触層30は、単繊維20が厚み方向の2本から3本程度の複数本を金属3に埋没し、20μmから40μmの厚みの層である。そのため、金属3内に埋設されているために、金属3が炭素繊維束10の表面に強固に付着することが可能である。片面において金属3が付着している層の厚みは、接触層30及び金属層40を含み25μmから300μmの金属3の層が最適である。従って、基布5の厚みの約0.1倍から1.2倍の範囲での金属3の層の厚みがより良い。
【0021】
従来は、炭素繊維の布だけでは安定した電流を流すことは困難であったが、経糸11又は緯糸21が交差する部分を金属3が基布の経糸及び緯糸の移動を規制するように固着することにより、基布5の経糸11及び緯糸21の緩みが無くなり、基布5が固定され電気伝導度は更に向上すると同時に安定した電流値を確保することができる。また、炭素繊維の酸化を防ぐことが難しかったが、アルミニュウム等の金属を被覆することにより防蝕効果を向上することが可能であり、建築材等への応用も可能である。
【0022】
(実施例2)
実施例2について
図4から
図8を参照して、本発明の導電体8について説明する。
実施例1の導電体8と同じ構成を示す箇所には同じ符号を付し、同じ構成の箇所は説明を省略する。
図4は、実施形態の実施例2の基布5に金属3を付着させた導電体8を正面から視た概要図である。
図5は、実施形態の実施例2の基布5の片面に金属3を付着させた導電体8を更に表面を被覆材50により被覆した被覆導電体1の断面を示す概要図である。
【0023】
図6は、実施形態の実施例2の基布5の両面に金属3を付着させた導電体8を更に表面を被覆材50により被覆した被覆導電体1の断面を示す概要図である。
図7は、実施形態の実施例2の基布5の表面に金属3を付着させた導電体8の一部を現す400倍のSEM像である。
図8は、実施形態の実施例2の基布5の表面に金属3を付着させた導電体8のスルーホール6を示した正面から視た写真である。
【0024】
図4に示す導電体8は、実施例1と異なりスルーホール6を設けている。スルーホール6は、0.5mmから1.5mm程度の通し孔である。
図8は、2/2の綾織りの基布5に金属3を付着させ、光を透過させてスルーホール6を確認した写真である。
【0025】
図5及び
図6に示す被覆導電体1は、スルーホール6に樹脂やゴム等の被覆材50を充填し、金属3と炭素繊維束10との剥離を抑えている。また、被覆導電体1は、樹導電体8の全面に樹脂やゴムを使用した被覆材50により被覆している。また、樹脂やゴムだけでなく金属3を使用して被覆材50として活用しても良い。
【0026】
スルーホール6を設け所々を、裏面と表面とを橋渡しすることにより、被覆材50の強度を補強することが可能である。また、導電体8は、スルーホール6を設けることによりアルミニュウムの板と比較し、密度が片面では40%、両面では30%となり、60%から70%の減量が可能である。
【0027】
被覆材50として使用される樹脂は、CFRPを製造する過程では、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェノール、シアネートエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネイト、ポリフェニレンスルフィド及びポリエーテルエーテルケトンが考えられる。
【0028】
被覆材50として使用される導電体8の絶縁材料としてのゴムは、天然ゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロブレンゴム、シリコーンゴム、エチレン酢酸ビニルゴム及びフッ素ゴム等がある。
尚、被覆材50は、特に樹脂やゴムに限定する必要は無く、電気的な絶縁や耐熱が可能な被覆材料であれば良い。
【0029】
図7に示すように導電体8は、炭素繊維束10の表面に接触する接触層30の上方に、雪山のように金属3が積層する金属層40を設けている。金属層40は、100から200μmの厚みに金属3を積層した層である。接触層30は、単繊維20が厚み方向の2本から3本程度の複数本を金属3に埋没し、20μから60μmの厚みの層である。
【0030】
そのため、金属3内に埋設されているために、金属3が炭素繊維束10の表面に強固に付着することが可能である。金属が浸透する複数本は、厚み方向に20μから60μm程度の奥に浸透すると良く。単繊維20が3本から10本程度厚み方向に埋設されるのが良い。
【0031】
また、
図7に示すように金属層40の表面は、鋭角な凹凸がランダムに形成されているため、金属層40と被覆材50の固着を強固としている。
アクリル系のゴムである被覆材50を使用し、導電体8を被覆し、片面の金属3の被覆を行った被覆導電体1は、幅5mm、長さ1mの表面の電気抵抗値は、32Ωであり、両面の金属3の被覆を行った被覆導電体1は、幅5mm、長さ1mの表面の電気抵抗値は、30Ωであった。
【0032】
(導電体の製造方法)
図9(A)は、アーク溶射法により、炭素繊維束10に微小な溶融した金属3を溶射している様子を現す図である。
図9(B)は、アーク溶射法により、基布5に微小な溶融した金属3を溶射した導電体8の様子を現す図である。
【0033】
図9は、アーク溶射法により複数回に亘って、微小な溶融した金属3を溶射することにより製造している。その際、基布5は特に、下準備することなく炭素繊維束10を形成するサイジング剤7が設けられている基布5に対して、サイジング剤7が溶融する温度により距離等を調整して、サイジング剤7の融点によって左右されるが溶射を行っている。エポキシ系のサイジング剤7であれば基布5の表面に金属3が衝突する温度が80℃から100℃以下あたりの100℃附近が最も良い。
【0034】
尚、アーク溶射を使用したが、距離等を調整し温度条件が一致すれば、溶線式フレーム溶射、粉末式フレーム溶射、溶棒式フレーム溶射、高速フレーム溶射、爆発溶射、プラズマ溶射、線爆溶射及びコールドスプレー等の溶射の方法が考えられる。
【0035】
サイジング剤7の溶融と金属3の冷えて固まる具合により、
図5、
図6及び
図7に示すように、接触層30の単繊維20のサイジング剤7の表面を溶融しながら、金属3が上塗りされて金属3が積層され、金属層40を形成し、基布の5全体に金属3を付着させていく。
【0036】
図9(B)に示すように経糸11及び緯糸21が交差する箇所(A)においても、溶融した金属3を積層するので、基布5の全体が面状に繋がった金属3の導電する導電体8となる。従って、金属3を付着していない基布5よりも当然に電気伝導度や熱伝導度が向上する。
【0037】
サイジング剤は、エポキシ・ビニルエステル樹脂、エポキシ・ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂等があり、エポキシ樹脂を変性した樹脂であっても良い。
尚、本実施形態の炭素繊維は、ピッチ系、PAN系、レーヨン又は炭素を含有した炭素繊維であれば良い。
【0038】
(実施例3)
実施例3について
図10及び
図12を参照して、本発明の炭素繊維複合材料100について説明する。
実施例1又は実施例2の被覆導電体1又は導電体8と同じ構成を示す箇所には同じ符号を付し、同じ構成の箇所は説明を省略する。
【0039】
図10は、実施形態の実施例3の基布5の片面に金属3を付着させた導電体8を更に表面を被覆材50により被覆した炭素繊維複合材料100の斜視図を示す概要図である。
図11及び
図12は、実施形態の実施例3の基布5の片面に金属3を付着させた導電体8を更に表面を被覆材50により被覆した炭素繊維複合材料100の断面を示す概要図である。
【0040】
図10及び
図11を参照し、所謂炭素繊維複合材料(CFRP)100について説明する。被覆材50は、表面だけでなく導電体8と中間層60を接着する2液型のエポキシ樹脂を使用した。導電体8は、上述した片面に金属3を付着した導電体8を使用した。
【0041】
炭素繊維複合材料100は、導電体8の両端に端子23を備えて、電気を通すことが可能なように配線24、25、26、27が設けられている。
中間層60は、本実施例では、厚さ0.25mmの織物状のガラス繊維の1枚の布を被覆材50により接着している。
【0042】
このような構成の炭素繊維複合材料100は、配線27から配線24に至る電気の流れ(X)よって発生する抵抗が、3Ωから5Ω程度であった。また、配線26から配線24に至る電気の流れ(Y)よって発生する抵抗が、7Ωから15Ω程度であった。これは、導電体8の間にガラス繊維等の絶縁体もしくは抵抗体を挟むことによって、1枚の炭素繊維複合材料100により、異なる抵抗値の炭素繊維複合材料100を形成することが可能である。
【0043】
配線24、25、26、27を接続する経路によって抵抗値が異なるため、1枚の素繊維複合材料100の中で、異なる温度帯や消費電力のヒータを使用することが可能である。また、ヒータ、LED又はモータ等の異なる負荷に対して対応が可能である。その他に、地中に埋設し、鉄筋等の電気防蝕や融雪用のヒータ等の使い分けも可能である。
【0044】
また、導電体8は、電気の流れと直交する幅(D)と厚み(E)で断面積が構成され、この断面積に抵抗値が反比例する。また、導電体8は、電気の流れと平行する長さ(L)方向に抵抗値が比例する。従って、導電体8は、幅(D)、厚み(E)及び長さ(L)方向を調整することによって抵抗値即ち電気伝導度を決定することが可能である。従って炭素繊維複合材料100の抵抗値も導電体8や中間層60の厚み等によっても抵抗値即ち電気伝導度を調整することが可能である。尚、本実施例では、D=90mm、E=0.38mm、L=150mmの導電体8を使用した。
【0045】
尚、電気の流れる方向は特に問うことはなく、配線27から配線24間、配線25から配線26間、配線24から配線26間及び配線27から配線25間がある。そして、1つの炭素繊維複合材料100の抵抗値は、配線27から配線24間、配線25から配線26間、配線24から配線26間及び配線27から配線25間の最大3通りが可能である。
【0046】
また、炭素繊維複合材料100は、導電体8を3層又は4層以上と複数の層とし、その間に中間層60を設けることによって、更に複数の種類の抵抗値を持った電気経路を形成することが可能である。
【0047】
また、中間層60を、上述したガラス繊維を3枚接着した際には、裏と表も抵抗は1MΩ程度であった。そのため、ガラス繊維を3枚以上重ねて接着し0.75mm以上の厚みにして導電体8間を絶縁することによって、炭素繊維複合材料100は、配線24と配線27の間と配線25と配線26の間とにより極性や電圧等の種類の異なる電気の流れを造ることが可能である。これによって、炭素繊維複合材料100は、発熱体や信号配線若しくは動力配線の代わりに使用が可能である。
【0048】
また、炭素繊維複合材料100は、導電体8を3層又は4層以上と複数の層とし、その間に中間層60を設けることによって、更に複数の種類の抵抗値を持った電気経路を形成することが可能である。これによって、複数の負荷や異なる負荷を接続することも可能である。
【0049】
例えば、配線24と配線27の間に直流の+極を接続し、配線25と配線26の間とに−極を接続し、LED又はモータ等の負荷の駆動に使用することが可能である。
以上のように炭素繊維複合材料100によって、軽量且つ強度を向上させた状態で電気の流れを構成する材料として活用が可能である。
【0050】
また、導電体8は、上述のようにスルーホール6を設けており、内部の接着層と橋渡しすることにより、被覆材50の強度を補強することが可能である。
【0051】
図12は、炭素繊維複合材料100が飛行機、車、船舶又は外に設置される建物や交通標識灯等の筐体に使用される場合を示している。炭素繊維複合材料100によって形成された筐体に落雷(S)が発生した場合には、表面の導電体8に落雷(S)し、その電気の流れ(Z)は炭素繊維複合材料100に接する他の金属等に流し抵抗を低く抑え、火災等の発生を抑えることが可能である。
【0052】
また、これによって、炭素繊維複合材料100自体の絶縁破壊も抑えることが可能である。裏面の導電体8は、配線26から配線25に至る電気の流れ(Y)よって、発熱体や信号配線若しくは動力配線の代わりに使用が可能である。